JP2000208329A - 磁気コアにより囲まれた導体 - Google Patents
磁気コアにより囲まれた導体Info
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- JP2000208329A JP2000208329A JP11004078A JP407899A JP2000208329A JP 2000208329 A JP2000208329 A JP 2000208329A JP 11004078 A JP11004078 A JP 11004078A JP 407899 A JP407899 A JP 407899A JP 2000208329 A JP2000208329 A JP 2000208329A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、構造が簡単で、良好な放熱特性を
有し、容易に製造できる磁気コアにより囲まれた導体を
提供することを目的とする。 【解決手段】 インダクタンス装置は、細長い導体10
と、この導体10を囲んでそれに取付けられている金属磁
気コア19とを具備していることを特徴とする。コアは、
たとえばアモルファス金属合金で形成され、積層体とし
て形成され、この積層体は絶縁層によって相互に絶縁さ
れている。
有し、容易に製造できる磁気コアにより囲まれた導体を
提供することを目的とする。 【解決手段】 インダクタンス装置は、細長い導体10
と、この導体10を囲んでそれに取付けられている金属磁
気コア19とを具備していることを特徴とする。コアは、
たとえばアモルファス金属合金で形成され、積層体とし
て形成され、この積層体は絶縁層によって相互に絶縁さ
れている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気コアにより囲
まれた導体に関する。
まれた導体に関する。
【0002】
【従来の技術】導体を囲んでいる磁気コアはビード形状
のトロイドでもよい。トロイドは絶縁性エポキシ層中に
収容されてもよい。ビードはワイヤ上に滑らせて嵌込ま
れてインダクタを形成する。その代りにワイヤが密封さ
れないビードの円筒開口を通って貫通され、絶縁性エポ
キシをモールドすることによってワイヤに一体に取付け
られる。ワイヤの端部は回路に接続される。磁気コアは
フェライトまたは鉄その他の強磁性体金属または合金の
固体片または積層体の形態である。積層体の場合には、
層はマンドレルに巻き付けた金属リボンまたは薄い金属
シートの積層により形成される。コバルトおよび鉄ベー
スの急速に固体化した合金は金属リボンの例である。金
属層の間の絶縁層は層間の短絡を防止する。積層された
薄い層を使用することによって高周波における渦電流損
失を減少させることができる。
のトロイドでもよい。トロイドは絶縁性エポキシ層中に
収容されてもよい。ビードはワイヤ上に滑らせて嵌込ま
れてインダクタを形成する。その代りにワイヤが密封さ
れないビードの円筒開口を通って貫通され、絶縁性エポ
キシをモールドすることによってワイヤに一体に取付け
られる。ワイヤの端部は回路に接続される。磁気コアは
フェライトまたは鉄その他の強磁性体金属または合金の
固体片または積層体の形態である。積層体の場合には、
層はマンドレルに巻き付けた金属リボンまたは薄い金属
シートの積層により形成される。コバルトおよび鉄ベー
スの急速に固体化した合金は金属リボンの例である。金
属層の間の絶縁層は層間の短絡を防止する。積層された
薄い層を使用することによって高周波における渦電流損
失を減少させることができる。
【0003】ビード磁気コアは典型的に電流の急激な変
化により生じる雑音を抑制するために使用される。その
ような雑音は正常な動作を妨害し、MHz範囲の周波数
で動作するスイッチングモードコンバータのような電子
回路の故障の原因となる。
化により生じる雑音を抑制するために使用される。その
ような雑音は正常な動作を妨害し、MHz範囲の周波数
で動作するスイッチングモードコンバータのような電子
回路の故障の原因となる。
【0004】電流の急激な変化により生じる電子回路中
の雑音(たとえばPN接合ダイオードの有限の逆方向回
復時間による)は可飽和リアクタを使用して抑制するこ
とができる。可飽和リアクタは図6に示されるような方
形のヒステレシスB−Hループを有する磁気インダクタ
である。磁界Hは図7に示される可飽和リアクタ50を流
れる電流に比例している。通常ダイオードが導通してい
るとき、インダクタを流れる電流はB−Hループの領域
1でコアを飽和させる。この状態において可飽和リアク
タ50のインダクタンスは非常に低く、或いはゼロと考え
ることができ、ダイオード52に対して妨害を生じること
はない。電流方向の突然の変化は、可飽和リアクタ50を
飽和領域1外の、B−Hループの領域2の鋭く傾斜した
部分に移動させる。この領域2では、可飽和リアクタ50
はダイオード52と直列にインダクタンスを付加する(図
9のb)。この付加されたインダクタンスは電流変化の
大きさを減少させ、それを時間的に広げる(図8のaお
よびb)。このようにして可飽和リアクタは、電流の迅
速な変化の発生を阻止することによって雑音源を消去す
る。可飽和リアクタ雑音抑制装置の一例は、米国特許第
4958134号明細書に記載されている株式会社東芝
のアモビード(Amobead ;登録商標)である。この可飽
和リアクタは、アモルファス磁気合金リボンの巻回によ
って形成されたトロイダルビードコアである。
の雑音(たとえばPN接合ダイオードの有限の逆方向回
復時間による)は可飽和リアクタを使用して抑制するこ
とができる。可飽和リアクタは図6に示されるような方
形のヒステレシスB−Hループを有する磁気インダクタ
である。磁界Hは図7に示される可飽和リアクタ50を流
れる電流に比例している。通常ダイオードが導通してい
るとき、インダクタを流れる電流はB−Hループの領域
1でコアを飽和させる。この状態において可飽和リアク
タ50のインダクタンスは非常に低く、或いはゼロと考え
ることができ、ダイオード52に対して妨害を生じること
はない。電流方向の突然の変化は、可飽和リアクタ50を
飽和領域1外の、B−Hループの領域2の鋭く傾斜した
部分に移動させる。この領域2では、可飽和リアクタ50
はダイオード52と直列にインダクタンスを付加する(図
9のb)。この付加されたインダクタンスは電流変化の
大きさを減少させ、それを時間的に広げる(図8のaお
よびb)。このようにして可飽和リアクタは、電流の迅
速な変化の発生を阻止することによって雑音源を消去す
る。可飽和リアクタ雑音抑制装置の一例は、米国特許第
4958134号明細書に記載されている株式会社東芝
のアモビード(Amobead ;登録商標)である。この可飽
和リアクタは、アモルファス磁気合金リボンの巻回によ
って形成されたトロイダルビードコアである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、構造が簡単
で、良好な放熱特性を有し、容易に製造できる磁気コア
により囲まれた導体を提供することを目的とする。
で、良好な放熱特性を有し、容易に製造できる磁気コア
により囲まれた導体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、細長い導体
と、この導体を囲んでそれに取付けられている金属磁気
コアとを具備していることを特徴とする。
と、この導体を囲んでそれに取付けられている金属磁気
コアとを具備していることを特徴とする。
【0007】本発明は、以下の特徴を1以上含むことに
よって実現される。磁気コアは、導体を囲んでいる金属
磁気積層体を具備してもよい。磁気コアが導体に取付け
られ、熱がコアから導体に伝わるための熱伝導路を構成
してもよい。コアは溶接により導体に取付けられてもよ
い。磁気積層体は、導体の周囲に巻かれた金属のリボン
であってもよい。金属リボンの一方の端部は、溶接によ
って導電性ワイヤに取付けられてもよい。金属リボンの
他方の端部は、溶接によって前の層の表面に固定され
る。磁気リボンは、アモルファスコバルトベースの金属
合金であってもよい。磁気積層体は、層間の短絡を防止
するために絶縁層によって分離されてもよい。導体は、
金属リボンの溶接を容易にするようにニッケル被覆で電
気めっきされた銅または銅合金であってもよい。導体の
端子リード線は、屈曲を容易にするように凹部を含んで
いてもよい。この導体端子部はまた、印刷回路板上に装
置を固定するように構成されたスロットを有していても
よい。
よって実現される。磁気コアは、導体を囲んでいる金属
磁気積層体を具備してもよい。磁気コアが導体に取付け
られ、熱がコアから導体に伝わるための熱伝導路を構成
してもよい。コアは溶接により導体に取付けられてもよ
い。磁気積層体は、導体の周囲に巻かれた金属のリボン
であってもよい。金属リボンの一方の端部は、溶接によ
って導電性ワイヤに取付けられてもよい。金属リボンの
他方の端部は、溶接によって前の層の表面に固定され
る。磁気リボンは、アモルファスコバルトベースの金属
合金であってもよい。磁気積層体は、層間の短絡を防止
するために絶縁層によって分離されてもよい。導体は、
金属リボンの溶接を容易にするようにニッケル被覆で電
気めっきされた銅または銅合金であってもよい。導体の
端子リード線は、屈曲を容易にするように凹部を含んで
いてもよい。この導体端子部はまた、印刷回路板上に装
置を固定するように構成されたスロットを有していても
よい。
【0008】本発明は、一般的に金属磁気リボンの始め
の部分を導電性ワイヤに取付け、この導電性ワイヤにこ
のリボンを巻き付けることによってインダクタを形成す
る方法を含んでいることを特徴とする。金属リボンの端
部は、溶接によって前の積層体に固定されてもよい。
の部分を導電性ワイヤに取付け、この導電性ワイヤにこ
のリボンを巻き付けることによってインダクタを形成す
る方法を含んでいることを特徴とする。金属リボンの端
部は、溶接によって前の積層体に固定されてもよい。
【0009】本発明は、以下の特徴を1以上含むことが
できる。インダクタンス装置は、金属磁気コアの磁気特
性を修正するために焼鈍されてもよい。導電性ワイヤを
巻回装置中の巻回マンドレルと置換してもよく、巻回が
終了した後、巻かれた磁気テープ層から第1および第2
のワイヤ端子部が突出している状態で導電性ワイヤマン
ドレルを切断することによって、コアを取り外してもよ
い。このコアは、絶縁性エポキシで包まれて保護されて
もよい。
できる。インダクタンス装置は、金属磁気コアの磁気特
性を修正するために焼鈍されてもよい。導電性ワイヤを
巻回装置中の巻回マンドレルと置換してもよく、巻回が
終了した後、巻かれた磁気テープ層から第1および第2
のワイヤ端子部が突出している状態で導電性ワイヤマン
ドレルを切断することによって、コアを取り外してもよ
い。このコアは、絶縁性エポキシで包まれて保護されて
もよい。
【0010】本発明は、以下の利点を1以上含んでい
る。インダクタンス装置は、高周波において低いコア損
失と低い温度上昇率とを示す。ワイヤと磁気材料との間
の空間を除去することにより、装置全体をもっと小型化
でき、励起電流の結合が良好になり、結果的に損失が減
少する。インダクタ中に生成された熱は、ワイヤによっ
て、大型の熱シンクとして機能する印刷回路板に効率的
に伝導される。コア損失の減少および効率的な熱除去に
より、インダクタは、MHz範囲の周波数において高い
信頼性により動作することが可能となる。
る。インダクタンス装置は、高周波において低いコア損
失と低い温度上昇率とを示す。ワイヤと磁気材料との間
の空間を除去することにより、装置全体をもっと小型化
でき、励起電流の結合が良好になり、結果的に損失が減
少する。インダクタ中に生成された熱は、ワイヤによっ
て、大型の熱シンクとして機能する印刷回路板に効率的
に伝導される。コア損失の減少および効率的な熱除去に
より、インダクタは、MHz範囲の周波数において高い
信頼性により動作することが可能となる。
【0011】この製造方法では、金属磁気層を直接導電
性ワイヤ上に巻き付けることによってインダクタの形成
後に導電性ワイヤを供給するステップが除去される。
性ワイヤ上に巻き付けることによってインダクタの形成
後に導電性ワイヤを供給するステップが除去される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のその他の特徴および利点
は、以下の好ましい実施形態の説明および添付された特
許請求の範囲から明らかになるであろう。図1を参照す
ると、インダクタ8 は、導電性の銅または銅合金ワイヤ
10に巻き付けられた磁気金属リボン19の層20を含んでい
る。この磁気金属リボン19の一方の端部21は、溶接スポ
ット24a(図2)によって導電性ワイヤ10の表面に取付
けられている。金属リボン19は、両側が絶縁層26で被覆
されている。完成した磁気コアは、0.5インチのワイ
ヤに沿った長さを有し、約40の磁気リボン層を含む。
図2に示されているコアは、簡明化のために2〜3層し
か有していない。磁気リボン19の外側端部23は、溶接ス
ポット22a、22bおよび22cで前の層の表面に取付けら
れている。
は、以下の好ましい実施形態の説明および添付された特
許請求の範囲から明らかになるであろう。図1を参照す
ると、インダクタ8 は、導電性の銅または銅合金ワイヤ
10に巻き付けられた磁気金属リボン19の層20を含んでい
る。この磁気金属リボン19の一方の端部21は、溶接スポ
ット24a(図2)によって導電性ワイヤ10の表面に取付
けられている。金属リボン19は、両側が絶縁層26で被覆
されている。完成した磁気コアは、0.5インチのワイ
ヤに沿った長さを有し、約40の磁気リボン層を含む。
図2に示されているコアは、簡明化のために2〜3層し
か有していない。磁気リボン19の外側端部23は、溶接ス
ポット22a、22bおよび22cで前の層の表面に取付けら
れている。
【0013】磁気リボン19は、たとえば急速な固体化プ
ロセスによって生成されたコバルトベースのアモルファ
ス金属合金のようなフレキシブルな金属合金(たとえ
ば、AlliedSignal,Amorphous Metals,Parsippany社 [N
J,USA] 製のコバルトベースの金属合金2705
A)である。いくつかの例において、金属リボンの幅は
0.5乃至1インチの範囲であり、その厚さは10乃至
20μm程度である。層間の短絡は、その厚さが0.1
μmより薄い絶縁層26によって阻止される。層の数は、
この装置の所望の飽和特性および磁気テープの特性(た
とえば、磁気合金の飽和磁化ならびに金属リボンの幅と
厚さ)に基づいて選択される。いくつかの例において、
層の数は40乃至80である。
ロセスによって生成されたコバルトベースのアモルファ
ス金属合金のようなフレキシブルな金属合金(たとえ
ば、AlliedSignal,Amorphous Metals,Parsippany社 [N
J,USA] 製のコバルトベースの金属合金2705
A)である。いくつかの例において、金属リボンの幅は
0.5乃至1インチの範囲であり、その厚さは10乃至
20μm程度である。層間の短絡は、その厚さが0.1
μmより薄い絶縁層26によって阻止される。層の数は、
この装置の所望の飽和特性および磁気テープの特性(た
とえば、磁気合金の飽和磁化ならびに金属リボンの幅と
厚さ)に基づいて選択される。いくつかの例において、
層の数は40乃至80である。
【0014】インダクタ製作プロセスの一例において、
特別に形成された所定の長さの14AWG銅ワイヤ17
(図3)が、マンドレルの代わりに自動化された巻回装
置(示されていない)中に取付けられる。磁気リボン19
の一方の端部21は、導電性ワイヤマンドレル上に溶接さ
れる。銅ワイヤに対するコバルトベースの磁気合金の溶
接を可能にするために、図2に示されているように、最
初にニッケル被覆12でこの銅を電気めっきする。磁気リ
ボン19を巻き付けて複数層20を形成した後、ワイヤマン
ドレル17は切断され、回路に接続するための第1および
第2の端子部18aおよび18bをそれぞれ残す。端子部18
aおよび18bは、屈曲を可能にするための刻み目状の凹
部14aおよび14bと、回路板上に装置を固定するための
随意のスロット16aおよび16bとを特徴とする。各凹部
の半径R(図3)は約0.09インチである。
特別に形成された所定の長さの14AWG銅ワイヤ17
(図3)が、マンドレルの代わりに自動化された巻回装
置(示されていない)中に取付けられる。磁気リボン19
の一方の端部21は、導電性ワイヤマンドレル上に溶接さ
れる。銅ワイヤに対するコバルトベースの磁気合金の溶
接を可能にするために、図2に示されているように、最
初にニッケル被覆12でこの銅を電気めっきする。磁気リ
ボン19を巻き付けて複数層20を形成した後、ワイヤマン
ドレル17は切断され、回路に接続するための第1および
第2の端子部18aおよび18bをそれぞれ残す。端子部18
aおよび18bは、屈曲を可能にするための刻み目状の凹
部14aおよび14bと、回路板上に装置を固定するための
随意のスロット16aおよび16bとを特徴とする。各凹部
の半径R(図3)は約0.09インチである。
【0015】図4に示されている印刷回路板40上にイン
ダクタ8 を取付けるために、端子部18a,18bは凹部14
aおよび14bにおいて屈曲され、孔42aおよび42b中に
挿入される。スロット16aおよび16bは、図5に認めら
れるように回路板と結合する(interlock) ことによって
両端部18aおよび18bの位置をロックする。孔のはんだ
付けする側から突出したワイヤの量は、寸法38で示され
るように突出し、固定される。図5に示された一例にお
いて、スロットはそれぞれ0.02インチ、0.032
インチ、0.043インチの寸法35,37,38を有し、印
刷回路板は0.03インチの厚さ39を有する。その後、
両端部18aおよび18bが印刷回路板40上にはんだ付けさ
れる。はんだ接合部41は、導体から印刷回路板に熱を伝
えるための熱伝導路43を形成する。磁気リボンを導体に
溶接することにより、熱伝導路45が形成される。
ダクタ8 を取付けるために、端子部18a,18bは凹部14
aおよび14bにおいて屈曲され、孔42aおよび42b中に
挿入される。スロット16aおよび16bは、図5に認めら
れるように回路板と結合する(interlock) ことによって
両端部18aおよび18bの位置をロックする。孔のはんだ
付けする側から突出したワイヤの量は、寸法38で示され
るように突出し、固定される。図5に示された一例にお
いて、スロットはそれぞれ0.02インチ、0.032
インチ、0.043インチの寸法35,37,38を有し、印
刷回路板は0.03インチの厚さ39を有する。その後、
両端部18aおよび18bが印刷回路板40上にはんだ付けさ
れる。はんだ接合部41は、導体から印刷回路板に熱を伝
えるための熱伝導路43を形成する。磁気リボンを導体に
溶接することにより、熱伝導路45が形成される。
【0016】図3に示されている絶縁エポキシ28は、端
子リード線18aおよび18bを露出させて金属積層体の外
側層をカバーする。1実施形態において、完成したコア
30,32,34および36の各寸法は、それぞれ1.5イン
チ、1.0インチ、0.18インチおよび0.064イ
ンチである。
子リード線18aおよび18bを露出させて金属積層体の外
側層をカバーする。1実施形態において、完成したコア
30,32,34および36の各寸法は、それぞれ1.5イン
チ、1.0インチ、0.18インチおよび0.064イ
ンチである。
【0017】インダクタの磁気特性は、焼鈍によって修
正される。1例において、よく知られている時間および
温度プロフィールである、1時間にわたる450℃でコ
バルトベースの合金を焼鈍することにより、図6に示さ
れている方形ヒステレシスB−Hループが得られる。こ
の例では、インダクタは雑音抑制可飽和リアクタとして
使用されている。
正される。1例において、よく知られている時間および
温度プロフィールである、1時間にわたる450℃でコ
バルトベースの合金を焼鈍することにより、図6に示さ
れている方形ヒステレシスB−Hループが得られる。こ
の例では、インダクタは雑音抑制可飽和リアクタとして
使用されている。
【0018】図7を参照すると、雑音抑制可飽和リアク
タ50は、整流ダイオード52と直列接続されているスイッ
チングモード電源100 中に含まれている。ダイオード52
が順方向90に導通している場合、電流はリアクタ50を通
って流れ、コアを飽和させ、これは図6中のB−Hルー
プの領域1に対応する。電流の方向が逆になった場合
(図8のa)、30乃至60ナノ秒の時間インターバル
98内に5アンペアの逆電流がダイオード52を通過する可
能性が高い。可飽和リアクタ50を備えていない場合、5
アンペアの逆電流が、12.5μJのエネルギを貯蔵し
ている電力変成器86の1.0μHの2次インダクタ64を
通過する。この貯蔵されたエネルギは、インダクタ64と
ダイオード52のキャパシタンスとによって生成された共
振回路を励起し、結果的に無線周波数妨害(RFI)雑
音を生じさせる。ダイオード52と直列の可飽和リアクタ
50により、電流の方向が逆になった場合、リアクタ50は
飽和状態1から、B−Hループの鋭く傾斜した部分、す
なわち領域2に移動される。付加的なインダクタンスL
50は電流変化の大きさを減少させ、それを時間的に広げ
る(図8のb)。さらに、L64およびL50がそれぞれイ
ンダクタ64および50のインダクタンスであり、C52がダ
イオード52のキャパシタンスであるとき、(L64+
L50)C52により規定されるリンギング周波数が低下さ
れる。最後に、可飽和リアクタ50は、ダイオード52と直
列の数オームを付加する制動抵抗51として動作する。図
8は、可飽和リアクタがない場合(図8のa)および可
飽和リアクタが存在する場合(図8のb)のダイオード
電流を時間の関数として示している。ダイオード52およ
び可飽和リアクタ50の等価回路は、抵抗と直列のインダ
クタとしてそれぞれ図9のaおよびbに示されている。
タ50は、整流ダイオード52と直列接続されているスイッ
チングモード電源100 中に含まれている。ダイオード52
が順方向90に導通している場合、電流はリアクタ50を通
って流れ、コアを飽和させ、これは図6中のB−Hルー
プの領域1に対応する。電流の方向が逆になった場合
(図8のa)、30乃至60ナノ秒の時間インターバル
98内に5アンペアの逆電流がダイオード52を通過する可
能性が高い。可飽和リアクタ50を備えていない場合、5
アンペアの逆電流が、12.5μJのエネルギを貯蔵し
ている電力変成器86の1.0μHの2次インダクタ64を
通過する。この貯蔵されたエネルギは、インダクタ64と
ダイオード52のキャパシタンスとによって生成された共
振回路を励起し、結果的に無線周波数妨害(RFI)雑
音を生じさせる。ダイオード52と直列の可飽和リアクタ
50により、電流の方向が逆になった場合、リアクタ50は
飽和状態1から、B−Hループの鋭く傾斜した部分、す
なわち領域2に移動される。付加的なインダクタンスL
50は電流変化の大きさを減少させ、それを時間的に広げ
る(図8のb)。さらに、L64およびL50がそれぞれイ
ンダクタ64および50のインダクタンスであり、C52がダ
イオード52のキャパシタンスであるとき、(L64+
L50)C52により規定されるリンギング周波数が低下さ
れる。最後に、可飽和リアクタ50は、ダイオード52と直
列の数オームを付加する制動抵抗51として動作する。図
8は、可飽和リアクタがない場合(図8のa)および可
飽和リアクタが存在する場合(図8のb)のダイオード
電流を時間の関数として示している。ダイオード52およ
び可飽和リアクタ50の等価回路は、抵抗と直列のインダ
クタとしてそれぞれ図9のaおよびbに示されている。
【0019】図10のaおよびはそれぞれ、可飽和リア
クタ50がない場合および可飽和リアクタ50が存在する場
合の電源回路100 における雑音電流92および2次電流94
を示している。負荷電流は4.0アンペアである。2次
電流94に対するスケールは、5.0アンペア/ディビジ
ョン(division)に対応している。雑音電流92は、50オ
ームを横切る1.0ボルト/ディビジョンが20ミリア
ンペア/ディビジョンの雑音電流を表すように、50オ
ームのシステムにおいて測定される。約12MHzのリ
ンギング周波数におけるこの雑音電流92の大きいピーク
93は、1/2の正弦波電流パルス95の端部に存在するリ
ンギング2次電流の結果である。可飽和リアクタ50は、
雑音電流92のピーク93を104ミリアンペアから31ミ
リアンペアに低下させ、かつその持続時間を短くする。
クタ50がない場合および可飽和リアクタ50が存在する場
合の電源回路100 における雑音電流92および2次電流94
を示している。負荷電流は4.0アンペアである。2次
電流94に対するスケールは、5.0アンペア/ディビジ
ョン(division)に対応している。雑音電流92は、50オ
ームを横切る1.0ボルト/ディビジョンが20ミリア
ンペア/ディビジョンの雑音電流を表すように、50オ
ームのシステムにおいて測定される。約12MHzのリ
ンギング周波数におけるこの雑音電流92の大きいピーク
93は、1/2の正弦波電流パルス95の端部に存在するリ
ンギング2次電流の結果である。可飽和リアクタ50は、
雑音電流92のピーク93を104ミリアンペアから31ミ
リアンペアに低下させ、かつその持続時間を短くする。
【0020】その他の実施形態は添付された特許請求の
範囲の技術的範囲内にある。たとえば、絶縁体は磁気テ
ープの一側にだけ設けられてもよく、あるいは別個の絶
縁材料が使用されてもよい。そのテープは、溶接以外の
手段によって(たとえば、使用される材料に応じて熱伝
導性エポキシまたははんだを使用することによって)導
電性マンドレルまたはワイヤに取付けられてもよい。ワ
イヤまたはマンドレルは、ニッケル以外の材料でめっき
されてもよいし、あるいはめっきされなくてもよい。
範囲の技術的範囲内にある。たとえば、絶縁体は磁気テ
ープの一側にだけ設けられてもよく、あるいは別個の絶
縁材料が使用されてもよい。そのテープは、溶接以外の
手段によって(たとえば、使用される材料に応じて熱伝
導性エポキシまたははんだを使用することによって)導
電性マンドレルまたはワイヤに取付けられてもよい。ワ
イヤまたはマンドレルは、ニッケル以外の材料でめっき
されてもよいし、あるいはめっきされなくてもよい。
【図1】インダクタ装置の斜視図。
【図2】図1の線4−4におけるインダクタ装置の断面
図。
図。
【図3】インダクタ装置の側面図
【図4】印刷回路板上に設置されるインダクタ装置の斜
視図。
視図。
【図5】リード線端部および印刷回路板の拡大断面図。
【図6】焼鈍後のインダクタ装置のヒステレシス曲線
図。
図。
【図7】スイッチングモード電力コンバータの回路図
【図8】ダイオード電流のグラフ図
【図9】可飽和リアクタ50およびダイオード52の等価回
路図
路図
【図10】雑音電流および2次電流のオシロスコープ波
形図。
形図。
フロントページの続き (72)発明者 パトリツィオ・ビンキアレッリ アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02114、ボストン、ビーコン・ストリート 294 Fターム(参考) 5E070 AA01 AB10 BA11 BA16 BB01 BB02 CA02 CA07 DA15 DB02 DB06 EA06
Claims (31)
- 【請求項1】 細長い導体と、 この導体を囲んでそれに取付けられている金属磁気コア
とを具備していることを特徴とするインダクタンス装
置。 - 【請求項2】 前記コアは導体を囲んでいる金属磁気コ
ア積層体を具備している請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 前記コアは導体の一部を覆っている層と
して巻かれた磁気テープを具備している請求項1記載の
装置。 - 【請求項4】 導体へのコアの取付けは、導体からコア
への熱伝導路を構成している請求項1記載の装置。 - 【請求項5】 前記コアは溶接により導体に取付けられ
ている請求項1記載の装置。 - 【請求項6】 磁気テープは溶接により導体に接続され
ている請求項3記載の装置。 - 【請求項7】 磁気テープは良熱伝導性のエポキシによ
り導体に接続されている請求項3記載の装置。 - 【請求項8】 前記コアは金属のリボンで構成されてい
る請求項1記載の装置。 - 【請求項9】 前記コアは金属合金で構成されている請
求項1記載の装置。 - 【請求項10】 前記コアはアモルファス金属合金で構
成されている請求項1記載の装置。 - 【請求項11】 合金はコバルトベースの合金である請
求項10記載の装置。 - 【請求項12】 積層体は絶縁層によって分離されてい
る請求項2記載の装置。 - 【請求項13】 前の積層体に金属リボンの外側の積層
体を固定する溶接部を備えている請求項8記載の装置。 - 【請求項14】 導体は銅で構成されている請求項1記
載の装置。 - 【請求項15】 導体は金属被覆を具備している請求項
14記載の装置。 - 【請求項16】 金属被覆はニッケルで構成されている
請求項14記載の装置。 - 【請求項17】 導体は銅合金で構成されている請求項
1記載の装置。 - 【請求項18】 導体は丸い断面のワイヤである請求項
1記載の装置。 - 【請求項19】 さらに、コア上に絶縁層を具備してい
る請求項1または3記載の装置。 - 【請求項20】 絶縁層はエポキシである請求項1また
は3記載の装置。 - 【請求項21】 コアは焼鈍されている請求項1記載の
装置。 - 【請求項22】 導体は第1および第2の端子リード線
を備えている請求1記載の装置。 - 【請求項23】 端子リード線の一方は凹部を具備して
いる請求項1記載の装置。 - 【請求項24】 方形磁気ヒステレシスループを有する
雑音抑制装置を形成している請求項1記載の装置。 - 【請求項25】 第1および第2の端子リード線を具備
している細長い導体と、 アモルファス金属リボンの磁気積層体で構成され、前記
導体を囲んでいる金属磁気コアと、 前記磁気コアから導体へ熱を伝達する熱伝導路を形成す
るように前記磁気コアを前記導体に取付けている取付け
部と、 磁気コア上の絶縁層とを具備していることを特徴とする
インダクタンス装置。 - 【請求項26】 導電性ワイヤに金属磁気リボンの自由
端を取付け、 導電性ワイヤに金属磁気リボンを巻き付けることを特徴
とするインダクタンス装置の製造方法。 - 【請求項27】 さらに、金属磁気リボンの表面上に絶
縁層を設ける請求項26記載の方法。 - 【請求項28】 巻き戻されないように金属磁気リボン
の他方の端部を固定する請求項26記載の方法。 - 【請求項29】 さらに、インダクタンス装置を焼鈍す
る請求項26記載の方法。 - 【請求項30】 時間および温度プロフィールで焼鈍し
て方形の磁気ヒステレシスB−Hループを生成する請求
項29記載の方法。 - 【請求項31】 磁気コア上に絶縁エポキシ層を付着さ
せる請求項26記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11004078A JP2000208329A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 磁気コアにより囲まれた導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11004078A JP2000208329A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 磁気コアにより囲まれた導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000208329A true JP2000208329A (ja) | 2000-07-28 |
Family
ID=11574774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11004078A Pending JP2000208329A (ja) | 1999-01-11 | 1999-01-11 | 磁気コアにより囲まれた導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000208329A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016046401A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 三菱電機株式会社 | 配線用コア構造、半導体評価装置及び半導体装置 |
JP2020021903A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 日本ケミコン株式会社 | コイルおよびその製造方法 |
CN111566764A (zh) * | 2017-12-29 | 2020-08-21 | Lg伊诺特有限公司 | 磁芯、电感器和包括该电感器的emi滤波器 |
-
1999
- 1999-01-11 JP JP11004078A patent/JP2000208329A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016046401A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 三菱電機株式会社 | 配線用コア構造、半導体評価装置及び半導体装置 |
CN111566764A (zh) * | 2017-12-29 | 2020-08-21 | Lg伊诺特有限公司 | 磁芯、电感器和包括该电感器的emi滤波器 |
CN111566764B (zh) * | 2017-12-29 | 2023-12-01 | Lg伊诺特有限公司 | 磁芯、电感器和包括该电感器的emi滤波器 |
JP2020021903A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 日本ケミコン株式会社 | コイルおよびその製造方法 |
JP7176281B2 (ja) | 2018-08-03 | 2022-11-22 | 日本ケミコン株式会社 | コイルおよびその製造方法 |
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