JP2000206246A - レ―ザレ―ダ装置 - Google Patents

レ―ザレ―ダ装置

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JP2000206246A JP11009715A JP971599A JP2000206246A JP 2000206246 A JP2000206246 A JP 2000206246A JP 11009715 A JP11009715 A JP 11009715A JP 971599 A JP971599 A JP 971599A JP 2000206246 A JP2000206246 A JP 2000206246A
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイナミックレンジが大きく、かつ、小型で
低コストを実現するレーザレーダ装置を提供すること。 【解決手段】 レーザを測定対象に発射するレーザ発生
部100を備えた送信光学部11を有し、前記測定対象
により散乱された前記レーザの散乱光を受信するレーザ
レーダ装置において、送信光学部11は、強度の異なる
複数のレーザビームを発射するように構成されているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気や海水などの
観測に用いられる環境計測用レーザレーダ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に大気や海水などの観測に用いられ
る環境測定用レーザレーダ装置では、距離に対する信号
レベルは、距離のマイナス2乗以上で急速に減衰する。
測定する受信信号のレベルの範囲は最低でも5−6桁以
上にわたるため、光検出系には非常に広いダイナミック
レンジが要求される。しかし通常の光検出器系では単独
でこのように広いダイナミックレンジをカバーすること
はできない。
【0003】この欠点を補うために従来いくつかの方式
が考えられている。一例として、図7、図8に示されて
いるような方式がある。図7、8において示したものは
従来の一般的なミー散乱計測用レーザレーダ装置であ
る。主な構成要素は、図7に示すように、レーザ発生部
100を備えた送信光学部11、散乱光を受信する受信
光学部12、受信光を検出する光検出部13、送信光学
部11および光検出部13を制御する制御・信号処理部
14である。詳細には図8に示すように、送信光学部1
1は、レーザ発生部100、ミラー210−214、エ
キスパンダ220により構成され、受信光学部12は、
望遠鏡300、視野絞り310、コリメートレンズ32
0、ミラー330により構成され、光検出部13は、近
距離測定用光検出器401、遠距離測定用光検出器40
2、部分透過ミラー410により構成され、制御・信号
処理部14は、コンピュータ部500、AD変換部51
0、タイミングパルス発生部520により構成されてい
る。
【0004】このレーザレーダ装置においては、レーザ
発生部から出力されたレーザがミラー210−214、
エキスパンダ220を介して上空に送信され、大気によ
り散乱された散乱光が受信光学部により受信され、光検
出部に入力される。部分透過ミラー410は、レーザ光
の波長に対して透過率が高く(例えは95%)、反射率
が低い(例えば5%)。部分透過ミラー410を透過し
た受信光は、遠距離測定用光検出器402に入射する。
ここでは信号光のレベルが高いので遠距離までの測定が
行えるが、近距離では光検出器402が飽和して正確な
測定ができない。そこで近距離の測定は近距離測定用光
検出器401で行う。こちらは信号光のレベルが低いの
で、遠距離測定はできないが、近距離レベルが比較的低
いため飽和せず、正確な測定が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
式は以下のような問題点を有している。第1に光検出器
が2台必要な点で、光検出部13の構成が複雑になる点
である。この点は図8の一波長の測定系はもちろん、多
波長が測定できる装置や、2つの偏光を同時に測定する
ような装置の場合に特に重要である。第2の問題点は、
遠距離測定用光検出器402の線形性が低下する場合が
ある点である。すなわち、この方式では遠距離測定用光
検出器402には近距離で非常に強い信号が入力するた
め、単に近距離での出力が飽和するだけでなく、光検出
器402に用いている増幅器によっては、信号レベルの
低い遠距離の信号がひずむ場合がある。
【0006】また、ダイナミックレンジを大きくする他
の方式として、従来次のような方式もある。これは光検
出器としてゲート付き光電子増倍管を用いる場合の方式
である。遠距離測定の場合は、近距離の強い信号を減衰
するために、光電子増倍管の印加電圧を時間的に制御し
て、近距離(すなわちAD変換開始時点から一定時間。
例えば5μs)の部分は増幅が行われないようにし、遠
距離の部分だけ増幅を行うように電圧のゲートをかけ
る。近距離測定の場合は、測定の全範囲で増幅が行われ
るように、ゲートのタイミング等を調整すると同時に、
光検出器の前に光減衰器などを挿入して、光検出器の出
力が飽和しないように調整する。この方式は、光検出器
および制御系にゲート制御機能が必要であり、構成が複
雑になるという問題点がある。また、光検出器として一
般に用いられるアバランシェフォトダイオードを利用す
る場合には、ゲート機能を付加することができないた
め、この方式を適用できない。
【0007】上記事情に鑑み、本発明は、ダイナミック
レンジが大きく、かつ、小型で低コストを実現するレー
ザレーダ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のレーザレ
ーダ装置は、レーザ発生部を備えレーザビームを測定対
象に発射する送信光学部を有し、前記測定対象により散
乱された前記レーザの散乱光を受信するレーザレーダ装
置において、前記送信光学部は、強度の異なる複数のレ
ーザビームを発射するように構成されていることを特徴
とする。
【0009】このレーザレーダ装置においては、前記複
数のレーザビームの強度が異なるので、例えば2種のレ
ーザビームを発射し、強度の小さいレーザビームを近距
離測定系に用い、強度の大きいレーザビームを遠距離測
定系に用いることができる。近距離測定系用のレーザビ
ームはビーム強度が小さく近距離による大気による散乱
光によって光検出器が飽和しないので、遠距離測定系と
光検出器を共用することができる。
【0010】請求項2記載のレーザレーダ装置は、請求
項1記載のレーザレーダ装置において、前記送信光学部
には、前記レーザ発生部が出力した一つのレーザを複数
のレーザビームに分岐させるとともに該レーザビームの
強度を制御する光路分岐部が設けられていることを特徴
とする。
【0011】このレーザレーダ装置においては、光路分
岐部が一つのレーザを複数のレーザビームに分岐させる
ため、複数のレーザビームを発射させるためにレーザ発
生部を二つ設ける必要がない。光路分岐部によって強度
が制御された複数のレーザビームは、前記のように近距
離測定系用、遠距離測定系用などに用いられる。ここ
で、光路分岐部は、一つのレーザを同時に複数に分ける
こととしてもよいし、一つのレーザを選択的に複数のレ
ーザビームに切り替えることとしてもよい。なお、強度
を制御するとは、複数のレーザビームについて、各々所
定の強度とするという意味である。
【0012】請求項3記載のレーザレーダ装置は、請求
項1または2記載のレーザレーダ装置において、測定対
象に発射される前記複数のレーザビームは、各々の光軸
が離れていることを特徴とする。
【0013】このレーザレーダ装置においては、例え
ば、散乱光受信用の望遠鏡の光軸と前記近距離測定系用
のレーザビームの光軸とをほぼ同一に配置すると、近距
離の大気による散乱光を望遠鏡の視野角に入れることが
でき、近距離大気の測定を行うことができる。また、前
記遠距離測定系用のレーザビームの光軸を望遠鏡の光軸
から遠く配置すると、強度の大きい近距離の大気による
散乱光を望遠鏡の視野角から外すことができ、中・遠距
離大気の測定を行うことができる。
【0014】請求項4記載のレーザレーダ装置は、請求
項2または3記載のレーザレーダ装置において、前記光
路分岐部は、レーザビームを選択的に発射するように構
成され、前記光路分岐部を制御して前記複数のレーザビ
ームの発射を時間によって切り替えるとともに、この切
替と同期して、受信した散乱光のデータを区別して処理
する制御・信号処理部を有することを特徴とする。
【0015】このレーザレーダ装置においては、前記光
路分岐部はレーザを複数のレーザビームに分岐させるこ
とが可能であるが、それらのうち、いくつかのビームが
選択的に発射されるように構成される。そしてその切替
を前記制御・信号処理部が時間によって制御すること
で、異なる測定距離について時間で区別されて測定され
る。例えば、制御・信号処理部は、近距離を測定すると
きには光路分岐部を制御して近距離測定系用レーザビー
ムを発射させるとともに、入力された散乱光データを近
距離のものとして処理する。遠距離を測定するときに
は、光路分岐部を制御して遠距離測定系用レーザビーム
を発射させるとともに、入力された散乱光データを遠距
離のものとして処理する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1および図2を参照して、本発
明に係る第1の実施形態について説明する。図1は、本
実施形態に係るレーザレーダ装置のブロック図である。
主な構成要素は、レーザ発生部100、レーザ発生部1
00を備えた送信光学部11、散乱光を受信する受信光
学部12、受信光を検出する光検出部13、送信光学部
11および光検出部13を制御する制御・信号処理部1
4を備えている。次に、図2を用いてより詳細に説明す
る。図2において示したものは、大気のミー散乱測定を
行うためのミー散乱レーザレーダ装置である。このレー
ザレーダ装置においては、送信光学部11は、レーザ発
生部100、ミラー210−214、エキスパンダ22
0、部分透過ミラー230、シャッタA240、シャッ
タB241により構成され、受信光学部12は、望遠鏡
300、視野絞り310、コリメートレンズ320、ミ
ラー330により構成され、光検出部13は、光検出器
400により構成され、制御・信号処理部14は、コン
ピュータ部500、AD変換部510、タイミングパル
ス発生部520、シャッタ制御部530により構成され
ている。また、送信光学部11のうち、部分透過ミラー
230、シャッタA240、シャッタB241は光路分
岐部15を構成している。
【0017】レーザ発生部100は、波長532nmの
パルスYAGレーザを使用している。主な仕様は、レー
ザ出力200mJ、繰り返し周期10Hz、パルス幅7
nsである。レーザ発生部100はコンピュータ制御に
より、レーザ発射のON/OFFを制御できる。送信光
学部11は、複数の折り返し用ミラー210−214、
レーザビーム径を拡大するエキスパンダ220、部分透
過ミラー230、シャッタA240、シャッタB241
から構成される。エキスパンダ220から出射されるレ
ーザビームの広がり角は約0.5mradである。
【0018】ここで、本実施形態において特徴的な構成
は、部分透過ミラー230、2台のシャッタA240お
よびシャッタB241である。部分透過ミラー230
は、532nmのレーザ光に対して、エネルギーの約1
0%を透過、約90%を反射し、送信レーザビームを2
つのビーム、すなわち近距離測定系送信ビームと遠距離
測定系送信ビームとに分離する。ここで、2つの送信ビ
ームは共に上空向って発射される。近距離測定系送信ビ
ームの光軸は、望遠鏡300の光軸とほぼ同軸となって
いる。遠距離測定系送信ビームの光軸は、望遠鏡300
の光軸と平行で互いに一定距離(ここでは約60cm)
離れている。シャッタA240は近距離測定系送信ビー
ムの光路上に設置され、送信ビームを透過または遮蔽す
る。シャッタB241は遠距離測定系送信ビームの光路
上に設置され、送信ビームを透過または遮蔽する。シャ
ッタA240とシャッタB241はコンピュータ制御に
より開閉を制御できる。
【0019】受信光学部12は、望遠鏡300、視野絞
り310、コリメートレンズ320、ミラー330から
構成される。望遠鏡300は有効径40cm、焦点距離
150cmのカセグレン型であり、大気散乱光を集光す
る。コリメートレンズ320は信号光をほぼ平行光にし
て光検出部13に導くためのレンズである。受信視野角
は、常に送信レーザビーム広がり角よりも若干大きく設
定する必要がある。この場合、受信視野角は、視野絞り
310を用いて約1mradに調整されている。光検出
部13は、光電子増倍管を用いた光検出器400で構成
される。信号光(大気散乱光)は光検出器400で電気
信号に変換されるようになっている。
【0020】制御・信号処理部14は、本実施例全体の
制御と信号処理を行うユニットである。コンピュータ部
500、AD変換部510、タイミングパルス発生部5
20、シャッタ制御部530から構成される。コンピュ
ータ部500からの司令で、レーザ発生部100のレー
ザ発射が、シャッタ制御部530を通してシャッタA2
40とシャッタB241の開閉等が制御されるようにな
っている。光検出器400から出力される信号はAD変
換部510でデジタル信号に変換され、デジタル信号は
コンピュータ部500でデータ処理、表示、保存等が行
われるようになっている。タイミングパルス発生部52
0から発生する繰り返し10Hzのトリガパルスによっ
て、1ショットごとのレーザパルス発射タイミングおよ
びAD変換器510におけるAD変換開始のタイミング
が制御されるように構成されている。
【0021】次に、図3および図4を用いて上記レーザ
レーダ装置の動作について説明する。まず測定のシーケ
ンスを説明する。レーザ発射は図3に示すタイムチャー
トようにONとOFFを繰り返す。レーザ発射がONの
間は、10Hzの繰り返し周期でレーザパルスが連続的
に発射される。ON/OFFの時間は測定の内容によっ
て設定される。典型的な値はONが3分程度、OFFが
7分程度である。レーザ発射をONにした後、一定のウ
ォーミングアップ時間(約30秒)をおいて、シャッタ
A240が「開」となり、レーザ光が近距離測定系から
出射される。その直後に近距離測定のAD変換が開始す
る。つまり、光検出器400から出力されるアナログ信
号がAD変換部510でデジタル信号に変換される。A
D変換の時間(または平均化回数)は、コンピュータ部
500から設定される。この値は測定の内容によって設
定されるが、近距離ではSN比が良いので、通常は10
秒(10Hzで100回)程度の短時間で良い。
【0022】近距離測定が終了後、シャッタA240が
「閉」となり、同時にシャッタB241が「開」とな
る。その直後に、遠距離測定のAD変換が開始する。つ
まり、近距離測定と同じ光検出器400から出力される
アナログ信号がデジタル信号に変換される。遠距離測定
時のAD変換時間(または平均化回数)は、測定の内容
によって設定されるが、通常は100秒(10Hzで1
000回)程度である。遠距離測定が終了後、シャッタ
B241も「閉」となり、その後レーザ発射がOFFと
なる。近距離測定、遠距離測定ともに、最終的には平均
値がデータ処理されるため、両測定間の100秒程度の
時間ずれは実際上無視できる。通常は、以上のシーケン
スを例えば10分ごとに繰り返す。シーケンスの制御
は、コンピュータ部500で行う。
【0023】図4は信号波形の模式図である。近距離測
定系の特徴は、かなり近距離(A点、例えば100m)
からの信号が得られる点である。これは近距離測定系送
信ビームの光軸が望遠鏡300の光軸と接近して配置さ
れているために、近距離からの大気散乱光が望遠鏡30
0の視野角内に入るためである。また、送信ビームの強
度は小さく設定されているために、近距離で信号レベル
が飽和することは無い。ただし、全体としては信号レベ
ルが低いため、ある程度の距離(C点、例えば5km)
までしか信号が得られない。一方、遠距離測定系の特徴
は、中距離(B点、例えば3km)から遠距離(D点、
例えば20km)までの信号が得られる点である。遠距
離測定系送信ビームの光軸は望遠鏡300の光軸と離れ
て配置されているために、近距離からの大気散乱光が望
遠鏡300の視野角内に入らないめ、大気散乱光の強度
が強い近距離からB点までは信号レベルが低い。このた
め、過大入力による遠距離での信号の歪みを回避でき
る。
【0024】以上、本実施形態に係るレーザレーダ装置
によれば、単純な光検出器の構成で近距離測定と遠距離
測定を行うことができるため、簡便かつ測定のダイナミ
ックレンジが広いレーザレーダ装置が構成できる。特に
偏光解消度の測定や、多波長(3波長に限らない)の同
時測定など、光検出器を複数使用する必要のあるレーザ
レーダ装置においてより有効である。
【0025】なお、上記レーザレーダ装置は、次のよう
な構成としても良い。まず、上記においては、光検出部
は光検出器400が1台で構成されているが、別の構成
でも良い。例えば、信号光の偏光依存性を測定し、偏光
解消度を求めるような場合は、光検出器の前に偏光ビー
ムスプリッタを挿入し、異なる偏光の信号光を2台の光
検出器で別々に測定すれば良い。この場合はAD変換器
も2チャンネル必要なのは当然であるが、この装置の作
用効果は前記実施形態と同様であり、光検出部の構成に
はよらない。
【0026】また、図3で説明した測定シーケンスにつ
いても、必ずしもこのとおりでなくとも同様の効果が得
られる。例えば、遠距離測定を先に行い、その後近距離
測定を行っても良い。一般には遠距離測定時間が近距離
測定時間よりも長くなるが、測定の内容によっては、両
方も同じか、または逆の場合もありうる。また、遠距離
測定時間が相当長い場合には、遠距離測定時間を2つに
分けて、その間に近距離測定を行うというシーケンスも
ある。このようなシーケンスはコンピュータ部500の
ソフトウエアの変更で容易に対応可能である。
【0027】さらにまた、前記実施形態では図2に示す
エキスパンダ220を使用していたが、これは使用する
レーザ等の条件により、場合によっては不要である。ま
た、図2に示すような折り返し用のミラーの配置および
数に関しては、実際の装置では、全体の大きさ等の条件
から決定されるため、必ずしも図2と同じでなくとも良
い。この点は、本発明の本質とは無関係である。
【0028】なお、本発明に係るレーザレーダ装置は上
記ミー散乱レーザレーダ装置に限定されるものではな
く、ミー散乱レーザレーダ装置以外のレーザレーダ装
置、すなわち差分吸収レーザレーダ装置やラマン散乱レ
ーザレーダ装置など、ほとんどの環境計測用レーザレー
ダ装置にも利用できる。また、アナログ測定だけでな
く、フォトンカウンティング測定においても有効であ
る。
【0029】次に、本発明の第2の実施形態について、
図5を参照して説明する。本実施形態の主な構成は、図
1に示したものと同じである。上記第1の実施形態で
は、光路分岐部15として、送信光学部11に部分透過
ミラー230と、それぞれの光路に挿入した2台のシャ
ッタ240,241が設けられていたが、本実施形態で
は、その代わりに駆動機構を備えたビームダンパー付低
反射ミラー250(反射率10%)とミラー制御部54
0を設置する。他の構成は第1の実施形態とほぼ同じで
ある。近距離観測系に送信ビームを導く場合には低反射
ミラー250を駆動し光路に挿入する。遠距離観測系に
送信ビームを導く場合には、光路から外す。この低反射
ミラー250の出し入れはコンピュータ部500からの
司令で行われ、第1の実施形態と同様な効果が得られ
る。なお、近距離計測の場合は、ビームダンパー付低反
射ミラー250の部分で強力なレーザ光を吸収する必要
があるため、ビームダンパー付低反射ミラー250は、
透過したレーザ光を吸収するためのビームダンパを備え
ている。
【0030】次に、本発明の第3の実施形態について、
図6を参照して説明する。本実施形態の主な構成は、図
1に示したものと同じである。図6においては、3波長
の同時測定が可能なレーザレーダ装置のうち、送信光学
部を示したものである。本実施形態においては、光路分
岐部15として、多波長部分透過ミラー231、シャッ
タA240、シャッタB241を備えている。レーザ発
生部100からはパルスYAGレーザの3波長(基本
波、2倍波、3倍波)が同時に発射される。送信光学部
11で、レーザ光を、ダイクロイックミラー260−2
63を用いて一旦各波長に分離し、波長毎にエキスパン
ダ221−223でビーム径を広げた後再び合成してい
る。送信光学部11は、多波長に対応してエキスパンダ
部分と部分透過ミラー231が多波長に対応しているこ
と以外は前記第1の実施形態と同じであり、第1の実施
形態と同じシーケンスで運用することで同様の効果が得
られる。なお、この場合は、図には示していないが、光
検出部には、3波長に対応して波長分離用のダイクロイ
ックミラーと3台の光検出器が必要であり、制御・信号
処理部には3チャンネル対応のAD変換器が必要である
ことは当然である。
【0031】更に、第3実施形態の変形として、3波長
同時の偏光解消度測定を行うレーザレーダ装置としても
よい。この場合は、光検出部に、各波長用の偏光ビーム
スプリッタと、合計6台の光検出器が必要である。光検
出器は図8で示した従来の方式を採用した場合の半分の
数ですむ。
【0032】
【発明の効果】以上、本発明によれば、単純な光検出器
の構成で近距離測定と遠距離測定を行うことができるた
め、簡便かつ測定のダイナミックレンジが広いレーザレ
ーダ装置が構成できる。特に偏光解消度の測定や、多波
長(3波長に限らない)の同時測定など、光検出器を複
数使用する必要のあるレーザレーダ装置においてより有
効である。さらに、本発明は上記の実施形態のようなミ
ー散乱レーザレーダ装置以外のレーザレーダ装置、すな
わち差分吸収レーザレーダ装置やラマン散乱レーザレー
ダ装置など、ほとんどの環境計測用レーザレーダ装置に
も利用できる。また、アナログ測定だけでなく、フォト
ンカウンティング測定においても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態として示したレーザ
レーダ装置のブロック図である。
【図2】 同レーザレーダ装置の模式図である。
【図3】 同レーザレーダ装置の動作を示すシーケンス
図である。
【図4】 同レーザレーダ装置により受信される散乱光
の信号波形を示す模式図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態として示したレーザ
レーダ装置の模式図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態として示したレーザ
レーダ装置の模式図である。
【図7】 従来のレーザレーダ装置のブロック図であ
る。
【図8】 同レーザレーダ装置を示す模式図である。
【符号の説明】
11 送信光学部 15 光路分岐部 100 レーザ発生部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発生部を備えレーザビームを測定
    対象に発射する送信光学部を有し、前記測定対象により
    散乱された前記レーザの散乱光を受信するレーザレーダ
    装置において、 前記送信光学部は、強度の異なる複数のレーザビームを
    発射するように構成されていることを特徴とするレーザ
    レーダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザレーダ装置におい
    て、 前記送信光学部には、前記レーザ発生部が出力した一つ
    のレーザを複数のレーザビームに分岐させるとともに該
    レーザビームの強度を制御する光路分岐部が設けられて
    いることを特徴とするレーザレーダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のレーザレーダ装
    置において、 測定対象に発射される前記複数のレーザビームは、各々
    の光軸が離れていることを特徴とするレーザレーダ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のレーザレーダ装
    置において、 前記光路分岐部は、レーザビームを選択的に発射するよ
    うに構成され、 前記光路分岐部を制御して前記複数のレーザビームの発
    射を時間によって切り替えるとともに、この切替と同期
    して、受信した散乱光のデータを区別して処理する制御
    ・信号処理部を有することを特徴とするレーザレーダ装
    置。
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