JP2000205442A - 電磁バルブ駆動制御装置 - Google Patents

電磁バルブ駆動制御装置

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JP2000205442A
JP2000205442A JP11006961A JP696199A JP2000205442A JP 2000205442 A JP2000205442 A JP 2000205442A JP 11006961 A JP11006961 A JP 11006961A JP 696199 A JP696199 A JP 696199A JP 2000205442 A JP2000205442 A JP 2000205442A
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electromagnetic force
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JP11006961A
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English (en)
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Yasuhiro Taniguchi
育宏 谷口
Taketoshi Kawabe
武俊 川邊
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置センサによる可動子あるいはバルブの検
出位置のオフセットを補正して、正確な検出位置に基づ
いて可動部と変位端との衝突を回避する。 【解決手段】 位置センサ13が検出した可動子9の位
置の差分から可動子速度検出部21は可動子の速度を検
出する。可動子位置推定部22は電流制御部25が電磁
石6、7に通電する電流値に基づいて、可動子の速度が
0になったときの可動子の正確な位置を推定する。可動
子検出位置補正部23は位置センサ13の検出値を補正
する。電流制御量演算部24は、電磁石6、7に通電す
る電流値を演算する。電流制御部25は電磁石6、7に
通電する電流を電流制御量演算部24で算出した目標電
流に制御することにより、可動子9の速度及び位置を制
御し、この結果としてバルブ2が開閉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁力を利用して
吸気弁、排気弁等のバルブを駆動する電磁バルブ駆動制
御装置に係り、特に、電磁力発生手段の電流を制御して
可動子またはバルブの変位端の直前で可動子またはバル
ブを一時停止させる電磁バルブ駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸排気弁の駆動方式におい
て、従来のカムによりバルブを駆動するカム駆動方式に
代えて、電磁力によりバルブを駆動する電磁バルブ駆動
装置が提案されている。
【0003】この電磁バルブ駆動装置によれば、バルブ
駆動用のカム機構が不要となることに加えて、内燃機関
の動作状態に応じて吸排気弁の開閉時期を容易に最適化
することができ、内燃機関の出力向上及び燃費の向上を
図ることができる。
【0004】このよう従来の電磁バルブ駆動装置では、
バルブもしくは可動部の一部が閉弁時および最大開弁時
にバルブシート又は電磁石と衝突する。そのため衝突時
に騒音、振動が発生する。また可動部や電磁石部分の強
度を衝突に耐えるものとすると、電磁バルブ駆動装置と
して重量が増加したり、大きな駆動電力を必要としたり
する。
【0005】電磁バルブ駆動装置において、可動部の変
位端への衝突を避けるためには、可動部の位置を連続的
に検出しながら、この検出位置に応じて電磁石のコイル
に通電する電流を制御し、可動部が変位端の直前で停止
するように制御する技術が本願出願人により出願されて
いる(特願平10−359591号)。
【0006】このような電磁バルブ駆動制御装置におけ
る可動子又はバルブの位置検出手段としては、バルブ動
作に寄与しない方の電磁石のコイルに高周波電流を印加
し、このコイルと可動子との電磁誘導を利用した渦電流
式変位センサにより、バルブ位置を検出する技術が、例
えば特開平10−115205号公報記載の「電磁動弁
駆動システム」に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電磁バルブ駆動制御装置にあっては、位置センサの精
度、組み付け精度のバラツキが原因でバルブの検出位置
にオフセットを生じるため、電磁石の電流を制御し変位
端の直前で可動部を停止させることにより、可動部と変
位端との衝突を回避するという制御が正確に行えないと
いう問題点があった。
【0008】以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、位
置センサによる可動子あるいはバルブの検出位置あるい
制御目標位置のオフセットを補正して、正確な検出位置
に基づいて可動部と変位端との衝突を回避する制御を行
える電磁バルブ駆動制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、電流を通電することにより電
磁力を発生する電磁力発生手段と、前記電磁力発生手段
の電磁力により吸引移動されることによりバルブを開閉
する可動子と、前記可動子を中立点方向に付勢する付勢
手段と、前記可動子または前記バルブの位置を検出する
位置検出手段と、前記可動子または前記バルブの速度を
検出する速度検出手段と、前記位置検出手段により検出
された可動子の位置に応じて前記電磁力発生手段に通電
する電流を制御する電流制御手段と、前記電磁力発生手
段に通電する電流値に対応して前記可動子に作用する電
磁力と付勢力とが釣り合う前記可動子の位置を予め記憶
する記憶手段と、前記電流制御手段により前記電磁力発
生手段に通電する電流を制御することにより、前記可動
子を前記位置検出手段が検出する所定位置に静止させた
ときの電流値に基づいて前記可動子の位置の正確な値を
前記記憶手段より求め、この値に基づいて前記位置検出
手段の検出値または前記可動子の制御目標値を補正する
補正手段と、を備えたことを要旨とする電磁バルブ駆動
制御装置である。
【0010】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、電流を通電することにより電磁力を発生する電
磁力発生手段と、前記電磁力発生手段の電磁力により吸
引移動されることによりバルブを開閉する可動子と、前
記可動子を中立点方向に付勢する付勢手段と、前記可動
子または前記バルブの位置を検出する位置検出手段と、
前記可動子または前記バルブの速度を検出する速度検出
手段と、前記位置検出手段により検出された可動子の位
置に応じて前記電磁力発生手段に通電する電流を制御す
る電流制御手段と、前記可動子または前記バルブの速度
が正負反転したときの前記位置検出手段の検出値に基づ
いて前記位置検出手段の検出値または前記可動子の制御
目標値を補正する補正手段と、を備えたことを要旨とす
る電磁バルブ駆動制御装置である。
【0011】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または請求項2記載の電磁バルブ駆動
制御装置において、前記補正手段は、釣り合い位置また
は速度の正負反転位置における前記位置検出手段の校正
を複数回行って、この複数回の校正の代表値に基づい
て、前記位置検出手段の検出値または前記可動子の制御
目標値を補正することを要旨とする。
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、可動子
に及ぶ電磁力と付勢手段の付勢力とが釣り合い可動子が
所定の位置で静止するように電磁力発生手段の通電電流
を制御し、このときの位置検出手段の可動子位置の検出
値と、通電電流から推定した可動子の推定位置とに基づ
いて、位置検出手段の検出値または可動子の制御目標値
とを補正するようにしているので、位置検出手段の取付
誤差や、特性の偏倚等によって生じるオフセットを除去
し、正確な位置検出ができるとともに、この正確な位置
検出に基づいて正確な可動子及びバルブの運動制御を行
うことができるという効果がある。
【0013】請求項2記載の本発明によれば、可動子ま
たはバルブの速度が正負反転したときの位置検出手段の
検出値に基づいて位置検出手段の検出値または可動子の
制御目標値を補正するようにしているので、予め通電電
流に対する電磁力と付勢力との釣り合い位置を記憶する
ことなく、位置検出手段の取付誤差や、特性の偏倚等に
よって生じるオフセットを除去し、正確な位置検出がで
きるとともに、この正確な位置検出に基づいて正確な可
動子及びバルブの運動制御を行うことができるという効
果がある。
【0014】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
または請求項2記載の発明の効果に加えて、釣り合い位
置または速度の正負反転位置における位置検出手段の校
正を複数回行って、この複数回の校正の代表値に基づい
て、位置検出手段の検出値または可動子の制御目標値を
補正するようにしているので、内燃機関や車両走行に伴
って発生する振動やノイズがあっても位置検出手段の正
確な補正を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る電磁
バルブ駆動制御装置の第1実施形態を適用した電磁バル
ブ装置を示す構成図である。図1において、電磁バルブ
装置1は、バルブ(バルブ傘部)2と、バルブ2から上
方に伸延するバルブステム2aと、バルブステム2aの
上部に固定されたスプリングリテーナ3と、バルブ2を
閉弁側に付勢するためにシリンダヘッド4及びスプリン
グリテーナ3の間に設けられたコイルスプリング5と、
所定の間隔をおいて対向するように固定された開弁側電
磁石6及び閉弁側電磁石7と、両電磁石6、7間を上下
に滑動できるように可動子軸8に固定された軟磁性体の
可動子(アーマチュア)9と、可動子軸8の上部に固定
されたスプリングリテーナ10と、可動子軸8を開弁側
に付勢するためにスプリングリテーナ10とハウジング
12の天井部との間に設けられたコイルスプリング11
と、可動子の位置を検出する位置センサ13と、これら
電磁バルブ装置の機構部分の外装となるハウジング12
と、コントローラ20とを備えている。
【0016】開弁側電磁石6および閉弁側電磁石7は、
電磁力発生手段であり、コントローラ20から供給され
る電流により、可動子9を吸引する電磁力を発生させ
る。コイルスプリング5及び11は、電磁石6、7が共
に電磁力を発生しないとき、可動子9を中立位置に付勢
するようにバネ形状及びバネ定数が設定されている。そ
して、電磁石6、7と、コイルスプリング5、11とが
協動して可動子9及びバルブステム2aを駆動して、バ
ルブ2を開閉するようになっている。
【0017】位置センサ13は、レーザ、ホール素子あ
るいはポテンショメータ等を用いた位置検出手段であ
り、これにより可動子9の位置を検出し、コントローラ
20に伝える。
【0018】コントローラ20は、例えば図外のエンジ
ン制御ECU( Electronic Control Unit)からバルブ
開閉指示を受けて、開弁側電磁石6、閉弁側電磁石7に
通電し、可動子の速度及び位置を制御することによりバ
ルブを開閉する。コントローラ20は、可動子速度検出
部21と、可動子位置推定部22と、可動子検出位置補
正部23と、電流制御量演算部24と、電流制御部25
とを備えている。
【0019】可動子速度検出部21は位置センサ13で
検出した可動子位置を差分演算することにより可動子速
度を検出する。可動子位置推定部22は可動子速度が0
のときの通電電流から可動子位置を推定する。このた
め、可動子位置推定部22は、可動子9に作用する電磁
力とバネ力とが釣り合って可動子が停止し可動子速度が
0となったときの電磁石6、7の通電電流に対する可動
子位置を予めROM等の不揮発性記憶素子に記憶させた
電流/可動子位置対応記憶部22aを備えている。
【0020】可動子検出位置補正部23は位置センサ1
3による検出値を推定値に基づいて補正する。電流制御
量演算部24は可動子の速度及び位置を制御するための
電流制御量を演算する。電流制御部25は開弁側電磁石
6、閉弁側電磁石7に通電する電流を電流制御量演算部
24で演算した目標電流となるように例えばPWM制御
を用いて制御する。可動子速度検出部21〜電流制御量
演算部24は、マイクロコンピュータ等により構成す
る。電流制御部25は、例えばPWM制御回路とトラン
ジスタ、FET等の半導体スイッチ素子により構成す
る。
【0021】次に、請求項1と図1の各構成要素との対
応を説明する。電流を通電することにより電磁力を発生
する電磁力発生手段は開弁側電磁石6及び閉弁側電磁石
7、電磁力発生手段の電磁力により吸引移動されること
によりバルブを開閉する可動子は可動子9、可動子を中
立点方向に付勢する付勢手段はコイルスプリング5及び
11、可動子またはバルブの位置を検出する位置検出手
段は位置センサ13、可動子またはバルブの速度を検出
する速度検出手段は可動子速度検出部21、位置検出手
段により検出された可動子の位置に応じて電磁力発生手
段に通電する電流を制御する電流制御手段は電流制御量
演算部24及び電流制御部25、電磁力発生手段に通電
する電流値に対応して可動子に作用する電磁力と付勢力
とが釣り合う可動子の位置を予め記憶する記憶手段は電
流/可動子位置対応記憶部22aにそれぞれ対応し、さ
らに、電流制御手段により電磁力発生手段に通電する電
流を制御することにより、可動子を位置検出手段が検出
する所定位置に静止させたときの電流値に基づいて可動
子の位置の正確な値を記憶手段より求め、この値に基づ
いて位置検出手段の検出値または可動子の制御目標値を
補正する補正手段は可動子検出位置補正部23、に対応
する。
【0022】次に、第1実施形態の動作を説明する。 [全体の動作概要]まず、本実施形態の全体の動作の流
れを説明する。図1において、位置センサ13により可
動子9の位置を検出する。可動子速度検出部21は、位
置センサ13が検出した可動子9の位置を差分演算して
可動子9の速度を求める。そして可動子速度検出部21
が検出した可動子速度が0になったときに、電流制御部
25が電磁石に通電する通電量に基づいて、可動子位置
推定部22は電流/可動子位置対応記憶部22aを検索
し、可動子位置の推定値を得る。
【0023】可動子検出位置補正部23は位置センサ1
3の検出値を前記可動子位置の推定値により補正する。
電流制御量演算部24は、可動子検出位置補正部23に
より補正された可動子位置に応じて電磁石6、7に通電
する電流値を演算する。この電流値は、可動子9が変位
端の直前で停止し、変位端に衝突しないように制御され
るものである。電流制御部25は電磁石6または7に通
電する電流を電流制御量演算部24で算出した目標電流
に制御することにより、可動子9の速度及び位置を制御
し、この結果としてバルブ2が開閉される。
【0024】[各部の動作]次に、各部の詳細動作を説
明する。 ・可動子速度検出部 可動子速度検出部21は、位置センサ13で検出した可
動子9の位置zを
【数1】v_z =(z−z_1)/T (1) 式(1)により差分演算することにより可動子速度v_z
を検出する。ただし、Tはサンプリング時間、z_1は1
ステップ前の位置検出値である。
【0025】・可動子位置推定部 可動子位置推定部22は、可動子速度検出部21で検出
した可動子の速度が0又は0と見なせる所定値以下にな
ったときの電流制御部25の通電量を求め、この通電量
から内蔵するマップ(テーブル)である電流/可動子位
置対応記憶部22aを参照して可動子9の確からしい位
置を推定する。
【0026】図2に可動子と電磁石とのギャップに対す
る電磁力及びバネ力の関係を示す。バネ力51、52
は、ギャップが0に近づくに従って直線的に増加する。
これに対して、可動子を吸引する電磁力53(電流2
A)、54(電流10A)は、ギャップが0に近づくに
従って急激に増加する。
【0027】このため、バネ定数がk1からk2に変化
し、バネ力が51から52に変化しても、可動子と電磁
石のギャップが0付近では電磁力53、54の変化の方
がバネ力の変化より大きいため、バネと電磁力の釣合位
置の変動(x1)が小さくなり、位置検出精度に及ぼす
影響は少ない。
【0028】可動子を一定の位置に静止させるように電
磁石に通電する電流を制御し、可動子が停止したときの
電磁力とバネ力の釣合式は、
【数2】kz=f(z,i) (2) 式(2)となる。ただし、k:合成バネ係数、z:可動
子のギャップ(可動子と電磁石との距離)、i:電磁石
に流れる電流、f:電磁石及び可動子の物理形状及び電
磁的特性により定まる電磁力である。
【0029】通電量iで釣り合う可動子の位置zを式
(2)より
【数3】f(z,i)−kz=0 (3) とするzをiに対して求めて、図3のようにマップし、
このマップを例えばマイクロコンピュータに内蔵される
ROMに電流/可動子位置対応記憶部22aとして記憶
しておく。そして、通電量iからこのマップを参照して
可動子の位置zを算出する。
【0030】・検出位置補正部 可動子検出位置補正部23は位置センサ13による可動
子位置検出値を可動子位置推定部22による可動子位置
推定値に基づいて補正する。
【0031】電磁石6または7の通電量iより算出した
可動子の位置zから位置センサによる可動子位置検出値
z_senを差し引いて、補正値z_addを求める。
【0032】
【数4】z_add=z−z_sen (4) 位置センサ検出値z_senに式(2)の補正値z_addを加
えて可動子位置を推定する。
【0033】
【数5】z_est=z_sen+z_add (5) ただし、z_est:可動子位置推定位置、z_sen:位置セ
ンサ検出値、z_add:補正値である。
【0034】可動子位置の補正値z_addを所定の回数求
めて、これら複数の補正値の代表値をセンサ検出値の補
正値とすれば、可動子位置の推定精度が向上する。この
代表値のとり方には、平均値、最小値から最大値まで大
きさの順に並べたときの中央に位置する中央値(メディ
アン)、頻度分布において最も度数が多い区間の代表的
な値である最頻値(モード)等がある。また平均値を採
用する場合でも、単純に平均値をとってもよいし、最大
値と最小値とを除去して残りの平均値を求める方法を利
用することもできる。
【0035】・電流制御量演算部 電流制御量演算部24は可動子検出位置補正部23の推
定値z_estから電磁石6または7に通電する電流値を演
算して、バルブを開閉するために、可動子の速度及び位
置を制御する。可動子速度v_zが目標速度rへ収束する
速度制御系を構成する。
【0036】
【数6】ir=−k(v_z−r) (6) 式(6)より速度制御に必要な電磁石6または7に通電
する目標電流irを算出する。ただし、kは制御ゲイン
である。電流制御部25は電磁石6または7に通電する
電流iを目標電流irに制御する。
【0037】図4に制御系の構成図を示す。可動子の目
標速度の軌道は可動子の位置zに応じて生成させる。図
5に目標軌道の生成を示す。バネに粘性摩擦量cv_zが
なければ目標軌道はmα_z+kz=0の軌道で与えると
可動子を電磁石に速度0で着座させられるが、実際には
バネに粘性摩擦力cv_zが存在するために着座しない。
【0038】したがって図中の点oから点aまでは、
【数7】mα_z+cv_z+kz=0 (7) 式(7)の軌道を、点aから点bまでは線分abの軌道
を目標軌道として電流iを調整することにより、可動子
を電磁石に速度0で着座させる。特に開弁時は可動時は
可動子が電磁石と衝突する数10μm手前で可動子目標
速度rを0とすると、可動子は電磁石の手前で停止し、
両者の衝突を回避し衝突音や振動の発生を防止できるこ
とに加えて、可動子の強度を小さくすることができる。
【0039】・電流制御部 電流制御部25は電磁石6または7に通電する電流を電
流制御量演算部24で式(6)により算出した目標電流
irに制御する。
【0040】図6は、電流制御部の構成例を示す回路図
である。電流制御部は、図外の発電機より充電され電磁
バルブ装置に直流電流を供給するバッテリ101と、逆
流防止ダイオード102と、上流側トランジスタ103
と、電磁石コイル104と、下流側トランジスタ105
と、ダイオード106と、エネルギー回生コンデンサ1
07と、ダイオード108と、PWM制御部109とを
備えている。
【0041】電流制御量演算部24からの電流目標値は
PWM制御部109に入力され、上流側トランジスタ1
03及び下流側トランジスタ105のベース駆動電流が
生成される。電磁石コイル104に通電を開始すると
き、トランジスタ103、105が共にONとなるベー
ス電流が供給され、バッテリの電圧Eoまたはコンデン
サ107の電圧Ecのいずれか高い方から電磁石コイル
104に電流iが供給される。そして電流iが目標電流
irを超えると、下流側トランジスタ105がOFFさ
れ、電磁石コイル104に流れていた電流は、ダイオー
ド106、コンデンサ107、ダイオード108の経路
でコンデンサ107を充電する。
【0042】電磁石コイル104の電流iが目標電流i
r以下になると、再び下流側トランジスタ105がON
し、バッテリの電圧Eoまたはコンデンサ107の電圧
Ecのいずれか高い方から電磁石コイル104に電流が
供給される。こうして目標電流irが電磁石コイルに通
電される。この回路のさらなる詳細な動作は、本願出願
人による特願平10−282974号に説明されてい
る。
【0043】図7は、以上の第1実施形態の動作を説明
するフローチャートである。同図において、まず、可動
子の位置検出を行い(ステップS10)、次いで可動子
の速度検出を行い(ステップS20)、可動子の速度が
0か否かを判定する(ステップS30)。可動子の速度
が0でなければ、まだ可動子が静止してないので、何も
処理を行わずにメインルーチンへ戻る。
【0044】可動子の速度が0であれば、通電量から可
動子の位置を推定し(ステップS40)、可動子位置の
補正値z_addを算出し(ステップS50)、補正値の累
計z_add2 およびループ回数count を更新する(ステッ
プS60)。次いで、ループ回数count が所定回数Nに
等しくなったかどうかを判定し(ステップS70)、等
しくなければメインルーチンへ戻る。
【0045】ループ回数count がNに等しければ、可動
子位置の補正値の平均値を算出し(ステップS80)、
この平均値を用いて以後の可動子の検出位置を補正し
(ステップS90)、補正された可動子検出位置を用い
て可動子を制御するための電流制御量を演算し(ステッ
プS100)、この電流制御量を電流制御部へ出力し
(ステップS110)、平均値計算用のz_add2 および
ループ回数count をリセットして(ステップS120)
処理を終了する。
【0046】次に、第1実施形態の効果について説明す
る。本発明の第1実施形態によれば、エンジンの吸排気
のためのバルブを電磁力により駆動する電磁バルブ駆動
装置において、電磁力とバネ反力の釣合より、電磁力発
生部の通電量から可動子あるいはバルブ位置を推定する
ことにより、位置センサによる可動子(あるいはバル
ブ)の検出位置を補正する構成としたため、以下の
(1)から(5)に示す効果がある。
【0047】(1)位置センサの組み付け誤差等による
オフセットを補正できる。 (2)バネ定数が変化しても、位置検出精度に及ぼす影
響を少なくできる。
【0048】図2に示すようにバネ定数が変化しても
(k1がk2に変化)可動子と電磁石のギャップが0付
近では電磁力の変化が大きいため、バネと電磁力の釣合
位置の変動(x1)が小さくなり、位置検出精度に及ぼ
す影響は少ない。
【0049】(3)位置検出精度が向上する。図2に示
すように可動子と電磁石のギャップが0付近では電流に
対する電磁力の変化量が増加する。実際には例えば図中
のz1とz2の差は数十μmであるが、z1で釣り合う
ときの電流とz2で釣り合うときの電流の差は数Aとな
る。よって電磁石の通電電流から可動子の位置を検出す
ると、位置検出値の分解能が細かくなり、位置検出精度
が向上する。
【0050】(4)開弁時に可動子を電磁石から離した
状態(ギャップをもたせる)に制御する場合は、位置セ
ンサのオフセットを補正することでその間隔が目標値に
概略一致する。位置センサがオフセットし、可動子が目
標値より手前で止まって釣り合うと、釣り合う電流は目
標値どうりに止まったときより大きくなるが、むだな電
力を消費せずにすむ。
【0051】(5)可動子を電磁石に着座させる場合
は、位置センサのオフセットを補正することで着座速度
と目標値の偏差が減り、着座音を小さく抑えられる。
【0052】図8は、本発明の第2実施形態を示す構成
図である。図8において、第1実施形態の構成を示す図
1との相違は、コントローラ30の構成が異なることで
あり、制御対象の構成は第1実施形態と同様である。コ
ントローラ30は、可動子速度検出部21と、可動子位
置推定部22と、可動子目標制御位置補正部26と、電
流制御量演算部24と、電流制御部25とを備えてい
る。
【0053】本実施形態と第1の実施形態とのコントロ
ーラの相違は、第1実施形態のコントローラ20が位置
センサ13の位置検出値を可動子検出位置補正部23で
補正していたのに対して、本実施形態のコントローラ3
0は、位置センサの位置検出値を補正する代わりに、可
動子目標制御位置補正部26により目標制御位置をオフ
セット分だけ補正することにより正確な位置制御を行う
ものである。
【0054】可動子速度検出部21は位置センサ13で
検出した可動子位置を差分演算することにより可動子速
度を検出する。可動子位置推定部22は可動子速度が0
のときの通電電流から可動子位置を推定する。このた
め、可動子位置推定部22は、可動子9に作用する電磁
力とバネ力とが釣り合って可動子が停止し可動子速度が
0となったときの電磁石6、7の通電電流に対する可動
子位置を予めROM等の不揮発性記憶素子に記憶させた
電流/可動子位置対応記憶部22aを備えている。
【0055】可動子目標制御位置補正部26は、可動子
の目標制御位置を可動子位置推定部22の推定値に基づ
いて補正する。電流制御量演算部24は可動子の速度及
び位置を制御するための電流制御量を演算する。電流制
御部25は開弁側電磁石6、閉弁側電磁石7に通電する
電流を電流制御量演算部24で演算した目標電流となる
ように例えばPWM制御を用いて制御する。
【0056】可動子速度検出部21〜電流制御量演算部
24及び可動子目標制御位置補正部26は、マイクロコ
ンピュータ等により構成する。電流制御部25は、例え
ばPWM制御回路とトランジスタ、FET等の半導体ス
イッチ素子により構成する。
【0057】次に第2実施形態の動作を説明する。 ・可動子目標制御位置補正部 可動子目標制御位置補正部26は、可動子位置推定部2
2の式(4)により算出した補正値z_addを用いて、図
9に示すように可動子目標制御軌道を点oから点aまで
は、
【数8】mα_z+cv_z+kz=0 (8) 式(8)の軌道を、点aから点b’までは線分ab’の
軌道を目標軌道とすれば可動子を着座点に速度0で着座
させることができる。
【0058】すなわち、可動子の制御目標位置を位置セ
ンサのオフセット分z_addだけ補正することにより、位
置センサのオフセット分だけ制御する位置をずらすこと
でオフセットを消去して、可動子を目標位置に着座させ
る。
【0059】図10は、第2実施形態の全体の動作を説
明するフローチャートである。同図において、まず、可
動子の位置検出を行い(ステップS10)、次いで可動
子の速度検出を行い(ステップS20)、可動子の速度
が0か否かを判定する(ステップS30)。可動子の速
度が0でなければ、まだ可動子が静止してないので、何
も処理を行わずにメインルーチンへ戻る。
【0060】可動子の速度が0であれば、通電量から可
動子の位置を推定し(ステップS40)、可動子位置の
補正値z_addを算出し(ステップS50)、補正値の累
計z_add2 およびループ回数count を更新する(ステッ
プS60)。
【0061】次いで、ループ回数count が所定回数Nに
等しくなったかどうかを判定し(ステップS70)、等
しくなければメインルーチンへ戻る。
【0062】ループ回数count がNに等しければ、可動
子位置の補正値の平均値を算出し(ステップS80)、
この平均値を用いて可動子の目標制御位置を補正し(ス
テップS95)、補正された目標制御位置を用いて可動
子を制御するための電流制御量を演算し(ステップS1
00)、この電流制御量を電流制御部へ出力し(ステッ
プS110)、平均値計算用のz_add2 およびループ回
数count をリセットして(ステップS120)処理を終
了する。
【0063】次に第2実施形態の効果について説明す
る。本発明の第2実施形態によれば、エンジンの吸排気
のためのバルブを電磁力により駆動する電磁バルブ駆動
装置において、電磁力とバネ反力の釣合より、電磁力発
生部の通電量から可動子あるいはバルブ位置を推定する
ことにより、可動子(あるいはバルブ)の制御目標位置
を補正する、すなわち位置センサのオフセット分だけ制
御目標位置をずらすことでオフセットを消去する構成と
したため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0064】図11は、本発明の第3実施形態を示す構
成図である。図11において、第1実施形態の構成を示
す図1との相違は、コントローラ31の構成が異なるこ
とであり、制御対象の構成は第1実施形態と同様であ
る。
【0065】本実施形態と第1の実施形態とのコントロ
ーラの相違は、第1実施形態のコントローラ20が可動
子を静止させたときの電磁石に通電する電流値に基づい
て可動子の位置を推定していたのに対して、本実施形態
のコントローラ31は、可動子の速度が反転したときの
可動子の位置を推定するものである。
【0066】可動子速度検出部21は位置センサ13で
検出した可動子位置を差分演算することにより可動子速
度を検出する。可動子位置推定部22は可動子速度が正
負反転したときの可動子位置を推定する。可動子検出位
置補正部23は位置センサ13の検出値を補正する。
【0067】電流制御量演算部24は可動子の速度及び
位置を制御するための電流制御量を演算する。電流制御
部25は開弁側電磁石6、閉弁側電磁石7に通電する電
流を電流制御量演算部24で演算した目標電流となるよ
うに例えばPWM制御を用いて制御する。
【0068】可動子速度検出部21〜電流制御量演算部
24は、マイクロコンピュータ等により構成する。電流
制御部25は、例えばPWM制御回路とトランジスタ、
FET等の半導体スイッチ素子により構成する。
【0069】請求項2と図11の構成要素との対応関係
は、次の通りである。電流を通電することにより電磁力
を発生する電磁力発生手段には開弁側電磁石6及び閉弁
側電磁石7、電磁力発生手段の電磁力により吸引移動さ
れることによりバルブを開閉する可動子には可動子9、
可動子を中立点方向に付勢する付勢手段にはコイルスプ
リング5及び11、可動子またはバルブの位置を検出す
る位置検出手段には位置センサ13、可動子またはバル
ブの速度を検出する速度検出手段には可動子速度検出部
21、位置検出手段により検出された可動子の位置に応
じて電磁力発生手段に通電する電流を制御する電流制御
手段には電流制御量演算部24及び電流制御部25、可
動子またはバルブの速度が正負反転したときの位置検出
手段の検出値に基づいて位置検出手段の検出値または可
動子の制御目標値を補正する補正手段には可動子位置推
定部22及び可動子検出位置補正部23がそれぞれ対応
する。
【0070】次に第3実施形態の動作を説明する。 ・可動子位置推定部 可動子位置推定部22は、可動子の速度v_zが正負逆転
した時点で推定位置を
【数9】z_est=0 (9) 式(9)によりリセットする。
【0071】図12は、第3実施形態の動作を説明する
フローチャートである。同図において、まず、可動子の
位置検出を行い(ステップS10)、次いで可動子の速
度検出を行い(ステップS20)、可動子の速度が前回
の検出値に比べて正負反転したか否かを判定する(ステ
ップS35)。可動子の速度が前回の検出値に比べて正
負反転していなければ、何も処理を行わずにメインルー
チンへ戻る。
【0072】可動子の速度が正負反転していれば、可動
子の位置を推定し(ステップS45)、可動子位置の補
正値z_addを算出し(ステップS50)、補正値の累計
z_add2 およびループ回数count を更新する(ステップ
S60)。
【0073】次いで、ループ回数count が所定回数Nに
等しくなったかどうかを判定し(ステップS70)、等
しくなければメインルーチンへ戻る。
【0074】ループ回数count がNに等しければ、可動
子位置の補正値の平均値を算出し(ステップS80)、
この平均値を用いて以後の可動子の検出位置を補正し
(ステップS90)、補正された可動子検出位置を用い
て可動子を制御するための電流制御量を演算し(ステッ
プS100)、この電流制御量を電流制御部へ出力し
(ステップS110)、平均値計算用のz_add2 および
ループ回数count をリセットして(ステップS120)
処理を終了する。
【0075】次に第3実施形態の効果について説明す
る。
【0076】本発明の第3実施形態によれば、エンジン
の吸排気のためのバルブを電磁力により駆動する電磁バ
ルブ駆動装置において、可動子あるいはバルブの速度が
正負逆転したところで、可動子あるいはバルブ位置を推
定することにより、位置センサによる可動子(あるいは
バルブ)の検出位置を補正する構成としたため、以下の
(1)から(3)に示す効果がある。
【0077】(1)位置センサの組み付け誤差等による
オフセットを補正できる。 (2)開弁時に可動子を電磁石から離した状態(ギャッ
プをもたせる)に制御する場合は、その間隔が安定し、
むだな電力を消費せずにすむ。 (3)可動子を電磁石に着座させる場合は、着座速度が
安定し、着座音を小さく抑えられる。
【0078】図13は、本発明の第4実施形態を示す構
成図である。図13において、第3実施形態の構成を示
す図11との相違は、コントローラ32の構成が異なる
ことであり、制御対象の構成は第3実施形態と同様であ
る。
【0079】コントローラ32は、可動子速度検出部2
1と、可動子位置推定部22と、可動子目標制御位置補
正部26と、電流制御量演算部24と、電流制御部25
とを備えている。
【0080】本実施形態と第3の実施形態とのコントロ
ーラの相違は、第3実施形態のコントローラ31が位置
センサ13の位置検出値を可動子検出位置補正部23で
補正していたのに対して、本実施形態のコントローラ3
0は、位置センサの位置検出値を補正する代わりに、可
動子目標制御位置補正部26により目標制御位置をオフ
セット分だけ補正することにより正確な位置制御を行う
ものである。
【0081】可動子速度検出部21は位置センサ13で
検出した可動子位置を差分演算することにより可動子速
度を検出する。可動子位置推定部22は可動子速度が正
負反転したときの可動子位置を推定する。可動子目標制
御位置補正部26は、可動子の目標制御位置を可動子位
置推定部22の推定値に基づいて補正する。
【0082】電流制御量演算部24は可動子の速度及び
位置を制御するための電流制御量を演算する。電流制御
部25は開弁側電磁石6、閉弁側電磁石7に通電する電
流を電流制御量演算部24で演算した目標電流となるよ
うに例えばPWM制御を用いて制御する。
【0083】可動子速度検出部21〜電流制御量演算部
24は、マイクロコンピュータ等により構成する。電流
制御部25は、例えばPWM制御回路とトランジスタ、
FET等の半導体スイッチ素子により構成する。
【0084】次に、第4実施形態の動作を説明する。可
動子の速度v_zが正負逆転した時点で位置補正値を
【数10】z_add=0−z_sen (10) 式(10)により修正する。次に目標軌道を図9のよう
にoab’と修正する。
【0085】図14は、第4実施形態の全体の動作を説
明するフローチャートである。同図において、まず、可
動子の位置検出を行い(ステップS10)、次いで可動
子の速度検出を行い(ステップS20)、可動子の速度
が前回の検出値に比べて正負反転したか否かを判定する
(ステップS35)。可動子の速度が前回の検出値に比
べて正負反転していなければ、何も処理を行わずにメイ
ンルーチンへ戻る。
【0086】可動子の速度が正負反転していれば、可動
子の位置を推定し(ステップS45)、可動子位置の補
正値z_addを算出し(ステップS50)、補正値の累計
z_add2 およびループ回数count を更新する(ステップ
S60)。次いで、ループ回数count が所定回数Nに等
しくなったかどうかを判定し(ステップS70)、等し
くなければメインルーチンへ戻る。
【0087】ループ回数count がNに等しければ、可動
子位置の補正値の平均値を算出し(ステップS80)、
この平均値を用いて可動子の目標制御位置を補正し(ス
テップS95)、補正された目標制御位置を用いて可動
子を制御するための電流制御量を演算し(ステップS1
00)、この電流制御量を電流制御部へ出力し(ステッ
プS110)、平均値計算用のz_add2 およびループ回
数count をリセットして(ステップS120)処理を終
了する。
【0088】次に、第4実施形態の効果について説明す
る。本発明の第4実施形態によれば、エンジンの吸排気
のためのバルブを電磁力により駆動する電磁バルブ駆動
装置において、可動子あるいはバルブの速度が正負逆転
したところで、可動子あるいはバルブ位置を推定するこ
とにより、可動子(あるいはバルブ)の制御目標位置を
補正する、すなわち位置センサのオフセット分だけ制御
する位置をずらすことでオフセットを消去する構成とし
たため、第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0089】次に、本発明の第5実施形態を説明する。
構成図は第1実施形態の図1、あるいは第2実施形態の
図8と同様である。
【0090】次に第5実施形態の動作を説明する。 ・電流制御量演算部 電流制御量演算部24は電磁力とバネ反力が釣り合うと
きの電流を所定値icにするための可動子の停止目標ギ
ャップgcを式(3)の関係で求め、そのギャップgc
に制御する。図15に釣り合いの関係図を示す。
【0091】・可動子位置推定部 可動子位置推定部22は可動子速度検出部21で検出し
た可動子の速度が0になったときに、電流制御部25の
通電量iと前記所定電流icの差から図16に示すよう
なマップにもとづいて可動子の位置を推定する。図16
において、電流制御部25の通電量をimとすると可動
子釣り合い位置の推定値はgcmとなり補正値を
【数11】z_add=gc−gcm (11) 式(11)から算出する。次いで、この補正値にもとづ
いて可動子の位置検出値あるいは制御目標値を補正す
る。
【0092】図17に可動子の位置検出値を補正する場
合の第5実施形態全体のフローチャートを示す。図17
において、まず電流制御量を所定値icにするための可
動子の目標制御位置を算出する(ステップS5)。以下
の処理は、図7のフローチャートのステップS10〜ス
テップS120と同様であるので、説明は省略する。図
18に可動子の制御目標値を補正する場合の第5実施形
態全体のフローチャートを示す。図18において、まず
電流制御量を所定値icにするための可動子の目標制御
位置を算出する(ステップS5)。以下の処理は、図1
0のフローチャートのステップS10〜ステップS12
0と同様であるので、説明は省略する。
【0093】次に第5実施形態の効果について説明す
る。本発明の第5実施形態によれば、エンジンの吸排気
のためのバルブを電磁力により駆動する電磁バルブ駆動
装置において、電磁力とバネ反力が釣り合うときの電流
を所定値にするための可動子の停止目標ギャップを電磁
力とバネ反力の釣り合い関係から求め、可動子をそのギ
ャップに制御するとともに、電磁力とバネ反力の釣合よ
り、電磁力発生部の通電量から可動子あるいはバルブ位
置を推定することにより、可動子(あるいはバルブ)の
センサ検出値もしくは制御目標位置を補正する構成とし
たため、第1実施形態の効果に加えて、いつも所定の電
流で電磁力とバネ反力が釣り合うようにするため、むだ
な電力を消費せずにすむという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁バルブ駆動制御装置の第1実
施形態を示す構成図である。
【図2】可動子と電磁石とのギャップに対する電磁力及
びバネ力の関係を示すグラフである。
【図3】可動子と電磁石とギャップを一定の値に保持す
る場合の電磁石駆動電流に対する可動子釣り合い位置を
示すグラフである。
【図4】本発明の実施形態の制御系構成図である。
【図5】可動子の位置・速度空間における可動子目標速
度生成図である。
【図6】本発明の実施形態における電磁石の電流制御部
の詳細を示す回路図である。
【図7】本発明の第1実施形態の動作を説明するすフロ
ーチャート。
【図8】本発明の第2実施形態を示す構成図である。
【図9】本発明の第2,第4実施形態の可動子目標速度
修正図である。
【図10】本発明の第2実施形態の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態を示す構成図である。
【図12】本発明の第3実施形態の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の第4実施形態を示す構成図である。
【図14】本発明の第4実施形態の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図15】本発明の第5実施形態における可動子位置推
定方法を説明するための電磁力とバネ力の釣り合い点を
示すグラフである。
【図16】本発明の第5実施形態における可動子位置推
定方法を説明するための電磁石電流に対する釣合位置を
示すグラフである。
【図17】本発明の第5実施形態の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図18】本発明の第5実施形態の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 電磁バルブ装置 2 バルブ 3 スプリングリテーナ 4 シリンダヘッド 5 コイルスプリング 6 開弁側電磁石 7 閉弁側電磁石 8 可動子軸 9 可動子 10 スプリングリテーナ 11 コイルスプリング 12 ハウジング 13 位置センサ 20 コントローラ 21 可動子速度検出部 22 可動子位置推定部 22a 電流/可動子位置対応記憶部 23 可動子検出位置補正部 24 電流制御量演算部 25 電流制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H106 DA07 DA25 DB02 DB12 DB26 DB32 DC02 DD04 EE20 EE48 FA07 FA10 FB02 FB07 FB27 FB28 FB45 KK17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流を通電することにより電磁力を発生
    する電磁力発生手段と、 前記電磁力発生手段の電磁力により吸引移動されること
    によりバルブを開閉する可動子と、 前記可動子を中立点方向に付勢する付勢手段と、 前記可動子または前記バルブの位置を検出する位置検出
    手段と、 前記可動子または前記バルブの速度を検出する速度検出
    手段と、 前記位置検出手段により検出された可動子の位置に応じ
    て前記電磁力発生手段に通電する電流を制御する電流制
    御手段と、 前記電磁力発生手段に通電する電流値に対応して前記可
    動子に作用する電磁力と付勢力とが釣り合う前記可動子
    の位置を予め記憶する記憶手段と、 前記電流制御手段により前記電磁力発生手段に通電する
    電流を制御することにより、前記可動子を前記位置検出
    手段が検出する所定位置に静止させたときの電流値に基
    づいて前記可動子の位置の正確な値を前記記憶手段より
    求め、この値に基づいて前記位置検出手段の検出値また
    は前記可動子の制御目標値を補正する補正手段と、 を備えたことを特徴とする電磁バルブ駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 電流を通電することにより電磁力を発生
    する電磁力発生手段と、 前記電磁力発生手段の電磁力により吸引移動されること
    によりバルブを開閉する可動子と、 前記可動子を中立点方向に付勢する付勢手段と、 前記可動子または前記バルブの位置を検出する位置検出
    手段と、 前記可動子または前記バルブの速度を検出する速度検出
    手段と、 前記位置検出手段により検出された可動子の位置に応じ
    て前記電磁力発生手段に通電する電流を制御する電流制
    御手段と、 前記可動子または前記バルブの速度が正負反転したとき
    の前記位置検出手段の検出値に基づいて前記位置検出手
    段の検出値または前記可動子の制御目標値を補正する補
    正手段と、 を備えたことを特徴とする電磁バルブ駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、釣り合い位置または速
    度の正負反転位置における前記位置検出手段の誤差検出
    を複数回行って、この複数回の誤差検出の代表値に基づ
    いて、前記位置検出手段の検出値または前記可動子の制
    御目標値を補正することを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の電磁バルブ駆動制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482528B1 (ko) * 2002-03-11 2005-04-14 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 전자구동밸브 제어장치
JP2008041908A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Ltd エンジン用高圧ポンプ駆動回路
JP2010073705A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Mikuni Corp プランジャ位置検出装置及び電磁弁
KR101592562B1 (ko) * 2014-09-23 2016-02-05 캄텍주식회사 Egr밸브의 출력 정보 보정 방법

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