JP2000204459A - 連続溶融金属めっき装置 - Google Patents

連続溶融金属めっき装置

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JP2000204459A
JP2000204459A JP11002899A JP289999A JP2000204459A JP 2000204459 A JP2000204459 A JP 2000204459A JP 11002899 A JP11002899 A JP 11002899A JP 289999 A JP289999 A JP 289999A JP 2000204459 A JP2000204459 A JP 2000204459A
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molten metal
roll
plating
iron
steel sheet
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JP11002899A
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Yukio Saito
幸雄 斉藤
Junji Sakai
淳次 酒井
Yoshio Takakura
芳生 高倉
Yasunori Kani
保宣 可児
Hironori Shimogama
宏徳 下釜
Kira Takiuchi
希良 滝内
Osamu Shimotamura
修 下タ村
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっきロールの寿命が長く、溶融金属ポット
が小型で、ドロス等の不純物の生成がほとんどなく良質
のめっき膜が形成できるめっき装置を提供する。 【解決手段】 めっきロール5の胴部の一部は溶融金属
4中に浸漬するが、軸部8及び軸受け部9は浸漬しない
構造とする。 【効果】 軸部及び軸受け部が溶融金属に接触しないの
で、めっきロール5の寿命が延びる。溶融金属の量は、
めっきロールの1/3下半部を浸漬できれば良いので少
量となり、溶融金属ポット3を小型化できる。鋼板1と
の接触時間が非常に短いので鉄の溶解に起因するドロス
の発生がほとんど無くなり良質のめっきができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板を連続的に溶
融金属中に浸漬して鋼板の表面にめっきを施す連続溶融
金属めっき装置に係わり、特に鋼板を溶融金属中に搬送
するめっきロールの寿命延長、溶融金属ポットの小型化
及びドロスの発生を抑制できる連続溶融金属めっき装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、連続溶融金属めっきは以下のよう
に行われてきた。水素等により還元された鋼板は、連続
的に大きな溶融金属ポットに貯められた溶融金属中に搬
送され、表面にめっきが施された後、溶融金属中に沈め
られたシンクロ―ルを介して引き上げられ、過剰の溶融
金属がガスワイピング装置等により除去されてめっきの
膜厚が制御されたのち、ガイドロール等を経て後段の工
程へと送られ、製品となる。従来のめっき法では、シン
クロールが溶融金属中に1〜1.5mの深さで浸漬され
ている。シンクロールの材料としては、耐食性に優れた
鋳鉄、ステンレス鋼、高クロム鋼などの鉄鋼材料が用い
られているが、溶融金属は腐食性が強いため長期間の使
用には耐えられない。特に、シンクロールの軸部及び軸
受け部は摺動による摩擦摩耗も加わるので腐食が一層激
しく、1〜2週間の短寿命である。ロールの軸部及び軸
受け部が摩耗すると、ロールのスムースな回転が出来な
くなり、振動が発生してめっきの膜質も低下してしま
う。また、軸部及び軸受け部から溶け出した鉄は溶融金
属と反応し、ドロスと呼ばれる金属間化合物(不純物)
を形成し、めっきの膜質を低下させてしまう。
【0003】このため、特開昭61―37955号公報
に見られるように、サーメット、セラミックス等の耐食
性に優れた材料を溶射法等により軸部及び/又は軸受け
部に被覆することが試みられている。また、特開平4―
247857号公報に見られるように、溶融金属ポット
を設けず、双ロール間に溶融金属の湯溜り部を形成し、
ここに鋼板を通して溶融金属めっきをする方式が提案さ
れている。この方式では、ロールの軸部及び軸受け部が
溶融金属に接触しないので溶融金属による腐食摩耗が無
くなり、ロールの長寿命化及び信頼性が期待できる。ま
た、特開平4―356号公報に見られるように、溶融金
属を保持した小容器(中空ポット)の底部及び上部にス
リットを設け、底部のスリットを通して鋼板を溶融金属
小容器に搬送し、上部のスリットを通してめっきされた
鋼板を引き上げる方式が提案されている。底部のスリッ
ト部には、溶融金属の漏れを防止するためセラミックス
製のシール板を設ける。この方式ではロール全体が溶融
金属に接触しないので、溶融金属による腐食摩耗は無
い。
【0004】特開昭55−34609号公報、特開昭6
2−185864号公報および特開昭62−19256
9号公報は、溶融金属の液面がめっきロールの回転軸と
胴部表面との間に位置する溶融金属めっき装置を記載す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たサーメットやセラミックス等の耐食性に優れた材料を
溶射法等により軸部及び/又は軸受け部に被覆する従来
技術では、サーメットやセラミックスが脆いためクラッ
クが入り易く、また、溶射膜ではピンホールが形成され
易く、ピンホールを通して溶融金属が侵入して母材を腐
食する可能性が高く、信頼性に乏しい。
【0006】また、双ロール間に溶融金属の湯溜り部を
形成し、ここに鋼板を通して溶融金属めっきをする従来
方式では、双ロール間の湯溜りの液面レベルを一定に保
つため、ポンプにより腐食性の強い溶融金属を連続的に
供給する必要があり、腐食に対するポンプや配管の信頼
性が問題である。また、双ロール間に湯溜りを形成する
ための押さえ板とロール間や双ロール間からの溶融金属
の漏れに対する信頼性に問題がある。
【0007】さらに、溶融金属を保持した中空ポットの
底部及び上部にスリットを設け、底部のスリットを通し
て鋼板を溶融金属小容器に搬送し、上部のスリットを通
してめっきされた鋼板を引き上げる従来方式では、鋼板
とシール板の隙間が0.05〜1.0mmあり、溶融状
態で水の粘度程度になる溶融金属の漏れを防止すること
は困難であり、信頼性に問題がある。本発明の目的は、
溶融金属の漏れの心配が無い連続溶融金属めっき装置に
関し、めっきロールの寿命延長をはかるとともに、溶融
金属ポットを小型化し、さらにドロス等の不純物の生成
を抑制して良質のめっきができる装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、溶融金属の液面がめっきロールの回転軸よ
り下で、前記回転軸と胴部表面との間に位置し、かつ、
めっきロールの胴部表面がほう化鉄層または珪化鉄層で
被覆されていることにある。この特徴によれば、めっき
ロールの胴部表面は溶融金属中に浸漬されるが、めっき
ロールの回転軸は常に溶融金属の外にある。すなわち、
軸部や軸受け部は常に溶融金属の外にあるので、軸部や
軸受け部が溶融金属によって腐食されるのを防ぐことが
でき、めっきロールを長寿命にできる。また、鋼板と溶
融金属との接触時間が短く、鋼板から鉄が溶出するのを
低減できるので、ドロスの発生が著しく低減でき、良質
のめっきができる。そして、めっきロールの胴部表面に
ほう化鉄層を設けておけば、ほう化鉄は溶融亜鉛に対し
て優れた耐食性を有するので、亜鉛めっきを行っても、
よりめっきロールを長寿命にできる。また、めっきロー
ルの胴部表面に珪化鉄層を設けておけば、珪化鉄は溶融
アルミニウムに対して耐食性が良いので、アルミニウム
めっきおよびアルミニウム合金めっきを行っても、より
めっきロールを長寿命にできる。
【0009】また、本発明の他の特徴は、めっきロール
の胴部表面に溝を設けたことにあり、溝に溶融金属が貯
えられるので、鋼板の両面に付く溶融金属の量が均等に
なり、めっき膜の厚みを鋼板の両面でほぼ等しくするこ
とができる。また、1つの連続溶融金属めっき装置に複
数のめっきロールを用いてもよい。また、めっきロール
の周辺部を非酸化性雰囲気とすれば、溶融金属を貯蔵す
る容器で、酸化金属が発生するのを低減でき、より良質
なめっきができる。
【0010】従来の連続溶融金属めっき法では、シンク
ロールが溶融金属中1〜1.5mの深さに浸漬されお
り、鋼板の溶融金属中での滞留時間は鋼板の搬送速度が
150m/分として1〜1.5秒である。しかしなが
ら、本発明者らは、鋼板の表面が水素等により充分還元
され活性化されている時は、10数cm浸漬(滞留時間
0.01〜0.05秒)されることにより充分良好なめ
っきが出来ることを実験的に見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち、鋼板を溶融金属中に搬送するめっ
きロールは全体を溶融金属中に浸漬する必要はなく、ロ
ール径の1/3程度、めっきロール胴部を溶融金属中に
浸漬させれば軸部及び軸受け部は浸漬させなくてもめっ
きを行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明による連続溶融金
属めっき装置の一実施形態を示す模式図である。水素等
により還元され、表面が活性化された鋼板1は、スナウ
ト2を通って小規模の溶融金属ポット3内の溶融金属4
に入り、溶融金属4に径の1/3ぐらい浸漬しためっき
ロール5により、鋼板1の両面が数cmから10数cm
溶融金属4と接触してめっきされた後引き上げられ、過
剰の溶融金属がガスワイピング装置6により除去され膜
厚が制御されたのち、ガイドロール7を経て後段の工程
へ送られる。
【0012】めっきロール5の胴部は溶融金属に浸漬さ
れるが、めっきロール5の軸部8及び軸受け部9は溶融
金属外であり溶融金属4による腐食は受けない。したが
って、めっきロール5の胴部のみ溶融金属4に対する耐
腐食性を持たせれば良いことになる。めっきロール5の
胴部は円筒状で良いが、めっきされた後鋼板1の張力に
より鋼板の内側(めっきロール側)の溶融金属が絞り出
され、鋼板の両面間でめっきの膜厚に差がでることも考
えられるので、図2に示すようにめっきロール5に溝1
3を付けるのが好ましい。溝13に溶融金属が貯えられ
るので鋼板1の両面に付く過剰の溶融金属の量が同等に
なり、ガスワイピングされた後のめっき膜の厚みがほぼ
等しくなる。溝13の形状は線状でも、円形の窪みでも
よく特に限定されるものではない。
【0013】めっきロール5の胴部の径は、鋼板1が溶
融金属4に数cm浸漬されれば良いので30〜40cm
以上あれば良く、めっきロール5の胴部の長さはめっき
したい鋼板1の幅に合わせれば良いので、通常2m位で
ある。したがって、溶融金属めっきを施す溶融金属ポッ
ト3の大きさは、従来の溶融金属ポットの大きさに比べ
非常に小さくできる。溶融金属4は、めっきの進行に伴
ない消費されるので、側に設置した溶融金属貯蔵ポット
11より供給される。供給にはポンプを用いてもよい
が、連通管12でつないでおけば溶融金属貯蔵ポット1
1の液面監視だけで済むので簡便である。溶融金属貯蔵
ポット11の上部は非酸化性ガス10雰囲気とすること
が望ましい。非酸化性ガス雰囲気とすることにより溶融
金属貯蔵ポット11での酸化金属の発生が防止され、ク
リーンな溶融金属を溶融金属ポット3に供給できる。ガ
スワイピング装置6のガスは溶融金属ポット3内での酸
化金属の発生を防止するため非酸化性ガスが好ましく、
価格的に窒素がよい。ガスワイピング6の代わりに絞り
ロールにより膜厚を制御することもできる。この場合に
は溶融金属ポット内を非酸化雰囲気とするだけでよいの
で、窒素等の非酸化性ガスの供給量は少なくて済む。
【0014】めっきロール5の材料としては、鉄鋼材料
が用いられる。軸部8及び軸受け部9は、溶融金属4中
に浸漬されないので鉄鋼材料そのままでよいが、めっき
ロール胴部は溶融金属に浸漬するので耐食性の良い材料
をコートすることが望ましい。コート法としては、サー
メットやセラミックスの溶射膜が考えられるが、前記し
たようにサーメットやセラミックスは脆くてクラックが
入り易く、また、膜自身にピンホールが発生し易いの
で、このピンホールを通して溶融金属が浸透し鉄鋼母材
を腐食する可能性が高いので好ましくはない。溶融金属
のうち、亜鉛をめっきする場合には、溶融亜鉛に対して
優れた耐食性を有するほう化鉄を被覆することが望まし
い。鉄鋼製ロールへのほう化鉄の被覆は、鉄鋼製ロール
を容器に入れ、周りを市販されているほう化処理薬剤
(固体粒子)で埋め、約900℃で熱処理すれば容易に
できる。このようにして被覆されたほう化鉄層は緻密な
組織でピンホールは無く、また、鉄鋼母材との密着力も
強い。
【0015】しかしながら、ほう化鉄は溶融亜鉛に対し
ては優れた耐食性を示すものの、溶融アルミニウムに対
しては耐食性が弱く、亜鉛−アルミニウム合金めっきや
純アルミニウムめっきには用いられない。亜鉛−アルミ
ニウム合金めっきや純アルミニウムめっきには、アルミ
ニウムに対して優れた耐食性を有する珪化鉄(Fe3
i等)層を被覆するのが好ましい。珪化鉄層は珪素浸透
法(粉末充填法、気相法)により形成できる。
【0016】軸部8の材料は鉄鋼材料でよく、溶融金属
4に対する耐食性に優れた材料の被覆を必要としない
が、もちろん前記したほう化鉄層や珪化鉄層を被覆して
もよい。軸受け部9の材料も、鉄鋼材料でよいが、摩擦
係数を小さくするため固体潤滑性を有するカーボンまた
はカーボン繊維を複合したカーボン材料が好ましい。な
お、本発明になる溶融金属めっき装置で用いるめっきロ
ールは1本でよいが、鋼板とめっき膜間の合金相を厚く
したい場合等には、めっき時間を長くするため図3に示
すように第2のめっきロール14を設けることが出来
る。以下に、本発明の実施例を記載する。
【0017】〔実施例1〕図4に示す溶融金属のテスト
機を用いて、本発明の効果を確認する実験を行った。ま
ず、長さ300m、幅15cm、厚さ0.5mmの鋼板
1を鋼板供給コイル15に巻き取り、次に、この鋼板1
を鋼板供給コイル15より引き出し、前段サポートコイ
ル16、めっきロール5、絞りロール17、エアークー
ラー18、後段サポートロール19を介して、巻き取り
コイル20に連結した。めっきロール5は、外径250
mmφ、胴部長さ300mmの大きさのS45C炭素鋼
製で、胴部にはほう化処理により約150μmのほう化
鉄膜を被覆してある。軸受けには炭素鋼にカーボンを内
張りしたものを用いた。
【0018】この状態で還元炉21に窒素ガス22を3
0Nm3/hで供給し、炉内の酸素置換を行った。炉内
の酸素濃度は還元炉出口の酸素濃度モニター23により
測定し、炉内の酸素濃度が1vol%以下になった時点
で窒素ガス22の供給量を10Nm3/hに減少させ、
還元炉の昇温を始めた。還元炉の温度は還元炉出口に設
けた熱電対24で測定し、約300℃に達した時点で、
窒素ガスで約20vol%に希釈された水素26の供給
を始め、窒素ガス22の供給を停止する。還元炉の温度
は、500℃に達した時点で保持した。鋼板1の水素に
よる還元反応の進行度合いは露点計25により計測し、
露点が−30℃に達した時点で還元終了とした。
【0019】この時点で、溶融金属ポット3に溶融金属
貯蔵ポット11から溶融亜鉛を連通管12を通して供給
した。溶融金属ポット3の溶融亜鉛の液面は、めっきロ
ール5の胴部は浸漬するが、軸部8及び軸受け部9は浸
漬させないように調整した。鋼板1が溶融亜鉛に漬か
り、めっきロール5に接触するまでの距離は約10〜1
5cmである。溶融金属ポット3に溶融亜鉛の供給が終
了した時点でエアークーラー18を作動させ、ゆっくり
と鋼板1の供給及び巻き取りを開始した。供給と巻き取
りは、連動で一定の張力がかかるようになっている。数
m巻き取ってから、鋼板1の供給及び巻き取り速度を5
0〜150m/minに上昇させた。この鋼板1の供給
及び巻き取り速度は、実機の場合と同等である。
【0020】実験終了後、亜鉛めっきされた鋼板サンプ
ルを各所から切り出し、目視によって欠陥の有無を検査
し、また走査電子顕微鏡(SEM)を用いた断面観察で
亜鉛めっきの膜厚等について調べた。鋼板サンプルを目
視検査した結果、その表裏とも欠陥は見られず、SEM
による断面観察の結果、鋼板には表裏とも1μm前後の
合金層が形成されめっきの膜厚は全体で6〜7μmであ
ることが確認された。めっきの膜厚はほぼ均一であり、
表裏のめっき状態には違いがなかった。
【0021】以上により、水素還元等により表面が活性
化された鋼板は溶融亜鉛と0.01〜0.05秒(鋼板
の長さで数cm〜10数cm)以上接触すればめっき出
来ることが確認できた。したがって、めっきロールは従
来のシンクロールのように1〜1.5mも溶融金属中に
浸漬する必要はなく、胴部の一部のみ浸漬させれば軸及
び軸受け部は浸漬させなくても良いことが実証できた。
また、積算で100時間を越える実験においても軸受け
はスムースに作動し、ロール胴部の腐食も認められなか
った。
【0022】〔実施例2〕実施例1に示しためっきロー
ル5の胴部に珪化鉄をプラズマ溶射によりコートし、実
施例1と同じ装置を用い、同じ方法によりアルミニウム
のめっき実験を行った。ただし、めっき温度は約700
℃である。実験終了後、アルミニウムめっきされた鋼板
サンプルを各所から切り出し、目視による欠陥の有無検
査、SEMを用いた断面観察によるアルミニウムめっき
の膜厚等の検査を行った。その結果、目視検査では表裏
とも欠陥は見られず、SEMによる断面観察では表裏と
も鋼板に0.1μm前後の合金層が形成され、アルミニ
ウムめっきの膜厚は全体で6〜7μであってほぼ均一で
あることが確認できた。表裏のめっき状態で特に違いは
認められなかった。また、積算実験時間100時間後に
おいて、めっきロール胴部の腐食はほとんど認められな
かった。以上により、本発明は亜鉛めっきのみならずア
ルミニウムめっきにも適用できることが確認出来た。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、軸部や軸受け部は常に
溶融金属の外にあるので、軸部や軸受け部が溶融金属に
よって腐食されるのを防ぐことができ、めっきロールを
長寿命にできる。また、鋼板と溶融金属との接触時間が
短く、鋼板から鉄が溶出するのを低減できるので、ドロ
スの発生が著しく低減でき、良質のめっきができる。そ
して、めっきロールの胴部表面にほう化鉄層を設けてお
けば、または、めっきロールの胴部表面に珪化鉄層を設
けておけば、よりめっきロールを長寿命にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶融金属めっき装置の一例を示す
概略図。
【図2】溝を設けためっきロールの一例を示す図。
【図3】本発明による溶融金属めっき装置の一変形例を
示す図。
【図4】本発明の有効性確認に使用した溶融金属めっき
実験装置の概略図。
【符号の説明】
1…鋼板、2…スナウト、3…溶融金属ポット、4…溶
融金属、5…めっきロール、6…ガスワイピング装置、
7…ガイドロール、8…軸部、9…軸受け部、10…非
酸化性ガス、11…溶融金属貯蔵ポット、12…連通
管、13…溝、14…第2めっきロール、15…鋼板供
給コイル、16…前段サポートロール、17…絞りロー
ル、18…エアークーラー、19…後段サポートロー
ル、20…鋼板巻き取りコイル、21…還元炉、22…
窒素ガス、23…酸素ガスモニタ、24…熱電対、25
…露点計、26…窒素希釈水素ガス
フロントページの続き (72)発明者 高倉 芳生 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 可児 保宣 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 下釜 宏徳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 滝内 希良 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 下タ村 修 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AD04 AD17 AE04 AE33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を溶融金属中に案内するめっきロー
    ルを有する連続溶融金属めっき装置であって、前記溶融
    金属の液面が前記めっきロールの回転軸より下で、前記
    回転軸と胴部表面との間に位置する連続溶融金属めっき
    装置において、前記めっきロールの胴部表面は、ほう化
    鉄層または珪化鉄層で被覆されていることを特徴とする
    連続溶融金属めっき装置。
  2. 【請求項2】 前記めっきロールの胴部表面に溝を設け
    たことを特徴とする請求項1の連続溶融金属めっき装
    置。
  3. 【請求項3】 前記めっきロールを複数有することを特
    徴とする請求項1の連続溶融金属めっき装置。
  4. 【請求項4】 前記めっきロールの周辺部を非酸化性雰
    囲気としたことを特徴とする請求項1の連続溶融金属め
    っき装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1857565A1 (de) * 2006-05-18 2007-11-21 Wieland-Werke AG Beschichtungsanlage für Metallbänder und Verfahren zur Herstellung einseitig beschichteter Metallbänder

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1857565A1 (de) * 2006-05-18 2007-11-21 Wieland-Werke AG Beschichtungsanlage für Metallbänder und Verfahren zur Herstellung einseitig beschichteter Metallbänder

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