JP2000204095A - 有機アミノタンタル化合物及びこれを含む有機金属化学蒸着用溶液原料並びにこれから作られる窒化タンタル膜 - Google Patents

有機アミノタンタル化合物及びこれを含む有機金属化学蒸着用溶液原料並びにこれから作られる窒化タンタル膜

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JP2000204095A
JP2000204095A JP11006237A JP623799A JP2000204095A JP 2000204095 A JP2000204095 A JP 2000204095A JP 11006237 A JP11006237 A JP 11006237A JP 623799 A JP623799 A JP 623799A JP 2000204095 A JP2000204095 A JP 2000204095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一で安定した気化が行われ、高い成膜速度
で高純度の所望の窒化タンタル膜を得る。 【解決手段】 次の式(2)で示される有機金属化学蒸
着用の有機アミノタンタル化合物単体からなるか、又は
前記有機アミノタンタル化合物を有機溶媒に溶解してな
る有機金属化学蒸着用溶液原料である。ただし、式
(2)において、nは整数であって、2≦n≦4であ
る。 【化10】 有機溶媒としては、炭素数6〜8の炭化水素又は酢酸エ
ステルが好ましく、この有機溶媒に炭素数3〜5のアル
キルアミンを添加することが更に好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機アミノタンタル
化合物に関し、特に半導体装置の配線に用いられる銅
(Cu)薄膜を形成加工する際の下地バリアとしての窒
化タンタル膜を形成するための溶液原料に関する。更に
詳しくは有機金属化学蒸着(Metal OrganicChemical Va
por Deposition、以下、MOCVDという。)法により
窒化タンタル膜を形成するための有機アミノタンタル化
合物を含む溶液原料及びこれから作られた窒化タンタル
膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の下地バリアとして窒化チタン膜
よりバリア性が高い窒化タンタル膜が知られている。こ
れまでMOCVD法で窒化タンタル膜を作製する報告例
は少なく、最近になって固体のペンタジメチルアミノタ
ンタルやペンタジエチルアミノタンタルをアルコールに
溶解した溶液原料を用いて窒化タンタル膜を作製する試
みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記溶液原料
で窒化タンタル膜をMOCVD法で作製すると、原料に
含まれる化合物が熱的安定性に乏しく、成膜が進行する
に従って、気化器内部で分解が加速度的に起こり、膜を
堆積するはずの成膜室では分解した配位子に起因する有
機物のみが気化して他の有機物の気化を妨げ、不均一で
安定しない原料の供給が行われる。このため従来の窒化
タンタル膜形成用の溶液原料では、成膜速度が小さく、
また堆積状態(as deposited)で膜中に炭素や酸素がそ
れぞれ30atm%以上残留し、所望の窒化タンタル膜
を高純度で作製することが困難であった。
【0004】本発明の目的は、室温で液状の有機アミノ
タンタル化合物を提供することにある。本発明の別の目
的は、均一で安定した気化が行われ、高い成膜速度で高
純度の所望の窒化タンタル膜が得られる、有機金属化学
蒸着用の溶液原料を提供することにある。本発明の更に
別の目的は、銅薄膜の下地としてそのバリア性に優れた
高純度の窒化タンタル膜を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
次の式(1)で示される有機アミノタンタル化合物であ
る。
【0006】
【化5】
【0007】請求項2に係る発明は、次の式(2)で示
される有機金属化学蒸着用の有機アミノタンタル化合物
単体からなるか、又は前記有機アミノタンタル化合物を
有機溶媒に溶解してなる有機金属化学蒸着用溶液原料で
ある。ただし、式(2)において、nは整数であって、
2≦n≦4である。
【0008】
【化6】
【0009】本発明の有機アミノタンタル化合物は熱的
安定性に高くかつ室温において液体であるため、この化
合物を有機溶媒に溶解した有機金属化学蒸着用溶液原料
を用いてMOCVD法により成膜すると、従来の固体の
化合物と比べて蒸気圧が高く、均一で安定した気化が行
われ、高い成膜速度で高純度の所望の窒化タンタル膜が
得られる。
【0010】なお、本明細書では次の有機アミノタンタ
ル化合物を下記の略語で示す。 ペンタメチルエチルアミノタンタル; PMEAT ペンタメチルプロピルアミノタンタル; PMPAT ペンタメチルブチルアミノタンタル; PMBAT ペンタジエチルアミノタンタル; PDEAT ペンタジメチルアミノタンタル; PDMAT
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の有機金属化学蒸着用の窒
化タンタル膜形成用溶液原料は、上述した式(2)で示
される有機アミノタンタル化合物(アルキルアミノタン
タル化合物)単体のみか、或いはこの化合物を有機溶媒
に溶解して構成される。式(2)において、n=4のと
き、次の式(3)で示されるPMBATになる。
【0012】
【化7】
【0013】また式(2)において、n=2のとき、次
の式(1)で示されるPMEATになる。
【0014】
【化8】
【0015】また式(2)において、n=3のとき、次
の式(4)で示されるPMPATになる。
【0016】
【化9】
【0017】上記有機アミノタンタル化合物は室温にお
いて液体であるため、有機アミノタンタル化合物単体で
も液体マスフローコントローラ等を用いれば、流量制御
を十分に行うことができ、有機アミノタンタル化合物単
体を溶液原料として用いてMOCVD法により成膜する
場合、膜の成長速度が次に述べる有機溶媒に溶解したと
きよりも高まる。また熱的に安定させ、原料の供給性を
良くするためには、有機アミノタンタル化合物を有機溶
媒に溶解して溶液原料とする。この有機アミノタンタル
化合物を溶解する有機溶媒としては、炭素数6以上8以
下の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素、或いは酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル及び酢
酸ペンチルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の
酢酸エステルが例示される。上記炭化水素には、オクタ
ン、イソオクタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙
げられる。本発明の有機アミノタンタル化合物の有機溶
媒中の濃度は、0.1〜1.0モル/Lが好ましい。こ
の濃度が上記範囲外では窒化タンタル膜の成長速度が低
下する。0.3〜0.8モル/Lが更に好ましい。
【0018】上記有機溶媒に有機アミノタンタル化合物
を溶解した液に、炭素数3以上5以下のアルキルアミン
を0.5〜10重量%添加することが好ましく、0.5
〜2.0重量%添加することが更に好ましい。これらの
アルキルアミンとしては、エチルメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ブチルメチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン、ルチジンなどが挙げられ、これらを1種又は2
種以上添加剤として有機溶媒に加えることが好ましい。
上記アルキルアミンを添加すると、気化器内での配位
子の分離が抑制され、原料ガスが成膜室に容易にかつ安
定して送込まれ、ガス化した錯体が気相分解の起きに
くい状態にならず、基板表面に律速された環境になり
易くなる。また上記アルキルアミンを添加すると、基
板上でアミノタンタル分子が表面吸着した後、分解する
際に、余剰のアミンで基板が修飾され、分子間の相互作
用が向上することによりタンタル原子と基板がより近接
する。これらの〜により、窒化タンタル膜の成長速
度は更に向上する。このアルキルアミンの添加量が0.
5重量%未満では、アルキルアミンを添加した効果が現
れず、窒化タンタル膜の成長速度はより向上しない。ま
た10重量%を超えれば超えるほど、成長速度は低下
し、20重量%添加すると、従来の固体化合物と同程度
に成長速度は劣るようになる。
【0019】請求項2ないし7いずれかに係る発明の溶
液原料により形成された窒化タンタル膜は、銅薄膜の下
地としてそのバリア性に優れ、高純度である特長を有す
る。この窒化タンタル膜は、例えばシリコン基板表面の
SiO2膜上にMOCVD法により形成され、この窒化
タンタル膜の上に銅薄膜がMOCVD法により形成され
る。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>有機アミノタンタル化合物としてのPME
ATを有機溶媒であるオクタン、イソオクタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサンにそれぞれ0.3モル/Lの濃度で
溶解して、4種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料
を用いて、MOCVD法により窒化タンタル膜を成膜し
た。基板として、基板表面にSiO2膜(厚さ5000
Å)が熱酸化により形成された1インチ角のシリコン基
板を用い、基板温度を450℃とした。気化温度を70
℃、圧力を10torrにそれぞれ設定した。キャリア
ガスとしてArガスを用い、その流量を500ccmと
した。また反応ガスとしてNH3ガスを用い、その流量
を100ccmとした。上記溶液原料を0.05ccm
で1分〜30分間供給し、その膜厚を膜の断面SEM像
から測定した。表1に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0021】<実施例2>有機アミノタンタル化合物と
して、PMBATを用いた以外、実施例1と同様にして
4種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表1に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。
【0022】<比較例1>有機アミノタンタル化合物と
して、PDEATを用いた以外、実施例1と同様にして
4種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表1に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。 <比較例2>有機アミノタンタル化合物として、PDM
ATを用いた以外、実施例1と同様にして4種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表1に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0023】
【表1】
【0024】<実施例3>有機アミノタンタル化合物と
してのPMEATを有機溶媒である酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチルにそ
れぞれ0.3モル/Lの濃度で溶解して、5種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、実施例1と同
様にして窒化タンタル膜を成膜した。表2に1分後、1
0分後及び30分後における膜厚を示す。 <実施例4>有機アミノタンタル化合物として、PMB
ATを用いた以外、実施例3と同様にして5種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表2に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0025】<比較例3>有機アミノタンタル化合物と
して、PDEATを用いた以外、実施例3と同様にして
5種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表2に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。 <比較例4>有機アミノタンタル化合物として、PDM
ATを用いた以外、実施例3と同様にして5種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表2に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0026】
【表2】
【0027】<実施例5>有機アミノタンタル化合物と
してのPMEATを有機溶媒であるn−オクタンに0.
3モル/Lの濃度で溶解した後、この溶液を6等分し、
エチルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジンをそれぞ
れ0.5重量%添加して6種類の溶液原料を得た。これ
らの溶液原料を用いて、実施例1と同様にして窒化タン
タル膜を成膜した。表3に1分後、10分後及び30分
後における膜厚を示す。 <実施例6>有機アミノタンタル化合物として、PMB
ATを用いた以外、実施例5と同様にして6種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表3に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0028】<比較例5>有機アミノタンタル化合物と
して、PDEATを用いた以外、実施例5と同様にして
6種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表3に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。 <比較例6>有機アミノタンタル化合物として、PDM
ATを用いた以外、実施例5と同様にして6種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表3に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0029】
【表3】
【0030】<実施例7>有機アミノタンタル化合物と
してのPMEATを有機溶媒であるイソオクタンに0.
3モル/Lの濃度で溶解した後、この溶液を6等分し、
エチルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジンをそれぞ
れ0.5重量%添加して6種類の溶液原料を得た。これ
らの溶液原料を用いて、実施例1と同様にして窒化タン
タル膜を成膜した。表4に1分後、10分後及び30分
後における膜厚を示す。 <実施例8>有機アミノタンタル化合物として、PMB
ATを用いた以外、実施例7と同様にして6種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表4に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0031】<比較例7>有機アミノタンタル化合物と
して、PDEATを用いた以外、実施例7と同様にして
6種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表4に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。 <比較例8>有機アミノタンタル化合物として、PDM
ATを用いた以外、実施例7と同様にして6種類の溶液
原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタル
膜を成膜した。表4に1分後、10分後及び30分後に
おける膜厚を示す。
【0032】
【表4】
【0033】<実施例9>有機アミノタンタル化合物と
してのPMEATを有機溶媒であるn−ヘキサンに0.
3モル/Lの濃度で溶解した後、この溶液を6等分し、
エチルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジンをそれぞ
れ0.5重量%添加して6種類の溶液原料を得た。これ
らの溶液原料を用いて、実施例1と同様にして窒化タン
タル膜を成膜した。表5に1分後、10分後及び30分
後における膜厚を示す。 <実施例10>有機アミノタンタル化合物として、PM
BATを用いた以外、実施例9と同様にして6種類の溶
液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタ
ル膜を成膜した。表5に1分後、10分後及び30分後
における膜厚を示す。
【0034】<比較例9>有機アミノタンタル化合物と
して、PDEATを用いた以外、実施例9と同様にして
6種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、
窒化タンタル膜を成膜した。表5に1分後、10分後及
び30分後における膜厚を示す。 <比較例10>有機アミノタンタル化合物として、PD
MATを用いた以外、実施例9と同様にして6種類の溶
液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タンタ
ル膜を成膜した。表5に1分後、10分後及び30分後
における膜厚を示す。
【0035】
【表5】
【0036】<実施例11>有機アミノタンタル化合物
としてのPMEATを有機溶媒であるシクロヘキサンに
0.3モル/Lの濃度で溶解した後、この溶液を6等分
し、エチルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジンをそ
れぞれ0.5重量%添加して6種類の溶液原料を得た。
これらの溶液原料を用いて、実施例1と同様にして窒化
タンタル膜を成膜した。表6に1分後、10分後及び3
0分後における膜厚を示す。 <実施例12>有機アミノタンタル化合物として、PM
BATを用いた以外、実施例11と同様にして6種類の
溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タン
タル膜を成膜した。表6に1分後、10分後及び30分
後における膜厚を示す。
【0037】<比較例11>有機アミノタンタル化合物
として、PDEATを用いた以外、実施例11と同様に
して6種類の溶液原料を得た。これらの溶液原料を用い
て、窒化タンタル膜を成膜した。表6に1分後、10分
後及び30分後における膜厚を示す。 <比較例12>有機アミノタンタル化合物として、PD
MATを用いた以外、実施例11と同様にして6種類の
溶液原料を得た。これらの溶液原料を用いて、窒化タン
タル膜を成膜した。表6に1分後、10分後及び30分
後における膜厚を示す。
【0038】
【表6】
【0039】<比較評価>窒化タンタル膜の膜厚が、比
較例1〜比較例12において成膜時間が30分で最大3
0〜40nm程度であるのに対して、実施例1〜実施例
12では成膜時間が10分で最大60〜110nm程度
であり、成膜時間が30分で最大120〜330nm程
度であることから、本発明の実施例が極めて優れている
ことが判った。特に有機溶媒にアルキルアミンを添加し
た実施例5〜実施例12の膜厚は大きく、成膜速度が比
較例に対して格段に優れていることが判った。
【0040】実施例1〜12の溶液原料の方が比較例1
〜12の溶液原料より成膜速度が高い理由を有機アミノ
タンタル化合物であるPMEAT、PMBAT、PDE
AT及びPDMATについて、それぞれ熱重量分析(th
ermogravimetric analysis;TGA)を行い、その減量
曲線を求めた。図1〜図4に示すように、比較例のそれ
ぞれ固体のPDEAT(図3)、PDMAT(図4)が
融点の200℃程度まで昇温しないと、減量が大きく生
じないのに対して、実施例のそれぞれ液体のPMEAT
(図1)は約100℃で、またPMBAT(図2)は約
170℃で蒸発が起こり減量が大きく生じることが判明
した。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、PDEAT、PDM
ATのような固体の有機アミノタンタル化合物と比べ
て、本発明のPMEAT、PMBATのような室温で液
体の有機アミノタンタル化合物は蒸発し易く、MOCV
D法の原料として優れる。また本発明の有機アミノタン
タル化合物を有機溶媒に溶解した溶液原料は、均一で安
定した気化が行われ、高い成膜速度で高純度の所望の窒
化タンタル膜が得られる。また本発明の溶液原料により
形成された窒化タンタル膜は銅薄膜の下地としてそのバ
リア性に優れ、高純度である特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のPMEATの減量曲線を示す図。
【図2】実施例のPMBATの減量曲線を示す図。
【図3】比較例のPDEATの減量曲線を示す図。
【図4】比較例のPDMATの減量曲線を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小木 勝実 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4H050 AA01 AA03 AA05 AB78 AB91 WB14 WB21 4K030 AA11 AA13 AA16 BA17 BA38 CA04 EA01 FA10 LA01 LA15 4M104 BB32 DD45 HH20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(1)で示される有機アミノタン
    タル化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 次の式(2)で示される有機金属化学蒸
    着用の有機アミノタンタル化合物単体からなるか、又は
    前記有機アミノタンタル化合物を有機溶媒に溶解してな
    る有機金属化学蒸着用溶液原料。ただし、式(2)にお
    いて、nは整数であって、2≦n≦4である。 【化2】
  3. 【請求項3】 n=4であって、有機アミノタンタル化
    合物が次の式(3)で示される請求項2記載の溶液原
    料。 【化3】
  4. 【請求項4】 n=2であって、有機アミノタンタル化
    合物が次の式(1)で示される請求項2記載の溶液原
    料。 【化4】
  5. 【請求項5】 有機溶媒が炭素数6以上8以下の直鎖
    状、分岐状又は環状の炭化水素である請求項2ないし4
    いずれか記載の溶液原料。
  6. 【請求項6】 有機溶媒が酢酸メチル、酢酸エチル、酢
    酸ブチル、酢酸イソブチル及び酢酸ペンチルからなる群
    より選ばれた1種又は2種以上の酢酸エステルである請
    求項2ないし4いずれか記載の溶液原料。
  7. 【請求項7】 有機溶媒に炭素数3以上5以下のアルキ
    ルアミンを添加してなる請求項2ないし6いずれか記載
    の溶液原料。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし7いずれか記載の溶液原
    料により形成された窒化タンタル膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007508389A (ja) * 2003-10-14 2007-04-05 アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド タンタル含有膜を堆積させるためのタンタルアミド錯体、及びそれを製造する方法。
WO2017116124A1 (ko) * 2015-12-28 2017-07-06 주식회사 유피케미칼 탄탈럼 화합물, 이의 제조 방법, 이를 포함하는 막 증착용 전구체 조성물, 및 이를 이용하는 막의 증착 방법

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JP2007508389A (ja) * 2003-10-14 2007-04-05 アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド タンタル含有膜を堆積させるためのタンタルアミド錯体、及びそれを製造する方法。
WO2017116124A1 (ko) * 2015-12-28 2017-07-06 주식회사 유피케미칼 탄탈럼 화합물, 이의 제조 방법, 이를 포함하는 막 증착용 전구체 조성물, 및 이를 이용하는 막의 증착 방법

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