JP2000203966A - 化粧無機質建材の製造方法 - Google Patents

化粧無機質建材の製造方法

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JP2000203966A
JP2000203966A JP11004769A JP476999A JP2000203966A JP 2000203966 A JP2000203966 A JP 2000203966A JP 11004769 A JP11004769 A JP 11004769A JP 476999 A JP476999 A JP 476999A JP 2000203966 A JP2000203966 A JP 2000203966A
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JP
Japan
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curing
building material
coating
inorganic building
weight
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JP11004769A
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English (en)
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Atsushi Uematsu
淳 植松
Isao Shibata
勲 柴田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機質板材の養生時に生じる白華現象を抑制
するために塗装される塗料による種々の弊害を防止し、
以って養生後における化粧の種類を任意に選択すること
を可能とすることを課題とする。 【解決手段】 成形した窯業系無機質建材の表面に、光
触媒活性を持つ物質を添加した塗料を塗布し、あるいは
光触媒活性を持つ物質を添加した層を形成して塗装の上
養生を行ない、養生後前記光触媒活性を持つ物質を活性
化する光を照射して表面に塗布された塗料を劣化させ崩
壊、剥落しやすくさせる工程よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化粧無機質建材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維補強セメント製建材などの窯業系建
材を製造する場合、養生工程でセメント組織からアクが
でて表面が白化する白華現象を生じることがある。
【0003】このような白華現象を生じると壁板表面が
見苦しくなるばかりでなく、表面の彩色塗料の付着性も
悪くなるといった問題がある。従って、上記した養生工
程前に表面に白華現象抑制のための塗装を施す場合があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、窯業系建築用
板材は意匠性を付与するため表面に化粧塗装をし、さら
に必要があれば乾燥後その上からクリヤー、カラークリ
ヤーなどの上塗り塗料で塗装することが一般に行なわれ
るので、上記養生工程前の塗装は、白華現象抑制のため
であるのに拘わらず表面の化粧塗装に合わせた色彩や風
合いの塗料を塗布する必要があり、塗装として不経済と
なる問題があった。
【0005】また、最終工程で表面塗装を行なわないよ
うな無機質建材の場合、白華現象抑制のために塗布した
塗料を養生工程後に剥がす必要があり、非常に手間がか
かる欠点があった。
【0006】従って、養生工程時に白華現象を抑制する
必要がある無機質建材を製造する場合表面の化粧塗装の
種類にかなり制限が生じる欠点があった。
【0007】この発明は上記問題点を解消することを目
的としてなされたものであり、無機質板材の白華現象抑
制用の塗装による種々の弊害を防止し、養生後における
化粧の種類を任意に選択することのできる化粧無機質建
材の製造方法を提供することを目的としてなされたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の化粧無機質建
材の製造方法は、成形した窯業系無機質建材の表面に、
光触媒活性を持つ物質を添加した塗料を塗布して養生を
行ない、養生後前記光触媒活性を持つ物質を活性化する
光を照射して前記塗料を劣化させて崩壊、剥落しやすく
させるものである。
【0009】この発明の方法によれば、養生時白華現象
抑制のために塗布された塗料は養生後照射される紫外線
などの光によって劣化し、窯業系無機質建材の表面との
結合強度が弱くなるので手間のかかる掻き落とし作業が
非常に容易となる。
【0010】従って、その後に表面に化粧塗装する場合
も容易に塗装が可能となる。
【0011】請求項2の化粧無機質建材の製造方法は、
無機質建材の表面を、光触媒活性を持つ物質を添加した
層で形成し、該窯業系無機質建材の表面に塗料を塗布後
養生を行ない、次いで表面に光触媒活性を持つ物質を活
性化する光を照射して前記塗料を劣化させて崩壊、剥落
しやすくさせるものである。
【0012】この発明によれば、表面に化粧塗装を全く
施さない場合において、表面の白華現象を有効に防止で
き、しかも表面の化粧塗装も無くすことができるのであ
る。
【0013】なお、この種の化粧無機質建材は、日光に
より表面の光触媒活性を持つ物質が活性化されるので表
面に黴などが付着発生するのも防止され、またその他の
汚損物質も除去されるので美麗な表面層を維持すること
ができる。
【0014】
【実施の形態】次に、この発明の実施の形態を説明す
る。 実施の形態1 通常のセメント配合により繊維補強セメント板を成形
し、一次養生後その表面に光触媒活性を持つ物質として
酸化チタンの粒子を5〜10重量%添加したアクリルエ
マルジョン塗料を塗布し指触乾燥後、オートクレーブに
搬入し高温高圧蒸気養生により養生する。
【0015】この養生により板材強度は十分に発現され
ると同時に養生時の白華現象は表面に塗布した塗料によ
り十分に抑制される。
【0016】その後板材表面に紫外線など光触媒活性を
持つ物質を活性化する光を照射し塗料を劣化させる。
【0017】従って、特に強い外力を加えなくても塗膜
は容易に剥落可能となり、また、板材表面にも強い外力
が加わらないので大きな傷が付くこともない。
【0018】しかる後、板材表面に任意色彩の塗料を塗
布することが可能となる。 実施の形態2 通常のセメント配合により繊維補強セメント板を成形す
る際、表面層に光触媒活性を持つ物質として酸化チタン
の粒子を5〜10重量%添加したセメントスラリーを流
し込んで薄い表面層を形成する。
【0019】しかる後に一次養生し表面に望ましくは透
明性の塗料により白華現象抑制用の塗装を行なう。
【0020】指触乾燥後オートクレーブに搬入し高温高
圧蒸気養生により養生する。
【0021】この養生により板材強度は十分に発現され
ると同時に養生時の白華現象は表面に塗布した塗料によ
り十分に抑制される。
【0022】その後板材表面に紫外線など光触媒活性を
持つ物質を活性化する光を照射すれば塗膜を透過した光
によりセメント板表面に添加した酸化チタンの作用によ
り表面の塗膜が劣化され付着強度が劣化して剥落し易く
なる。
【0023】従って、表面の白華現象を有効に防止で
き、しかも表面の化粧塗装も無理な作業を要せずに剥落
させることができる。
【0024】この養生により板材強度は十分に発現され
ると同時に養生時の白華現象は表面に塗布した塗料によ
り十分に抑制される。次にこの発明の実施例についてさ
らに説明する。 [実施例1]セメント40重量%、珪砂40重量%、パーライ
ト10重量%、パルプ繊維10重量%の通常一般に用いられ
るセメント配合を用意し、これら配合材料を水と共に混
合しスラリー濃度25%のセメントスラリーを調整した。
【0025】このセメントスラリーを吸引脱水装置を備
えた無端フェルトベルト上に厚さ30〜50mmの層状
に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離水が消失
する程度に脱水された時点で、カッター4により成形板
材を裁断した。
【0026】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
10cm×5cmのレンガ目地状で深さ3mmの凹凸模様のプレ
ス盤6でプレス圧15MPaで30秒間圧縮プレスした。
【0027】プレス後、成形板材5を24時間自然養生し
た。
【0028】その後、平均粒径30nmの酸化チタン粒
子(テイカ株式会社製:商品名AMF−600)を5重
量%添加したアクリルエマルジョン塗料をフローコータ
により均一塗装し、指触乾燥まで乾燥させた。
【0029】この成形板材をオートクレーブに搬入し、
170℃×15時間のオートクレーブ養生を行い製品とし
た。 [実施例2]実施例1におけるアクリルエマルジョン塗料
に添加される酸化チタンの添加量を8重量%とした他は
実施例1と同様にして板材を成形した。 [実施例3]実施例1におけるアクリルエマルジョン塗料
に添加される酸化チタンの添加量を10重量%とした他
は実施例1と同様にして板材を成形した。
【0030】実施例1〜3における成形板材の表面をス
ガ試験機株式会社製サンシャインウエザーメータHC型
で4時間照射し、添加した酸化チタンを活性化させた。
【0031】この発明結果、表面塗膜は僅かな擦過力で
容易に剥がすことができた。 [実施例4]セメント40重量%、珪砂40重量%、パーライ
ト10重量%、パルプ繊維10重量%の通常一般に用いられ
るセメント配合を用意し、これら配合材料を水と共に混
合しスラリー濃度25%のセメントスラリーを調整した。
【0032】このセメントスラリーを吸引脱水装置を備
えた無端フェルトベルト上に厚さ30〜50mmの層状
に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離水が消失
する程度に脱水した。
【0033】この時点で、基層のセメント層上に、セメ
ント40重量%、珪砂40重量%、パーライト10重量%、パ
ルプ10重量%と配合材料は前記スラリーと同じで外割り
で酸化チタン粒子(テイカ株式会社製:商品名AMF−
600)を5重量%添加したスラリー濃度20%のスラリ
ーを厚さ5mmの層状に供給し、その直後にカッター4に
より成形板材を裁断した。
【0034】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
10cm×5cmのレンガ目地状で深さ3mmの凹凸模様のプレ
ス盤6でプレス圧15MPaで30秒間圧縮プレスした。
【0035】プレス後、成形板材5を24時間自然養生し
た。
【0036】その後、表面に透明のアクリルエマルジョ
ン塗料をフローコータにより均一塗装し、指触乾燥まで
乾燥させた。
【0037】この成形板材をオートクレーブに搬入し、
170℃×15時間のオートクレーブ養生を行い製品とし
た。 [実施例5]実施例4の表面層に添加される酸化チタン粒
子の添加量を外割りで8重量%とした他は実施例4と同
様にしてセメント板材を得た。 [実施例6]実施例4の表面層に添加される酸化チタン粒
子の添加量を外割りで10重量%とした他は実施例4と
同様にしてセメント板材を得た。
【0038】実施例4〜6における成形板材の表面に実
施例1〜3と同様成形板材表面をスガ試験機株式会社製
サンシャインウエザーメータHC型で4時間照射し、添
加した酸化チタンを活性化させた。
【0039】この発明結果、表面塗膜は僅かな擦過力で
容易に剥がすことができた。 [比較例1]実施例1と全く同じセメント板を製造後、
表面に酸化チタン無添加のアクリルエマルジョン塗料を
塗布し、実施例1と同様オートクレーブ養生した。
【0040】このものについて表面の塗膜を完全に除去
すべくスクレーパで研削処理したが塗膜の完全剥離は無
理で、しかも無数の研削傷が板材表面に付き、実際の商
品化は無理であることが判明した。 [比較例2]実施例1と全く同じセメント板を製造後、
表面に酸化チタンを外割りで4重量%添加したアクリル
エマルジョン塗料を塗布し、実施例1と同様オートクレ
ーブ養生した。
【0041】このものについて表面の塗膜を完全に除去
すべく研削処理したが塗膜の完全剥離はできたものの困
難で、実際の商品化には効率が悪く無理であることが判
明した。 [比較例3]実施例1と全く同じセメント板を製造後、
表面に酸化チタンを外割りで15重量%のアクリルエマ
ルジョン塗料を塗布し、実施例1と同様オートクレーブ
養生した。
【0042】このものについて表面に実施例1と同一条
件で紫外線照射し塗膜剥離を試みたところ実施例3と殆
ど変わりがない塗膜剥離ができ、添加量は実施例3の1
0重量%程度の添加量で十分であることが判明した。 [比較例4]実施例4と全く同じセメント板であるが、
表面層に酸化チタンを全く含まないセメントスラリーを
用い実施例4と全く同様にして板材を成形し自然養生に
より一次養生した。
【0043】次いで表面に酸化チタンを含まないアクリ
ルエマルジョン塗料を実施例4と同様に塗布し、次いで
指触乾燥後実施例4と同様オートクレーブにより高温高
圧養生した。
【0044】このものについて表面の塗膜を完全に除去
すべくスクレーパで研削処理したが塗膜の完全剥離は無
理で、しかも無数の傷が板材表面に付き、実際の商品化
は無理であることが判明した。なお、比較例2と同様表
面層の酸化チタンの添加量を4重量%として同様に板材
を成形し、塗膜剥離を試みたところ、完全剥離はできた
ものの短時間での処理は困難であった。 [比較例5]実施例4と全く同じセメント板で、表面層
に外割りで15重量%の酸化チタンを含むセメントスラ
リーを用い実施例4と全く同様にして板材を成形し自然
養生により一次養生した。
【0045】次いで表面に酸化チタンを含まないアクリ
ルエマルジョン塗料を実施例4と同様に塗布し、次いで
指触乾燥後実施例4と同様オートクレーブにより高温高
圧養生した。
【0046】このものについて表面の塗膜を完全に除去
すべくスクレーパで研削処理したところ、実施例6と殆
ど同じ結果が得られ、酸化チタンの添加量は実施例6の
10重量%程度の添加量で十分であることが判明した。
【0047】なお、実施例4〜6の板材を半年間南面さ
せて直立支持して暴露試験を行なったところ、酸化チタ
ンの防汚効果が発揮され、表面が極めて美麗な白色が維
持され、また黴などの発生は全く見られなかった。一
方、比較例4の板材を表面の塗膜を研削除去後に同様に
暴露試験を行なったところ、表面に黴による黒ずみの発
生が見られた。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
セメント板の養生時に白華現象を抑制するためだけに塗
装をすることが可能となり、この結果請求項1の発明に
よれば白華現象抑制用の塗料と養生後の化粧用の表面塗
料とは全く無関係となるので、表面化粧が容易となる。
【0049】また、請求項2の発明によれば、表面層に
は無塗装の化粧表面とすることができ、含まれる酸化チ
タンの防汚効果によって白色の美麗な建材表面色が長時
間維持される効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/20 C09D 5/20 E04C 2/04 E04C 2/04 C Fターム(参考) 2E162 CA01 EA11 4G028 CA01 CB04 CC01 CD02 GA01 4G055 AA01 AB00 AC01 BA36 4G069 AA03 AA20 BA04A BA04B BA48A CA07 CA10 CA11 CA20 DA06 4J038 CG141 HA216 KA04 MA10 NA01 PA17 PB05 PC04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形した窯業系無機質建材の表面に、光触
    媒活性を持つ物質を添加した塗料を塗布して養生を行な
    い、養生後前記光触媒活性を持つ物質を活性化する光を
    照射して前記塗料を劣化させ崩壊、剥落しやすくさせる
    化粧無機質建材の製造方法。
  2. 【請求項2】窯業系無機質建材の表面を、光触媒活性を
    持つ物質を添加した層で形成し、該窯業系無機質建材の
    表面に塗料を塗布後養生を行ない、次いで表面に光触媒
    活性を持つ物質を活性化する光を照射して前記塗料を劣
    化させ崩壊、剥落しやすくさせる化粧無機質建材の製造
    方法。
JP11004769A 1999-01-12 1999-01-12 化粧無機質建材の製造方法 Pending JP2000203966A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353053B1 (ko) * 2012-02-09 2014-01-20 주식회사 조은데코 펄라이트를 이용한 경량 다공성 건축용 보드 및 이의 제조방법

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353053B1 (ko) * 2012-02-09 2014-01-20 주식회사 조은데코 펄라이트를 이용한 경량 다공성 건축용 보드 및 이의 제조방법

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