JP2000203717A

JP2000203717A - 粉粒体カプセル輸送装置

Info

Publication number: JP2000203717A
Application number: JP11004941A
Authority: JP
Inventors: Nobuhisa Noguchi; 信久野口
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 1999-01-12
Filing date: 1999-01-12
Publication date: 2000-07-25

Abstract

(57)【要約】【課題】粉塵を発生させることなく粉粒体を自由に搬
送することができる粉粒体カプセル輸送装置を提供す
る。【解決手段】粉粒体を気密に収容するカプセル１と、
カプセルを気密に囲んで内部を通過させる搬送ダクト２
と、搬送ダクト内のカプセルを空気圧で移動させる空圧
発生装置４と、搬送ダクト内にカプセルを搬入するカプ
セル搬入装置６と、搬送ダクト内からカプセルを搬出す
るカプセル搬出装置８とを備える。搬送ダクト２は、鉛
直方向に延びる鉛直ダクト２ａと水平方向に延びる水平
ダクト２ｂとからなり、これらが互いに気密に連結され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、セメント原料等の
粉粒体をカプセル輸送する粉粒体カプセル輸送装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】セメントやセメント原料等の粉粒体の輸
送には、従来から例えば、バケットエレベ−タや空気輸
送（エアリフト）が用いられている。バケットエレベ−
タは、エンドレスチェーンに等間隔に取り付けられたバ
ケットに粉粒体を収容して搬送するものであり、比較的
粗い粉粒体、例えば粒状の原料やセメントの塊の搬送に
適している。また、エアリフトは、粉粒体を空気流に同
伴させて搬送するものであり、比較的細かい粉粒体、例
えば粉体の搬送に適している。なお、以下、粗い粒体と
細かい粉体の両方を総称して粉粒体と呼ぶ。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバケッ
トエレベ−タやエアリフトは、粉粒体により粉塵が発生
しやすい問題点があった。すなわち、バケットエレベ−
タでは、バケットを搬送先で反転させて空にして戻る
が、その反転により粉粒体を搬出する際やバケットの戻
りラインにおいて、粉粒体が飛散しやすく、周囲が汚染
されやすい問題点があった。また、エアリフトでは、輸
送中の粉塵発生は比較的少ないが、輸送先で粉粒体から
分離した空気中に微細が粒子が混入するため、その除去
にバグフィルター等の脱塵装置が不可欠となる問題点が
あった。

【０００４】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、粉
塵を発生させることなく粉粒体を自由に搬送することが
できる粉粒体カプセル輸送装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、粉粒体
を気密に収容するカプセル（１）と、該カプセルを気密
に囲んで内部を通過させる搬送ダクト（２）と、該搬送
ダクト内のカプセルを空気圧で移動させる空圧発生装置
（４）と、搬送ダクト内にカプセルを搬入するカプセル
搬入装置（６）と、搬送ダクト内からカプセルを搬出す
るカプセル搬出装置（８）と、を備えたことを特徴とす
る粉粒体カプセル輸送装置が提供される。

【０００６】上記本発明によれば、カプセル（１）内に
粉粒体を気密に収容するので、このカプセルを空気輸送
しても粉塵を発生させるおそれがない。また、カプセル
を気密に囲む搬送ダクト（２）内を空気圧でカプセルを
移動させるので、複雑な構造を必要とすることなく、低
圧空気（例えば０．１気圧前後）で重いカプセル（１ト
ン前後）を自由に移動させることができる。更に、カプ
セル搬入装置（６）とカプセル搬出装置（８）を備える
ので、自由な位置でカプセルを搬送ダクト内に搬入／搬
出することができる。

【０００７】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
搬送ダクト（２）は、鉛直方向に延びる鉛直ダクト（２
ａ）と水平方向に延びる水平ダクト（２ｂ）とからな
り、これらが互いに気密に連結されている。この構成に
より、垂直ダクトと水平ダクトの組み合わせで自由な搬
送ダクトを構成することができ、かつその交差位置にロ
−ドセルやリミットスイッチ等を付けることにより、カ
プセルの検出を確実に行い、自由に垂直水平搬送ができ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。図１は、本発明による粉粒
体カプセル輸送装置の全体構成図である。この図に示す
ように、本発明の粉粒体カプセル輸送装置１０は、粉粒
体（例えばセメントやセメント原料）を気密に収容する
カプセル１と、カプセル１を気密に囲んで内部を通過さ
せる搬送ダクト２と、搬送ダクト２内のカプセルを空気
圧で移動させる空圧発生装置４と、搬送ダクト２内にカ
プセル１を搬入するカプセル搬入装置６と、搬送ダクト
２内からカプセルを搬出するカプセル搬出装置８とを備
えている。また、搬送ダクト２は、鉛直方向に延びる鉛
直ダクト２ａと水平方向に延びる水平ダクト２ｂとから
なり、これらが互いに気密に連結されている。

【０００９】カプセル１は、上蓋１ａによりシール材に
より内部を気密にできるようになっている。また、この
例では、カプセルの蓋１ａに永久磁石が取り付けられて
おり、電磁石式の着脱装置１１により、蓋１ａの着脱を
自由にできるようになっている。すなわち、電磁石式着
脱装置１１の電磁石１１ａは、蓋１ａの永久磁石より強
力であり、着脱装置１１の電磁石１１ａに通電すること
により、電磁石１１ａで自由に蓋１ａを着脱できるが、
電磁石１１ａを切断した場合、及びその他の位置では、
永久磁石により蓋１ａが不用意に開かないようになって
いる。なお、着脱装置１１は、例えばエンドレスコンベ
アに電磁石１１ａを複数取り付け、連続的に蓋１ａをカ
プセル１の上部に供給するようにしてもよい。

【００１０】また、カプセル１の形状は、例えば直方体
の容器であり、搬送ダクト２の内面形状は、少なくとも
鉛直ダクト２ａにおいてカプセル１との間にわずかな隙
間が形成されるように矩形に構成されている。更に、こ
の隙間をほぼ気密にシールするために、カプセル１の水
平方向周囲には抵抗の少ないシール材が取り付けられて
いる。なお、カプセル１の形状は円筒形でもよく、この
場合には鉛直ダクト２ａの内面形状は円形となる。その
他、気密性が保持できる範囲に任意の形状に設定するこ
とができる。

【００１１】図１において、１２は粉粒体供給装置（例
えばホッパー）、１３は粉粒体ナラシ装置（例えば山な
らし棒）、１４はカプセル移送コンベアである。カプセ
ル移送コンベア１４上に複数のカプセル１を連続的に載
せ、粉粒体供給装置１２から各カプセル内に粉粒体を供
給し、粉粒体ナラシ装置１３を水平移動させて粉粒体の
上面を平坦にならすことにより、着脱装置１１による蓋
１ａの着脱を円滑にし、かつ内部への粉粒体の充填効率
を高めることができる。

【００１２】カプセル搬入装置６は、搬送ダクト２内へ
カプセル１を搬入するためのシャッター１５ａを開閉す
るシャッター開閉装置１５と、搬送ダクト２内へカプセ
ル１を引き込む引込装置１６と、シャッター１５ａの手
前（図で右側）にカプセル１が位置するのを検出するロ
ードセル１７とを備える。シャッター開閉装置１５と引
込装置１６は、例えば直動シリンダである。また、引込
装置１６の先端部（図で右端）には磁石１６ａ（好まし
くは電磁石）が取り付けられている。この構成により、
ロードセル１７で所定位置のカプセル１を検出し、この
検知によりシャッター開閉装置１５によりシャッター１
５ａを開き、引込装置１６の磁石でカプセル１の側面を
吸着して搬送ダクト２内へカプセル１を引き込むことが
できる。なお、この図では、シャッター１５ａは１枚の
みを示しているが、内部の気密性が特に要求される場合
には、カプセル１を挟んでもう１枚を設け、これを交互
に開閉することにより、内部の気密性を更に高めること
ができる。

【００１３】同様に、カプセル搬出装置８は、搬送ダク
ト２内からカプセル１を搬出するためのシャッター１８
ａを開閉するシャッター開閉装置１８と、搬送ダクト２
内からカプセル１を押し出す押出装置１９と、シャッタ
ー１８ａの手前（図で右側）にカプセル１が位置するの
を検出するロードセル２０とを備える。シャッター開閉
装置１８と押出装置１９は、例えば直動シリンダであ
る。なお、押出装置１９の先端部（図で右端）には磁石
がなく、単なるパッドになっている。この構成により、
ロードセル２０で所定位置のカプセル１を検出し、この
検知によりシャッター開閉装置１８によりシャッター１
８ａを開き、押出装置１９のパッドでカプセル１の側面
を押して搬送ダクト２内からカプセル１を搬出すること
ができる。なお、この図では、シャッター１５ａと同様
に、シャッター１８ａをカプセル１を挟んで２枚設け、
これを交互に開閉して内部の気密性を更に高めてもよ
い。

【００１４】空圧発生装置４は、この例では、空気ブロ
ア４ａ、空圧制御装置４ｂ及びロードセル４ｃからな
り、ロードセル４ｃでカプセル１の搬入を検知し、空気
ブロア４ａにより鉛直ダクト２ａ内に搬送されたカプセ
ル１の下方に低圧空気を供給することによりカプセル１
を上昇させ、或いは空圧制御装置４ｂにより、カプセル
１の下方から低圧空気を徐々に抜くことによりカプセル
１を下降させるようになっている。なお、この例では、
空圧制御装置４ｂで抜いた空気を空気ブロア４ａに直接
供給するようになっているが、それぞれ別々に制御する
ようにしてもよい。

【００１５】また、本発明の例では、水平ダクト２ｂの
右端部に上昇限検知用のロードセル２１と、左方向への
押出シリンダ２２とを設け、ロードセル２１によりカプ
セル１の上昇限を検知し、押出シリンダ２２で左方向へ
押し出して、カプセル１をローラコンベア２３ａ上に移
動させるようになっている。なお、２３ｂ，２３ｃもロ
ーラコンベアである。更に、この水平ダクト２ｂの左端
部に衝突検知用のロードセル２４と、緩衝用のスプリン
グ２５を設け、カプセル１の衝突を緩衝しつつ検知でき
るようになっている。

【００１６】上述した本発明の構成によれば、カプセル
１内に粉粒体を気密に収容するので、このカプセルを空
気輸送しても粉塵を発生させるおそれがない。また、カ
プセル１を気密に囲む搬送ダクト２内を空気圧でカプセ
ル１を移動させるので、複雑な構造を必要とすることな
く、低圧空気（例えば０．１気圧前後）で重いカプセル
（１トン前後）を自由に移動させることができる。更
に、カプセル搬入装置６とカプセル搬出装置８を備える
ので、自由な位置でカプセルを搬送ダクト内に搬入／搬
出することができる。

【００１７】また、搬送ダクト２を、鉛直ダクト２ａと
水平ダクト２ｂで構成することにより、垂直ダクトと水
平ダクトの組み合わせで自由な搬送ダクトを構成するこ
とができ、かつその交差位置にロ−ドセルやリミットス
イッチ等を付けることにより、カプセルの検出を確実に
行い、自由に垂直水平搬送ができる。

【００１８】なお、本発明は、上述した実施形態及び実
施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々に変更できることは勿論である。例えば、図１では、
カプセル１からの粉粒体の取り出しについて説明してい
ないが、これはカプセル１の反転や、カプセルに取出口
を設ける等の周知の手段で行うことができる。また、搬
送ダクト内を一方通行する場合のみを説明したが、同一
のダクト内を両方向に移動できるようにしてもよく、或
いはループ状に構成してもよい。

【００１９】

【発明の効果】上述したように、本発明の粉粒体カプセ
ル輸送装置は、粉塵を発生させることなく粉粒体を自由
に搬送することができる、等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による粉粒体カプセル輸送装置の全体構
成図である。

【符号の説明】

１カプセル１ａ蓋２搬送ダクト２ａ鉛直ダクト２ｂ水平ダクト４空圧発生装置４ａ空気ブロア４ｂ空圧制御装置４ｃロードセル６カプセル搬入装置８カプセル搬出装置１０粉粒体カプセル輸送装置１１着脱装置１１ａ電磁石１２粉粒体供給装置１３粉粒体ナラシ装置１４カプセル移送コンベア１５，１８シャッター開閉装置１５ａ，１８ａシャッター１６引込装置１６ａ磁石１７，２０，２１，２４ロードセル１９押出装置２２押出シリンダ２３ａ，２３ｂ，２３ｃローラコンベア２５スプリング

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】粉粒体を気密に収容するカプセル（１）
と、該カプセルを気密に囲んで内部を通過させる搬送ダ
クト（２）と、該搬送ダクト内のカプセルを空気圧で移
動させる空圧発生装置（４）と、搬送ダクト内にカプセ
ルを搬入するカプセル搬入装置（６）と、搬送ダクト内
からカプセルを搬出するカプセル搬出装置（８）と、を
備えたことを特徴とする粉粒体カプセル輸送装置。
【請求項２】前記搬送ダクト（２）は、鉛直方向に延
びる鉛直ダクト（２ａ）と水平方向に延びる水平ダクト
（２ｂ）とからなり、これらが互いに気密に連結されて
いる、ことを特徴とする請求項１に記載の粉粒体カプセ
ル輸送装置。