JP2000202769A - ワ―クの研磨加工方法 - Google Patents

ワ―クの研磨加工方法

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JP2000202769A JP611199A JP611199A JP2000202769A JP 2000202769 A JP2000202769 A JP 2000202769A JP 611199 A JP611199 A JP 611199A JP 611199 A JP611199 A JP 611199A JP 2000202769 A JP2000202769 A JP 2000202769A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め均等で安定したクリープ変形をなさしめ
ることにより、平坦度の高いウエーハその他の薄板ワー
クを得ることができる研磨加工方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 研磨剤の存在下でワークと研磨布間を摺
動しつつ薄板状ワークの研磨を行なうワークの研磨加工
方法において、前記ワークの研磨加工前若しくは研磨加
工中断時において、前記ワークが研磨布に印加される面
圧(研磨圧)より高い面圧で前記研磨布を押圧するダミ
ープレートを用い、研磨剤又は水等の液の存在下でダミ
ープレートと研磨布間を摺動させて、該研磨布にクリー
プ変形を起こさせ、該クリープ変形が生じている間の
み、前記ワークの研磨加工を行なうことを特徴とし、好
ましくは前記ダミープレートの一部を凸状に形成して押
圧且つ摺動させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨剤の存在下で
ワークと研磨布間を摺動しつつ薄板状ワークの研磨を行
なうワークの研磨加工方法に係り、特に半導体基板の研
磨加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積化の進展に伴
い、その基板であるウエーハの平坦度の要求も厳しくな
っている。このためウエーハの平坦度を決める研磨工程
の加工精度を高める必要が生じている。
【0003】ウエーハの研磨は、研磨ヘッドに取り付け
られたキャリアに支持されたウエーハと、定盤に貼付さ
れた研磨布との間に相対運動を与えつつ、液状研磨剤を
研磨布の表面に供給して行なわれ、ウエーハは、機械的
作用と化学的作用が複合した、いわゆるメカノケミカル
作用により研磨される。この場合の研磨剤としては、ア
ルカリ性水溶液に分散されたコロダイルシリカが用いら
れる。
【0004】このメカノケミカル作用においては、ウエ
ーハ材料(例えばシリコン)の除去速度は、ウエーハが
研磨布を垂直に押す力と摺擦速度、即ち研磨圧力と回転
数に比例する。その結果、研磨圧力がウエーハ内で不均
一に分布しているものでは、材料の除去量がウエーハ内
で不均一となり、ウエーハが平坦に研磨されなくなる。
従って、平坦なウエーハを得るためには、ウエーハ内で
研磨圧力の分布を均一にすることが重要となる。
【0005】特に、半導体ウエーハの研磨工程では、研
磨工程を複数段に分け、ウエーハのうねりを除去し鏡面
化する研磨代が大きい第一の研磨工程と、微小な面粗さ
を向上する研磨代が小さい最終研磨工程とを含むが、数
ミリメートルの周期を持つうねりや数十ミクロンの周期
を持つさざ波の除去を図る第一の研磨工程において研磨
布の影響が大きい。
【0006】かかる課題を解決するために、特開平8−
11049号において、切削工具にて研磨布を研磨機上
で切削修正して研磨布表面の凹凸を除去する技術が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術は、研磨布に研磨圧を印加していない状況下での
研磨布表面の平坦化の実現であり、通常のワーク加工時
の加圧状況下での研磨布の平坦化の実現ではない。ウエ
ーハ研磨工程に用いる研磨布には、硬質発泡樹脂製、ス
エード製、不織布製等のものを用いているが、いずれも
粘弾性的性質を有し、クリープ変形を惹起する。即ち、
研磨布に一定荷重を継続して加えると、研磨布は圧縮さ
れて薄くなるが、その厚さの減少量、つまり変位量は荷
重を加えた直後は急速にやがては緩慢に増大する。そし
て、荷重を取り除いても研磨布の厚さは荷重を加える前
の厚さに復することはなく、永久的に変位が残存してし
まうことになる。このように、一定荷重のもとでは、研
磨布の変位量は荷重を加えている時間に大きく依存する
ことになる。そこで、新しい研磨布の立上げ段階ではシ
ーズニングと呼ばれる研磨条件と同じ状態でダミーウエ
ーハを入れて研磨をする処理が行なわれることもある
が、研磨条件と同じ処理では初期の平坦度が出にくいこ
とと、その安定性に問題があった。
【0008】一方、ウエーハの研磨には1枚のキャリア
に1枚のウエーハを保持してウエーハの研磨を行なう枚
葉式研磨、1枚のキャリアに複数枚のウエーハを保持し
てウエーハの研磨を行なうバッチ式研磨、又前記枚葉式
及びバッチ式のいずれにおいても、ウエーハの表裏両面
側に研磨布を介在させて研磨を行なう両面研磨、ワック
ス法やワックスレス法で接着されたウエーハの片側に研
磨布を摺擦させて研磨を行なう片面研磨に分かれるが、
いずれもウエーハを自転、公転、若しくは自/公転させ
て研磨を行なうものである為に、必然的にウエーハの中
心域と周辺域で、研磨荷重の存在時間が同一とならず不
均一となる。そして研磨荷重の存在時間が不均一である
と、研磨布のクリープ変位量は上述の如く荷重負荷時間
に依存するので、研磨時にウエーハに印加される研磨圧
が変動し、研磨されたウエーハの平坦度のバラツキが生
じる。又、研磨布側においても発泡密度や組織密度がウ
エーハ全面に亙って高度に均等でなく、この為クリープ
特性の微小なバラツキが生じる。
【0009】本発明は、かかる課題に鑑み、予め均等な
クリープ変形をなさしめることにより、平坦度の高いウ
エーハその他の薄板ワークを得ることができる研磨加工
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、請求項1記載の発明は、研磨剤の存在下
でワークと研磨布間を摺動しつつ薄板状ワークの研磨を
行なうワークの研磨加工方法において、前記ワークの研
磨加工前若しくは研磨加工中断時において、前記ワーク
が研磨布に印加される面圧(研磨圧)より高い面圧で前
記研磨布を押圧するダミープレートを用い、研磨剤又は
水等の液の存在下でダミープレートと研磨布間を摺動さ
せて、該研磨布にクリープ変形を起こさせ、該クリープ
変形が生じている間のみ、前記ワークの研磨加工を行な
うことを特徴とする。ワークを研磨する条件より高い面
圧で処理することにより、クリープ変形が短時間で容易
にでき、またクリープ変形が長時間安定して維持でき
る。このため、実際のワークの研磨時間を長くすること
ができ、研磨装置の稼働率、生産性が向上する。また、
ワークの平坦度も高平坦度となり、従来レベルより品質
が向上する。
【0011】即ち、本発明は、熱変形を抑制する為に、
研磨剤や水等の液の存在下で、ダミープレートでワーク
の研磨荷重よりも高荷重を加えつつ、研磨が行なわれる
領域または研磨布全面を均一に擦動して、研磨布にクリ
ープを起こさせ、研磨布の回復を抑制させた状態でワー
クの研磨加工を実施するもので、前記ダミープレートに
よるクリープ変形は、前記ワークの研磨加工前のみなら
ず研磨加工途中においても研磨加工を中断して逐次行な
えばよい。又本発明が適用される研磨加工の限定はな
く、研磨布を用いる研磨であれば適用でき、従って枚葉
式及びバッチ式のいずれにおいても、又両面研磨若しく
は片面研磨のいずれにも適用可能であるが、特に、両面
研磨の場合、研磨布を上下に使用しているため研磨布の
影響を特に受けやすい為に、本発明が有効である。
【0012】又前記発明に使用する研磨布には、硬質発
泡樹脂製、スエード製、不織布製等圧縮によりクリープ
が発生するものなら本発明が適用可能であるが、クリー
プ特性の持続性の面より、ウレタン系不織布や硬い発泡
ウレタン等、具体的にはアスカーC硬度50度から90
度のウレタン系不織布又は発泡ウレタン研磨布に特に有
効に適用される。又本発明は、従来技術のように研磨布
表面を削るようなことはしない為に、研磨加工中に切削
した削り粉が悪影響を及ぼすことはない。
【0013】又本発明において、研磨圧より高い面圧で
前記研磨布を押圧するとは、例えば、通常の研磨圧は1
00〜500g/cm2、一般的には150g/cm2
度のため、その2〜5倍程度の圧力でクリープ変形を生
じさせればよい。具体的には200g/cm2〜100
0g/cm2の範囲に設定するのがよい。ただし、前記
圧力があまりに大きく、1000g/cm2を超える
と、ダミープレートの割れや、この圧力による発熱等に
よる研磨布の特性(圧縮率、表面の状態等)が変化(変
質)して研磨精度に影響してしまい、又通常の研磨圧や
200g/cm2以下では圧縮の効果が少なく、すぐに
回復してしまう。そしてこれらの圧力の設定は、研磨布
の種類等により変化する。
【0014】前記したようにダミープレートについて
は、このような高圧力で押圧されるために、欠けや割れ
を生じないものであることが必要で、特に研磨剤の存在
下で前記ダミープレートを研磨布上に摺動させて、研磨
布のクリープ変形を起こさせるものについては、プレー
ト自体が削れづらい、被研磨性の低い材料、例えば請求
項7に記載のように、酸化アルミセラミックス、SiC
セラミックスや石英ガラス等を用いるのがよい。
【0015】又、ダミープレートは、研磨領域または研
磨布全域でクリープ変形を生じさせるものであれば特に
限定されないが、両面研磨では、ウエーハをセットする
キャリアと同じ形状のダミープレート、片面研磨でプレ
ートにワックスを用いてウエーハを貼り付けるタイプで
は、プレートと同じ形状のダミープレートを、又枚葉式
ではウエーハと同じ形状のダミープレートを使用するの
がよい。又、通常の研磨圧より過大な押圧力で、ダミー
プレート全面を圧縮すると研磨剤等の液が摺擦面中心域
に入りづらかったり、発熱が大き過ぎたりする。高い面
圧で処理する場合、特に、このような状態になりやす
く、研磨布特性の変化が問題となる。
【0016】そこで請求項3記載の発明において、前記
ダミープレートの一部を凸状に形成し、該凸部を前記研
磨圧より高い面圧で研磨布に押圧且つ摺動させながら、
該研磨布にクリープ変形を起こさせることを特徴として
いる。このような凸形状のダミープレートを用いること
により、発熱を抑えつつ研磨布全面を均一に処理するこ
とができる。この場合、請求項4に記載のように、前記
凸部が、外径が円形で、内径側が一又は複数の円形空間
若しくは円形凹部を有する略リング円若しくはハニカム
円状に形成されているとともに、該略円形状凸部が自転
若しくは公転しながら摺動させるのがよい。
【0017】即ち、内径側が一又は複数の円形空間若し
くは円形凹部を有するために、研磨剤等の液が入りづら
い中心域部が研磨布に接触されずに摺動を行なうことが
出来るために、発熱や熱変形が阻止され、更に外径、内
径ともに円形であるために、該略円形状凸部が自転若し
くは公転により円滑な摺動が可能となる。
【0018】そして更に、請求項5に記載のように、前
記円形状凸部の内径から外径に亙る溝部が形成され、該
溝部を介して外径側から内径側に液を流通させながら、
研磨布にクリープ変形を起こさせることにより、発熱や
熱変形が生じやすい内径側にも十分に液が侵入し、好ま
しい。尚、ダミープレート自身が自転している処理方法
では問題ないが、前記凸部に溝部を設けるとともに、該
溝部をダミープレートと研磨布間の摺動方向に沿って形
成すると、その溝部に沿って研磨布が十分圧縮されずに
クリープ変形の不均一部分が出来てしまう。
【0019】そこで請求項6に記載のように、前記溝部
の延在方向が、ダミープレートと研磨布間の摺動方向と
交差する方向、即ち摺動方向と例えば直交する方向に延
在するように設定することによりその溝部形成部位でも
面圧が高まるとともに、その溝部は摺動方向と直交する
方向に延在しているために、その溝部に沿って研磨布が
摺動されることなく、均一な摺動加圧が可能となる。又
更に、請求項8に記載のように、前記ダミープレート
は、ワークの直径より大きい内径を持つ板状部材で構成
されているのがよい。枚葉式などでは、ワークの直径と
ほぼ同じ外径の板状部材でもよいが、ワークの直径より
大きい内径を持つ板状部材を用いることで、より均一に
クリープ変形が生じ、好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0021】図3(A)、(B)は本発明が適用される
ウエーハ両面研磨装置の概略図で、10は、内部のそれ
ぞれの対称位置に3組のウエーハ保持孔11を具えたキ
ャリアで、外径を円板状構成とし、外周に外周歯10a
を備え、その構成部材は金属または樹脂被覆をした金属
または樹脂部材で形成されている。そして、かかるキャ
リア10の前記ウエーハ保持孔11に被研磨ウエーハ5
5を挿入保持して、前記外周歯10aを両面研磨装置の
太陽歯車53、内歯車54に噛み合わせ自転及び公転さ
せ、研磨剤56を供給しながら互いに逆回転する上下定
盤51、52に貼着した研磨布51a、52aとの間に
形成される相対摺擦運動により所定の研磨を行なうよう
に構成してある。
【0022】尚、上定盤52、下定盤51のそれぞれに
予め貼り付けられた研磨布52a、51aには、ロデー
ルニッタ製SUBA600、JISK6301に準拠し
たアスカーC硬度80のウレタン系不織布を使用し、該
研磨布52a、51aの厚さは約1.27mmである。
そして、本実施形態においては、前記キャリア10の代
りに図1に示すダミープレート20をセットして前記研
磨布52a、51aにクリープ変形を起こした後、所定
の研磨加工を行なうように構成している。
【0023】以下かかる実施形態を詳細に説明するに、
前記ダミープレート20は、キャリア10と同外径に形
成され、その外径に外周歯20aを有する酸化アルミセ
ラミクス製円形状プレートで形成されている。ここで、
セラミクスを使用するのは、被研磨性の高いウエーハと
同じ材質では、高荷重による摩耗量が大きいことと、ま
た、極端な摩耗により研磨布52a、51aの目詰りが
極端に進み、研磨布52a、51aの劣化を速めるとい
う問題があるためである。
【0024】このような目詰まりはウエーハの研磨時に
も起こるが、これはドレッシングにより回復することが
できる。尚、ドレッシングは、ドレッシングプレートに
より押圧する方法等があるが、この時の圧力はウエーハ
の研磨圧に比べて比較的低圧力で、研磨布を目直しする
必要があり、本発明のような安定したクリープ変形を起
こすことができない。
【0025】そして、このダミープレートの形状は図2
に示すように、外周側の表裏両面にリング円状の凸部2
1を設けるとともに、内径側の中心円部22を凹に形成
している。そして前記中心凹部22の径は、被研磨ウエ
ーハ55よりも大きな内径のリングを用いることによっ
て前記外周リング凸部21の面圧を高めるとともに、ウ
エーハ研磨時に使用される研磨布52a、51a面を均
一に擦動可能にし、均一にクリープ変形を引き起こすが
できる。又、前記円形状凸部21の内径から外径に亙る
半径方向に90°単位で4本の溝部24が形成され、該
溝部24を介して外径側と内径凹部22間に液を流通さ
せながら、研磨布にクリープ変形を起こさせることによ
り、発熱や熱変形の防止を図っている。
【0026】即ち、より具体的に説明するに、前記ダミ
ープレート20は外径490mmφ、内径430mm
φ、厚さ15mmのものを用い、前記外周側の凸部21
の高さを1〜2mmに又溝部24は1〜2mm幅に設定
している。そして、前記ダミープレート20を図3に示
すキャリア10の代りに介装した後、その荷重をウエー
ハ研磨時よりも高い500g/cm2に設定し、研磨剤
56を供給しながら下定盤51、上定盤52、太陽歯車
53、内歯車54を後記に示す回転数で回転させながら
ダミープレート20の自公転を行ないながらクリープ変
形加工を120分実施した。
【0027】ダミープレート20のリング状凸部21に
加える面圧は、研磨圧(150g/cm2 )以下では安
定したクリープ変形を生じるに至らず、逆に1000g
/cm2以上ではダミープレート20と研磨布52a、
51aの密着によって、水や研磨剤56が双方の擦動面
に供給されず発熱が生じ、研磨布52a、51aのウレ
タン樹脂の溶解等による変質を起こすため、200〜1
000g/cm2程度が好ましい。
【0028】この圧力の掛け方については、特に限定す
るものでは無いが、エアーバックやウェイトにより均一
に押圧できることが好ましい。
【0029】尚、前記研磨剤56には研磨加工の粗研磨
工程(第1研磨工程)に用いる研磨剤と同様なものを用
い、具体的にはコロダイルシリカ、AJ−1325(日
産化学製、コロダイルシリカ濃度25%)を用い、その
供給量は4リットル/分に設定した。又上定盤52:下
定盤51:太陽歯車53:内歯車54の夫々の回転数
(rpm)と回転方向(+は右周り、−は左周りに設定
している)は、「+1.5:−45:+7:−11」に
て設定してダミープレート20の自公転を行なった。
【0030】前記クリープ変形処理の結果、研磨布52
a、51aのアスカーC硬度はほとんど変化せず、厚さ
1.10mm程度に圧縮されたことが確認された。そし
て前記クリープ変形処理終了後、前記ダミープレート2
0をキャリア10に交換して、該キャリア10の前記ウ
エーハ保持孔11に被研磨ウエーハ55を挿入保持し
て、前記キャリア10を自転及び公転させながら、クリ
ープ変形した研磨布51a、52aとの間に形成される
相対摺擦運動により所定の研磨加工を実施した。尚、前
記被研磨ウエーハ55は、シリコンウエーハ8インチ、
厚さ725mmのものを1つのキャリア10に3枚セッ
トし研磨を行ない、又第1段研磨加工の研磨圧は150
g/cm2であった。
【0031】そして同じ研磨布52a、51aを用い
て、前記ウエーハ55の研磨加工を5バッチ行なった結
果を図4に示す。図4から明らかなように、ウエーハ5
5の平坦度(SBIR:25mm×25mmで評価)は
0.2μmと良好であり、バッチ間のバラツキも小さ
い。尚、SBIR(Site Back-side Ideal Range)は、
SEMI規格等で標準化されている値である。
【0032】次に比較例として、クリープ変形処理をし
ていない新しい研磨布52a、51aを用いて前記実施
形態と同じ条件研磨加工を行なった結果を図4に示す。
本比較例ではウエーハの平坦度、特に1バッチ目の平坦
度は0.8μmと大きな値であり、その研磨布52a、
51aを用い、繰り返し研磨すると2バッチ目以降、平
坦度は良くなるもののバッチ間のバラツキが大きくなる
(特に1バッチ目と4バッチ目の差が0.4μmと大き
いのは問題である)。また、4バッチ目以降安定する絶
対値も0.4μmと大きい。
【0033】なお、図示はしていないが実施形態におい
て、研磨を10バッチ前後繰り返すと、平坦度が悪化し
た。これはおそらく、研磨布52a、51aが元の状態
に回復するためで、その時点で再度、ダミープレート2
0でクリープ変形処理を行なうことにより、図4の状態
に戻った。
【0034】図5は本発明の他の実施形態で、下定盤5
1側に研磨布51aが貼着された片面研磨加工に使用さ
れるダミープレート20を示し、該ダミープレート20
は、ウエーハ貼付用プレートと同一外径を有する円板状
で、上面側25は面一状の平面状に形成してワックスレ
ス若しくはワックスを介して上定盤52に接着可能に形
成されている。下面側は前記実施形態と同様に外周側に
リング状凸部21と中央域に円形凹部22を形成してい
る。
【0035】かかるダミープレート20を用いた場合で
も、前記実施形態と同様な作用効果を得ることが出来
る。尚、図示はしないが、枚葉式のダミープレート20
の場合も図5と同様な形状のダミープレートを用いれば
よい。また、ダミープレートの円形凹部は、円形空間の
状態(中身の無い状態)で形成されていてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、研磨
布立上げ時に研磨剤又は水等を供給し、ダミープレート
でウエーハの研磨荷重よりも高荷重で研磨布全面を均一
に擦動することにより、クリープ変形を起こすことがで
きる。これによって、研磨加工中における研磨布の回復
を抑制させ、安定した平坦度のウエーハを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のウエーハ両面研磨装置にダミープレー
トを取り付けた状態を示す部分正面図で、図3(B)の
対応図である。
【図2】 図1のダミープレートの正面図(A)と断面
図(B)である。
【図3】 (A)(B)は本発明が適用されるウエーハ
両面研磨装置の概略図で、(A)は側面より見た断面図
で(B)はキャリアの自転・公転の状況を示す部分正面
図である。
【図4】 従来法と本発明によるウエーハ平坦度の比較
を示すグラフ図である。
【図5】 ウエーハ片面研磨装置に取り付けるダミープ
レートの断面図(A)と背面図(B)である。
【符号の説明】 10 キャリア 20 ダミープレート 21 リング円状の凸部 22 内径側の中心円部 24 溝部 51 下定盤 51a、52a 研磨布 52 上定盤 55 被研磨ウエーハ 56 研磨剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉井 昇 長野県更埴市大字屋代1393番地 長野電子 工業株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 AA12 AA14 AA19 CB01 DA09 DA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨剤の存在下でワークと研磨布間を摺
    動しつつ薄板状ワークの研磨を行なうワークの研磨加工
    方法において、 前記ワークの研磨加工前若しくは研磨加工中断時におい
    て、前記ワークが研磨布に印加される面圧(研磨圧)よ
    り高い面圧で前記研磨布を押圧するダミープレートを用
    い、研磨剤又は水等の液の存在下でダミープレートと研
    磨布間を摺動させて、該研磨布にクリープ変形を起こさ
    せ、該クリープ変形が生じている間のみ、前記ワークの
    研磨加工を行なうことを特徴とするワークの研磨加工方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研磨布が、アスカーC硬
    度50度から90度のウレタン系不織布又は発泡ウレタ
    ン研磨布であることを特徴とするワークの研磨加工方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ダミープレートの一部を凸状に形成
    し、該凸部を前記研磨圧より高い面圧で研磨布に押圧且
    つ摺動させながら、該研磨布にクリープ変形を起こさせ
    ることを特徴とする請求項1記載のワークの研磨加工方
    法。
  4. 【請求項4】 前記凸部が、外径が円形で、内径側が一
    又は複数の円形空間若しくは円形凹部を有する略リング
    円若しくはハニカム円状に形成されているとともに、該
    略円形状凸部が自転若しくは公転しながら摺動させるこ
    とを特徴とする請求項3記載のワークの研磨加工方法。
  5. 【請求項5】 前記円形状凸部の内径から外径に亙る溝
    部が形成され、該溝部を介して外径側から内径側に液を
    流通させながら、研磨布にクリープ変形を起こさせるこ
    とを特徴とする請求項1記載のワークの研磨加工方法。
  6. 【請求項6】 前記凸部に溝部を設けるとともに、該溝
    部の延在方向が、ダミープレートと研磨布間の摺動方向
    と交差する方向であることを特徴とする請求項3記載の
    ワークの研磨加工方法。
  7. 【請求項7】 研磨剤の存在下で前記ダミープレートを
    研磨布上に摺動させて、研磨布のクリープ変形を起こさ
    せる請求項1記載のワークの研磨加工方法において、 前記ダミープレートに、被研磨性の低いセラミクスや石
    英ガラスを使用することを特徴とする請求項1記載のワ
    ークの研磨加工方法。
  8. 【請求項8】 前記ダミープレートは、ワークの直径よ
    り大きい内径を持つ板状部材で構成されていることを特
    徴とする請求項1記載のワークの研磨加工方法。
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