JP2000202385A - レ―ザ―光による平滑面の洗浄方法 - Google Patents

レ―ザ―光による平滑面の洗浄方法

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JP2000202385A
JP2000202385A JP11010318A JP1031899A JP2000202385A JP 2000202385 A JP2000202385 A JP 2000202385A JP 11010318 A JP11010318 A JP 11010318A JP 1031899 A JP1031899 A JP 1031899A JP 2000202385 A JP2000202385 A JP 2000202385A
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laser
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亨 成澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハードディスク装置のディスクやシリコンウエ
ハー等の洗浄面を傷つけたりすることなく、短時間かつ
低コストで洗浄面をクリーニングすることができるレー
ザー光による平滑面の洗浄方法を提供することを目的と
している。 【解決手段】洗浄しようとする平滑な洗浄面の少なくと
も一部にレーザー光を照射して洗浄面上に付着した汚染
物質を除去するレーザー光による平滑面の洗浄方法にお
いて、洗浄面に達するレーザー光のビーム中心軸と、洗
浄面とのなす角度が30°以下となるようにレーザー光
を洗浄面に照射するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平滑面に付着した
汚染物質を除去する洗浄方法、特に平坦度の高い(Ra
≦1μm)ハードディスク装置のディスクやシリコンウ
エハー等の高度な清浄化が要求される平滑な板材の表面
に突出付着したパーティクル状の汚染物質をクリーニン
グする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハードディスク装置のディスクや
シリコンウエハー等の高度な清浄化が要求される平滑な
板材の表面をクリーニングするために、溶剤(ソルベン
ト)を用いて表面を洗浄する方法、純水(DI水)や超
純水を用いて洗浄する方法が用いられている。しかし、
溶剤を用いる方法では、塩化フッ化炭素(CFC)ある
いは塩化フッ化炭素化水素(HCFC)が溶剤として使
用されているが、これらの溶剤は、その揮発物がオゾン
層の破壊を招くと言う問題があり、使用の禁止が決まっ
ている。
【0003】また、パーティクル状の汚染物質のうち、
特に微小汚染物質は、ファンデルワールス力、分子間
力、汚染物質下の液体(水)の表面張力(メニスカスフ
ォース)等による付着力が、汚染物質に加えられる液中
動圧、ブラシによるマサツ力に比較して、大きなものに
なる。したがって、溶剤あるいは純水(DI水)や超純
水用いたクリーニグ方法では、完全なクリーニングを施
すことが非常に難しいと言う問題がある。
【0004】一方、このような従来の洗浄方法の問題点
を解消すべく、図6に示すように、レーザー光源100
から照射されたエキシマレーザー光101を反射鏡10
2および小レンズレット群103および凸レンズ104
等を組み合わせたビーム密度均一化装置としてのビーム
ホモジナイザー105を介してエネルギー分布が均一な
状態のビーム106としたのち、このレーザー光101
を洗浄面200に対して垂直方向から照射し、洗浄面2
00に付着したパーティクル状の汚染物質を除去する方
法が、特開平7−74135号公報等において提案され
ている。
【0005】すなわち、このエキシマレーザー光を用い
た洗浄方法は、以下の(a)〜(d)の原理に基づいて
いる。 (a) フォトン(光子)の運動量(∝1/λ)移動
(momentum transfer)によってパー
ティクルを表面から移動させる。 (b) サーマルショックにより(運動量→圧力も交換
する)表面に振動が起こり、パーティクルを放出する。
【0006】(c) パーティクルの下に略必ず存在す
る水分の爆発的な蒸発による下側からの圧力の発生によ
りパーティクルを取り除く。 (d) 有機物においては、C−C結合やC−H結合が
1個の光子のエネルギーによって分解され、一度活性炭
素および水素となる。そして、すぐにCO2 ,H2 O等
のガスとして表面より除去する。
【0007】ところで、上記のエキシマレーザー光を用
いた洗浄方法の場合、十分な洗浄を行おうとした場合、
波長248nmのKrFエキシマレーザー使用の例で
は、一般に200mJ/cm2 /パルス以上のエネルギー密
度でレーザー光を洗浄面の汚染物質に照射する必要があ
る。しかし、一般に使用されているエキシマレーザー発
生装置では、800mJ/パルス程度のエネルギー強度の
レーザー光しか発生させることができないため、200
mJ/cm2 /パルスのエネルギー密度を確保しようとする
と、光学系の吸収損失もあって一度に精々2cm2 程度の
ごく小さな面積しか洗浄を行うことができない。
【0008】また、一回のみのパルスでは、一般に洗浄
は不十分で、実験では10パルスから100パルス程度
の照射を同一箇所に行うことが必要なことが判明した。
すなわち、1枚のディスクやシリコンウエハー等の全面
を洗浄しようとすると、レーザー光を何度もパルス照射
しなければならない。したがって、上記のようにエキシ
マレーザー光を垂直照射する洗浄方法では、処理時間が
かかりすぎるとともに、エキシマレーザーが高価である
ため、経済的に問題となり、実用に耐えられないと言う
問題がある。
【0009】さらに、エキシマレーザーを用いた場合、
頑固な汚染物質であっても、ビームを細くして、エネル
ギー密度を上げれば、短時間で汚染物質を取り除けるよ
うになるのであるが、洗浄しようとする洗浄面、すなわ
ち、ディスクやシリコンウエハー等の基材そのものにま
でダメージを与えてしまう恐れがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、ハードディスク装置のディスクやシリコ
ンウエハー等の洗浄面を傷つけたりすることなく、短時
間かつ低コストで洗浄面をクリーニングすることができ
るレーザー光による平滑面の洗浄方法を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるレーザー
光による平滑面の洗浄方法は、このような目的を達成す
るために、洗浄しようとする平滑な洗浄面の少なくとも
一部にレーザー光を照射して洗浄面上に付着した汚染物
質を除去するレーザー光による平滑面の洗浄方法におい
て、洗浄面に達するレーザー光のビーム中心軸と、洗浄
面とのなす角度が30°以下となるようにレーザー光を
洗浄面に照射するようにした。
【0012】本発明においては、洗浄面と、洗浄面に照
射されるレーザー光のビーム中心軸とのなす角度が30
°以下に限定されるが、15°以下が好ましく、5°以
下がより好ましい。
【0013】洗浄面と、洗浄面に照射されるレーザー光
のビーム中心軸とのなす角度が30°以下に限定される
のは、以下のような理由による。 (a)同じエネルギー密度と断面積をもつビームを使用
した場合、斜め照射にては、一度に(または一定時間内
に)照射できる範囲が広くなるが、30°を越える角度
では、その処理面積(=処理速度)の拡大幅が、垂直照
射の処理面積に対して比較的少ない。すなわち、処理面
積は、照射角度が45°で1.4倍、60°で1.15
倍であるが、30°で2倍、10°では5.7倍、5°
では11.5倍となる。
【0014】(b)また、30°を越える角度では、洗
浄面に当たる実効照射強度が増加して基板のダメージ限
界を越えてしまい、ディスクやシリコンウエハー等の基
材にダメージを与える。逆にダメージを与えないように
ビームの照射強度を弱めると、充分なエネルギーが汚染
物質に当たらず、充分な洗浄効果が得られない。すなわ
ち、θ>30°の照射角度では、基板のダメージ限界X
(mJ/cm2 )と充分な洗浄が行える最小エネルギー密度
Y(mJ/cm2 )とが接近しており、どちから片方を犠牲
にせざるを得ない。
【0015】実際の実験値では、洗浄効率は、ビームに
垂直な面で図ったエネルギー密度α(mJ/cm2 )にほぼ
依存し、実効照射密度β(mJ/cm2 )=α(mJ/cm2
×sin θには殆ど依存しないことが計測された。逆に基
材のダメージは、αよりもβに対する相関がはるかに高
いことが計測された。
【0016】また、本発明において、請求項2のよう
に、光源から洗浄面に至る光路中にエネルギー密度均一
化装置を設け、洗浄面に照射されるレーザー光の単位面
積あたりのエネルギー密度を均一化することが好まし
い。洗浄される照射面に到達するレーザー光のビーム断
面積は、エネルギー密度均一化の性能が許容する限り、
小さくし、ディスク基板の例では、ビームに垂直面で測
定したエネルギー密度が800mJ/cm2以上になるように
設定しながら、実効照射密度βを150mJ/cm2以下とな
るように照射角度を選ぶと、洗浄効果および面へのダメ
ージの無さの両面で良い結果が得られる。
【0017】エネルギー密度均一化装置の構成要素とし
ては、エネルギー密度をレーザー光のビーム中心軸と斜
めに交差する照射面全体で略均一化することができれば
特に限定されず、たとえば、請求項3のように、ビーム
ホモジナイザーを用い、光学的にビームホモジナイザー
を通ったレーザー光の焦点面をビームホモジナイザーへ
のレーザー光の入射方向に対して傾け、レーザー光の洗
浄面に一致させるようにしたものが挙げられる。また、
照射度の一様化の要求精度が余り高くない時、或いは、
レーザー光源の源光束中の光強度分布がよく知られてお
り、経時変化の少ない時等には、ビームホモジナイザー
に代えて、請求項6のように、エネルギー密度均一化装
置が、屈折レンズ、回折レンズおよび反射鏡の少なくと
もいずれかを用いたビームリシェーパーを用いても構わ
ない。
【0018】ビームホモジナイザーとしては、回折レン
ズ、回折格子、非球面レンズ、凹レンズ、凸レンズ等を
適宜組み合わせたものが挙げられるが、具体的には、た
とえば、請求項4のように、焦点距離および光軸方向の
異なるレンズレットを並列させたレンズレット群を備
え、このレンズレット群の全てのレンズレットを通過す
るレーザー光が、同一の傾いた面内に一様に分布させる
ようになっているものが挙げられる。また、生産性やコ
スト面を考慮すると、請求項5のように、レンズレット
群を回折レンズ系のものにすることが好ましい。すなわ
ち、回折レンズ系のものとすると、リソグラフィーとエ
ッチングの繰り返しで製造することができ、特に非球面
(非円柱面)のレンズの場合、製造コストを低減するこ
とができる。
【0019】因みに、図7に示すように、ビームリシェ
ーパー(図7では屈折レンズ型のビームリシェーパーの
みをあらわしている)300は、エネルギー密度の高い
入力光の部分(図7ではXであらわす中央近辺)を照射
面400の広い面積に分散させ、逆に入力光のエネルギ
ー密度の低い部分(図ではYであらわす周縁部分)を照
射面400の狭い範囲に集中させてエネルギー密度分布
を均一化するようになっていて、入力するレーザー光の
中でのエネルギー密度分布が既知の場合にのみ有効であ
る。
【0020】さらに、本発明において、レーザー光とし
ては、特に限定されないが、請求項7のように、エキシ
マレーザー光であること、請求項8のように、レーザー
光の光源から洗浄面までの光路の少なくとも一部を酸素
希薄雰囲気にすることが好ましい。また、レーザー光の
照射効率を向上させるために、洗浄面で反射したレーザ
ー光を反射鏡でさらに反射して洗浄面に再照射するよう
にしても構わない。
【0021】エキシマレーザー光としては、特に限定さ
れないが、KrF(248nm),XeCl(308n
m),ArF(193nm)などのレーザー光が挙げら
れ、KrF(248nm)のレーザー光がより好まし
い。また、酸素希薄雰囲気とは、紫外線領域の光の吸収
・減衰を及ぼす酸素を空気から除去した雰囲気のことを
意味し、できるだけ無酸素状態が好ましく、真空状態に
するようにしても構わない。特に、光路全体を真空容器
等の酸素希薄雰囲気容器中に入れるようにすることが好
ましい。特に、ArF(193nm)のレーザー光を使
用した場合、酸素による紫外光の吸収が多いので真空に
近づけることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明にか
かるレーザー光による平滑面の洗浄方法の第1の実施の
形態をあらわしている。
【0023】図1に示すように、この洗浄方法は、エキ
シマレーザー光源(図示せず)から照射されたレーザー
光1を、エネルギー密度均一化装置2に通して洗浄面3
に照射されるレーザー光の単位面積当たりのエネルギー
密度が略均一になったビームとするとともに、洗浄面3
に照射されるレーザー光1のビーム中心軸11と、洗浄
面3とのなす角度αが30°以下となるようにして洗浄
面3に照射して洗浄面3のクリーニングを行うようにな
っている。
【0024】詳しく説明すると、エネルギー密度均一化
装置2は、幅方向ホモジナイズ部2aと、高さ方向ホモ
ジナイズ部2bとを備えている。幅方向ホモジナイズ部
2aは、凸レンズレット群21と、凸レンズ22とを備
えている。
【0025】凸レンズレット群21は、図2に示すよう
に、凸型のシリンドリカルレンズレット21aが洗浄面
3に対して水平方向に並ぶように多数並設されて形成さ
れている。そして、凸レンズレット群21および凸レン
ズ22を通ったレーザー光のエネルギー分布を照射面に
達した時に中央線31の前後で幅方向に均一化させるよ
うになっている。
【0026】高さ方向ホモジナイズ部2bは、図3およ
び図4に示すように、光軸23bの角度および焦点距離
が異なる凹型をしたシリンドリカルレンズレット23a
が、高さ方向に並設されて形成されていて、凸レンズ2
2を出たレーザー光を、その焦点面が洗浄面3に一致す
るようにするとともに、洗浄面3の幅方向だけでなくレ
ーザー光の進行方向(図1および図3で矢印A方向)側
のエネルギー分布も均一な状態にするようになってい
る。すなわち、レーザー光1を洗浄面3全面にわたって
単位面積あたりのエネルギー密度が均一化されたビーム
13にするようになっている。また、厳密には、洗浄面
3のよりレンズに近い部位の照射エネルギーが高くなる
ので、高さ方向ホモジナイズ部2bの凹レンズレット群
23は、これを補正するため、単純な円柱面でなく、図
1または図4に示すように、各レンズレット23aの下
側でより曲率を高く(曲率半径を小さく)している。ま
た、図示上分かりやすくするために、屈折レンズにてし
めしているが、実質上非円柱面レンズは製作が難しいた
め、実際は回折レンズ群を用いている。
【0027】この洗浄方法は、以上のように、ビーム中
心軸11と洗浄面3とのなす角度が30°以下でレーザ
ー光が洗浄面3に照射されるので、図3に示すように、
洗浄面3から突出するように付着した汚染物質4に高い
エネルギーのレーザー光が直接あたるが、洗浄面3自体
には、sin30°以下、すなわち、1/2以下のエネ
ルギーしか及ばない。また、光子運動量が汚染物質4の
横方向にもかかるので、汚染物質4の洗浄面3への押し
つけ分力も少なくなり、この剥離した汚染物質4が洗浄
面3から横方向にはじかれるとともに、照射幅もビーム
幅の2倍(1/sinθ)以上となる。
【0028】したがって、レーザー光1の照射エネルギ
ーを高くしても、洗浄面3を傷めることがなく、従来に
比べより強大なエネルギーを表面に付着した汚染物質4
に当てることができ、従来いくら時間をかけてもダメー
ジ限界以下の照射でとれなかった汚染物質4を取り除く
ことができる。さらに、垂直方向からレーザー光を照射
した場合、レーザー光が汚染物質の下側に隠れた水分に
直接当たらなかったが、この方法では、図3に示すよう
に、汚染物質4の下側の水分41に直接レーザー光が当
たるようになり、水分41がより爆発的に蒸発しやすく
なり、汚染物質4がレーザー光1の照射により分解しな
いような無機物質であってもこの蒸発による膨張力によ
って洗浄面3から剥離し、短時間で綺麗にクリーニング
される。
【0029】図5は、本発明にかかるレーザー光による
平滑面の洗浄方法の第2の実施の形態をあらわしてい
る。図5に示すように、この洗浄装置5は、エキシマレ
ーザー光源(以下、「光源」とのみ記す)6と、反射鏡
7と、エネルギー密度均一化装置8と、クリーニングの
対象物であるディスク9の回転台(図示せず)とを備
え、反射鏡7、エネルギー密度均一化装置8、および回
転台が、内部を真空状態にすることが可能な容器(図示
せず)に収容されている。すなわち、光源6から照射さ
れたレーザー光61が真空雰囲気内を通るようになって
いる。
【0030】反射鏡7は、光源6から発射された細いビ
ームのレーザー光61を反射して、そのビーム中心軸が
ドーナツ形をした洗浄面であるディスク9の表面91に
対して30°以下の角度とするようになっている。
【0031】エネルギー密度均一化装置8は、第1エキ
スパンダーレンズ81と、第1コリメーションレンズ8
2と、第1回折レンズ83と、第2エキスパンダーレン
ズ84と、第2コリメーションレンズ85と、第2回折
レンズ86と、集光レンズ87とを備えている。第1エ
キスパンダーレンズ81は、光源6から発射された細い
ビームのレーザー光61を所定の角度で拡散させるよう
になっている。
【0032】第1コリメーションレンズ82は、第1エ
キスパンダーレンズ81によって拡散状態で入光するレ
ーザー光61を平行なレーザー光からなる拡張した状態
の拡張ビーム62にするようになっている。第1回折レ
ンズ83は、拡張ビーム62をレーザー光61を図5で
みて紙面に対して垂直方向のエネルギー密度がディスク
上の照射部92において均一化されるように設計されて
いる。
【0033】第2エキスパンダーレンズ84は、実際は
ビーム幅を縮小する集光レンズで円錐形レンズが用いら
れていて、入光した半均一化ビーム63をディスクの外
周側に向かって広がった断面略扇形をしたビームとなる
ように集光させるようになっている。第2コリメーショ
ンレンズ85も、円錐形レンズが用いられていて、第2
エキスパンダーレンズ84を介して入光した拡散状態に
なった半均一化ビーム63を断面略扇形をした断面扇形
ビーム64とするようになっている。
【0034】第2回折レンズ86は、断面扇形ビーム6
4を紙面に対して垂直方向だけでなく、ディスク9の半
径方向にも均一化しているとともに、表面91の扇形を
した照射部92に対して30°以下のビーム中心軸66
を有する均一化ビーム65とするようになっている。集
光レンズ87は、疑似円柱レンズになっていて、入光し
た均一化ビーム65の焦点面が表面91の照射部92に
一致するようになっている。すなわち、表面91の扇形
をした照射部92全体に略均一なエネルギー密度でレー
ザー光が照射されるようになっている。
【0035】また、ディスク9は、図示していないが、
回転台に下方から受けられている。回転台は、表面9の
各部で総照射量(パルス数)が均一になるようにディス
ク9を連続的に回転させ、ディスク9の全体を均一にク
リーニングできるようになっている。
【0036】すなわち、この洗浄装置5を用いた洗浄方
法によれば、ビーム中心軸66が表面91に対して30
°以下の角度になってレーザー光61が照射されるとと
もに、照射部92全体に略均一なエネルギー密度でレー
ザー光61が照射されるので、上記第1の実施の形態と
同様に、レーザー光61の照射エネルギーを高くして
も、表面91を傷めることがなく、従来に比べ短時間で
表面91を綺麗に洗浄することができる。すなわち、低
コストで良好な洗浄が可能になる。
【0037】また、光源6から照射部92に至るレーザ
ー光の光路全体が真空雰囲気中を通るため、酸素による
光の吸収がなく、より効率よく洗浄することができる。
【0038】本発明にかかるレーザー光による平滑面の
洗浄方法は、上記の実施の形態に限定されない。たとえ
ば、上記の実施の形態では、ビームホモジナイザーの焦
点面と洗浄面とを一致させるようにしていたが、レーザ
ー光の照射方向前後のビーム幅を狭くすれば、焦点面が
洗浄面と交差するようにしても構わない。
【0039】また、上記の第2の実施の形態では、連続
的にディスクを回転させながら洗浄を行うようになって
いるが、1つの照射部の洗浄が完了後、間欠的にディス
クを回転させてつぎの照射部を洗浄するようにしても構
わない。さらに、上記の実施の形態では、光源から照射
されるレーザー光の光軸を反射鏡を用いて洗浄面に対し
て予め30°以下の角度となるようにしているが、エネ
ルギー密度均一化装置を通過させてエネルギー密度を均
一化させるとともに、角度を変化させてビーム中心軸の
角度を30°以下にするようにしても構わない。
【0040】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0041】(実施例1)エネルギー強度1000mJ/
パルス、50パルス/秒、パルス幅約30nsecのK
rF(248nm)エキシマレーザー光を、上記洗浄装
置5とほぼ同様の構成をしたエネルギー均一化装置を通
して(但し照射部は単純な矩形になるようにして)実質
エネルギー分布(照度分布)が±6%以内となるように
均一化するとともに、角度α=5°で1つの照射部(半
径方向35mm、周方向13.8mm)あたり、外周にて5
パルスずつの照射となるようにハードディスク基板を回
転させながらレーザー光を照射してハードディスク基板
表面の洗浄を行ったところ、表面を傷めることなく、約
2.5秒でハードディスク基板の全面を綺麗に洗浄でき
た。
【0042】なお、エネルギー均一化装置を通ったレー
ザー光の総合出力は、エキシマレーザーからの入力の4
0%であった。
【0043】(比較例1)レーザー光を照射部に対して
垂直方向から照射した以外は、実施例1と同様にしてハ
ードディスク基板表面の洗浄を行ったところ、汚染物質
が少し残るとともに、ハードディスク基板表面に損傷が
見られた。
【0044】(比較例2)エネルギー強度800mJ/パ
ルスのKrF(248nm)エキシマレーザー光を用
い、エネルギー密度200mJ/cm2 /パルスのラインビ
ームにして95mm×95mmの正方形領域に垂直照射を行
ったところ、1照射部あたり100パルスずつ照射して
も完全な洗浄ができなたかった。しかも、正方形領域全
面に照射するのに、約100秒もの時間がかかった。な
お、照射密度を250mJ/cm2 /パルスにしたところ、
ディスク全面にダメージが見られた。
【0045】
【発明の効果】本発明にかかるレーザー光による平滑面
の洗浄方法は、以上のように装置の処理能力や洗浄能力
も格段に向上し、低コストでハードディスク装置のディ
スクやシリコンウエハー等の洗浄面を傷つけたりするこ
となく、短時間かつ低コストで洗浄面をクリーニングす
ることができる。
【0046】また、請求項2のように、洗浄面に照射さ
れるレーザー光の単位面積あたりのエネルギー密度を均
一化するようにすれば、一度に広い面積の洗浄面をクリ
ーニングすることができる。請求項7のようにレーザー
光として、エキシマレーザー光を用いれば、エネルギー
強度の高い光を照射することができるので、ビーム中心
軸を大きく傾けることが可能になり、一度に広い面積の
クリーニングが可能になる。
【0047】請求項8のように、レーザー光の光源から
洗浄面までの光路の少なくとも一部を酸素希薄雰囲気に
することによって、レーザー光の減衰がなく、レーザー
光のエネルギーを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるレーザー光による平滑面の洗浄
方法の第1の実施の形態を実施する洗浄装置の概略側面
図である。
【図2】図1の洗浄装置の凸レンズレット群部分を説明
する説明図である。
【図3】図1の洗浄装置のビームホモジナイザーの凹レ
ンズレット群を説明する説明図である。
【図4】図3の拡大図である。
【図5】本発明にかかるレーザー光による平滑面の洗浄
方法の第2の実施の形態を実施する洗浄装置の概略側面
図である。
【図6】従来の洗浄装置の概略側面図である。
【図7】概略ガウシアン分布を示す入力光をほぼ一様な
エネルギー分布に変換するビームリシェーパーの説明図
である。
【符号の説明】
1,61 レーザー光 2,8 エネルギー密度均一化装置 3 洗浄面 4 汚染物質 6 光源 11 ビーム中心軸 21 凸レンズレット群 21a シリンドリカルレンズレット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄しようとする平滑な洗浄面の少なくと
    も一部にレーザー光を照射して洗浄面上に付着した汚染
    物質を除去するレーザー光による平滑面の洗浄方法にお
    いて、洗浄面に達するレーザー光のビーム中心軸と、洗
    浄面とのなす角度が30°以下となるようにレーザー光
    を洗浄面に照射することを特徴とするレーザー光による
    平滑面の洗浄方法。
  2. 【請求項2】光源から洗浄面に至る光路中にエネルギー
    密度均一化装置を設け、洗浄面に照射されるレーザー光
    の単位面積あたりのエネルギー密度を均一化する請求項
    1に記載のレーザー光による平滑面の洗浄方法。
  3. 【請求項3】エネルギー密度均一化装置が、ビームホモ
    ジナイザーであって、光学的にビームホモジナイザーを
    通ったレーザー光の焦点面をビームホモジナイザーへの
    レーザー光の入射方向に対して傾け、レーザー光の洗浄
    面に一致させる請求項2に記載のレーザー光による平滑
    面の洗浄方法。
  4. 【請求項4】ビームホモジナイザーが、焦点距離および
    光軸方向の異なるレンズレットを並列させたレンズレッ
    ト群を備え、このレンズレット群の全てのレンズレット
    を通過するレーザー光が、同一の傾いた面内に一様に分
    布させるようになっている請求項3に記載のレーザー光
    による平滑面の洗浄方法。
  5. 【請求項5】レンズレット群が回折レンズである請求項
    4に記載のレーザー光による平滑面の洗浄方法。
  6. 【請求項6】エネルギー密度均一化装置が、屈折レン
    ズ、回折レンズおよび反射鏡の少なくともいずれかを用
    いたビームリシェーパーである請求項2に記載のレーザ
    ー光による平滑面の洗浄方法。
  7. 【請求項7】レーザー光がエキシマレーザー光である請
    求項1ないし請求項6のいずれかに記載のレーザー光に
    よる平滑面の洗浄方法。
  8. 【請求項8】レーザー光の光源から洗浄面までの光路の
    少なくとも一部を酸素希薄雰囲気にする請求項1ないし
    請求項7のいずれかに記載のレーザー光による平滑面の
    洗浄方法。
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