JP2000202174A - 磁着式美術的作品作製用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】手軽に遊び感覚で色彩的センスや形状認識能力
を養い、遊んでいる内に作品が完成するという抽象表現
等の美術作品作製用具。 【解決手段】形状を方形、菱形、多角形、円形、帯形等
また、これら形状の内部を多角形もしくは円形にくり貫
いた形状等において一辺の長さが等しいとか、大きさが
整数倍とか一定の法則に基いて図形の組合せを可能にし
た形状を造形単位１と設定して色彩や装飾を施し、それ
を磁力を利用して画用紙に見立てた被磁着板２へ絵を描
くように一つずつ磁着する。簡単に修正もでき、色彩感
覚や造形感覚が遊ぶだけで養われる知育玩具であり、ま
た、ゲーム感覚で抽象表現等の作品を作製することがで
きる。製作した作品は磁力の作用で外れにくいので、そ
のまま壁に飾ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、形状を方形、菱形、多
角形、円形、帯形等また、これら形状の内部を多角形も
しくは円形にくり貫いた形状等において一辺の長さが等
しいとか、大きさが整数倍とか一定の法則に基いて組合
せを可能にした形状を造形単位と設定し色彩を施し、そ
れを磁力を利用して画用紙に見立てた被磁着板へ絵を描
く如く、一つづつ磁着することでゲーム感覚で抽象表現
等の美術的作品を作製する用具に関するものである。
製作した美術作品は磁力により外れ難いのでそのまま壁
に飾ることができる装飾品に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、初心者が抽象表現等の美術作品を
製作する時、鉛筆や絵の具を用いて線、形の造形を画用
紙等へ表現し、着色することは大変難しいものである。
また、画用紙上に描いた図形とその他の図形の関係、そ
の色彩の組合せ等、形と色の位置関係により抽象表現等
の効果はまったく違ったものになる程、図と図の距離や
色の微妙な修正等、修正は容易でない。

【０００３】先願技術では、登録実用新案広報第３０４
６１９６号に記載された請求項の『矩形、扇形、三角
形、台形、平行四辺形等の定型的な形状からなる複数個
の小片を脱着自在に配置組合せを変化させて多種の図案
形状を形成することができる磁着図形パズル。』とある
が、図案形状とは広辞苑によると『模様。装飾。工
芸品・美術品または一般工作物を制作するため、その物
品の用途・材質・製作法・形状・模様・色彩・配置・照
明などについて立案・計画し図上に設計表現したも
の。』とあり模様であり種々の物の形のことである。こ
の技術は、幼児が対象であり、複数個の小片を使って形
成するのはハートの形や鳥の形であったり、簡単な家の
形等図案形状である具体的な形を作成させようとするも
のである。前述の定型的な形状のみで多数の図案形状を
作製させるには限度があり、一般的な形状しかできず完
成してもすぐに飽きてしまう欠点がある。また、色彩へ
の対応がないため色の組合せを問うものでもなく、単な
る図案形状＝具体的形をつくらせようとするパズルであ
る。

【０００４】その他、色紙や定形に成形された形状を並
べ替えて、単なる貼り絵的なものはあるが、思考中これ
らの小片を平面上に固定できないので確実性がなく、糊
等で接着するとその形状の変更も難しく上手に完成させ
ることは大変だ。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来、初心者が抽象表
現等の美術作品を製作することは大変難しい。構図を決
めるにも書いたり消したりと、大変な労力を必要とし
た。着色するにも色の配色は難しく修正することはもっ
と大変でした。また、色彩理論や形状分析に長けていな
い人が色彩センスや形状認識能力をゲーム感覚で養う方
法は少なかった。そこで、手軽に遊び感覚で色彩的セン
スや形状認識能力を養い、遊んでいる内に作品が完成
し、完成した作品は簡単に修正できて、壁に装飾品とし
てそのまま飾ることができる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】形状を方形、菱形、多角
形、円形、帯形状等また、これら形の内部を多角形もし
くは円形にくり貫いた形状を造形単位として設定し、片
面もしくは両面を着色又は、装飾し、磁力を利用して着
脱自在に磁着できる様にした形状を同様に着色、装飾し
た鉄板等の被磁着板を画用紙に見立てて絵を描くごとく
一つづつ選択した造形単位を磁着することで抽象表現等
の美術作品をゲーム感覚で製作する。

【０００７】部分的に修正したい時も修正したい造形単
位を磁力により脱着、交換することで簡単に作品の修正
がでる。

【０００８】また、造形単位に設定し両面に着色したシ
ート状磁石の両面を磁石とし両面使用可能とすれば、反
転させて使用することで造形単位の形状の数を増やせ数
を豊富することができる。

【０００９】この様に初心者にも手軽に抽象表現等の美
術作品の作製を楽しむことができる磁着式美術作品作製
用具である。

【００１０】

【作用】形状を方形、菱形、多角形、円形、帯形等ま
た、これら形状の内部を多角形もしくは円形にくり貫い
た形状等において一辺の長さが等しいとか、大きさが整
数倍とか一定の法則に基いて組合せを可能にした形状を
造形単位と設定し、それを被磁着板上又は、被磁着可能
な場所でこの造形単位の形や色を一つづつ選択し、それ
を気軽にかつ周到に配置する。気軽にかつ周到に配置し
た形色が違っていたらその造形単位を移動させるか別の
造形単位と交換する。 この造形単位は磁着なのでこ
の行為は簡単で確実に行うことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を基に説明
する。図１は本発明の一実施例を示す磁着式美術的作品
の斜視図である。図１は図２に示すシート状合成樹脂磁
石の造形単位１の形状の方形１−ア、菱形形１−ウ、円
１−エ、方形の内部を円形にくり貫いた形状１−イの４
種の造形単位を被磁着板上２で組合せて作製した一例の
作品である。遠近感の印象を見る人に与える構成の作品
が出来る。

【００１２】図２はシート状合成樹脂磁石の造形単位の
一実施例を示すものである。

【００１３】図３は造形単位に成形したシート状磁石１
−４の断面図である。いわゆるシート状磁石１−４の表
面へ合成樹脂シート、紙、布、木、金属等薄い物体１−
１を貼着けたものである。

【００１４】図４は図３の実施例の表裏の両面を使用可
能としたものである。図５は造形単位に成形した合成樹
脂体や、木、厚紙、金属等厚さのあるもの１−２にシー
ト状磁石や磁石１−５を接着し立体的表現の作品に使用
できる。

【００１５】図６は合成樹脂板や木、紙、金属、写真、
布等弾性物体１−３を造形単位に設定しシート上磁石や
磁石１−５に接着し動きや揺れを表現する作品に使用。

【００１６】図７、８、９、１０は被磁着板の断面図の
一実施例である。図７は鉄板等の被磁着板２−２の片面
に合成樹脂板や紙、布等２−１を接着したもの。図８は
上記記載の被磁着板２−２の両面に合成樹脂板や紙、金
属布等２−１を接着したもの。図９は図７の裏面に磁石
２−３を取付けたもので、この被磁着板を磁着可能な場
所何処へでも取付けることができる。図１０は図９の両
面に合成樹脂等２−１を貼付したもので、図８同様両面
使用可能であり、磁着可能な場所何処でも取付けること
が出来る。図１１は図２の４種類の造形単位を利用して
図１とは遠近感の方向を変化させ、高さも表現した一実
施例である。この様に、図２の４種類の造形単位を利用
するだけでさまざまな視覚的現象を生出す効果のある抽
象表現の美術作品を製作することができる。

【００１７】図１２は方形を縦に５分割し斜め４５度の
角度で切断した５種類の造形単位の両面使用可能とし、
造形単位を設定した形状１−エである。図１３〜図１７
は図１２の５種類の造形単位１−エを被磁着板上２で作
製した５種類の抽象表現の作品の実施例である。５種類
の造形単位の形状の組合せで見る人にさまざまな視覚的
現象を生み出す効果のある無限な抽象表現等の美術作品
の制作を可能とする。図１８、図１９は大中小３種類の
寸法の方形を造形単位１−カに設定し被磁着板上２で周
到に配置することで上記記載の効果が得られ作品を製作
できる。

【００１８】図２０は同形状の沢山の数の造形単位１−
キに同数の種類の色を着色し被磁着板２上にてその配色
組合せを楽しむことで色彩感覚を養うこともできる。数
種類の色に着色した同形造形単位の配色により上記記載
の視覚効果を生み出す作品の作製を可能とする。

【００１９】以上のような造形単位の組合せだけでな
く、多彩な種類の形を一定な法則に基づき組合せを可能
にした形状や、その表面に幾何学的模様を着色する等の
磁着可能な造形単位を設定することにより被磁着板へ抽
象表現等の美術的作品を脱着自在にゲーム感覚で作製で
きる。

【００２０】

【発明の効果】以上記載のように造形単位を設定し、そ
れを磁力により簡単に気軽に付けたり外したり並べ替え
ることが出来るので、前進、後退、膨張、伸縮、遠近感
重力や不安感、恐怖感を見る人に印象を与える視覚的現
象を生み出す効果のある抽象表現等の作品がゲーム感覚
でできる。

【００２１】磁力で磁着しているだけなので簡単に並べ
替えをすることができ、色彩理論や形状分析に長けてな
くても、色彩センスや形状認識が養われ発達する知育玩
具としても利用できる。

【００２２】上記記載で作製した作品を壁に飾ることも
できる。また、被磁着板を使用しなくても例えば、ユニ
ットバスの壁面等鉄板や鋼板下地の壁等の被磁着可能な
場所では直接造形単位の配置組合せを壁面に磁着させ配
置構成できるので浴槽に入りながら気軽に色彩や形状の
抽象表現を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図 １】本発明の被磁着板上の作品の一実施例の斜視
図

【図 ２】図１を構成する造形単位４種類。造形単位の
一実施例の斜視図

【図 ３】造形単位の一実施例をしめす断面図。

【図 ４】造形単位の一実施例をしめす断面図。

【図 ５】造形単位の一実施例をしめす断面図。

【図 ６】造形単位の一実施例をしめす断面図。

【図 ７】被磁着板の一実施例をしめす断面図。

【図 ８】被磁着板の一実施例をしめす断面図。

【図 ９】被磁着板の一実施例をしめす断面図。

【図１０】被磁着板の一実施例をしめす断面図。

【図１１】図２の造形単位の組合せを変えた図１とは違
う作品の一実施例。

【図１２】造形単位の一実施例。

【図１３】図１２の造形単位の組合せ作品の一実施例。
中心部の後退表現

【図１４】図１２の造形単位の組合せ作品の一実施例。
立体表現

【図１５】図１２の造形単位の組合せ作品の一実施例。
安定感表現

【図１６】図１２の造形単位の組合せ作品の一実施例。
方向性や不安感表現

【図１７】図１２の造形単位の組合せ作品の一実施例。
ロゴ的表現

【図１８】造形単位の組合せ作品の一実施例。安定感や
遠近感の表現

【図１９】造形単位の組合せ作品の一実施例。不安定感
や方向性の表現

【図２０】沢山の造形単位の組合せ作品の一実施例。色
彩表現等あらわす

【符号の説明】

Ａ−Ａ 造形単位の断面位置 １−１ 合成樹
脂シート等薄い物体 Ｂ−Ｂ 被磁着板の断面位置 １−２ 木や金
属等厚い物体 １ 造形単位 １−３ 弾性物
体 １−ア 造形単位の一実施例。 １−４ シート
状合成樹脂磁石 １−イ 造形単位の一実施例。 １−５ シート
状磁石や磁石 １−ウ 造形単位の一実施例。 ２ 被磁着
板 １−エ 造形単位の一実施例。 ２−１ 合成樹
脂シート等薄い物体 １−オ 造形単位の一実施例。 ２−２ 鉄板、
鋼板等被磁着物体 １−カ 造形単位の一実施例。 ２−３ 磁石 １−キ 造形単位の一実施例。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シート状合成樹脂磁石において、形状を方
   形、菱形、多角形、円形、帯形状等また、これら形状の
   内部を多角形もしくは円形にくり貫いた形状等の内、一
   辺の長さが等しいとか、大きさが整数倍とか一定の法則
   に基いて組合せを可能にした形状を造形単位と設定し、
   片面もしくは両面に無彩色や有彩色による単色着色や、
   複数色を一つの造形単位へ着色や、写真や布、紙、金
   属、木等を貼付け、被磁着板に着脱自在に磁着可能とし
   た美術的作品作製用具。
2. 【請求項２】請求項１の磁力をシート状合成樹脂磁石の
   利用でなく、いわゆる磁石を造形単位に取付け磁着可能
   とした請求項１記載の美術的作品作製用具。