JP2000201601A - 魚釣用リ―ル - Google Patents

魚釣用リ―ル

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JP2000201601A
JP2000201601A JP11006548A JP654899A JP2000201601A JP 2000201601 A JP2000201601 A JP 2000201601A JP 11006548 A JP11006548 A JP 11006548A JP 654899 A JP654899 A JP 654899A JP 2000201601 A JP2000201601 A JP 2000201601A
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JP
Japan
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rotation
spool
rotation speed
rotational speed
control means
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JP11006548A
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English (en)
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Akihito Uetake
昭仁 植竹
Kinya Matsuzawa
欣也 松澤
Hiroichi Sekino
博一 関野
Osamu Shinkawa
修 新川
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バックラッシュ現象の発生を的確に防止する。 【解決手段】スプール2と同軸上にステッピングモータ
3のロータを設け、スプール2の回転に応じてロータを
回転させて発電させ、この発電電力によって回転制御回
路5を作動させる。回転制御回路5では、ステッピング
モータ3の励磁コイルU〜Wの誘起電圧と同じ周期とな
る回転検出パルス信号Pru〜Prwをもとにスプール2の
回転速度を検出し、この回転速度と、予め設定された、
バックラッシュ現象を防止可能な目標回転速度とを一致
させることの可能な電磁制動力をブレーキ回路102で
発生させるためのブレーキ信号BSを生成し出力する。
これにより、ブレーキ回路102で発生した電磁制動力
によりロータの回転が抑制され、つまりスプール2の回
転が抑制されてその回転速度が低下し、バックラッシュ
現象を防止可能な目標回転速度と一致するように制御さ
れて、バックラッシュ現象の発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣用リールに関
し、特に、スプールの過回転を防止することの可能な魚
釣用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ルアー釣りにおけるバックラッシ
ュ現象を回避するために、スプールの過回転を防止する
方法としては、例えば実開平6−75170号公報に記
載されているように、遠心力を利用してブレーキシュー
によりスプールを制動するようにした遠心力ブレーキを
用いる方法、或いは磁石式ブレーキを用いる方法等が提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような、遠心式ブレーキを用いた場合には、スプー
ルが高速回転しているときにのみブレーキをかけること
ができるが、ブレーキの効き具合の調整に手間がかかる
上、ブレーキシュー等のブレーキ部品が磨耗するため、
これを交換する必要があるという問題がある。また、磁
石式ブレーキの場合には、スプールの回転数が低下して
も、ブレーキが効き続けてしまうという問題がある。
【0004】また、近年の魚釣用リールにあっては、例
えば特開平1−276011号公報に記載されているよ
うに、スプールの回転数を基準として糸繰り出し長さを
計測するために、スプールの回転数を検出するためのセ
ンサを設け、このセンサの検出信号に基づいてスプール
からの釣り糸の繰り出し長さ或いはスプールへの巻き取
り長さを計測し、この計測結果を液晶ディスプレイ等に
表示したり、また、棚位置に相当する長さ分の釣り糸の
繰り出しが行われたときには、アラームを発生させるよ
うにしたもの等が提案されている。このように、糸繰り
出し長さを表示するような機能を備えた魚釣用リールに
は、計測及び表示を行うためのスプールの回転数検出用
のセンサまた、計測を行うための装置或いは液晶ディス
プレイを作動状態にするための電池等の電源が必要であ
る。
【0005】しかしながら、電池等の電源は消耗品であ
り、定期的に交換する等の煩わしさがある。また、この
ような電源を魚釣用リールに取り付ける場合には防水性
の点で充分考慮する必要があり、また、スプールの回転
数を検出するためのセンサを設ける場合にも防水性の点
で考慮する必要がある。
【0006】そこで、この発明は上記従来の問題点に着
目してなされたものであり、的確にバックラッシュ現象
を防止し、また、糸繰り出し長さを表示するような機能
を備えたものについては、その表示のための電池交換等
の手間を削減することの可能な魚釣用リールを提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る魚釣用リールは、スプールの回転力
が伝達されて誘起電力を発生すると共に調速機能を有す
る発電調速手段と、当該発電調速手段の発電電力によっ
て駆動され且つ前記発電調速手段の回転速度を目標回転
速度に制御する回転制御手段と、を備えることを特徴と
している。
【0008】また、請求項2に係る魚釣用リールは、前
記発電調速手段は、前記発電電力量を変更することによ
り当該発電調速手段の回転速度を変更可能に構成されて
いることを特徴としている。
【0009】また、請求項3に係る魚釣用リールは、少
なくとも糸の繰り出し長さ又は糸の巻き戻し長さを計測
する計測手段と、当該計測手段の計測結果を表示する表
示手段と、を備え、これら計測手段及び表示手段は、前
記発電調速手段の発電電力によって駆動されるようにな
っていることを特徴としている。
【0010】さらに、請求項4に係る魚釣用リールは、
前記発電調速手段は、位相の異なる二相以上の誘起電力
を発生するようになっていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の魚釣用リールの一例を示す
概略構成図である。
【0013】図中1は、ルアー釣り用リールのリール本
体、2はリール本体1に回転可能に取り付けたスプール
であり、このスプール2に釣り糸が巻回され、ハンドル
2aを回転させることによって、スプール2が回転し釣
り糸を巻き取ることができるようになっている。
【0014】そして、前記スプール2の回転軸と同軸上
に、ステッピングモータ3の図示しないロータが取り付
けられ、このステッピングモータ3の誘起電力が電源装
置4に蓄電され、これが回転制御回路5にその電源とし
て供給されるようになっている。
【0015】前記ステッピングモータ3は、図2に示す
ように、例えば3相の励磁コイルU,V,Wをスター結
線して構成され、これらの励磁コイルU,V,Wから発
生する誘起電圧は6つのダイオードDU1〜DW2を組み合
わせた、半波整流を行うダイオードブリッジ回路100
を介して、電源装置4を構成する充電用コンデンサ4a
に供給されるようになっている。また、この充電用コン
デンサ4aの両端には、その充電状態を検出する電圧計
等の充電量検出センサ4bが設けられ、この充電量検出
センサ4bの検出信号SC は、後述の制御装置7に出力
されるようになっている。そして、前記充電用コンデン
サ4aと充電量検出センサ4bとで電源装置4を構成し
ている。なお、前記制御装置7への供給電力の安定化を
図るために、充電用コンデンサ4aと制御装置7との間
に定電圧回路を設けるようにしてもよい。
【0016】また、前記ダイオードブリッジ回路100
と電源装置4との間には、電源装置4への充電を遮断す
るための、非制御状態で閉状態となる充電スイッチSW
が設けられ、この充電スイッチSWは後述の制御装置7
により制御されるようになっている。
【0017】また、前記各相の励磁コイルU,V,Wと
ダイオードブリッジ回路100との中間部と接地との間
にそれぞれエンハンストメント形NチャネルMOS電界
効果トランジスタ101U,101V,101Wが介挿
されブレーキ回路102を形成している。
【0018】前記制御装置7は、例えばマイクロプロセ
ッサ等の演算処理装置、レジスタ、ROM,RAM等の
記憶装置等から構成され、また、演算処理装置での処理
結果を表示するための液晶ディスプレイ等の表示装置7
a及び、目標値等の設定を行うための入力装置7bを備
えている。
【0019】そして、この制御装置7は、ダイオードブ
リッジ回路100で整流した各励磁コイルU〜Wから得
られる誘起電圧を比較器103U〜103Wに供給し
て、誘起電圧が参照電圧Vref 以上であるときにオン状
態となり、ステッピングモータ3の誘起電圧と同じ周期
となる回転検出パルス信号Pru〜Prwを得、これらをオ
ア回路104を介して入力する。また、回転検出パルス
信号Pru〜Prwは回転方向検出回路105に供給され、
回転方向検出回路105では、これら回転検出パルス信
号Pru〜Prwの位相の進み具合からスプール2の回転方
向を検出しその回転方向に応じた回転方向信号SH を生
成し、制御装置7では、この回転方向信号SH を入力す
るようになっている。
【0020】そして、制御装置7では、回転方向信号S
H と、オア回路104の出力信号とをもとに、糸繰り出
し状態であるか巻き戻し状態であるかを検出すると共
に、オア回路104の出力信号のパルス数から、糸繰り
出し長さ或いは糸巻き戻し長さを検出し、その検出結果
を表示装置7aに表示する。また、糸繰り出し時には、
単位時間当たりの糸繰り出し長さからスプール2の回転
速度を検出し、この回転速度が入力装置7bによって予
め設定された目標回転速度を上回るときには、ブレーキ
回路102をデューティ制御して、電磁制動力を発生さ
せ、ステッピングモータ3の図示しないロータの回転を
抑制して、スプール2の回転速度が目標回転速度となる
ように制動制御する。また、充電用コンデンサ4aの充
電状態を検出する前記充電量検出センサ4bの検出信号
C を入力し、充電用コンデンサ4aの充電量が許容最
大量であるとき及び糸巻き戻し時には、前記充電スイッ
チSWを遮断状態に制御する。
【0021】そして、前記制御装置7,比較器103U
〜103W,オア回路104及び回転方向検出回路10
5により回転制御回路5を構成している。
【0022】ここで、ステッピングモータ3及びブレー
キ回路102が発電調速手段に対応し、前記回転制御回
路5が回転制御手段に対応し、図3のステップS2の処
理が計測手段に対応し、表示装置7aが表示手段に対応
している。
【0023】次に、上記実施の形態の動作を、制御装置
7の処理手順を示す図3のフローチャートに基づいて説
明する。
【0024】スプール2が回転していない状態では、ス
テッピングモータ3で発電されないため、充電用コンデ
ンサ4aは放電状態となっており、また、回転制御回路
5が非作動状態となっており、ブレーキ回路102の電
界効果トランジスタ101U〜101Wもオフ状態とな
っている。
【0025】この状態から、例えばハンドル2aを操作
する等してスプール2を回転させると、ステッピングモ
ータ3のロータが回転し、これによって励磁コイルU〜
Wから誘起電圧が発生し、これがダイオードブリッジ回
路100で整流されて、充電用コンデンサ4aに供給さ
れ、これを急速充電する。
【0026】そして、充電用コンデンサ4aから回転制
御回路5が安定作動状態となる定電圧が出力される状態
となると、回転制御回路5が作動状態となる。
【0027】一方、ステッピングモータ3の励磁コイル
U〜Wの誘起電圧はダイオードブリッジ回路100で整
流されて比較器103U〜103Wに供給され、この比
較器103U〜103Wから誘起電圧が参照電圧Vref
以上となったときにハイレベルとなりステッピングモー
タ3の誘起電圧と同じ周期となる回転検出パルス信号P
ru〜Prwが回転方向検出回路105に入力されると共
に、オア回路104を介して制御装置が7に入力され
る。回転方向検出回路105では、これら3種の回転検
出パルス信号Pru〜Prwをもとに、その位相の進み具合
から回転方向を検出し、糸繰り出し方向又は糸巻き取り
方向を表す回転方向検出信号SH を制御装置7に出力す
る。
【0028】そして、制御装置7では作動状態となる
と、まず、ステップS1で、回転方向検出回路105か
らの回転方向検出信号SH 及びオア回路104の出力信
号を入力し、次に、ステップS2に移行して、この回転
方向検出信号SH をもとに、回転方向が糸繰り出し方向
であるか糸巻き取り方向であるかを検出し、この回転方
向と、オア回路104からの出力信号とをもとに、現在
の糸の繰り出し長さ或いは糸の巻き取り長さを計測しこ
れを表示装置7aに出力して表示する。
【0029】次いで、ステップS3に移行し、回転方向
が糸繰り出し方向であるか糸巻き取り方向であるかを判
定する。
【0030】このとき、例えば糸を巻き戻す操作が行わ
れた場合等には、回転方向検出回路105では、糸巻き
取り方向であると判定するから、ステップS3からステ
ップS4に移行して、充電スイッチSWをオフ、つまり
電源装置4への充電を遮断する制御信号を出力し、次い
で、ステップS5に移行して、電界効果トランジスタ1
01U〜101Wをオフ状態とするブレーキ信号BSを
出力する。
【0031】したがって、電界効果トランジスタ101
U〜101Wはオフ状態を維持するから、ブレーキ回路
102は電磁制動力を発生せず、スプール2に制動力は
付与されない。
【0032】この状態から、ルアーを投げて糸が繰り出
される状態となると、スプール2が回転し、これに伴っ
てステッピングモータ3のロータが回転し、これによ
り、励磁コイルU〜Wから誘起電圧が発生し、これがダ
イオードブリッジ回路100で整流されて、充電用コン
デンサ4aに供給される。また、励磁コイルU〜Wの誘
起電圧は比較器103U〜103Wを介して回転方向検
出回路105に供給されると共に、オア回路104を介
して制御装置7に入力される。
【0033】回転方向検出回路105では、各励磁コイ
ルU〜Wの誘起電圧の位相の進み具合から回転方向を検
出し、この場合には、糸繰り出し方向であることを検出
し、これを制御装置7に出力する。制御装置7では、糸
繰り出し方向であることを検出すると、ステップS1か
らS2に移行し、糸繰り出し長さを演算してこれを表示
装置7aに表示した後、ステップS3からステップS6
に移行し、充電量検出センサ4bからの検出信号SC
もとに、充電用コンデンサ4aへの充電が可能であるか
どうかを判定する。そして、充電用コンデンサ4aへの
充電が可能である場合には、ステップS8に移行し、オ
ア回路104から入力されるパルス信号をカウントしそ
の単位時間当たりのパルス数を検出することによって、
スプール2の回転速度を検出する。
【0034】そして、ステップS9に移行し、ステップ
S8で算出した回転速度検出値と、予め設定された目標
回転速度とを比較し、回転速度検出値が目標回転速度以
下であるかどうかを判定する。前記目標回転速度は、予
め入力装置7bの操作によって設定された値であって、
予め実験等によって求めたバックラッシュ現象が発生し
ないとみなすことの可能な回転速度を設定しておく。
【0035】そして、ステップS9で、ルアーを投げた
直後の時点であり、回転速度検出値が目標回転速度より
も小さいときには、前記ステップS4に移行し、充電ス
イッチSWをオフ状態にする制御信号を出力し、次いで
ステップS5に移行して電界効果トランジスタ101U
〜101Wをオフ状態とするブレーキ信号BSを出力す
る。
【0036】したがって、充電スイッチSWはオフ状態
となり、また、電界効果トランジスタ101U〜101
Wはオフ状態を維持するから、ブレーキ回路102は電
磁制動力を発生せず、スプール2の回転は抑制されな
い。
【0037】そして、ルアーの飛ぶ速度が増加し、目標
回転速度よりも回転速度検出値の方が大きくなるとステ
ップS9からステップS10に移行し、目標回転速度と
回転速度検出値とを一致させるために必要な電磁制動力
を発生させ得るデューティ比のブレーキ信号BSを、例
えば予め設定しておいた制御マップ等に基づいて生成
し、これを出力する(ステップS11)。
【0038】これによって、ブレーキ回路102の電界
効果トランジスタ101U〜101Wに、目標回転速度
と回転速度検出値との差に応じたデューティ比のブレー
キ制御信号BSが供給される。よって、電界効果トラン
ジスタ101U〜101Wがデューティ比に応じてオン
状態となり、励磁コイルU〜Wの短絡電流が増加して電
磁制動力が発生され、ステッピングモータ3のロータの
回転が抑制され、これに伴って比較器103U〜103
Wから出力される回転検出パルス信号Pru〜Prwの周波
数が低下し、目標回転速度と回転速度検出値とが一致す
るように制御される。
【0039】そして、ロータの回転が抑制されることに
より、スプール2の回転数が減少し、つまり回転速度が
低下する。
【0040】そして、ステッピングモータ3のロータの
回転に伴って、励磁コイルU〜Wの誘起電圧がダイオー
ドブリッジ回路100で整流されて充電用コンデンサ4
aに供給され、その充電量が最大となると、これが充電
量検出センサ4bで検出されて制御装置7に出力され
る。制御装置7では、充電量検出センサ4bからの検出
信号SC をもとに、これ以上の充電が不可であることを
検出すると、ステップS6からステップS7に移行し、
充電スイッチSWをオフ状態とする制御信号を出力す
る。これにより、充電スイッチSWがオフ状態となり充
電用コンデンサ4aへの充電が中止されるから、充電用
コンデンサ4aに対して、許容可能量以上の充電が行わ
れることが回避される。
【0041】そして、この状態から、スプール2の回転
速度が低下し、目標回転速度と回転速度検出値とが一致
すると、ステップS9からステップS5に移行し、ブレ
ーキ回路102を非作動状態とするブレーキ信号BSを
生成し、これを出力する。
【0042】これによって、電界効果トランジスタ10
1U〜101Wがオフ状態となるから、ステッピングモ
ータ3のロータの回転は抑制されず、スプール2の回転
は抑制されない。したがって、回転速度検出値はバック
ラッシュ現象の発生を防止可能な目標回転速度に抑制さ
れるから、バックラッシュ現象の発生が回避される。
【0043】この状態から、ハンドル2aを操作してス
プール2を回転させて糸の巻き取りを開始すると、ステ
ップS1からステップS2に移行し、この場合糸巻き取
り方向であるから、回転方向検出回路105では、糸巻
き取り方向として検出信号SH を出力する。よって、制
御装置7では、これをもとに、糸巻き取り量を演算しこ
れを表示装置7aに表示する。そして、ステップS3か
らステップS4に移行して、充電スイッチSWをオフ状
態とする制御信号を出力し、次いでステップS5に移行
して、ブレーキ回路102を非作動状態とするブレーキ
信号BSを出力する。
【0044】これによって、充電スイッチSWがオフ状
態となり、また、ブレーキ回路102は非作動状態とな
るから、スプール2の回転は抑制されない。したがっ
て、巻き取り時に、スプール2の回転は抑制されないか
ら、ハンドル2aが重くなるようなことはなく、違和感
を与えることはない。
【0045】このように、スプール2の回転速度検出値
が目標回転速度よりも大きいときには、回転速度検出値
と目標回転速度との差に応じてデューティ比を変化させ
てブレーキ回路102で発生する電磁制動力を変更し、
これによってスプール2の回転速度を抑制するようにし
たから、スプール2の過回転により生じるバックラッシ
ュ現象を容易に回避することができる。また、必要なと
き、つまり、回転速度検出値が目標回転速度を上回ると
きにのみ、スプール2の回転速度を抑制することができ
るから、スプール2の回転を抑制することによりルアー
の飛距離が低下することを最小限に抑えることができ
る。
【0046】また、このとき、スプール2の回転により
ステッピングモータ3を発電機として駆動させ、その誘
起電圧を、回転制御回路5の電源として利用するように
したから、スプール2の回転制御或いは、糸繰り出し長
さの演算を行うための制御装置7或いは糸繰り出し長さ
等の演算結果を表示するための表示装置7a等を作動さ
せるための電源を設ける必要はない。つまり、自己発電
によりまかなうことができるから、電池等の電源を定期
的に交換する必要はなく、魚釣用リールを構成するに当
たり、電源を交換可能な形状にしたり、またこれに伴う
防水性等を考慮する必要がない。
【0047】また、三相の誘起電圧を発生するステッピ
ングモータ3を用いるようにしたから、この三相の誘起
電圧の位相の進み具合からスプール2の回転方向を検出
することができ、スプール2の回転方向を検出するため
のセンサを、スプール2等に設ける必要がない。
【0048】なお、上記実施の形態においては、回転速
度検出値が予め設定した目標回転速度を越えるときに、
この目標回転速度と一致するようにスプール2の回転を
抑制するようにした場合について説明したが、これに限
るものではない。例えば、予めルアーを投げたときの、
バックラッシュ現象の発生しない、また、飛距離をのば
すことの可能な、スプール2の回転速度の望ましい変化
パターンを設定しておき、この変化パターンに沿うよう
にスプール2の回転速度を変化させるようにすることも
できる。
【0049】つまり、例えば予めルアーを投げてからの
経過時間と、スプール2の好ましい回転速度との対応を
表す回転速度の変化パターンを設定しておき、図4のフ
ローチャートに示すように、ステップS8aの処理でル
アーを投げてからの経過時間と、この時点におけるスプ
ール2の回転速度とを算出し、次いでステップS8bに
移行して、前述の回転速度の変化パターンを参照し、現
在の経過時間における好ましいスプール2の回転速度を
検出しこれを目標回転速度として設定する。そして、ス
テップS9に移行して、回転速度検出値が目標回転速度
よりも大きいときにはステップS10に移行して、ブレ
ーキ回路102を作動させてスプール2の回転を抑制す
るようにしてもよい。なお、図4のフローチャートにお
いて、前記図3のフローチャートと同一処理を行う部分
には同一符号を付与している。
【0050】また、上記実施の形態においては、バック
ラッシュ現象を防止するための目標回転速度を越えない
ようにスプール2の回転を抑制するようにした場合につ
いて説明したが、さらに、例えば、ルアーの目標到達距
離を入力装置4bの操作により設定しておき、糸繰り出
し長さに基づいて現在のルアーの到達距離を検出し、最
終的なルアーの到達距離が目標到達距離となるように、
スプール2の回転速度を制御するようにしてもよい。
【0051】つまり、図5のフローチャートに示すよう
に、ステップS8eの処理でスプール2の回転速度を検
出し、次いでステップS8fに移行して、ステップS2
で算出した現在の糸繰り出し長さに基づく現在の到達距
離と、目標到達距離との差から残距離を算出し、この残
距離とスプール2の現在の回転速度とをもとに、最終的
なルアーの到達距離が目標到達距離となるように目標回
転速度を算出する。この目標回転速度の算出方法は任意
に設定することができ、例えば、目標到達距離の半分を
越えた位置程度までルアーが到達した時点で、現在の回
転速度で糸繰り出しを行った場合に最終的なルアーの到
達距離が目標到達距離とならないと判定されるときに
は、残距離に応じて、回転速度を徐々に抑制するような
目標回転速度を算出する。
【0052】そして、ステップS8gに移行し、予め設
定されたバックラッシュ防止用の目標回転速度と、ステ
ップS8fで算出した距離制御用の目標回転速度との何
れか小さい方を、目標回転速度として設定した後ステッ
プS9に移行する。そして、この目標回転速度、つま
り、バックラッシュ防止用の目標回転速度と、距離制御
用の目標回転速度との何れか小さい方よりも、現在のス
プール2の回転速度の方が大きいときには、ステップS
10に移行して、以後上記と同様にしてブレーキ回路1
02を作動状態にする。
【0053】このようにすることによって、例えば必要
以上の力でルアーを投げた場合でも、確実に目標到達距
離にルアーを到達させることができる。
【0054】また、上記実施の形態においては、三相の
ステッピングモータ3を用いるようにした場合について
説明したが、これに限るものではなく、スプール2の回
転方向を検出することができればよいから、二相以上の
誘起電圧を発生させることができる発電機であれば適用
することができる。また、糸の繰り出し長さ或いは糸の
巻き取り長さの検出を行う必要がない場合には、単相の
発電機でも適用することができる。また、単相の発電機
を用いた場合には、例えば糸巻き戻し時点及び糸繰り出
し時点でリセットをする手段、例えばスイッチ等を設
け、リセット時点からのパルス数をカウントすることに
より、糸巻き戻し長さ或いは糸繰り出し長さを検出する
ようにすることも可能である。
【0055】また、上記実施の形態においては、マイク
ロプロセッサを備えた制御装置7によってブレーキ制御
信号BSを生成し、ブレーキ回路102をデューティ比
制御するようにした場合について説明したが、これに限
らず、例えば、目標とする回転速度に応じたパルスを発
生するパルス発生器を設け、このパルス発生器の発生し
たパルス信号と前記オア回路104の出力信号との差に
応じたデューティ比のブレーキ制御信号BSをブレーキ
制御回路で生成し、これをブレーキ回路102に出力す
るようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、スプールの回転力が伝達される発電調速手
段で発生した発電電力によって回転制御手段を駆動し、
発電調速手段の回転速度が目標回転速度となるように回
転制御手段によって制御するようにしたから、回転制御
手段用の電源を設けることなく発電調速手段の回転速度
を制御することができ、すなわち、スプールの回転速度
を制御することができる。
【0057】また、請求項2に係る発明によれば、発電
調速手段は、その発電電力量を変更することにより回転
速度を変更可能に構成したから、回転制御手段により発
電電力量を変更することによって、スプールの回転速度
を所望の回転速度に容易に制御することができる。
【0058】また、請求項3に係る発明によれば、糸繰
り出し長さ或いは糸巻き戻し長さを計測する計測手段
と、この計測結果を表示する表示手段とを、発電調速手
段の発電電力により駆動するようにしたから、計測手段
或いは表示手段用の電源を設けることなく、計測手段或
いは表示手段を作動させることができる。
【0059】さらに、請求項4に係る発明によれば、発
電調速手段は位相の異なる二相以上の誘起電力を発生す
るから、この位相の進み具合から容易にスプールの回転
方向を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した魚釣用リールの一例を示す概
略構成図である。
【図2】回転制御回路5の一例を示すブロック図であ
る。
【図3】制御装置7における処理手順の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図4】制御装置7における処理手順のその他の例を示
すフローチャートである。
【図5】制御装置7における処理手順のその他の例を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 リール本体 2 スプール 2a ハンドル 3 ステッピングモータ(発電調速手段) 4 電源装置 5 回転制御回路(回転制御手段) 7 制御装置 7a 表示装置(表示手段) 100 ダイオードブリッジ回路 101U〜101W 電界効果トランジスタ 102 ブレーキ回路(発電調速手段) 103 回転方向検出回路 SW 充電スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関野 博一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 新川 修 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2B108 EA14 GA18 HE20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプールの回転力が伝達されて誘起電力
    を発生すると共に調速機能を有する発電調速手段と、 当該発電調速手段の発電電力によって駆動され且つ前記
    発電調速手段の回転速度を目標回転速度に制御する回転
    制御手段と、を備えることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 【請求項2】 前記発電調速手段は、前記発電電力量を
    変更することにより当該発電調速手段の回転速度を変更
    可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    魚釣用リール。
  3. 【請求項3】 少なくとも糸の繰り出し長さ又は糸の巻
    き戻し長さを計測する計測手段と、当該計測手段の計測
    結果を表示する表示手段と、を備え、これら計測手段及
    び表示手段は、前記発電調速手段の発電電力によって駆
    動されるようになっていることを特徴とする請求項1又
    は2記載の魚釣用リール。
  4. 【請求項4】 前記発電調速手段は、位相の異なる二相
    以上の誘起電力を発生するようになっていることを特徴
    とする請求項3記載の魚釣用リール。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100407914C (zh) * 2003-05-13 2008-08-06 株式会社岛野 用于钓鱼设备的电子电路装置以及钓鱼绕线轮
JP2017127286A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社シマノ 釣り用リール
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KR102311747B1 (ko) * 2020-12-14 2021-10-12 대한민국 어선의 운동에 반응하는 지능형 조획기
KR102311753B1 (ko) * 2020-12-14 2021-10-12 대한민국 힘 보조 시스템이 적용된 채낚기용 반자동 조획기

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