JP2000201495A - モ―タシステムおよびモ―タ駆動装置 - Google Patents

モ―タシステムおよびモ―タ駆動装置

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JP2000201495A
JP2000201495A JP11001390A JP139099A JP2000201495A JP 2000201495 A JP2000201495 A JP 2000201495A JP 11001390 A JP11001390 A JP 11001390A JP 139099 A JP139099 A JP 139099A JP 2000201495 A JP2000201495 A JP 2000201495A
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motor
voltage
current
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English (en)
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Tomoo Yamada
倫雄 山田
Masaaki Yabe
正明 矢部
Kazunori Sakanobe
和憲 坂廼辺
Kenji Kawagishi
賢至 川岸
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は直流ブラシレスモータと電圧型駆動
部とを用いたモータシステムに関し、静粛性に優れ、安
価に構成できると共に、安定して高出力を発生すること
のできるシステムを実現することを目的とする。 【解決手段】 3相直流ブラシレスモータ2の各相に交
流の相電圧を印加し得る駆動部1を設ける。モータ2の
各相を流れる相電流の極性を判定する電流ゼロクロス検
出部3を設ける。電流ゼロクロス検出部3の検出結果に
基づいて相電流の位相を検出すると共に、相電圧と相電
流の位相差に基づいて駆動部1を制御する制御部4を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータシステムお
よびモータ駆動装置に係り、特に、直流ブラシレスモー
タと電圧型駆動部とを用いたモータシステム、および、
直流ブラシレスモータの駆動に適したモータ駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、特開平6−253584号公
報に開示される従来のモータ駆動装置の動作を説明する
ための電圧波形を示す。図10において、幅の広い方形
波形は、モータ駆動装置から直流ブラシレスモータの一
つの相に供給される印加電圧(以下、「相電圧」と称
す)の波形を示す。また、図10において、正弦波状の
波形および幅の狭い方形波形は、その相電圧を受けた相
に発生する誘起電圧の波形を示す。
【0003】図10には、電気角で30゜毎に縦線が記
されている。モータの通電周期は、その縦線により12
ステージの通電区間に区切られている。従来のモータ駆
動装置においては、誘起電圧が基準電位と交差するゼロ
クロス点の前後30゜の区間で、モータへの通電が停止
される。従来のモータ駆動装置は、その区間においてモ
ータ端子にあらわれる誘起電圧の位相情報をもとにモー
タの回転位相を検知し、その位相と同期した相電圧を発
生することでモータの同期運転を行う。
【発明が解決しようとする課題】上記従来のモータ駆動
装置では、モータの各相に対して通電停止区間が設定さ
れている。各相において通電区間から通電停止区間に移
行する際には、相電圧にステップ状の変化が生ずる。モ
ータの各相にはインダクタンス成分が存在するため、相
電圧がステップ状に変化した後、相電流は相電圧に比し
てなだらかな変化を示す。その結果、モータには、騒音
や振動の原因となるトルクリプルが発生する。
【0004】また、モータ各相が備えるインダクタンス
成分に起因して、各相に対する通電が停止された後、し
ばらくの間(図10における幅の狭いパルスの区間)は
モータの主回路に環流電流が流通する。環流電流の流通
中は、相電圧から誘起電圧の情報を検出することができ
ない。環流電流の流通期間は、各相に対する電圧印加が
停止される時点で各相に流通していた相電流が多量であ
るほど長期間となる。このため、従来のモータ駆動装置
において、誘起電圧の位相情報が検出可能な時期(以
下、「位相検出可能期間」と称す)は、相電流が多量と
なるほど、すなわち、モータの負荷が大きくなるほど短
期間となる。
【0005】従って、従来のモータ駆動装置において
は、位相検出可能期間を確保するために、モータの運転
範囲(負荷範囲)を制限することが必要であった。更
に、従来のモータ駆動装置においては、モータ負荷が大
きくなるほど、位相検出可能期間が短くなり、その結
果、負荷変動に対する裕度が小さくなる。このため、従
来のモータ駆動装置は、負荷の大きな領域でモータを脱
調させ易いという問題を有していた。
【0006】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、静粛性に優れ、かつ、安価に構成
できると共に、モータに、安定して高出力を発生させる
ことのできるモータ駆動装置を提供することを第1の目
的とする。また、本発明は、静粛性に優れ、かつ、安価
に構成できると共に、安定して高出力を発生することの
できるモータシステムを提供することを第2の目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
多相モータを駆動するモータ駆動装置であって、モータ
の各相に交流の相電圧を印加し得る駆動部と、モータの
各相を流れる相電流の極性を判定する電流ゼロクロス検
出部と、前記電流ゼロクロス検出部の検出結果に基づい
て前記相電流の位相を検出すると共に、前記相電圧と前
記相電流の位相差に基づいて前記駆動部を制御する制御
部と、を備えることを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のモ
ータ駆動装置であって、前記制御部は、前記相電圧と前
記相電流の位相差が所定の値より大きい場合はモータへ
の印加電圧を上昇させ、一方、前記位相差が所定の値よ
り小さい時はモータへの印加電圧を下降させる事を特徴
とするものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のモータ駆動装置であって、前記駆動部は、モータ
の各相に対応して、高圧電位を印加するためのスイッチ
ング素子と低圧電位を供給するためのスイッチング素子
との組と、スイッチング素子のそれぞれに対応して設け
られた環流ダイオードとを備え、前記電流ゼロクロス検
知部は、前記駆動部が各相に対応して備える一組のスイ
ッチング素子が同時にオフ状態とされた後、モータ電流
の環流中の相電圧に基づいて相電流の極性を検出するこ
とを特徴とするものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載のモータ駆動装置であって、前記制御部は、モータ
への印加電圧が変更された後、所定時間は印加電圧の再
変更を禁止する再変更禁止部を備えることを特徴とする
ものである。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項4記載のモ
ータ駆動装置であって、前記再変更禁止部は、印加電圧
の再変更を禁止する時間をモータの負荷に応じて決定す
ることを特徴とするものである。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項2乃至4の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記制御部
は、前記印加電圧を上昇させる際に、前記印加電圧を下
降させる場合に比して、前記印加電圧に大きな変化量を
与えることを特徴とするものである。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項2乃至6の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記制御部
は、前記相電圧と前記相電流の位相差が検出された後、
前記印加電圧が変更されるまでの応答速度を、前記位相
差に応じて変化させる応答速度変更部を備えることを特
徴とするものである。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項7記載のモ
ータ駆動装置であって、前記応答速度変更部は、前記印
加電圧を上昇させる際に他の処理の割り込みを禁止し、
前記印加電圧を下降させる場合に他の処理の割り込みを
許容する割り込み許否部を備えることを特徴とするもの
である。
【0015】請求項9記載の発明は、請求項2乃至8の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記制御部
は、印加電圧に与える変化量の大きさをモータの回転数
に応じ変えることを特徴とするものである。
【0016】請求項10記載の発明は、多相直流ブラシ
レスモータを備えるモータシステムであって、前記直流
ブラシレスモータの各相に交流の相電圧を印加し得る駆
動部と、前記直流ブラシレスモータの各相を流れる相電
流の極性を判定する電流ゼロクロス検出部と、前記電流
ゼロクロス検出部の検出結果に基づいて前記相電流の位
相を検出すると共に、前記相電圧と前記相電流の位相差
に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0017】請求項11記載の発明は、請求項10記載
のモータシステムであって、前記制御部は、前記相電圧
と前記相電流の位相差が所定の値より大きい場合はモー
タへの印加電圧を上昇させ、一方、前記位相差が所定の
値より小さい時はモータへの印加電圧を下降させる事を
特徴とするものである。
【0018】請求項12記載の発明は、請求項10また
は11記載のモータ駆動システムであって、前記駆動部
は、モータの各相に対応して、高圧電位を印加するため
のスイッチング素子と低圧電位を供給するためのスイッ
チング素子との組と、スイッチング素子のそれぞれに対
応して設けられた環流ダイオードとを備え、前記電流ゼ
ロクロス検知部は、前記駆動部が各相に対応して備える
一組のスイッチング素子が同時にオフ状態とされた後、
モータ電流の環流中の相電圧に基づいて相電流の極性を
検出することを特徴とするものである。
【0019】請求項13記載の発明は、請求項11また
は12記載のモータシステムであって、前記制御部は、
モータへの印加電圧が変更された後、所定時間は印加電
圧の再変更を禁止する再変更禁止部を備えることを特徴
とするものである。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項13記載
のモータシステムであって、前記再変更禁止部は、印加
電圧の再変更を禁止する時間をモータの負荷に応じて決
定することを特徴とするものである。
【0021】請求項15記載の発明は、請求項11乃至
13の何れか1項記載のモータシステムであって、前記
制御部は、前記印加電圧を上昇させる際に、前記印加電
圧を下降させる場合に比して、前記印加電圧に大きな変
化量を与えることを特徴とするものである。
【0022】請求項16記載の発明は、請求項11乃至
15の何れか1項記載のモータシステムであって、前記
制御部は、前記相電圧と前記相電流の位相差が検出され
た後、前記印加電圧が変更されるまでの応答速度を、前
記位相差に応じて変化させる応答速度変更部を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0023】請求項17記載の発明は、請求項16記載
のモータシステムであって、前記応答速度変更部は、前
記印加電圧を上昇させる際に他の処理の割り込みを禁止
し、前記印加電圧を下降させる場合に他の処理の割り込
みを許容する割り込み許否部を備えることを特徴とする
ものである。
【0024】請求項18記載の発明は、請求項11乃至
17の何れか1項記載のモータシステムであって、前記
制御部は、印加電圧に与える変化量の大きさをモータの
回転数に応じ変えることを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。尚、各図において共通す
る要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0026】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1のモータシステムのブロック構成図を示す。図1に
おいて、1は駆動部、2は三相ブラシレスモータ、3は
電流ゼロクロス検出部、4は制御部、5は直流電源であ
る。
【0027】図2は、図1に示す駆動部1の回路図を示
す。図2において、10〜15はスイッチである。スイ
ッチ10および13は、モータ2のU相に対応して設け
られている。同様に、スイッチ11および14、およ
び、スイッチ12および15は、それぞれ、モータ2の
V相およびW相に対応して設けられている。スイッチ1
0〜12には、直流電源5の正極端子Pに接続されてい
る。一方、スイッチ13〜15は、直流電源5の負極端
子Nに接続されている。駆動部1は、スイッチ10〜1
5のオン・オフ状態を適宜切り替えることにより、モー
タ2の各相に電圧を印加する。
【0028】図2において、16〜21は、環流ダイオ
ードである。環流ダイオード16〜21は、それぞれ、
スイッチ10〜15のそれぞれに対応して設けられてい
る。モータ2の各相にはインダクタンス成分が含まれて
いる。このため、モータの各相には、それらの相に対応
する2つのスイッチが何れもオフ状態とされた後に、環
流電流が流通する。環流ダイオード16〜21は、その
環流電流の流通を許容することにより、スイッチ10〜
15を保護し、また、相電圧の大幅な変動を防止する。
【0029】図3は、図1に示す電流ゼロクロス検出部
3の動作を説明するためのタイミングチャートを示す。
図3において、30はモータ2の一つの相(例えばU
相)に印加される相電圧の波形、31はその相(U相)
を流れる相電流の波形である。また、図3において、3
2は電流ゼロクロス検出部の出力信号の波形である。
【0030】モータ2の固定子は永久磁石を備えてい
る。永久磁石の磁極は、固定子の回転に伴って、繰り返
しモータ2の各相コイルに近接または離間する。この
際、各相のコイルには、磁界の変化に起因する誘起電圧
が発生する。モータ2の各相には、駆動部1から印加さ
れる相電圧30と、固定子の位置および回転速度に応じ
て生ずる誘起電圧と、各相のインダクタンスとに応じた
相電流31が流通する。従って、相電圧30と相電流3
1との間には、図3に示す如く、固定子の位置情報を含
む位相差が生ずる。電流ゼロクロス検出部32は、後述
の処理を行うことにより、相電流31がゼロと交差する
毎に反転するパルス状の出力信号32を、すなわち、相
電流の極性に応じて反転する出力信号32を発生する。
【0031】図4は、図1に示す制御部4のブロック図
を示す。制御部4は、マイクロプロセッサによって実現
されている。図4において、40は外部インターフェー
ス(I/O)、41は中央演算部、42はメモリ、43
はタイマである。外部インターフェイス40には、電流
ゼロクロス検出部3から、モータ各相の相電流Iu,Iv,iw
の位相を表す出力信号32(PhIu, PhIv, PhIw)が供給
されている。また、外部インターフェイス40は、駆動
部1のスイッチ10〜15のそれぞれに対して、PWM
信号(Pu,Pv,Pw,Nu,Nv,Nw)を供給している。更に、外部
インターフェイス40は、駆動部1および電流ゼロクロ
ス検出部3の双方に対して、各相に対応する2つのスイ
ッチを同時にオフ状態とする期間を表す信号Toffを供給
する(図1および図2参照)。
【0032】図5は、本実施形態のモータシステムの動
作を説明するためのタイミングチャートを示す。図5に
おいて、Puは、U相を直流電源5の正極端子Pに接続す
るスイッチ10に対して供給されるPWM信号の波形を
示す。Toffは、全てのスイッチ10〜15に対するオフ
指令(負論理)の波形を示す。VuおよびIuは、それぞ
れ、U相に印加される相電圧の波形、および、U相を流
れる相電流の波形を示す。更に、PhIuは、電流ゼロクロ
ス検出部3からU相の相電流の位相を表す信号として出
力される信号32の波形を示す。
【0033】次に本実施形態のモータシステムの動作に
ついて説明する。本実施形態のシステムにおいて、駆動
部1は、スイッチ10〜15をオン/オフして直流電圧
5の正極電圧および負極電圧を適当な比率でモータ2の
各相に接続することにより、それら各相に適当な相電圧
を供給する。より具体的には、駆動部1は、U相のスイ
ッチ10および13を、それぞれ適当なデューティ比Du
tyPuまたはDutyNuで交互にオン状態とする。スイッチ1
0および13が交互にオン状態とされると、U相には、
平均的には、それらのデューティ比DutyPuおよびDutyNu
の比DutyPu/DutyNuと直流電源5の正極電位VPとに応
じた相電圧“VP*DutyPu/DutyNu”が印加される。ス
イッチ10および13に供給されるPWM信号Puおよび
Nuは、その平均相電圧が正弦波状に変化するように制御
される。従って、モータ2のU相には、図3に示す如
く、正弦波状の相電圧30が印加される。
【0034】駆動部1において、V相のスイッチ11お
よび14、および、W相のスイッチ12および15も、
U相のスイッチ10および13と同様に、各相の相電圧
が正弦波状となるように制御される。更に、それらのス
イッチ10〜15は、各相の相電圧間に120度の位相
差が生ずるように制御される。駆動部1において、スイ
ッチ10〜15が上記の如く制御されることにより、モ
ータ2の回転子が回転する。
【0035】モータ2に電流が流れているときに各相に
対応する2つのスイッチが共にオフ状態とされると、そ
れらのスイッチと並列に設けられている環流ダイオード
の何れかがオン状態となり環流電流が流通する。例え
ば、モータ2のU相に、駆動部1側からモータ2側へ向
かう相電流が流通(以下、この方向を「正方向」と称
す)している状況下で2つのスイッチ10および13が
共にオフ状態とされると、その後、スイッチ13と並列
に設けられている環流ダイオード19がオン状態となっ
て環流電流が流通する。上記の環流電流が流通している
間、U相の相電圧は直流電源5の負極電位Nに固定され
る。
【0036】また、モータ2のU相に、モータ2側から
駆動部1側へ向かう相電流が流通(以下、この方向を
「逆方向」と称す)している状況下で2つのスイッチ1
0および13が共にオフ状態とされると、その後、スイ
ッチ10と並列に設けられている環流ダイオード16が
オン状態となって環流電流が流通する。上記の環流電流
が流通している間、U相の相電圧は直流電源5の正極電
位Pに固定される。このように、モータ2に環流電流が
流通している間は、相電流の流通方向(極性)に応じ
て、相電圧が、正極電位Pおよび負極電位Nの何れかに
固定される。
【0037】上述の如く、本実施形態のシステムでは、
モータ2の運転中に、制御部4から駆動部1に、全ての
スイッチを同時に微少時間だけ停止させる指令(Toff)
が発せられる(図5参照)。また、停止指令Toffは、上
記の如く、制御部4から電流ゼロクロス検出部3にも供
給される。電流ゼロクロス検出部3は、Toff信号が発せ
られる毎に相電圧の極性をサンプリングし、Toffが次に
供給されるまでその極性情報を保持する。
【0038】電流ゼロクロス検出部3によって保持され
る相電圧の極性情報は、相電流が正方向に流通している
状況下では負となる。そして、その極性情報は、相電流
の流通方向が逆方向に変化した後、正となる。このよう
に、電流ゼロクロス検出部3が保持する相電圧の極性情
報は、相電流の極性に対応した情報である。電流ゼロク
ロス検出部3は、その極性情報を、相電流の位相情報
(PhIu, PhIv, PhIw)として出力する。
【0039】上述の如く、本実施形態のシステムによれ
ば、モータ2の運転中に、所定時間毎に極めて短い時間
だけ各相に対応する2つのスイッチを同時にオフ状態と
することで、各相の相電流の位相情報(PhIu, PhIv, Ph
Iw)、すなわち、モータ2の固定子の回転位置を表す電
流位相情報を生成することができる。電流位相情報を生
成するために必要なスイッチのオフ動作は、モータの運
転状態に関わらず常に確保することができる。従って、
本実施形態のシステムによれば、モータ負荷が高い場合
でも、電流位相情報を安定して生成することができる。
【0040】図1に示す制御部4は電流位相情報(PhI
u, PhIv, PhIw)と、自己の発生している電圧位相の情
報とに基づいて、相電流と相電圧の位相差を計測する。
制御部4は、上記の位相差を計測するため、相電圧が基
準電位と交差(ゼロクロス)するタイミングでタイマ4
3をスタートさせる。その後、電流ゼロクロス検出部3
の出力信号32の反転をトリガとしてタイマ43をスト
ップさせ、その時点におけるタイマ43の計数値を読み
出す。上記の処理によれば、図3中にθで示す位相に相
当する時間を計数することができる。制御部4は、その
計数値を電圧周期で除算することにより、相電圧と相電
流との位相差(以下、「電圧電流位相差」と称す)を演
算する。
【0041】制御部4は、モータ2の運転中に、電圧電
流位相差が所定のしきい値(以下、「最適位相差」と称
す)を下回った時は、モータ2に印加する電圧の振幅を
増大させる。一方、制御部4は、電圧電流位相差が最適
位相差を上回った場合は、モータ2に印加する電圧の振
幅を減少させる。上記の処理で用いられる最適位相差
は、メモリ43内に、モータ2を最高効率で駆動するた
めの位相差としてモータ回転数毎に記憶されている値で
ある。印加電圧の増減は、電圧電流位相差と最適位相差
との比較結果に応じて、マイクロプロセッサ中で電圧指
令値を上昇または下降させることにより実行される。
【0042】電圧電流位相差は、モータ2のトルクが不
足してモータ2が脱調し易い状態である場合に最適位相
差に比して小さくなる。本実施形態のシステムによれ
ば、このような状態が検知された場合に、モータへの印
加電圧を増大させて、モータのトルク不足を補うことが
できる。従って、本実施形態のシステムによれば、負荷
の増大等に伴うトルク不足が生じた際に、脱調を生ずる
ことなくモータ2を安定に運転させることができる。
【0043】電圧電流位相差は、モータ2の各相に対し
て過剰な相電流が供給されている場合に、すなわち、各
相が過剰な磁界を発生する過励磁状態が生じている場合
に、最適位相差に比して大きくなる。本実施形態のシス
テムによれば、このような状態が検知された場合に、モ
ータ2への印加電圧を減少させて、過励磁状態を解消す
ることができる。従って、本実施形態のシステムによれ
ば、負荷の減少等に伴って過励磁状態が生じた場合に、
速やかに、運転効率の良い状態を復元することができ
る。
【0044】図6は、モータ2の負荷がプロペラファン
である場合における電圧電流位相差と、モータ入力電力
との関係を示す。図6に示す如く、モータ2の運転に最
低限必要とされるモータ入力電力は、電圧電流位相差に
応じて変動する。本実施形態においては、図6に示す如
く、モータ2の駆動に最低限必要な入力電力が最も小さ
な値となる電圧電流位相差が最適位相差に選定される。
【0045】上述の如く、本実施形態のシステムによれ
ば、長時間の電圧休止区間を設けること無くモータ2を
駆動することができる。このため、本実施形態のシステ
ムによれば、長時間の電圧休止区間が設けられる場合に
比して、モータ2のトルクリプルを抑制して、モータ2
を、静粛に、効率良く、かつ、安定に駆動することがで
きる。また、本実施形態のシステムは、モータ内に回転
子の磁極の位置を検知するためのセンサーを取り付ける
必要がないため、安価に実現することができる。尚、本
実施形態のシステムが備えるモータ駆動装置は、DCブ
ラシレスモータのように、狭い位相差(0から60°近
辺)での運転が要求されるモータの駆動に特に有効であ
る。しかしながら、本発明は、これに限定されるもので
はなく、駆動するモータは、DCブラシレスモータでな
く、他の多相モータであってもよい。
【0046】実施の形態2.次に、図1乃至図6と共
に、図7を参照して、本発明の実施の形態2について説
明する。図7は、本発明の実施の形態2のモータシステ
ムで実行される処理の主要部を表す制御フローチャート
である。
【0047】上述の如く、実施の形態1のモータシステ
ムにおいては、モータ2に印加される電圧が、電圧電流
位相差に応じて増減される。ところで、印加電圧が増減
され後、その変更が電圧電流位相差に反映されるまでに
は、負荷の慣性による遅れが生ずる。本実施形態のモー
タシステムは、上記の遅れを考慮して、モータ2の印加
電圧が変更された後、所定期間は、電圧電流位相差の最
適値からのずれが検知されても、印加電圧の変更行わな
い。
【0048】図7は、上記の機能を実現すべく制御部4
が実行する一連の処理のフローチャートである。図7に
示す如く、本実施形態において、制御部4では、制御ル
ーチンが繰り返し実行される毎に、ステップ60で、印
加電圧が変更された後一定時間が経過したか否か判別さ
れる。上記の一定時間は、印加電圧の再変更が禁止され
る期間である。本実施形態において、その一定期間は、
モータの仕様および印加電圧の変更電圧幅に応じて、数
msecから数secの範囲内の適当な値に設定される。上記
の判別の結果、一定時間が経過していると判別される場
合は、次に、ステップ61の処理が実行される。一方、
一定時間が経過していないと判別される場合は、ステッ
プ61および62の処理がスキップされる。
【0049】ステップ61では、現在の電圧電流位相差
が最適位相差であるかが判別される。その結果、現在の
位相差が最適位相差でないと認識される場合は、次に、
ステップ62の処理が実行される。一方、現在の位相差
が最適位相差であると認識される場合は、ステップ62
の処理がスキップされる。ステップ62では、実施の形
態1の場合と同様に、モータ2に対する印加電圧が、電
圧電流位相差に応じて増減される。
【0050】上述したステップ60〜62の処理は、所
定時間毎に繰り返し実行される。上記の処理によれば、
モータ2に対する印加電圧が変更された後、その変更が
電流電圧位相差に反映される以前に、再び印加電圧が変
更されるのを確実に防止することができる。このため、
本実施形態のシステムによれば、印加電圧が過剰に変更
されるのを防止して、モータ2が安定に運転される状態
を適性に維持することができる。
【0051】尚、上記の実施形態においては、制御部4
が上記ステップ60〜62の処理を実行することによ
り、前記請求項4および13記載の「再変更禁止部」が
実現されている。
【0052】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態
3について説明する。本発明の実施の形態3のモータシ
ステムは、実施の形態2のシステムと同様に、印加電圧
の変更が行われた後、一定期間は印加電圧の再変更を禁
止する機能を備えている。本実施形態のシステムは、モ
ータに接続される負荷が既知である場合に好適なシステ
ムである。すなわち、本実施形態のシステムにおいて、
印加電圧の再変更が禁止される期間は、モータの慣性モ
ーメントおよびモータに接続される負荷の慣性モーメン
トに基づいて設定される。上記の如く設定された禁止区
間によれば、印加電圧の変更が電圧電流位相差に反映さ
れるまでの間に印加電圧が再変更されるのを確実に防止
することができる。このため、本実施形態のシステムに
よれば、負荷が既知の場合に、実施の形態2のシステム
に比して、更にモータ2を安定に駆動することが可能と
なる。
【0053】実施の形態4.次に、図8を参照して、本
発明の実施の形態4について説明する。図8は、本発明
の実施の形態4のモータシステムで実行される処理の主
要部を表す制御フローチャートである。尚、図8におい
て、上記図7に示すステップと同一のステップには、同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0054】上述の如く、実施の形態1のモータシステ
ムにおいては、モータ2に印加される電圧が、電圧電流
位相差に応じて増減される。ところで、電圧電流位相差
が最適位相差より小さくなった場合に生ずるトルクの減
少量は、電圧電流位相差が最適位相差より大きくなった
場合に生ずるトルクの減少量に比して多量である。従っ
て、モータ2の印加電圧は、位相差が小さくなった場
合、すなわち、印加電圧を上昇方向に変化させる必要が
ある場合に、位相差が大きくなった場合、すなわち、印
加電圧を下降方向に変化させる必要がある場合に比して
大きく変化させることが適切である。
【0055】図8は、上記の機能を実現すべく制御部4
が実行する一連の処理のフローチャートである。本実施
形態のシステムでは、ステップ61において現在の位相
差が最適位相差でないと判別された場合、次にステップ
70の処理が実行される。
【0056】ステップ70では、現在の位相差が最適位
相差に比して大きいか否かが判別される。その結果、現
在位相差>最適位相差が成立すると判別されると、次に
ステップ71の処理が実行される。一方、上記の条件が
成立しないと判別される場合は、次にステップ72の処
理が実行される。
【0057】ステップ71では、印加電圧が、第1の所
定値だけ下降方向に変更される。一方、ステップ2で
は、印加電圧が、第1の所定値に比して大きな第2の所
定値だけ上昇方向に変更される。上記の処理によれば、
電圧電流位相差の発生方向に応じて、印加電圧に、実状
に沿った変更を施すことができる。このため、本実施形
態のシステムによれば、モータ2を安定に駆動すること
ができる。
【0058】実施の形態5.次に、図9を参照して、本
発明の実施の形態5について説明する。図9は、本発明
の実施の形態5のモータシステムで実行される処理の主
要部を表す制御フローチャートである。尚、図9におい
て、上記図7または図8に示すステップと同一のステッ
プには、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0059】上述の如く、実施の形態1のモータシステ
ムは、位相差が最適値より少ない場合、すなわち、トル
ク不足でモータ2が脱調しそうな場合に、印加電圧を上
昇させてトルクを増大させ、それにより最適運転状態へ
の引き戻しを図っていた。また、実施の形態1のモータ
システムは、位相差が最適値より大きい場合、すなわ
ち、モータ2が過励磁状態となり、効率の悪い運転状態
が実現されている場合に、印加電圧を下降させて最適運
転状態への引き戻しを図っていた。
【0060】外乱に対してモータ2を脱調させることな
く安定した運転状態を維持するためには、特に、印加電
圧を上昇方向に変化させる際に優れた応答速度が要求さ
れる。従って、従って、モータ2の印加電圧は、上昇方
向に変化させる必要がある場合に、下降方向に変化させ
る必要がある場合に比して、優れた応答速度で変化させ
ることが適切である。
【0061】図9は、上記の機能を実現すべく制御部4
が実行する一連の処理のフローチャートである。本実施
形態のシステムでは、ステップ61において現在の位相
差が最適位相差でないと判別された場合、次にステップ
80の処理が実行される。
【0062】ステップ80では、印加電圧の変更処理を
除く他の処理の実行要求の発生が禁止される。上記の処
理が終了すると、次に、ステップ70の処理、すなわ
ち、現在の位相差と最適位相差とを比較する処理が実行
される。その結果、現在位相差>最適位相差が成立する
と判別されると、次にステップ81の処理が実行され
る。一方、上記の条件が成立しないと判別される場合
は、次にステップ83の処理が実行される。
【0063】ステップ81は、印加電圧を下降方向に変
更する必要がある状況下で実行されるステップである。
本ステップ81では、他の処理の実行要求の発生が許可
される。従って、本ステップ81の処理が実行された後
は、印加電圧の変更(下降方向)に先だって他の処理が
実行される場合がある。以後、他の処理の実行要求が生
じない場合、または、他の処理が終了した後に、ステッ
プ82において、印加電圧が所定量だけ小さな値に変更
される。
【0064】ステップ83では、他の処理の実行要求の
発生が禁止されたまま、印加電圧が所定量だけ大きな値
に変更される。本ステップ83の処理により、印加電圧
が変更されると、次にステップ84において、他の処理
の実行要求の発生が許可される。
【0065】上記の処理によれば、印加電圧を上昇方向
に変化させる必要がある場合は、他の処理に優先して、
印加電圧の変更処理を実行することができる。このた
め、本実施形態のモータシステムによれば、印加電圧の
上昇が要求される場合には、印加電圧を優れた応答性で
変化させることができる。
【0066】また、上記の処理によれば、印加電圧を下
降方向に変化させる必要がある場合は、印加電圧の変更
処理に先立つ他の処理の実行を許容することができる。
このため、本実施形態のモータシステムによれば、印加
電圧を下降方向に変更する際に不必要な応答速度を確保
することなく、効率的に種々の処理を進めることができ
る。従って、本実施形態のモータシステムによれば、処
理の効率を不必要に悪化させることなく、安定した運転
状態を維持することができる。
【0067】尚、上記の実施形態においては、制御部4
が、上記ステップ70および80〜84の処理を実行す
ることにより、前記請求項7および16記載の「応答速
度変更部」、および、前記請求項8および17記載の
「割り込み許否部」が実現されている。
【0068】実施の形態6.次に、本発明の実施の形態
6について説明する。上述の如く、実施の形態1のモー
タシステムは、電圧電流位相差に応じて印加電圧を増減
させることにより、モータ2のトルク不足を解消してい
る。ところで、印加電圧を同じ量だけ変化させることに
より生ずるトルク変化量は、モータ回転数に応じて変化
する。
【0069】本実施形態のモータシステムにおいて、制
御部4は、上記の特性を考慮して、モータ回転数に応じ
て印加電圧の変更量を変化させる処理を行う。すなわ
ち、本実施形態において、制御部4のメモリ43には、
モータ回転数毎に印加電圧に与えるべき変更量が定義さ
れている。制御部4は、印加電圧の変更が要求される際
に、そのメモリ値を読み出して印加電圧変更量とする。
従って、本実施形態のモータシステムによれば、印加電
圧がモータ回転数に関わらず常に一定量だけ変更される
場合に比して、更に安定した運転状態を実現することが
できる。
【0070】実施の形態7.上述の如く、本発明の実施
の形態1〜6のモータシステムにおいては、3相モータ
が用いられている。しかしながら、本発明に適用可能な
モータは、3相モータに限定されるものではなく、本発
明を、他の多相モータに適用することとしてもよい。
【0071】実施の形態8.上述の如く、本発明の実施
の形態1〜6のモータシステムにおいては、各相の相電
流の位相情報を検知するために、各相に対応する一組の
スイッチを強制的にオフ状態とする期間が設けられてい
る。ところで、駆動部1の内部において、各相に対応す
る一組のスイッチが同時にオン状態となると、駆動部1
の内部で、直流電源5の正極電位Pと負極電位Nとが短
絡する。
【0072】実施の形態1〜6のモータシステムにおい
て、各相に対応する一組のスイッチは、上記の短絡の発
生を防止するため、互いのオフ時間が微少時間だけオー
バーラップするように駆動される。その微少時間の間
は、各相のスイッチ対が強制的にオフ状態とされた場合
と同様に、環流電流の発生に伴って、相電圧が正極電位
Pまたは負極電位Nに固定される現象が生ずる。従っ
て、それらのモータシステムにおいては、短絡防止のた
めに設けられたその微少時間を利用して相電流の位相情
報を検知してもよい。
【0073】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
または10記載の発明によれば、相電流の極性に基づい
て相電流の位相が検出される。相電流の極性は、モータ
への相電圧の印加を短時間停止するだけで検出すること
ができる。従って、本発明によれば、モータ内に特別な
センサを設けることなく、かつ、長時間の通電休止区間
を設けることなく、相電流の位相を検出することができ
る。また、本発明によれば、相電圧の位相と相電流の位
相との差に基づいて駆動部が制御される。相電流の位相
には、モータの回転子の回転位相が反映されている。従
って、本発明によれば、相電位の位相と回転子の回転位
相との差に基づいて適性に駆動部を制御することができ
る。このため、本発明によれば、安価な構成で、優れた
静粛性を保ちつつ、モータに安定して高出力を発生させ
ることができる。
【0074】請求項2または11記載の発明によれば、
モータのトルク不足により位相差が増大した場合に印加
電圧を増大させてトルク不足を補うことができると共
に、モータが過励磁状態とされることにより位相差が減
少した場合に印加電圧を減少させて、モータの駆動効率
を向上させることができる。
【0075】請求項3または12記載の発明によれば、
モータの各相に対応する一組のスイッチング素子を同時
にオフ状態とすることで、各相に環流電流を流通させる
ことができる。環流電流の流通中は、各相に流れる相電
流の極性に応じた相電圧が発生する。従って、本発明に
よれば、電流ゼロクロス検知部において、容易かつ正確
に相電流の極性を判定することができると共に、その判
定結果に基づいて、正確に相電流の位相を検知すること
ができる。
【0076】請求項4または13記載の発明によれば、
位相差に基づいて印加電圧が変更された後、モータの位
相がその変更に追従するまでの間に再び印加電圧が変更
されるのを避けることができる。従って、本発明によれ
ば、モータに印加される電圧が過剰に変更されるのを防
止して、モータの安定動作を確保することができる。
【0077】請求項5または14記載の発明によれば、
モータへの印加電圧の再変更が禁止される期間を、モー
タの負荷に応じて変化させることができる。印加電圧が
変化した後、モータの回転数がその変化に追従するまで
の時間は、モータの負荷の大きさに応じて変動する。本
発明によれば、印加電圧の再変更禁止区間を負荷にの大
きさに応じて変化させることにより、実状に沿った制御
を行うことができる。
【0078】請求項6または15記載の発明によれば、
印加電圧を、その上昇時に、その下降時に比して大きく
変化させることができる。印加電圧をこのように変化さ
せることによれば、モータのトルク不足の解消およびモ
ータの駆動効率の向上を、効率的にかつ迅速に実現する
ことができる。
【0079】請求項7または16記載の発明によれば、
印加電圧の上昇時における応答速度を、印加電圧の下降
時における応答速度に比して速めることができる。応答
速度を上記の如く設定すると、実状に沿った制御を実現
することができる。
【0080】請求項8または17記載の発明によれば、
印加電圧の上昇時には、他の処理の割り込みを禁止する
ことで、その際の応答速度を確保することができる。一
方、印加電圧の下降時には、他の処理の割り込みを許容
して処理効率を高めることができる。
【0081】請求項9または18記載の発明によれば、
印加電圧の変化量を、モータ回転数に応じて変化させる
ことができる。モータの駆動状態を改善するために必要
な印加電圧の変更量は、モータの回転数に応じて変化す
る。本発明によれば、上記の処理を行うことで実状に沿
った制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のモータシステムのブ
ロック図である。
【図2】 図1に示すモータシステムが備える駆動部1
の回路図である。
【図3】 図1に示すモータシステムが備える電流ゼロ
クロス検出部の動作を説明するためのタイミングチャー
トである。
【図4】 図1に示すモータシステムが備える制御部の
ブロック図である。
【図5】 図1に示すモータシステムの動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図6】 電圧電流位相差とモータ入力電力との関係の
1例を表す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2のモータシステムにお
いて実行される一連の処理のフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態4のモータシステムにお
いて実行される一連の処理のフローチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態5のモータシステムにお
いて実行される一連の処理のフローチャートである。
【図10】 従来のモータ駆動装置の動作を説明するた
めの波形図である。
【符号の説明】
1 駆動部、 2 モータ、 3 電流ゼロクロス
検出部、 4 制御部、 5 直流電源、 10
〜15 スイッチ、 16〜21 ダイオード、
30 相電圧の巨視的波形、 31 相電流波形、
32 電流ゼロクロス検出部の出力波形、 40
外部インターフェース、 41 演算部、 42
メモリ、 43 タイマ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂廼辺 和憲 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川岸 賢至 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H560 AA01 BB04 BB12 DA13 EB01 EC01 EC10 ED07 RR04 RR06 RR10 SS01 TT01 TT11 TT15 UA10 XA06 XA12 5H576 AA09 BB02 BB04 BB09 BB10 CC01 DD02 DD07 EE11 EE19 GG06 HA01 HB02 JJ03 JJ17 JJ18 LL41

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相モータを駆動するモータ駆動装置で
    あって、 モータの各相に交流の相電圧を印加し得る駆動部と、 モータの各相を流れる相電流の極性を判定する電流ゼロ
    クロス検出部と、 前記電流ゼロクロス検出部の検出結果に基づいて前記相
    電流の位相を検出すると共に、前記相電圧と前記相電流
    の位相差に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、 を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、前記相電圧と前記相電流
    の位相差が所定の値より大きい場合はモータへの印加電
    圧を上昇させ、一方、前記位相差が所定の値より小さい
    時はモータへの印加電圧を下降させる事を特徴とする請
    求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動部は、モータの各相に対応し
    て、高圧電位を印加するためのスイッチング素子と低圧
    電位を供給するためのスイッチング素子との組と、スイ
    ッチング素子のそれぞれに対応して設けられた環流ダイ
    オードとを備え、 前記電流ゼロクロス検知部は、前記駆動部が各相に対応
    して備える一組のスイッチング素子が同時にオフ状態と
    された後、モータ電流の環流中の相電圧に基づいて相電
    流の極性を検出することを特徴とする請求項1または2
    記載のモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、モータへの印加電圧が変
    更された後、所定時間は印加電圧の再変更を禁止する再
    変更禁止部を備えることを特徴とする請求項2または3
    記載のモータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記再変更禁止部は、印加電圧の再変更
    を禁止する時間をモータの負荷に応じて決定することを
    特徴とする請求項4記載のモータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記制御部は、前記印加電圧を上昇させ
    る際に、前記印加電圧を下降させる場合に比して、前記
    印加電圧に大きな変化量を与えることを特徴とする請求
    項2乃至4の何れか1項記載のモータ駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記制御部は、前記相電圧と前記相電流
    の位相差が検出された後、前記印加電圧が変更されるま
    での応答速度を、前記位相差に応じて変化させる応答速
    度変更部を備えることを特徴とする請求項2乃至6の何
    れか1項記載のモータ駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記応答速度変更部は、前記印加電圧を
    上昇させる際に他の処理の割り込みを禁止し、前記印加
    電圧を下降させる場合に他の処理の割り込みを許容する
    割り込み許否部を備えることを特徴とする請求項7記載
    のモータ駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記制御部は、印加電圧に与える変化量
    の大きさをモータの回転数に応じ変えることを特徴とす
    る請求項2乃至8の何れか1項記載のモータ駆動装置。
  10. 【請求項10】 多相直流ブラシレスモータを備えるモ
    ータシステムであって、 前記直流ブラシレスモータの各相に交流の相電圧を印加
    し得る駆動部と、 前記直流ブラシレスモータの各相を流れる相電流の位相
    を検出する相電流位相検出部と、 前記相電圧と前記相電流の位相差に基づいて前記駆動部
    を制御する制御部と、 を備えることを特徴とするモータシステム。
  11. 【請求項11】 前記制御部は、前記相電圧と前記相電
    流の位相差が所定の値より大きい場合はモータへの印加
    電圧を上昇させ、一方、前記位相差が所定の値より小さ
    い時はモータへの印加電圧を下降させる事を特徴とする
    請求項10記載のモータシステム。
  12. 【請求項12】 前記駆動部は、モータの各相に対応し
    て、高圧電位を印加するためのスイッチング素子と低圧
    電位を供給するためのスイッチング素子との組と、スイ
    ッチング素子のそれぞれに対応して設けられた環流ダイ
    オードとを備え、 前記相電流位相検出部は、前記相電流の極性を判定する
    電流ゼロクロス検出部を備え、 前記電流ゼロクロス検知部は、前記駆動部が各相に対応
    して備える一組のスイッチング素子が同時にオフ状態と
    された後、モータ電流の環流中の相電圧に基づいて相電
    流の極性を検出することを特徴とする請求項10または
    11記載のモータ駆動システム。
  13. 【請求項13】 前記制御部は、モータへの印加電圧が
    変更された後、所定時間は印加電圧の再変更を禁止する
    再変更禁止部を備えることを特徴とする請求項11また
    は12記載のモータシステム。
  14. 【請求項14】 前記再変更禁止部は、印加電圧の再変
    更を禁止する時間をモータの負荷に応じて決定すること
    を特徴とする請求項13記載のモータシステム。
  15. 【請求項15】 前記制御部は、前記印加電圧を上昇さ
    せる際に、前記印加電圧を下降させる場合に比して、前
    記印加電圧に大きな変化量を与えることを特徴とする請
    求項11乃至13の何れか1項記載のモータシステム。
  16. 【請求項16】 前記制御部は、前記相電圧と前記相電
    流の位相差が検出された後、前記印加電圧が変更される
    までの応答速度を、前記位相差に応じて変化させる応答
    速度変更部を備えることを特徴とする請求項11乃至1
    5の何れか1項記載のモータシステム。
  17. 【請求項17】 前記応答速度変更部は、前記印加電圧
    を上昇させる際に他の処理の割り込みを禁止し、前記印
    加電圧を下降させる場合に他の処理の割り込みを許容す
    る割り込み許否部を備えることを特徴とする請求項16
    記載のモータシステム。
  18. 【請求項18】 前記制御部は、印加電圧に与える変化
    量の大きさをモータの回転数に応じ変えることを特徴と
    する請求項11乃至17の何れか1項記載のモータシス
    テム。
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