JP2000201015A - アンテナ素子及びこれを用いた無線通信装置 - Google Patents

アンテナ素子及びこれを用いた無線通信装置

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JP2000201015A
JP2000201015A JP11317495A JP31749599A JP2000201015A JP 2000201015 A JP2000201015 A JP 2000201015A JP 11317495 A JP11317495 A JP 11317495A JP 31749599 A JP31749599 A JP 31749599A JP 2000201015 A JP2000201015 A JP 2000201015A
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slot antenna
slot
antenna element
insulating substrate
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JP11317495A
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English (en)
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Hiroshi Aoyama
博志 青山
Koji Fukamachi
幸治 深町
Toshimasa Kawamura
利正 河村
Hiroshi Okabe
寛 岡部
Takeshi Takei
健 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 Q値が低くて周波数帯域幅及び放射利得が大
きな小型・薄肉のアンテナ素子を提供する。 【解決手段】 アンテナ素子は、絶縁基板1と、絶縁基
板1の上面、底面及び少なくとも1つの側面上に連続す
るように形成されている第一導体層2と、絶縁基板1の
上面及び/又は側面において導体層が形成されていない
部分からなるスロット部3と、スロット部3又はそれに
接続する絶縁延長部31内にあるために第一導体層2から
電気的に絶縁されている帯状の第二導体層4とを有し、
第二導体層4は給電系と電気的に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波、準マイ
クロ波あるいはミリ波を用いる携帯無線通信等の無線シ
ステムに適するアンテナ素子に関し、特に各種の携帯電
話、無線LAN (ローカルエリアネットワーク)、道路交
通情報通信システム(VICS=Vehicle Information & C
ommunications System)やノンストップ自動料金収受シ
ステム(ETC =Electronic Toll Collection system )
等の道路・交通・車両インテリジェント化システム(IT
S =Intelligent Transport system)等のマイクロ波無
線通信機に内蔵するタイプのアンテナ素子に関し、さら
にそれに用いる無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年マ
イクロ波無線通信機に対する小型化及び低価格化の要求
にともない、マイクロ波無線通信機に搭載されるアンテ
ナも小型化の要請が強い。例えば携帯電話端末機で使用
するアンテナとして、一般に電話機筐体に収容され引き
出し可能なモノポールアンテナ等が使用されているが、
携帯性を向上させる観点からアンテナの更なる小形軽量
化とともに電話機筐体への内蔵化が望まれている。
【0003】従来内蔵アンテナとして、モノポールアンテナ
を地板と平行に折り曲げて小型・薄肉化を図った逆Fア
ンテナやマイクロストリップアンテナが広く用いられて
いる。しかしながら、この種のアンテナは電話機筐体を
地板として利用しているため、電話機筐体の寸法がアン
テナの放射指向性に影響を与えたり、アンテナからの電
磁波の放射にともない電話機筐体に誘起される電流が一
部手等に流れ込む等の問題がある。また十分な帯域及び
利得が得られないため、モノポールアンテナ程度に帯域
及び利得を確保するためには外形寸法を大きくすること
が必要であり、最近の携帯電話のような小型の端末機に
内蔵させるのが困難である。
【0004】このようにポールアンテナは不便であるのみな
らず、デザインの自由度が制限されるという問題があ
る。そのため帯状導体層を扁平箱状導体と絶縁して導体
箱内の内部空間に配置した構造を有し、TEM (Transver
se Electromagnetic)姿態で動作する同軸共振型スロッ
トアンテナが提案された(米国特許5,914,693 号)。こ
のスロットアンテナの構造を図50(a) 及び(b) に示す。
このスロットアンテナは、導体膜502 をエッチングによ
りパターン加工してスロット503 を形成した絶縁基板50
1aと、導体膜をエッチングして帯状導体層504 を形成し
た絶縁基板501bとを接着して形成している。
【0005】この同軸共振型スロットアンテナにより送信す
る場合、給電部から供給される高周波信号は帯状導体層
504 に沿って進行してスロット503 の下部まで導かれ、
スロット503 の共振現象により空中に電波として放射さ
れる。また受信の場合、スロット503 より導体箱内に入
射した電磁波(受信信号)は帯状導体層504 に沿って上
記と逆方向に進行し、給電部により高周波信号としてピ
ックアップされる。
【0006】しかしながら、この同軸共振型スロットアンテ
ナは、スロット503 を形成した絶縁基板501aと帯状導体
層504 を形成した絶縁基板501bを貼り合わせた構造であ
るので、貼り合わせの際に生じるスロット503 と帯状導
体層504 との相対的な位置ずれにより、電磁気的な結合
度が変化し易く、共振周波数やインピーダンス整合状態
を表すVSWR(電圧定在波比)が大きくばらつくという問
題がある。VSWRのばらつきを低減するためには、絶縁基
板501a、501bやスロット部503 、帯状導体層504 を精度
よく形成するとともに、絶縁基板501a、501bの貼り合わ
せを高精度に行わなければならず、製造工程が複雑化す
るという問題がある。
【0007】またスロットアンテナを実装する場合には、ス
ロットアンテナに接する地板パターンとマイクロ波無線
通信機の筐体との間に生じる浮遊容量により、アンテナ
の見掛けのインピーダンスが変化するため、スロットア
ンテナと給電系とをインピーダンス整合させる必要があ
るが、上記同軸共振型スロットアンテナでは帯状導体層
を導体箱内に配置する構造であるため、インピーダンス
調整が困難である。その上、同軸共振型スロットアンテ
ナはマイクロ波無線通信機の基板や筐体の形状に合わせ
て設計する必要があるので、頻繁に仕様変更される携帯
電話等では著しく製造コストが増大するという問題もあ
る。
【0008】上記のような同軸共振型スロットアンテナの他
に、図51に示す形状の方形空洞型のスロットアンテナも
ある(「アンテナ工学ハンドブック」, 89頁参照)。こ
の方形空洞型のスロットアンテナは、扁平状の第一導体
層2の上面にスロット部3を有し、スロット部3の両端
に高周波電力端子OSC が設けられ、そこから給電を行
い、電波を放射するものである。
【0009】以上のような内蔵アンテナに要求されるスペッ
クは、それを用いるシステムに依存する。例えば1.9GHz
帯の携帯電話方式(なお世界標準のCDMA方式では2GHz
帯)であるUS-PCS(米国)又はKPCS(韓国)において
は、下記表1のような周波数の帯域幅が必要である。
【0010】 表1 周波数仕様 US-PCS(帯域幅) K-PCS (帯域幅) 送信周波数 1850〜1910MHz(60MHz) 1750 〜1780MHz(30MHz) 受信周波数 1939〜1990MHz(60MHz) 1840 〜1870MHz(30MHz)
【0011】ところが図51に示すような方形空洞型スロット
アンテナは上記アンテナ仕様を満たせない。また携帯電
話に内蔵される小型アンテナにおいては、帯域幅が広い
ほど使用環境の変更による性能劣化を防止する効果があ
るため、広帯域化が重要である。帯域幅を大きくとるた
めの原理は以下の通りである。帯域幅をBwとすると、 Bw∝-1/Q ・・・(1) が成り立ち、Q値が小さい程、帯域幅Bwが大きくなる。
【0012】また放射効率をηとすると、 η=1 /(1 +Qr /Qi ) ・・・(2) (ただし、Qi =Qc +Qd であり、Qc 及びQd はそ
れぞれ導体損及び誘電体損によるQ値であり、Qr は放
射によるQ値である。)。従って、Qr が小さい場合、
放射効率ηは大きい。
【0013】以上のように、帯域幅を大きくするためには素
子のQ値を小さくする必要があり、また放射効率を大き
くするためにはQr を小さくする必要がある。一例とし
て、携帯電話用アンテナの場合、最低20MHz の帯域幅が
必要である。 Q∝ωC ・・・(3) C=a・εr ・・・(4) (ただし、ωは角振動数であり、Cは容量であり、aは
アンテナ形状による定数であり、εr は比誘電率であ
る。)
【0014】式(3) 及び(4) から下記関係が成り立つ。 Q∝ω・a・εr ・・・(5) 式(5) より、Q値を低くするには誘電率の小さな材料を
用いる必要があることが分かる。
【0015】またQr とアンテナの厚さ(高さ)との間に
は、 Qr ∝1 /t ・・・(6) (ただし、t はアンテナの厚さ(高さ)である。)の関
係が成り立つので、Qrを小さくするためアンテナを厚
くすることが必要である。
【0016】また図51に示す形状のスロットアンテナでは、
アンテナから放射される電波の電力(以下「放射利得」
という)が小さいという問題もある。そこで従来のスロ
ットアンテナでは、Q値を下げるためにガラス充填エポ
キシ樹脂やテフロン等の比誘電率の小さな材料を使用
し、帯域幅を大きくしていた。ここで、図51に示すスロ
ット長をLとすると、下記の関係が成り立つ。 L=λ/2 ・・・(7) λ=λ0 /√ε ・・・(8) ε=(1 +εr )/2 ・・・(9) (ただし、λ0 は真空中の波長であり、λは誘電体によ
り圧縮された波長であり、εは実効誘電率であり、εr
は比誘電率である。)
【0017】すなわち、比誘電率が小さな材料では波長圧縮
率が小さいため、アンテナ内で共振する信号の波長が短
く、アンテナのスロット長Lを小さくできない。また比
誘電率が大きな材料を使用するときは、アンテナを厚く
することによりQ値を下げて、帯域幅を大きくしなけれ
ばならなかった。しかし背高のスロットアンテナを内蔵
すると、携帯電話全体が大型化したり設計の自由度が小
さくなる。また放射利得が小さいと電波が遠くまで届か
ないため、通信エラーが増加するという問題が生じる。
このため放射利得の大きなアンテナも必要である。
【0018】従って、本発明の目的は、Q値が低くて周波数
帯域幅及び放射利得が大きな小型・薄肉のアンテナ素子
を提供することであり、特に共振周波数やVSWRのばらつ
きが小さく、給電系とインピーダンス整合が容易である
とともに製造工数が少ないスロットアンテナを提供する
ことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】以上に鑑み鋭意研究の結
果、本発明者は、絶縁基板の外表面に放射導体層を形成
するとともに絶縁基板の上面及び/又は側面にスロット
部を設け、スロット部内に放射導体層と電気的に絶縁さ
れた帯状の導体層を形成することにより得られるスロッ
トアンテナ型のアンテナ素子は、小型・薄肉であるとと
もにQ値が低くて周波数帯域幅及び放射利得が大きいこ
と、また放射導体層に少なくとも1つのスリット状空隙
部を設けることにより放射導体層を電流の流れ方向に分
割すると、アンテナ素子のQ値がさらに低くなるととも
に、周波数帯域幅及び放射利得もさらに増大することを
発見し、本発明に想到した。
【0020】すなわち、本発明のアンテナ素子は、絶縁基板
と、前記絶縁基板の上面、底面及び少なくとも1つの側
面上に連続するように形成されている第一導体層と、前
記絶縁基板の上面及び/又は側面において導体層が形成
されていない部分からなるスロット部と、前記スロット
部又はそれに接続する絶縁延長部内にあるために前記第
一導体層から電気的に絶縁されている帯状の第二導体層
とを有し、前記第二導体層は給電系と電気的に接続する
ことを特徴とする。このような構成とすることにより、
帯状の第二導体層とスロット部との電磁気的結合度を容
易に調整することができる。
【0021】帯状の第二導体層は先端に長さを調節するため
のトリミング用延出部を有するのが好ましい。トリミン
グ用延出部をレーザ加工等によりトリミングして帯状導
体層の長さを調節することにより、給電系とのインピー
ダンス整合を容易に達成することができる。
【0022】スロット部は絶縁基板の少なくとも1つの側面
に設けられているのが好ましい。また第二導体層はスロ
ット部内にあり、その位置は第一導体層が設けられた絶
縁基板の側面と対向しているのが好ましい。
【0023】絶縁基板の上面に存在する第一導体層は、スロ
ット部と離隔した位置で電流の流れ方向に対して実質的
に直交する方向に延在する少なくとも1つのスリット状
空隙部により分割されているのが好ましい。複数のスリ
ット状空隙部を設けることにより、第一導体層の放射部
は3つ以上に分割されているのが好ましい。またスリッ
ト状空隙部はスロット部と平行であるのが好ましい。
【0024】スリット状空隙部の面積Sbと第一導体層の放
射部の面積Saとの比率Sb/Saは0.05以上であるの
が好ましい。また第二導体層からスリット状空隙部まで
の距離cと、第二導体層から第一導体層が設けられた絶
縁基板の側面までの距離aとの比c/aは0.1 以上であ
るのが好ましい。
【0025】上記アンテナ素子の絶縁基板はアルミナ又はジ
ルコン酸カルシウムを主成分とするセラミックスからな
るのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のスロットアンテナの構成
要素は、絶縁基板と、第一導体層と、第二導体層である
が、以下の実施例においてこれらの構成要素の材質は共
通で良い。各構成要素の材質は以下の通りである。
【0027】スロットアンテナの特性の観点から、絶縁基板
はチタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸
カルシウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、アル
ミナ等の誘電体セラミックスや低損失のガラス充填エポ
キシ樹脂やテフロン等の誘電体材料が好ましい。スロッ
トアンテナを使用する周波数が1GHz までの周波数帯で
あれば、絶縁基板を比透磁率が10未満のNi-Cu-Znフェラ
イト等の軟磁性材料で形成してもよい。
【0028】第一導体層及び第二導体層はいずれも、例えば
Au,Pt,Ag,Cu,又はこれらの合金等の電気抵抗の小さ
な金属材料により形成するのが好ましい。こられの導体
層は、絶縁基板に前記金属材料を主成分とするペースト
をスクリーン印刷したり、前記金属材料を蒸着又はメッ
キすることにより形成することができる。
【0029】図1(a) は本発明の一実施例によるアンテナ素
子であるスロットアンテナを示す斜視図であり、図1
(b) は図1(a) のスロットアンテナを裏面から見た斜視
図であり、図1(c) は図1(a) のA−A断面図である。
このスロットアンテナは、絶縁基板1の外表面を覆う第
一導体層2と、第一導体層2に形成されたスロット部3
と、スロット部3のほぼ中央部から絶縁基板1の辺の方
向に直角に延びる絶縁延長部31と、絶縁延長部31内に設
けられて第一導体層2と電気的に絶縁された帯状の第二
導体層4とを有する。
【0030】第一導体層2は、絶縁基板1の上面にある放射
導体層21と、絶縁基板1の底面にある接地導体層部22
と、絶縁基板1の側面にあって放射導体層21と接地導体
層部22とを接続する導体層部23とからなる。図1(b) に
示す例では、絶縁延長部31は絶縁基板1の底部ではほぼ
半円形であり、その中心に位置する第二導体層4が周囲
の第一導体層2及び回路基板の地板と接触するのを防止
している。
【0031】図2は本発明の別の実施例によるスロットアン
テナを示す。このスロットアンテナは、絶縁基板1の側
面にスロット部3に連続する絶縁延長部31と、複数の導
体層5とを有する。なおこのスロットアンテナは、絶縁
基板1の側面に設けた複数の導体層5以外、図1のスロ
ットアンテナと実質的に同じである。
【0032】図3はスロットアンテナを複数個取りできるよ
うにした一体的集合体30を示す斜視図である。一体的集
合体30を分割することにより図2のスロットアンテナを
作製することができる。一体的集合体30は、大型の絶縁
基板301 と、その上面に形成された導体膜32とからな
り、導体膜32にはスロット部3及び絶縁延長部31に対応
したパターンに空所が設けられている。また絶縁基板30
1 には、導体層5に対応する位置に複数のスルーホール
55が形成されており、その中に導体が充填されている。
そのため図3に示す一体的集合体30を分割すると、切断
面に複数の導体層5が現れる。
【0033】図4は本発明のさらに別の実施例によるスロッ
トアンテナを示す斜視図である。このスロットアンテナ
においては、帯状の第二導体層4のスロット部3側の端
部にトリミングすべき延出部4aが設けられている。延出
部4aは第二導体層4と一体的であり、スロット部3内に
突出している。延出部4aを例えばYAG レーザ、エキシマ
レーザ、炭酸ガスレーザ等のレーザ光あるいは機械的手
段を用いて、所定量だけトリミングする。延出部4aのト
リミング量は例えばレーザ光の絞り込みを適宜調節して
行うことができる。また帯状の第二導体層4の材質によ
ってレーザ光の吸収率が異なるので、レーザ光の種類は
第二導体層4の材質によって適宜選択するのが好まし
い。なおこのスロットアンテナは、第二導体層4の延出
部4a以外図1のスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0034】図5は本発明のさらに別の実施例によるスロッ
トアンテナ示す斜視図である。このスロットアンテナは
スロット部3と不連続な方形状の開口部11を有する。図
6は開口部11の形状を文字とした態様のスロットアンテ
ナを示す斜視図である。図6に示すように、スロット部
3と不連続の開口部11をスロットアンテナが特定できる
ような識別マークとすれば、製造工程における取り違え
等の問題を解消することができる。
【0035】開口部11が矩形状の場合、その幅はスロット部
3の全長の1 /4 以下であるのが好ましく、また開口部
11の一辺の長さは電磁波の波長の1/100 以下であるのが
好ましい。このように構成することにより、開口部11か
らの電磁波の惨出を抑制することができる。なおこれら
のスロットアンテナは、開口部11以外図1のスロットア
ンテナと実質的に同じである。
【0036】図7は本発明のさらに別の実施例によるスロッ
トアンテナを示す斜視図である。このスロットアンテナ
は、絶縁基板1の上面、底面及び側面に連続して形成さ
れた第一導体層2と、第一導体層2が形成された側面と
対向する側面に形成された帯状の第二導体層4とを有す
る。絶縁基板1の上面の第一導体層は放射導体層21と呼
ばれ、下面の第一導体層2は接地導体層(図示せず)と
呼ばれる。また放射導体層21と接地導体層とを接続する
第一導体層部(図示せず)が形成された側面を導体層側
面と呼ぶことにする。第一導体層2と第二導体層4とが
接続しないように、放射導体層21の端部(第二導体層4
側)は若干後退し、非導体層部1aを形成している。
【0037】導体層側面に対向する側面10a 及びそれに隣接
する側面には導体層が形成されておらず、スロット部3
として作用する。また帯状の第二導体層4は側面10a の
ほぼ中央において絶縁基板1の厚さ方向に延びている。
【0038】図8は図7のスロットアンテナの等価回路を示
す。放射導体層21によるアンテナ共振器は放射損失及び
共振器の等価回路で表され、この等価回路は抵抗R1、容
量C1 及びコイルL1 からなる。また第二導体層4の等
価回路は、 容量C2 及びコイルL2 からなる整合回路で
ある。
【0039】Q値はQ∝ωR1により表されるので、R1を小さ
くすることにより、Qを小さくできる。図7のスロット
アンテナでは側面にスロット部3を大きくとるので、図
51に示す従来のスロットアンテナと比較して抵抗R1が小
さくなり、アンテナの周波数帯域幅及び放射利得が大き
くなる。この等価回路による周波数帯域幅の測定結果の
例を図11に実線で示す。
【0040】次に図9に示すように、アンテナ共振器と整合
回路の間に容量C3 を直列に接続する。この等価回路を
使用した周波数帯域幅の測定結果の例を図11に点線で示
す。図11の実線の曲線と点線の曲線を比較すると、点線
の曲線の方が周波数帯域幅が広いことが分かる。
【0041】さらに図10に示すように、容量C3 にR2を並列
に接続する。この等価回路を使用した周波数帯域幅の測
定結果を図11に一点鎖線で示す。図11の一点鎖線の曲線
が示すように、図10の等価回路とすることにより、周波
数帯域幅は著しく広がる。また放射損失R2による電波の
放射があるため、放射利得も増加する。
【0042】以上の結果から、第二導体層4と放射導体層21
との間に容量C3 や放射損失R2を直列に挿入すれば、ス
ロットアンテナの周波数帯域幅が大きくなることが分か
る。図12(a) は、かかる観点から構成された本発明のさ
らに別の実施例によるスロットアンテナを示す斜視図で
あり、図12(b) は図12(a) のスロットアンテナの平面図
であり、図12(c) は図12(b) のB−B断面図である。
【0043】この実施例によるスロットアンテナにおいて
は、絶縁基板1の上面、底面及び側面に連続に第一導体
層2が形成されている。絶縁基板1の上面の第一導体層
2は放射導体層21と呼ばれ、下面の第一導体層2は接地
導体層22と呼ばれ、放射導体層21と接地導体層22とを接
続する側面上の導体層は連結導体層23と呼ばれる。絶縁
基板1の側面のうち一つだけ連結導体層23が形成されて
おり、その側面と対向する側面10a に帯状の第二導体層
4が設けられている。絶縁基板1の側面10a及びそれに
隣接する側面はスロット部3を構成する。
【0044】絶縁基板1の上面の放射導体層21は、電流の流
れ方向(矢印Xにより示す)に対して直交する方向に延
在するスリット状空隙部15により、第一放射導体層21a
及び第二放射導体層21b の二つに分割されている。分割
された放射導体層21a 及び21b の間に直列の容量が生じ
るとともに、そこから電波が放射されるために放射損失
が生じので、スロットアンテナの放射損失を制御でき
る。なお図12(c) 中の矢印は電気力線を示す。以上の原
理により、スロットアンテナのQ値を低下させるととも
に、周波数帯域幅及び放射利得の両方を大きくできる。
【0045】図12(b) において、放射導体層21の縦方向(電
流の流れ方向と平行)の長さaに対するスリット状空隙
部15の幅(電流の流れ方向と平行)bの比b/aは、0.
05以上であるのが好ましい。この範囲の比b/aにおい
て、帯域幅が広くて放射効率が大きい小型で薄肉のアン
テナ素子が得られる。より好ましい比b/aは0.1 〜0.
4 である。
【0046】本実施例では、第二導体層4からスリット状空
隙部15までの距離cと、第二導体層4から連結導体層23
が設けられた側面までの距離aとの比c/aを0.1 以上
とすると、帯域幅が広く、放射効率が大きな小型で薄肉
のアンテナ素子が得られる。より好ましい比c/aは0.
4 〜0.6 である。
【0047】本実施例ではまた、帯域幅及び放射効率の観点
から、スリット状空隙部15の面積Sbと、放射導体層21
の面積Saとの比率Sb/Saは0.05以上であるのが好
ましい。Sb/Saのより好ましい範囲は0.2 〜0.6 で
ある。
【0048】スリット状空隙部15の数は1つに限定されず、
図13に示すように複数のスリット状空隙部15を設けるこ
とにより、さらにQ値を下げて、周波数帯域幅及び放射
利得の大きなアンテナ素子を得ることができる。
【0049】上記原理に基づきスリット状空隙部15を設けた
スロットアンテナの構成例を図14〜図42に示す。
【0050】図14に示すスロットアンテナでは、放射導体層
21がスリット状空隙部15により分割されて第一放射導体
層21a と第二放射導体層21b となり、導体層側面側を除
いて両放射導体層21a ,21b の縁部が絶縁基板1の側縁
から僅かに後退している。それ以外は図12に示すスロッ
トアンテナと実質的に同じである。
【0051】図15に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部が絶縁基板1の側縁から僅かに後退してい
る以外、図12に示すスロットアンテナと実質的に同じで
ある。
【0052】図16に示すスロットアンテナは、第二放射導体
層21b の縁部が導体層側面側を除いて絶縁基板1の側縁
から僅かに後退している以外、図12に示すスロットアン
テナと実質的に同じである。
【0053】図17に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側の縁部の後退が大きく、そ
の縁部中央に突出部25が設けられており、その突出部25
と第二導体層4との間隔が狭くかつ調整可能である以
外、図12に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0054】図18に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側の縁部が第二導体層4を有す
る側面10a の側縁に達しており、第一放射導体層21a
のスロット部3側の縁部の中央に長方形又は半円形の切
欠き部26が設けられており、その切欠き部26と第二導体
層4との間にギャップがある以外、図12に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0055】図19に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側の縁部の後退が大きく、第
二導体層4が第一放射導体層21a の方向に突出した延出
部4aを有しており、第二導体層4の延出部4aと第一放射
導体層21a との間隔が狭くかつ調整可能である以外、図
12に示すスロットアンテナと実質的に同じである。
【0056】図20に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a 及び第二放射導体層21bの縁部が導体層側面側を
除いて後退している以外、図19に示すスロットアンテナ
と実質的に同じである。
【0057】図21に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部が後退している以外、図19に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0058】図22に示すスロットアンテナは、第二放射導体
層21b の縁部が導体層側面側を除いて後退している以
外、図19に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0059】図23に示すスロットアンテナは、第二導体層4
が第一放射導体層21a の方向に突出しており、第二導体
層4の延出部4aと第一放射導体層21a の突出部25との間
隔が狭くかつ調整可能である以外、図17に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0060】図24に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側の縁部に長方形又は半円形の
切欠き部26が設けられており、第二導体層4の延出部
4aが第一放射導体層21a の切欠き部26の方向に突出して
おり、第二導体層4の延出部4aと第一放射導体層21a の
切欠き部26との間隔が狭くかつ調整可能である以外、図
12に示すスロットアンテナと実質的に同じである。
【0061】図25に示すスロットアンテナは、第二導体層4
の先端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設け
られている以外、図19に示すスロットアンテナと実質的
に同じである。
【0062】図26に示すスロットアンテナは、第二導体層4
の先端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設け
られている以外、図14に示すスロットアンテナと実質的
に同じである。
【0063】図27に示すスロットアンテナは、第二導体層4
の先端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設け
られている以外、図15に示すスロットアンテナと実質的
に同じである。
【0064】図28に示すスロットアンテナは、第二導体層4
の先端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設け
られている以外、図16に示すスロットアンテナと実質的
に同じである。
【0065】図29に示すスロットアンテナは、第二導体層
4の先端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設
けられており、第一放射導体層21a の切欠き部26内に
第二導体層4の延出部4aがギャップをもって進入してい
る以外、図18に示すスロットアンテナと実質的に同じで
ある。
【0066】図30に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側縁部の中央に長方形又は半円
形の切欠き部26が設けられており、第二導体層4の先
端に長方形又は半円形状に拡径した延出部4aが設けられ
ており、第一放射導体層21a の切欠き部26内に第二導
体層4の延出部4aがギャップをもって進入している以
外、図12に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0067】図31に示すスロットアンテナは、第一放射導
体層21a のスロット部3側の縁部が側面10a の側縁部に
達しており、第二導体層4が絶縁基板1の厚さより短
くなっていて、第一放射導体層21a の縁部と第二導体
層4との間にギャップがある以外、図12に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0068】図32に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部がスロット部3側を除いて後退している以
外、図31に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0069】図33に示すスロットアンテナは、第二導体層4
が絶縁基板1の厚さより短い以外、図12に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0070】図34に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部が後退している以外、図31に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0071】図35に示すスロットアンテナは、導体層側面側
を除いて第一放射導体層21a 及び第二放射導体層21b の
縁部が後退している以外、図31に示すスロットアンテナ
と実質的に同じである。
【0072】図36に示すスロットアンテナは、導体層側面側
を除いて第一放射導体層21a 及び第二放射導体層21b の
縁部が後退している以外、図33に示すスロットアンテナ
と実質的に同じである。
【0073】図37に示すスロットアンテナは、導体層側面側
を除いて第二放射導体層21b の縁部が後退している以
外、図31に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0074】図38に示すスロットアンテナは、導体層側面側
を除いて第二放射導体層21b の縁部が後退している以
外、図33に示すスロットアンテナと実質的に同じであ
る。
【0075】図39に示すスロットアンテナは、第二導体層4
が絶縁基板1の側面の幅より短い以外、図18に示すスロ
ットアンテナと実質的に同じである。
【0076】図40に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a のスロット部3側の縁部の中央に長方形又は半円
形の切欠き部26が設けられている以外、図33に示すスロ
ットアンテナと実質的に同じである。
【0077】図41に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部が後退している以外、図39に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0078】図42に示すスロットアンテナは、第一放射導体
層21a の縁部が後退している以外、図40に示すスロット
アンテナと実質的に同じである。
【0079】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0080】実施例1、比較例1 Al2O3, SiO2, PbO, CaO, Na2O 及び K2Oをアルミナ系セ
ラミックスの組成となるように秤量し、湿式ボールミル
で混合した後、乾燥・解砕し、仮焼した。得られた仮焼
粉にバインダーとしてポリビニルアルコール(PVA )を
添加した後、圧縮成形し、次いで焼結した。得られた焼
結体をダイシングマシンで切断して、長さ15mm、幅7.5m
m 、高さ3mmの誘電体基板(比誘電率εr =8,5.8GHz
における誘電損失 tanδ=0.0006)を得た。
【0081】得られた各誘電体基板1の外表面にスクリーン
印刷法によりAgを主体とする導電ペーストを塗布し、図
1に示すように誘電体基板1全体を覆う第一導体層2、
スロット部3及び帯状の第二導体層4を形成し、850 ℃
で焼き付けてETC 用のスロットアンテナを作製した。こ
こで帯状導体層4は特性インピーダンスが50Ωで整合す
るように形成し、帯状導体層4の端部とスロット部3
(幅1mm)とのギャップを0.5 mmとした。また比較例と
して、図50に示す従来のスロットアンテナも同数作製し
た。
【0082】得られた各試料を測定評価用基板にはんだ付け
して、ネットワークアナライザを用いて給電部41からの
入力VSWRを評価した。図43(a) は実施例1のスロットア
ンテナのスミスチャートであり、図43(b) は同スロット
アンテナの入力リターシロスの周波数特性である。図43
から明らかなように、実施例1のスロットアンテナは、
ETC 車載仕様(受信周波数=5.795 〜5.805GHz、送信周
波数=5.835 〜5.845GHz、リターンロス10dBで規定され
る帯域幅=5.775 〜5.850GHz)を充分満たすことが分か
った。また実施例1の共振周波数は5.812 〜5.815GHz
で、ばらつきの幅は約3MHzと極めて小さいが、比較例1
の共振周波数は5.811 〜5.827GHzで、ばらつきの幅は約
16MHz と大きく、所望の帯域幅を得られない試料もあっ
た。またVSWRも大きくばらついた。
【0083】実施例2 Al2O3, SiO2, ZrO2, Bi2O3, HfO 及びCaO をジルコン酸
カルシウム系セラミックスの組成となるように秤量し、
湿式ボールミルで混合した後、乾燥・解砕し、仮焼し
た。得られた仮焼粉にバインダーとしてPVA を添加し、
圧縮成形した後、焼結した。得られた焼結体をダイシン
グマシンで切断して、長さ5mm 、幅7.5mm、高さ3mm の
誘電体基板(比誘電率εr =30、2.5GHzにおける誘電損
失 tanδ=0.0002)を得た。
【0084】各誘電体基板1の外表面にスクリーン印刷法に
よりAgを主体とする導電ペーストを塗布して、図1に示
すように誘電体基板1全体を覆う第一導体層2、スロッ
ト部3(幅1mm)及び帯状導体層4を形成し、導電ペー
ストを850 ℃で焼き付けてVICS用のスロットアンテナを
作製した。なお帯状導体層4は特性インピーダンスが50
Ωで整合するように形成し、帯状導体層4の端部とスロ
ット部3とのギャップを0.5mm とした。
【0085】得られた各試料を測定評価用基板にはんだ付け
して、ネットワークアナライザを用いて給電部からの入
力VSWRのばらつきを評価した。図44(a) は実施例2によ
るスロットアンテナのスミスチャートを示し、図44(b)
は同スロットアンテナの入力リターンロスの周波数特性
を示す。実施例2のスロットアンテナは、VICS仕様(受
信周波数=2.499 GHz ±1MHz、リターンロス10dBで規定
される帯域幅=2.494 〜2.503GHz)を充分満たすことが
分かった。
【0086】実施例3 実施例1と同じ組成となるように原料成分を秤量し、湿
式ボールミルで混合した後、乾燥・解砕し、仮焼した。
得られた仮焼粉にバインダーとしてポリビニルブチラー
ル(PVB )を、可塑剤としてブチルフタリルグリコール
酸ブチル(BPBG)を添加し、エチルアルコールを溶媒と
して、ボールミルにより混練した。混練後脱泡と粘度調
整を行い、ドクターブレード法によりグリーンシートを
作製した。
【0087】グリーンシートを所定の形状に切断した後、直
径が約0.5mm と約0.8mm の打ち抜きピンを有する金型内
に配置して打ち抜き、複数のスルーホール55を形成し
た。図45は複数のスルーホール55を形成したグリーンシ
ート301 を示す。グリーンシート301 にAgペーストをス
クリーン印刷するとともに、スルーホール55内にAgペー
ストを吸引により充填した。Agペーストが乾燥した後、
Ag導体膜が形成された複数枚のグリーンシート301 を積
層し、圧着した。
【0088】このようにして得られた積層体にAgペーストを
印刷し、その上面に放射導体層21、スロット部3及び帯
状導体層4を形成し、底面に接地導体層23を形成した。
得られた一体的集合体30を所定形状に切断し、各個片を
アルミナからなる焼成治具に配列し、大気中600 ℃で脱
脂後、900 ℃で焼成して、図2に示す形状の5mm×7.5mm
×3mm のETC 用スロットアンテナを作製した。このス
ロットアンテナは側面にスロット部3(幅1mm)と不連
続の非導体層部12を有し、その一辺は2.7mmであった。
得られた試料について実施例1と同様の手段で給電部か
らの入力VSWRを評価したところ、実施例1とほぼ同等の
特性が得られた。
【0089】実施例4 実施例3と同様の手順で作製した一体的集合体30の絶縁
基板の外周にあたる位置にスナップライン38を形成した
後、大気中600 ℃で脱脂し、900 ℃で焼成し、スナップ
ライン38を利用して個片に分割し、15mm×7.5mm ×3mm
の側面に非導体層部12を有するETC 用スロットアンテナ
を作製した。得られた試料について、実施例1と同じ方
法で給電部からの入力VSWRを評価したところ、実施例1
とほぼ同等の特性を有することが分かった。
【0090】実施例5 実施例1と同様にして、絶縁基板1上に第一導体層2、
帯状導体層4、スロット部3(幅1mm)、及びスロット
部3と不連続でETC のアルファベット文字(一辺3mm)
からなる開口部11を有するパターンに導体膜をスクリー
ン法により形成し、さらに850 ℃で焼き付けて、図6に
示す形状のETC 用スロットアンテナを作製した。このス
ロットアンテナに対して実施例1と同様の方法で入力VS
WRを評価したところ、実施例1と同等の特性を有するこ
とが分かった。
【0091】実施例6 ジルコン酸カルシウムの原料成分を配合し、湿式ボール
ミルにより混合した後、乾燥・解砕し、仮焼した。得ら
れた仮焼粉にバインダーとしてPVA を添加した後、圧縮
成形した。得られた成形体を焼結した後、焼結体をダイ
シングマシンにより切断し、ジルコン酸カルシウム系誘
電体セラミックからなる絶縁基板1とした。絶縁基板1
の比誘電率は30であった。
【0092】この絶縁基板1の外表面にスクリーン印刷によ
りAgを主体とする導電ペーストを印刷し、850 ℃で焼き
付けて、図7に示す形状の10mm×15mm×4mmのスロット
アンテナを作製した。帯状導体層4の幅は1mmであり、
非導体層部1aの幅は0.5mmであった。得られたスロット
アンテナの周波数帯域幅を測定したところ8MHzであり、
従来のスロットアンテナの6.6MHzの帯域幅より広いこと
が確認できた。
【0093】実施例7 実施例6と同様にして、ジルコン酸カルシウム系誘電体
セラミックからなる縦10mm×横15mm×高さ4mmの絶縁基
板に導体層を形成し、図12(a) 〜(c) に示す形状及び下
記寸法のスロットアンテナを作製した。 a=10mm、 b=2.5 mm、 c=5mm、 d=15mm、及び 帯状導体層4の幅=1mm。
【0094】実施例6及び7のスロットアンテナのVSWR(電
圧定在波比)を測定した。結果を図46に示す。図46のグ
ラフ中、縦軸はVSWRを表し、横軸は周波数を表す。また
実線は実施例6を表し、点線は実施例7を表す。図46に
おいてVSWRが2以下である周波数範囲を帯域幅とする。
実施例6のスロットアンテナの帯域幅8MHzであるのに対
し、実施例7のスロットアンテナの帯域幅は12MHz と広
かった。
【0095】また実施例6及び7のスロットアンテナの放射
利得を測定した。結果を図47に示す。図47のグラフにお
いて縦軸は放射利得を示し、横軸は放射利得を測定する
角度を示す。また実線は実施例6を表し、点線は実施例
7を表す。実施例6のスロットアンテナの放射利得は0.
8 [dBi] であるのに対し、実施例7のスロットアンテナ
の放射利得の放射利得は2[dBi] と高かった。
【0096】以上の実験結果から、第一導体層に電流の流れ
方向に直交するスリット状空隙部を設けることにより、
周波数帯域幅及び放射利得のいずれも向上することが確
認できた。
【O097】実施例8 図12に示すアンテナ素子において、c=a/2 、及び0.
1 ≦b/a≦0.4 として、帯域幅及び放射効率を測定し
た。b/a=0.1 の場合は比帯域が0.57%であるのに対
し、b/a≧0.15とすると0.63%以上に向上し、放射効
率も0.8dB 以上に向上した。またb/a>0.35におい
て、1.9GHzで20MHz の帯域幅を確保するのに必要な比帯
域は1 %以上であった。従って、好ましいb/aの範囲
は0.1 〜0.4 である。
【O098】実施例9 図12に示すアンテナ素子において、b/a =0.25、及び
0.2 ≦c/a≦0.8 とした。c/a=0.2 の場合は比帯
域が0.36%であるのに対し、c/a>0.4 とすると0.55
%以上に向上し、放射効率も1.5dB 以上に向上した。ま
たc/a>0.6になると比帯域及び放射効率の両方とも
飽和した。
【O099】実施例10 実施例6と同じ導体、誘電体セラミック材料及び印刷方
法を用いて、図13に示すように電流の流れ方向と直交す
る2本又は3本の平行なスリット状空隙部15を有するス
ロットアンテナを作製した。本実施例のスロットアンテ
ナは縦10mm×横15mm×高さ4mmの大きさであり、各スリ
ット状空隙部15は全長15mm×幅0.5 mmであり、また帯状
導体層4の幅は1mmであった。
【O100】本実施例のスロットアンテナのVSWR(電圧定在
波比)及び放射利得を測定した。図48はVSWRから求まる
帯域幅を示し、図49は放射利得とそれを測定する角度と
の関係を示す。各図において、実線はスリット状空隙部
15が2本の場合を示し、点線はスリット状空隙部15が3
本の場合を示す。スリット状空隙部15が2本の時は帯域
幅が16MHz で、放射利得が2.8[dBi]であった。またスリ
ット状空隙部が3本の時は帯域幅が22MHz で、放射利得
が3.1[dBi]と向上した。これから、スリット状空隙部15
の数が多いほどアンテナの性能が向上することが分かっ
た。
【O101】
【発明の効果】絶縁基板の外表面に第一導体層を設ける
とともにスロット部又はそれに連なる絶縁延長部内に第
一導体層を設けることにより、共振周波数やVSWRのばら
つきが小さく、給電系とインピーダンス整合が容易なス
ロットアンテナを得ることができる。また絶縁基板の側
面に導体層を形成せずにスロット部とすると、スロット
アンテナの設計自由度が飛躍的に向上し、また帯域幅及
び放射効率のような特性も向上することができるととも
に、小型化・薄肉化も可能となる。
【O102】さらに第一導体層に1つ又は2つ以上のスリッ
ト状空隙部を設けると、Q値が低く、帯域幅及び放射効
率の大きなアンテナ素子が得られる。
【O103】その上、誘電率の高い絶縁基板の外表面に第一
導体層及び第二導体層をスクリーン印刷等の方法により
形成することができるので、アンテナ素子の製造コスト
を著しく低減することができる。以上の構造を有する本
発明のアンテナ素子は、小型・薄肉化が容易であるとい
う利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるスロットアンテナを
示し、(a) は上方から見た斜視図であり、(b) は底面側
から見た斜視図であり、(c) は図1(a) のA−A断面図
である。
【図2】 本発明の別の実施例によるスロットアンテナ
を示す斜視図である。
【図3】 図2のスロットアンテナを複数同時に作製す
るための一体的集合体を示す斜視図である。
【図4】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図5】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図6】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図7】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図8】 図7に示すスロットアンテナの等価回路を示
す図である。
【図9】 帯域幅が広がるように容量を加えたスロット
アンテナの等価回路を示す図である。
【図10】 帯域幅及び放射効率が大きくなるように容量
及び抵抗を加えたスロットアンテナの等価回路を示す図
である。
【図11】 図8〜10に示す等価回路における帯域幅の測
定結果を示すグラフである。
【図12】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示し、(a) は上方から見た斜視図であり、(b)
は平面図であり、(c) は図12(b) のB−B断面図であ
る。
【図13】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図14】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図15】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図16】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図17】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図18】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図19】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図20】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図21】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図22】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図23】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図24】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図25】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図26】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図27】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図28】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図29】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図30】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図31】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図32】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図33】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図34】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図35】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図36】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図37】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図38】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図39】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図40】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図41】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図42】 本発明のさらに別の実施例によるスロットア
ンテナを示す斜視図である。
【図43】 実施例1のスロットアンテナの特性の測定結
果を示すグラフであり、(a) はスミスチャートであり、
(b) は入力リターンロスと周波数との関係を示す。
【図44】 実施例2のスロットアンテナの特性の測定結
果を示すグラフであり、(a) はスミスチャートであり、
(b) は入力リターンロスと周波数との関係を示す。
【図45】 実施例3において作製した一体的集合体用グ
リーンシートを示す斜視図である。
【図46】 実施例6及び7のスロットアンテナにおいて
VSWRと周波数との関係を示すグラフであり、実線は実施
例6を表し、点線は実施例7を表す。
【図47】 実施例6及び7のスロットアンテナにおいて
放射利得とそれを測定する角度との関係を示すグラフで
あり、実線は実施例6を表し、点線は実施例7を表す。
【図48】 実施例10のスロットアンテナにおいてVSWRと
周波数との関係を示すグラフであり、実線はスリット状
空隙部が2本の場合を示し、点線はスリット状空隙部が
3本の場合を示す。
【図49】 実施例10のスロットアンテナにおいて放射利
得とそれを測定する角度との関係を示すグラフであり、
実線はスリット状空隙部が2本の場合を示し、点線はス
リット状空隙部が3本の場合を示す。
【図50】 従来のスロットアンテナの一例を示し、(a)
は斜視図であり、(b) は図50(a) のC−C断面図であ
る。
【図51】 従来のスロットアンテナの別の例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1:絶縁基板 1a:絶縁基板の上面における第二導体層側の非導体層部 2:第一導体層 21:絶縁基板の上面の第一導体層(放射導体層) 21a :第一放射導体層 21b :第二放射導体層 22:絶縁基板の底面に形成された接地導体層 23:絶縁基板の側面に形成された連結導体層 3:スロット部 31:絶縁延長部 4:第二導体層(帯状導体層) 4a:第二導体層の延出部 5:絶縁基板の側面に形成された導体層 55:スルーホール 11:開口部 11a :開口部 15:スリット状空隙部 25:第一放射導体層の突出部 26:第一放射導体層の切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 利正 茨城県ひなちなか市稲田1410番地 株式会 社日立製作所映像情報メディア事業部内 (72)発明者 岡部 寛 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 武井 健 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、前記絶縁基板の上面、底面
    及び少なくとも1つの側面上に連続するように形成され
    ている第一導体層と、前記絶縁基板の上面及び/又は側
    面において導体層が形成されていない部分からなるスロ
    ット部と、前記スロット部又はそれに接続する絶縁延長
    部内にあるために前記第一導体層から電気的に絶縁され
    ている帯状の第二導体層とを有し、前記第二導体層は給
    電系と電気的に接続することを特徴とするアンテナ素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアンテナ素子におい
    て、前記第二導体層は先端に長さを調節するためのトリ
    ミング用延出部を有することを特徴とするアンテナ素
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のアンテナ素子に
    おいて、前記スロット部は少なくとも前記第一導体層が
    形成されている絶縁基板の側面と対向する側面に設けら
    れていることを特徴とするアンテナ素子。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のアンテナ素子におい
    て、前記第二導体層は前記スロット部内であって前記第
    一導体層が設けられた前記絶縁基板の側面と対向する位
    置に設けられていることを特徴とするアンテナ素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のアンテ
    ナ素子において、前記絶縁基板の上面に存在する前記第
    一導体層は、前記スロット部と離隔した位置で電流の流
    れ方向に対して実質的に直交する方向に延在する少なく
    とも1つのスリット状空隙部により分割されていること
    を特徴とするアンテナ素子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のアンテナ素子におい
    て、前記スリット状空隙部は前記スロット部と平行であ
    ることを特徴とするアンテナ素子。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載のアンテナ素子に
    おいて、前記スリット状空隙部の面積Sbと、前記第一
    導体層の放射部の面積Saとの比率Sb/Saが0.05以
    上であることを特徴とするアンテナ素子。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載のアンテ
    ナ素子において、前記第二導体層から前記スリット状空
    隙部までの距離cと、前記第二導体層から前記第一導体
    層が設けられた前記絶縁基板の側面までの距離aとの比
    c/aが0.1 以上であることを特徴とするアンテナ素
    子。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかに記載のアンテ
    ナ素子において、前記スリット状空隙部を複数有するこ
    とにより、前記絶縁基板上面上の前記第一導体層が3つ
    以上に分割されていることを特徴とするアンテナ素子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載のアンテ
    ナ素子において、前記絶縁基板はアルミナ又はジルコン
    酸カルシウムを主成分とするセラミックスからなること
    を特徴とするアンテナ素子。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のアンテ
    ナ素子を具備することを特徴とする無線通信装置。
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