JP2000199824A - 光導波路型回折格子 - Google Patents

光導波路型回折格子

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JP2000199824A
JP2000199824A JP11001936A JP193699A JP2000199824A JP 2000199824 A JP2000199824 A JP 2000199824A JP 11001936 A JP11001936 A JP 11001936A JP 193699 A JP193699 A JP 193699A JP 2000199824 A JP2000199824 A JP 2000199824A
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optical waveguide
waveguide region
index modulation
periodic
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JP11001936A
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Susumu Inoue
享 井上
Kazuaki Sakai
和明 酒井
Kiyotaka Murashima
清孝 村嶋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファイバグレーティングの屈折率の不整合に
よる特性劣化を防止する。 【解決手段】 ファイバグレーティングの周期的屈折率
変調を形成した光導波領域10の平均屈折率と周期的屈
折率変調を形成しない光導波領域11の屈折率がそれら
の境界で一致し、周期的屈折率を形成しない光導波領域
11の屈折率を前記境界からの距離に対して増加せず且
つ不連続値をとらないようにして、屈折率、モードフィ
ールド分布の不整合点を除去し、もって不整合点からの
放射損失逓減による遮断特性の改善、不整合点の反射の
抑制による主反射スペクトル以外の波長範囲の反射光の
抑制を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路の光導波
領域の長手方向に周期的屈折率変調を形成した光導波路
型回折格子に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路の光導波領域の長手方向に数千
層から数万層の周期的屈折率変調を形成した光導波路型
回折格子は、急峻な反射スペクトル特性を有するので、
例えば複数の異なる波長の光にそれぞれ異なった信号を
載せて一心の光ファイバで伝送を行う波長多重通信にお
いて、異なる波長の信号光の合波、分波を行う素子を構
成する反射フィルターとして重要である。
【0003】通常、光ファイバを用いた波長多重通信に
使用する光導波路型回折格子としては、光ファイバとの
結合を容易とする目的から、光ファイバの光導波領域で
あるコアの長手方向に周期的屈折率変調を形成した光導
波路型回折格子が用いられる。光ファイバのコアの長手
方向に周期的屈折率変調を形成した光導波路型回折格子
は、通常ファイバグレーティングと呼称されている。
【0004】ファイバグレーティングの種類としては、
前記周期的屈折率変調の周期が、その形成領域の全域で
一定であるブラッググレーティングと前記周期的屈折率
変調の周期がその形成領域で長手方向に徐々に変化して
いるチャープグレーティングがある。前者は、波長多重
通信における異なる波長の信号光の合波、分波に用いら
れ、後者は、信号光が理想的な単一波長でなく一定のス
ペクトル広がりを有していることに起因する光ファイバ
線路の波長分散を補償する目的に用いられる。
【0005】急峻な反射スペクトルを有するブラッググ
レーティングの作成方法は、特開平9−338920号
公報に示されている。前記公報においては、図2(A)
に示すように光ファイバのコアの長手方向に形成される
周期的屈折率変調の振幅が一定である場合には、図2
(B)に示されるようにブラッググレーティングの反射
の中心波長であるブラッグ波長(λ0 )に対応する主反
射スペクトルS1 の近傍に不要な反射光であるサイドロ
ーブS2 が発生するという不都合があり、これを回避す
る目的から、図3(A)に示すように光ファイバの光導
波領域の長手方向に形成される周期的屈折率変調の振幅
を周期的屈折率変調を形成した光導波領域の中央位置に
おいて最大とし、その前後位置において前記中央位置を
中心として対称となるように減少する構造を採用するこ
とにより、図3(B)に示すように主反射スペクトルの
近傍に発生する不要な反射光であるサイドローブを抑制
する技術が示されている。
【0006】更にこのようにして作成されたブラッググ
レーティングは、周期的屈折率変調を形成した光導波領
域の平均屈折率が図3(A)に破線で示すように、前記
光導波領域の長手方向に変化することとなるので、その
平均屈折率の変化に応じて当該ブラッググレーティング
を伝播するモードの実効屈折率が変化する、即ち反射波
長が周期的屈折率変調を形成した光導波領域でその長手
方向に変化することにより、主反射スペクトルの幅が広
がるという不具合点を有する。この不具合点を解消する
ために前記公報では、図3(A)に示す周期的屈折率変
調を形成後に前記周期的屈折率変調を形成した光導波領
域の長手方向の各位置に非干渉性の紫外光を照射量を変
化させて照射し、周期的屈折率変調を形成した光導波領
域の平均屈折率を一定とする技術が開示されている。こ
のようにして形成されたブラッググレーティングの長手
方向の屈折率分布を図4(A)に示す。
【0007】しかしながら、図4(A)に示す周期的屈
折率変調を光ファイバのコアの長手方向に形成したブラ
ッググレーティングを反射フィルターとして波長多重通
信に用いる光ファイバ線路に供する場合には以下に述べ
る問題点があった。その第1の不具合点は、図4(A)
において、紫外光を照射した光導波領域と紫外光を照射
しない光導波領域の境界位置P0 、P1 において、破線
で示した周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均
屈折率とそれに繋がる周期的屈折率変調を形成しない光
導波領域の屈折率に不整合を生じることに起因して前記
境界で伝播モードのモードフィールド分布に不整合を生
じ、放射損失を発生することである。
【0008】即ち、図4(B)に示す光ファイバ40の
コア41の長手方向に周期的屈折率変調45を形成した
ブラッググレーティングを反射フィルターとして用いる
場合は、入射光が周期的屈折率変調45を形成した光フ
ァイバ40の入射端43からコア41に入射した場合、
原理的には、ブラッグ波長に対応する光のみ反射光とな
り、それ以外の波長の光は透過光となるのであるが、図
4(A)の点P0 に対応する周期的屈折率変調を形成し
た光導波領域と周期的屈折率変調を形成しない光導波領
域の境界46において、屈折率の不整合、即ち伝播モー
ドのモードフィールド分布の不整合を発生するため、前
記境界を光が通過する際に前記モードフィールド分布の
不整合に起因する放射光を発生する。
【0009】このモードフィールド分布の不整合に起因
する放射光は、ブラッグ波長でも、ブラッグ波長以外の
波長でも観測されるが、ブラッグ波長以外の波長に対応
する光に対して生じた放射光は当該波長で若干の放射損
失を発生するだけであり実用上の問題点は少ない。一方
ブラッグ波長に対応する光に対しては、図4(B)に破
線で示したように一旦放射光として、周期的屈折率変調
45を形成した光ファイバ40のコア41の外に放出さ
れた光が、光ファイバ40のクラッド42の外周部48
で反射、散乱され、周期的屈折率変調45を形成した光
導波領域と周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の
境界47を通過した位置で再度光ファイバ40のコア4
1に結合することにより、前記反射フィルターとして機
能すべき周期的屈折率変調45を形成した光導波領域を
実質的に透過し出射端44より出射することとなり、前
記ブラッググレーティング本来の高遮断特性を劣化させ
るという不具合を生じる。
【0010】その第2の不具合点は、図4(B)におい
て、周期的屈折率変調45を形成した光導波領域と周期
的屈折率変調を形成しない光導波領域との境界46、4
7で周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均屈折
率と周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の屈折率
が非連続的に変化しているので、前記境界46及び境界
47で屈折率の不整合に起因する反射が発生し、境界4
6と境界47がファブリペロー型の干渉系を形成する一
対の反射鏡として機能することにより、前記周期的屈折
率変調を形成した光導波領域の長さと平均屈折率によっ
て規定される共振波長に対応した多くの反射スペクトル
が観測される点である。境界46と境界47の距離を
L、伝播モードの実効的な屈折率をNe 、Mを任意の整
数とすると、2LNe /Mに対応する多数の波長で急峻
な反射スペクトルが観測される。
【0011】第1の不具合点は、ブラッググレーティン
グの遮断特性を劣化させること、即ち本来ブラッググレ
ーティングで反射されるべき信号光の一部が透過するこ
とにより、波長多重通信におけるS/N劣化の原因とな
る。また、第2の不具合点は、ブラッグ波長に対応した
波長以外の信号光が反射されることにより、波長多重通
信におけるS/N劣化の原因となる。以上の説明はブラ
ッググレーティングに関するものであるが、チャープグ
レーティングについても同様の不具合を生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ファイバグレーティン
グの作成は光ファイバの光導波領域であるコアに紫外干
渉光を照射し、光ファイバのコアの屈折率が紫外光の照
射光量に概略比例して上昇する現象を利用し、光ファイ
バのコアの長手方向に多数の周期的屈折率変調を形成す
るものである。従って、紫外光を照射した光導波領域の
平均屈折率の上昇により、紫外光を照射した光導波領域
と紫外光を照射しない光導波領域の境界に屈折率の不整
合によるモードフィールド分布の不整合が発生し、それ
に起因して発生した放射光が光ファイバの外周部で反
射、散乱されて再度光ファイバのコアに結合することに
よりファイバグレーティングの遮断特性が劣化するとい
う不具合を生じる。また、周期的屈折率変調を形成した
光導波領域の両端の一対の屈折率不整合面がファブリペ
ロー型の干渉系を構成することによりブラッグ波長以外
の波長において反射スベクトルを生じS/Nを劣化させ
るという不具合を生じる。本発明は、これらの不具合を
生じることの防止を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
された発明は、周期的屈折率変調を長手方向に形成した
光導波領域とその両側に繋がる周期的屈折率変調を形成
しない光導波領域からなる光導波路型回折格子におい
て、前記周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均
屈折率と前記周期的屈折率変調を形成しない光導波領域
の屈折率が前記周期的屈折率変調を形成した光導波領域
と前記周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の境界
においてほぼ一致し、前記周期的屈折率変調を形成しな
い光導波領域の長手方向の屈折率が前記境界からの距離
に対して増加せず、且つ不連続値をとらないことを特徴
とする。
【0014】本発明の請求項2に記載された発明は、請
求項1に記載された発明における周期的屈折率変調を形
成しない光導波領域の屈折率が周期的屈折率変調を形成
した光導波領域と前記周期的屈折率変調を形成しない光
導波領域の境界からの距離の増加に対して増加しないと
いう要件を、前記屈折率を前記境界からの距離の増加に
対して単調減少させることにより実現することを特徴と
する。
【0015】本発明の請求項3に記載された発明は、請
求項1に記載された発明における周期的屈折率変調を形
成しない光導波領域の屈折率が周期的屈折率変調を形成
した光導波領域と前記周期的屈折率変調を形成しない光
導波領域の境界からの距離の増加に対して増加しないと
いう要件を、前記周期的屈折率変調を形成しない光導波
領域を、屈折率が前記境界からの距離の増加に対して単
調減少する光導波領域と、前記単調減少する領域に繋が
り屈折率が一定値をとる光導波領域から構成することに
より実現することを特徴とする。
【0016】本発明の請求項4に記載された発明は、請
求項2又は請求項3に記載された発明において、屈折率
が周期的屈折率変調を形成した光導波領域と周期的屈折
率変調を形成しない光導波領域の境界からの距離の増加
に対して単調減少する光導波領域の屈折率を、当該光導
波領域を伝播するモードのモードフィールド径の変化率
が一定となるように単調減少させたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るブラッググ
レーティングの光導波領域の長手方向の屈折率の分布を
表した図である。図1で、ブラッググレーティングは、
周期的屈折率変調を形成した光導波領域10とその両端
に繋がる周期的屈折率変調を形成しない光導波領域11
からなる。周期的屈折率変調を形成した光導波領域10
の周期的屈折率変調の振幅は、その中央位置で最大とな
り、中央位置から離れるに従って対称的に減少するこ
と、及び周期的屈折率変調を形成した光導波領域10の
長手方向の平均屈折率を一定とすることにより、前記特
開平9−338920号公報に開示された、ブラッグ波
長に対応する主反射スペクトルの近傍に発生するサイド
ローブの発生を抑制し、且つ、主反射スペクトルの幅を
狭くする効果を実現している。
【0018】上記公知技術を前提として、本発明に係る
図1のブラッググレーティングは、周期的屈折率変調を
形成した光導波領域10の平均屈折率と周期的屈折率変
調を形成しない光導波領域11の屈折率が前記周期的屈
折率変調を形成した光導波領域10と前記周期的屈折率
変調を形成しない光導波領域11の境界においてほぼ一
致し、前記周期的屈折率変調を形成しない光導波領域1
1の長手方向の屈折率が前記境界からの距離の増加に対
して実質的に増加せず、且つ不連続値をとらないことを
特徴とする。周期的屈折率変調を形成しない光導波領域
11の長手方向の屈折率が前記境界からの距離の増加に
対して増加せずとは、例えば、周期的屈折率変調を形成
しない光導波領域11が前記境界からの距離の増加に対
して屈折率が単調減少する光導波領域12と屈折率が一
定値をとる光導波領域13から構成されていることを意
味する。
【0019】図4に示す従来技術による光導波路型回折
格子が周期的屈折率変調を形成した光導波領域10の平
均屈折率と周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の
屈折率がそれらの境界において不連続的に変化している
のに対して図1に示す本発明に係る光導波路型回折格子
は周期的屈折率変調を形成した光導波領域10の平均屈
折率と周期的屈折率変調を形成しない光導波領域11の
屈折率がそれらの境界においてほぼ一致することを特徴
としている。従って、本発明においては、周期的屈折率
変調を形成した光導波領域の平均屈折率と周期的屈折率
変調を形成しない光導波領域の屈折率がそれらの境界に
おいて連続すること、及び、当然に光導波領域であるコ
アの直径は前記境界において連続することにより、前記
境界において伝播モードのモードフィールド分布が連続
することとなる。従って、従来技術において問題となっ
ていた図4(B)に示すモードフィールド分布の不連続
に起因して放射光が発生することはなく、その結果放射
光が光ファイバのクラッドの外周部で反射、散乱されて
再度コアに入射して伝播モードとなることにより当該ブ
ラッググレーティングの遮断特性を劣化させることはな
い。
【0020】また、周期的屈折率変調を形成した光導波
領域の平均屈折率と周期的屈折率変調を形成しない光導
波領域の屈折率がそれらの境界において一致するので、
周期的屈折率変調を形成した光導波領域と周期的屈折率
変調を形成しない光導波領域の2つの境界面が対向し、
それらの面間でファブリペロー型の干渉系が形成され、
その結果一定の短い波長間隔で反射スペクトルが発生す
ることを抑制する。
【0021】ブラッググレーティングを通信用の光ファ
イバに接続して使用する場合は、図1の屈折率分布を有
するブラッググレーティングの通信用の光ファイバに接
続される両端面における屈折率とコア径は、それに接続
される通信用の光ファイバの屈折率とコアに一致するこ
とが望ましい。通信用の半導体レーザの出力光の干渉長
が有限であることから、周期的屈折率変調を形成しない
光導波領域を十分長く確保することにより、ブラッググ
レーティングと通信用の光ファイバとの接続点におい
て、屈折率の不整合によるモードフィールド分布の不整
合を生じても、ブラッググレーティングの周期的屈折率
変調を形成した光導波領域と周期的屈折率変調を形成し
ない光導波領域の境界における屈折率の不整合によるモ
ードフィールド分布の不整合の場合程ブラッググレーテ
ィングの遮断、反射特性に悪影響を及ぼすことはない。
しかし、モードフィールド分布の不整合に起因する放射
損失の逓減を図る目的からは、前記ブラッググレーティ
ングと通信用光ファイバの接続点において屈折率、即ち
モードフィールド分布が連続することが望ましい。
【0022】通信用の光ファイバと同一の構造を有する
光ファイバの光導波領域に紫外光を照射して、光ファイ
バの光導波領域の長手方向に図1に示す屈折率分布を有
するブラッググレーティングを形成する際、前記ブラッ
ググレーティングを形成する光ファイバの通信用の光フ
ァイバと接続する両端近傍には紫外光による屈折率上昇
を生じない区間を設けることが、通信用の光ファイバと
ブラッググレーティングを接続した際の屈折率の不整合
によるモードフィールド分布の不整合を回避する目的か
ら好適である。
【0023】本発明に係る光導波路型回折格子におい
て、周期的屈折率変調を形成した光導波領域に繋がる周
期的屈折率変調を形成しない光導波領域の長手方向の屈
折率分布の形成方法として、図5(A)に示す方法を採
用することができる。図5(A)において、52は光フ
ァイバのコアに照射することによりその屈折率を上げ屈
折率の変化を生じさせる紫外平行光である。紫外平行光
としては、エキシマレーザ光又はアルゴンレーザ光の2
倍高調波が通常用いられる。紫外平行光52はスリット
54により所定の幅の紫外平行光53に成型され、その
後全反射ミラー51により方向を90度変更した後光フ
ァイバ40のコア41を照射する。全反射ミラー51は
ブラッググレーティングを形成する光ファイバ40の長
手方向に移動可能であり、その移動速度のパターンの選
択は、全反射ミラー51を稼動ステージに搭載し、その
ステージの移動をマイクロプロセッサにより制御するこ
とで可能である。
【0024】光ファイバの周期的屈折率変調を形成しな
い光導波領域の位置Q1 からQ2 の区間及びQ3 からQ
4 の区間に屈折率が単調減少する光導波領域を形成する
には、全反射ミラー51をQ1 からQ2 及びQ3 からQ
4 の区間で移動し、その際、全反射ミラー51の移動速
度をQ1 からQ2 に移動するに従って高速とし、また、
全反射ミラー51の移動速度をQ3 からQ4 に移動する
に従って高速としてQ1 近傍、Q3 近傍に比較してQ2
近傍、Q4 近傍の紫外光の照射量を少なくすればよい。
【0025】但し原理的には、位置Q1 からQ2 、Q3
からQ4 に全反射ミラー51を移動する際Q2 、Q4
の移動速度を無限大にして、且つ位置Q2 、Q4 に全反
射ミラー51が到達したときに紫外光の照射を中断しな
ければ位置Q2 、Q4 における紫外光照射による屈折率
の上昇をほぼ零とし、紫外光を照射しない屈折率が一定
値をとる光導波領域との境界で屈折率を連続的に変化さ
せることは出来ない。しかし、実際上は、紫外平行光5
3は有限の幅を有し且つスリット54によりその平行光
の幅を適当に選択することが可能なので、位置Q1 から
2 、Q3 からQ4 に向け移動してきた全反射ミラー5
1の移動方向を位置Q2 、Q4 で反転することにより近
似的に図1に示す屈折率の変化を形成することが可能と
なる。
【0026】即ち位置Q2 、Q4 で光ファイバを照射す
る紫外平行光は有限の広がりをもつので、全反射ミラー
51を位置Q2 、Q4 で折り返した際、その紫外平行光
53の先端位置では短時間の紫外光照射を実現出来る。
全照射光量に比例して屈折率の変化が生じるとした場
合、紫外平行光53の幅と全反射ミラー51の移動パタ
ーンを選択することにより、図1に示す周期的屈折率変
調を形成しない光導波領域の、屈折率が単調減少する光
導波領域と屈折率が一定値をとる光導波領域の境界で屈
折率が不連続となることを回避することが可能である。
【0027】尚、図5(A)の光学系を用いて、周期的
屈折率変調を形成しない光導波領域に周期的屈折率変調
を形成した光導波領域と前記周期的屈折率変調を形成し
ない光導波領域の境界からの距離に対し屈折率が単調減
少する光導波領域を形成する工程を、先に述べた周期的
屈折率変調を形成した光導波領域の平均屈折率の値を一
定とするために、周期的屈折率変調形成後に周期的屈折
率変調を形成した光導波領域に非干渉性の紫外光をその
長手方向に照射光量を変化させて照射する工程と一体化
することが出来る。
【0028】即ち、図3(A)に示す周期的屈折率分布
を形成後、図5(A)の光学系を用いて、全反射ミラー
51をQ2 4 間で繰り返し移動し、その際図5(B)
に示す速度制御を全反射ミラー51に対して行うことに
より、周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均屈
折率を一定とし、周期的屈折率変調を形成しない光導波
領域に前記周期的屈折率変調を形成した光導波領域に繋
がり屈折率が前記周期的屈折率分布を形成した光導波領
域との境界からの距離に対して連続的に単調減少する光
導波領域を設けることが出来る。また、前記屈折率が単
調減少する光導波領域の屈折率と前記周期的屈折率変調
を形成した光導波領域平均屈折率を、それらの境界にお
いてほぼ一致させることができる。
【0029】また、ブラッググレーティングを形成する
光ファイバの構造パラメータ、即ち、コア径と屈折率を
それに接続する通信用の光ファイバの構造パラメータと
一致させることにより、ブラッググレーティングと通信
用光ファイバとの接続点において屈折率、モードフィー
ルド分布の不整合を生じなくすることが出来る。
【0030】ブラッググレーティングを構成部品として
用い、波長多重通信に用いる合波、分波素子を構成する
場合、図1の周期的屈折率変調を形成しない光導波領域
の長さを出来るだけ短くすることが、合波、分波素子を
小型化、集積化する上で有効である。ブラッググレーテ
ィングのブラッグ波長での遮断特性を劣化させる要因と
なる放射光の発生量、即ち放射損失は、周期的屈折率変
調を形成しない光導波領域の屈折率の変化のパターン、
より具体的には、図1に示す屈折率が単調減少する光導
波領域の屈折率の減少バターンに依存する。
【0031】図6は、1.55μm帯で動作する単一モ
ードの光ファイバのモードフィールド径を8.5μmか
ら18.5μmまで変化させる場合について、前記モー
ドフィールド径の変化を与えるファイバ長、即ち変換長
と放射損失の関係を、コアの屈折率の変化率を一定とし
た場合とそのコアを伝播する伝播モードのモードフィー
ルド径の変化率を一定とした場合について求めたもので
ある。
【0032】図6より、所定のモードフィールド径の変
換を生じさせる場合、変換長を長くすると、即ち、単位
長さ当たりの屈折率の変化率またはモードフィールド径
の変化率を小さくすると放射損失が逓減することは当然
であるが、一方、同一の変換長に対しては、屈折率の変
化率を一定とした場合に比較してモードフィールド径の
変化率を一定とした場合の放射損失が小さくなってい
る。従って、ブラッググレーティングの形状がそれを用
いた合波、分波素子の実装形状により制約を受ける場合
は、図1における屈折率が単調減少する光導波領域12
の屈折率の変化を伝播モードのモードフィールド径の変
化率が一定となるように変化させることが望ましい。
【0033】図1における屈折率が単調減少する光導波
領域の屈折率変化を、前記光導波領域を伝播するモード
のモードフィールド径の変化率が一定となるようにする
には、先ず、コアの屈折率を与えて、モード伝播方程式
を解くことにより前記コアの屈折率に対応する伝播モー
ドのモードフィールド分布、即ち、モードフィールド径
を求める。次いで、コアの屈折率とモードフィールド径
の関係を求め、屈折率の変化量即ち屈折率の増加量が概
略照射される紫外光の累積照射光量に比例することを利
用してモードフィールド径の変化率が一定となるように
図5(B)に示す全反射ミラー51の移動速度のバター
ンを制御すればよい。
【0034】本発明の実施例では、通信用の1.55μ
m帯単一モード光ファイバと同一の構造パラメータを有
する光ファイバに、エキシマレーザ光を位相格子を介し
て照射することにより、図3(A)の周期的屈折率変調
を有しブラッグ波長が1556nmのブラッググレーテ
ィングを形成した。その後、周期的屈折率変調を形成し
た光導波領域の平均屈折率を一定とするとともに、周期
的屈折率変調を形成しない光導波領域に屈折率がその変
化率を一定として単調減少する光導波領域を形成した。
【0035】周期的屈折率変調を形成した光導波領域の
平均屈折率は一定値をとり、紫外光を照射しない光導波
領域の屈折率に対して0.01大きくなっている。前記
周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均屈折率と
前記周期的屈折率を形成しない光導波領域に形成した屈
折率が単調減少する光導波領域の屈折率の値はそれらの
境界においてほぼ一致する。また、前記屈折率が単調減
少する光導波領域の屈折率と紫外光を照射しない光導波
領域の屈折率は、それらの境界においてほぼ一致する。
即ち、ブラッググレーティングの光導波領域であるコア
の長手方向の全域において、平均屈折率は連続的に変化
しており、その両端における屈折率は、それに接続され
る通信用光ファイバのコアの屈折率に等しい。周期的屈
折率分布を形成した光導波領域の長さは10mm、屈折
率が単調減少する光導波領域の長さはそれぞれ3mmで
ある。
【0036】図7(A)に、本発明に係る前記ブラッグ
グレーティングの反射特性を、図7(B)に前記ブラッ
グレーティングの透過特性を示す。図7(A)より、主
反射スペクトル以外の波長範囲の光パワーレベルは主反
射スペクトルの光パワーレベルより35dB低下した光
パワーレベルとなっている。また、図7(B)より、ブ
ラッグ波長において、50dB以上の遮断特性が得られ
ている。
【0037】比較の為、ほぼ同一の条件で試作した、図
4(A)の屈折率分布をもつブラッググレーティングの
反射特性を図8(A)に、透過特性を図8(B)に示
す。図8(A)より主反射スペクトル以外の波長範囲の
光パワーレベルは主反射スペクトルの光パワーレベルよ
り25dB低下した光パワーレベルとなっている。ま
た、図8(B)より、ブラッグ波長における遮断特性は
約30dBの値にとどまっている。以上の結果より、本
発明に係るブラッググレーティングは、従来型のブラッ
ググレーティングに比較して、主反射スペクトル以外の
波長範囲の反射光の抑制については、約10dBの、ブ
ラッグ波長での遮断特性については、20dB以上の改
善が認められた。
【0038】
【発明の効果】以上のべたように、本発明においては、
ブラッググレーティングにおいて、周期的屈折率変調を
形成した光導波領域に繋がる周期的屈折率変調を形成し
ない光導波領域の屈折率が前記周期的屈折率変調を形成
した光導波領域と前記周期的屈折率変調を形成しない光
導波領域の境界からの距離に対して実質的に増加せず且
つ不連続値をとらないようにする。例えば、周期的屈折
率変調を形成しない光導波領域を前記境界からの距離に
対して屈折率が連続的に単調減少する光導波領域と、場
合によりそれに繋がる屈折率が一定値をとる光導波領域
から構成し、前記周期的屈折率変調を形成した光導波領
域の平均屈折率とそれに繋がる周期的屈折率変調を形成
しない光導波領域の屈折率をそれらの境界においてほぼ
一致させる。その結果、周期的屈折率変調を形成した光
導波領域と周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の
境界のモードフィールド分布の不整合に起因する放射損
失、及び屈折率の不整合による反射の発生を抑制する。
【0039】また、ブラッググレーティング両端におい
て、その光導波領域即ちコアの屈折率と直径をそれに接
続される通信用の光ファイバのコアの屈折率と直径にほ
ぼ一致させることにより、ブラッググレーティングと通
信用の光ファイバの接続点におけるモードフィールド分
布の不整合に起因する放射損失及び屈折率の不整合に起
因する反射を抑制する。以上の効果はブラッググレーテ
ィングだけでなくチャープグレーティングにおいても同
様に認められる。
【0040】その結果、前記放射損失がファイバグレー
ティングの遮断波長における遮断特性を劣化させ、前記
反射がファブリペロー型の干渉系を構成することにより
ファイバグレーティングの遮断波長以外の波長領域に反
射スペクトルを発生するという従来技術のもつ不具合点
を克服し、ブラッググレーティングのブラッグ波長での
遮断特性の向上及び主反射スペクトル以外の波長範囲の
反射光の抑制という効果を奏する。
【0041】また、要求される放射損失の上限規格値が
与えられた場合、周期的屈折率変調を形成しない光導波
領域に形成した屈折率が単調減少する光導波領域の屈折
率変化を伝播モードのモードフィールド径の変化率が一
定となるようにすることにより、前記屈折率が単調減少
する光導波領域の屈折率の変化率を一定とする場合に比
較して、前記屈折率が単調減少する光導波領域の所要長
を短くすることが可能となり、その結果、ファイバグレ
ーティングの小型化、更にはファイバグレーティングを
用いた素子の小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブラッググレーティングの屈折率
分布を示す図である。
【図2】従来技術によるブラッググレーティングの屈折
率分布、反射スペクトルを示す図である。
【図3】従来技術によるブラッググレーティングの屈折
率分布、反射スペクトルを示す図である。
【図4】従来技術によるブラッググレーティングの屈折
率分布、動作を示す図である。
【図5】本発明に係るブラッググレーティングの製造方
法を示す図である。
【図6】放射損失と変換長の関係を示す図である。
【図7】本発明に係るブラッググレーティングの透過特
性、反射特性を示す図である。
【図8】従来技術によるブラッググレーティングの透過
特性、反射特性を示す図である。
【符号の説明】
10:周期的屈折率変調を形成した光導波領域 11:周期的屈折率変調を形成しない光導波領域 12:屈折率が単調減少する光導波領域 13:屈折率が一定値をとる光導波領域 40:光ファイバ 41:コア 42:クラッド 43:入射端 44:出射端 45:周期的屈折率変調 46、47:周期的屈折率変調を形成した光導波領域と
周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の境界 48:外周部 51:全反射ミラー 52、53:紫外平行光 54:スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村嶋 清孝 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H049 AA33 AA51 AA59 AA62 2H050 AC82 AC84 AD00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的屈折率変調を長手方向に形成した
    光導波領域とそれに繋がる周期的屈折率変調を形成しな
    い光導波領域からなる光導波路型回折格子において、前
    記周期的屈折率変調を形成した光導波領域の平均屈折率
    と前記周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の屈折
    率が前記周期的屈折率変調を形成した光導波領域と前記
    周期的屈折率変調を形成しない光導波領域の境界におい
    てほぼ一致し、前記周期的屈折率変調を形成しない光導
    波領域の長手方向の屈折率が前記境界からの距離の増加
    に対して増加せず、且つ不連続値をとらないことを特徴
    とする光導波路型回折格子
  2. 【請求項2】 前記周期的屈折率変調を形成しない光導
    波領域の長手方向の屈折率が前記境界からの距離の増加
    に対して単調減少することを特徴とする請求項1に記載
    の光導波路型回折格子
  3. 【請求項3】 前記周期的屈折率変調を形成しない光導
    波領域が、屈折率が前記周期的屈折率変調を形成した光
    導波領域と前記周期的屈折率変調を形成しない光導波領
    域の境界からの距離の増加に対して単調減少し且つ不連
    続値をとらない光導波領域と、前記単調減少する光導波
    領域に繋がり屈折率が一定値をとる光導波領域からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光導波路型回折格子
  4. 【請求項4】 周期的屈折率変調を長手方向に形成しな
    い光導波領域の、屈折率が周期的屈折率変調を形成した
    光導波領域と前記周期的屈折率変調を形成しない光導波
    領域の境界からの距離の増加に対して単調減少する光導
    波領域の屈折率を当該光導波領域を伝播するモードのモ
    ードフィールド径の変化率が一定となるように単調減少
    させたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載
    の光導波路型回折格子
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