JP2000197218A - 住宅用分電盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐ブレーカの配線作業をする際に、分岐ブ
レーカと負荷の対応関係を容易に認識できる住宅用分電
盤を提供することを課題とする。 【解決手段】 負荷名称板５の下辺に、負荷名称板５を
保持して充電部カバー６か或いは分電盤の前面カバー２
の何れかに係止作用する切り換え部材８を設け、切り換
え部材８をスライド操作することで切り換えを行い、負
荷名称板５を充電部カバー６か前面カバー２の何れかに
装着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の分岐ブレー
カが組み込まれた住宅用分電盤に属し、詳しくはその分
岐ブレーカの接続負荷表示構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の住宅用分電盤は、図４に示すよう
に個々の負荷に対応して複数の分岐ブレーカ４が設けら
れているため、その接続負荷が分かるように分電盤の前
面カバー２０の各分岐ブレーカの対応位置に負荷名称部
２１が設けられ、それぞれの負荷に接続された負荷名称
が記入できるようになっている。そのため、使用負荷が
決められている場合はあらかじめ負荷名称部２１が記入
され、その配置に合わせて各分岐ブレーカ４の配線作業
が行なわれていた。また、分岐ブレーカ４を操作する際
には、その負荷名称部２１の記載により接続負荷を把握
していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の住
宅用分電盤の配線作業は、カバー２０を外して行われる
ため、配線作業をする際、負荷と分岐ブレーカ４との誤
結線が無いようカバー２０の負荷名称部２１と照合しな
がら行わなければならず面倒な作業となっていた。そこ
で、その負担を軽減するために、図５に示すように分岐
ブレーカ４の電源側配線である充電部に設けられた充電
部カバー２２にも個々の分岐ブレーカに対応して負荷名
称を表示することで、いちいち前面カバーを見る煩わし
さを無くす方法も行われたりしているが、正規の負荷名
称部にも記入しなければならないため、２度手間となり
煩わしかった。

【０００４】そこで、本発明は上記問題点に鑑み成され
たもので、分岐ブレーカの配線作業をする際にも、分岐
ブレーカと負荷の対応関係を容易に認識できる住宅用分
電盤を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１の発明に係る住宅用分電盤は、複数の分岐
ブレーカを有し、その電源側充電部に充電部カバーを設
けた住宅用分電盤において、分電盤前面カバーの前記充
電部カバーに対応した位置に開口部を形成し、各分岐ブ
レーカに接続された負荷の名称を記入する負荷名称板
を、前記充電部カバー上か開口部内かの何れかに切り換
え装着可能として構成される。

【０００６】請求項２の発明に係る住宅用分電盤は、請
求項１の発明において、負荷名称板に、その装着場所の
切り換え操作をする切り換え部材を連結し、切り換え部
材が充電部カバー或いは前面カバー開口部の何れかに係
止することで負荷名称板の切り換え装着を可能として構
成される。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態の１例を、図面を基に詳細に説明する。図１は本発
明に係る住宅用分電盤を示し、前面カバーを外した状態
を示している。図示するように、漏電遮断器３や複数の
分岐ブレーカ４を組み付けた本体１とその前面を覆う前
面カバー２とから構成され、５は負荷名称板であり、
（ａ）では上下２列に設けられた分岐ブレーカ４の間の
充電部カバー６上に負荷名称板５を装着した状態を示
し、（ｂ）は前面カバー２に装着した状態を示してい
る。

【０００８】負荷名称板５は図２に示すように、四角形
板体で下辺に切り換え部材８を係止する係止溝１０が形
成されている。切り換え部材８は、負荷名称板５に２段
階にスライドして係止作用する係止突起９を上辺の左右
２ヶ所に有し、操作時手前となる図面上部に前面カバー
２の開口部７下辺７ａを挟持する断面略コ字状の挟持辺
８ａが形成され、奥側となる下部には充電部カバー６に
係合する係合突辺８ｂが形成されている。そして、充電
部カバー６の下辺６ａには切り換え部材の係合突辺８ｂ
が挿入される挿入溝１２が設けられている。尚、図１に
おいて、１４は漏電遮断器操作窓、１５は分岐ブレーカ
操作窓である。また、前面カバー２の開口部７の位置
は、充電部カバー６の位置に合わせると共に負荷名称板
５の形状に一致させて形成されている。

【０００９】負荷名称板５の切り換え装着操作を図３の
断面説明図を基に説明すると、まず充電部カバー６に負
荷名称板５を装着する操作は、（ａ）に示すように切り
換え部材８を挿入係止した負荷名称板５を充電部カバー
６に重ねた位置にもってゆき、切り換え部材８の係合突
辺８ｂを充電部カバーに形成された挿入溝１２に挿入す
ればよく、こうすることで前面カバー２を開放しても負
荷名称板５は本体１側に装着されたままとなる。

【００１０】そして、前面カバー２に負荷名称板５を切
り換え装着する場合は、前面カバー２を本体１に装着し
た状態で、切り換え部材８を下方（図示右方向）にスラ
イドさせ、切り換え部材８と充電部カバー６との係合を
解除すると同時に図（ｂ）に示すように、切り換え部材
８の手前挟持辺８ａにより、前面カバー開口部７の下辺
７ａを挟持させればよい。尚、切り換え部材８のスライ
ド操作に追従して負荷名称板５が移動しないように、前
面カバー２と負荷名称板５との間で移動を阻止する係合
部を設けると良い。

【００１１】このように、切り換え部材のスライド操作
により、容易に負荷名称板の装着を変更できる。また、
負荷名称板を充電部カバー上と前面カバーとの間で切り
換え装着することで、充電部カバー上に装着すれば、分
電盤の前面カバーを外しても各分岐ブレーカに接続され
た負荷を容易に知ることができ、結線ミスを防止するこ
とができる。また、分電盤の前面カバーに装着すれば前
面カバーを本体に装着した状態でも負荷名称板を見やす
く、分岐ブレーカの操作を間違える事がなく、使用目的
に応じて使い分けることができる。尚、上記実施の形態
にあっては、切り換え部材は負荷名称板の下辺全体に渡
り設けられているが、左右の側辺或いは左右下端部の２
ヶ所に独立した形で設けても良い。

【００１２】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
負荷名称板の装着位置を選択できるので、充電部カバー
に装着すれば、分電盤の前面カバーを外しても各分岐ブ
レーカに接続された負荷が分かりやすく、結線ミスを防
止することができる。また、分電盤の前面カバーに装着
すれば前面カバーを装着した状態でも負荷名称板を見や
すく、分岐ブレーカの操作を間違えることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の１例を示す住宅用分電盤
の斜視説明図であり、（ａ）は負荷名称板を充電部カバ
ーに設けた場合、（ｂ）は負荷名称板を前面カバーに設
けた場合を示している。

【図２】図１の負荷名称板と切り換え部材の詳細を示す
斜視図である。

【図３】切り換え部材による負荷名称板の切り換え操作
を示す要部断面説明図であり、（ａ）は負荷名称板を充
電部カバーに装着した状態、（ｂ）は前面カバーに装着
した状態を示している。

【図４】従来の住宅用分電盤を示す斜視図である。

【図５】従来の住宅用分電盤の充電部カバーに負荷名称
を記入した様子を示す説明図である。

【符号の説明】

１・・本体、２・・前面カバー、３・・漏電遮断器、４
・・分岐ブレーカ、５・・負荷名称板、６・・充電部カ
バー、７・・開口部、８・・切り換え部材、９・・係止
突起、１０・・係止溝。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の分岐ブレーカを有し、その電源側
   充電部に充電部カバーを設けた住宅用分電盤において、
   分電盤前面カバーの前記充電部カバーに対応した位置に
   開口部を形成し、各分岐ブレーカに接続された負荷の名
   称を記入する負荷名称板を、前記充電部カバー上か開口
   部内かの何れかに切り換え装着可能とした住宅用分電
   盤。
2. 【請求項２】 負荷名称板に、その装着場所の切り換え
   操作をする切り換え部材を連結し、切り換え部材が充電
   部カバー或いは前面カバー開口部の何れかに係止するこ
   とで負荷名称板の切り換え装着を可能とした請求項１記
   載の住宅用分電盤。