JP2000194690A - 文書デ―タに対するリンク情報付加装置 - Google Patents

文書デ―タに対するリンク情報付加装置

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JP2000194690A
JP2000194690A JP10376758A JP37675898A JP2000194690A JP 2000194690 A JP2000194690 A JP 2000194690A JP 10376758 A JP10376758 A JP 10376758A JP 37675898 A JP37675898 A JP 37675898A JP 2000194690 A JP2000194690 A JP 2000194690A
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Masayuki Ueno
政之 上野
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PLANET COMPUTER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 もとの文書に対して修正が施された場合に、
修正前の文書に対して設定されたリンク情報を流用す
る。 【解決手段】 電子化された文書を、文書データとして
入力し、特定頁の特定領域をリンク元、別な特定頁の特
定領域をリンク先とするリンク情報を設定する。矩形P
内をリンク元とする設定がなされた場合、矩形Pの位置
を示す座標値とともに、矩形P内のテキストの全文、矩
形P外の先行部分、後続部分を境界情報として抽出し、
これらをリンク情報として記録しておく。もとの文書が
修正され、文字列の挿入,削除があった場合、修正前の
文書について設定したリンク情報を、修正後の文書につ
いても流用するが、矩形Pの位置を示す座標値について
は、境界情報に基づいて、正しい第1の境界および第2
の境界を認識して修正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリンク情報付加装置
に関し、特に、テキストや画像を含む文書を文書データ
の形で入力し、この文書の特定部分から別な特定部分へ
と表示を切り替えるためのリンク情報を付加する作業を
行うための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの普及により、オフィスで
用いられる文書は、デジタルデータとして電子化した状
態で利用されるのが一般的になってきている。特に、C
D−ROMやMOディスクなどの高密度情報記録媒体の
普及により、1枚の媒体に膨大な量の情報を蓄積するこ
とが可能になってきており、オフィスの省スペース化と
いう点で、文書の電子化は、大きな意味をもつようにな
ってきている。また、電子化された文書は、コンピュー
タによる検索処理の対象となるため、所望の文書を即座
に検索して閲覧できるという点も、電子化を行う上での
大きなメリットである。
【0003】電子化された文書を作成する装置として
は、パーソナルコンピュータが広く利用されている。特
に、多機能化した最近のワープロソフトウエアを組み込
んだパーソナルコンピュータでは、テキストだけでなく
画像を取り込んだ文書を作成することができるようにな
ってきている。
【0004】一方、電子化の利点を生かして、文書にリ
ンク情報を付加する処理も行われるようになってきてい
る。一般に、リンク情報は、文書内の特定部分(リンク
元)から別な特定部分(リンク先)へと表示を切り替え
るために利用される情報であり、このリンク情報を用い
れば、ディスプレイ画面上でリンク元となる特定部分を
マウスなどのポインティングデバイスを用いてクリック
すると、リンク先となる特定部分をディスプレイ画面上
に即座に表示させることができるようになる。このリン
ク情報を用いれば、同一頁内で表示箇所のみを切り替え
ることもできれば、別な頁内の特定箇所に表示を切り替
えることもでき、あるいは、全く別な文書内の特定箇所
に表示を切り替えることもできる。後述するPDFフォ
ーマットで記述された電子化文書では、このようなリン
ク情報を付加することが一般化しており、インターネッ
トを利用してホームページを閲覧するような場合に、こ
のリンク情報に基づいて、次々と新たなリンク先へと表
示を切り替えるような閲覧形態が可能になる。リンク情
報を付加する場合、リンク元となる特定部分をディスプ
レイ画面上で指定し、同様に、リンク先となる特定部分
をディスプレイ画面上で指定する作業が行われる。リン
ク元やリンク先となる特定部分の指定は、通常、ディス
プレイ画面上で当該特定部分を含む矩形領域を指定する
ことによって行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電子
化された文書に対してリンク情報を付加しておけば、関
連したリンク先へと次々と閲覧を行うことが可能にな
り、このようなリンク情報を付加した利用形態は、今
後、電子化文書の重要な利用形態のひとつになるものと
思われる。しかしながら、従来のリンク情報付加装置に
よって付加されるリンク情報の実態は、文書の中身には
直接関係なく、あくまでもリンク元となる特定の領域
(通常、特定の位置座標値によって定義される)と、リ
ンク先となる特定の領域(こちらも、通常、特定の位置
座標値によって定義される)との関係を示すものである
ため、もとになる文書自体が修正された場合、この修正
版の文書については、修正前の文書について設定したリ
ンク情報をそのまま流用することができない。たとえ
ば、もとの文書に対して、単語を挿入するような修正が
施されると、挿入箇所以降のテキストは後方へずれるこ
とになる。このため、修正前の文書について付加された
リンク情報をそのまま流用すると、リンク元として示さ
れている特定領域は、リンク元となるべき本来のテキス
ト部分に対してずれを生じることになる。
【0006】このような事情から、従来は、もとの文書
に対して修正が加えられた場合、たとえ修正前の文書に
対するリンク情報付加作業が完了していたとしても、修
正後の文書に対しては、新たに、リンク情報を付加する
作業を行う必要があった。リンク情報を付加する作業
は、上述したように、オペレータがディスプレイ画面を
見ながら、リンク元となる特定領域とリンク先となる特
定領域とを指定する手作業であるため、オペレータの作
業負担はかなり大きなものとなる。したがって、もとの
文書に対して修正が行われるたびに、新たなリンク情報
を付加することは、作業効率を低下させる大きな問題と
なっていた。
【0007】そこで本発明は、もとの文書に対して修正
が施された場合に、修正後の文書に対して効率的にリン
ク情報を付加することができる、文書データに対するリ
ンク情報付加装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、電子化された文書を、文書データとして入力する
データ入力手段と、入力した文書データを格納する文書
データ格納手段と、オペレータの指示を入力する指示入
力手段と、オペレータの指示に基づいて、文書データに
よって示される文書内の任意の箇所をディスプレイ画面
上に表示する文書表示手段と、ディスプレイ画面上にお
いて、文書の特定頁の特定領域が指定された場合に、当
該特定頁および当該特定頁上における当該特定領域の位
置を示す領域情報を作成する領域情報作成手段と、この
領域情報作成手段によって作成された2つの領域情報が
互いに関連することを示すリンク情報を、オペレータの
指示に基づいて生成し、生成したリンク情報を文書デー
タに付加するリンク情報付加手段と、を備える文書デー
タに対するリンク情報付加装置において、リンク情報付
加手段に、各領域情報によって示される領域の境界にお
いて、互いに連続する「領域内の文書データの少なくと
も一部」と「領域外の文書データの一部」とを境界情報
として抽出し、この境界情報を含むリンク情報を文書デ
ータに付加する機能を設け、データ入力手段によって、
第1の文書データが入力され、この第1の文書データに
リンク情報が付加された後、この第1の文書データの修
正版に相当する第2の文書データが入力された場合に、
第1の文書データに付加されているリンク情報内の領域
情報を、境界情報と第2の文書データとを参照して修正
する機能を有するリンク情報修正手段を更に設け、リン
ク情報修正手段によって修正されたリンク情報に基づい
て、第2の文書データについてのリンク情報を生成する
作業を行えるようにしたものである。
【0009】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る文書データに対するリンク情報付加装置に
おいて、領域情報によって示される領域が、テキストが
割り付けられた領域であった場合に、リンク情報付加手
段が、領域の内部に割り付けられたテキストの全文と、
このテキストの全文に先行する先行部分および後続する
後続部分とを、境界情報として抽出する処理を行い、リ
ンク情報修正手段が、第2の文書データ内を検索し、先
行部分からテキストの全文へと移行する箇所およびテキ
ストの全文から後続部分へと移行する箇所を、それぞれ
正しい境界として認識し、この正しい境界に基づいてリ
ンク情報の修正処理を行うようにしたものである。
【0010】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
の態様に係る文書データに対するリンク情報付加装置に
おいて、領域情報によって示される領域が、テキストが
割り付けられた領域であった場合に、リンク情報付加手
段が、領域の内部に割り付けられたテキストの先頭部分
および後尾部分と、先頭部分に先行する先行部分および
後尾部分に後続する後続部分とを、境界情報として抽出
する処理を行い、リンク情報修正手段が、第2の文書デ
ータ内を検索し、先行部分から先頭部分へと移行する箇
所および後尾部分から後続部分へと移行する箇所を、そ
れぞれ正しい境界として認識し、この正しい境界に基づ
いてリンク情報の修正処理を行うようにしたものであ
る。
【0011】(4) 本発明の第4の態様は、電子化され
た文書を、文書データとして入力するデータ入力手段
と、入力した文書データを格納する文書データ格納手段
と、オペレータの指示を入力する指示入力手段と、オペ
レータの指示に基づいて、文書データによって示される
文書内の任意の箇所をディスプレイ画面上に表示する文
書表示手段と、ディスプレイ画面上において、文書の特
定頁の特定領域が指定された場合に、当該特定頁および
当該特定頁上における当該特定領域の位置を示す領域情
報を作成する領域情報作成手段と、この領域情報作成手
段によって作成された2つの領域情報が互いに関連する
ことを示すリンク情報を、オペレータの指示に基づいて
生成し、生成したリンク情報を文書データに付加するリ
ンク情報付加手段と、を備える文書データに対するリン
ク情報付加装置において、リンク情報付加手段に、各領
域情報によって示される領域内に割り付けられているオ
ブジェクトを示すオブジェクト情報を抽出し、このオブ
ジェクト情報を含むリンク情報を文書データに付加する
機能を設け、データ入力手段によって、第1の文書デー
タが入力され、この第1の文書データにリンク情報が付
加された後、この第1の文書データの修正版に相当する
第2の文書データが入力された場合に、第1の文書デー
タに付加されているリンク情報内の領域情報を、オブジ
ェクト情報と第2の文書データとを参照して修正する機
能を有するリンク情報修正手段を更に設け、このリンク
情報修正手段によって修正されたリンク情報に基づい
て、第2の文書データについてのリンク情報を生成する
作業を行えるようにしたものである。
【0012】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第4
の態様に係る文書データに対するリンク情報付加装置に
おいて、領域情報によって示される領域が、画像が割り
付けられた領域であり、当該画像を示すデータが所定の
オブジェクト名をもった画像データとして用意されてい
る場合に、リンク情報付加手段が、画像データのオブジ
ェクト名をオブジェクト情報として抽出する処理を行
い、リンク情報修正手段が、第2の文書データ内を検索
し、上述のオブジェクト名と同じオブジェクト名を有す
る画像が割り付けられるべき領域を正しい領域と認識
し、この正しい領域に基づいてリンク情報の修正処理を
行うようにしたものである。
【0013】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第
2、第3、第5の態様に係る文書データに対するリンク
情報付加装置において、リンク情報修正手段が、第1の
文書データに付加されているリンク情報内の領域情報で
示される領域の位置を基準として、その前後の所定範囲
を検索範囲と定め、この検索範囲内のみを検索するよう
にしたものである。
【0014】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第6に記載の文書データに対するリンク情報付加装置
において、文書表示手段に、第1の領域を表示した状態
から、リンク情報によって関連づけられた第2の領域を
表示した状態へと表示を切り替える表示切替機能を設
け、オペレータが、この表示切替機能を利用して個々の
リンク情報が正しいか否かを確認するチェック作業を行
えるようにし、オペレータによるチェック作業の結果を
記録し、これを表示する機能をもったリンク情報チェッ
ク手段を更に設けるようにしたものである。
【0015】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第7に記載の文書データに対するリンク情報付加装置
としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、
コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録するようにし
たものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
【0017】§1. リンク情報付加装置の基本構成 はじめに、本発明に係るリンク情報付加装置の一実施例
を説明する。図1は、この実施例に係るリンク情報付加
装置100の基本構成を示すブロック図である。このリ
ンク情報付加装置100は、文書作成装置200で作成
された電子化された文書5を文書データとして入力し、
この文書に対してリンク情報を付加する作業を行うため
に利用される装置であり、オペレータは、この装置に接
続されたディスプレイ300上の画面を見ながら、必要
な操作を行うことになる。
【0018】このリンク情報付加装置100の基本構成
要素は、電子化された文書5を文書データとして入力す
るデータ入力手段10、入力した文書データを格納する
文書データ格納手段20、オペレータの指示を入力する
指示入力手段30、文書内の所定箇所をディスプレイ3
00の画面上に表示する文書表示手段40、ディスプレ
イ300の画面上で特定の領域を示す領域情報を作成す
る領域情報作成手段50、文書データ格納手段20内の
文書データにリンク情報を付加する処理を行うリンク情
報付加手段60、文書データに付加されたリンク情報に
対して修正を行うリンク情報修正手段70、付加された
リンク情報のチェックを行うリンク情報チェック手段8
0である。
【0019】もっとも、これらの各基本構成要素は、こ
のリンク情報付加装置100を機能的な要素に分けて把
握した場合の構成要素であり、実際には、このリンク情
報付加装置100は、汎用のコンピュータハードウエア
に、専用のソフトウエアを組み込むことによって実現さ
れる。したがって、たとえば、文書データ格納手段20
は、このコンピュータ用の記憶装置として実現され、指
示入力手段30は、このコンピュータ用のマウスやキー
ボードなどの入力装置および入力用インターフェイスに
よって実現され、その他の手段は、このコンピュータに
組み込まれた専用のソフトウエアプログラムによって実
現されることになる。また、図1では、文書作成装置2
00を、リンク情報付加装置100とは別個独立した装
置として示してあるが、実際には、文書作成装置200
も、汎用のコンピュータに、ワードプロセッサなどのソ
フトウエアを組み込むことにより実現できる装置であ
り、リンク情報付加装置100と文書作成装置200と
は、同一のコンピュータを用いて実現することが可能で
ある。
【0020】以下、図1に個々のブロックで示す各基本
構成要素の機能について詳述する。ここでは、電子化さ
れた文書5として、PDF形式(Portable Document Fo
rmat)の文書を用いた例について述べることにする。こ
のPDF形式のフォーマットは、米国アドビシステムズ
社(Adobe Systems Incorporated)が提唱した文書表示
用の汎用フォーマットであり、現在、文書表示用フォー
マットとして最も広く普及しているフォーマットであ
る。多機能ワードプロセッサプログラムを用いれば、こ
のPDF形式で文書を出力する方法が用意されており、
文書作成装置200として、このようなワードプロセッ
サプログラムを組み込んだコンピュータを用いれば、文
書出力方法の一形態として、PDF形式の電子化された
文書5を作成することでき、この文書5は、PDFファ
イルとしてリンク情報付加装置100に与えられること
になる。通常、この文書5には、テキスト(文字列)の
情報とともに画像の情報を含ませることができる。
【0021】データ入力手段10は、このようにして用
意されたPDFファイルを読み込み、文書データ格納手
段20内に文書データとして格納する処理を行う。たと
えば、このPDFファイルが、フロッピディスクやMO
ディスクなどの媒体で用意されていた場合には、これら
の媒体からデータを読み出すディスクドライブ装置がデ
ータ入力手段10として機能することになる。また、オ
ンラインによりPDFファイルが伝送されてきた場合に
は、このオンラインに対するインターフェイス装置がデ
ータ入力手段10として機能することになる。図1で
は、2つの異なる文書データA,Bが文書データ格納手
段20内に格納された状態が示されている。
【0022】文書表示手段40は、オペレータの指示に
基づいて、文書データによって示される文書内の任意の
箇所をディスプレイ300の画面上に表示する機能を有
する。具体的には、オペレータがマウスなどの指示入力
手段30を操作して、所望の文書の所望の箇所を閲覧す
る旨の指示を与えると、文書表示手段40は、文書デー
タ格納手段20内から必要な文書データを読み込み、デ
ィスプレイ300の画面上に必要な部分を表示する処理
を行う。たとえば、図2は、ディスプレイ画面上に、文
書データAの第36頁の内容を表示させた例を示してお
り、図3は、同じく文書データAの第92頁の内容を表
示させた例を示している。
【0023】領域情報作成手段50は、このようなディ
スプレイ画面上において、オペレータの指示に基づい
て、リンク元あるいはリンク先となるべき特定領域を設
定する機能を有しており、リンク情報付加手段60は、
こうして設定された特定領域を利用してリンク情報を作
成し、これを文書データ格納手段20内の文書データに
付加する機能を有している。ここでは、具体例を示しな
がら、これらの各手段の機能を説明しよう。たとえば、
図2に示す第36頁の本文第3行目には、「ビッグベン
なる単語」が含まれており、図3に示す第92頁の第2
項目には、「ビッグベンについての説明文」が掲載され
ている。そこで、オペレータが、「ビッグベンなる単
語」をリンク元とし、「ビッグベンについての説明文」
をリンク先とするリンクを形成したいと考えたとしよ
う。
【0024】この場合、オペレータは、まず、ディスプ
レイ画面上に第36頁を表示させた状態にして、図4に
示すように、リンク元となる「ビッグベンなる単語」を
囲むような領域指定を行う。具体的には、マウスなどの
ポインティングデバイスを用いて、矩形Pの対角2頂点
P1,P2の位置をディスプレイ画面上でクリックする
ような操作を行えばよい。続いて、ディスプレイ画面上
に第92頁を表示させた状態にして、図5に示すよう
に、リンク先となる「ビッグベンについての説明文」を
囲むような領域指定を行う。具体的には、マウスなどの
ポインティングデバイスを用いて、矩形Qの対角2頂点
Q1,Q2の位置をディスプレイ画面上でクリックする
ような操作を行えばよい。新たなリンクを定義する旨の
コマンドを入力するとともに、上述したような領域指定
の操作を行えば、矩形P内をリンク元、矩形Q内をリン
ク先とするリンク情報を定義することができ、このよう
なリンク情報を、文書データ格納手段20内の文書デー
タAに付加することができる。
【0025】このようなリンク情報を、文書データAに
付加しておけば、このリンク情報を利用して、閲覧時
に、リンク元からリンク先への表示切り替えが可能にな
る。すなわち、閲覧者が、図2に示すように、第36頁
を閲覧中に、「ビッグベン」なる単語に相当する領域内
(矩形P内)をマスクなどでクリックすると、ディスプ
レイ画面は、瞬時に、図3に示すような表示(矩形Qを
含む頁の表示)に切り替わることになり、「ビッグベ
ン」についての説明文を閲覧することができるようにな
る。閲覧時には、通常、リンク元となっている領域内の
文字列「ビッグベン」の上では、マウスポインタの形態
が変化する。これにより、閲覧者は、当該文字列がリン
ク元となっていることを認識することができる。また、
リンク先については、通常、その表示態様(表示倍率な
ど)を詳細に設定することが可能となっており、上述の
例の場合、リンク先の表示態様として、矩形Q内の説明
文だけを拡大表示させるような態様を設定しておくこと
もできる。
【0026】このように、リンク元からリンク先へ、表
示切り替えを行うためには、図6に示すように、リンク
元を示す第1の領域情報と、リンク先を示す第2の領域
情報とを、リンク情報として用意しておく必要がある。
上述の例の場合、第1の領域情報は、図4に示す矩形P
を示す情報であり、第2の領域情報は、図5に示す矩形
Qを示す情報である。ここで各領域情報は、文書の特定
頁を示す情報と、当該特定頁上における特定領域の位置
を示す情報とから構成されている。たとえば、第1の領
域情報は、第36頁という特定頁を示す情報と、図4に
示す矩形Pの対角2頂点P1,P2の座標値P1(x,
y),P2(x,y)を示す情報とから構成されてお
り、同様に、第2の領域情報は、第92頁という特定頁
を示す情報と、図5に示す矩形Qの対角2頂点Q1,Q
2の座標値Q1(x,y),Q2(x,y)を示す情報
とから構成されている。
【0027】この図6に示すようなリンク情報を、文書
データ格納手段20内の文書データAに付加しておけ
ば、閲覧者が第36頁を閲覧中に、リンク元である矩形
P内をマウスクリックしたことを認識して、リンク先で
ある第92頁の矩形Q内の文書データを表示させるよう
に、ディスプレイ表示の切り替え処理を行うことが可能
になる。
【0028】図1に示すリンク情報付加装置100にお
ける領域情報作成手段50は、オペレータの指示入力に
より、文書の特定頁の特定領域が指定された場合に、当
該特定頁および当該特定頁上における当該特定領域の位
置を示す領域情報を作成する機能を有しており、たとえ
ば、オペレータが図4に示す矩形Pを特定領域として指
定する操作を行った場合、領域情報作成手段50によ
り、図6にリンク元として示す第1の領域情報が作成さ
れ、オペレータが図5に示す矩形Qを特定領域として指
定する操作を行った場合、領域情報作成手段50によ
り、図6にリンク先として示す第2の領域情報が作成さ
れることになる。
【0029】一方、リンク情報付加手段60は、こうし
て領域情報作成手段50によって作成された2つの領域
情報が互いに関連することを示すリンク情報を生成し、
この生成したリンク情報を文書データ格納手段20内の
文書データに付加する機能を有する。上述の例の場合、
図6に示すように、第1の領域情報をリンク元、第2の
領域情報をリンク先とするリンク情報が生成され、文書
データAに付加されることになる。なお、実際には、リ
ンク先については、図6に示す情報の他に、表示倍率な
どを示す情報などが追加される。もちろん、このような
リンク情報は、1つの文書について多数作成することが
できる。また、リンク元とリンク先とは必ずしも同一の
文書内に存在する必要はなく、たとえば、文書データA
内の特定領域をリンク元とし、文書データB内の特定領
域をリンク先とするようなリンク情報を生成することも
可能であり、この場合、各領域情報内の特定頁を示す情
報には、どの文書のどの頁であるかを示す情報が用いら
れることになる。
【0030】§2. 本発明で解決される事項 以上、図1に示すリンク情報付加装置100において、
リンク情報を付加する処理を担う部分について述べた
が、これら§1で述べた事項は、既に公知の技術であ
る。たとえば、前掲の米国アドビシステムズ社から供給
されている「アクロバットエクスチェンジ(Acrobat Ex
change)」などのソフトウエアを用いれば、§1で述べ
たリンク情報の付加処理を行うことができる。
【0031】しかしながら、従来のリンク情報付加装置
を用いた場合、もとになる文書自体が修正された場合
に、この修正版の文書については、修正前の文書につい
て設定したリンク情報をそのまま流用することができ
ず、効率的にリンク情報を付加する作業を行うことがで
きない、という問題がある点は既に述べたとおりであ
る。
【0032】ここでは、本発明への理解を容易にするた
めに、§1で述べた具体例について、この問題点を指摘
しておく。たとえば、文書データ格納手段20内に格納
されている文書データAに、図6に示すようなリンク情
報が付加されていたとしよう。このリンク情報は、図4
に示すような矩形P内の領域をリンク元とし、図5に示
すような矩形Q内の領域をリンク先とするリンク情報で
ある。このようなリンク情報の付加処理を完了した後
に、何らかの事情で、もとの文書に対して修正がなされ
たとしよう。ここでは、一例として、図2に示すような
第36頁の内容の本文部分の第1行目の「ヨーロッパ」
なる単語の後に、「の国々」なる3文字を挿入する修正
が行われたとしよう。文書作成装置200において、こ
のような修正が行われた場合、修正版の電子化文書とし
て、新たなPDFファイルが出力されることになる。
【0033】ここでは、文書データ格納手段20内にお
いて、修正前の文書が文書データAとして格納され、修
正後の文書が文書データBとして格納されたものとしよ
う。図1に示す文書データ格納手段20内には、文書デ
ータAについては既にいくつかのリンク情報が付加され
ており、文書データBについては、まだ何らリンク情報
が付加されていない状態が示されている。文書データA
と文書データBとは、前者が修正前のデータ、後者が修
正後のデータという関係になっており、大部分は同じデ
ータである。しかしながら、文書データAについて付加
されたリンク情報を、そのまま文書データBに付加する
と支障が生じることになる。たとえば、図7に示すよう
に、文書データB(修正後のデータ)の第36頁をディ
スプレイ画面上に表示させると、本文第1行目の「ヨー
ロッパ」なる単語の後に、「の国々」なる3文字が挿入
されているため、以降の文字が3文字ずつ後ろへずれた
状態となっている。ところが、文書データAに付加され
たリンク情報では、リンク元の矩形Pの第36頁上にお
ける位置座標が定義されているため、この矩形Pをリン
ク元としてそのまま流用すると、図7に示すように、本
来意図していた文字列「ビッグベン」ではなく、「で
は、ビッ」なる文字列がリンク元として指定されてしま
うことになる。
【0034】以上は、新たな文字列を挿入した場合の例
であるが、文字列を削除したり、文字数の異なる文字列
と置換したりしても、意図していた領域からずれてしま
うことになる。このようなずれは、リンク元についてだ
け生じるわけではなく、リンク先についても生じること
になる。また、テキストだけでなく、画像を挿入、削
除、置換した場合にも、同様の問題が生じることにな
る。
【0035】従来から利用されているリンク情報付加装
置は、このような問題に対処することができないため、
もとの文書が修正された場合には、再び、すべてのリン
ク情報を設定しなおす作業を行う必要があった。本発明
の目的は、このような作業負担を軽減することにある。
図1に示す基本構成要素のうち、§1では述べなかった
リンク情報修正手段70およびリンク情報チェック手段
80は、このような目的を達成するための新規な構成要
素である。また、本発明に係るリンク情報付加装置10
0におけるリンク情報付加手段60は、§1で述べた機
能の他に、後述するような新たな機能を備えている。以
下、これらについて詳述する。
【0036】§3. 境界情報を記録するアプローチ 上記目的を達成するための第1のアプローチは、リンク
元あるいはリンク先として指定された領域の境界部分の
内容を記録しておく方法である。図8は、この第1のア
プローチを説明するための具体例を示す図である。§1
で述べた例では、修正前の文書について、「ビッグベ
ン」なる単語をリンク元とすることを示す第1の領域情
報が生成されたが、この第1の領域情報は、矩形Pの位
置を示す情報にすぎなかった。これに対し、この第1の
アプローチでは、各領域情報によって示される領域の境
界において、互いに連続する「領域内の文書データの少
なくとも一部」と「領域外の文書データの一部」とを境
界情報として抽出し、この境界情報を含むリンク情報を
文書データに付加するのである。たとえば、領域情報に
よって示される矩形Pが、図8に示すように、テキスト
が割り付けられた領域であった場合には、この矩形Pの
内部に割り付けられたテキストの全文「ビッグベン」
と、このテキストの全文に先行する先行部分「では、」
および後続する後続部分「の鐘が」とを、境界情報とし
て抽出する処理を行えばよい。図8の下段には、このよ
うにして抽出された境界情報が示されている。ここで
は、先行部分として、矩形Pに先行する3文字分を抽出
し、後続部分として、矩形Pに後続する3文字分を抽出
しているが、これらの抽出部分は必ずしも3文字にする
必要はなく、適宜、適当な文字数に設定しておけばよ
い。
【0037】こうして、本発明に係るリンク情報付加装
置100では、リンク情報付加手段60によって、図6
に示すようなリンク情報が生成されるとともに、図8の
下段に示すような境界情報も生成されることになり、こ
の境界情報もリンク情報の一部として文書データAに付
加されることになる。こうして文書データA(修正前の
データ)に付加されたリンク情報は、文書データB(修
正後のデータ)にも流用することが可能になる。ただ
し、流用する場合、必要に応じて修正が必要になる。リ
ンク情報修正手段70は、この修正を行う機能を有す
る。すなわち、リンク情報修正手段70は、文書データ
Aに付加されているリンク情報を参照しながら、文書デ
ータ格納手段20内に格納された文書データB内を検索
して正しい境界を認識する処理を行い、この正しい境界
に基づいて、文書データAに付加されているリンク情報
を修正する処理を行う。
【0038】たとえば、図8に示す例の場合、正しい第
1の境界は、先行部分「では、」からテキストの全文
「ビッグベン」に移行する箇所であり、正しい第2の境
界は、テキストの全文「ビッグベン」から後続部分「の
鐘が」に移行する箇所である。予め境界情報を抽出して
おけば、このような正しい境界を認識することが可能に
なる。たとえば、§2で述べた例のように、もとの文書
に対して新たな3文字「の国々」を挿入する修正が行わ
れた場合、修正後の文書データBに、文書データAにつ
いて付加されたリンク情報をそのまま適用すると、図9
に示すように、矩形Pは3文字分前方にずれた位置にく
ることになる。ところが、リンク情報の一部として、図
8の下段に示す境界情報を用意しておけば、この境界情
報に基づいて、図9に示すように、正しい第1の境界お
よび正しい第2の境界を認識することができ、この正し
い境界に基づいて、矩形Pを図10に示すような矩形P
に修正する処理を行うことができる。リンク情報修正
手段70は、このような修正処理を行う機能を有する。
【0039】こうして修正されたリンク情報は、文書デ
ータBのためのリンク情報として、そのまま流用するこ
とが可能である。リンク情報付加手段60は、この修正
後のリンク情報をそのまま文書データBに付加する処理
を行うことができる。
【0040】なお、上述の例では、「先行部分」,「テ
キストの全文」,「後続部分」を境界情報として抽出し
ているが、矩形P内のデータは必ずしも全文を境界情報
として抽出する必要はなく、その一部のみを境界情報と
して抽出してもかまわない。要するに、領域の境界にお
いて、互いに連続する「領域内の文書データの少なくと
も一部」と「領域外の文書データの一部」とを境界情報
として抽出すれば足りる。たとえば、図5に示す矩形Q
についての境界情報を抽出する場合を考えてみよう。こ
の場合、上述の例のように、矩形Q内のテキストの全文
を境界情報として抜き出してもよいが、矩形P内のテキ
ストに比べるとやや長文となる。一般に、リンク元とな
るテキストは比較的短い文字列であることが多いのに対
し、リンク先となるテキストはやや長い文字列であるこ
とが多い。このような長い文字列の場合、正しい境界の
認識に必要十分な一部分のみを境界情報として抽出した
方が好ましい。
【0041】具体的には、矩形Qの内部に割り付けられ
たテキストの先頭部分および後尾部分と、この先頭部分
に先行する先行部分および後尾部分に後続する後続部分
とを、境界情報として抽出すればよい。図11は、この
ような方針に従って境界情報を抽出した一例を示す図で
ある。この例では、いずれの部分も5文字分のみを抽出
するようにしており、矩形Qの内部に割り付けられたテ
キストの先頭部分として文字列「2.ビッグ」が抽出さ
れ、後尾部分として文字列「造された。」が抽出されて
おり、更に、先頭部分「2.ビッグ」に先行する先行部
分として文字列「スが寄贈。」が抽出され、後尾部分
「造された。」に後続する後続部分として文字列「3.
エッフ」が抽出されている。これらの各部分からなる境
界情報によって、第1の境界および第2の境界を認識す
ることができので、前述した例と同様に、修正後の文書
データBに、修正前の文書データAについて設定したリ
ンク情報を適用した場合に、正しい境界位置を認識する
ことができる。すなわち、文書データB内を検索し、先
行部分から先頭部分へと移行する箇所を正しい第1の境
界と認識し、後尾部分から後続部分へと移行する箇所を
正しい第2の境界と認識する処理を行えばよい。こうし
て認識した正しい境界に基づいて、リンク情報の修正処
理を行えば、修正後のリンク情報を文書データBに付加
すべきリンク情報として利用することができるようにな
る。
【0042】このように、矩形領域内のテキストの全文
ではなく、先頭部分と後尾部分とを境界情報として抽出
する手法を採った場合、この矩形領域の中間部分に文字
列の挿入や削除などの修正が行われた場合(たとえば、
図11において、矩形Q内の「時計塔」の後に何らかの
単語を挿入するような修正が行われた場合)にも、何ら
支障なく正しい境界の認識が可能である。
【0043】なお、正しい境界を認識するために、修正
後の文書データについて検索処理を行う際には、修正前
の文書データに付加されているリンク情報内の領域情報
で示される領域の位置を基準として、その前後の所定範
囲を検索範囲と定め、この検索範囲内のみを検索するよ
うにするのが好ましい。たとえば、図7に示す例では、
矩形Pの位置を基準として何らかの検索範囲(たとえ
ば、矩形Pの前後にそれぞれ100文字の範囲)を設定
しておき、この範囲内を検索したにもかかわらず、正し
い境界を認識することができない場合には、そこで検索
を中止するような処理を行うようにする。検索範囲は、
たとえば、「矩形Pの存在する頁内」というように、頁
単位の設定を行ってもよい。このように、有限の検索範
囲を予め設定しておくことにより、無意味な検索処理が
無制限に続行されることを防ぐことができる。
【0044】以上、境界情報を利用するという第1のア
プローチを、テキストがリンク元あるいはリンク先の領
域として指定された場合を例にとって説明したが、この
第1のアプローチは、画像がリンク元あるいはリンク先
の領域として指定された場合にも適用可能である。もっ
とも、実用上は、画像の場合は後述する第2のアプロー
チの方が適している場合が多い。
【0045】§4. オブジェクト情報を記録するアプ
ローチ 本発明の目的を達成するための第2のアプローチは、リ
ンク元あるいはリンク先として指定された領域内のオブ
ジェクト(文書として表示される対象物)を示すオブジ
ェクト情報を記録しておく方法である。たとえば、図8
に示す例の場合、矩形P内のオブジェクトである「ビッ
グベン」なる文字列そのものをオブジェクト情報として
抽出し、リンク情報の一部として修正前の文書データに
付加しておくようにすれば、修正後の文書について、図
9に示すようなずれが生じていたとしても、領域Pの前
後の検索領域を検索し、「ビッグベン」なる文字列を探
し出せば、図10に示すように、矩形Pを矩形Pに修
正することができる。
【0046】ただ、この第2のアプローチでは、近傍に
たまたま同じオブジェクトが存在していた場合には、誤
った修正が行われる可能性がある。上述の例の場合、
「ビッグベン」なる文字列が同一頁の数箇所に存在して
いたとすると、誤った修正が行われる可能性が高い。し
たがって、テキストの場合には、§3で述べた第1のア
プローチを採るのが好ましい。この第2のアプローチ
は、画像に適用した場合に有効と思われる。通常、テキ
ストとともに画像を含む文書データでは、テキストを示
す文字コードと画像を示す画像データとはそれぞれ別個
に用意され、画像データは所定のオブジェクト名によっ
て呼び出されるようになっていることが多い。このよう
な場合には、この画像データのオブジェクト名をオブジ
ェクト情報として抽出し、リンク情報の一部とするよう
にすればよい。
【0047】たとえば、図12に示す例のように、オペ
レータが文書データAの第36頁を表示させながら、太
陽マークの画像をリンク元として定義する操作を行った
場合を考える。この場合、オペレータは、この画像を含
む矩形Rを特定領域として指定することになる(実際に
は、矩形Rの対角2頂点R1,R2の位置が指定され
る)。このような領域指定がなされた場合、矩形R内に
割り付けられているオブジェクトは、太陽マークの画像
であるから、この画像のオブジェクト名をオブジェクト
情報として抽出し、このオブジェクト情報を含むリンク
情報を生成して、文書データAに付加するようにすれば
よい。
【0048】このような処理を行っておけば、もとの文
書が修正され、太陽マークの画像の割付領域が変更され
た場合であっても、修正後の文書データBを検索し、画
像のオブジェクト名を手掛かりに、太陽マークが割り付
けられるべき正しい領域を認識することができ、この正
しい領域に基づいてリンク情報の修正処理を行うことが
できる。
【0049】§5. リンク情報のチェック処理 以上述べたように、本発明に係るリンク情報付加装置を
用いれば、もとの文書に修正が加えられた場合、修正前
の文書について作成したリンク情報に対してリンク情報
修正手段70による自動修正が施されるため、この自動
修正後のリンク情報を、修正後の文書に付加すべきリン
ク情報として利用することができる。しかしながら、こ
の自動修正機能には、必ずしも100%の確実性が保証
されるわけではない。誤った修正が行われる可能性もあ
れば、修正を行うことができない場合もある。たとえ
ば、前述したように、修正後の文書に対する検索範囲を
限定した場合、検索範囲内に正しい境界や正しいオブジ
ェクトが存在しなければ、修正を行うことができなくな
る。
【0050】もっとも、本発明の目的は、100%の確
実性をもってリンク情報の流用を行うことではなく、修
正後の文書に対してリンク情報を設定する作業負担をで
きるだけ軽減させることにあるので、必ずしも確実な自
動修正が行われる必要はない。正しい境界や正しいオブ
ジェクトを認識することができなかった場合には、取り
敢えず、誤ったリンク情報をそのまま流用した状態にし
ておいてかまわない。修正前の文書に対して設定された
リンク情報を、修正後の文書に対してそのまま流用した
場合に生じる誤りが、わずかでも自動修正されれば、本
発明を導入するメリットは得られる。
【0051】このように、本発明を導入した場合、流用
したリンク情報が正しいか否かをチェックする作業が要
求される。図1に示すリンク情報付加装置100におけ
るリンク情報チェック手段80は、このようなチェック
作業を支援する機能を有している。
【0052】既に述べたように、文書表示手段40は、
オペレータの指示に基づいて、任意の文書の任意の箇所
をディスプレイ300の画面上に表示させる機能を有し
ている。また、この文書表示手段40は、リンク元とな
る第1の領域を表示した状態から、リンク情報によって
関連づけられたリンク先となる第2の領域を表示した状
態へと表示を切り替える表示切替機能を有している。し
たがって、オペレータは、ディスプレイ300の画面上
で、実際にリンク元をクリックすることにより、所望の
リンク先の表示が得られるか否かを確認することによ
り、個々のリンク情報が正しいか否かをチェックする作
業を行うことができる。
【0053】リンク情報チェック手段80は、このよう
なチェック作業を支援するために、オペレータによるこ
のチェック作業の結果を記録し、これを表示する機能を
有している。具体的には、リンク情報チェック手段80
は、オペレータの指示に基づいて、ディスプレイ300
の表示画面上に、図13に示すようなチェックリストを
表示する機能を有している。このチェックリストは、ペ
ージ総括情報表示欄81とページ詳細情報表示欄82と
から構成されている。ページ総括情報表示欄81には、
チェック対象となる文書の頁番号と、当該ページ内の領
域をリンク元とするリンク情報についてのチェック状態
とが表示される。たとえば、図13に示す例において、
第1頁についてのページ総括情報表示欄81には、「ペ
ージ1」なる頁番号が表示され、「未 3/5」なるチ
ェック状態が表示されている。ここで、「未」なる表示
は、当該頁に関するリンク情報のチェックが未だ完了し
ていないことを示し、「3/5」なる表示は、全部で5
個のリンク情報が存在するが、現時点では、そのうちの
3個についてのチェックしか行っていないことを意味し
ている。
【0054】この第1頁についてのページ総括情報表示
欄81の下には、当該頁についてのページ詳細情報表示
欄82が示されている。ここには、リンク1〜5までの
5つのリンク情報(この第1頁内の領域をリンク元とす
るリンク情報)が定義されていることが示されており、
それぞれリンク先となる領域の存在する頁数が、P1〜
P4なる記号で示されている(リンク2について記され
ている「xyz.pdf」なる文字列は、別な文書名を
示すものであり、リンク先がこの別な文書内にあること
を示す)。また、右側の「レ」印は、オペレータによる
チェックが完了した旨を示す表示であり、その右の○ま
たはX印は、リンク情報が正しいか否かの結果を示す記
号である。なお、図示の例では、第2頁〜第4頁につい
ては、ページ総括情報表示欄81のみが表示され、ペー
ジ詳細情報表示欄82は表示されていないが、いずれも
左先頭の三角形をクリックすると、第1頁と同様に、ペ
ージ詳細情報表示欄82が表示されるようになる。
【0055】オペレータは、この図13に示すチェック
リストにリストアップされた個々のリンクについて、正
しいリンク情報が設定されているか否かを確認し、確認
を終えたリンクについては、マウス操作で「レ」印を表
示させるとともに、結果の○またはXを表示させる作業
を行うことになる。なお、この実施例では、ページ詳細
情報表示欄82内の「リンク1〜5」なる文字列の部分
をマウスクリックすると、当該リンクについてのリンク
元がディスプレイ画面上に表示され、「P1〜P4」な
る頁数の部分をマウスクリックすると、当該リンクにつ
いてのリンク先がディスプレイ画面上に表示されるよう
にしてある。このため、オペレータは、マウスクリック
操作で、個々のリンク情報に対するチェック作業を容易
に行うことができる。
【0056】以上、本発明を図示する実施例に基づいて
説明したが、これらの実施例は本発明の実施形態の一例
を示すものであり、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0057】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る文書データに
対するリンク情報付加装置によれば、もとの文書に対し
て修正が施された場合でも、この修正後の文書に対して
効率的にリンク情報を付加することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリンク情報付加装置1
00の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すディスプレイ300上に、文書デー
タAの第36頁の内容を表示させた例を示す画面図であ
る。
【図3】図1に示すディスプレイ300上に、文書デー
タAの第92頁の内容を表示させた例を示す画面図であ
る。
【図4】図2に示す画面上で、リンク元となる矩形Pを
指定した状態を示す画面図である。
【図5】図3に示す画面上で、リンク先となる矩形Qを
指定した状態を示す画面図である。
【図6】図4および図5に示すリンク元およびリンク先
指定によって生成されるリンク情報の一例を示す図であ
る。
【図7】もとの文書に対して修正が行われたために、リ
ンク情報にずれが生じた状態を示す図である。
【図8】本発明の第1のアプローチに基づいて、境界情
報を抽出する方法の一例を示す図である。
【図9】図8に示す境界情報に基づいて、正しい境界を
認識する処理の一例を示す図である。
【図10】図9に示す処理により認識された正しい境界
に基づいて、リンク情報を修正する処理の一例を示す図
である。
【図11】本発明の第1のアプローチに基づいて、境界
情報を抽出する方法の別な一例を示す図である。
【図12】本発明の第2のアプローチに基づいて、オブ
ジェクト情報を抽出する方法の一例を示す図である。
【図13】本発明に係るリンク情報付加装置によって表
示されるチェックリストの一例を示す図である。
【符号の説明】
5…電子化された文書(PDFファイル) 10…データ入力手段 20…文書データ格納手段 30…指示入力手段 40…文書表示手段 50…領域情報作成手段 60…リンク情報付加手段 70…リンク情報修正手段 80…リンク情報チェック手段 81…ページ総括情報表示欄 82…ページ詳細情報表示欄 100…リンク情報付加装置 200…文書作成装置 300…ディスプレイ A,B…文書データ P,P,Q,R…矩形(特定領域) P1,P2,Q1,Q2,R1,R2…頂点

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子化された文書を、文書データとして
    入力するデータ入力手段と、 入力した文書データを格納する文書データ格納手段と、 オペレータの指示を入力する指示入力手段と、 オペレータの指示に基づいて、前記文書データによって
    示される文書内の任意の箇所をディスプレイ画面上に表
    示する文書表示手段と、 前記ディスプレイ画面上において、文書の特定頁の特定
    領域が指定された場合に、当該特定頁および当該特定頁
    上における当該特定領域の位置を示す領域情報を作成す
    る領域情報作成手段と、 前記領域情報作成手段によって作成された2つの領域情
    報が互いに関連することを示すリンク情報を、オペレー
    タの指示に基づいて生成し、生成したリンク情報を前記
    文書データに付加するリンク情報付加手段と、 を備えるリンク情報付加装置において、 前記リンク情報付加手段に、各領域情報によって示され
    る領域の境界において、互いに連続する「領域内の文書
    データの少なくとも一部」と「領域外の文書データの一
    部」とを境界情報として抽出し、この境界情報を含むリ
    ンク情報を文書データに付加する機能を設け、 データ入力手段によって、第1の文書データが入力さ
    れ、この第1の文書データにリンク情報が付加された
    後、この第1の文書データの修正版に相当する第2の文
    書データが入力された場合に、前記第1の文書データに
    付加されているリンク情報内の領域情報を、前記境界情
    報と前記第2の文書データとを参照して修正する機能を
    有するリンク情報修正手段を更に設け、 前記リンク情報修正手段によって修正されたリンク情報
    に基づいて、前記第2の文書データについてのリンク情
    報を生成する作業を行えるようにしたことを特徴とする
    文書データに対するリンク情報付加装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリンク情報付加装置に
    おいて、 領域情報によって示される領域が、テキストが割り付け
    られた領域であった場合に、 リンク情報付加手段が、前記領域の内部に割り付けられ
    たテキストの全文と、このテキストの全文に先行する先
    行部分および後続する後続部分とを、境界情報として抽
    出する処理を行い、 リンク情報修正手段が、第2の文書データ内を検索し、
    前記先行部分から前記テキストの全文へと移行する箇所
    および前記テキストの全文から前記後続部分へと移行す
    る箇所を、それぞれ正しい境界として認識し、この正し
    い境界に基づいてリンク情報の修正処理を行うことを特
    徴とする文書データに対するリンク情報付加装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のリンク情報付加装置に
    おいて、 領域情報によって示される領域が、テキストが割り付け
    られた領域であった場合に、 リンク情報付加手段が、前記領域の内部に割り付けられ
    たテキストの先頭部分および後尾部分と、前記先頭部分
    に先行する先行部分および前記後尾部分に後続する後続
    部分とを、境界情報として抽出する処理を行い、 リンク情報修正手段が、第2の文書データ内を検索し、
    前記先行部分から前記先頭部分へと移行する箇所および
    前記後尾部分から前記後続部分へと移行する箇所を、そ
    れぞれ正しい境界として認識し、この正しい境界に基づ
    いてリンク情報の修正処理を行うことを特徴とする文書
    データに対するリンク情報付加装置。
  4. 【請求項4】 電子化された文書を、文書データとして
    入力するデータ入力手段と、 入力した文書データを格納する文書データ格納手段と、 オペレータの指示を入力する指示入力手段と、 オペレータの指示に基づいて、前記文書データによって
    示される文書内の任意の箇所をディスプレイ画面上に表
    示する文書表示手段と、 前記ディスプレイ画面上において、文書の特定頁の特定
    領域が指定された場合に、当該特定頁および当該特定頁
    上における当該特定領域の位置を示す領域情報を作成す
    る領域情報作成手段と、 前記領域情報作成手段によって作成された2つの領域情
    報が互いに関連することを示すリンク情報を、オペレー
    タの指示に基づいて生成し、生成したリンク情報を前記
    文書データに付加するリンク情報付加手段と、 を備えるリンク情報付加装置において、 前記リンク情報付加手段に、各領域情報によって示され
    る領域内に割り付けられているオブジェクトを示すオブ
    ジェクト情報を抽出し、このオブジェクト情報を含むリ
    ンク情報を文書データに付加する機能を設け、 データ入力手段によって、第1の文書データが入力さ
    れ、この第1の文書データにリンク情報が付加された
    後、この第1の文書データの修正版に相当する第2の文
    書データが入力された場合に、前記第1の文書データに
    付加されているリンク情報内の領域情報を、前記オブジ
    ェクト情報と前記第2の文書データとを参照して修正す
    る機能を有するリンク情報修正手段を更に設け、 前記リンク情報修正手段によって修正されたリンク情報
    に基づいて、前記第2の文書データについてのリンク情
    報を生成する作業を行えるようにしたことを特徴とする
    文書データに対するリンク情報付加装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のリンク情報付加装置に
    おいて、 領域情報によって示される領域が、画像が割り付けられ
    た領域であり、当該画像を示すデータが所定のオブジェ
    クト名をもった画像データとして用意されている場合
    に、 リンク情報付加手段が、前記画像データのオブジェクト
    名をオブジェクト情報として抽出する処理を行い、 リンク情報修正手段が、第2の文書データ内を検索し、
    前記オブジェクト名を有する画像が割り付けられるべき
    領域を正しい領域と認識し、この正しい領域に基づいて
    リンク情報の修正処理を行うことを特徴とする文書デー
    タに対するリンク情報付加装置。
  6. 【請求項6】 請求項2、3または5に記載のリンク情
    報付加装置において、 リンク情報修正手段が、第1の文書データに付加されて
    いるリンク情報内の領域情報で示される領域の位置を基
    準として、その前後の所定範囲を検索範囲と定め、この
    検索範囲内のみを検索するようにしたことを特徴とする
    文書データに対するリンク情報付加装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のリンク
    情報付加装置において、 文書表示手段に、第1の領域を表示した状態から、リン
    ク情報によって関連づけられた第2の領域を表示した状
    態へと表示を切り替える表示切替機能を設け、オペレー
    タが、この表示切替機能を利用して個々のリンク情報が
    正しいか否かを確認するチェック作業を行えるように
    し、 オペレータによる前記チェック作業の結果を記録し、こ
    れを表示する機能をもったリンク情報チェック手段を更
    に設けるようにしたことを特徴とする文書データに対す
    るリンク情報付加装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の文書デ
    ータに対するリンク情報付加装置として、コンピュータ
    を機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ
    読取り可能な記録媒体。
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