JP2000194092A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2000194092A
JP2000194092A JP10376783A JP37678398A JP2000194092A JP 2000194092 A JP2000194092 A JP 2000194092A JP 10376783 A JP10376783 A JP 10376783A JP 37678398 A JP37678398 A JP 37678398A JP 2000194092 A JP2000194092 A JP 2000194092A
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halide photographic
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photographic material
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Koichi Saito
浩一 齋藤
Mineko Ito
峰子 伊東
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】搬送性、耐傷性及び帯電防止性に優れたハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】支持体の一方の側に少なくとも1層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層のバ
ック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該
バック層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有す
る層よりなり、かつその隣接層がイオン導電性ポリマ
−を含有する層よりなる。隣接層がコロイド状金属酸
化物ゾルを含有する層よりなる。隣接層が結晶性金属
酸化物粒子を含有する層よりなる。隣接層が共役系導
電性高分子を含有する層よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料に関するものであり、特に耐傷性、搬送性及び導
電性に優れたバック層を有するハロゲン化銀写真感光材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光
材料と略すことがある)は、一般にガラス、紙、セルロ
−ストリアセテ−トフィルム、ポリエチレンテレフタレ
−トフィルム、ポリエチレンナフタレ−トフィルムもし
くはプラスチックで被覆された紙などの支持体上に感光
性ハロゲン化銀乳剤層および必要に応じて中間層、保護
層、バック層、アンチハレーション層、帯電防止層など
の非感光性層が種々組み合わされてなるものである。こ
のような感光材料は、塗布、乾燥、加工などの製造工程
や、カメラ内の撮影、ラボ内の現像処理、焼き付け時に
おける搬送中に、種々の装置、カメラ等と感光材料との
間、又は写真乳剤層側の表面とバック層面との間等で接
触、摩擦がおこり、バック層に擦り傷が発生するという
問題があった。また摩擦により感光材料が帯電して静電
気の放電が写真に写ったり、静電気によって塵などの小
さなゴミの粒子が付着してバック層を擦ることにより、
更に重大な擦り傷を生じることが多かった。
【0003】擦り傷の発生を防ぐ手段として、例えばバ
ック層に滑り剤を含有する層を設ける方法は良く知られ
ている。このような滑り剤を用いる例としては例えば特
開昭50−117414号公報にオルガノポリシロキサ
ンを用いた例が、特開平1−161337号公報、同4
−1750号公報等に高級脂肪酸又はそのエステルを使
用する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、近年、感光材料に対する使
用方法や処理方法の拡大(例えば迅速撮影や迅速処理な
ど)、温度湿度などの環境条件、塵埃の多い環境下等の
使用時の環境の多様化などのために、感光材料が従来以
上に過酷な取扱条件に曝されることが多くなり、感光材
料の表面層の関与する接触摩擦や接触故障が起こり易く
なるという問題がある。
【0005】これらの問題を解決するために、滑り剤の
含有量を増やすことが考えられるが、この場合には滑り
過ぎることにより製造工程、カメラ内、ラボ機器等での
搬送不良に起因するコマズレ、フィルムの蛇行、巻きズ
レ等の問題が発生し易くなるという欠点があった。
【0006】また、静電気の発生を防ぐ手段として、例
えばバック層に導電性物質を含む帯電防止層を設ける方
法はよく知られている。これらの導電性物質の例として
は特公昭52−25251号、特公昭57−18176
号に記載されているようなイオン導電性ポリマ−、特公
昭35−6616号、特開昭55−5982号に記載さ
れているようなコロイド状金属酸化物ゾル、特開昭56
−143431号に記載されているような結晶性金属酸
化物粒子、特開平5−273702号に記載されている
共役系導電性高分子などが挙げられる。
【0007】しかしながら、イオン導電性ポリマ−とコ
ロイド状金属酸化物ゾルの場合、一般的にその導電性は
現像処理で失われるという問題があった。また結晶性金
属酸化物粒子と共役系導電性高分子においては、一般的
にヘイズが高く、擦り傷耐性が弱いという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、製造
工程、カメラ内、ラボ機器等での搬送性、耐傷性及び帯
電防止性に優れたバック層を有するハロゲン化銀写真感
光材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。 (1) 支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層のバック
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該バッ
ク層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有する層
よりなり、かつその隣接層がイオン導電性ポリマ−を含
有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。 (2) 支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層のバック
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該バッ
ク層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有する層
よりなり、かつその隣接層がコロイド状金属酸化物ゾル
を含有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料。 (3) 前記最外層に含有されるバインダがジアセチル
セルロ−スであることを特徴とする(1)又は(2)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (4) 前記最外層に含有されるバインダ比率が50%
〜95%であることを特徴とする(1)(2)又は
(3)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (5) 支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層のバック
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該バッ
ク層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有する層
よりなり、かつその隣接層が結晶性金属酸化物粒子を含
有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。 (6) 支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層のバック
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該バッ
ク層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有する層
よりなり、かつその隣接層が共役系導電性高分子を含有
する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。 (7) 前記最外層に含有されるバインダがジアセチル
セルロ−スであることを特徴とする(5)又は(6)に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (8) 前記最外層に含有されるバインダの比率が20
%〜80%であることを特徴とする(5)(6)又は
(7)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明における最外層とは、支持体に対してハロゲン化銀乳
剤層を有する側と反対側にある層(バック層)のうち、
支持体から見て最も外側にある層を指す。
【0011】また、本発明における隣接層とは、バック
層のうち支持体に対して最外層の内側に隣接する層を指
す。
【0012】本発明に用いられる滑り剤は特に限定され
ないが、例えば特公昭53−292号に記載されている
ようなポリシロキサンなどのシリコーンオイル、米国特
許第4,275,146号に記載されているような高級
脂肪酸アミド、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチ
レン等の微粉末、米国特許第3,933,516号に記
載されているような高級脂肪酸金属塩もしくは高級脂肪
酸、特公昭58−33541号に開示されているような
高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸誘導体、フルオロカー
ボン類が挙げられる。これらは、単独あるいは混合して
用いることができる。これらの内、高級脂肪酸エステル
が特に好ましく用いることが出来る。高級脂肪酸エステ
ルは合成物でも良いし、カルナウバワックス、キャンデ
リラワックス、ミツロウなどの天然物でも良い。
【0013】本発明に用いられるバインダは特に限定さ
れないが、公知の熱可塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂、その他の反応性樹脂、親水性バインダ及び
これらの混合物などを使用することができる。 上記熱
可塑性樹脂としては特に限定されないが、例えばビニル
系重合体または共重合体、アクリル系重合体または共重
合体、セルロース誘導体(例えば、ニトロセルロース、
セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、
セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセ
テートブチレートなど)、アセタール類、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂
などを挙げることができる。
【0014】放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線な
どの放射線によって硬化させる樹脂で、無水マレイン酸
タイプ、ウレタンアクリルタイプ、エーテルアクリルタ
イプ、エポキシアクリルタイプのものなどが挙げられ
る。 熱硬化性樹脂、その他の反応性樹脂としては特に
限定されないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン系硬化性樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シ
リコーン系硬化性樹脂などが挙げられる。 また、親水
性バインダとしては、例えば水溶性ポリマー、セルロー
スエーテル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステル
及びこれらの混合物を使用することができる。
【0015】水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラ
チン誘導体、ポリビニルアルコール、アクリル酸系共重
合体、無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。セル
ロースエーテルとしては、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
【0016】ラテックスポリマーとしては、塩化ビニル
系共重合体、塩化ビニリデン系共重合体、アクリル酸エ
ステル系共重合体、ポリエステル系共重合体、酢酸ビニ
ル系共重合体、ブタジエン系共重合体などのラテックス
が挙げられる。
【0017】これらの内で、セルロース誘導体を特に好
ましく用いることができ、セルロースジアセテートであ
ることが更に好ましい。
【0018】また、バインダは硬膜しても良い。使用で
きる硬膜剤としては特に限定されないが、例えばアルデ
ヒド系化合物類、ケトン化合物類、反応性のハロゲンを
有する化合物類、反応性のオレフィンを持つ化合物類、
N−メチロール化合物、イソシアナート類、アジリジン
化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物類、ハロゲンカ
ルボキシアルデヒド類を挙げることができる。また、無
機系硬膜剤を使用することもでき、また、カルボキシル
基活性型硬膜剤なども挙げることができる。
【0019】硬膜剤は、通常バインダに対して0.01
〜30重量%用いられ、好ましくは0.05〜20重量
%用いられる。
【0020】本発明におけるバインダ比率(バインダ添
加量/(滑り剤添加量+バインダ添加量)×100
(%))は特に限定されないが、例えば隣接層にイオン
導電性ポリマー、コロイド状金属酸化物ゾルを用いる場
合は50%〜95%が好ましく、55%〜90%である
ことが更に好ましい。また隣接層に結晶性酸化物粒子、
共役系導電性高分子を用いる場合は20%〜80%が好
ましく、25%〜75%が更に好ましい。
【0021】本発明において最外層に滑り剤とバインダ
を含有させる方法は特に限定されないが、例えばバイン
ダと滑り剤の両方を溶解する溶媒に溶かして混合する方
法、特開平7−270983号に記載されているような
滑り剤を溶剤中で分散してバインダに含有させて塗布す
る方法、滑り剤を水中で分散してから溶剤に溶解したバ
インダに含有させる方法、滑り剤を水中で分散して水溶
性ポリマーまたは水分散ラテックスとともに塗布する方
法などがある。
【0022】その中でも滑り剤を溶剤中で分散してバイ
ンダに含有させる方法、滑り剤を水中で分散して溶剤に
溶解したバインダに含有させる方法、を好ましく用いる
ことが出来る。
【0023】また、隣接層に含有させるイオン導電性ポ
リマー、コロイド状金属酸化物ゾル、結晶性金属酸化物
粒子、共役系導電性高分子について説明する。
【0024】イオン導電性ポリマーは特に限定されず、
アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性のいずれ
でも良いが、その中でも好ましいのは、アニオン性、カ
チオン性である。より好ましいのは、アニオン性ではス
ルホン酸系、カルボン酸系、カチオン性では、3級アミ
ン系、4級アンモニウム系のポリマーまたはラテックス
である。
【0025】これらのイオン導電性ポリマーは、例え
ば、特公昭52−25251号、特開昭51−2992
3号、特公昭60−48024号記載のアニオン性ポリ
マーまたはラテックス、特公昭57−18176号、同
57−56059号、同58−56856号、米国特許
第4,118,231号などに記載のカチオン性ポリマ
ーまたはラテックスを挙げることができる。
【0026】以下に、これらのイオン導電性ポリマー又
はラテックスについて具体例を示すがこれに限定される
ものではない。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】コロイド状金属酸化物ゾルは、例えば特公
昭35−6616号に開示されているような無定型の酸
化第二錫ゾル、特開昭55−5982号に記載された無
定型の五酸化バナジウム、特公昭57−12979号に
開示されているような電解質を有するアルミナゾルが挙
げられる。
【0032】結晶性金属酸化物粒子としては、特開昭5
6−143431号に開示されているようなZnO、T
iO2 、SnO2 、Al2 3 、In2 3 、Si
2 、MgO、BaO、MoO3 など、あるいはこれら
の複合酸化物が良く、特にZnO、TiO2 、SnO2
が好ましい。また、金属酸化物に対してドナーを形成す
る異種原子を少量含む物は一般的に導電性が高く好まし
い。異種原子を含む例としては、例えばZnOに対して
はAl、In等の添加、TiO2 に対してはNb、Ta
等の添加、SnO2 に対してはSb、Nb、ハロゲン元
素等の添加が効果的である。これら異種原子の添加量は
0.01mol%〜30mol%の範囲が好ましく、
0.1mol%〜10mol%が更に好ましい。
【0033】また、無機又は有機フィラ−の表面をこれ
らの結晶性酸化物で被覆する方法も好ましく用いること
ができる。
【0034】共役系導電性高分子とは、炭素原子と炭素
原子もしくはヘテロ原子とを結合する二重結合または三
重結合が単結合と交互に長く連なった共役系を分子骨格
とした共役系ポリマーである。これら共役系ポリマーと
しては、1)脂肪族共役系:ポリアセチレンの如き炭素
−炭素の共役系が長く連なっているポリマー、2)芳香
族共役系:ポリ(パラフェニレン)の如き芳香族炭化水
素が長く結合する共役が発達したポリマー、3)複素環
式共役系:ポリピロール、ポリチオフェン、ポリイソチ
アナフテンの如き複素環式化合物が結合して共役系が発
達したポリマー、4)含ヘテロ原子共役系:ポリアニリ
ンの如き脂肪族または芳香族の共役系をヘテロ原子で結
合したポリマー、5)混合型共役系:ポリ(フェニレン
ビニレン)の如き上記共役系の構成単位が交互に結合し
た構造を持つ共役系ポリマー、等があげられる。
【0035】これらの内、1)脂肪族共役系、3)複素
環式共役系、4)含ヘテロ原子共役系を特に好ましく用
いることができ、その具体例としてポリアセチレン及び
その誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリチオフ
ェン及びその誘導体、ポリイソチアナフテン及びその誘
導体、ポリアニリン及びその誘導体を上げることができ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】共役系導電性高分子は、ドーパントをドー
ピングすることによって、優れた導電性を発現させるこ
とが一般的である。
【0037】本発明に用いられるドーパントは特に限定
されないが、例えば以下のようなものを挙げることがで
きる。ハロゲン分子(例えば、Cl2 、Br2 、I2
ICl2 、ICl3 、IBr、IFなど)、ルイス酸
(例えば、PF5 、AsF5 、SbF5 、BF3 、BC
3 、BBr3 、SO3 など)、プロトン酸(例えば、
HF、HCl、HNO3 、H2 SO4 、HClO4 、F
SO3 H、ClSO3 H、CF3 SO3 H、各種有機
酸、アミノ酸など)、遷移金属化合物(例えば、FeC
3 、FeOCl、TiCl4 、ZrCl4 、HfCl
4 、NbF5 、NbCl5 、TaCl5 、MoF5 、M
oCl5 、WF6 、WCl6 、LnCl3 (Ln=L
a、Ce、Pr、Nd、Sm等のランタノイド)な
ど)、電解質アニオン(例えばCl−、Br−、I−、
ClO4 −、PF6 −、AsF6 −、SbF6 −、BF
4 −、CF3 SO3 −、CF3 CO2 −、CH3 SO3
−、CH3 6 5 SO3 −など)、ポリマー電解質ア
ニオン(例えばポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン
酸、ポリ(p−ビニルベンジルスルホン酸)、ポリアク
リル酸、ポリエチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン
酸、ポリリン酸、ポリアスパラギン酸など)等、その他
にO2 、XeOF4 、(NO2 + )(SbF6 )、(N
2 + )(SbCl6 - )、(NO2 + )(B
4 - )、FSO2 OOSO2 F、AgClO4 、H2
IrCl6 、La(NO3 3 ・6H2 Oなどを挙げる
ことができる。
【0038】ドーパントをドーピングする方法は特に制
限されないが、ドーパントの存在下で共役系導電性高分
子を重合する方法が一般的である。
【0039】隣接層には必要に応じてバインダを含有さ
せても良い。使用するバインダは最外層と同様な物を用
いることが出来る。
【0040】また、バック層には接着防止等の機能を持
たせるために、マット剤を添加しても良い。 マット剤
は特に限定されず、無機物でも有機物でも良く、2種類
以上の混合物でも良い。無機物マット剤としては例えば
二酸化珪素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、マンガ
ンコロイド、二酸化チタン、硫酸ストロンチウムバリウ
ムなどが挙げられる。
【0041】有機物マット剤に用いられる化合物として
は、例えば、アクリル酸エステル類、アクリル酸とアク
リル酸エステルの共重合体、メタクリル酸エステル類、
メタクリル酸とメタクリル酸エステルの共重合体、スチ
レン類、ビニルエステル類などの重合体または共重合
体、またはこれらの複合物の共重合体が挙げられる。ま
た、ジビニルベンゼン、N,N′−メチレンビスアクリ
ルアミドなどの架橋剤を加えて3次元網目構造を持った
共重合体を用いても良い。
【0042】本発明の最外層及びその隣接層の塗布方法
としては、公知の種々の方法、例えば、カーテン塗布、
リバースロール塗布、ファウンテンエアドクター塗布、
スライドホッパー塗布、エクストルージョン塗布、ディ
ップ塗布、ブレード塗布、エアーナイフ塗布、スクイズ
塗布、含浸塗布、トランスファーロール塗布、グラビア
塗布、キス塗布、キャスト塗布、スプレイ塗布などが利
用できる。
【0043】また、最外層及び隣接層は遂次塗布しても
良いし、同時塗布しても良い。遂次塗布とは、隣接層塗
布液を塗布乾燥後に最外層塗布液を塗布する、いわゆる
ウェット・オン・ドライ塗布形式であり、同時塗布と
は、隣接層塗布液及び最外層塗布液を湿潤状態で重畳し
て塗布する、いわゆるウェット・オン・ウェット塗布形
式の事である。
【0044】同時塗布には、初め一層を塗布した後に湿
潤状態で可及的速やかに次の層をその上に塗布する方
法、及び多層同時にエクストルージョン塗布(以下同時
重層塗布とする)する方法などがある。
【0045】同時塗布としては特開平2−251265
号、同2−268862号等に記載されている塗布方法
を使用できる。
【0046】本発明に適用しうる支持体には、例えばポ
リエチレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレ
ンフィルム、セルローストリアセテートなどのセルロー
ス誘導体フィルム、ポリエステルフィルム(例えば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
など)、極性基などの置換基を導入したポリエステルフ
ィルム、ピロメリット酸或いはその無水物とジアミンの
反応などで得られるポリイミドなどのフィルムが用いら
れる。
【0047】これらのフィルムは単独で用いても良い
し、積層体として用いても良い。
【0048】また、支持体は表面処理をおこなっても良
い。好ましく用いられる表面処理としては、例えば薬品
処理、機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線
処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処
理、レーザー処理、濃酸処理、オゾン酸化処理などが挙
げられる。
【0049】ハロゲン化銀乳剤層に用いられるハロゲン
化銀乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(R
D)No.17643、22〜23頁(1978年12
月)“I.乳剤製造(Emulsion prepar
ation and types)”及び同(RD)N
o.18716、648頁、グラフキデ著「写真の物理
と化学」ポールモンテル社刊(P.Glafkide
s,Chemie etPhisique Photo
graphique,Paul Montel,196
7)、ダフィン著「写真乳剤化学」フォーカルプレス社
刊(G.F.Duffin,Photographic
Emulsion Chemistry,Focal
Press 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤
製造と塗布」フォーカルプレス社刊(V.L.Zeli
kman et al,Making and Coa
ting Photographic Emulsio
n,Focal Press,1964)などに記載さ
れた方法を用いて調製することができる。
【0050】ハロゲン化銀乳剤は米国特許3,574,
628号明細書、同3,665,394号明細書及び英
国特許1,413,748号明細書に記載された単分散
乳剤も好ましい。
【0051】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことができる。このような工程で
使用される添加剤はRDNo.17643,同No.1
8716及び同No.308119(それぞれ、以下R
D17643、RD18716、RD308119と略
す)に記載されている。
【0052】写真感光材料がカラー写真感光材料である
場合、使用することができる写真用添加剤も上記RDに
記載されている。また、種々のカプラーを使用すること
ができ、その具体例もRD17643及びRD3081
19に記載されている。
【0053】また、これら添加剤は、RD308119
XIV項に記載されている分散方法などにより、写真感
光層に添加することができる。
【0054】カラー写真感光材料には、前述のRD30
8119 VII−K項に記載されているフィルター層や
中間層などの補助層を設けることができる。
【0055】カラー写真感光材料を構成する場合、前述
のRD308119 VII−K項に記載されている順
層、逆層、ユニット構成などの様々な層構成をとること
ができる。
【0056】ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理する
には、例えばT.H.ジェームズ著、セオリイ オブ
ザ ホトグラフィック プロセス第4版(The Th
eory of The Photographic
Process ForthEdition)第291
頁〜第334頁及びジャーナル オブ ザ アメリカン
ケミカル ソサエティ(Journal of th
e American Chemical Socie
ty)第73巻、第3,100頁(1951)に記載さ
れている、それ自体公知の現像剤を使用することができ
る。また、カラー写真感光材料は前述のRD17643
28〜29頁,RD18716 615頁及びRD3
08119 XIXに記載された通常の方法によって、現
像処理することができる。
【0057】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもの
ではない。
【0058】実施例1 セルローストリアセテートフィルム上に下記隣接層用塗
布液1−1〜1−3を20ml/m2 になるように塗布
し、80℃で5分間乾燥した。 <隣接層用塗布液1−1> イオン導電性ポリマー P−14 45g セルロースジアセテート(以下DACとする事がある) 10g アセトン 500ml メタノール 500ml <隣接層用塗布液1−2> イオン導電性ポリマー P−11 45g 水 10ml グリセリン 30ml セルロースジアセテート 10g アセトン 460ml メタノール 500ml <隣接層用塗布液1−3> イオン導電性ポリマー P−5 45g 水 250ml メタノール 250ml セルロースジアセテート 10g アセトン 500ml
【0059】次いで、第2層用塗布液1−1〜1−4を
以下の手順で作成し、各々の隣接層の上に20ml/m
2 になるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。 <ワックス分散液1> カルナウバワックス 90g C1 0 2 1 (CH2 CH2 O)1 8 H 10g 水 900ml 上記組成の溶液を分散し、平均粒径が0.1μmのワッ
クス分散液1を得た。 <ワックス分散液2> カルナウバワックス 90g C1 0 2 1 (CH2 CH2 O)1 8 H 10g シクロヘキサノン 900ml 上記組成の溶液を分散し、平均粒径が1.0μmのワッ
クス分散液2を得た。 <ワックス液1−1> ワックス分散液1 表1参照 水 500ml メタノ−ル 500ml <ワックス液1−2> ワックス分散液2 表1参照 メタノ−ル 1000ml <バインダ−溶液1−1> セルロ−スジアセテ−ト 表1参照 アセトン 500ml N,N−ジメチルホルムアミド 500ml ディゾルバ−で1時間撹拌して溶解した。 <バインダ−溶液1−2> セルロ−スアセテ−トプロピオネート(CAP) 表1参照 アセトン 500ml N,N−ジメチルホルムアミド 500ml ディゾルバ−で1時間撹拌して溶解した。
【0060】ワックス液1−1を600mlとバインダ
−溶液1−1を400mlを1分以内に混合し、更にフ
ッ素系ポリマー活性剤I−1を塗布液に対して50pp
m添加して第2層用塗布液1−1を作成した。また、ワ
ックス液1−2を600mlとバインダ−溶液1−1を
400mlを1分以内に混合して、更にフッ素系ポリマ
ー活性剤I−1を塗布液に対して50ppm添加して第
2層用塗布液1−2を作成した。さらに、ワックス液1
−1を600mlとバインダ−溶液1−2を400ml
を1分以内に混合し、更にフッ素系ポリマー活性剤I−
1を塗布液に対して50ppm添加してて第2層用塗布
液1−3を作成した。ただし、ワックス分散液1,2及
びセルロ−スジアセテ−ト、セルロースアセテートプロ
ピオネートは表1に記載の量になるように添加量を調節
した。
【0061】 <第2層用塗布液1−4> セルロースジアセテート 表1参照 アセトン 500ml 酢酸エチル 500ml ディゾルバ−で1時間撹拌して溶解した。更にフッ素系
ポリマー活性剤I−1を塗布液に対して50ppm添加
してて第2層用塗布液1−4を作成した。ただし、セル
ロ−スジアセテ−トは表1に記載の量になるように添加
量を調節した。 <第2層用塗布液1−5> ワックス分散液1 表1参照 水 500ml メタノ−ル 500ml 更にフッ素系ポリマー活性剤I−1を塗布液に対して5
0ppm添加してて第2層用塗布液1−5を作成した。
【0062】また、各々の隣接層の上に第2層用塗布液
1−5を10ml/m2 になるように塗布し、100℃
で3分間乾燥した。ただし、第2層用塗布液1−5のカ
ルナバワックスは表1に記載されている付量になるよう
に、添加量を変化させている。
【0063】
【化5】
【0064】さらに、支持体のバック層とは反対側の面
に市販されているコニカ株製カラーネガフィルム コニ
カカラーLV400と同一の下引層及び写真乳剤層を設
け、24枚撮り35mmフィルムに加工して表1に示す
内容の試料No.101〜133を作製した。
【0065】作製した試料No.101〜133の各々
について耐傷性、搬送性、現像後の汚れ及び現像後のゴ
ミ付着性を以下の方法で測定した。評価結果を表1に示
す。
【0066】なお、各試料の現像処理は以下のように行
った。 (処理工程) 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38±0.3℃ 780ml 漂 白 45秒 38±2.0℃ 150ml 定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830ml 安 定 60秒 38±5.0℃ 830ml 乾 燥 60秒 55±5.0℃ − *補充量はハロゲン化銀写真感光材料1m2 当たりの値である。
【0067】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、以下のものを使用した。
【0068】 発色現像液及び発色現像補充液 現像液 補充液 水 800ml 800ml 炭酸カリウム 30g 35g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 3.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 5.0g 臭化ナトリウム 1.3g 0.4g 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g 塩化ナトリウム 0.6g − 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドキシルエチル) アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 2.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%
硫酸を用いて発色現像液はpH10.06に、補充液は
pH10.18に調整する。
【0069】 漂白液及び漂白補充液 漂白液 補充液 水 700ml 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g 硝酸ナトリウム 40g 50g 臭化アンモニウム 150g 200g 氷酢酸 40g 56g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いて漂白液はpH4.4に、補充液はpH4.0に調
整する。
【0070】 定着液及び定着補充液 定着液 補充液 水 800ml 800ml チオシアン酸アンモニウム 120g 150g チオ硫酸アンモニウム 150g 180g 亜硫酸ナトリウム 15g 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いて定着液はpH6.2
に、補充液はpH6.5に調整後、水を加えて1リット
ルとする。
【0071】 安定液及び安定補充液 水 900ml p−オクチルフェノ−ルのエチレンオキシド10モル付加物 2.0g ジメチロ−ル尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50
%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0072】評価は、次のように行った。 <耐傷性>先端が25μm(直径)のサファイア針を試
料のバック層表面に圧着し、1秒間に1cmの速さで膜
面上を平行移動させながら0〜50gの範囲で荷重を連
続的に変化させて試料のバック層に損傷が生じる針の荷
重(g)を調べた。数値が大きいほど耐傷性が優れてい
ることを表し、15g以上であれば実用上問題ないレベ
ルであるが、20g以上であることがより好ましく、3
0g以上であることが更に好ましい。
【0073】<搬送性>撮影後、現像処理した試料を、
ゴムロールのニップ力を1kgに調整したコニカ製ノッ
チャーKPN−1200DXに通して、本来のノッチ位
置に対するズレを評価した。評価は以下に示す基準でラ
ンク付けした。Bレベル以上であれば実用上問題ないレ
ベルである。 A:全くズレはない。 B:1mm未満のズレが数コマある。 C:1〜3mm未満のズレが数コマある。 D:3mm以上のズレが数コマから全コマに渡る。
【0074】<現像後の汚れ>現像処理した試料のバッ
ク面を目視観察し、現像後の汚れ具合を評価した。 A:全く汚れはない。 B:全面がうっすらと白くなっている。 C:全面が白くなり、ヘイズが上昇している。 D:ヘイズの上昇が見られ、かつ場所によるムラが大き
い。
【0075】<現像後のゴミ付着性>現像処理した試料
を35mm×14cmに断裁し、23℃・20%RHの
条件下で6時間以上調湿する。試料をウレタンゴムのシ
ートの上に乗せ、ネオプレンゴムのローラーで試料を1
0回擦って帯電させる。その後、試料を23℃・20%
RHに調湿したタバコの灰に近づけ、試料がタバコの灰
を吸い付け始める距離を測定する。吸い付け始める距離
が、5cm未満であれば実用上問題ないが、接触するま
で(距離0cm)吸い付けないことが好ましい。
【0076】
【表1】
【0077】表1に示したように、本発明を用いること
により、耐傷性、搬送性、現像汚れと現像後のゴミ付着
性に優れたハロゲン化銀写真感光材料が得られることが
わかった。
【0078】実施例2 セルローストリアセテートフィルム上に下記隣接層用塗
布液2−1〜2−3を20ml/m2 になるように塗布
し、80℃で5分間乾燥した。 <隣接層用塗布液2−1> アルミナゾルAS−100(日産化学製) 45ml (以下アルミナゾルと略すことがある) セルロースジアセテート 7g アセトン 500ml メタノール 300ml N,N−ジメチルホルムアミド 155ml <隣接層用塗布液2−2> 酸化スズゾル(固形分10%) 135ml (以下スズゾルと略すことがある) 水 100ml セルロースジアセテート 7g アセトン 400ml メタノール 210ml N,N−ジメチルホルムアミド 155ml <隣接層用塗布液2−3> 五酸化バナジウムゾル(固形分10%) 45ml (以下V2O5と略すことがある) 水 100ml セルロースジアセテート 7g アセトン 400ml メタノール 300ml N,N−ジメチルホルムアミド 155ml
【0079】次いで、実施例1と同様の第2層用塗布液
1−1、3、4を作成し、各々の隣接層の上に20ml
/m2 になるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。
【0080】また、各々の隣接層の上に実施例1と同様
の第2層用塗布液1−5を10ml/m2 になるように
塗布し、100℃で3分間乾燥した。ただし、第2層の
バインダとワックスは表2に記載されている付量になる
ように、添加量を変化させている。
【0081】さらに、支持体のバック層とは反対側の面
に市販されているコニカ株製カラーネガフィルム コニ
カカラーLV400と同一の下引層及び写真乳剤層を設
け、24枚撮り35mmフィルムに加工して表2に示す
内容の試料No.201〜224を作製した。
【0082】作製した試料No.201〜224の各々
について耐傷性、搬送性、現像後の汚れ及び現像後のゴ
ミ付着性を実施例1と同様の方法で測定した。評価結果
を表2に示す。
【0083】
【表2】
【0084】表2に示したように、本発明を用いること
により、耐傷性、搬送性、現像汚れと現像後のゴミ付着
性に優れたハロゲン化銀写真感光材料が得られることが
わかった。
【0085】実施例3 セルローストリアセテートフィルム上に下記隣接層用塗
布液3−1、3−2を20ml/m2 になるように塗布
し、80℃で5分間乾燥した。 <隣接層用塗布液3−1> アンチモンドープ酸化スズSN−100P(石原産業製) 10g セルロースジアセテート 5g アセトン 800ml シクロヘキサノン 200ml 上記組成物をディゾルバーを用いて混和し、その後サン
ドミルで分散し、分散液とした。 <隣接層用塗布液3−2> 針状導電性酸化チタンFT−1000(石原産業製) 4g セルロースジアセテート 5g アセトン 800ml シクロヘキサノン 200ml
【0086】上記組成物をディゾルバーを用いて混和
し、その後サンドミルで分散し、分散液とした。
【0087】次いで、実施例1と同様の第2層用塗布液
1−1、3、4を作成し、各々の隣接層の上に20ml
/m2 になるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。
また、各々の隣接層の上に実施例1と同様の第2層用塗
布液1−5を10ml/m2 になるように塗布し、10
0℃で3分間乾燥した。ただし、第2層のバインダとワ
ックスは表3に記載されている付量になるように、添加
量を変化させている。
【0088】さらに、支持体のバック層とは反対側の面
に市販されているコニカ株製カラーネガフィルム コニ
カカラーLV400と同一の下引層及び写真乳剤層を設
け、24枚撮り35mmフィルムに加工して表3に示す
内容の試料No.301〜321を作製した。
【0089】作製した試料No.301〜321の各々
について耐傷性、搬送性を実施例1と同様の方法で測定
した。評価結果を表3に示す。
【0090】また、写真乳剤層塗布前の、バック層塗布
済みの支持体それぞれについて東京電色製 TURBI
DITY METER T−2600DAを用いてヘイ
ズを測定した。ヘイズには特に制限はないが、値が小さ
い方が良く、4.0%以下であることが好ましく、2.
5%以下であることが更に好ましい。結果を表3に示
す。
【0091】
【表3】
【0092】表3に示したように、本発明を用いること
により、耐傷性、搬送性、ヘイズに優れたハロゲン化銀
写真感光材料が得られることがわかった。
【0093】実施例4 セルローストリアセテートフィルム上に下記隣接層用塗
布液4−1、4−2を20ml/m2 になるように塗布
し、80℃で5分間乾燥した。 <ポリピロール分散液>数平均分子量40000のポリ
スチレンスルホン酸10g(SO3H基109ミリモ
ル)の水性溶液100ml中に3.6gのペルオキソ二
硫酸カリウム及び3.0gのピロールを導入した。こう
して得られた反応混合物を20℃で24時間攪拌し分散
液を得た。 <ポリチオフェン分散液>数平均分子量40000のポ
リスチレンスルホン酸10g(SO3H基109ミリモ
ル)の水性溶液100ml中に3.6gのペルオキソ二
硫酸カリウム及び3.0gのチオフェンを導入した。こ
うして得られた反応混合物を20℃で24時間攪拌し分
散液を得た。 <隣接層用塗布液4−1> ポリピロール分散液(粒径0.25μm) 100ml メタノール 300ml セルロースジアセテート 5g アセトン 400ml N,N−ジメチルホルムアミド 200ml <隣接層用塗布液4−2> ポリチオフェン分散液(粒径0.25μm) 100ml メタノール 300ml セルロースジアセテート 5g アセトン 400ml N,N−ジメチルホルムアミド 200ml
【0094】次いで、実施例1と同様の第2層用塗布液
1−1、3、4を作成し、各々の隣接層の上に20ml
/m2 になるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。
【0095】また、各々の隣接層の上に実施例1と同様
の第2層用塗布液1−5を10ml/m2 になるように
塗布し、100℃で3分間乾燥した。ただし、第2層の
バインダとワックスは表4に記載されている付量になる
ように、添加量を変化させている。
【0096】さらに、支持体のバック層とは反対側の面
に市販されているコニカ株製カラーネガフィルム コニ
カカラーLV400と同一の下引層及び写真乳剤層を設
け、24枚撮り35mmフィルムに加工して表4に示す
内容の試料No.401〜421を作製した。
【0097】作製した試料No.401〜421の各々
について耐傷性、搬送性を実施例1と同様の方法で測定
した。評価結果を表4に示す。また、写真乳剤層塗布前
の、バック層塗布済みの支持体それぞれについて実施例
3と同様の方法でヘイズを測定した。結果を表4に示
す。
【0098】
【表4】
【0099】表4に示したように、本発明を用いること
により、耐傷性、搬送性、ヘイズに優れたハロゲン化銀
写真感光材料が得られることがわかった。
【0100】実施例5 セルローストリアセテートフィルム上に下記隣接層用塗
布液5−1〜4を20ml/m2 になるように塗布し、
80℃で5分間乾燥した。 <隣接層用塗布液5−1> イオン導電性ポリマー P−14 45g セルロースジアセテート(DAC) 10g アセトン 500ml メタノール 500ml <隣接層用塗布液5−2> アルミナゾルAS−100(日産化学製) 45ml (以下アルミナゾルと略すことがある) セルロースジアセテート 7g アセトン 500ml メタノール 300ml N,N−ジメチルホルムアミド 155ml <隣接層用塗布液5−3> アンチモンドープ酸化スズSN−100P(石原産業製) 10g セルロースジアセテート 5g アセトン 800ml シクロヘキサノン 200ml 上記組成物をディゾルバーを用いて混和し、その後サン
ドミルで分散し、分散液とした。 <隣接層用塗布液5−4> ポリチオフェン粒子(粒径0.25μm) 3g ポリスチレンスルホン酸 3g アセトン 500ml メタノール 300ml N,N−ジメチルホルムアミド 200ml 上記組成物をディゾルバーを用いて1時間混和し、その
後サンドミルで2時間分散し、分散液とした。
【0101】次いで、実施例1と同様の第2層用塗布液
1−1を作成し、各々の隣接層の上に20ml/m2
なるように塗布し、80℃で5分間乾燥した。ただし、
第2層のバインダとワックスは表5に記載されている付
量になるように、添加量を変化させている。
【0102】さらに、支持体のバック層とは反対側の面
に市販されているコニカ株製カラーネガフィルム コニ
カカラーLV400と同一の下引層及び写真乳剤層を設
け、24枚撮り35mmフィルムに加工して表5に示す
内容の試料No.501〜512を作製した。
【0103】作製した試料No.501〜512の各々
について現像後のゴミ付着性とヘイズを実施例1と同様
の方法で測定した。また、写真乳剤層塗布前の、バック
層塗布済みの支持体それぞれについて実施例3と同様の
方法でヘイズを測定した。
【0104】また、ブロッキング耐性を以下に示す方法
で測定した。結果を表5に示す。 <ブロッキング耐性>サンプルを35mm×14cmに
断裁し、23℃・80%RHの条件下で6時間以上調湿
する。各々のサンプルを乳剤面側とバック面側が接触す
るように重ね合わせ、直径5cmのコアに、35mm×
1mのポリエチレンテレフタレ−トフィルム(膜厚10
0μm)を使って、1kgの荷重をかけて巻き込む。こ
のコアを23℃・80%RHの条件で封入し、55℃の
熱を3日間かける。その後、サンプルを23℃・55%
RHの条件に調整した部屋に移動させ、室温になるまで
放置後、サンプルの乳剤面とバック面をはがし、乳剤面
のフェロ面積を測定する。フェロ面積は特に制限はない
が、30%以下であることが好ましく、15%以下であ
ることがより好ましい。
【0105】
【表5】
【0106】表5に示したように、本発明を用いること
により、ブロッキング耐性、ヘイズ、現像後のゴミ付着
性に優れたハロゲン化銀写真感光材料が得られることが
わかった。
【0107】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、搬送
性、耐傷性及び帯電防止性等に優れたハロゲン化銀写真
感光材料を得ることができ、特に具体的には、耐傷性、
搬送性、現像汚れ、現像後のゴミ付着性や、耐傷性、搬
送性、ヘイズや、また、ブロッキング耐性、ヘイズ、現
像後のゴミ付着性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を
得ることができた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層の
    バック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該バック層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有
    する層よりなり、かつその隣接層がイオン導電性ポリマ
    −を含有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体の一方の側に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層の
    バック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該バック層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有
    する層よりなり、かつその隣接層がコロイド状金属酸化
    物ゾルを含有する層よりなることを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 前記最外層に含有されるバインダがジア
    セチルセルロ−スであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 前記最外層に含有されるバインダ比率が
    50%〜95%であることを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 支持体の一方の側に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層の
    バック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該バック層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有
    する層よりなり、かつその隣接層が結晶性金属酸化物粒
    子を含有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  6. 【請求項6】 支持体の一方の側に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側に少なくとも2層の
    バック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該バック層の最外層が滑り剤とバインダの混合物を含有
    する層よりなり、かつその隣接層が共役系導電性高分子
    を含有する層よりなることを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。
  7. 【請求項7】 前記最外層に含有されるバインダがジア
    セチルセルロ−スであることを特徴とする請求項5又は
    6に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  8. 【請求項8】 前記最外層に含有されるバインダの比率
    が20%〜80%であることを特徴とする請求項5、6
    又は7に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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