JP2000193526A - 微分スペクトルセンサ - Google Patents

微分スペクトルセンサ

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JP2000193526A JP10369040A JP36904098A JP2000193526A JP 2000193526 A JP2000193526 A JP 2000193526A JP 10369040 A JP10369040 A JP 10369040A JP 36904098 A JP36904098 A JP 36904098A JP 2000193526 A JP2000193526 A JP 2000193526A
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哲也 長島
Masanori Okuyama
雅則 奥山
Kazuhiko Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】センサ自体で対象物体の微分スペクトル情報が
直接得られる。 【解決手段】微小間隔を隔てて配置した対向面に反射膜
を形成した一対の光学基板の基板間隔を、外部信号によ
り交流的に変化させて光線の透過特性を変化させる波長
可変干渉フィルタ3と、波長可変干渉フィルタ3を透過
した光を集光する集光レンズ4と、集光レンズ4の集光
位置に配置され、受光光量の変化量に比例した受光信号
を出力する誘電ボロメータ等の光電変換素子と受光信号
を微分する微分回路を備えたセンサチップ5で構成さ
れ、対象物体の分光スペクトルの特徴点を示す検出信号
を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長可変干渉フィ
ルタを利用して測定対象物体の分光スペクトルの変化、
即ち微分スペクトルを簡単に検出する微分スペクトルセ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、測定対象物体の分光スペクトルを
解析して特徴を抽出する装置としては、例えばリモート
センシングに代表されるような大型で複雑な装置が使用
されている。
【0003】また波長可変干渉フィルタを利用したスペ
クトル画像分析装置では、波長可変干渉フィルタの基板
間隔を変えることで、複数の透過ピークスペクトルの分
布を変化させ、透過ピークスペクトルの分布変化で得ら
れた2つの画像の差分を演算することで微分スペクトル
画像を生成し、カラー表示している(特開平8−285
688号)。
【0004】即ち、このスペクトル画像分析装置は、1
画素に対応してR,G,Bの各フィルタを備えた3つの
受光セルを配置したCCD等のカラー撮像手段を使用
し、波長可変干渉フィルタ及び撮影レンズ系により結像
された物体像につき、波長可変干渉フィルタの基板間隔
を2段階に変化させて得たR,G,B画像データをメモ
リに記憶し、2つの画像の差を演算してR,G,Bの微
分スペクトル画像を生成し、カラー表示している。 こ
のような微分スペクトル画像を生成する装置によれば、
生成された微分スペクトル画像を解析することで、物体
のもつ波長スペクトルのどこに特徴的なスペクトル変化
があるのかを求めることができる。更に微分スペクトル
画像のカラー表示によれば、スペクトルのどの帯域に特
徴があるのかを容易に読みとることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リモートセンシング等における分光解析にあっては、イ
メージセンサで撮像したカラー画像や赤外線画像をメモ
リに格納した後に分光スペクトル解析を行っており、画
像が冗長な情報量を持っているため、分光解析のソフト
処理が複雑で処理に時間がかかる。
【0006】また波長可変干渉フィルタを用いたスペク
トル画像分析装置にあっても、波長可変干渉フィルタの
基板間隔を切替えることによる異なる透過ピークスペク
トルの分布変化で得た画像をメモリに記憶した後に、画
素単位の差分計算で微分スペクトル画像を求めており、
ソフト的な画像解析の処理負担が大きく、リアルタイム
で画像処理を行おうとすると高性能で大型の装置を必要
とする問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、センサ自体で測定対象物体の微分ス
ペクトル情報が直接得られるようにした微分スペクトル
センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の微分スペクトルセンサは、微小間隔を隔て
て配置した対向面に反射膜を形成した一対の光学基板の
基板間隔を、外部信号により交流的に変化させて光線の
透過特性を変化させる波長可変干渉フィルタと、波長可
変干渉フィルタの後部に配置され、波長可変干渉フィル
タを透過した光の受光光量に比例した受光信号を出力す
る光電変換素子と、光電変換素子の受光信号を微分する
微分回路とで構成され、対象物体の分光スペクトルの特
徴点を示す検出信号を出力する。
【0009】このため本発明の微分スペクトルセンサ
は、センサ自体が分光スペクトルの中の特徴部分の抽出
と、特徴部分での光量変化を示す微分情報を検出できる
ため、分光解析の妨げとなる情報を低減して有為な情報
を残し、画像処理装置等によるセンサ検出信号の分光解
析に必要な情報量を激減させ、センサ検出信号に基づく
分光解析の処理負担を大幅に減らことができる。
【0010】また本発明の別の形態にあっては、微分ス
ペクトル画像を直接得るためのイメージセンサを実現す
るため、波長可変干渉フィルタ、結像レンズ、撮像素子
で構成する。この場合、撮像素子は、結像レンズの結像
位置に配置され、受光光量に比例した受光信号を出力す
る複数の光電変換素子を受光画素として二次元配置する
と共に受光画素からの受光信号を微分する微分回路を備
える。
【0011】また、この光電変換素子を使用した微分ス
ペクトルセンサについては、その微分回路の低域遮断周
波数を、波長可変干渉フィルタの基板間隔を変化する駆
動周波数よりも低い周波数に設定する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の微分スペクトルセ
ンサの実施形態であり、測定対象物からの光線を集光し
て波長スペクトルの微分成分を検出するスポット型の微
分スペクトルセンサである。
【0013】図1において、スポット型微分スペクトル
センサ1は、ケース2の開口部に続いて波長可変干渉フ
ィルタ3を設け、続いて集光レンズ4を配置し、集光レ
ンズ4の焦点となる集光位置にセンサチップ5を配置し
ている。センサチップ5には図2に示すセンサチップ回
路が実装されている。ここで集光レンズ4は必ずしも必
要なく、集光レンズ4を設けない構造であってもよい。
【0014】図2は、図1のスポット型微分スペクトル
センサ1に設けたセンサチップ5の実施形態である。図
2のセンサチップにあっては、検出素子として赤外線帯
域に検出感度を有する誘電ボロメータ16を使用してい
る。誘電ボロメータ16は赤外線検出容量として機能
し、したがって図示のように可変容量で表わすことがで
きる。
【0015】この赤外線検出容量としての誘電ボロメー
タ16は、強誘電体材料例えば(Ba1-x Srx )Ti
3 の薄膜を使用し、赤外線を受けたときの温度による
誘電率の変化を利用して赤外線パワーを電気信号に変換
する。もちろん誘電ボロメータ16に使用する材料とし
ては、赤外線を吸収したことによる温度変化に伴って誘
電率も変化する材料であれば、適宜の強誘電体材料を使
用できる。
【0016】誘電ボロメータ16は、抵抗体15を介し
て電源電圧+Vcの印加を受け、これによって誘電ボロ
メータ16は電界印加状態で検出動作を行う。このよう
に誘電ボロメータ16に電源電圧+Vcを抵抗体15を
介して加えることによる電界印加によって、電界印加な
しの場合に比べると赤外線に対する検出感度を数十倍と
高めることができる。
【0017】また電界印加型の誘電ボロメータ16にあ
っては、抵抗型ボロメータに比べても赤外線に対する検
出感度を数倍とすることができる。この誘電ボロメータ
16は赤外線の受光量の増加に応じた温度上昇に対し、
強誘電体膜を形成する強誘電体材料(Ba1-x Srx )
TiO3 のx=0.17とすると、温度増加に対し誘電
率を略直線的に増加させる光電変換素子として動作す
る。
【0018】誘電ボロメータ16に続いては微分回路1
7が設けられる。微分回路17は抵抗18とコンデンサ
19を用いたRC微分回路を使用しており、抵抗18の
値をR、コンデンサ19の容量をCとすると、その低域
遮断周波数f1 は f1 =1/2πRC となる。
【0019】ここで誘電ボロメータ16に集光される測
定対象物体からの光線の波長スペクトルは、図3のパル
ス駆動電圧源14からの駆動周波数f0 により図5
(B)のように波長λ1,λ2の間でピークスペクトル
が切り替えられ、例えば図6(B)のような駆動周波数
f0 に同期した受光パワーの変化となる。
【0020】したがって、この波長可変干渉フィルタ3
の駆動周波数f0 に対し微分回路17の低域遮断周波数
f1が f0 >f1 となるように、抵抗18,コンデンサ19の値R,Cを
定める。
【0021】更に微分回路17に続いて帯域通過フィル
タ10を設け、誘電ボロメータ16の検出信号に含まれ
る高周波ノイズを除去するようにしてもよい。もちろ
ん、高周波ノイズが問題にならなければ帯域通過フィル
タ10は設ける必要がない。
【0022】図3は、図1のスポット型微分スペクトル
センサ1に設けた波長可変干渉フィルタ3の構造であ
る。波長可変干渉フィルタ3はファブリ・ペロー型干渉
フィルタとして知られており、一対のガラス基板11
a,11bの対向面に例えば200〜300オングスト
ローム程度の厚みを有するAu等の反射膜となる透光性
の金属膜12a,12bを蒸着しており、このガラス基
板11a,11bを、間に圧電素子13を介して配置
し、その間に微小間隔Xを設定している。
【0023】圧電素子13はパルス駆動電圧源14によ
る2段階の直流電圧V1,V2(但し、V1<V2)の
印加を受けて、基板間隔XをX1,X2の2段階に交流
的に変化させている。
【0024】この波長可変干渉フィルタ3は、ガラス基
板12b側からの入射光に対し、透光性を持つ金属膜1
2b,12a間で多重反射によって生ずる干渉作用に起
因して図4のような複数の透過ピークスペクトルが分布
して光を透過する。図4の透過ピークスペクトルにおい
て、例えば実線の透過ピークスペクトルがパルス駆動電
圧源14から電圧V1を印加して基板間隔をX1とした
場合であり、また破線の透過ピークスペクトルの分布が
パルス駆動電圧源14のパルス電圧をV2として基板間
隔をX2とした場合である。
【0025】このような交流的に変化する複数の透過ピ
ークスペクトルの分布を作り出す図3の波長可変干渉フ
ィルタ3を、図1のようにスポット型微分スペクトルセ
ンサ1に配置した場合、赤外線帯域の特定の波長を測定
対象の目標監視波長とし、この目標監視波長に図4の実
線の透過ピークスペクトルのいずれかが位置するよう
に、基板間隔X1即ちパルス駆動電圧源14のパルス電
圧における低い方のパルス電圧V1を決める。
【0026】このように目標監視波長に対しパルス電圧
V1の基板間隔X1でピークスペクトルをセットしたな
らば、目標監視波長から例えば図4の破線のようにシフ
トした位置に透過ピークスペクトルが存在するように、
パルス駆動電圧源14の高い方のパルス電圧V2によっ
て基板間隔X2を決める。
【0027】再び図1を参照するに、ケース2に設けら
れた波長可変干渉フィルタ3からは、外部にフィルタ駆
動用リード6a,6bが引き出されている。またセンサ
チップ5からは電源供給リード7aと出力リード7bが
引き出されている。
【0028】次に図1のスポット型微分スペクトルセン
サの動作を説明する。図1のスポット型微分スペクトル
センサ1は、例えば火災によって発生する炎から放射さ
れる赤外線を検出する炎検出器等に使用される。図5
(A)は測定対象物から光線を受光した際のスペクトル
である。
【0029】この測定対象のスペクトルに対し、図3の
ようにパルス駆動電圧源14からのパルス電圧V1,V
2の繰返しにより波長可変干渉フィルタ3の基板間隔を
X1,X2で変化させたときの複数の透過ピークスペク
トルの1つが、図5(B)のように測定対象物のスペク
トルの特徴部分に位置するように、パルス駆動電圧V
1,V2をよ決めている。
【0030】このため低い方のパルス電圧V1による基
板間隔X1の設定では波長λ1、例えば3.8 μmに実線
のピークスペクトルが生じ、パルス電圧V2による基板
間隔X2で波長λ2、例えば4.3 μmに破線のピークス
ペクトルが生ずる。
【0031】図6(A)は、図1の波長可変干渉フィル
タ3の基板間隔の切替えであり、パルス駆動電圧源14
からのパルス電圧V1,V2により所定の駆動周波数f
0 で定まる繰返し周期で基板間隔をX1とX2に変化さ
せている。このとき図5(A)のように測定スペクトル
をもつ光線を受光したとすると、図5(B)の干渉フィ
ルタのピークスペクトルの切替えにより、図6(B)の
ような波長λ1のピークスペクトルによる受光パワーと
波長λ2のピークスペクトルによる受光パワーが交互に
得られ、センサチップ5に集光される。
【0032】このため、センサチップ5に設けている図
2の誘電ボロメータ16に図6(B)のような受光パワ
ー(受光量)が加わり、図6(C)のように受光パワー
の立ち上がり変化と立ち下がり変化に対応した微分波形
となるセンサ出力が微分回路17を介して検出信号(微
分信号)Voとして出力される。このセンサ出力となる
検出信号Voは、図5(A)の測定スペクトルの波長λ
1,λ2における変化量を表わす特徴波長での微分スペ
クトルである。
【0033】したがって、図6(C)のようなセンサ出
力が得られたときに例えば炎検知を警報することができ
る。もちろん図5(A)のような特徴のあるスペクトル
が得られていない場合には、波長可変干渉フィルタ3の
波長λ1,λ2の各ピークスペクトルの透過で得られた
受光パワーは略同レベルにあり、センサ出力としての微
分波形は得られない。
【0034】また測定スペクトル帯域全域に亘るような
ノイズスペクトルを受けても測定波長λ1,λ2のそれ
ぞれにおける受光パワーは略同じであり、その結果、微
分出力となるセンサ出力にノイズスペクトルの影響は現
われることはなく、高いSNを確保することができる。
【0035】このように波長可変干渉フィルタ3の基板
間隔を交流的に変化させるようにしたことで、従来の焦
電型センサでは必要となるチョッパを不要にできること
から、機械的駆動部品による信頼性の低下を防ぐことが
できる。また、目標とする特徴スペクトルをもつ対象物
体が存在する場合のみ検出信号を出力することができ
る。
【0036】図7は、本発明の微分スペクトルセンサの
他の実施形態であり、二次元画像として微分スペクトル
画像を得ることのできるイメージ型微分スペクトルセン
サとしたことを特徴とする。
【0037】図7において、イメージ型微分スペクトル
センサ20は、波長可変干渉フィルタ3に続いて結像レ
ンズ21を設け、結像レンズ21の結像位置に撮像素子
22を配置している。結像レンズ21は測定対象物23
を撮像素子22に反転した倒立像24として結像する倒
立光学系を例にとっている。
【0038】波長可変干渉フィルタ3は図3の構造を持
ち、パルス駆動電圧源14によって駆動周波数f0 とな
る電圧V1,V2(但しV1<V2)の印加により基板
間隔をX1,X2で切り替えて、図4の実線と破線のよ
うな透過ピークスペクトルの分布を切り替えている。
【0039】図8は、図7のイメージ型微分スペクトル
センサ20に設けた撮像素子22の実施形態である。撮
像素子22は赤外線二次元イメージセンサを構成してお
り、外部からのタイミング信号やアドレス信号等を含む
制御信号を受ける制御信号入力端子26、外部制御信号
に応じて撮像素子22の動作を制御する信号を出力する
制御回路28、画素セル32がマトリクス状に二次元配
置されたセンサアレイ31、制御回路28からのクロッ
クCLK1に基づいて行パルスSxを出力してセンサア
レイ31の中の行の選択を行う行セレクタ29、制御回
路28からのクロックCLK2に基づいた列パルスSy
の出力によりセンサアレイ31の中の列の選択を行う列
セレクタ30、センサアレイの列に対応して設けられ、
選択された画素セル32からの画素信号を増幅するオペ
アンプ33、センサアレイ31の列に対応して設けられ
オペアンプ33からの信号に含まれる高周波ノイズを除
去する帯域通過フィルタ34、更に制御回路28からの
制御信号SCにより制御されて帯域通過フィルタ34か
らの画素使用の有無を選択的に出力端子27に与えるマ
ルチプレクサ40を備える。
【0040】この撮像素子22における制御回路28
は、行セレクタ29、列セレクタ30及びマルチプレク
サ40を制御し、列セレクタ30からは図9(A)の列
パルスSyがセンサアレイ31に出力され、同時に行セ
レクタ29からは図9(B)の行パルスSxがセンサア
レイ31に出力される。即ち、図9(A)の列パルスS
yは周期Tyで列パルスを出力しており、この列パルス
周期Tyの間に図9(B)の行パルスSxが行方向の画
素セル32の数分だけ出力され、以下これを繰り返す。
【0041】図10は、図8のセンサアレイ31に設け
ている画素セル32の1つを取り出して示したセル回路
図である。図10において、画素セル32には光電変換
素子として、図2と同様、誘電ボロメータ16が設けら
れ、誘電ボロメータ16は赤外線受光量に応じて誘電率
が変化する可変容量として動作する。
【0042】また誘電ボロメータ16は抵抗体15を介
して電源電圧+Vcの印加で電界印加型となっており、
十分な赤外線に対する検出感度を有する。また誘電ボロ
メータ16の検出信号は赤外線受光量に依存した温度に
比例した直線変化であることから、誘電ボロメータ16
に続いて微分回路17を設けている。
【0043】微分回路17は、抵抗18とコンデンサ1
9を備えたRC微分回路であり、その低域遮断周波数f
1 は波長可変干渉フィルタ3の駆動周波数f0 より低い
周波数に設定されている。微分回路17に続いては、行
パルスSxでオン・オフされるトランジスタ35と、列
パルスSyでオン・オフされるトランジスタ36が直列
接続されている。
【0044】尚、図8の撮像素子22にあっては、セン
サアレイ31の外部に帯域通過フィルタ34を設けてい
ることから、画素セル32単位に独立に帯域通過フィル
タを設ける必要はない。
【0045】また上記の実施形態は、赤外線スペクトル
に感度を持つ誘電ボロメータ等の赤外線センサを検出素
子として用いた場合を例にとるものであったが、本発明
はこれに限定されず、可視光域や紫外線域に感度を持
ち、受光量に比例した受光信号を出力する適宜の光電変
換素子を使用できる。
【0046】更に波長可変干渉フィルタ3による測定の
ための目標波長として、炎から放出される赤外線の波長
設定を例にとっているが、測定対象物からの光線のスペ
クトルの特徴に応じて適宜の波長を目標監視波長とする
ピークスペクトルの波長設定(基板間隔の設定)で、適
宜の測定対象物体に対応したセンサ機能が実現できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、センサ自体が分光スペクトルの中の特徴部分の抽出
と特徴部分での光量変化を示す微分情報を直接検出でき
るため、分光スペクトルの解析の妨げとなる情報を大幅
に低減して有効な情報のみを残し、外部的な分光解析と
微分解析を不要にして装置の処理負担を大幅に減らし、
簡単に測定対象物体の微分スペクトルを検出することが
できる。
【0048】特に微分スペクトル画像を出力するイメー
ジセンサ型とした場合には、センサから直接、分光スペ
クトルの中の特徴波長についての微分スペクトル画像信
号が得られ、通常のモニタを使用することで直接微分ス
ペクトル画像の監視表示ができ、画像処理装置でセンサ
からの微分スペクトル画像を読み込むことで、測定対象
物体の特徴解析及び判断を簡単且つ迅速に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単一のセンサチップを用いた本発明の実施形態
の説明図
【図2】図1のセンサチップの回路図
【図3】図1の波長可変干渉フィルタの構造図
【図4】図3の波長可変干渉フィルタの基板間隔を2段
階に変化させたときの複数のピークスペクトル分布の説
明図
【図5】図1の実施形態における測定波長スペクトルと
波長可変干渉フィルタによる特徴ピークスペクトルの切
替え説明図
【図6】図1の実施形態における波長可変干渉フィルタ
の基板間隔切替え、センサ受光パワー及びセンサ検出信
号の説明図
【図7】撮像素子を用いた本発明の実施形態の説明図
【図8】図7の撮像素子の説明図
【図9】図8の撮像素子における列パルスと行パルスの
タイムチャート
【図10】図8の画素セルの回路図
【符号の説明】
1:スポット型微分スペクトルセンサ 2:ケース 3:波長可変干渉フィルタ 4:集光レンズ 5:センサチップ 6a,6b:フィルタ駆動用リード 7a:電源供給リード 7b:出力リード 11a,11b:ガラス基板 12a,12b:金属膜 13:圧電素子 14:パルス駆動電圧源 15,18:抵抗 16:誘電ボロメータ 17:微分回路 19:コンデンサ 20:イメージ型微分スペクトルセンサ 21:結像レンズ 22:撮像素子 23:対象物体 24:倒立像 26:制御信号入力端子 27:画像信号出力端子 28:制御回路 29:行セレクタ 30:列セレクタ 31:センサアレイ 32:画素セル 33:オペアンプ 34:帯域通過フィルタ 40:マルチプレクサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長島 哲也 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 奥山 雅則 大阪府豊中市上野坂1丁目16番13号 (72)発明者 橋本 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G020 AA03 BA13 BA20 CC23 CC55 CC65 CD05 CD26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微小間隔を隔てて配置した対向面に反射膜
    を形成した一対の光学基板の基板間隔を、外部信号によ
    り交流的に変化させて光線の透過特性を変化させる波長
    可変干渉フィルタと、 前記波長可変干渉フィルタの後部に配置され、前記波長
    可変干渉フィルタを透過した光の受光光量に比例した受
    光信号を出力する光電変換素子と、 前記光電変換素子の受光信号を微分する微分回路と、で
    構成され、対象物体の分光スペクトルの特徴点を示す検
    出信号を出力することを特徴とする微分スペクトルセン
    サ。
  2. 【請求項2】微小間隔を隔てて配置した対向面に反射膜
    を形成した一対の光学基板の基板間隔を、外部信号によ
    り交流的に変化させて光線の透過特性を変化させる波長
    可変干渉フィルタと、 前記波長可変干渉フィルタを透過した対象物体からの光
    線を結像する結像レンズと、 前記結像レンズの結像位置に配置され、受光光量に比例
    した受光信号を出力する複数の光電変換素子を受光画素
    として二次元配置すると共に前記受光画素からの受光信
    号を微分する微分回路を設けた撮像素子と、で構成さ
    れ、対象物体の分光スペクトルの特徴点を示す微分スペ
    クトル画像の撮像信号を出力することを特徴とする微分
    スペクトルセンサ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の微分スペクトルセン
    サに於いて、前記微分回路は、前記波長可変干渉フィル
    タの基板間隔を変化する駆動周波数より低い低域遮断周
    波数を有することを特徴とする微分スペクトルセンサ。
JP36904098A 1998-12-25 1998-12-25 微分スペクトルセンサ Expired - Lifetime JP4077098B2 (ja)

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