JP2000191587A - フマル酸水溶液の製造方法およびそのための錠剤 - Google Patents

フマル酸水溶液の製造方法およびそのための錠剤

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Toshio Ito
利男 伊藤
Yukio Tanaka
幸男 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量のフマル酸水溶液を安定的に得るのに有
用なフマル酸水溶液を得る方法を提供する。 【解決手段】 固体のフマル酸をカラムに充填し、通水
することにより、フマル酸水溶液を得る。通水は、通
常、逆通水で行われる。固体のフマル酸は、フマル酸含
有量70重量%以上の錠剤であってもよい。また、得ら
れたフマル酸水溶液のpHは、1〜4程度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定的かつ連続的
に、多量のフマル酸水溶液を得るのに有用な方法、錠剤
およびカラムに関する。
【0002】
【従来の技術】フマル酸は、他の有機酸類に比べ、短時
間で多種類のグラム陰性菌に対して強い抗菌性作用を示
す。特に、最近、問題となっている大腸菌O−157に
対しても強い殺菌作用を示すため、その利用が期待され
ている。また、フマル酸は、コメやキノコなどの天然物
に存在する有機酸の一種であり、使用基準のない食品添
加物である。そのため、安全性の高い殺菌剤として使用
されている。
【0003】新潟県( 社) 県央研究所の実験報告(1997
年7月11日付ホームページ)によれば、フマル酸0.
2%とアスコルビン酸0.2%との混合液は、サルモネ
ラ、大腸菌群、腸炎ビブリオ及びグラム陰性菌以外の酵
母に対して、殺菌作用を示すことが報告されている。ま
た、0.05%のアスコルビン酸を含むフマル酸(0.
02〜0.20%)とエタノールとの殺菌作用を比較す
ると、エタノール1%では、60分後に殺菌作用を示す
にもかかわらず、フマル酸0.2%では1分後に同様の
殺菌作用を示すことが報告されている。
【0004】食衛誌Vol.36,No.1,50-54 には、フマル酸
がグラム陰性菌の発育を阻止したこと、フマル酸は常温
で水に難溶性であり、0.3%水溶液は4℃で沈殿を生
じるため使用しにくいこと、ならびに溶解度の高いフマ
ル酸一ナトリウムを使用すると、0.6%以下の濃度で
は殺菌効果が現れず、0.8%で殺菌効果を示したこと
が報告されている。
【0005】Journal of Food Protection,Vol.59,No.
4,1996 (370-373 )では、大腸菌O-157 などの種々の
菌に対するフマル酸および他の有機酸の殺菌作用につい
て報告されている。この文献では、1.0%および1.
5%のフマル酸が他の有機酸に比べて、高い殺菌効果を
示すことが記載されている。
【0006】フマル酸を殺菌剤として使用する場合、通
常、粉体のフマル酸を水などに溶解させてフマル酸水溶
液として使用している。しかし、フマル酸は、水100
ccに対して、0.2〜0.5g(10〜20℃)程度
の低い溶解性しか示さず、また、温度を高めても溶解性
が低く(例えば、50℃で1.6g、80℃で5.25
g)、溶解速度も遅い。そのため、フマル酸水溶液を得
るためには、通常、一旦加熱し、所定温度の溶解度まで
溶解させて希釈するか、長時間強制攪拌しなければなら
ず、多くの時間と費用を必要とする。従って、多量のフ
マル酸水溶液を、短時間にかつ安価に製造することは困
難であり、高濃度のフマル酸水溶液を得ることもできな
い。
【0007】さらに、これら従来の方法では、フマル酸
の溶解速度が遅いため、フマル酸が完全には溶解せず、
微粒子として残存し、スラリー状になる。例えば、フマ
ル酸の微粒子(80メッシュパス)を水温20℃の水1
0Lに15g(0.15%フマル酸液)を投入し、ゆっ
くり24時間攪拌を続けても、完全には溶解せず、未だ
微粒子のフマル酸が残った状態である。このようなフマ
ル酸水溶液を野菜などの殺菌に使用した場合には、残存
粒子が野菜の表面に付着し、高濃度フマル酸が、部分的
に野菜を変色させ、商品価値を低下させる。また、肉類
の殺菌に使用した場合には、残存粒子が部分的に肉組織
を傷める場合がある。
【0008】一方、溶解速度の遅いフマル酸に、溶解速
度の速いフマル酸ナトリウムや界面活性剤を添加するこ
とにより、溶解速度を速め、フマル酸水溶液を得る方法
が知られている。しかし、この方法で得られたフマル酸
−フマル酸ナトリウム水溶液は、フマル酸水溶液に比
べ、その殺菌作用が十分でない。
【0009】このように、フマル酸は優れた殺菌効果を
示すにもかかわらず、低い溶解性及び溶解速度のため
に、pH1〜4程度の高濃度フマル酸水溶液を効率よく
得ることができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、安全性が高く、殺菌作用に優れたフマル酸水溶液を
効率よく得ることができる方法、そのための錠剤および
カラムを提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、高濃度のフマル酸水
溶液を、短時間で多量に得ることができる方法、そのた
めの錠剤およびカラムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討の結果、固体のフマル酸をカラ
ムに充填し通水することで、安定的かつ連続的にフマル
酸水溶液を得ることができることを見いだし、本発明を
完成した。
【0013】すなわち、本発明では、固体のフマル酸が
充填されたカラムに、通水することにより、フマル酸水
溶液を製造する。通水は上方から下方へ行ってもよく、
下方から上方へ行う逆通水であってもよい。また、固体
のフマル酸は、フマル酸含量が70重量%以上(例え
ば、70〜100重量%)程度の錠剤であってもよい。
【0014】本発明には、フマル酸水溶液を得るための
錠剤、固体のフマル酸を充填させたカラムも含まれる。
【0015】
【発明の実施の形態】[フマル酸]フマル酸は、短時間の
接触で多種のグラム陰性菌(例えば、大腸菌、サルモネ
ラ菌、赤痢菌など)に対して強い殺菌作用を示す。ま
た、フマル酸は、TCAサイクル(tricarboxylic acid
cycle)の有機酸であり、使用基準のない安全性に優れ
た食品添加物である。また、容易に入手可能であり、安
価である。しかし、フマル酸は溶解性が低く、溶解速度
も遅い。例えば、フマル酸の溶解度は、水100mL に
対して、0.2〜0.5g(10〜20℃)、0.8g
(30℃)、1.07g(40℃)、1.6g(50
℃)、2.4g(60℃)、5.25g(80℃)、
9.8g(100℃)程度である。
【0016】本発明によれば、このようなフマル酸であ
っても、固体のフマル酸を充填したカラムに通水するこ
とにより、所定のフマル酸水溶液を、連続的に安定して
得ることができる。
【0017】本発明で使用するフマル酸は、フマル酸単
独であってもよく、フマル酸とフマル酸誘導体(例え
ば、フマル酸ナトリウムなどのフマル酸塩)との混合物
であってもよい。
【0018】本発明で使用するフマル酸では、フマル酸
と、他の有機酸[ 例えば、オキシカルボン酸(酒石酸、
クエン酸、リンゴ酸など)、アスコルビン酸など] とを
組み合わせて含有させてもよい。これら他の有機酸とフ
マル酸との割合は、有機酸/フマル酸(重量比)=1/
10〜1/1程度である。
【0019】本発明の方法で使用する固体のフマル酸の
形態は、固体であれば特に制限されず、種々の形態、例
えば、粉粒体(例えば、20〜200メッシュ程度の粉
粒体)、成形体(錠剤、顆粒剤など)などであってもよ
い。フマル酸は、打錠性に優れるため、通常、錠剤の形
態で使用するのが好ましい。
【0020】粉粒体のフマル酸を使用する場合には、カ
ラムに形成された流水口および流出口に、粉粒体のフマ
ル酸の通過を抑制するメッシュやフィルタを設けること
により、粉粒体のフマル酸が流出するのを防ぐことがで
き、フマル酸水溶液を安定的に得ることができる。
【0021】成形体(例えば、錠剤)の形態でフマル酸
を使用すると、取り扱い性及びカラムへの充填性に優れ
るばかりか、水との接触によりフマル酸の錠剤が、表面
から均一に溶解し易く、pH変化を抑制し、所定pHの
フマル酸水溶液を得ることができる。また、必要に応じ
て、カラム上部に目の細かいメッシュやフィルタを設け
ることにより、残存粒子として固体のフマル酸が水溶液
内に混入するのを防ぐことができる。
【0022】フマル酸の成形体(例えば、錠剤など)
は、慣用の成分を用いて調製できる。成形体を形成する
ための成分としては、例えば、糖類(例えば、マンニト
ールなどの糖アルコール、乳糖、ショ糖、ショ糖エステ
ルなどの二糖類、コーンスターチなど)、結晶セルロー
ス、タルク、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、シクロデキストリンなどの賦形剤;多糖類
[ 例えば、セルロースエーテル類(ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルエチルセルロースなど)、セルロースエステル類
(セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレートなど)、アルファー化デ
ンプン、プルラン、デキストリン、アラビアゴムなど]
、ゼラチンなどのタンパク質、親水性高分子[ 例え
ば、ポリエチレングリコール、ツイーン80、アクリル
酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテー
トなど] などの水溶性結合剤;カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、デンプン類などの崩壊剤などが挙げられる。これら
の成分のうち、親水性又は水溶性の成分を使用するのが
好ましい。また、少なくとも賦形剤を用いる場合が多
く、結合剤も繁用される。
【0023】本発明で使用されるフマル酸成形体には、
種々の添加剤、例えば、アルキル硫酸ナトリウムなどの
アニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルな
どの非イオン系界面活性剤などの界面活性剤;ベンガ
ラ、タール色素などの着色剤;香料、ビタミン類、アミ
ノ酸類、ミネラル類などを添加してもよい。さらに、必
要であれば、セラック、ワックス類(例えば、パラフィ
ンワックス、カルナウバワックス、ミツロウ、モンタン
ワックス等)、脂肪酸とその塩、脂肪族高級アルコー
ル、ヒマシ油などの脂肪酸グリセリンエステルとその硬
化油(例えば、硬化ヒマシ油、硬化牛脂等)などの脂質
などを添加してもよい。
【0024】前記成形体は、慣用の方法、例えば、練合
機、成形機(押出し成形機や圧縮成形機など)を用いて
製造でき、錠剤は、打錠機などを用いて製造できる。フ
マル酸の成形体(特に、錠剤など)において、フマル酸
含量は、例えば、70重量%以上(例えば、70〜10
0重量%)、好ましくは80〜100重量%、さらに好
ましくは85〜100重量%(例えば、90〜100重
量%)程度である。フマル酸含量が70%未満では、溶
解度の違いによりフマル酸の溶出性を高め、高濃度のフ
マル酸水溶液を長期間に亘り得るのが困難であり、また
成形体の破壊が起こり易い。
【0025】通水は、カラムの上部と下部とに形成され
た流入口および流出口から、下降流、傾斜流、又は上昇
流としていずれの方向から行ってもよいが、水のショー
トパスを防止し、確実にフマル酸と水との接触効率を高
めるため、カラムの下部から上部に通水する逆通水であ
るのが好ましい。逆方向から通水する方法(逆通水法)
では、効率よく高濃度のフマル酸水溶液を得ることがで
きる。
【0026】本発明のカラムは、前記固体フマル酸(特
に、前記錠剤)と、流入口及び流出口を備えたカラムと
で構成されている。流入口はカラムの下部に形成すれば
よく、カラム底部、下部側壁であってもよい。また、本
発明のカラムは、メッシュやフィルタを備えていてもよ
く、通常、メッシュやフィルタ間に固体フマル酸の充填
室が形成されている。さらに、カラムは、固体フマル酸
の充填可能なカラム本体と、流入口及び/又はフィルタ
を備え、かつカラム本体の一方の端部に封止状態で装着
可能な蓋材と、流出口及び/又はフィルタを備え、かつ
カラム本体の一方の端部に封止状態で装着可能な蓋材と
で構成してもよい。カラムの形状は、通常、円筒、筒状
などであり、ショートパス防止のため縦長であるのが好
ましい。
【0027】固体のフマル酸を充填したカラムに対する
通水量は、固体のフマル酸1gに対して、0.01〜1
0mL/min、好ましくは0.05〜7mL/min、さらに好ま
しくは0.1〜5mL/min程度であり、0.01〜1mL/m
in(例えば、0.1〜1mL/min)程度であると、高濃度
(低pH)のフマル酸水溶液を得ることができる。
【0028】本発明の方法において、溶解により減少し
た固体のフマル酸は、減少量に応じて適宜追加すればよ
い。カラムに対する固体フマル酸の充填量は、50〜9
5容積%、好ましくは70〜95容積%、さらに好まし
くは80〜90容積%程度である。
【0029】本発明の好ましい態様においては、下部に
流入口、上部に流出口を形成したカラムに、フマル酸含
量が70重量%以上(特に、90〜100重量%程度)
である錠剤を充填し、フマル酸1g当たり0.01〜1
0mL/minの通水量で、流入口から流出口の方向に水を流
し(逆通水)、カラム上部の流出口からオーバーフロー
したフマル酸水溶液を回収する。このような方法では、
pH2〜3程度の高濃度フマル酸水溶液を得ることがで
きる。
【0030】本発明によれば、フマル酸の残存粒子など
が存在しない高濃度のフマル酸水溶液を得ることができ
る。そのため、フマル酸水溶液は、均一で、安定したp
H値を示す。得られたフマル酸水溶液のpHは、1〜
4、好ましくは1.5〜3.5、さらに好ましくは2〜
3程度である。また、フマル酸水溶液のpH値は、使用
する用途に応じて、水などで希釈することにより、所望
のpH値に調整することができる。
【0031】本発明のフマル酸水溶液では、他の有機酸
(例えば、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸など)を添加してもよい。本発明により得られたフマ
ル酸水溶液は、安全性に優れ、高い殺菌作用を示すばか
りでなく、残存粒子などが存在しないため、種々の用
途、例えば、食物(野菜、肉類など)の殺菌、食物を扱
うための器具(食器類)の殺菌、食物を扱う場所(壁、
床)の殺菌などの殺菌用途、食品添加物(例えば、酸味
料)などに使用できる。より具体的には、(1)厨房内
における厨房器具、野菜の殺菌、(2)野菜集荷場にお
ける殺菌、(3)養殖海苔分野における藻類、雑菌類の
殺菌、(4)食肉工場における食肉、機器類、壁、床な
どの殺菌、(5)ジュース加工工場におけるフマル酸の
添加、(6)手洗い用液体殺菌剤、(7)金属の表面処
理、(8)アンモニア臭の除去、(9)畜産飼育場での
殺菌などに使用できる。
【0032】
【発明の効果】本発明では、固体のフマル酸を充填した
カラムに、通水することにより、短時間に多量のフマル
酸水溶液を得ることができる。さらに、優れた殺菌効果
を示す高濃度フマル酸水溶液を得ることができる。本発
明の方法によれば、フマル酸水溶液を、安価に製造する
ことができる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0034】製剤例1 食品添加物用フマル酸(武田薬品工業(株)製、24〜
200メッシュ)100重量部を、打錠機(アプライド
パワージャパン(株)、エナパックプレセットPF−3
0−B)を用いて打錠圧5トンで打錠し、15グラム錠
を作成した(サイズφ30mm、高さ12mmの円形打
錠)。
【0035】実施例1 製剤例1で得られたフマル酸錠剤(30錠)を、φ11
0mm、高さ102mmの円筒型のカラム(カラム容積
0.83L)に充填して、通水量50〜400mL/minで
逆通水(下部から上部へ)したところ、完全に溶解した
フマル酸水溶液を安定的に得ることができた。得られた
フマル酸水溶液には、固体のフマル酸は全く存在せず、
フマル酸水溶液のpHは、2〜3であった。カラムの溶
解水保有量は、0.78L、錠剤充填容積は、0.74
Lであった。
【0036】通水量とオーバーフローしたフマル酸水溶
液のpHを表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】製剤例2 食品添加物用フマル酸(武田薬品工業(株)製、24〜
200メッシュ)99重量部とショ糖エステル1重量部
との混合物を、打錠機(畑鉄工(株)社製)を用いて円
型打錠し、500mg錠(サイズ10mmφ×5mm)
と、250mg錠(サイズ10mmφ×2.5mm)を
作製した。
【0039】実施例2 製剤例2で得られたフマル酸錠剤(500mg)350
0gを、φ100mm、高さ500mmの円筒型のカラ
ム(カラム容積約3.9L)に充填して、通水量100
〜500mL/minで水道水を逆通水(下部から上部へ)し
たところ、完全に溶解したフマル酸水溶液を安定的に得
ることができた。得られたフマル酸水溶液には、固体の
フマル酸は全く存在せず、フマル酸水溶液のpHは、2
〜3であった。フマル酸錠剤の充填高さ380mm、錠
剤充填容積は3Lであった。
【0040】通水量とオーバーフローしたフマル酸水溶
液のpHを表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】製剤例3 食品添加物用フマル酸(武田薬品工業(株)製、24〜
200メッシュ)97重量部、ショ糖エステル2重量部
および二酸化ケイ素(塩野義製薬(株)製、カープレッ
クス)1重量部の混合物を、打錠機(畑鉄工(株)社
製)を用いて円型打錠し、500mg錠(サイズ10m
mφ×5mm)と、250mg錠(サイズ10mmφ×
2.5mm)を作製した。
【0043】実施例3 製剤例3で得られたフマル酸錠剤(500mg)350
0gを、φ100mm、高さ500mmの円筒型のカラ
ム(カラム容積約3.9L)に充填して、通水量100
〜500mL/minで水道水を逆通水(下部から上部へ)し
たところ、完全に溶解したフマル酸水溶液を安定的に得
ることができた。得られたフマル酸水溶液には、固体の
フマル酸は全く存在せず、フマル酸水溶液のpHは、2
〜3であった。フマル酸錠剤の充填高さ380mm、錠
剤充填容積は3Lであった。
【0044】通水量とオーバーフローしたフマル酸水溶
液のpHを表3に示す。
【0045】
【表3】
フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AA05 BB31 BD10 BD20 BE60 BS10 4H011 AA02 BA01 BB06 BC18 DA03 DA13 DG05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体のフマル酸を充填したカラムに、通
    水することによりフマル酸水溶液を製造する方法。
  2. 【請求項2】 逆通水する請求項1記載のフマル酸水溶
    液を製造する方法。
  3. 【請求項3】 固体のフマル酸が錠剤である請求項1記
    載のフマル酸水溶液を製造する方法。
  4. 【請求項4】 錠剤のフマル酸含量が70重量%以上で
    ある請求項3記載のフマル酸水溶液を製造する方法。
  5. 【請求項5】 フマル酸水溶液のpHが1〜4である請
    求項1記載のフマル酸水溶液を製造する方法。
  6. 【請求項6】 フマル酸含量70〜100重量%の錠剤
    を充填したカラムに、フマル酸1gに対して通水量0.
    01〜10mL/min で水を逆通水することにより、pH
    2〜3のフマル酸水溶液を得る方法。
  7. 【請求項7】 フマル酸水溶液を得るための錠剤であっ
    て、フマル酸含量が70〜100重量%である錠剤。
  8. 【請求項8】 固体のフマル酸が充填されたカラム。
JP10367003A 1998-12-24 1998-12-24 フマル酸水溶液の製造方法およびそのための錠剤 Pending JP2000191587A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016079510A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 株式会社リブドゥコーポレーション フマル酸被覆繊維およびフマル酸含有繊維集合体

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JP2016079510A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 株式会社リブドゥコーポレーション フマル酸被覆繊維およびフマル酸含有繊維集合体

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