JP2000191382A - ガラスビン成形用型 - Google Patents

ガラスビン成形用型

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JP2000191382A
JP2000191382A JP10376292A JP37629298A JP2000191382A JP 2000191382 A JP2000191382 A JP 2000191382A JP 10376292 A JP10376292 A JP 10376292A JP 37629298 A JP37629298 A JP 37629298A JP 2000191382 A JP2000191382 A JP 2000191382A
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glass bottle
mold
die
liner
molding
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Hitoshi Okita
仁 大喜多
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FUSO SEIKO KK
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B9/00Blowing glass; Production of hollow glass articles
    • C03B9/30Details of blowing glass; Use of materials for the moulds
    • C03B9/34Glass-blowing moulds not otherwise provided for
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B9/30Details of blowing glass; Use of materials for the moulds
    • C03B9/48Use of materials for the moulds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗型(ガラスビン成形用型30)などの
内壁面47への潤滑剤の塗布を不要とし、潤滑剤の塗布
作業にともなう不具合を解消して粗型30へのゴブの投
入を、型本体31への粘着なしに安定して行い、粗型3
0へのゴブの投入供給時の機械的および熱的衝撃に耐
え、ガラスビン自動製造装置におけるとくに粗型30部
分の成形の完全自動化を可能としたガラスビン成形用型
を提供すること。 【解決手段】 黒鉛その他の炭素材料が自己潤滑性を有
すること、炭素材料によるライナー32を所定の厚さで
粗型30内に設けることに着目したもので、型本体31
の成形空間13に、炭素材料によるライナー32を型本
体31に熱接触させた状態で設けるとともに、ライナー
32の内壁面47を成形表面としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラスビン成形用型
にかかるもので、とくにガラスビン自動製造装置におい
てブロー成形やプレス成形などを行うためのガラスビン
成形用型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガラスビン自動製造装置において
は、溶融したガラスビン材料の小塊(ゴブ)を受け取っ
て所定の形状に成形するためにガラスビン成形用型が用
いられている。従来のガラスビン成形用型のうち典型的
なものとして、ブロー方式の粗型を例に取って、図4な
いし図10にもとづき概説する。図4は、従来の一般的
なガラスビン自動製造装置1における成形第一工程部分
の要部概略図であり、ガラスビン自動製造装置1は、原
料の溶解炉2において、珪砂、ソーダ灰、石灰石、ガラ
スくずなどの主原料、およびその他の副原料を温度15
00℃で溶解し、フォーハース3(前炉)からフィーダ
ー機構4を経て所定の重量のゴブGとし、デリバリー装
置5を介して、その自重により粗型6内に規則的かつ連
続的に供給する。供給されるゴブGの重量(約10〜9
00グラム)や大きさ(直径約10〜50ミリメート
ル)は、成形されるガラスビンの種類に応じてフィーダ
ー機構4によりあらかじめ定められ、またその温度は約
1100℃となっている。
【0003】図5は、粗型6の概略平面図であって、粗
型6は、ふたつ割りとした一対の型本体7をモールドホ
ルダー8に装着し、モールドホルダー8の開閉軸9によ
り観音開き式に開閉可能としてある。粗型6のデリバリ
ー装置5側(上流側)には、ゴブGの供給案内部として
のファンネル10を設け、下流側には、ガラスビンの口
部を成形する口型11および口内径成形用プランジャー
12を設けてある。また、型本体7の内部を成形空間1
3としてある。
【0004】図6ないし図10は、図5において粗型6
内の成形空間13に供給されたゴブGについての、粗型
6以降の成形行程を示す概略断面図であって、図6に示
すように、ファンネル10の上方からバッフル14をか
ぶせ、セッツルブロー成形用吹込み口15から圧搾空気
を成形空間13内に供給することによりセッツルブロー
を行って、ゴブGを口型11方向に押し込む。
【0005】図7に示すように、ファンネル10を取り
外して、バッフル14を粗型6の上部に配置した状態
で、口内径成形用プランジャー12から圧搾空気をゴブ
Gの下部中央(ガラスビンの口部に相当)から供給し
て、ガラスビン形状にカウンターブローを行い、パリソ
ンP(口部が形成されているとともに内部が空洞となっ
た素形状の中間製品)を成形する。このセッツルブロー
およびカウンターブローを行う間に、ゴブGの温度は約
1100℃から約800℃に冷却されている。
【0006】図8に示すように、粗型6を開放した状態
で、回転アーム16を回転軸17のまわりに180度回
転して、成形第二工程部分である仕上げ型18内にパリ
ソンPをセットし、図9に示すようにファイナルブロー
を行ってガラスビンBの形に最終的に成形するととも
に、図10に示すように、仕上げ型18を開いて、以降
の工程においてガラスビンBの徐冷および検査などを行
う。この仕上げ型18における成形終了時に温度約80
0℃のパリソンPが温度約600℃のガラスビンBとな
るもので、ガラスビンとしてほぼその形状を保持可能な
状態となる。
【0007】こうした構成のガラスビン自動製造装置1
において、粗型6の部分で、温度約1100℃のゴブG
を温度約800℃にまで冷却(放熱)すること、および
ゴブGの落下に耐え得る機械的強度を有すること、など
の特性を要求されることから粗型6は鋳鉄(FC材)を
材料としている。さらに図4に示すように、ゴブGの落
下供給を円滑に行うためにその内壁面19(姿部、成形
表面)に鉱物油その他の液状油あるいは粉末剤からなる
潤滑剤Lを塗布する必要がある。
【0008】すなわち、ガラスビン自動製造装置1の成
形第一工程においてフィーダー機構4下端から粗型6に
ゴブGが投入される落差は2メートルをこえ、しかも、
成形第二工程である仕上げ型18の動作も含めて1分間
に10回前後という頻度で24時間連続運転が行われ
る。したがって、生産速度を一型あたり毎分10本とし
て、粗型6において約2秒間の間に温度1100℃から
800℃への温度差300℃の熱吸収、さらに仕上げ型
18においても約2秒間の間に800℃から600℃へ
の温度差200℃の熱吸収を行わなければならない。か
くして粗型6は、熱伝導性が良好であること、ガラスビ
ン自動製造装置1への取付け部や姿形状、ガス(圧搾空
気)抜きなどの機械加工性にすぐれていること、ガラス
(ゴブG)に直接触れる内壁面19(姿部)が鏡面仕上
げ可能であること、安価であること、などの理由から、
姿部をチル化して鏡面仕上げ可能とするとともに、軟化
焼鈍を施したFC材(鋳鉄)が主に用いられている。さ
らにゴブGの温度は約1100℃という高温であり、し
かもその粘度は高く、デリバリー装置5を介するとはい
え、粗型6に投入される際の機械的および熱的衝撃は大
きく、潤滑剤Lなしで鋳鉄製の粗型6の内壁面19に粘
着せずに安定してゴブGを投入することは困難である。
【0009】しかして、粗型6の内壁面19に潤滑剤L
を塗布するタイミングとしては、その開閉時のみであ
り、塗布作業員の手作業により潤滑剤Lの塗布が行われ
ているが、機械的騒音および熱環境内における重労働を
ともなう作業であるとともに、非常な短時間に作業を的
確かつ正確に行う必要があることから、熟練を要する作
業である。
【0010】従来、永年にわたって、潤滑剤Lの自動給
油や、粗型6の表面処理(内壁面19の処理)あるいは
粗型6の非鉄化などが腐心研究されてきたが、満足する
結果は得られていない。とくに潤滑剤Lを塗布した内壁
面19との接触によってゴブGが急冷されるため、この
ゴブGから製造されたガラスビンBに不良が発生してし
まうので、塗布直後のゴブGは不良品として廃棄してい
るのが現状である。したがって、ゴブGに関する合格率
および生産性の向上という面との妥協により、やむを得
ず、熟練者による人力塗布が定着しているのが現状であ
る。
【0011】要するに、この種のガラスビン自動製造装
置1においては、原料の調合、溶解炉2における溶解、
粗型6および仕上げ型18における成形、その後の徐冷
および検査の全工程がほとんど自動化されている中で、
粗型6における潤滑剤Lのみが人力に頼っており、その
自動化が困難であるという問題がある。また、仕上げ型
18においても、その内壁面への潤滑剤Lの塗布は必要
で、粗型6に比較して低温となっているとともに、機械
的にも安定した工程であるので、潤滑剤Lの塗布回数
は、粗型6における場合に比較して少ないとともに、仕
上げ型18の内壁面20(図8)のメッキ処理あるいは
潤滑剤の調合・選択など他の処理により対策が比較的容
易であるが、上述と同様に人手による潤滑剤Lの塗布作
業が行われている場合が多いという問題がある。口型1
1においても、ゴブGの落下時点では粗型6ほどの潤滑
性および機械的強度は必要としないが、成形工程におい
てゴブGとの接触はあるため潤滑性および機械的強度が
必要である点では同様である。
【0012】なお、粗型6においてゴブGからパリソン
Pをブロー成形する場合について述べたが、広口ビンな
どの成形工程としては、粗型6において通常プレス成形
を行う。すなわち、口内径成形用プランジャー12が圧
搾空気によりゴブGの内方を上昇して型本体7の内壁面
19との間でゴブGをプレスし、パリソンPを成形す
る。このプレス成形においても、既述したブロー成形と
同様に、ゴブGの粗型6内への投入時にゴブGと型本体
7の内壁面19との間の接触が問題となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、とくに粗型へのガラ
スビン材料(ゴブ)の投入を、型本体への粘着なしに安
定して行うことができるガラスビン成形用型を提供する
ことを課題とする。
【0014】また本発明は、粗型あるいは口型や仕上げ
型などにおいてその内壁面への潤滑剤の塗布を不要と
し、潤滑剤の塗布作業にともなう不具合を解消可能なガ
ラスビン成形用型を提供することを課題とする。
【0015】また本発明は、とくに粗型へのガラスビン
材料の投入供給時の機械的および熱的衝撃に耐え得るガ
ラスビン成形用型を提供することを課題とする。
【0016】また本発明は、ガラスビン自動製造装置に
おけるとくに粗型部分の成形の完全自動化を可能とした
ガラスビン成形用型を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、黒鉛
その他の炭素材料が自己潤滑性を有すること、この炭素
材料によるライナーを所定の厚さで粗型内に設けること
に着目したもので、所定容量の成形空間を形成した型本
体を有し、この成形空間内に供給される溶融状態のガラ
スビン材料を成形することにより所定形状のガラスビン
を成形するためのガラスビン成形用型であって、前記型
本体の前記成形空間に、炭素材料によるライナーを該型
本体に装着し前記ガラスビン材料と熱接触させる状態で
設けるとともに、このライナーの内壁面を成形表面とし
たことを特徴とするガラスビン成形用型である。
【0018】前記型本体は、これを粗型の型本体、仕上
げ型の型本体、あるいは口型の型本体とすることができ
る。
【0019】前記炭素材料は、これを黒鉛材料あるいは
この黒鉛材料を主とする複合材料を含めた炭素材料とす
ることができる。
【0020】上記ライナーの厚さは、機械的強度および
加工性を考慮して、これを最小で2ミリメートルとし、
さらにコストを考慮して、これを最大で40ミリメート
ルとすることができる。
【0021】上記型本体の内壁面と上記ライナーとの間
に熱伝導性が良好な、たとえば銅やアルミニウムなどの
金属を介在させることができる。
【0022】上記型本体の内壁面と上記ライナーとの間
に部分的にわずかな隙間を設けることができる。
【0023】上記型本体は、これを粗型の型本体とする
とともに、上記ライナーは、上記ガラスビンの裾部に相
当する部分を、上記ガラスビン材料の上記成形空間への
導入部とし、上記ガラスビンの中央部に相当する部分
を、放熱性が比較的良好な中間部とし、上記ガラスビン
の首部に相当する部分を、保温性が比較的良好な口部側
部とすることができる。
【0024】上記ライナーの原料としての炭素材料とし
ては、耐衝撃性ないしは耐摩耗性および自己潤滑性など
を有していることが必要であり、FC材と同等の熱膨張
係数およびFC材より同等ないしはこれより大きな熱伝
導率を有することが望ましい。
【0025】本発明によるガラスビン成形用型において
は、炭素材料によるライナーを所定の厚さで粗型などの
型本体内に設けたので、黒鉛その他の炭素材料による自
己潤滑性を利用して、ゴブ(ガラスビン材料)の型本体
への投入時に内壁面への粘着を発生することなく安定し
て型本体の所定の位置に供給することができる。さら
に、当該ライナーは、所定の厚さであるため、その機械
的強度および熱的耐久性を保持して、長期間にわたる使
用に耐え、自動化運転を可能とする。しかも、炭素材料
は熱伝導性が良好であり、その内壁面(成形表面)に接
触した高温(約1100℃)のゴブなどを温度800℃
程度にすみやかに冷却可能である。したがって、型本体
の内壁面に潤滑剤を塗布する作業が不要となり、ガラス
ビン自動製造装置における完全自動化が可能となるとと
もに、不良なパリソンないしガラスビンを減らして歩留
まりおよび生産性の向上を図り、さらに、作業員を熱的
および機械的に劣悪な環境から解放することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
ガラスビン成形用型30を図1ないし図3にもとづき説
明する。ただし、図4ないし図10と同様の部分には同
一符号を付し、その詳述はこれを省略する。図1は、粗
型に適用した場合のガラスビン成形用型30の断面図で
あり、ガラスビン成形用型30は、前記粗型6の型本体
7に相当する型本体31と、黒鉛その他の炭素材料によ
るライナー32と、固定具33と、を有する。
【0027】ガラスビン成形用型30は、粗型6につい
て図5に示したと同様に、型本体31およびライナー3
2をふたつ割りとしてあり、図2は、ガラスビン成形用
型30の半片の型本体31およびライナー32の平面
図、図3は、図1のIII−III線断面図であって、
型本体31の内壁面34内に熱的に接触するように、ラ
イナー32をその成形空間13内に収容してある。
【0028】ただし、型本体31のほぼ中央部に第1の
段凸部35、第2の段凸部36および第3の段凸部37
を形成し、この第1の段凸部35、第2の段凸部36お
よび第3の段凸部37に合わせて、ライナー32にも第
1の段凹部38、第2の段凹部39および第3の段凹部
40をそれぞれ形成してある。ライナー32は、そのゴ
ブ供給側端部41と第1の段凹部38との間を導入部4
2とし、第1の段凹部38と第2の段凹部39との間を
中間部43とし、第2の段凹部39と第3の段凹部40
との間を口部側部44とする。なお、前記口型11(図
4)側には口型側端部45を対向させてある。これらの
導入部42、中間部43および口部側部44のそれぞれ
の長さについては、成形するガラスビンの形状などに応
じて適宜決定するものとする。また、第1の段凸部35
および第2の段凸部36と、第1の段凹部38および第
2の段凹部39との間にはわずかな隙間46(たとえば
幅0.5ミリメートル)をあけてある。この隙間46を
設けずに、型本体31とライナー32とを熱接触させて
もよい。ライナー32の内壁面47を鏡面仕上げとし
て、成形表面を構成する。
【0029】とくに図3に示すように、固定具33は、
ボルト48およびワッシャー49を有し、ワッシャー4
9によりライナー32の円周部を型本体31の内周側に
固定している。
【0030】なお、図1および図2に示すように、型本
体31には温度計測穴50を形成し、ライナー32部分
の温度を計測することができるようにしてある。また、
300ccの細口ビンを例に取って、当該ガラスビン成
形用型30における各部分の寸法をミリメートル単位で
図1および図3に表示してある。
【0031】ライナー32の炭素材料としては、任意の
ものを採用可能であるが、いわゆるカーボン材(狭義の
炭素材料)あるいは黒鉛材料のうち、とくに温度200
0℃以上で高圧処理して黒鉛化されたものは、自己潤滑
性、耐熱性、耐化学薬品性、耐熱衝撃性、機械加工性、
鏡面仕上げ性などにすぐれていることから、等方黒鉛材
料の中から、高密度、高硬度(耐摩耗性)、機械強度大
で、FC材に近い熱膨張係数、FC材と同等ないしはこ
れより大きな熱伝導性などを有するものを、上記順序の
重要度で特性要素を決定し、ガラスビン金型材としての
適種を選択することができる。熱伝導率を他の特性要素
より後位にしたのは、黒鉛材料によるライナー32の厚
さを選択することや孔あけなどの放熱加工を施すことに
より、ライナー32全体としての熱伝導性(吸熱性、放
熱性)を調節することができるからである。なお、当該
炭素材料としては、カーボン材料あるいは黒鉛材料以外
に、これらカーボン材料あるいは黒鉛材料を主として、
金属、樹脂、セラミック、その他任意の混合物を含む複
合材料とすることにより、所定の機能ないし特性を有す
るようにしたものであってもよい。
【0032】上記選択する炭素材料の物性値としては、
比重(密度)が好ましくは、1.75〜2.35、たと
えば1.9、硬度が好ましくは、Hs35〜Hs11
0、たとえばHs90、曲げ強さが好ましくは、370
Kgf/cm2〜1600Kgf/cm2、たとえば95
0Kgf/cm2(93.1MPa)、引張り強さが好
ましくは、200Kgf/cm2〜800Kgf/c
2、たとえば700Kgf/cm2(68.6MP
a)、熱膨張係数が好ましくは、3.0×10-6/℃〜
7.1×10-6/℃、たとえば6.5×10-6/℃
(従来の粗型6におけるFC金型材では、13.0〜1
4.0×10-6/℃)、熱伝導率が好ましくは、30k
cal/h・m・℃〜120kcal/h・m・℃、た
とえば60kcal/h・m・℃(70W/(cm・
K))(従来の粗型6におけるFC金型材では、35k
cal/h・m・℃)である。
【0033】図1を参照して、外側に位置するFC材に
よる型本体31の熱伝導率よりも内側に位置する黒鉛材
料などによるライナー32の熱伝導率の方が大きいが、
型本体31の方が機械的強度および加工性にはすぐれて
おり、こうした点を考慮し、ライナー32の厚さとして
は全般に最低2ミリメートル、たとえば5ミリメートル
以上とすることが好ましい。また、コストの点からは、
黒鉛材料の厚さは、最大でも40ミリメートル程度が望
ましい。ただし、ライナー32は、その長さ方向のそれ
ぞれの部分に応じて特性ないし機能を若干調整すること
が必要で、その厚さを少しずつ変化させることができ
る。具体的に、導入部42については、ゴブGに直接接
触することがほとんどないが、余り薄くするとその加工
性が低下するので、加工性を重点にして、たとえば厚さ
を7ミリメートルとすることができる。中間部43につ
いては、ゴブGの落下衝撃があり、この部分での耐衝撃
性ないし潤滑性および放熱性をもっとも必要とする放熱
部分であり、ライナー32と型本体31との位置決めの
ため、その上下を既述のように第1の段凹部38および
第2の段凹部39のように段付きとし、たとえば厚さを
8〜11ミリメートルとすることができる。口部側部4
4については、ガラスビンBの首部に該当する部分であ
り、他の上流側部分(導入部42および中間部43)に
比較して冷却を急激に行うと成形工程においてビリ(ヘ
アークラック)が発生し易く、たとえばその厚さを17
ミリメートルとしてそこに穴加工など(図示せず)を施
し保温性を比較的良好として徐々に冷却することができ
る。
【0034】こうした構成のガラスビン成形用型30に
おいて、その外側に型本体31を配置し、内側のゴブG
と直接衝突かつ接触する部分に黒鉛材料その他の炭素材
料によるライナー32を配置したので、ライナー32に
よる自己潤滑性によりゴブGが型本体31の内壁面34
に粘着することはないとともに、ゴブGの冷却および機
械強度も満足する性能を表す。すなわち、外側に型本体
31を配置したのでガラスビン成形用型30としての経
済性を維持し、永年蓄積されたFC材金型(粗型6)に
よるガラスビン成形技術を尊重し、潤滑剤Lの塗布を行
わず、かつ生産性を落とさずにゴブGの苛酷な投入を可
能とすることができる。
【0035】さらに、ガラスビンBの種類による複雑な
熱対応処理については、ライナー32の厚さおよび外形
形状を調節することにより対処可能である。パリソンP
の形状を変更する場合にも、固定具33を着脱すること
によりライナー32を簡単に追加工することができる。
また、ライナー32の摩耗時にも、型本体31との間に
充填物(図示せず)を介在させることによりライナー3
2を型本体31の内方向側にせり上げれば(底上げれ
ば)、対処可能である。
【0036】なお、型本体31とライナー32(中間部
43)との間に設けた隙間46部分に熱伝導性の良好な
金属、たとえば銅やアルミニウムなどを配置することに
より放熱特性を調整することも可能である。すなわち、
隙間46の大きさ、形状、数および位置など、さらには
介在させる金属材の種類、大きさ、形状などにより、型
本体31とライナー32との間の熱膨張の程度の差、お
よび熱伝導の程度の差を調節して、望ましい状態のガラ
スビン成形用型30とすることができる。
【0037】たとえば、成形時のガラスビン成形用型3
0の温度について、図1に示した実施例で、ライナー3
2の内壁面47(姿面)においては、幅0.5ミリメー
トルの隙間46が空気層の場合にこの空気層が断熱作用
を持ち、赤外線輻射計による最高温度は640℃程度に
なった。この隙間46に0.5ミリメートルの銅板を配
置して型本体31との嵌合状態を変更したものは、FC
材のみの場合と同等の温度480℃程度に下げることが
でき、放熱作用を促進することができた。また姿部中央
面から深さ5ミリメートルの箇所については、温度計測
穴50に温度計を直接挿入して測定したところ、温度は
約300〜340℃であった。なお、FC材のみの従来
の粗型6の場合には、同等の位置で、375〜420℃
であった。
【0038】なお、既述のように、粗型6への人手によ
る潤滑剤Lの塗布作業は、30分間に1回程度の頻度で
行われているが、口型11あるいは仕上げ型18部分に
対しても類似の塗布が行われることが多く、本発明は、
粗型6以外にも口型11あるいは仕上げ型18にも応用
可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外側を従
来通りのFC材(鋳鉄)による型本体とし、姿部(内
側)に黒鉛材料など炭素材料によるライナーを配置した
複合材構成としたので、潤滑剤の人手による塗布作業に
起因する各種の不具合を解消し、ガラスビンの合格率を
1〜2%上昇させて生産性を向上させることができ、さ
らにガラスビン自動製造装置における完全自動化、作業
員の省力化、潤滑剤の塗布からくるばい煙からの解放な
ど多大のメリットを期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるガラスビン成形用型
30の断面図である。
【図2】同、ガラスビン成形用型30の半片の型本体3
1およびライナー32の平面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】従来の一般的なガラスビン自動製造装置1にお
ける成形第一工程部分の要部概略図である。
【図5】同、粗型6の概略平面図である。
【図6】同、粗型6以降の成形行程を示す概略断面図
で、セッツルブローの断面説明図である。
【図7】同、カウンターブローの断面説明図である。
【図8】同、成形第二工程部分である仕上げ型18内に
パリソンPをセットした状態の断面説明図である。
【図9】同、ファイナルブローの断面説明図である。
【図10】同、成形されたガラスビンBの断面説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラスビン自動製造装置(図4) 2 溶解炉 3 フォーハース(前炉) 4 フィーダー機構 5 デリバリー装置 6 粗型 7 粗型6の型本体 8 モールドホルダー 9 モールドホルダー8の開閉軸 10 ファンネル 11 口型 12 口内径成形用プランジャー 13 粗型6における型本体7の成形空間 14 バッフル 15 セッツルブロー成形用吹込み口 16 回転アーム 17 回転軸 18 仕上げ型(図8) 19 粗型6(型本体7)の内壁面(成形表面、姿部、
図4) 20 仕上げ型18の内壁面 30 ガラスビン成形用型(粗型、実施の形態、図1) 31 ガラスビン成形用型30の型本体 32 炭素材料によるライナー 33 固定具 34 型本体31の内壁面 35 型本体31の第1の段凸部 36 型本体31の第2の段凸部 37 型本体31の第3の段凸部 38 ライナー32の第1の段凹部 39 ライナー32の第2の段凹部 40 ライナー32の第3の段凹部 41 ライナー32のゴブ供給側端部 42 ライナー32の導入部 43 ライナー32の中間部 44 ライナー32の口部側部 45 口型側端部 46 隙間 47 ライナー32の内壁面(成形表面、姿部) 48 ボルト 49 ワッシャー 50 温度計測穴 G ゴブ(溶融したガラスビン材料の小塊)(図4、
図6) P パリソン(口部が形成されているとともに内部が
空洞となった素形状の中間製品)(図7、図8) B ガラスビン(図9、図10) L 潤滑剤(図4)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定容量の成形空間を形成した型本体
    を有し、 この成形空間内に供給される溶融状態のガラスビン材料
    を成形することにより所定形状のガラスビンを成形する
    ためのガラスビン成形用型であって、 前記型本体の前記成形空間に、炭素材料によるライナー
    を該型本体に装着し前記ガラスビン材料と熱接触させる
    状態で設けるとともに、 このライナーの内壁面を成形表面としたことを特徴とす
    るガラスビン成形用型。
  2. 【請求項2】 前記型本体は、これを粗型の型本体と
    したことを特徴とする請求項1記載のガラスビン成形用
    型。
  3. 【請求項3】 前記型本体は、これを仕上げ型の型本
    体としたことを特徴とする請求項1記載のガラスビン成
    形用型。
  4. 【請求項4】 前記型本体は、これを口型の型本体と
    したことを特徴とする請求項1記載のガラスビン成形用
    型。
  5. 【請求項5】 前記炭素材料は、これを黒鉛材料ある
    いはこの黒鉛材料を主とする複合材料を含めた炭素材料
    としたことを特徴とする請求項1記載のガラスビン成形
    用型。
  6. 【請求項6】 前記ライナーの厚さは、これを最小で
    2ミリメートルとしたことを特徴とする請求項1記載の
    ガラスビン成形用型。
  7. 【請求項7】 前記ライナーの厚さは、これを最大で
    40ミリメートルとしたことを特徴とする請求項1記載
    のガラスビン成形用型。
  8. 【請求項8】 前記型本体の内壁面と前記ライナーと
    の間に熱伝導性が良好な金属を介在させたことを特徴と
    する請求項1記載のガラスビン成形用型。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023164138A1 (en) * 2022-02-25 2023-08-31 Owens-Brockway Glass Container Inc. Molten glass transport guide for a transport cup
KR102671252B1 (ko) * 2023-08-29 2024-06-03 주식회사 금비 Nnpb 방식의 패리슨 성형장치
KR102671254B1 (ko) * 2023-08-29 2024-06-03 주식회사 금비 Nnpb 방식의 유리병 성형시스템
KR102671251B1 (ko) * 2023-08-29 2024-06-03 주식회사 금비 유리병 성형을 위한 곱 공급 장치 및 방법

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