JP2000190842A - 受動型減揺装置 - Google Patents

受動型減揺装置

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JP2000190842A
JP2000190842A JP10373213A JP37321398A JP2000190842A JP 2000190842 A JP2000190842 A JP 2000190842A JP 10373213 A JP10373213 A JP 10373213A JP 37321398 A JP37321398 A JP 37321398A JP 2000190842 A JP2000190842 A JP 2000190842A
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Japan
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spring
passive
rocking
rod
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Withdrawn
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JP10373213A
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English (en)
Inventor
Teruaki Sato
輝明 佐藤
Akio Mito
昭夫 水戸
Takashi Yashichibashi
崇史 八七橋
Kuniaki Kato
邦昭 加藤
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揺れの大きさでその感度を変えることができ
る減揺装置を提供する。 【解決手段】 ロッド18に沿って横断面角形の可動質
量20が筒状部材12内を往復運動可能に配設される。
可動質量20の両側には、可動質量20の復元力を発生
する2つの圧縮バネ22、22が各エンドキャップ14
とワッシャー部材24との間に介挿されている。ロッド
18には、2つのストッパー部材26、26が固着さ
れ、前記ワッシャー部材24と干渉し、ワッシャー部材
24の変位を規制している。圧縮バネ22は、ストッパ
ー部材26、26によってワッシャー部材24がその変
位を規制された状態において、自然長ではなく圧縮され
た状態(蓄勢された状態)に設定されており、初期反力
を発生している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小形ボートを含む
船舶、スキーリフト、観光ゴンドラなどの減揺対象物に
搭載され、これらの動揺を軽減する、動吸振器原理を用
いた受動型減揺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の受動型減揺装置として
は、特開平10−119886号公報に記載されたもの
がある。
【0003】かかる公報に記載された受動型減揺装置
は、減揺対象物の動揺軸線に直交して配置される直線状
の軌道部材と、該軌道部材に沿って往復運動可能な可動
質量と、該可動質量の復元力を発生するための2つのば
ねと、を有し、可動質量が往復運動すると、2つのばね
が交互に伸張するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の受動型減揺装置では、可動質量が少しでも中立位
置から偏倚すると、ばねからの復元力を受ける構成とな
っている。そのため、例えば、人間が感知しないような
小さな揺れであっても、上記従来の構成では、揺れの大
小に拘わらず、可動質量に荷重が作用すれば、可動質量
が往復運動して作動してしまうため、効率的でないとい
う問題がある。可動質量に無駄な作動を多くさせると、
耐久性を悪化させるという問題もある。
【0005】または、その逆に小さな揺れに対して高感
度にし、大きな揺れに対しては低感度に減揺したい場合
でも、常にばねによって決まる同じ感度の減揺しかでき
ない、という問題もある。
【0006】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、請求項1ないし17記載の発明は、揺れの大きさで
その感度を変えることができる減揺装置を提供すること
をその目的とする。
【0007】また、請求項7記載の発明は、効率的に作
動させて耐久性を向上させることができる減揺装置を提
供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、減揺対象物の動揺軸線に略直交する方向
に往復運動可能な可動質量と、可動質量の復元力を発生
するためのバネ手段と、を有する受動型減揺装置におい
て、該装置にさらに、装置の水平静止時にバネ手段を蓄
勢した状態にしてバネ手段に初期反力を発生させる初期
反力発生手段が設けられ、前記可動質量に前記初期反力
以上の荷重が作用したときのみ可動質量がバネ手段から
の復元力を受けて往復運動できるようにしたことを特徴
とする。
【0009】減揺対象物に生じる揺れが小さく、可動質
量に作用する荷重が小さい場合には、バネ手段に発生し
た初期反力に打ち勝つことはできないので、可動質量は
バネ手段からの復元力を受けた往復運動はしない。その
ため、可動質量は静止を維持するか、またはバネ手段か
ら解放されて自由に移動することができる。前記バネ手
段及び初期反力発生手段は任意に構成することができ
る。
【0010】また、本発明は、減揺対象物の動揺軸線に
略直交する方向に往復運動可能な可動質量と、可動質量
の復元力を発生するためのバネ手段と、を有する受動型
減揺装置において、前記バネ手段は、可動質量の往復運
動方向と平行に配設され、その一端がそれぞれ可動質量
の往復ストローク両端側にあり、その他端が可動質量の
荷重を受けることができるようになった2つのバネから
構成され、さらに、それぞれのバネを蓄勢した状態でそ
れぞれのバネの他端の変位を規制する2つのストッパー
が設けられることを特徴とする。ストッパーによってバ
ネの他端の変位が規制されるため、可動質量がバネから
の復元力を受けない領域ができる。これにより、可動質
量はバネから解放されて自由に移動することができる
か、または可動質量に作用する荷重が小さい場合は他方
のバネに発生した蓄勢力(初期反力)に打ち勝つことが
できず、可動質量はバネからの復元力を受けた往復運動
をせずに、静止する。この2つのバネは、圧縮バネまた
は引張バネで構成することができる。
【0011】また本発明は、減揺対象物の動揺軸線に略
直交する方向に往復運動可能な可動質量と、可動質量の
復元力を発生するためのバネ手段と、を有する受動型減
揺装置において、前記バネ手段は、可動質量の往復運動
方向と平行に配設され、その両方の端部が可動質量の荷
重を受けることができるようになった単一のバネから構
成され、さらに、該バネを蓄勢した状態で、バネのそれ
ぞれの端部の変位を規制する2つのストッパーが設けら
れることを特徴とする。ストッパーによってバネの端部
の変位が規制されるため、可動質量がバネの一方の端部
からの復元力を受けない領域ができる。これにより、可
動質量はバネから解放されて自由に移動することができ
るか、または可動質量に作用する荷重が小さい場合は他
方の端部に発生した蓄勢力(初期反力)に打ち勝つこと
ができず、可動質量はバネからの復元力を受けた往復運
動をせずに、静止する。この単一のバネは、引張バネで
構成することができる。
【0012】前記2つのストッパーの軸方向の間隔は、
可動質量の軸方向の長さに略等しいものとすることがで
きる。これにより、可動質量に初期反力以上の荷重が作
用するまでは、可動質量は静止を維持し、初期反力以上
の荷重が作用したときのみ可動質量がバネ手段からの復
元力を受けて往復運動する。
【0013】または、前記2つのストッパーの軸方向の
間隔は、可動質量の軸方向の長さよりも長いものとする
ことができる。これにより、可動質量に初期反力以上の
荷重が作用するまでは、可動質量はバネ手段と無関係に
移動することができるため、高感度の減揺を行うことが
できる。
【0014】前記ストッパーは、可動質量の往復運動方
向と平行に設けられたロッドに固定されるものとするこ
とができる。また、このロッドは、可動質量の軸心を通
るように設けることもできるが、可動質量の軸心よりも
オフセットされた位置に設けることもでき、これによ
り、可動質量のロッドに対する回り止めを行うことがで
きる。
【0015】また、前記可動質量及びバネ手段を収容す
るケース手段を設け、該ケース手段を、筒状部材と、該
筒状部材の両端を塞ぐエンドキャップとから構成し、可
動質量にローラを設けて、該ローラによって該可動質量
が筒状部材内を転動するように構成することもできる。
【0016】または、前記可動質量を、リニアベアリン
グを介してリニアロッドに摺動可能とし、該リニアロッ
ドの両端部をベース部材に支持するように構成すること
もできる。
【0017】さらには、可動質量の往復運動を減衰させ
るためのダンパを設けることもできる。このダンパを、
可動質量の速度に応じたトルクを可動質量に付与する回
転型トルク発生手段とすることができ、さらには、この
回転型トルク発生手段を、可動質量がその往復ストロー
クの両端部を移動中にのみ可動質量にトルクを付与する
ものとするか、または、可動質量がその往復ストローク
の両端部をその端部に向かって移動中にのみ可動質量に
トルクを付与するものとすることができる。
【0018】また、前記バネ手段は、可動質量の往復運
動の中心に対して非対称に配設されることとしても良
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。
【0020】(第1の実施の形態)図1ないし図4は本
発明の受動型減揺装置の第1の実施の形態を表す図であ
る。
【0021】図において、10はケース手段であり、ケ
ース手段10は、アルミニウムの押出しまたは引抜きに
より一体成形された角パイプの筒状部材12と、筒状部
材12の両端を塞ぐエンドキャップ14と、からなる。
筒状部材12の内壁とエンドキャップ14との間には、
Oリング16が介設されており、ケース手段10内への
水の侵入を防止している。
【0022】両端のエンドキャップ14の間に渡って、
ロッド18が架設されており、ロッド18は、筒状部材
12の軸心を通過している。ロッド18とエンドキャッ
プ14との間の接触面にはシールワッシャ19が介設さ
れて、ケース手段10内への水の侵入を防止している。
【0023】ロッド18に沿って横断面角形の可動質量
20が筒状部材12内を往復運動可能に配設される。即
ち、可動質量20にはその中心部に貫通孔20aが形成
されており、この貫通孔20aをロッド18が挿通して
いる。可動質量20には、その下側に4つのローラ20
Aと、そのサイドに4つのローラ20Bとが設けられて
おり、該ローラ20A、20Bによって筒状部材12の
下面及び側面を転動することができるようになってい
る。また、減揺装置が上下動の激しい環境下にある場合
には、図3に示したように、可動質量20の上側にも別
のローラ20Cを設けて、このローラ20Cで上下動を
緩衝するようにするか、またはローラ20Cの代わりに
他の摺動材を可動質量20の上側に装着して、可動質量
20の筒状部材12内面への接触を防ぐようにすると良
い。
【0024】可動質量20の両側には、可動質量20の
復元力を発生するためのバネ手段である2つの圧縮バネ
22、22が可動質量20の往復運動方向と平行に配設
されており、各圧縮バネ22は、各エンドキャップ14
とワッシャー部材24との間に介挿されている。各圧縮
バネ22の一端22aは、可動質量20の往復ストロー
ク両端側にあり、各圧縮バネ22の他端22bは、ワッ
シャー部材24を介して可動質量20の荷重を受けるこ
とができるようになっている。各ワッシャー部材24の
中心孔にはロッド18が挿通しており、ワッシャー部材
24はロッド18に対して摺動可能となっている。
【0025】ロッド18には、初期反力発生手段である
2つのストッパー部材26、26が固着される。ストッ
パー部材26、26は、その外径が前記可動質量20の
貫通孔20aの内径よりも細く、可動質量20の通過を
許容するのに対して、前記ワッシャー部材24と干渉
し、ワッシャー部材24の変位を規制している。具体的
にはワッシャー部材24が筒状部材12内においてスト
ッパー部材26よりも端部側のみを移動することができ
るようになっている。2つのストッパー部材26、26
の軸方向の間隔は、可動質量20の軸方向の長さに等し
いか、またはやや短かくなっている。圧縮バネ22は、
ストッパー部材26、26によってワッシャー部材24
がその変位を規制された状態において、自然長ではなく
圧縮された状態(蓄勢された状態)に設定されており、
F0=k・x0(x0は自然長からの偏移長さ、kは各
圧縮バネ22のバネ定数)の初期反力を発生している。
尚、2つの圧縮バネ22、22のバネ定数が同じになる
ように設定すると良い。
【0026】また、各エンドキャップ14には、ゴム製
またはスプリング製のクッション材28が取り付けられ
ている。
【0027】以上のように構成される減揺装置の作用を
説明する。
【0028】装置が水平静止時には、上述のように、圧
縮バネ22、22は初期反力F0を発生しており、スト
ッパー部材26、26の軸方向の間隔は、可動質量20
の軸方向の長さに等しいか、またはやや短かくなってい
るため、可動質量20は、ワッシャー部材24、24に
よって筒状部材12の軸方向中央位置方向へと付勢さ
れ、結果として、軸方向中央位置、即ち中立位置に位置
決めされている。
【0029】減揺対象物に揺れが生じると、可動質量2
0にその傾きに応じた重力加速度の分力(装置の軸方向
の水平面からの傾斜角度をθとすると、分力はmg・s
inθ、m:可動質量20の質量)の荷重がストッパー
部材26、26に作用する。揺れが小さく、この荷重が
初期反力F0よりも小さい場合には、可動質量20は、
ワッシャー部材24から受ける初期反力F0に打ち勝つ
ことができず、動かない。揺れが大きく、可動質量20
に作用する荷重が初期反力F0を超えると、図4に示し
たように、可動質量20が片側のワッシャー部材24を
押出し、この片側の圧縮バネ22を圧縮し、復元力を受
ける。そして、可動質量20は中立位置に戻り、さら
に、もう片側のワッシャー部材24を押出す。こうし
て、可動質量20が交互に2つの圧縮バネ22からの復
元力を受けて、振動する。固有振動周期Tは、初期反力
F0の大小により
【0030】 より多少早まる。この固有振動周期Tが、減揺対象物の
持つ固有振動周期と略一致するように圧縮バネ22のバ
ネ定数を設定することにより、最適な減揺効果を得るこ
とができる。
【0031】減揺装置に過大な揺れが作用した場合に
は、可動質量20がクッション材28にソフトに当たり
緩衝される。
【0032】この実施の形態では、小さな揺れに対する
不感帯を設けることができる。これにより、人間が感じ
ないような小さな揺れに対して装置が作動しないように
し、装置の耐久性を向上させることができる。
【0033】また、減揺装置が水平静止時には、ワッシ
ャー部材24、24とストッパー部材26、26によっ
て、可動質量20が中立位置に保持されているため、可
動質量20が作動開始時に、常に中立位置から動作を開
始でき、両側の圧縮バネ22、22から均等な復元力を
得ることができる。
【0034】圧縮バネ22を用いることで、組立が簡単
にでき、一体成形される筒状部材12を用いることで、
安価に製造することができる。また、角パイプ材を用い
ることで、可動質量20が筒状部材12内で回転するこ
とを阻止することができ、圧縮バネ22が捻れることは
ない。
【0035】(第2の実施の形態)図5ないし図10
は、本発明の受動型減揺装置の第2の実施の形態を表す
図である。図において、第1の実施の形態と同様の部材
は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0036】この実施の形態では、2つの圧縮バネを用
いる代わりに、単一の引張バネを用いている。
【0037】本実施の形態のケース手段30は、アルミ
ニウムの押出しまたは引抜きにより一体成形された丸パ
イプの筒状部材32と、筒状部材32の両端を塞ぐエン
ドキャップ34と、からなる。
【0038】ケース手段30内には、ロッド38が両端
のエンドキャップ34の間に渡って架設されており、ロ
ッド38に沿って横断面丸形の可動質量40が筒状部材
32内を往復運動可能に配設される。即ち、可動質量4
0にはその中心部に貫通孔40aが形成されており、該
貫通孔40aをロッド38が挿通している。可動質量4
0の外周部には、その円周方向に120度間隔に3つず
つ、軸方向に間隔をあけて2箇所、合計6個のローラ4
0Aが設けられており、筒状部材32の内周面を転動す
ることができるようになっている。
【0039】可動質量40の貫通孔40a内には、可動
質量40の復元力を発生するためのバネ手段である単一
の引張バネ42が、可動質量40の往復運動方向と平行
に配設されており、引張バネ42の両端42a、42a
は、ワッシャー部材44に連結される。引張バネ42と
ワッシャー部材44との間の連結例を図8及び図9に示
す。ワッシャー部材44に立設された切り起し部44
a、44aに穿設された小孔44bに引張バネ42の端
部がねじ込まれる。引張バネ42の両端42a、42a
は、ワッシャー部材44を介して、可動質量40の荷重
を受けることができるようになっている。ワッシャー部
材44の中心孔にはロッド38が挿通しており、ワッシ
ャー部材44はロッド38に対して摺動可能となってい
る。
【0040】ロッド38には、その軸方向中央部に鞘部
材45が被着されており、この鞘部材45の両端部が初
期反力発生手段であるストッパー部46、46となって
いる。ストッパー部46、46は、前記ワッシャー部材
44と干渉し、ワッシャー部材44の変位を規制してい
る。具体的にはワッシャー部材44が筒状部材32内に
おいてストッパー部46、46よりも端部側のみを移動
することができるようになっている。鞘部材45の長
さ、言い換えれば、2つのストッパー部46、46の軸
方向の間隔は、可動質量40の軸方向の長さに等しい
か、またはやや短かくなっている。引張バネ42は、ス
トッパー部46、46によってワッシャー部材44がそ
の変位を規制された状態において、自然長ではなく引張
り状態(蓄勢された状態)に設定されており、F0=k
・x0(x0は自然長からの偏移長さ、kは各引張バネ
42のバネ定数)の初期反力を発生している。尚、鞘部
材45の両端部であるストッパー部46、46には、引
張バネ42が垂れ下がったときに、引っ掛からないよう
に、テーパーが形成されていると良い。
【0041】また、エンドキャップ34には、クッショ
ン材48が取り付けられている。
【0042】以上のように構成される減揺装置において
も、第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られ、初
期反力以下の荷重が可動質量40に作用した場合は、可
動質量40は中立位置に保持されたままである。一方、
初期反力よりも大きい荷重が可動質量40に作用した場
合は、図10に示したように、可動質量40により片側
のワッシャー部材44が押し出されるのに対して、もう
片側のワッシャー部材44はストッパー部46によりロ
ッド38に止まり、引張バネ42が伸張して、復元力を
発生する。そして、可動質量40は中立位置に戻り、さ
らに、もう片側のワッシャー部材44を押出す。こうし
て、可動質量40が交互に左右のワッシャー部44を押
し出して、引張バネ42からの復元力を受けて、振動す
る。
【0043】引張バネ42は、中心径が小径で長さは長
くなるものの、大ストロークに対応することができると
いう利点を有している。また、この例によれば、単一の
引張バネ42で足りるので、部品点数を低減させること
ができる。
【0044】また、可動質量40が回転しても、ワッシ
ャー部材44が滑るため、引張バネ42が捻れることは
ない。従って、可動質量40の回り止めを特に行う必要
はない。
【0045】(第3の実施の形態)図11ないし図13
は、第3の実施の形態を表す図である。図において、第
2の実施の形態と同様の部材は同一の符号を付し、その
詳細説明を省略する。
【0046】この実施の形態では、第2の実施の形態に
対して、引張バネ42の垂れ下がりを防止するために、
第2のロッド50がエンドキャップ34間に架設されて
いる。第2のロッド50は、軸心にあるロッド38より
も上方にオフセットされて配置される。また、ワッシャ
ー部材44’、44’の中心孔にはロッド38が挿通さ
れると共に、偏心孔には第2のロッド50が挿通してお
り、これによってワッシャー部材44’、44’は、筒
状部材32に対して回り止めされ、引張バネ42のねじ
りが防止される。可動質量40が回転した場合には、ワ
ッシャー部材44’に対して可動質量40が周方向に滑
ることができるように、ワッシャー部材44’と可動質
量40との当接面同士が互いに摺動可能となっている。
【0047】この実施の形態によれば、第2のロッド5
0によって引張バネ32が長い場合でもその垂れ下がり
を阻止することができる。これにより、引張バネ32
が、ストッパー部46に引っ掛ったり、可動質量40の
貫通孔40a等に接触して、音が発生したり、磨耗を起
こしたりすることを防止することができる。
【0048】この実施の形態では、ロッド38とは別に
第2のロッド50を設けたが、これに限るものではな
く、ロッド38の上方を延ばしてオフセットさせ、スト
ッパー部46をロッド38の下方のみに設けることで、
ロッド38の上面で引張バネ32の垂れ下がりを受け且
つワッシャー部材44’の回り止めを行うようにしても
よい。
【0049】(第4の実施の形態)図14ないし図17
は、第4の実施の形態を表す図である。図において、前
実施の形態と同様の部材は同一の符号を付し、その詳細
説明を省略する。
【0050】この実施の形態では、2つの引張バネを用
いている。
【0051】ケース手段30内には、2つのロッド5
8、58がエンドキャップ34の間に渡って架設されて
おり、2つのロッド58、58に沿って横断面丸形の可
動質量60が筒状部材32内を往復運動可能に配設され
る。即ち、可動質量60には2つの貫通孔60a、60
aが形成されており、それぞれの貫通孔60aをロッド
58が挿通している。
【0052】可動質量60の両側には、可動質量60の
復元力を発生するためのバネ手段である、2つの引張バ
ネ62、62が可動質量60の往復運動方向と平行に配
設されており、各引張バネ62は、貫通孔60aを挿通
して、各エンドキャップ34と、該エンドキャップ34
と可動質量60に対して反対側に配置されるワッシャー
部材64とに間に介挿されている。各引張バネ62の一
端62aは、可動質量60の往復ストローク両端側にあ
り、エンドキャップ34に連結される。各引張バネ62
の他端62bは、ワッシャー部材64に連結されて可動
質量60の荷重を受けることができるようになってい
る。各ワッシャー部材64にはロッド58、58が挿通
しており、ワッシャー部材64はロッド58、58に対
して摺動可能となっている。
【0053】各ロッド58には、ワッシャー部材64に
対応してストッパー部材66が固着される。各ストッパ
ー部材66は、対応するワッシャー部材64と干渉し、
ワッシャー部材64の変位を規制している。具体的に
は、ワッシャー部材64が筒状部材32内においてスト
ッパー部材66よりも端部側のみを移動することができ
るようになっている。2つのストッパー部材66、66
の軸方向の間隔は、可動質量60の軸方向の長さに等し
いか、またはやや短かくなっている。引張バネ62は、
ストッパー部材66、66によってワッシャー部材64
がその変位を規制された状態において、自然長ではなく
引張り状態(蓄勢された状態)に設定されており、F0
=k・x0(x0は自然長からの偏移長さ、kは各引張
バネ62のバネ定数)の初期反力を発生している。尚、
2つの引張バネ62、62のバネ定数が同じになるよう
に設定すると良い。
【0054】以上のように構成される減揺装置において
も、第1または第2の実施の形態と同様の作用・効果が
得られ、初期反力以下の荷重が可動質量60に作用した
場合は、可動質量60は中立位置に保持されたままであ
る。一方、初期反力よりも大きい荷重が可動質量60に
作用した場合は、図17に示したように、可動質量60
が片側のワッシャー部材64を押出し、この片側のワッ
シャー部材64に連結された引張バネ62を伸張して、
復元力を受ける。そして、可動質量60は中立位置に戻
り、さらに、もう片側のワッシャー部材64を押出す。
こうして、可動質量60が交互に左右のワッシャー部6
4を押し出して、引張バネ62からの復元力を受けて、
振動する。
【0055】2つの引張バネ62は同一軸線上にない
が、作用力が小さいので問題となることはない。2つの
引張バネ62を用いることで、さらに大ストロークに対
応することができるという利点を有している。
【0056】また、可動質量60は、2つのロッド5
8、58により筒状部材32に対して回り止めされてお
り、引張バネ62が捻れることはない。
【0057】(第5の実施の形態)図18ないし図19
は、第5の実施の形態を表す図である。
【0058】この実施の形態の減揺装置は、第1の実施
の形態のロッド18と異なり、ロッド78を軸心からず
らして、上方にオフセットさせたものである。また、ケ
ース手段として、角パイプの筒状部材12の代わりに丸
パイプの筒状部材32と、エンドキャップ34を用いて
いる。
【0059】これにより、ストロークが長くなり、圧縮
バネ22が自重や装置の上下動により垂れ下がり、筒状
部材32内面に接触して、音が発生したり、磨耗を起こ
したりすることを防止することができる。
【0060】また、ロッド78が偏心しているため、可
動質量20’が筒状部材32に対して回り止めされてい
る。
【0061】この回り止めのためのロッド78は、この
例に限るものではなく、筒状部材32の内周面に接触し
て設けることも可能である。または筒状部材32に一体
に形成することもできる。
【0062】(第6の実施の形態)図20及び図21
は、第6の実施の形態を表す図である。
【0063】この実施の形態の減揺装置は、ケース手段
を用いる代わりに、ロッド38の他にロッドと平行に設
けた2本のリニアロッド88と、これらのロッド38、
88、88の両端部を支持するベース部材84とで可動
質量90を支持したものである。即ち、可動質量90に
はリニアベアリング92が設けられており、このリニア
ベアリング92を介して可動質量90が一方のリニアロ
ッド88を摺動可能となっている。また、可動質量90
には下方にカムフォロア94が突設されており、該カム
フォロア94が他方のリニアロッド88を転動可能とな
っている。さらに、可動質量90の中心部に形成された
貫通孔90aにロッド38が挿通しており、貫通孔90
a内には、可動質量90の復元力を発生するためのバネ
手段である単一の引張バネ42が配設されるのは、第2
の実施の形態と同様である。
【0064】このようなケース手段がない構成であって
も、前実施の形態と同様の効果が得られる。この実施の
形態は、筒状部材12、32に収納できない程の大型の
可動質量90を用いる減揺装置とする場合に好適であ
る。
【0065】(第7の実施の形態)図22及び図23
は、第7の実施の形態を表す図である。
【0066】この実施の形態の減揺装置は、可動質量の
減衰力を発生させるためのダンパ機能を設けたものであ
る。減揺装置に過大な傾きが作用した場合、前実施の形
態では、可動質量をクッション材28、48で受けるこ
とになっているが、クッション材に衝突すると、減揺装
置の振動と減揺対象物との振動の位相関係が劣化して、
所望の減揺作用が得られなくなるため、可動質量の往復
運動ストロークを制限するために、可動質量へ減衰力を
発生させるダンパを用いることが好ましい。かかる従来
のダンパとしては、特開平10−129585号公報に
記載されたような磁気ダンパが知られているが、このよ
うな磁気ダンパで所望の性能を得ようとするためには、
高性能の永久磁石等を用いなければならず、高価にな
り、また、この磁気ダンパを設置するための占有空間が
必要になるという問題がある。この実施の形態のダンパ
は、安価に製造することができるようにしたものであ
る。
【0067】即ち、本実施の形態の減揺装置は、ロッド
18に平行に別のロッド108がケース手段30内に配
設されている。そして、可動質量20”内に配置された
ダンパ100は、このロッド108と、このロット10
8に圧接する一対の圧接ローラ102と、1つの圧接ロ
ーラ102の回動軸に連結されたDCモータ104と、
DCモータ104に接続された抵抗106と、を有して
おり、圧接ローラ102の回転数に応じてDCモータ1
04が発電し、この電流に応じたトルクをDCモータ1
04が出力するようになった回転型トルク発生手段とな
っている。
【0068】可動質量20”が往復運動を行うと、圧接
ローラ102がロッド108に沿って転動する。ダンパ
100において、この圧接ローラ102の回転速度に応
じたトルクを発生し、圧接ローラ102から可動質量2
0”の速度に応じた抵抗力を与える。こうして、可動質
量20”は、適当な減衰力を受けることができ、可動質
量20”の往復運動ストロークを制限することができ
る。
【0069】ダンパ100は、可動質量20”内に収め
られるため、大きな空間を占有することがない。ダンパ
100の具体的な構成としては、上記DCモータ104
を用いる方式には限られず、可動質量20”の速度に応
じたトルクを発生するものであれば、他の構成であって
も良い。または、任意には、ダンパとして、可動質量2
0”の速度に拘らず一定の摩擦力を付与するものであっ
てもよい。
【0070】(第8の実施の形態)図24及び図25
は、第8の実施の形態を表す図である。
【0071】この実施の形態のダンパ100’は、第7
の実施の形態のロッド108に代えて、ロッド110を
有している点で異なっている。ロッド110は、その軸
方向両端部分は、外径の太い拡径部110aとなってい
るのに対して、その軸方向中央部分は、外径が細い縮径
部110bとなっており、縮径部110bにおいては、
圧接ローラ102が圧接しないようになっている。この
縮径部110bと圧接ローラ102との間の隙間をGと
し、縮径部110bの外径をd、拡径部110aの外径
をDとすると、D/2−d/2>Gに設定され、外径部
110aでは圧接ローラ102が圧接するようになって
いる。
【0072】これにより、可動質量20”が往復運動の
中央部を移動中には、可動質量20”に圧接ローラ10
2からの抵抗力が作用せず、往復ストローク両端部を移
動しているときのみ、抵抗力が作用するように構成する
ことができ、ケース本体30の両端部に可動質量20”
が衝突することを避けることができる。
【0073】(第9の実施の形態)図26及び図27
は、第9の実施の形態を表す図である。
【0074】この実施の形態のダンパ100”は、軸方
向に距離を置いて配置された一対の圧接ローラ112、
114を有しており、それぞれ、一対の圧接ローラ11
2、114のうちの1つの圧接ローラ112、114の
回転軸にワンウエイクラッチ116を介してDCモータ
104が連結される(図27に圧接ローラ112に接続
された回路図のみ示す)。圧接ローラ112に連結され
るワンウエイクラッチ116は、圧接ローラ112が図
26において左回りの回転をしたときのみ、その回転力
をDCモータ104へ伝達する一方で、右回りの回転を
したときには空転し、DCモータ104へ回転力を伝達
しない。反対に圧接ローラ114に連結されるワンウエ
イクラッチ116は、圧接ローラ114が図26におい
て右回りの回転をしたときには、その回転力をDCモー
タ104へ回転を伝達する一方で、左回りの回転をした
ときには空転し、DCモータ104へ回転力を伝達しな
い。
【0075】このように構成されたダンパでは、可動質
量20”が左側端へ向かって左側端部を移動中には、圧
接ローラ112はロッド110の拡径部110aに圧接
しながら転動し、圧接ローラ112の回転がDCモータ
104へと伝達されて、可動質量20”の速度に応じた
トルクを可動質量20”に与える。次いで、可動質量2
0”が左側端から中央部へと移動中には、圧接ローラ1
12はロッド110の拡径部110aに圧接し、回転す
るものの、ワンウエイクラッチ116が空転し、DCモ
ータ104は回転しないため、可動質量20”には抵抗
力を与えない。また、圧接ローラ114は、可動質量2
0”が左側端に至ってもロッド110と圧接しない位置
関係に設定するため、可動質量20”に抵抗力を与えな
い。次いで、可動質量20”が中央部から右側端へ向か
って右側端部を移動中には、圧接ローラ114がロッド
110の拡径部110aに圧接して、圧接ローラ114
の回転がDCモータ104へと伝達されて、可動質量2
0”の速度に応じた抵抗力を可動質量20”に与える。
次いで、可動質量20”が右側端から中央部へと移動中
には、圧接ローラ114は、ワンウエイクラッチ116
が空転し、DCモータ104は回転しないため、可動質
量20”には抵抗力を与えない。また、圧接ローラ11
2は、可動質量20”が右側端に至ってもロッド110
と圧接しない位置関係に設定するため、可動質量20”
に抵抗力を与えない。
【0076】こうして、本実施の形態によるダンパは、
可動質量20”が往復運動の中央部を移動中には、可動
質量20”に抵抗力を与えず、往復ストロークの両端部
をその端部に向かって移動しているときのみ、抵抗力を
与えるようにして、ケース本体30の両端部に可動質量
20”が衝突することを有効に低減することができる。
【0077】(第10の実施の形態)図28ないし図3
1は、本発明の受動型減揺装置の第10の実施の形態を
表す図である。図において、前実施の形態と同様の部材
は同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0078】観光ゴンドラ、スキーリフト等の減揺対象
物に減揺装置を搭載する場合、その進行方向と直交する
方向に減揺装置を設置するには、可動質量の往復運動の
ストロークに制約がある場合がある。即ち、図28に示
したように、ゴンドラ、リフト等では、麓及び山頂にて
回転輪120によって180度方向転換されるため、回
転輪120の回転軸などによる制約があり、回転の内側
となる方向についてはあまり長くできない。そのため、
前実施の形態のような左右対称なバネ手段の構成である
と、ストロークを多くとれないという問題がある。この
実施の形態では、かかる問題に鑑みなされたものであ
る。
【0079】本実施の形態のケース手段130は、アル
ミニウムの押出しまたは引抜きにより一体成形された丸
パイプの筒状部材132と、筒状部材132に一端に連
結され筒状部材132よりも外径が小さい延長筒136
と、筒状部材132の両端及び延長筒136の一端を塞
ぐべく筒状部材132及び延長筒136にネジ止めされ
たエンドキャップ134、134、135と、からな
る。そして、筒状部材132内に、可動質量140が往
復運動可能に配設されている。可動質量140には、そ
の横断面において、丸形の一部が切り欠かれた凹部14
0aが形成されており、この凹部140a内には、延長
筒136及び筒状部材132に亘ってそれぞれの側壁に
固定されたチャネル材138が配設されている。可動質
量140には、筒状部材132を転動するローラ140
Aの他に、チャネル材138の外側面を転動するローラ
140Bが設けられている。
【0080】チャネル材138内には、引張バネ142
が収容される。引張バネ142の両端は、エンドキャッ
プ134、135に連結されると共に、引張バネ142
の軸方向中心部分は、可動質量140の延長筒136側
端部に取り付けられた取付ブラケット144に連結され
ている(図31)。この延長筒136側が、前記ゴンド
ラまたはリフト等の回転方向の外側になる方であり、反
延長筒136側が、前記ゴンドラまたはリフト等の回転
方向の内側になる方に対応している。
【0081】減揺装置が水平静止時には、可動質量14
0が筒状部材132の軸方向中心部に位置付けられるよ
うに設定されており(図29のS1=S2)、一方、引
張バネ142に連結される取付ブラケット144は、筒
状部材132と延長筒136とを合わせた軸方向略中心
部に位置付けられるように設定されている(図29のL
1≒L2)。そして、減揺対象物の動揺軸線に略直交す
る方向における中央部に、筒状部材132の中央部が一
致するように、減揺装置が設置される。
【0082】以上の構成により、減揺対象物に揺れが生
じると、可動質量140が筒状部材132内を振動し、
減揺効果が得られる。可動質量140の振動は、減揺対
象物の中心を中心として、往復運動するのに対して、引
張バネ142は左右対称ではなく、その中心は、減揺対
象物の中心から偏移している。このため、減揺装置の設
置長さに、左右非対称の制約がある場合でも、延長筒1
36を延ばすことによって、十分な引張バネ142の長
さを確保することができる。
【0083】尚、この例では、ストッパー手段を設けて
いないが、前実施の形態と同様にストッパー手段を設け
ることとしてもよい。また、筒状部材132及び延長筒
136の側壁に固定されたチャネル材138内を設け
て、引張バネ142収納と、可動質量140の筒状部材
132に対する回り止めを併せて行っているが、これに
限るものではなく、前実施の形態で用いたようなロッド
を用いて、可動質量140を筒状部材132の中で往復
運動自在とすることもできる。
【0084】尚、以上の実施の形態では、2つのストッ
パー部材22,22、66,66またはストッパー部4
6,46の間隔を可動質量の軸方向の長さに略等しい場
合、即ち、軸方向の長さに等しいか、またはやや短くな
った場合について説明したが、これに限るものではな
い。可動質量の移動を許容するのであれば、2つのスト
ッパー部材または2つのストッパー部の間隔をやや長く
しても構わない。または、この間隔を長くすることもで
きる。これにより、可動質量は、小さい揺れに対してバ
ネ手段からの復元力を受けず、高感度の減揺を行うこと
ができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、減
揺対象物に生じる揺れが小さく、可動質量に作用する荷
重が小さい場合には、バネ手段に発生した初期反力に打
ち勝つことはできないので、可動質量はバネ手段からの
復元力を受けた往復運動はしないため、可動質量は静止
を維持するか、またはバネ手段と無関係に移動すること
ができ、揺れの大きさでその感度を調整することができ
る。
【0086】小さな揺れで低感度としたときには、小さ
な揺れに対して可動質量が移動しないため、耐久性を向
上させることができる。人間が感じる揺れに対して可動
質量が移動するようにすることで、効率的な減揺を行う
ことができる。
【0087】また、筒状部材を用いる場合には、安価に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受動型減揺装置の第1の実施の形態を
表す縦断面図である。
【図2】第1の実施の形態の外観斜視図である。
【図3】図1の3−3線に沿って見た断面図である。
【図4】第1の実施の形態の作用を表す図1相当図であ
る。
【図5】本発明の受動型減揺装置の第2の実施の形態を
表す縦断面図である。
【図6】図5のストッパー部材を表す要部拡大図であ
る。
【図7】図5の7−7線に沿って見た断面図である。
【図8】図6の8−8線に沿って見た断面図(可動質量
を除く)である。
【図9】ワッシャー部材44の斜視図である。
【図10】第2の実施の形態の作用を表す要部縦断面図
である。
【図11】本発明の受動型減揺装置の第3の実施の形態
を表す縦断面図である。
【図12】第3の実施の形態の作用を表す縦断面図であ
る。
【図13】図11の13-13線に沿って見た図であ
る。
【図14】本発明の受動型減揺装置の第4の実施の形態
を表す縦断面図である。
【図15】図14の15−15線に沿って見た断面図で
ある。
【図16】図14のストッパー部材を表す要部拡大図で
ある。
【図17】第4の実施の形態の作用を表す縦断面図であ
る。
【図18】第5の実施の形態を表す縦断面図である。
【図19】図18の19−19線に沿って見た断面図で
ある。
【図20】本発明の受動型減揺装置の第6の実施の形態
を表す縦断面図である。
【図21】図20の21−21線に沿って見た断面図で
ある。
【図22】本発明の受動型減揺装置の第7の実施の形態
を表す縦断面図である。
【図23】第7の実施の形態に用いられたダンパの構成
を表す回路ブロック図である。
【図24】本発明の受動型減揺装置の第8の実施の形態
を表す縦断面図である。
【図25】第8の実施の形態の要部拡大図である。
【図26】本発明の受動型減揺装置の第9の実施の形態
を表す図25相当図である。
【図27】第9の実施の形態に用いられたダンパの構成
を表す回路ブロック図である。
【図28】本発明の受動型減揺装置の第10の実施の形
態を説明するためのゴンドラの斜視図である。
【図29】本発明の受動型減揺装置の第10の実施の形
態を表す縦断面図である。
【図30】図29の30−30線に沿って見た断面図で
ある。
【図31】第10の実施の形態の一部拡大斜視図であ
る。
【符号の説明】
10、30、130 ケース手段 12、32、132 筒状部材 14、34、134,135 エンドキャップ 18、38 ロッド 20、20’、20”、40、60、90、140 可
動質量 20A、20B、40A ローラ 22 圧縮バネ(バネ手段) 22a 圧縮バネの一端 22b 圧縮バネの他端 26、66 ストッパー部材(初期反力発生手段) 42、142 引張バネ(バネ手段) 42a 引張バネの両端 46 ストッパー部(初期反力発生手段) 50、58、78 ロッド 62 引張バネ(バネ手段) 62a 引張バネの一端 62b 引張バネの他端 84 ベース部材 88 リニアロッド 92 リニアベアリング 100、100’、100” ダンパ
フロントページの続き (72)発明者 八七橋 崇史 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 加藤 邦昭 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 Fターム(参考) 3J048 AA02 AC07 BF04 BF09 EA37

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減揺対象物の動揺軸線に略直交する方向
    に往復運動可能な可動質量と、可動質量の復元力を発生
    するためのバネ手段と、を有する受動型減揺装置におい
    て、 該減揺装置にさらに、減揺装置の水平静止時にバネ手段
    を蓄勢した状態にしてバネ手段に初期反力を発生させる
    初期反力発生手段が設けられ、前記可動質量に前記初期
    反力以上の荷重が作用したときのみ可動質量がバネ手段
    からの復元力を受けて往復運動できるようにしたことを
    特徴とする受動型減揺装置。
  2. 【請求項2】 減揺対象物の動揺軸線に略直交する方向
    に往復運動可能な可動質量と、可動質量の復元力を発生
    するためのバネ手段と、を有する受動型減揺装置におい
    て、 前記バネ手段は、可動質量の往復運動方向と平行に配設
    され、その一端がそれぞれ可動質量の往復ストローク両
    端側にあり、その他端が可動質量の荷重を受けることが
    できるようになった2つのバネから構成され、さらに、
    それぞれのバネを蓄勢した状態でそれぞれのバネの他端
    の変位を規制する2つのストッパーが設けられることを
    特徴とする受動型減揺装置。
  3. 【請求項3】 前記2つのバネは、圧縮バネであること
    を特徴とする請求項2記載の受動型減揺装置。
  4. 【請求項4】 前記2つのバネは、引張バネであること
    を特徴とする請求項2記載の受動型減揺装置。
  5. 【請求項5】 減揺対象物の動揺軸線に略直交する方向
    に往復運動可能な可動質量と、可動質量の復元力を発生
    するためのバネ手段と、を有する受動型減揺装置におい
    て、 前記バネ手段は、可動質量の往復運動方向と平行に配設
    され、その両方の端部が可動質量の荷重を受けることが
    できるようになった単一のバネから構成され、さらに、
    該バネを蓄勢した状態で、バネのそれぞれの端部の変位
    を規制する2つのストッパーが設けられることを特徴と
    する受動型減揺装置。
  6. 【請求項6】 前記バネは、引張バネであることを特徴
    とする請求項5記載の受動型減揺装置。
  7. 【請求項7】 前記2つのストッパーの軸方向の間隔
    は、可動質量の軸方向の長さに略等しいものであること
    を特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項記載の受
    動型減揺装置。
  8. 【請求項8】 前記2つのストッパーの軸方向の間隔
    は、可動質量の軸方向の長さよりも長いものであること
    を特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項記載の受
    動型減揺装置。
  9. 【請求項9】 前記ストッパーは、可動質量の往復運動
    方向と平行に設けられたロッドに固定されることを特徴
    とする請求項2ないし8のいずれか1項記載の受動型減
    揺装置。
  10. 【請求項10】 前記ロッドは、可動質量の軸心よりも
    オフセットされた位置に設けられることを特徴とする請
    求項9記載の受動型減揺装置。
  11. 【請求項11】 前記可動質量及びバネ手段を収容する
    ケース手段が設けられ、該ケース手段は、筒状部材と、
    該筒状部材の両端を塞ぐエンドキャップとからなり、可
    動質量にはローラが設けられて、該ローラによって該可
    動質量は筒状部材内を転動することを特徴とする請求項
    1ないし10のいずれか1項記載の受動型減揺装置。
  12. 【請求項12】 前記可動質量は、リニアベアリングを
    介してリニアロッドに摺動可能であり、該リニアロッド
    の両端部はベース部材に支持されることを特徴とする請
    求項1ないし11のいずれか1項記載の受動型減揺装
    置。
  13. 【請求項13】 前記減揺装置内には、可動質量の往復
    運動を減衰させるためのダンパが設けられることを特徴
    とする請求項1ないし12のいずれか1項記載の受動型
    減揺装置。
  14. 【請求項14】 前記ダンパは、可動質量の速度に応じ
    たトルクを可動質量に付与する回転型トルク発生手段で
    あることを特徴とする請求項13記載の受動型減揺装
    置。
  15. 【請求項15】 前記回転型トルク発生手段は、可動質
    量がその往復ストロークの両端部を移動中にのみ可動質
    量にトルクを付与するものであることを特徴とする請求
    項14記載の受動型減揺装置。
  16. 【請求項16】 前記回転型トルク発生手段は、可動質
    量がその往復ストロークの両端部をその端部に向かって
    移動中にのみ可動質量にトルクを付与するものであるこ
    とを特徴とする請求項14記載の受動型減揺装置。
  17. 【請求項17】 前記バネ手段は、可動質量の往復運動
    の中心に対して非対称形に配設されることを特徴とする
    請求項1ないし16のいずれか1項に記載の受動型減揺
    装置。
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