JP2000190166A - 工具経路決定方法及び工具経路決定装置並びに記録媒体 - Google Patents
工具経路決定方法及び工具経路決定装置並びに記録媒体Info
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- JP2000190166A JP2000190166A JP10371259A JP37125998A JP2000190166A JP 2000190166 A JP2000190166 A JP 2000190166A JP 10371259 A JP10371259 A JP 10371259A JP 37125998 A JP37125998 A JP 37125998A JP 2000190166 A JP2000190166 A JP 2000190166A
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- end mill
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数本のボールエンドミルを用いた被加工物
の加工開始前に、夫々のボールエンドミルの工具経路
を、無為な経路を含むことなく決定する。 【解決手段】 工具経路を決定する対象工具が最大径の
工具である場合、夫々の切削高さでの加工前後の断面領
域の形状データを用い、この間を複数パスに分割して工
具経路を決定する。対象工具が最大径の工具でない場
合、対応する切削高さにおいて、関連する位置にある上
位工具の先端円の内側に対象工具の先端円が内接する位
置を求め、この内接位置を結ぶ線の外側領域を上位工具
による切削済み領域を算出する。次いで、この切削済み
領域と、対象工具の目標工具経路の内側領域とを合成し
て、この結果残った領域を対象工具による切削領域と
し、この領域を複数パスに分割して工具経路を決定す
る。
の加工開始前に、夫々のボールエンドミルの工具経路
を、無為な経路を含むことなく決定する。 【解決手段】 工具経路を決定する対象工具が最大径の
工具である場合、夫々の切削高さでの加工前後の断面領
域の形状データを用い、この間を複数パスに分割して工
具経路を決定する。対象工具が最大径の工具でない場
合、対応する切削高さにおいて、関連する位置にある上
位工具の先端円の内側に対象工具の先端円が内接する位
置を求め、この内接位置を結ぶ線の外側領域を上位工具
による切削済み領域を算出する。次いで、この切削済み
領域と、対象工具の目標工具経路の内側領域とを合成し
て、この結果残った領域を対象工具による切削領域と
し、この領域を複数パスに分割して工具経路を決定す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その先端に半球形
の切刃を備えるボールエンドミルを用いて被加工物を所
望の目標形状に加工するに際し、このボールエンドミル
を移動させるべき工具経路を加工開始に先立って決定す
る方法、並びに、その方法の実施に用いる装置及び記録
媒体に関する。
の切刃を備えるボールエンドミルを用いて被加工物を所
望の目標形状に加工するに際し、このボールエンドミル
を移動させるべき工具経路を加工開始に先立って決定す
る方法、並びに、その方法の実施に用いる装置及び記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】金型製作等の技術分野においては、3次
元的な曲面形状をなす加工面を、高精度に、しかも高能
率にて加工することが要求されており、この要求に応え
る一手段として、従来から用いられているフラットエン
ドミルに代えて、その先端に球形の切刃を備えるボール
エンドミルを用いた加工が行われている。
元的な曲面形状をなす加工面を、高精度に、しかも高能
率にて加工することが要求されており、この要求に応え
る一手段として、従来から用いられているフラットエン
ドミルに代えて、その先端に球形の切刃を備えるボール
エンドミルを用いた加工が行われている。
【0003】図11は、ボールエンドミルによる加工の優
位性を示す説明図である。図中に二点鎖線により示す如
く、被加工物の高さ方向(図の上下方向)に適宜の傾斜
を有する目標加工面Aを得るべくエンドミル(ボールエ
ンドミルBM、フラットエンドミルFM)を用いて行われる
切削加工は、ボールエンドミルBM又はフラットエンドミ
ルFMの先端を、夫々の軸方向の送りにより、前記被加工
物の高さ方向に所定のピッチ毎に設定された切削高さH
1 ,H2 …に順次位置決めし、夫々の高さ位置にてボー
ルエンドミルBM又はフラットエンドミルFMを軸回りに回
転させつつ軸方向と直交する面内で移動させて、夫々の
先端の切刃が前記目標加工面Aに達する位置まで切削す
る手順を繰り返して行われる。
位性を示す説明図である。図中に二点鎖線により示す如
く、被加工物の高さ方向(図の上下方向)に適宜の傾斜
を有する目標加工面Aを得るべくエンドミル(ボールエ
ンドミルBM、フラットエンドミルFM)を用いて行われる
切削加工は、ボールエンドミルBM又はフラットエンドミ
ルFMの先端を、夫々の軸方向の送りにより、前記被加工
物の高さ方向に所定のピッチ毎に設定された切削高さH
1 ,H2 …に順次位置決めし、夫々の高さ位置にてボー
ルエンドミルBM又はフラットエンドミルFMを軸回りに回
転させつつ軸方向と直交する面内で移動させて、夫々の
先端の切刃が前記目標加工面Aに達する位置まで切削す
る手順を繰り返して行われる。
【0004】このような手順により実際に得られる加工
面は、ボールエンドミルBMを用いた場合と、フラットエ
ンドミルFMを用いた場合とでは異なる。先端に平坦な切
刃面を備えるフラットエンドミルFMを用いた場合、図11
(b)中に実線により示す如く、夫々の切削高さH1 ,
H2 …において、切刃面の周縁が前記目標加工面Aに到
達した位置から略垂直に立ち上がる階段状の加工面A2
が得られる。
面は、ボールエンドミルBMを用いた場合と、フラットエ
ンドミルFMを用いた場合とでは異なる。先端に平坦な切
刃面を備えるフラットエンドミルFMを用いた場合、図11
(b)中に実線により示す如く、夫々の切削高さH1 ,
H2 …において、切刃面の周縁が前記目標加工面Aに到
達した位置から略垂直に立ち上がる階段状の加工面A2
が得られる。
【0005】これに対し先端に半球形の切刃面を備える
ボールエンドミルBMを用いた場合、夫々の切削高さ
H1 ,H2 …において、半球形の切刃面上の一点が前記
目標加工面Aに達したとき、この到達点よりも上部の切
刃面が、該到達点よりも被加工物の側に入り込みこの部
分を切削する結果、図11(a)中に実線により示す如
く、各切削高さH1 ,H2 …において生じる円弧形の切
削形状が高さ方向に連続した加工面A1 が得られる。
ボールエンドミルBMを用いた場合、夫々の切削高さ
H1 ,H2 …において、半球形の切刃面上の一点が前記
目標加工面Aに達したとき、この到達点よりも上部の切
刃面が、該到達点よりも被加工物の側に入り込みこの部
分を切削する結果、図11(a)中に実線により示す如
く、各切削高さH1 ,H2 …において生じる円弧形の切
削形状が高さ方向に連続した加工面A1 が得られる。
【0006】以上の如く得られる加工面A1 及びA2 と
目標加工面Aとの間には、夫々の図中にハッチングを施
して示す未切削部が夫々残るが、これらの未切削部を比
較した場合、ボールエンドミルBMを用いて図11(a)に
示す如く得られる加工面A1の方が明らかに小さく、高
精度の切削加工がなされることがわかる。また、ボール
エンドミルBMによる加工面A1 は、夫々の切削高さ
H1 ,H2 …にて得られる円弧形の切削面が連続する角
部が鈍角となり、同様の角部が略直角となるフラットエ
ンドミルFMによる加工面A2 に比して滑らかとなるとい
う利点もある。
目標加工面Aとの間には、夫々の図中にハッチングを施
して示す未切削部が夫々残るが、これらの未切削部を比
較した場合、ボールエンドミルBMを用いて図11(a)に
示す如く得られる加工面A1の方が明らかに小さく、高
精度の切削加工がなされることがわかる。また、ボール
エンドミルBMによる加工面A1 は、夫々の切削高さ
H1 ,H2 …にて得られる円弧形の切削面が連続する角
部が鈍角となり、同様の角部が略直角となるフラットエ
ンドミルFMによる加工面A2 に比して滑らかとなるとい
う利点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ボールエンドミルBMを
用いた切削加工による以上の如き優位性は、大径のボー
ルエンドミルBMを用いること、また、被加工物の高さ方
向に設定される切削高さH1 ,H2 …間のピッチ、即
ち、ボールエンドミルの軸方向の切込深さを小さくする
ことにより一層鮮明となる。しかしながら、大径のボー
ルエンドミルBMを用いた場合には、先端の切刃面の半径
よりも小さい曲率を有する角部、ボールエンドミルBMの
直径よりも小さい凹所等、加工が不可能な部分が生じ、
また前記切込深さを小さくした場合、夫々の切削高さに
て前述した切削が行われる結果、これらの累積時間とし
て与えられる被加工物全体の加工に要する時間が増大す
るという問題がある。
用いた切削加工による以上の如き優位性は、大径のボー
ルエンドミルBMを用いること、また、被加工物の高さ方
向に設定される切削高さH1 ,H2 …間のピッチ、即
ち、ボールエンドミルの軸方向の切込深さを小さくする
ことにより一層鮮明となる。しかしながら、大径のボー
ルエンドミルBMを用いた場合には、先端の切刃面の半径
よりも小さい曲率を有する角部、ボールエンドミルBMの
直径よりも小さい凹所等、加工が不可能な部分が生じ、
また前記切込深さを小さくした場合、夫々の切削高さに
て前述した切削が行われる結果、これらの累積時間とし
て与えられる被加工物全体の加工に要する時間が増大す
るという問題がある。
【0008】そこで一般的には、被加工物の全体に亘っ
て加工不能部分が生じないように、比較的小サイズのボ
ールエンドミルBMを用い、また前記切込深さを、使用す
るボールエンドミルBMのサイズに応じた適正なピッチ、
例えば、ボールエンドミルBMの半径の1/2程度に設定
して、可及的に高能率にて切削加工が行われるようにし
ている。
て加工不能部分が生じないように、比較的小サイズのボ
ールエンドミルBMを用い、また前記切込深さを、使用す
るボールエンドミルBMのサイズに応じた適正なピッチ、
例えば、ボールエンドミルBMの半径の1/2程度に設定
して、可及的に高能率にて切削加工が行われるようにし
ている。
【0009】ところがこのようにした場合、例えば、そ
の加工面の一部に曲率の小さい角部が局所的に存在する
ような被加工物の加工に際し、前記角部に対応し得る小
径のボールエンドミルBMを用い、これに適合するピッチ
にて設定された切削高さの夫々において行われる被加工
物全体の加工に多大の時間を要するという問題があっ
た。
の加工面の一部に曲率の小さい角部が局所的に存在する
ような被加工物の加工に際し、前記角部に対応し得る小
径のボールエンドミルBMを用い、これに適合するピッチ
にて設定された切削高さの夫々において行われる被加工
物全体の加工に多大の時間を要するという問題があっ
た。
【0010】この問題は、直径の異なる複数本のボール
エンドミルを用い、まず大径のボールエンドミルによ
り、これに適合した粗い切込深さにて被加工物を粗加工
し、その後、小径のボールエンドミルに順次切換えて、
先行するボールエンドミルにより加工し得なかった部分
を加工することにより解消される。
エンドミルを用い、まず大径のボールエンドミルによ
り、これに適合した粗い切込深さにて被加工物を粗加工
し、その後、小径のボールエンドミルに順次切換えて、
先行するボールエンドミルにより加工し得なかった部分
を加工することにより解消される。
【0011】ところがボールエンドミルによる加工は、
前記複数の切削高さの夫々に対して設定された工具経路
に沿ってボールエンドミルを移動させてなされ、この工
具経路は、例えば、3次元のCADデータとして与えら
れる被加工物の加工前及び加工後の形状データに基づい
て被加工物をポリゴン分割し、前記複数の切削高さでの
加工前後の断面形状を求め、まず、加工後の断面形状を
得るために必要な目標工具経路を定め、この目標工具経
路と加工前の断面との間を、切削可能な適宜のピッチに
て分割する手順により決定されている。
前記複数の切削高さの夫々に対して設定された工具経路
に沿ってボールエンドミルを移動させてなされ、この工
具経路は、例えば、3次元のCADデータとして与えら
れる被加工物の加工前及び加工後の形状データに基づい
て被加工物をポリゴン分割し、前記複数の切削高さでの
加工前後の断面形状を求め、まず、加工後の断面形状を
得るために必要な目標工具経路を定め、この目標工具経
路と加工前の断面との間を、切削可能な適宜のピッチに
て分割する手順により決定されている。
【0012】このような工具経路の決定手法を、前述の
如く直径の異なる複数本のボールエンドミルを用いた加
工に適用する場合、これらのボールエンドミルの夫々に
対して前述した手順を繰り返す必要があり、このとき、
加工前の形状データとして予め与えられた素材の形状デ
ータを用いた場合、小径のボールエンドミルの工具経路
が、これに先行した大径のボールエンドミルによる加工
済みの領域を含めて決定され、この工具経路に沿って行
われる加工時間の長大化を招くという問題がある。
如く直径の異なる複数本のボールエンドミルを用いた加
工に適用する場合、これらのボールエンドミルの夫々に
対して前述した手順を繰り返す必要があり、このとき、
加工前の形状データとして予め与えられた素材の形状デ
ータを用いた場合、小径のボールエンドミルの工具経路
が、これに先行した大径のボールエンドミルによる加工
済みの領域を含めて決定され、この工具経路に沿って行
われる加工時間の長大化を招くという問題がある。
【0013】この問題は、小径のボールエンドミルの工
具経路の決定に際して、その加工前の形状として、先行
して行われた加工の後の形状を用いることにより解消さ
れるが、このためには、加工後の形状を正確に特定し得
る形状データの取得、及び入力作業が新たに必要であ
り、例えば、金型製作の分野等、少数ロットでの加工を
基本とする製作分野においては、夫々の加工毎に行われ
る前記作業に多大の手間を要するという新たな問題が生
じる。
具経路の決定に際して、その加工前の形状として、先行
して行われた加工の後の形状を用いることにより解消さ
れるが、このためには、加工後の形状を正確に特定し得
る形状データの取得、及び入力作業が新たに必要であ
り、例えば、金型製作の分野等、少数ロットでの加工を
基本とする製作分野においては、夫々の加工毎に行われ
る前記作業に多大の手間を要するという新たな問題が生
じる。
【0014】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、直径の異なる複数本のボールエンドミルを用い
た被加工物の加工開始前に、最終的な目標形状を得るた
めに必要な夫々のボールエンドミルの工具経路を、無為
な経路を含むことなく決定することができ、この決定の
ための時間を含めた加工時間の大幅な短縮を達成し得る
工具経路の決定方法、並びに、この方法の実施に用いる
装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
であり、直径の異なる複数本のボールエンドミルを用い
た被加工物の加工開始前に、最終的な目標形状を得るた
めに必要な夫々のボールエンドミルの工具経路を、無為
な経路を含むことなく決定することができ、この決定の
ための時間を含めた加工時間の大幅な短縮を達成し得る
工具経路の決定方法、並びに、この方法の実施に用いる
装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る工具経路決
定方法は、直径の異なる複数本のボールエンドミルを大
径のボールエンドミルから小径のボールエンドミルの順
に用い、これらを、被加工物の高さ方向に設定された複
数の切削高さ毎に定めた工具経路に沿って移動させ、大
径のボールエンドミルによる加工面を小径のボールエン
ドミルにより再切削して、前記被加工物を所定の目標形
状に加工するに際し、前記複数本のボールエンドミルの
工具経路を、加工の開始に先立って決定する工具経路決
定方法であって、前記目標形状を得るために必要な目標
工具経路を、前記複数のボールエンドミルの夫々に対
し、各複数の切削高さにおいて求める工程と、各切削高
さに位置決めされた大径のボールエンドミルの先端円の
内側に小径のボールエンドミルの先端円が内接する内接
位置を、前記被加工物との接触部を含む大径のボールエ
ンドミルの軸断面内において、小径のボールエンドミル
の切削高さの夫々に対して求める工程と、前記工具経路
の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ線の内側領
域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリアン演算に
より合成し、前記大径のボールエンドミルによる切削済
み領域を求める工程と、前記合成により得られた切削済
み領域と、対応する切削高さにおける前記目標経路の内
側領域、又は外側領域との間を再切削領域とし、この領
域内にて小径のボールエンドミルの工具経路を決定する
工程とを含むことを特徴とする。
定方法は、直径の異なる複数本のボールエンドミルを大
径のボールエンドミルから小径のボールエンドミルの順
に用い、これらを、被加工物の高さ方向に設定された複
数の切削高さ毎に定めた工具経路に沿って移動させ、大
径のボールエンドミルによる加工面を小径のボールエン
ドミルにより再切削して、前記被加工物を所定の目標形
状に加工するに際し、前記複数本のボールエンドミルの
工具経路を、加工の開始に先立って決定する工具経路決
定方法であって、前記目標形状を得るために必要な目標
工具経路を、前記複数のボールエンドミルの夫々に対
し、各複数の切削高さにおいて求める工程と、各切削高
さに位置決めされた大径のボールエンドミルの先端円の
内側に小径のボールエンドミルの先端円が内接する内接
位置を、前記被加工物との接触部を含む大径のボールエ
ンドミルの軸断面内において、小径のボールエンドミル
の切削高さの夫々に対して求める工程と、前記工具経路
の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ線の内側領
域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリアン演算に
より合成し、前記大径のボールエンドミルによる切削済
み領域を求める工程と、前記合成により得られた切削済
み領域と、対応する切削高さにおける前記目標経路の内
側領域、又は外側領域との間を再切削領域とし、この領
域内にて小径のボールエンドミルの工具経路を決定する
工程とを含むことを特徴とする。
【0016】また本発明に係る工具経路決定装置は、直
径の異なる複数本のボールエンドミルを大径のボールエ
ンドミルから小径のボールエンドミルの順に用い、これ
らを、被加工物の高さ方向に設定された複数の切削高さ
毎に定めた工具経路に沿って移動させ、大径のボールエ
ンドミルによる加工面を小径のボールエンドミルにより
再切削して、前記被加工物を所定の目標形状に加工する
に際し、前記複数本のボールエンドミルの工具経路を、
加工の開始に先立って決定する工具経路決定装置であっ
て、前記目標形状を得るために必要な目標工具経路を、
前記複数のボールエンドミルの夫々に対し、各複数の切
削高さにおいて求める目標経路決定手段と、各切削高さ
に位置決めされた大径のボールエンドミルの先端円の内
側に小径のボールエンドミルの先端円が内接する内接位
置を、前記被加工物との接触部を含む大径のボールエン
ドミルの軸断面内において、小径のボールエンドミルの
切削高さの夫々に対して求める内接位置決定手段と、前
記工具経路の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ線
の内側領域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリア
ン演算により合成し、前記大径のボールエンドミルによ
る切削済み領域を求める領域合成手段と、前記合成によ
り得られた切削済み領域と、対応する切削高さにおける
前記目標経路の内側領域、又は外側領域との間を再切削
領域とし、この領域内にて小径のボールエンドミルの工
具経路を決定する経路決定手段とを備えることを特徴と
する。
径の異なる複数本のボールエンドミルを大径のボールエ
ンドミルから小径のボールエンドミルの順に用い、これ
らを、被加工物の高さ方向に設定された複数の切削高さ
毎に定めた工具経路に沿って移動させ、大径のボールエ
ンドミルによる加工面を小径のボールエンドミルにより
再切削して、前記被加工物を所定の目標形状に加工する
に際し、前記複数本のボールエンドミルの工具経路を、
加工の開始に先立って決定する工具経路決定装置であっ
て、前記目標形状を得るために必要な目標工具経路を、
前記複数のボールエンドミルの夫々に対し、各複数の切
削高さにおいて求める目標経路決定手段と、各切削高さ
に位置決めされた大径のボールエンドミルの先端円の内
側に小径のボールエンドミルの先端円が内接する内接位
置を、前記被加工物との接触部を含む大径のボールエン
ドミルの軸断面内において、小径のボールエンドミルの
切削高さの夫々に対して求める内接位置決定手段と、前
記工具経路の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ線
の内側領域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリア
ン演算により合成し、前記大径のボールエンドミルによ
る切削済み領域を求める領域合成手段と、前記合成によ
り得られた切削済み領域と、対応する切削高さにおける
前記目標経路の内側領域、又は外側領域との間を再切削
領域とし、この領域内にて小径のボールエンドミルの工
具経路を決定する経路決定手段とを備えることを特徴と
する。
【0017】更に本発明に係る記録媒体は、直径の異な
る複数本のボールエンドミルを大径のボールエンドミル
から小径のボールエンドミルの順に用い、これらを、被
加工物の高さ方向に設定された複数の切削高さ毎に定め
た工具経路に沿って移動させ、大径のボールエンドミル
による加工面を小径のボールエンドミルにより再切削し
て、前記被加工物を所定の目標形状に切削加工するに際
し、前記複数本のボールエンドミルの工具経路を、加工
の開始に先立って決定する手順をコンピュータに実行さ
せるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体であって、前記目標形状を得
るために必要な目標工具経路を、前記複数のボールエン
ドミルの夫々に対し、各複数の切削高さにおいてコンピ
ュータに算出させるコンピュータ読み取り可能なプログ
ラムコード手段と、各切削高さに位置決めされた大径の
ボールエンドミルの先端円の内側に小径のボールエンド
ミルの先端円が内接する内接位置を、前記被加工物との
接触部を含む大径のボールエンドミルの軸断面内におい
て、小径のボールエンドミルの切削高さの夫々に対して
コンピュータに算出させるコンピュータ読み取り可能な
プログラムコード手段と、前記工具経路の全周に亘って
求めた前記内接位置を結ぶ線の内側領域、又は外側領域
を、各切削高さ毎のブーリアン演算により合成し、前記
大径のボールエンドミルによる切削済み領域をコンピュ
ータに算出させるコンピュータ読み取り可能なプログラ
ムコード手段と、前記合成により得られた切削済み領域
と、対応する切削高さにおける前記目標経路の内側領
域、又は外側領域との間を再切削領域とし、この領域内
にて小径のボールエンドミルの工具経路をコンピュータ
に算出させるコンピュータ読み取り可能なプログラムコ
ード手段とを含むコンピュータプログラムを記憶してあ
ることを特徴とする。
る複数本のボールエンドミルを大径のボールエンドミル
から小径のボールエンドミルの順に用い、これらを、被
加工物の高さ方向に設定された複数の切削高さ毎に定め
た工具経路に沿って移動させ、大径のボールエンドミル
による加工面を小径のボールエンドミルにより再切削し
て、前記被加工物を所定の目標形状に切削加工するに際
し、前記複数本のボールエンドミルの工具経路を、加工
の開始に先立って決定する手順をコンピュータに実行さ
せるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体であって、前記目標形状を得
るために必要な目標工具経路を、前記複数のボールエン
ドミルの夫々に対し、各複数の切削高さにおいてコンピ
ュータに算出させるコンピュータ読み取り可能なプログ
ラムコード手段と、各切削高さに位置決めされた大径の
ボールエンドミルの先端円の内側に小径のボールエンド
ミルの先端円が内接する内接位置を、前記被加工物との
接触部を含む大径のボールエンドミルの軸断面内におい
て、小径のボールエンドミルの切削高さの夫々に対して
コンピュータに算出させるコンピュータ読み取り可能な
プログラムコード手段と、前記工具経路の全周に亘って
求めた前記内接位置を結ぶ線の内側領域、又は外側領域
を、各切削高さ毎のブーリアン演算により合成し、前記
大径のボールエンドミルによる切削済み領域をコンピュ
ータに算出させるコンピュータ読み取り可能なプログラ
ムコード手段と、前記合成により得られた切削済み領域
と、対応する切削高さにおける前記目標経路の内側領
域、又は外側領域との間を再切削領域とし、この領域内
にて小径のボールエンドミルの工具経路をコンピュータ
に算出させるコンピュータ読み取り可能なプログラムコ
ード手段とを含むコンピュータプログラムを記憶してあ
ることを特徴とする。
【0018】本発明においては、入力として与えられる
被加工物の加工前形状、及び加工後形状を示す形状デー
タを用い、まず、加工に使用する複数本のボールエンド
ミルの夫々について、前記加工後形状を得るために必要
な目標工具経路を各別に設定された複数の切削高さにお
いて求め、最大径のボールエンドミルについては、従来
と同様に、求められた目標工具経路と加工前形状との間
を切削可能なピッチにて分割して工具経路を決定する一
方、他のボールエンドミルについては、夫々の先端円
が、これに先行して加工を行う大径のボールエンドミル
の先端円に被加工物との接触部を含む軸断面内において
内接する内接位置を、前記大径のボールエンドミルの目
標工具経路の全周に亘って求め、この内接位置を結ぶ線
の内側又は外側領域を各切削高さ毎に合成して前記大径
のエンドミルによる切削済み領域を確定し、この切削済
み領域と、当該エンドミルについて先に設定してある目
標工具経路との間を再切削領域とし、この領域内を切削
可能なピッチにて分割して工具経路を決定する。この手
順を、最小径のボールエンドミルに至るまで繰り返すこ
とにより、加工に用いる複数本のボールエンドミルの全
ての工具経路を加工開始前に決定することができる。
被加工物の加工前形状、及び加工後形状を示す形状デー
タを用い、まず、加工に使用する複数本のボールエンド
ミルの夫々について、前記加工後形状を得るために必要
な目標工具経路を各別に設定された複数の切削高さにお
いて求め、最大径のボールエンドミルについては、従来
と同様に、求められた目標工具経路と加工前形状との間
を切削可能なピッチにて分割して工具経路を決定する一
方、他のボールエンドミルについては、夫々の先端円
が、これに先行して加工を行う大径のボールエンドミル
の先端円に被加工物との接触部を含む軸断面内において
内接する内接位置を、前記大径のボールエンドミルの目
標工具経路の全周に亘って求め、この内接位置を結ぶ線
の内側又は外側領域を各切削高さ毎に合成して前記大径
のエンドミルによる切削済み領域を確定し、この切削済
み領域と、当該エンドミルについて先に設定してある目
標工具経路との間を再切削領域とし、この領域内を切削
可能なピッチにて分割して工具経路を決定する。この手
順を、最小径のボールエンドミルに至るまで繰り返すこ
とにより、加工に用いる複数本のボールエンドミルの全
ての工具経路を加工開始前に決定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る工具経
路決定装置の構成を示すブロック図である。図示の如く
本発明に係る工具経路決定装置1は、夫々演算処理部と
して構成された目標経路算出部10、内接位置算出部11、
切削済み領域算出部12、及び経路算出部13を備え、更
に、これらにより後述の如く行われる演算の結果、この
演算に用いられる加工条件等の入力データを記憶するデ
ータファイル14を備えて構成されている。
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る工具経
路決定装置の構成を示すブロック図である。図示の如く
本発明に係る工具経路決定装置1は、夫々演算処理部と
して構成された目標経路算出部10、内接位置算出部11、
切削済み領域算出部12、及び経路算出部13を備え、更
に、これらにより後述の如く行われる演算の結果、この
演算に用いられる加工条件等の入力データを記憶するデ
ータファイル14を備えて構成されている。
【0020】工具経路決定装置1の入力側には、キーボ
ード、マウス等の入力部15が接続されており、該入力部
15の操作により、後述する手順にて行われる工具経路の
決定に用いられる入力情報が与えられるようになしてあ
る。なおこの入力情報は、加工対象となる被加工物の加
工前及び加工後の形状データを含んでおり、この形状デ
ータは、図示しないCAD装置から直接入力されるよう
に構成してもよい。
ード、マウス等の入力部15が接続されており、該入力部
15の操作により、後述する手順にて行われる工具経路の
決定に用いられる入力情報が与えられるようになしてあ
る。なおこの入力情報は、加工対象となる被加工物の加
工前及び加工後の形状データを含んでおり、この形状デ
ータは、図示しないCAD装置から直接入力されるよう
に構成してもよい。
【0021】また工具経路決定装置1の出力側には、C
RTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示部16が接
続されており、該表示部16には、工具経路決定装置1に
おいて後述する手順にて算出される工具経路の算出結果
が表示されるようになしてある。またこの表示部16に
は、入力部15の操作による前記形状データ等の入力に際
し、入力すべきデータの種類、入力順等、入力を補助す
るための表示を行わせるようにすることもできる。また
表示部16として、プリンタ装置等の表示手段を加え、前
記算出結果をハードコピーにより得ることも可能であ
る。
RTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示部16が接
続されており、該表示部16には、工具経路決定装置1に
おいて後述する手順にて算出される工具経路の算出結果
が表示されるようになしてある。またこの表示部16に
は、入力部15の操作による前記形状データ等の入力に際
し、入力すべきデータの種類、入力順等、入力を補助す
るための表示を行わせるようにすることもできる。また
表示部16として、プリンタ装置等の表示手段を加え、前
記算出結果をハードコピーにより得ることも可能であ
る。
【0022】以上の如く構成された工具経路決定装置1
においては、異なる直径を有する複数本のボールエンド
ミルを大径のものから順に用い、大径のボールエンドミ
ルによる高能率の加工により得られた加工面を小径のボ
ールエンドミルにより再切削し、目標形状に高精度に一
致する被加工物を高能率に得るべく行われる加工を対象
として、全てのボールエンドミルの工具経路を、小径の
ボールエンドミルによる再切削のための工具経路を含め
て加工開始前に決定する演算が行われる。
においては、異なる直径を有する複数本のボールエンド
ミルを大径のものから順に用い、大径のボールエンドミ
ルによる高能率の加工により得られた加工面を小径のボ
ールエンドミルにより再切削し、目標形状に高精度に一
致する被加工物を高能率に得るべく行われる加工を対象
として、全てのボールエンドミルの工具経路を、小径の
ボールエンドミルによる再切削のための工具経路を含め
て加工開始前に決定する演算が行われる。
【0023】図2は、ボールエンドミルにより加工され
る被加工物の一例を示す外観斜視図である。ボールエン
ドミルによる加工は、図示の如く、高さ方向(図の上方
向)に連続して縮小する形状を有する被加工物2の外面
20、及びこの被加工物2の一部に高さ方向に連続して拡
大する形状を有して設けられた凹所又は孔の内面21に対
して有利に行われる。なお、前記外面20及び内面21は、
図示の如き平面であってもよく、また、凸面、凹面等の
曲面であってもよい。
る被加工物の一例を示す外観斜視図である。ボールエン
ドミルによる加工は、図示の如く、高さ方向(図の上方
向)に連続して縮小する形状を有する被加工物2の外面
20、及びこの被加工物2の一部に高さ方向に連続して拡
大する形状を有して設けられた凹所又は孔の内面21に対
して有利に行われる。なお、前記外面20及び内面21は、
図示の如き平面であってもよく、また、凸面、凹面等の
曲面であってもよい。
【0024】図3は、図2に示す被加工物2の外面20の
加工をボールエンドミルにより行っている状態を示す説
明図である。図中BM1 は、大径のボールエンドミルを、
同じくBM2 は、小径のボールエンドミルを夫々示してい
る。これらは、被加工物2の高さ方向に夫々の外径に対
応するピッチ毎に定められた高さ位置(切削高さ)に軸
方向の送りにより位置決めされ、軸回りに回転しつつ軸
心と直交する面内に定められた工具経路に沿って移動し
て、先端の切刃により被加工物2の外面20を切削する。
加工をボールエンドミルにより行っている状態を示す説
明図である。図中BM1 は、大径のボールエンドミルを、
同じくBM2 は、小径のボールエンドミルを夫々示してい
る。これらは、被加工物2の高さ方向に夫々の外径に対
応するピッチ毎に定められた高さ位置(切削高さ)に軸
方向の送りにより位置決めされ、軸回りに回転しつつ軸
心と直交する面内に定められた工具経路に沿って移動し
て、先端の切刃により被加工物2の外面20を切削する。
【0025】なお図中には、大径のボールエンドミルBM
1 と小径のボールエンドミルBM2 とが合わせて示されて
いるが、実際の加工は、まず大径のボールエンドミルBM
1 により被加工物2の外面20の全体を切削し、その後に
小径のボールエンドミルBM2を用い、ボールエンドミルB
M1 により切削し得なかった部分を切削する手順にて行
われる。本発明は、このように行われる加工の前に、大
径のエンドミルBM1 の工具経路と小径のボールエンドミ
ルBM2 の工具経路とを決定しようとするものである。ま
た図中には、2本のボールエンドミルBM1 ,BM2 が示さ
れているが、3本又はそれ以上のボールエンドミルを用
いることもでき、夫々のボールエンドミルの工具経路
は、先行して用いられる大径のボールエンドミルの工具
経路を基準として、以下に示す手順により決定される。
1 と小径のボールエンドミルBM2 とが合わせて示されて
いるが、実際の加工は、まず大径のボールエンドミルBM
1 により被加工物2の外面20の全体を切削し、その後に
小径のボールエンドミルBM2を用い、ボールエンドミルB
M1 により切削し得なかった部分を切削する手順にて行
われる。本発明は、このように行われる加工の前に、大
径のエンドミルBM1 の工具経路と小径のボールエンドミ
ルBM2 の工具経路とを決定しようとするものである。ま
た図中には、2本のボールエンドミルBM1 ,BM2 が示さ
れているが、3本又はそれ以上のボールエンドミルを用
いることもでき、夫々のボールエンドミルの工具経路
は、先行して用いられる大径のボールエンドミルの工具
経路を基準として、以下に示す手順により決定される。
【0026】図4、図5及び図6は、本発明に係る工具
経路決定方法(以下本発明方法という)の実施手順を示
すフローチャートである。本発明方法の実施に当たって
は、まず、使用する工具(ボールエンドミル)の本数、
夫々の切削高さ、被加工物の加工前後の形状等の加工条
件の設定がなされる(ステップ1)。この設定は、図1
に示す装置においては前記入力部15の操作により行われ
る。このとき、加工前後の形状を示す形状データは、前
述の如く、CAD装置から直接入力されるようにしても
よく、また前記切削高さは、使用するボールエンドミル
の外径に基づいて、例えば、その半径の1/2程度に自
動設定されるようにしてもよい。
経路決定方法(以下本発明方法という)の実施手順を示
すフローチャートである。本発明方法の実施に当たって
は、まず、使用する工具(ボールエンドミル)の本数、
夫々の切削高さ、被加工物の加工前後の形状等の加工条
件の設定がなされる(ステップ1)。この設定は、図1
に示す装置においては前記入力部15の操作により行われ
る。このとき、加工前後の形状を示す形状データは、前
述の如く、CAD装置から直接入力されるようにしても
よく、また前記切削高さは、使用するボールエンドミル
の外径に基づいて、例えば、その半径の1/2程度に自
動設定されるようにしてもよい。
【0027】このような加工条件の設定がなされた後、
使用する工具の夫々について、被加工物の加工前後の形
状データに基づいて対象となる加工面をポリゴン分割し
(ステップ2)、得られた分割モデルを各工具に設定さ
れた切削高さ毎の等高線により切断して各切削高さでの
断面領域を作成し(ステップ3)、各断面領域での工具
経路を決定する(ステップ4)という一連の処理を、大
径の工具から小径の工具への順に最小径の工具に至るま
で繰り返し(ステップ5)、使用する工具の夫々につい
て工具経路を確定して本発明方法による演算を終了す
る。
使用する工具の夫々について、被加工物の加工前後の形
状データに基づいて対象となる加工面をポリゴン分割し
(ステップ2)、得られた分割モデルを各工具に設定さ
れた切削高さ毎の等高線により切断して各切削高さでの
断面領域を作成し(ステップ3)、各断面領域での工具
経路を決定する(ステップ4)という一連の処理を、大
径の工具から小径の工具への順に最小径の工具に至るま
で繰り返し(ステップ5)、使用する工具の夫々につい
て工具経路を確定して本発明方法による演算を終了す
る。
【0028】ステップ2,3,4にて行われる一連の処
理の内、ステップ2及びステップ3は、従来から公知の
手法により行わせることができる。本発明方法の特徴
は、ステップ4における工具経路の決定手順にあり、こ
の決定は、図5に示すフローチャートに従って行われ
る。
理の内、ステップ2及びステップ3は、従来から公知の
手法により行わせることができる。本発明方法の特徴
は、ステップ4における工具経路の決定手順にあり、こ
の決定は、図5に示すフローチャートに従って行われ
る。
【0029】工具経路の決定は、対象となる工具(ボー
ルエンドミル)に対して設定された切削高さの夫々につ
いて行われ、まず、対象となる工具が最大径の工具であ
るか否かを判定し(ステップ11)、最大径の工具である
場合、対応する切削高さにおいて先に求められた加工前
後の断面領域の形状データを用い、この間を、その工具
に対して設定された一回当たりの送りピッチにより複数
パスに分割して各パス毎の工具経路を決定する(ステッ
プ12)。
ルエンドミル)に対して設定された切削高さの夫々につ
いて行われ、まず、対象となる工具が最大径の工具であ
るか否かを判定し(ステップ11)、最大径の工具である
場合、対応する切削高さにおいて先に求められた加工前
後の断面領域の形状データを用い、この間を、その工具
に対して設定された一回当たりの送りピッチにより複数
パスに分割して各パス毎の工具経路を決定する(ステッ
プ12)。
【0030】図7は、ステップ12において行われる工具
経路の決定手順の説明図である。最大径の工具(ボール
エンドミルBM1 )は、加工前の被加工物2の外面20′か
ら、加工後の外面20に達するまでの間の粗加工に用いら
れ、まず、ボールエンドミルBM1 が、先端の球形の切刃
の一点において加工前の外面20′と接触するときの軸心
位置K0 と、同じく加工後の外面20に接触するときの軸
心位置Kn とが求められ、これらの間を、予め設定され
た送りピッチΔtにより分割して複数の工具経路K1 ,
K2 …が、前記軸心位置Kn を最終的な目標工具経路と
して含めて決定される。
経路の決定手順の説明図である。最大径の工具(ボール
エンドミルBM1 )は、加工前の被加工物2の外面20′か
ら、加工後の外面20に達するまでの間の粗加工に用いら
れ、まず、ボールエンドミルBM1 が、先端の球形の切刃
の一点において加工前の外面20′と接触するときの軸心
位置K0 と、同じく加工後の外面20に接触するときの軸
心位置Kn とが求められ、これらの間を、予め設定され
た送りピッチΔtにより分割して複数の工具経路K1 ,
K2 …が、前記軸心位置Kn を最終的な目標工具経路と
して含めて決定される。
【0031】軸心位置K0 ,Kn は、加工前後の被加工
物の形状データとボールエンドミルBM1 の外径寸法とを
用いた簡単な演算により算定することができる。また送
りピッチΔtは、被加工物2の材質、ボールエンドミル
BM1 の強度、加工に用いる機械の剛性等を考慮して予め
決定され、加工条件として入力された値である。
物の形状データとボールエンドミルBM1 の外径寸法とを
用いた簡単な演算により算定することができる。また送
りピッチΔtは、被加工物2の材質、ボールエンドミル
BM1 の強度、加工に用いる機械の剛性等を考慮して予め
決定され、加工条件として入力された値である。
【0032】以上の如き工具経路の決定は、ボールエン
ドミルBM1 に対して設定された夫々の切削高さH11,H
12…において繰り返され(ステップ13)、全ての切削高
さにて工具経路が決定された後、図4に示すフローチャ
ートにリターンする。なおこの演算は、図1に示す工具
経路決定装置1では経路算出部13において行われる。
ドミルBM1 に対して設定された夫々の切削高さH11,H
12…において繰り返され(ステップ13)、全ての切削高
さにて工具経路が決定された後、図4に示すフローチャ
ートにリターンする。なおこの演算は、図1に示す工具
経路決定装置1では経路算出部13において行われる。
【0033】一方、対象となる工具が最大径の工具でな
い場合、上位工具(対象となる工具よりも大径の工具)
での切削により、最終的な目標形状となる被加工物2の
外面20に対して残された削り残し部を対象として工具経
路の決定がなされる。上位工具としてのボールエンドミ
ルBM1 は、図7に示す如く球形の切刃を備えることか
ら、これによる切削の結果として得られる切削面22は、
目標となる外面に一部が接触する円弧形の面が、前記切
削高さH11,H12…間の距離、即ち、前記切込深さの間
隔にて高さ方向に連続する面となり、目標となる外面20
に対し、図中にハッチングを施して示す未切削部23が残
る。
い場合、上位工具(対象となる工具よりも大径の工具)
での切削により、最終的な目標形状となる被加工物2の
外面20に対して残された削り残し部を対象として工具経
路の決定がなされる。上位工具としてのボールエンドミ
ルBM1 は、図7に示す如く球形の切刃を備えることか
ら、これによる切削の結果として得られる切削面22は、
目標となる外面に一部が接触する円弧形の面が、前記切
削高さH11,H12…間の距離、即ち、前記切込深さの間
隔にて高さ方向に連続する面となり、目標となる外面20
に対し、図中にハッチングを施して示す未切削部23が残
る。
【0034】対象となる工具が最大径の工具でない場
合、その工具に設定された切削高さの夫々において未切
削部23の位置を定め、この位置と、前記外面20を得るべ
く決定された目標工具位置との間を切削領域として、こ
の切削領域内にて工具経路を設定すればよい。そこで、
ステップ11において最大径の工具でないと判定された場
合、まず、目標面としての外面20と接触した状態、即
ち、目標工具経路Kn に位置決めされた上位工具の先端
円の内側に対象工具の先端円が内接する位置を、被加工
物の全周に亘って求め、この内接位置を結ぶ線の外側領
域を求める手順により、上位工具による切削済み領域の
算出が行われる(ステップ14)。
合、その工具に設定された切削高さの夫々において未切
削部23の位置を定め、この位置と、前記外面20を得るべ
く決定された目標工具位置との間を切削領域として、こ
の切削領域内にて工具経路を設定すればよい。そこで、
ステップ11において最大径の工具でないと判定された場
合、まず、目標面としての外面20と接触した状態、即
ち、目標工具経路Kn に位置決めされた上位工具の先端
円の内側に対象工具の先端円が内接する位置を、被加工
物の全周に亘って求め、この内接位置を結ぶ線の外側領
域を求める手順により、上位工具による切削済み領域の
算出が行われる(ステップ14)。
【0035】次いで、目標面としての外面20の形状デー
タに基づいて、この外面20と接触した状態にあるときの
対象工具の軸心位置、即ち、対象工具の目標工具経路
を、対応する切削高さにおいて、最大径の工具の場合と
同様に被加工物の全周に亘って求め、この目標工具経路
の内側領域と、ステップ14において求めた上位工具によ
る切削済み領域とを、集合の合成手法である2次元ブー
リアン演算により軸断面内において合成して、この結果
残った領域を対象工具による切削領域として確定する
(ステップ15)。次いで前記ステップ12に進み、最大径
の工具の場合におけると同様に、この領域内を対象工具
に対して設定された一回当たりの送りピッチにより複数
パスに分割して各パス毎の工具経路を決定する。以上の
如き一連の演算処理が、対象工具に対して設定された複
数の切削高さにて繰り返され(ステップ13)、対象工具
の工具経路が確定される。
タに基づいて、この外面20と接触した状態にあるときの
対象工具の軸心位置、即ち、対象工具の目標工具経路
を、対応する切削高さにおいて、最大径の工具の場合と
同様に被加工物の全周に亘って求め、この目標工具経路
の内側領域と、ステップ14において求めた上位工具によ
る切削済み領域とを、集合の合成手法である2次元ブー
リアン演算により軸断面内において合成して、この結果
残った領域を対象工具による切削領域として確定する
(ステップ15)。次いで前記ステップ12に進み、最大径
の工具の場合におけると同様に、この領域内を対象工具
に対して設定された一回当たりの送りピッチにより複数
パスに分割して各パス毎の工具経路を決定する。以上の
如き一連の演算処理が、対象工具に対して設定された複
数の切削高さにて繰り返され(ステップ13)、対象工具
の工具経路が確定される。
【0036】ステップ14での上位工具による切削済み領
域の算出は、図6のフローチャートに示す手順に従って
行われる。まず、現状において対象となっている下位工
具の切削高さに関係する上位工具の全切削高さを求める
(ステップ21)。ここで求められるのは、対象となる切
削高さにある下位工具の先端円(半円)を、その先端円
の内側に含み得る上位工具の全切削高さ、即ち、その先
端円において下位工具との内接状態が生じ得る上位工具
の全切削高さである。
域の算出は、図6のフローチャートに示す手順に従って
行われる。まず、現状において対象となっている下位工
具の切削高さに関係する上位工具の全切削高さを求める
(ステップ21)。ここで求められるのは、対象となる切
削高さにある下位工具の先端円(半円)を、その先端円
の内側に含み得る上位工具の全切削高さ、即ち、その先
端円において下位工具との内接状態が生じ得る上位工具
の全切削高さである。
【0037】図8は、上位工具としてのボールエンドミ
ルBM1 と下位工具としてのボールエンドミルBM2 との位
置関係の説明図である。ボールエンドミルBM1 ,BM2 の
切削高さは、前述した如く、夫々の外径に応じた切込深
さ毎に設定されており、例えば、図中にH2mとして示す
切削高さにあるボールエンドミルBM2 の先端円は、切削
高さH1nと、これよりも一段階上の切削高さH1n+1とに
あるボールエンドミルBM1 のいずれの先端円の内側にも
含まれ得る。このように切削高さH2mに位置決めされた
ボールエンドミルBM2 が対象となっている場合、ステッ
プ21では、前記切削高さH1n,H1n+1が、後のブーリア
ン演算の対象となる全切削高さとして選定される。
ルBM1 と下位工具としてのボールエンドミルBM2 との位
置関係の説明図である。ボールエンドミルBM1 ,BM2 の
切削高さは、前述した如く、夫々の外径に応じた切込深
さ毎に設定されており、例えば、図中にH2mとして示す
切削高さにあるボールエンドミルBM2 の先端円は、切削
高さH1nと、これよりも一段階上の切削高さH1n+1とに
あるボールエンドミルBM1 のいずれの先端円の内側にも
含まれ得る。このように切削高さH2mに位置決めされた
ボールエンドミルBM2 が対象となっている場合、ステッ
プ21では、前記切削高さH1n,H1n+1が、後のブーリア
ン演算の対象となる全切削高さとして選定される。
【0038】このことを式により表せば、上位工具とし
てのボールエンドミルBM1 の半径をR1 、下位工具とし
てのボールエンドミルBM2 の半径をR2 とし、両者の半
径差をδR(=R1 −R2 )とした場合、現状において
対象となっている下位工具の切削高さH2mから(H2m−
δR)までの間の高さ範囲に含まれる上位工具の切削高
さが選定されることとなる。なお、前記高さ範囲に含ま
れる切削高さが存在しない場合、同じ高さ範囲内におい
て、1段階下位の工具を対象とした切削高さの選定が同
様にして行われる。
てのボールエンドミルBM1 の半径をR1 、下位工具とし
てのボールエンドミルBM2 の半径をR2 とし、両者の半
径差をδR(=R1 −R2 )とした場合、現状において
対象となっている下位工具の切削高さH2mから(H2m−
δR)までの間の高さ範囲に含まれる上位工具の切削高
さが選定されることとなる。なお、前記高さ範囲に含ま
れる切削高さが存在しない場合、同じ高さ範囲内におい
て、1段階下位の工具を対象とした切削高さの選定が同
様にして行われる。
【0039】次いで、以上の如く求められた上位工具の
切削高さの夫々について、この上位工具の先端円に内接
した状態にある下位工具の先端円の位置(軸心位置)が
求められ(ステップ22)、更に、各切削高さにおいて被
加工物の全周に亘って得られた下位工具の内接位置の外
側領域が2次元ブーリアン演算により合成され、この合
成領域が上位工具による切削済み領域として確定される
(ステップ23)。
切削高さの夫々について、この上位工具の先端円に内接
した状態にある下位工具の先端円の位置(軸心位置)が
求められ(ステップ22)、更に、各切削高さにおいて被
加工物の全周に亘って得られた下位工具の内接位置の外
側領域が2次元ブーリアン演算により合成され、この合
成領域が上位工具による切削済み領域として確定される
(ステップ23)。
【0040】図9は、前記ステップ22において行われる
内接円の位置の算出手順の説明図である。本図には、上
位工具としての最大径のボールエンドミルBM1 の先端円
の内側に、下位工具としてのボールエンドミルBM2 の先
端円が内接している状態が示されている。このようなボ
ールエンドミルBM2 の位置、より具体的には、これの軸
心位置と上位のボールエンドミルBM1 の軸心位置との間
に、これらによる切込みの方向に存在する差Δは、前述
した如く、ボールエンドミルBM1 ,ボールエンドミルBM
2 の先端円の半径をR1 ,R2 、両者の半径差をδRと
し、更に、両者の切削高さH1nとH2mとの間の差をδH
とした場合、図9を参照して明らかなように、下式によ
って求めることができる。
内接円の位置の算出手順の説明図である。本図には、上
位工具としての最大径のボールエンドミルBM1 の先端円
の内側に、下位工具としてのボールエンドミルBM2 の先
端円が内接している状態が示されている。このようなボ
ールエンドミルBM2 の位置、より具体的には、これの軸
心位置と上位のボールエンドミルBM1 の軸心位置との間
に、これらによる切込みの方向に存在する差Δは、前述
した如く、ボールエンドミルBM1 ,ボールエンドミルBM
2 の先端円の半径をR1 ,R2 、両者の半径差をδRと
し、更に、両者の切削高さH1nとH2mとの間の差をδH
とした場合、図9を参照して明らかなように、下式によ
って求めることができる。
【0041】 Δ=√(ΔR2 −(R1 −(R2 +δH))2 ) …(1)
【0042】なおこの(1)式による演算は、前述の如
く選定された上位工具の切削高さ、即ち、R1 ≦R2 +
δHなる範囲において行われ、求められる中心位置の最
大差Δは、ΔR(=R1 −R2 )となる。図1に示す工
具経路決定装置1の内接位置算出部11は、以上の如き内
接円の位置の算出を行う演算処理部である。
く選定された上位工具の切削高さ、即ち、R1 ≦R2 +
δHなる範囲において行われ、求められる中心位置の最
大差Δは、ΔR(=R1 −R2 )となる。図1に示す工
具経路決定装置1の内接位置算出部11は、以上の如き内
接円の位置の算出を行う演算処理部である。
【0043】以上の如く求められる中心位置の差Δは、
上位工具による加工後に図7に示す如く生じている未切
削部23に達するまで、上位工具の軸心上から下位工具を
被加工物の方に移動させ得る長さ(オフセット長)であ
り、先に決定された上位工具の工具経路を、被加工物の
全周に亘ってこのようにして求められたオフセット長分
だけオフセットした工具経路を仮定すると、この工具経
路の外側領域は、上位工具により既に切削されており、
下位工具による切削が不要な切削済み領域となる。
上位工具による加工後に図7に示す如く生じている未切
削部23に達するまで、上位工具の軸心上から下位工具を
被加工物の方に移動させ得る長さ(オフセット長)であ
り、先に決定された上位工具の工具経路を、被加工物の
全周に亘ってこのようにして求められたオフセット長分
だけオフセットした工具経路を仮定すると、この工具経
路の外側領域は、上位工具により既に切削されており、
下位工具による切削が不要な切削済み領域となる。
【0044】ステップ23においては、対象となる下位工
具に関連する上位工具の全切削高さにおいて、該上位工
具の工具経路を前記オフセット長だけ被加工物に移動さ
せて得られる下位工具の工具経路の外側領域を求め、こ
れらを2次元ブーリアン演算により逐次合成することに
より切削済み領域を確定する。図1に示す工具経路決定
装置1の切削済み領域算出部12は、以上の如き領域合成
を行う演算処理部である。
具に関連する上位工具の全切削高さにおいて、該上位工
具の工具経路を前記オフセット長だけ被加工物に移動さ
せて得られる下位工具の工具経路の外側領域を求め、こ
れらを2次元ブーリアン演算により逐次合成することに
より切削済み領域を確定する。図1に示す工具経路決定
装置1の切削済み領域算出部12は、以上の如き領域合成
を行う演算処理部である。
【0045】なお、ステップ23での領域合成は、図2及
び図3に示す被加工物2の外面20を切削面とする場合、
上位工具の工具経路の外側領域を対象として行われる
が、同図に示す如く、被加工物2に設けられた凹所又は
孔の内面21を切削面とする場合には、上位工具による切
削済み領域が、この工具に設定された工具経路の内側領
域となることから、内側領域を対象とした領域合成が行
われることとなる。
び図3に示す被加工物2の外面20を切削面とする場合、
上位工具の工具経路の外側領域を対象として行われる
が、同図に示す如く、被加工物2に設けられた凹所又は
孔の内面21を切削面とする場合には、上位工具による切
削済み領域が、この工具に設定された工具経路の内側領
域となることから、内側領域を対象とした領域合成が行
われることとなる。
【0046】このように上位工具による切削済み領域を
得た後、図5に示すフローチャートに戻り、前記ステッ
プ15において、この切削済み領域と、当該工具に対して
設定された目標工具経路の内側領域とが軸断面内におい
て合成され、この結果残った領域を再切削領域として確
定し、この領域に対する工具経路の決定が、複数の切削
高さにて繰り返されて、各切削高さでの工具経路が決定
される。このように決定される工具経路は、更に小径の
ボールエンドミルの工具経路の決定に際し、上位のボー
ルエンドミルの工具経路として全く同様に用いられ、使
用される全てのボールエンドミルに対して上位のボール
エンドミルによる未切削部を対象とした工具経路の演算
が行われる。この演算は、図1に示す工具経路決定装置
1の経路算出部13において行われる。
得た後、図5に示すフローチャートに戻り、前記ステッ
プ15において、この切削済み領域と、当該工具に対して
設定された目標工具経路の内側領域とが軸断面内におい
て合成され、この結果残った領域を再切削領域として確
定し、この領域に対する工具経路の決定が、複数の切削
高さにて繰り返されて、各切削高さでの工具経路が決定
される。このように決定される工具経路は、更に小径の
ボールエンドミルの工具経路の決定に際し、上位のボー
ルエンドミルの工具経路として全く同様に用いられ、使
用される全てのボールエンドミルに対して上位のボール
エンドミルによる未切削部を対象とした工具経路の演算
が行われる。この演算は、図1に示す工具経路決定装置
1の経路算出部13において行われる。
【0047】なおステップ15での領域合成も前記ステッ
プ23におけると同様に、被加工物2に設けられた凹所又
は孔の内面21を切削面とする場合には、下位工具の目標
工具経路の内側ではなく、その外側領域と上位工具の切
削済み領域とを対象として行われ、この結果残った領域
が下位工具による再切削領域として確定されることは言
うまでもない。
プ23におけると同様に、被加工物2に設けられた凹所又
は孔の内面21を切削面とする場合には、下位工具の目標
工具経路の内側ではなく、その外側領域と上位工具の切
削済み領域とを対象として行われ、この結果残った領域
が下位工具による再切削領域として確定されることは言
うまでもない。
【0048】なお図1に示す工具経路決定装置1におい
ては、目標経路算出部10、内接位置算出部11、切削済み
領域算出部12、及び経路算出部13が各別に構成された演
算処理部として図示されているが、これは、図4,5,
6のフローチャートに示すプログラムに従って演算処理
を行うCPUにより構成することができる。
ては、目標経路算出部10、内接位置算出部11、切削済み
領域算出部12、及び経路算出部13が各別に構成された演
算処理部として図示されているが、これは、図4,5,
6のフローチャートに示すプログラムに従って演算処理
を行うCPUにより構成することができる。
【0049】このように本発明においては、被加工物の
加工前後の形状データに加えて、加工に使用するボール
エンドミルの本数、外径、切込深さ等を加工条件として
与えることにより、夫々のボールエンドミルの工具経路
が、上位のボールエンドミルによる未切削部のみを対象
として加工開始前に決定される。そして、このように決
定された各別の工具経路に沿って複数本のボールエンド
ミルを用いた加工を実施することにより、まず大径のボ
ールエンドミルにより被加工物を高効率にて粗切削し、
このとき切削し得なかった部分、大なる送りにより未切
削のまま残された部分のみを小径のボールエンドミルに
より精密に加工することができ、3次元的な外形を有す
る被加工物を、高能率にて切削加工することが可能とな
る。
加工前後の形状データに加えて、加工に使用するボール
エンドミルの本数、外径、切込深さ等を加工条件として
与えることにより、夫々のボールエンドミルの工具経路
が、上位のボールエンドミルによる未切削部のみを対象
として加工開始前に決定される。そして、このように決
定された各別の工具経路に沿って複数本のボールエンド
ミルを用いた加工を実施することにより、まず大径のボ
ールエンドミルにより被加工物を高効率にて粗切削し、
このとき切削し得なかった部分、大なる送りにより未切
削のまま残された部分のみを小径のボールエンドミルに
より精密に加工することができ、3次元的な外形を有す
る被加工物を、高能率にて切削加工することが可能とな
る。
【0050】なお図1に示す工具経路決定装置1におい
ては、以上の手順により決定された工具経路は表示部16
に表示される構成としてあるが、複数本のボールエンド
ミルを交換可能に備える工作機械(マシニングセンタ)
の数値制御装置に算出された工具経路をデータとして直
接的に与え、前記工作機械の数値制御に直接的に利用す
る構成とすることも可能である。
ては、以上の手順により決定された工具経路は表示部16
に表示される構成としてあるが、複数本のボールエンド
ミルを交換可能に備える工作機械(マシニングセンタ)
の数値制御装置に算出された工具経路をデータとして直
接的に与え、前記工作機械の数値制御に直接的に利用す
る構成とすることも可能である。
【0051】表1には、同一の被加工物の切削加工に要
する時間を、本発明方法により工具経路を決定した直径
が16mm,8mm,4mmの3本のボールエンドミルを用いた
場合と、直径が4mmの単一のボールエンドミルを用いた
場合とにおいて比較した結果を示している。
する時間を、本発明方法により工具経路を決定した直径
が16mm,8mm,4mmの3本のボールエンドミルを用いた
場合と、直径が4mmの単一のボールエンドミルを用いた
場合とにおいて比較した結果を示している。
【0052】
【表1】
【0053】この表1に示す如く、従来法によった場
合、切削時間の総計が2時間36分、切削のための工具の
移動距離(切削距離)が 284mであったのに対し、本発
明方法によった場合、工具送り速度(2000mm/min)、工
具回転数( 3600rpm)等、工作機械の仕様により決定さ
れる加工条件が同一であるにも拘わらず、切削時間の総
計が50分、切削距離の総計が74mとなり、夫々大幅な削
減が可能となり、工具の交換に要する時間を含めても加
工時間を大幅に短縮することができる。また本発明方法
においても、最終的には直径4mmのボールエンドミルに
よる切削がなされることから、従来法におけると同等の
仕上げ面の精度が得られる。このように本発明方法によ
れば、加工精度に影響を及ぼすことなくボールエンドミ
ルによる加工の高能率化が達成される。
合、切削時間の総計が2時間36分、切削のための工具の
移動距離(切削距離)が 284mであったのに対し、本発
明方法によった場合、工具送り速度(2000mm/min)、工
具回転数( 3600rpm)等、工作機械の仕様により決定さ
れる加工条件が同一であるにも拘わらず、切削時間の総
計が50分、切削距離の総計が74mとなり、夫々大幅な削
減が可能となり、工具の交換に要する時間を含めても加
工時間を大幅に短縮することができる。また本発明方法
においても、最終的には直径4mmのボールエンドミルに
よる切削がなされることから、従来法におけると同等の
仕上げ面の精度が得られる。このように本発明方法によ
れば、加工精度に影響を及ぼすことなくボールエンドミ
ルによる加工の高能率化が達成される。
【0054】以上の実施の形態においては、本発明方法
の実施に専用の装置(工具経路決定装置1)を用いた場
合について述べたが、前述した各手順をコンピュータに
よる読み取りが可能なプログラムコード手段として記録
してある記録媒体を汎用のコンピュータに装着し、該コ
ンピュータに装備された演算処理部としてのCPU、及
び記憶手段としてのRAMを利用して本発明方法を実施
することもできる。
の実施に専用の装置(工具経路決定装置1)を用いた場
合について述べたが、前述した各手順をコンピュータに
よる読み取りが可能なプログラムコード手段として記録
してある記録媒体を汎用のコンピュータに装着し、該コ
ンピュータに装備された演算処理部としてのCPU、及
び記憶手段としてのRAMを利用して本発明方法を実施
することもできる。
【0055】図10は、このような実施の形態を示す模式
図である。図中RMは、磁気ディスク、光ディスク等の
記録媒体であり、この記録媒体RMには、被加工物の目
標形状を得るために必要な目標工具経路を、加工に用い
る複数のボールエンドミルの夫々に対し各複数の切削高
さにおいてコンピュータに算出させるプログラムコード
PC11と、大径のボールエンドミルの先端円の内側に小径
のボールエンドミルの先端円が内接する内接位置を、小
径のボールエンドミルの切削高さの夫々に対してコンピ
ュータに算出させるプログラムコードPC12と、大径のボ
ールエンドミルの先端円に小径のボールエンドミルの先
端円が内接する位置の内側領域、又は外側領域を、各切
削高さ毎のブーリアン演算により合成して、大径の上位
工具による切削済み領域をコンピュータに算出させるプ
ログラムコードPC13と、得られた切削済み領域と、対応
する切削高さでの目標工具経路の内側領域、又は外側領
域との間を再切削領域とし、この領域内にて小径のボー
ルエンドミルの工具経路をコンピュータに算出させるプ
ログラムコードPC14とを含むコンピュータプログラムが
記録してある。
図である。図中RMは、磁気ディスク、光ディスク等の
記録媒体であり、この記録媒体RMには、被加工物の目
標形状を得るために必要な目標工具経路を、加工に用い
る複数のボールエンドミルの夫々に対し各複数の切削高
さにおいてコンピュータに算出させるプログラムコード
PC11と、大径のボールエンドミルの先端円の内側に小径
のボールエンドミルの先端円が内接する内接位置を、小
径のボールエンドミルの切削高さの夫々に対してコンピ
ュータに算出させるプログラムコードPC12と、大径のボ
ールエンドミルの先端円に小径のボールエンドミルの先
端円が内接する位置の内側領域、又は外側領域を、各切
削高さ毎のブーリアン演算により合成して、大径の上位
工具による切削済み領域をコンピュータに算出させるプ
ログラムコードPC13と、得られた切削済み領域と、対応
する切削高さでの目標工具経路の内側領域、又は外側領
域との間を再切削領域とし、この領域内にて小径のボー
ルエンドミルの工具経路をコンピュータに算出させるプ
ログラムコードPC14とを含むコンピュータプログラムが
記録してある。
【0056】このような記録媒体RMを汎用コンピュー
タCのディスクドライブDに装着して読込みを実行させ
ると、該コンピュータCは、前記録媒体RMに記録され
たコンピュータプログラムをロードし、前記図4,図5
及び図6に示す手順での演算処理が実行されて、複数の
ボールエンドミルの工具経路が決定される。
タCのディスクドライブDに装着して読込みを実行させ
ると、該コンピュータCは、前記録媒体RMに記録され
たコンピュータプログラムをロードし、前記図4,図5
及び図6に示す手順での演算処理が実行されて、複数の
ボールエンドミルの工具経路が決定される。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る工具経路
決定方法及び工具経路決定装置、並びに本発明に係る工
具経路決定方法が記録された記録媒体においては、直径
の異なる複数本のボールエンドミルを用いて被加工物を
加工するに際し、小径のボールエンドミルの工具経路
を、大径のボールエンドミルにより未切削部を対象とし
て加工開始前に一括して決定することができ、大径のボ
ールエンドミルにより高効率にて粗加工された加工面の
仕上げ加工を、小径のボールエンドミルにより必要部に
対してのみ行わせて、良好な加工精度を維持したまま加
工時間を大幅に短縮することが可能となる等、本発明は
優れた効果を奏する。
決定方法及び工具経路決定装置、並びに本発明に係る工
具経路決定方法が記録された記録媒体においては、直径
の異なる複数本のボールエンドミルを用いて被加工物を
加工するに際し、小径のボールエンドミルの工具経路
を、大径のボールエンドミルにより未切削部を対象とし
て加工開始前に一括して決定することができ、大径のボ
ールエンドミルにより高効率にて粗加工された加工面の
仕上げ加工を、小径のボールエンドミルにより必要部に
対してのみ行わせて、良好な加工精度を維持したまま加
工時間を大幅に短縮することが可能となる等、本発明は
優れた効果を奏する。
【図1】本発明に係る工具経路決定装置の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】被加工物の一例を示す外観斜視図である。
【図3】被加工物の外面の加工をボールエンドミルによ
り行っている状態を示す説明図である。
り行っている状態を示す説明図である。
【図4】本発明方法の実施手順を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図5】本発明方法の実施手順を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図6】本発明方法の実施手順を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図7】最大径の工具による工具経路の決定手順の説明
図である。
図である。
【図8】上位工具と下位工具との位置関係の説明図であ
る。
る。
【図9】内接円の位置の算出手順の説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示す模式図であ
る。
る。
【図11】ボールエンドミルによる加工の優位性を示す
説明図である。
説明図である。
1 工具経路決定装置 10 目標経路算出部 11 内接位置算出部 12 切削済み領域算出部 13 経路算出部 2 被加工物 BM1 ,BM2 ボールエンドミル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H269 AB01 AB19 AB37 QC01 QC03 QD02 QD03 QD06 9A001 GG11 HH34 JJ46 JJ50 KK54
Claims (3)
- 【請求項1】 直径の異なる複数本のボールエンドミル
を、大径のボールエンドミルから小径のボールエンドミ
ルの順に用い、これらを、被加工物の高さ方向に設定さ
れた複数の切削高さ毎に定めた工具経路に沿って移動さ
せ、大径のボールエンドミルによる加工面を小径のボー
ルエンドミルにより再切削して、前記被加工物を所定の
目標形状に切削加工するに際し、前記複数本のボールエ
ンドミルの工具経路を、加工の開始に先立って決定する
工具経路決定方法であって、 前記目標形状を得るために必要な目標工具経路を、前記
複数のボールエンドミルの夫々に対し、各複数の切削高
さにおいて求める工程と、 各切削高さに位置決めされた大径のボールエンドミルの
先端円の内側に小径のボールエンドミルの先端円が内接
する内接位置を、前記被加工物との接触部を含む大径の
ボールエンドミルの軸断面内において、小径のボールエ
ンドミルの切削高さの夫々に対して求める工程と、 前記工具経路の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ
線の内側領域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリ
アン演算により合成し、前記大径のボールエンドミルに
よる切削済み領域を求める工程と、 前記合成により得られた切削済み領域と、対応する切削
高さにおける前記目標経路の内側領域、又は外側領域と
の間を再切削領域とし、この領域内にて小径のボールエ
ンドミルの工具経路を決定する工程とを含むことを特徴
とする工具経路決定方法。 - 【請求項2】 直径の異なる複数本のボールエンドミル
を、大径のボールエンドミルから小径のボールエンドミ
ルの順に用い、これらを、被加工物の高さ方向に設定さ
れた複数の切削高さ毎に定めた工具経路に沿って移動さ
せ、大径のボールエンドミルによる加工面を小径のボー
ルエンドミルにより再切削して、前記被加工物を所定の
目標形状に切削加工するに際し、前記複数本のボールエ
ンドミルの工具経路を、加工の開始に先立って決定する
工具経路決定装置であって、 前記目標形状を得るために必要な目標工具経路を、前記
複数のボールエンドミルの夫々に対し、各複数の切削高
さにおいて求める目標経路決定手段と、 各切削高さに位置決めされた大径のボールエンドミルの
先端円の内側に小径のボールエンドミルの先端円が内接
する内接位置を、前記被加工物との接触部を含む大径の
ボールエンドミルの軸断面内において、小径のボールエ
ンドミルの切削高さの夫々に対して求める内接位置決定
手段と、 前記工具経路の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ
線の内側領域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリ
アン演算により合成し、前記大径のボールエンドミルに
よる切削済み領域を求める領域合成手段と、 前記合成により得られた切削済み領域と、対応する切削
高さにおける前記目標経路の内側領域、又は外側領域と
の間を再切削領域とし、この領域内にて小径のボールエ
ンドミルの工具経路を決定する経路決定手段とを備える
ことを特徴とする工具経路決定装置。 - 【請求項3】 直径の異なる複数本のボールエンドミル
を、大径のボールエンドミルから小径のボールエンドミ
ルの順に用い、これらを、被加工物の高さ方向に設定さ
れた複数の切削高さ毎に定めた工具経路に沿って移動さ
せ、大径のボールエンドミルによる加工面を小径のボー
ルエンドミルにより再切削して、前記被加工物を所定の
目標形状に切削加工するに際し、前記複数本のボールエ
ンドミルの工具経路を、加工の開始に先立って決定する
手順をコンピュータに実行させるコンピュータプログラ
ムを記録してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体
であって、 前記目標形状を得るために必要な目標工具経路を、前記
複数のボールエンドミルの夫々に対し、各複数の切削高
さにおいてコンピュータに算出させるコンピュータ読み
取り可能なプログラムコード手段と、 各切削高さに位置決めされた大径のボールエンドミルの
先端円の内側に小径のボールエンドミルの先端円が内接
する内接位置を、前記被加工物との接触部を含む大径の
ボールエンドミルの軸断面内において、小径のボールエ
ンドミルの切削高さの夫々に対してコンピュータに算出
させるコンピュータ読み取り可能なプログラムコード手
段と、 前記工具経路の全周に亘って求めた前記内接位置を結ぶ
線の内側領域、又は外側領域を、各切削高さ毎のブーリ
アン演算により合成し、前記大径のボールエンドミルに
よる切削済み領域をコンピュータに算出させるコンピュ
ータ読み取り可能なプログラムコード手段と、 前記合成により得られた切削済み領域と、対応する切削
高さにおける前記目標経路の内側領域、又は外側領域と
の間を再切削領域とし、この領域内にて小径のボールエ
ンドミルの工具経路をコンピュータに算出させるコンピ
ュータ読み取り可能なプログラムコード手段とを含むコ
ンピュータプログラムを記憶してあることを特徴とする
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10371259A JP2000190166A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 工具経路決定方法及び工具経路決定装置並びに記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10371259A JP2000190166A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 工具経路決定方法及び工具経路決定装置並びに記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000190166A true JP2000190166A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18498405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10371259A Pending JP2000190166A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 工具経路決定方法及び工具経路決定装置並びに記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000190166A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014057562A1 (ja) * | 2012-10-11 | 2014-04-17 | 株式会社牧野フライス製作所 | 工具経路生成方法、工作機械の制御装置および工具経路生成装置 |
CN113695648A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-11-26 | 山西柴油机工业有限责任公司 | 一种凸轮轴凸轮圆角铣削优化设计方法 |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP10371259A patent/JP2000190166A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014057562A1 (ja) * | 2012-10-11 | 2014-04-17 | 株式会社牧野フライス製作所 | 工具経路生成方法、工作機械の制御装置および工具経路生成装置 |
JP5881843B2 (ja) * | 2012-10-11 | 2016-03-09 | 株式会社牧野フライス製作所 | 工具経路生成方法、工作機械の制御装置および工具経路生成装置 |
US10042348B2 (en) | 2012-10-11 | 2018-08-07 | Makino Milling Machine Co., Ltd. | Tool path-generating method, machine tool control device and tool path-generating device |
CN113695648A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-11-26 | 山西柴油机工业有限责任公司 | 一种凸轮轴凸轮圆角铣削优化设计方法 |
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