JP2000187319A - ポジ型可視光感光性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパタ―ン形成方法 - Google Patents

ポジ型可視光感光性樹脂組成物及びそれを用いたレジストパタ―ン形成方法

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JP2000187319A
JP2000187319A JP18732999A JP18732999A JP2000187319A JP 2000187319 A JP2000187319 A JP 2000187319A JP 18732999 A JP18732999 A JP 18732999A JP 18732999 A JP18732999 A JP 18732999A JP 2000187319 A JP2000187319 A JP 2000187319A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に入手可能な4−(1−メチルエテニ
ル)フェノールを構造単位に有し、レジスト材料に有用
なポジ型可視光感光性樹脂組成物を提供することであ
る。 【解決手段】感光用樹脂、エーテル結合含有オレフィン
性不飽和化合物、光酸発生剤及び光増感剤を含有してな
るポジ型可視光感光性樹脂組成物において、感光用樹脂
として、4−(1−メチルエテニル)フェノール
(a)、アクリル酸エステル類(b)及びアクリル酸類
(c)からなる共重合体であることを特徴とするポジ型
可視光感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な4−(1−
メチルエテニル) フェノール、アクリル酸エステル類及
びアクリル酸類から成る感光用樹脂である共重合体(P
IPE共重合体)とエーテル結合含有オレフィン性不飽
和化合物、光酸発生剤及び光増感剤を含有してなるポジ
型可視光感光性樹脂組成物及びそのレジストパターン形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、露光技術を利用したレジスト材料
は、電子デバイスのパターン回路形成や印刷等のリソグ
ラフィ技術として利用されている。
【0003】該電子デバイスのパターン回路形成の応用
例として、近年、液晶カラーテレビ等の各種液晶カラー
表示装置を多色化するためのカラーフィルターの製造方
法が考えられている。このカラーフィルターを製造する
方法としては、従来、スクリーン印刷による方法、電着
を用いてカラーフィルターを形成する方法等が行われて
いる。しかしながら近年のカラー表示装置の高解像度化
に伴い、パターンの微細化が重要となり、フォトリソグ
ラフィー法を利用する方法が種々検討されてきている。
【0004】例えば、特開平8−94827号公報に
は、[1]透明基板上に透明導電層を形成する工程、
[2]ポジ型感光性被膜層を形成する工程、[3]透明
導電層の一部を露出する工程、[4]電着により着色部
を形成する工程、及び[5][3]及び[4]の工程を
必要回繰り返す工程、を有することを特徴とするカラー
フィルターの製造方法が開示されている。これらの工程
において、パターンの微細化を決定する工程(フォトリ
ソグラフィー法を利用している工程)は[2]及び
[3]の工程であり、特に透明導電層上に塗装されるポ
ジ型感光性組成物に何を用いるかが重要な因子である。
該発明では、ポジ型感光性組成物として、(a)一分子
中にカルボキシル基とヒドロキシフェニル基を有する重
合体、(b)一分子中に2個以上のビニルエーテル基を
含有する化合物、及び(c)活性エネルギー照射により
酸を発生する化合物、を必須成分として含有するポジ型
感光性組成物を用いている。
【0005】この感光性組成物を用いる現像の原理は、
ポジ型感光性組成物を塗布して形成された膜を加熱する
と、カルボキシル基及び/又はヒドロキシフェニル基と
ビニルエーテル基との付加反応により架橋して、架橋し
た部分は溶剤やアルカリ現像液に対して不溶性となる。
更に活性エネルギーの照射、必要に応じて照射後加熱す
ると、照射部に発生した酸の触媒作用で架橋構造が切断
されて照射部分が溶剤やアルカリ現像液に対して再び可
溶性になるというものである。そして、このポジ型感光
性組成物の重合体(ベースポリマー)である、一分子中
にカルボキシル基とヒドロキシフェニル基を有する重合
体は以下の5要件をできるだけ全て満たすものが解像度
を更に向上させる上で好ましい。
【0006】架橋剤、酸発生剤等を溶解する溶剤への
良好な溶解性(溶剤溶解性)、露光後、架橋解離部分
のアルカリ現像液へのある一定値の溶解速度(アルカリ
現像液への溶解速度)、活性エネルギーの照射により
生成する酸の良好な拡散性(酸拡散性)、露光波長で
の感光性皮膜の透明性(透明性)、及び塗膜後、露光
後における加熱工程に対する熱安定性(熱安定性)。そ
して、これらの諸要件をある程度満たす重合体の一例と
して、p―ヒドロキシスチレン、アクリル酸n―ブチル
及びアクリル酸から成る共重合体が例示されている(特
開平8−94827号公報、特開平8−94829号公
報など)。しかしながら、本発明者らがこの共重合体の
性能を調べたところ、溶剤への溶解性が未だ充分なもの
ではなく、また熱安定性も充分とは言い難いことが分か
った。
【0007】また、特開昭61−293249号公報に
は、制振性を有する樹脂組成物に用いられる共重合体の
一例として、4−(1−メチルエテニル)フェノールと
アクリル酸n−ブチルから成る2元共重合体が開示され
ている。しかしながらこの共重合体はアルカリ現像液へ
の溶解速度が極めて低く、また、ビニルエーテル化合物
との相溶性にも欠けるため、よってこのまま用いること
はできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
したフォトレジスト材料として有用なポジ型可視光感光
性樹脂組成物及びその組成物を使用したレジストパター
ン形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、ポジ型
可視光感光性樹脂組成物の感光用樹脂成分として、4−
(1−メチルエテニル)フェノールと各種モノマーとの
共重合体(以下、単に「共重合体」と略すことがあ
る。)を種々合成し、これらの基本物性と構造との相関
を調べつつ詳細に検討したところ、驚くべきことに、4
−(1−メチルエテニル)フェノール、アクリル酸エス
テル類及びアクリル酸類から成る共重合体であって、か
つこれらの構成単位がある特定の組成比である共重合体
を用いることにより、フォトレジスト材料に必要な前記
5要件(溶剤溶解性、アルカリ現像液への溶解速
度、酸拡散性、透明性、及び熱安定性)を全て満
たすことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち本発明は、 1、感光用樹脂、エーテル結合含有オレフィン性不飽和
化合物、光酸発生剤及び光増感剤を含有してなるポジ型
可視光感光性樹脂組成物において、感光用樹脂として、
化学式(1)〔化9〕、
【0011】
【化9】
【0012】化学式(2)〔化10〕
【0013】
【化10】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
基)及び化学式(3)〔化11〕
【0014】
【化11】 (式中、R1 は水素またはメチル基)で示される構成単
位を有する共重合体であって、a=0.05ないし0.
7、b=0.15ないし0.8及びc=0.01ないし
0.5であり、かつa+b+c=1であることを特徴と
するポジ型可視光感光性樹脂組成物、
【0015】2、化学式(2)で示される構成単位のR
2 が、炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換
アルキル基または炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐
のヒドロキシ置換アルキル基である上記(1)のポジ型
可視光感光性樹脂組成物、
【0016】3、化学式(2)で示される構成単位のR
2 がメチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基または2−ヒドロキシエチル基の上記(1)のポジ型
可視光感光性樹脂組成物、
【0017】4、化学式(2)で示される構成単位を構
成する原料が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、ア
クリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸sec―ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸n―ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸sec―ブチルまたはメタクリル酸2−ヒドロキシエ
チルのいずれかのアクリル酸エステル類である上記
(1)のポジ型可視光感光性樹脂組成物、
【0018】5、 化学式(1)〔化12〕、
【0019】
【化12】
【0020】化学式(2)〔化13〕
【0021】
【化13】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
基)及び化学式(3)〔化14〕
【0022】
【化14】 (式中、R1 は水素またはメチル基)で示される構成単
位を有する共重合体であって、a=0.20ないし0.
45、b=0.25ないし0.70及びc=0.15な
いし0.40であり、かつa+b+c=1であることを
特徴とするポジ型可視光感光性樹脂組成物、
【0023】6、化学式(1)、化学式(2)及び化学
式(3)で示される構成単位を有する共重合体が、化学
式(4)〔化15〕
【0024】
【化15】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
基を示す。)及び化学式(5)〔化16〕
【0025】
【化16】 (式中、R1 は水素またはメチル基を示す。)で示され
る構成単位を有する共重合体であって、これらの構成単
位の合計含有率が60モル%以上の交互共重合体である
上記(1)または(4)のいずれかに記載のポジ型可視
光感光性樹脂組成物、
【0026】7、上記ポジ型可視光感光性樹脂組成物に
おいて、該組成物から形成される被膜が、可視光線照射
部は有機溶剤又は水性現像液に溶解もしくは分散する
が、未照射部は有機溶剤又は水性現像液に実質的に溶解
もしくは分散しないことを特徴とする上記のポジ型可視
光感光性樹脂組成物、
【0027】8、下記工程 (1)請求項1に記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物
を基材表面に塗布して可視光感光性被膜を形成する工
程、(2)基材上に形成された感光性被膜に所望のレジ
スト被膜(画像)が得られるように可視光線レーザー光
で直接もしくは可視光線をマスクフィルムを通して露光
させる工程、(3)レジスト被膜を現像処理して基材上
にレジストパターンを形成する工程、を必須工程とする
ことを特徴とするレジストパターン形成方法、
【0028】9、下記工程 (1)上記のポジ型可視光感光性樹脂組成物を支持基材
表面に塗装して得られる固体状のポジ型可視光感光性樹
脂被膜層を有するポジ型可視光感光性ドライフィルム
を、(2)被着基材表面に、該被着基材表面と該ドライ
フィルムの該樹脂被膜層とが面接するように貼付け、
(3)必要に応じて該ドライフィルムの支持基材を剥離
した後、(4)所望のパターンが得られるように表面か
ら可視光線レーザー光で直接もしくは可視光線をマスク
フィルムを通して露光させる工程、(5)レジスト被膜
を現像処理して基材上にレジストパターンを形成する工
程、(6)次いで、(3)工程で支持基材を剥離してい
ない場合は剥離した後、(7)レジスト被膜を現像処理
して基材上にレジストパターンを形成する工程、を必須
工程とすることを特徴とするレジストパターン形成方
法、に係わる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明組成物で使用する共重合体
は化学式(1)、化学式(2)及び化学式(3)で示さ
れる構成単位を有する共重合体であって、a=0.05
ないし0.7,b=0.15ないし0.8及びc=0.
01ないし0.5であり、かつa+b+c=1である。
【0030】化学式(2)におけるR2 は炭素数1な
いし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基または炭
素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル基で
あり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n―
プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、イソブチ
ル基、sec―ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシ
ル基またはシクロペンチル基等の無置換アルキル基、ヒ
ドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、1−ヒドロキシn―プロピル基、2−
ヒドロキシn―プロピル基、3−ヒドロキシn―プロピ
ル基、1−ヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒド
ロキシn−プロピル、1−ヒドロキシn―ブチル基、2
−ヒドロキシn―ブチル基、3−ヒドロキシn―ブチル
基または4−ヒドロキシn―ブチル基等のヒドロキシ置
換アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、
1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、2−エ
トキシエチル基、1−メトキシn―プロピル基、2−メ
トキシn―プロピル基、4−メトキシn―ブチル基、2
−(2−エトキシエトキシ)エチル基、グリシジル基、
テトラヒドロフルフリル基または2−テトラヒドロフリ
ル基等のアルコキシ置換アルキル基、2,2,2−トリ
フルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、2
−クロロエチル基、トリクロロエチル基、3−ブロモエ
チル基またはヘプタフルオロ−2−プロピル基等のハロ
ゲン置換アルキル基、2−シアノエチル基等のシアノ置
換アルキル基、または、2−(ジメチルアミノ)エチル
基、3−(ジメチルアミノ)プロピル基または3−ジメ
チルアミノネオペンチル基等のジアルキルアミノ置換ア
ルキル基である。
【0031】好ましくは、炭素数1ないし6の直鎖また
は分岐の無置換またはヒドロキシ置換アルキル基であ
り、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n―プロピ
ル基、イソプロピル基、n―ブチル基、イソブチル基、
sec―ブチル基または2−ヒドロキシエチル基であ
る。これらは一種の構成単位のみならず二種以上の構成
単位を有していても構わない。すなわち、化学式
(1)、2種以上の化学式(2)及び化学式(3)で示
される構成単位を有する共重合体のように、4種または
それ以上の構成単位を有する共重合体も本発明組成物で
使用することができる。
【0032】化学式(3)におけるR1 は、水素または
メチル基である。これらも一方の構成単位のみならず、
両方の構成単位を有する共重合体であっても構わない。
【0033】また、本発明組成物で使用する共重合体に
おいては、化学式(1)、化学式(2)及び化学式
(3)で示される構成単位の組成比は極めて重要であ
り、組成比a,b,cがa+b+c=1となるようにし
た時、a=0.05ないし0.7、b=0.15ないし
0.8及びc=0.01ないし0.5となる組成比であ
る。好ましくは、a=0.1ないし0.5、b=0.2
0ないし0.75及びc=0.1ないし0.4であり、
更に好ましくは、a=0.20ないし0.45、b=
0.25ないし0.70及びc=0.15ないし0.4
0である。また、化学式(2)及び/または化学式
(3)で示される構成単位が2種以上の場合、この時の
組成比bまたはcはそれぞれの構成単位の組成比の合計
である。なお組成比a,b,cは 1H−NMR、13C−
NMRによって決定した。
【0034】本発明組成物で使用する共重合体は、化学
式(1)、化学式(2)及び化学式(3)で示される構
成単位がランダムに共重合しているものでも、3構成単
位が交互に共重合しているものでも、また、ブロック共
重合しているものでも構わない。しかしながら、これら
のうち、化学式(1)で示される構成単位と化学式
(2)及び化学式(3)で示される構成単位とが、交互
に共重合した部分が多い共重合体が好ましい。即ち、最
も好ましい共重合体としては、化学式(4)〔化17〕
【0035】
【化17】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
基を示す。)及び化学式(5)〔化18〕
【0036】
【化18】 (式中、R1 は水素またはメチル基を示す。)で示さ
れる構成単位を有する共重合体であって、これらの構成
単位の合計含有率が50モル%以上、好ましくは60モ
ル%以上の交互共重合体である。
【0037】本発明組成物で使用する共重合体の重量平
均分子量(Mw)は、当該共重合体の使用目的により異
なり一様ではないが、例えば、感光性組成物のベースポ
リマーとして用いる場合、通常、3,000ないし10
0,000であり、好ましくは7,000ないし40,
000であり、更に好ましくは5、000ないし50,
000である。さらに分子量分散度(Mw/Mn)は、
通常、1.0ないし3.5であり、好ましくは1.0な
いし3.0であり、更に好ましくは1.0ないし2.5
の範囲である。なお、重量平均分子量及び分子量分散度
はポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)によって測定した。
【0038】本発明組成物で使用する共重合体のガラス
転移点は、その組成や組成比によって異なるが、通常、
0ないし200℃、好ましくは10ないし150℃、更
に好ましくは30ないし120℃である。なお、ガラス
転移点は示差走査型熱量計(DSC)によって測定し
た。また、本発明組成物で使用する共重合体は透明性に
優れており、通常、350nmにおける透過率は70%
/μm以上であり、好ましくは90%/μm以上、より
好ましくは95%/μm以上である。なお、透過率は石
英板上にスピンコート法により1μmの膜を作成し、可
視光可視分光光度計により350nmにおける透過率を
測定し決定した。
【0039】更には、本発明組成物で使用する共重合体
は、アルカリ水溶液に対する溶解性能にも優れており、
通常、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液への溶解速度は1μm/分以上、好ましく
は5μm/分以上である。なお、溶解速度は、銅貼り基
板上にバーコーターを用いて塗布し、80℃で30分間
加熱し5μmの被膜を形成させ、これを2.38重量%
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に浸漬
し、1分後の被膜の膜厚を指針式膜厚計により測定して
求めた。
【0040】本発明組成物で使用する共重合体は、4
−(1−メチルエテニル)フェノール、化学式(6)
〔化19〕で示されるアクリル酸エステル類、化学式
(7)〔化20〕で示されるアクリル酸類、ラジカル
重合開始剤及び溶媒を、、及びを特定のモル比
で混合し、加熱することによって得られる。
【0041】
【化19】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
基)
【0042】
【化20】 (式中、R1 は水素またはメチル基) 上記原料である4−(1−メチルエテニル)フェノール
は、ビスフェノールAの熱分解により容易に得られる
(特公昭56−52886など)。
【0043】もう一つの原料である化学式(6)で示さ
れるアクリル酸エステル類としては、具体的には、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n―プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n
―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec―
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキ
シルまたはアクリル酸シクロペンチル等のアクリル酸無
置換アルキルエステル、アクリル酸ヒドロキシメチル、
アクリル酸1−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸1−ヒドロキシn―プロピ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシn―プロピル、アクリル
酸3−ヒドロキシn―プロピル、アクリル酸1−ヒドロ
キシイソプロピル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプ
ロピル、アクリル酸1−ヒドロキシn―ブチル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシn―ブチル、アクリル酸3−ヒドロ
キシn―ブチルまたはアクリル酸4−ヒドロキシn―ブ
チル等のアクリル酸ヒドロキシ置換アルキルエステル、
アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸エトキシメチ
ル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸2−メ
トキシエチル、アクリル酸2−エトキシエチル、アクリ
ル酸1−メトキシn―プロピル、アクリル酸2−メトキ
シn―プロピル、アクリル酸4−メトキシn―ブチル、
アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル、アク
リル酸グリシジル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル
またはアクリル酸2−テトラヒドロフリル等のアクリル
酸アルコキシ置換アルキルエステル、アクリル酸2,
2,2−トリフルオロエチル、アクリル酸ヘキサフルオ
ロイソプロピル、アクリル酸2,2,3,4,4,4−
ヘキサフルオロブチル、アクリル酸2−クロロエチル、
アクリル酸トリクロロエチル、アクリル酸3−ブロモエ
チルまたはアクリル酸ヘプタフルオロ−2−プロピル等
のアクリル酸ハロゲン置換アルキルエステル、アクリル
酸2−シアノエチル等のアクリル酸シアノ置換アルキル
エステル、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、
アクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピルまたはアク
リル酸3−ジメチルアミノネオペンチル等のアクリル酸
ジアルキルアミノ置換アルキルエステル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n―プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n―ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec―ブ
チル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘ
キシルまたはメタクリル酸シクロペンチル等のメタクリ
ル酸無置換アルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシ
メチル、メタクリル酸1−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸1−ヒドロキ
シn―プロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシn―プロ
ピル、メタクリル酸3−ヒドロキシn―プロピル、メタ
クリル酸1−ヒドロキシイソプロピル、メタクリル酸
2,3−ジヒドロキシプロピル、メタクリル酸1−ヒド
ロキシn―ブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシn―ブ
チル、メタクリル酸3−ヒドロキシn―ブチルまたはメ
タクリル酸4−ヒドロキシn―ブチル等のメタクリル酸
ヒドロキシ置換アルキルエステル、メタクリル酸メトキ
シメチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸
1−メトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチ
ル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸1
−メトキシn―プロピル、メタクリル酸2−メトキシn
―プロピル、メタクリル酸4−メトキシn―ブチル、メ
タクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル、メタ
クリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフ
リルまたはメタクリル酸2−テトラヒドロフリル等のメ
タクリル酸アルコキシ置換アルキルエステル、メタクリ
ル酸2,2,2−トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘ
キサフルオロイソプロピル、メタクリル酸2,2,3,
4,4,4−ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸2−
クロロエチル、メタクリル酸トリクロロエチル、メタク
リル酸3−ブロモエチルまたはメタクリル酸ヘプタフル
オロ−2−プロピル等のメタクリル酸ハロゲン置換アル
キルエステル、メタクリル酸2−シアノエチル等のメタ
クリル酸シアノ置換アルキルエステル、メタクリル酸2
−(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸3−(ジメ
チルアミノ)プロピルまたはメタクリル酸3−ジメチル
アミノネオペンチル等のメタクリル酸ジアルキルアミノ
置換アルキルエステル等のように、アクリル酸またはメ
タクリル酸の、炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の
無置換アルキルエステルまたは炭素数1ないし6の直鎖
もしくは分岐の置換アルキルエステルが挙げられる。
【0044】これらのうち、好ましくは、アクリル酸無
置換アルキルエステル、アクリル酸ヒドロキシ置換アル
キルエステル、メタクリル酸無置換アルキルエステルま
たはメタクリル酸ヒドロキシ置換アルキルエステルであ
り、更に好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸sec―ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メ
タクリル酸n―ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸sec―ブチルまたはメタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルである。また、これらのアクリル酸エステル
類は、1種または2種以上を同時にまたは混合して用い
ることができ、この場合は2種以上の化学式(2)で示
される構成単位がランダムに共重合した構造の共重合体
が得られる。この時の組成比bは2種以上の化学式
(2)で示される構成単位の組成比の合計である。
【0045】更にもう一つの原料である化学式(7)で
示されるアクリル酸類とは、アクリル酸またはメタクリ
ル酸であり、これらアクリル酸またはメタクリル酸は単
独でも、同時にまたは混合して用いることもできる。こ
れらの4−(1−メチルエテニル)フェノール、アクリ
ル酸エステル類及びアクリル酸類には、安定剤として水
酸化カリウム等のアルカリ性化合物や重合禁止剤等が含
有されている場合があり、これらは再結晶や蒸留等の通
常の精製操作を行い安定化剤を除去した後使用すること
が好ましいが、特に精製操作を行わずに市販品をそのま
ま用いることもできる。
【0046】これらの4−(1−メチルエテニル)フェ
ノール、アクリル酸エステル類及びアクリル酸類の使用
量は、所望する共重合体の組成比に合わせることが好ま
しく、4−(1−メチルエテニル)フェノール、アクリ
ル酸エステル類及びアクリル酸類のモル比が、0.05
ないし0.7:0.15ないし0.8:0.01ないし
0.5であり、かつこのモル比の合計が1となる量であ
る。好ましくは、0.1ないし0.5:0.20ないし
0.75:0.1ないし0.4であり、更に好ましく
は、0.20ないし0.45:0.25ないし0.7
0:0.15ないし0.40である。
【0047】該共重合体の製造方法で使用するラジカル
重合開始剤としては、通常のラジカル重合において用い
られる開始剤はいずれも使用することができ、例えば、
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチルアミジン塩
酸塩または4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等の
アゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロル過
酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化
ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジイソプロピルジ
カーボネート、クメンヒドロペルオキシド、tert−
ブチルヒドロペルオキシド、、ジクミルペルオキシド、
p−メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオ
キシド、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキ
サノンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカル
ボナート、tert−ブチルペルオキシラウレート、ジ
−tert−ブチルペルオキシフタレート、ジベンジル
オキシドまたは2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ヒドロペルオキシド等の過酸化物系開始剤、または過酸
化ベンゾイル−N,N−ジメチルアニリンまたはペルオ
キソ二硫酸−亜硫酸水素ナトリウム等のレドックス系開
始剤等が挙げられる。
【0048】これらのうち、アゾ系開始剤または過酸化
物系開始剤が好ましく、更に好ましくは、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル、過酸化ベンゾイル、2,4−ジ
クロル過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチ
ル、過酸化ラウロイル、過酸化ジイソプロピルジカーボ
ネートまたは過酸化アセチルである。これらのラジカル
重合開始剤は、単独でもまたは2種以上を同時にまたは
順次に使用することもできる。
【0049】これらの使用量は、加熱開始時において、
4−(1−メチルエテニル)フェノール、化学式
(6)で示されるアクリル酸エステル類及び化学式
(7)で示されるアクリル酸エステル類の合計使用量に
対して0.0001ないし0.1モル比となる量であ
り、好ましくは0.001ないし0.1モル比、更に好
ましくは0.005ないし0.05モル比となる量であ
る。本発明の方法においては、ラジカル重合開始剤の合
計使用量がこの量であればよく、加熱開始時より全量仕
込んでも、加熱開始後に全量または一部を追加使用して
も構わない。
【0050】使用できる溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば何れでも使用することができるが、具体
的には、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタ
ノンまたはγ−ブチロラクトン等のケトン類、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール、n−オクタ
ノール、2−エチルヘキサノールまたはn−ドデシルア
ルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロ
ピレングリコールまたはジエチレングリコール等のグリ
コール類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルま
たはテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テルまたはジエチレングリコールモノメチルエーテル等
のアルコールエーテル類、ギ酸n−プロピル、ギ酸イソ
プロピル、ギ酸n−ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチ
ル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸n−ヘキシ
ル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルまたは酪
酸メチル等のエステル類、2−オキシプロピオン酸メチ
ル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピ
オン酸n−プロピル、2−オキシプロピオン酸イソプロ
ピル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチルまた
は2−オキシ−3−メチル酪酸メチル等のモノオキシカ
ルボン酸エステル類、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢
酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メト
キシプロピオン酸エチルまたは3−エトキシプロピオン
酸メチル等のアルコキシカルボン酸エステル類、セロソ
ルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテートまたはブチルセロソルブアセテー
ト等のセロソルブエステル類、ベンゼン、トルエンまた
はキシレン等の芳香族炭化水素類、トリクロロエチレ
ン、クロロベンゼンまたはジクロロベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホル
ムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドンまたはN,N’−ジメチルイミダゾリジノン等のア
ミド類等が挙げられる。
【0051】これらの溶媒は、単独でもまたは2種以上
を混合して使用してもよい。また、これらの溶媒の使用
によって、反応液が均一相となることが好ましいが、不
均一な複数の相となっても構わない。溶媒の使用量は、
使用する原料やラジカル重合開始剤の種類や量、及び所
望する共重合体の分子量等により変化し、一様ではない
が、通常、使用する全原料100重量部に対して5ない
し10000重量部、好ましくは20ないし5000重
量部、更に好ましくは50ないし1000重量部の範囲
である。
【0052】上記重合反応の実施方式は、特に限定され
るものではなく、4−(1−メチルエテニル)フェノ
ール、化学式(6)で示されるアクリル酸エステル
類、化学式(7)で示されるアクリル酸エステル類、
ラジカル重合開始剤、及び溶媒等が効果的に混合さ
れ接触される方法であれば如何なる方法でもよく、回分
式、半回分式または連続流通式の何れでも構わない。例
えば、これらの原料を一括して反応容器に挿入し加熱を
開始する方法や、原料、ラジカル重合開始剤及び溶媒を
連続的または間欠的に、少なくとも一部の溶媒が挿入さ
れた反応器に挿入する方法等が通常採用される。
【0053】これらの方法のうち、加熱開始時から終了
時まで、反応系中に存在する4−(1−メチルエテニ
ル)フェノール、当該アクリル酸エステル類、及び当該
アクリル酸エステル類の合計濃度が常に20重量%以下
なるよう調整しながら反応を行うことが好ましい。具体
的には、4−(1−メチルエテニル)フェノール、当該
アクリル酸エステル類及び当該アクリル酸エステル類が
重合反応で消費されるに従い、その量に合わせて新たに
これらの原料を連続的または間欠的に反応系中に装入す
る方法である。より具体的には、例えば、反応器に溶媒
のみを装入した後、これら原料とラジカル重合開始剤と
を連続的または間欠的に反応系中に装入する方法、反応
器に溶媒及びラジカル重合開始剤を装入した後これら原
料を連続的または間欠的に反応系中に装入する方法、反
応器に一部の溶媒及びラジカル重合開始剤を装入した後
これら原料及び残りの溶媒及びラジカル重合開始剤を連
続的または間欠的に反応系中に装入する方法、または反
応器に一部の原料、ラジカル重合開始剤及び溶媒を装入
した後残りの原料、ラジカル重合開始剤及び溶媒を連続
的または間欠的に反応系中に装入する方法等が挙げられ
る。
【0054】該製造方法では、加熱により重合反応を進
行させる。加熱温度は重合反応が進行する温度であれば
何れでも構わず、所望する重合体の重合度、組成及び組
成比、及び使用するラジカル重合開始剤及び溶媒の種類
や量によって一様ではないが、通常、50ないし250
℃に加熱する。好ましくは50ないし180℃であり、
更に好ましくは60ないし160℃である。
【0055】重合反応時間も、所望する重合体の重合
度、組成及び組成比、及び使用するラジカル重合開始剤
及び溶媒の種類や量によって一様ではない。しかしなが
ら、通常40時間以内であり、好ましくは0.01ない
し20時間の範囲である。反応は場合によって減圧、常
圧または加圧の何れでも実施できる。上記重合反応は、
窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好
ましいが、空気などの分子状酸素の存在下でも行うこと
ができる。また、上記製造方法では、共重合体の収量を
向上させる目的や、共重合体の構成単位の配列を変化さ
せる目的等で、フェノール化合物等の添加剤を使用する
こともできる。重合反応終了後、反応混合液から、溶剤
抽出法、分別沈殿法または薄膜蒸発法等の通常の方法に
より、生成した共重合体を単離することができる。ま
た、場合によっては、目的物である共重合体を単離する
ことなくそのままで用途に用いることもできる。
【0056】本発明組成物で使用するエーテル結合含有
オレフィン性不飽和化合物としては、1分子中にビニル
エーテル基(式−R′−O−CH=CH2[ここで、
R′はエチレン、プロピレン、ブチレンなどの炭素数1
〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表わ
す])、1ープロペニルエーテル基、1ーブテニルエー
テル基等の不飽和エーテル基を約1〜4個、好ましくは
2〜4個含有する低分子量又は高分子量の化合物が使用
できる。
【0057】該エーテル結合含有オレフィン性不飽和化
合物としては、例えば、ビスフエノールA、ビスフエノ
ールF、ビスフエノールS、フエノール樹脂などのポリ
フエノール化合物や、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、ペンタエリスリトールなどのポリオール類とク
ロロエチルビニルエーテルなどのハロゲン化アルキルビ
ニルエーテルとの縮合物等が挙げられる。特に、上記ポ
リフエノール化合物とハロゲン化アルキルビニルエーテ
ルとの縮合物が、エツチング耐性、形成されるパターン
の精度等の観点から好適である。
【0058】また、上記エーテル結合含有オレフィン性
不飽和化合物において、上記した不飽和エーテル基を1
分子中に約1〜4個、好ましくは2〜4個と1分子中に
1個以上のウレタン結合を有するエーテル結合含有オレ
フィン性ポリウレタン系不飽和化合物も使用することが
できる。
【0059】該ポリウレタン系不飽和化合物としては、
例えば、下記ポリイソシアネート化合物、ヒドロキシエ
チルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキルビニル
エーテル及び必要に応じて上記1分子中に2個以上の水
酸基含有化合物との反応物;ビスフエノールA、ビスフ
エノールF、ビスフエノールS、フエノール樹脂などの
ポリフエノール化合物、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロー
ルエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオール類及
び下記ポリイソシアネート化合物及びクロロエチルビニ
ルエーテルなどのハロゲン化アルキルビニルエーテルと
の縮合物等が挙げられる。特に、ポリイソシアネート化
合物とヒドロキシアルキルビニルエーテルとの反応物
が、エツチング耐性、形成されるパターンの精度等の観
点から好適である。上記ポリイソシアネート化合物とし
ては、例えば、脂肪族系ジイソシアネート化合物とし
て、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメ
チレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイ
ソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,
2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジ
イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3
−ブチレンジイソシアネート等:脂環式系ジイソシアネ
ート化合物として、例えば、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又は−
2,6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,4
−)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペ
ンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイ
ソシアネート等:芳香族ジイソシアネート化合物とし
て、例えばキシリレンジイソシアネート、メタキシリレ
ンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネー
ト、4,4′−トルイジンジイソシアネ−ト、4,4′
−ジフェニルエーテルジイソシアネート、(m−又はp
−)フェニレンジイソシアネート、4,4′−ビフェニ
レンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′
−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシア
ナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−
フェニルイソシアネート)等:その他のポリイソシアネ
ート類として、例えば、トリフェニルメタン−4,
4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイ
ソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトト
ルエン、4,4′−ジメチルジフェニルメタン−2,
2′,5,5′−テトライソシアネートなどの3個以上
のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネート化合
物、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール、
トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ルなどのポ
リオールの水酸基に対してイソシアネート基が過剰量と
なる量のポリイソシアネート化合物を反応させてなる付
加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)などのビューレットタイプ付加物、
イソシアヌル環タイプ付加物等が挙げられる。これらの
うち、特にイソホロンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が好まし
い。
【0060】上記エーテル結合含有オレフィン性不飽和
化合物は、常温で液状であるか又はその融点もしくは軟
化点が150℃以下、特に130℃以下のものが、可視
光線照射前の加熱時に、該共重合体中のカルボキシル基
と該不飽和化合物中のエーテル基との付加反応が起りや
すいのでこの範囲を有していることが好ましい。上記し
た共重合体とエーテル結合含有オレフィン性不飽和化合
物との配合比は、両者の総合計重量%換算で共重合体/
エーテル結合含有オレフィン性不飽和化合物が0.5〜
50/99.5〜50重量%、好ましくは1〜30/9
9〜70重量%、更に好ましくは1〜15/99〜85
重量%の範囲内がよい。共重合体の重量%が0.5未満
(エーテル結合含有オレフィン性不飽和化合物が99.
5を超える量)になると非照射部の耐現像液性が低下す
る傾向があり、一方共重合体の重量%が50を超える
(エーテル結合含有オレフィン性不飽和化合物が50を
下回る)と感度及び貯蔵安定性が低下する傾向があるの
で好ましくない。本発明組成物で使用する光酸発生剤
は、露光により酸を発生する化合物及び混合物であり、
この発生した酸を触媒として、上記共重合体と上記オレ
フィン性不飽和化合物との反応により架橋したレジスト
被膜を分解させるものであり、従来から公知のものを使
用することができる。
【0061】該光酸発生剤として用いられる化合物及び
混合物の例には、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ス
ルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩及びヨー
ドニウム塩等のオニウム塩:ジアゾニウム:ハロゲン系
化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、
例えば、トルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニト
ロベンジルエステル:並びに米国特許番号437160
5に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキ
シイミドスルホネート類が含まれる。アリ−ルナフトキ
ノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。好適な
光可溶化剤は、ジアリ−ルヨ−ドニウムまたはトリアリ
−ルスルホニウム塩である。これらは一般に、複合金金
属ハロゲン化物イオンの塩、例えば、テトラフルオロポ
ロエート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフル
オロアルセネートおよびへキサフルオロホスフ−トなど
の形態で存在している。
【0062】光酸発生剤の他の有効な群には、正対イオ
ンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が
付加しているオリゴマ−類およびポリマー類が含まれ
る。上記ポリマ−類の例には、米国特許番号4,661,429
のコラム9、1‐68行およびコラム10、1‐14行(ここでは
参照にいれられる)に記述されているポリマー額が含ま
れる。
【0063】また、他の好適な光酸発生剤は、ATASS、
即ちへキサフルオロアンチモン酸3‐(9‐アントラセニ
ル)プロビルジフエニルスルホニウムである。この化合
物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭
素から成る鎖で結合している。ここで用いられてもよい
酸発生剤の追加的例は、ジフエニルヨードニウムトシレ
ート、ベンゾイントシレート、およびへキサフルオロア
ンチモン酸トリアリールスルホニウムである。
【0064】また、上記した光酸発生剤として以外に
も、例えば、鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体
類、シラノ−ル−金属キレート錯体類、トリアジン化合
物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エス
テル類、スルホン酸イミドエステル類等を使用すること
ができる。更に特開平7-146552号公報、特願平9-289218
号に記載の光酸発生剤も使用することができる。
【0065】光酸発生剤の配合割合は、上記共重合体と
上記オレフィン性不飽和化合物の合計量100重量部に
対して約0.1〜40重量部、特に約0.2〜20重量
部の範囲で配合することが好ましい。
【0066】本発明組成物で使用する光増感剤は、可視
光領域(400nm〜520nm)の光を吸収すること
により励起され、共重合体や光酸発生剤と相互作用を有
する化合物である。この相互作用は励起された光増感剤
から共重合体又は光酸発生剤へのエネルギー移動や電子
移動が包含される。該光増感剤は上記したものであれ
ば、従来から公知のものを使用することができる。
【0067】光増感剤としては、従来から公知の光増感
色素を使用することができる。このものとしては、例え
ば、チオキサンテン系、キサンテン系、ケトン系、チオ
ピリリウム塩系、ベーススチリル系、メロシアニン系、
3ー置換クマリン系、3.4ー置換クマリン系、シアニ
ン系、アクリジン系、チアジン系、フェノチアジン系、
アントラセン系、コロネン系、ベンズアントラセン系、
ペリレン系、メロシアニン系、ケトクマリン系、フマリ
ン系、ボレート系等の色素が挙げられる。これらのもの
は1種もしくは2種以上組み合わせて使用することがで
きる。ボレート系光増感色素としては、例えば、特開平
5-241338号公報、特開平7-5685号公報、特開平7-225474
号公報、特開平8-6245号、特開平7-219223号、特開平11
-116612号、特開平11-100408号、特開平10-273504号等
が挙げられる。
【0068】本発明組成物から形成された被膜は、加熱
により、共重合体のカルボキシル基と不飽和エーテル基
との付加反応により架橋して、溶剤やアルカリ水溶液に
対して不溶性となり、次いで可視光線を照射し、更に照
射後加熱すると、発生した酸の触媒作用で架橋構造が切
断されて照射部が溶剤やアルカリ水溶液に対して再び可
溶性となる。
【0069】該組成物においては、形成される膜を露光
する際に発生する酸によって酸加水分解反応が露光部分
で生じるが、この酸加水分解反応をスムーズに進行させ
るには水分が存在することが望ましい。このため本発明
の組成物中に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース等
の親水性樹脂を含有させておくことによって、形成され
る塗膜中に上記反応に必要な水分を容易に取り込ませる
ようにすることができる。かかる親水性樹脂の添加量
は、通常、樹脂成分100重量部に対して一般に20重
量部以下、好ましくは0.1〜10重量部の範囲内とす
ることができる。
【0070】本発明組成物においては、有機溶剤や水性
現像液での溶解性を良くしたり、また、逆に悪くしたり
することができる、水もしくは有機溶剤に不溶性もしく
は溶解(又は分散)を示す上記したその他の樹脂を必要
に応じて配合することができる。具体的には、例えば、
フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ系樹脂、
シリコン系樹脂、フッ素系樹脂及びこれらの2種以上の
混合物もしくは変性物等が挙げられる。また、本発明組
成物を用いて形成される膜に適当な可撓性、非粘着性等
を付与するために、本発明組成物には、フタル酸エステ
ル等の可塑剤、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等を添
加することができる。さらに、本発明組成物には、必要
に応じて、流動性調節剤、可塑剤、染料、顔料等の着色
剤等を添加してもよい。
【0071】本発明組成物は、有機溶剤型可視光感光性
樹脂組成物、水性可視光感光性樹脂組成物として使用す
ることができる。上記した有機溶剤型可視光感光性樹脂
組成物は、上記ポジ型可視光感光性樹脂組成物を有機溶
剤(ケトン類、エステル類、エーテル類、セロソルブ
類、芳香族炭化水素類、アルコール類、ハロゲン化炭化
水素類など)に溶解もしくは分散して得られる有機溶剤
型可視光感光性樹脂組成物である。該組成物は支持体
(例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ク
ロム、ニッケル、鉄などの金属またはそれらを成分とし
た合金のシート又はこれらの金属で表面処理したプリン
ト基板、プラスチック、ガラス又はシリコーンウエハ
ー、カーボンなど)にローラー、ロールコーター、スピ
ンコーター、カーテンロールコーター、スプレー、静電
塗装、浸漬塗装、シルク印刷等の手段により塗布し、必
要に応じてセッテングした後、乾燥することにより感光
材料(被膜)を得ることができる。
【0072】上記した水性可視光感光性樹脂組成物は、
上記ポジ型可視光感光性樹脂組成物を水に溶解もしくは
分散することによって得られる。このものは通常の電着
塗装用感光性材料と同様に取り扱うことができ、電着塗
装用の塗料として用いることができる。水性可視光感光
性樹脂組成物の水溶化又は水分散化は、ポジ型可視光感
光性樹脂組成物中のカルボキシル基等のアニオン性基を
アルカリ(中和剤)で中和することによって行われる。
【0073】上記したアルカリ中和剤としては、例え
ば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミノエタノ
ール、シクロヘキシルアミン、アンモニアなどが使用で
きる。中和剤の使用量は感光性樹脂組成物に含まれるイ
オン性基1当量当たり、一般に、0.2〜1.0当量、
特に0.3〜0.8当量が好ましい。
【0074】上記したイオン性基含有樹脂として、カル
ボキシル基は樹脂の酸価で約30〜700mgKOH/
g、特に約40〜600mgKOH/gの範囲のものが
好ましい。酸価が約30を下回ると現像液の処理による
未硬化被膜の脱膜性が劣るため次のエッチング行程で銅
が充分に除去できないといった欠点があり、一方酸価が
約700を上回るとレジスト被膜部(硬化被膜部)が脱
膜し易くなるために満足できる銅回路が形成されないと
いった欠点があるので好ましくない。
【0075】電着塗料は、例えば浴濃度(固形分濃度)
3〜25重量%、特に5〜15重量%の範囲に調整し
た、PH7〜9の範囲のアニオン電着塗料を使用するこ
とができる。電着塗料は、例えば、次のようにして被塗
物である導体表面に塗装することができる。即ち、ま
ず、浴のPHと浴濃度を上記の範囲に調整し、浴温度を
15℃〜40℃、好ましくは15℃〜30℃に管理す
る。次いで、このように管理された電着塗装浴に、塗装
される基材(導体)を陽極とし、浸漬、5〜200Vの
直流電流を通電する。通電時間は10秒〜5分が適当で
ある。得られる膜厚は乾燥膜厚で、一般に0.5〜50
μm、特に1〜15μmの範囲が好ましい。
【0076】電着塗装後、電着浴から被塗物を引き上
げ、水洗した後、電着塗膜中に含まれる水分等を熱風等
で乾燥、除去する。導体としては、金属、カーボン、酸
化錫等の導電性材料またはこれらを積層、メッキ等によ
りプラスチック、ガラス表面に固着させたものが使用で
きる。
【0077】本発明組成物は、上記した以外に、例え
ば、ベースフィルム層となるポリエチレンテレフタレー
ト等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル樹脂等の透明樹脂フィルム上に、本
発明の組成物をロールコ−タ、ブレ−ドコ−タ、カーテ
ンフロ−コータ等を使用して塗布し、乾燥してレジスト
被膜(乾燥膜厚約2〜15μm)を形成した後、該被膜
表面に保護フィルムを貼り付けたドライフィルムレジス
トとして使用することができる。このようなドライフィ
ルムレジストは、保護フィルムを剥離した後、レジスト
被膜が面接するように上記と同様の支持体に熱圧着させ
る等の方法で接着してレジスト被膜を形成することがで
きる。得られたレジスト被膜は、ベースフィルム層を剥
離するかもしくは剥離を行わないで、次いで上記した電
着塗膜と同様の方法で、画像に応じて、可視光で露光
し、感光させ、ベースフィルム層がある場合にはこのも
のを剥離しない場合にはこの上から現像処理することに
より画像を形成することができる。
【0078】本発明組成物は、一般に用いられている公
知の露光によるリソグラフィ技術を利用した、例えば、
電子デバイスのレジスト材、刷版材(平板や凸版用製版
材、オフセット印刷用PS板等)、情報記録材料、レリ
ーフ像作製材料等幅広い用途への使用が可能である。
【0079】具体的には、例えば、印刷、ブラックマト
リックス絶縁パターン、カラーフィルター用絶縁パター
ン、電子部品被覆用パターン(ソルダー用被膜)、セラ
ミックや蛍光体の絶縁パターン、表示パネルの隔壁パタ
ーン等の如き基材表面に形成する絶縁性パターンや配線
用プラスチック基板、ビルドアップ用プラスチック基板
等の如き絶縁性基材のパターン形成:例えば、ブラック
マトリックス用導電性パターン、カラーフィルター用導
電性パターン、各種表示パネルの導電性パターン、プラ
スチック基板やビルドアップ用プラスチック基板に設け
られる導電性パターンの形成に利用することができる。
【0080】次に、本発明組成物を用いた液状レジスト
及びドライフィルムレジストのパターン形成方法の代表
例について以下に述べる。
【0081】液状レジストによるパターン形成方法:
形成方法は、下記工程 (1)上記の液状ポジ型可視光感光性樹脂組成物を基材
表面に塗布して可視光感光性被膜を形成する工程、
(2)基材上に形成された感光性被膜に所望のレジスト
被膜(画像)が得られるように可視光線レーザー光で直
接もしくは可視光線をマスクフィルムを通して露光させ
る工程、(3)レジスト被膜を現像処理して基材上にレ
ジストパターンを形成する工程、を必須工程とする工程
により形成することができる。該工程について、例え
ば、非貫通穴及び/又は貫通穴を有するプリント回路用
銅張積層板の基材に適用した例示について以下に説明す
る。工程(1)において、液状ポジ型可視光感光性樹脂
組成物を基材に塗装しレジスト膜を形成する方法として
は、例えば、ローラー、ロールコーター、スピンコータ
ー、カーテンロールコーター、スプレー、静電塗装、浸
漬塗装、シルク印刷、電着塗装等の塗装手段により塗布
し、必要に応じてセッテングした後、加熱処理すること
によりレジスト膜を得ることができる。
【0082】上記した加熱処理は、共重合体とエーテル
結合含有不飽和化合物との架橋反応が実質的に起こる温
度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分
〜約30分間加熱が行なわれる。
【0083】工程(2)の可視光線を照射する方法とし
ては、例えば、フォトマスクを介して可視光線を照射す
る方法、レーザー走査により可視光線を直接描画法など
により行うことができる。可視光線の照射量は、通常
0.5〜2000mJ/cm2、好ましくは1〜100
0mJ/cm2の範囲内が好ましい。
【0084】また、可視光線の照射源としては、従来か
ら使用されているもの、例えば、超高圧、高圧、中圧、
低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キ
セノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タングステン
灯、太陽光等の各光源により得られる光源のうち、紫外
線を紫外カットフィルターによりカットした可視光領域
の光線や400nm〜700nmの可視領域に発振線を
持つ各種レーザー等が使用できる。特にこれらの中でも
高出力で安定なレーザー光線としてアルゴンレーザー
(発振線488nm、514.5nm)、YAGレーザ
ーの第二高調波(532nm)が好ましい。可視光線が
照射したレジスト被膜は、該照射により発生した酸の存
在下で前記硬化塗膜の架橋構造を切断が生じるような温
度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分
〜約30分間加熱を行なうことが好ましい。
【0085】工程(3)において、現像処理としてはア
ルカリ性現像液や有機溶剤現像液を使用することができ
る。アルカリ性現像液としては、例えば、モノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソ
プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロ
ピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノ
エタノール、アンモニア、苛性ソーダー、苛性カリ、メ
タ珪酸ソーダー、メタ珪酸カリ、炭酸ソーダー、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモ
ニウムヒドロキシド等の水性液が挙げられる。上記アル
カリ物質の濃度は、通常0.05〜10重量%の範囲が
好ましい。
【0086】有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、トルエン、キシレン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレンな
どの炭化水素系、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール系、ジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、ジオキサン、プロピレンオキシド、テト
ラヒドロフラン、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、メチルカルビトール、ジエチレングルコ
ールモノエチルエーテル等のエーテル系、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロ
ン、シクロヘキサノン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系、ピ
リジン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド
等のその他の溶剤等が挙げられる。
【0087】該現像処理条件は、使用するレジスト膜の
種類に応じて現像液温度10〜80℃程度、好ましくは
15〜50℃程度で現像時間10秒〜60分程度、好ま
しくは15秒〜20分程度吹き付けや浸漬するにより行
なうことができる。現像した後のレジスト膜は、水洗
後、熱風等により乾燥され、基材上に目的とする画像が
形成される。また、必要に応じて、エッチングを施し、
露出した導体部を除去した後、レジスト膜を除去し、プ
リント回路板の製造を行うこともできる。エッチング
は、例えば、プリント回路基板の導電性皮膜が銅である
場合には、塩化第二銅などの酸性エッチング液、アンモ
ニアエッチング液により露出した部分の導電性皮膜を除
去することができる。上記エッチング工程後、必要に応
じて残存するレジスト膜が除去される。残存レジスト膜
の除去は、例えば、アルカリ又は酸の水溶液や各種有機
溶剤を使用することができる。
【0088】ドライフィルムレジストによるパターン形
成方法:該形成方法は、下記工程 (1)上記のポジ型可視光感光性樹脂組成物を支持基材
表面に塗装して得られる固体状のポジ型可視光感光性樹
脂被膜層を有する上記したポジ型可視光感光性ドライフ
ィルムを、(2)被着基材表面に、該被着基材表面と該
ドライフィルムの該樹脂被膜層とが面接するように貼付
け、(3)必要に応じて該ドライフィルムの支持基材を
剥離した後、(4)所望のパターンが得られるように表
面から可視光線レーザー光で直接もしくは可視光線をマ
スクフィルムを通して露光させる工程、(5)レジスト
被膜を現像処理して基材上にレジストパターンを形成す
る工程、(6)次いで、(3)工程で支持基材を剥離し
ていない場合は剥離した後、(7)レジスト被膜を現像
処理して基材上にレジストパターンを形成する工程、を
必須工程とすることにより形成できる。該工程につい
て、例えば、非貫通穴及び/又は貫通穴を有するプリン
ト回路用銅張積層板の基材に適用した例示について以下
に説明する。
【0089】貼付けは、ドライフィルムのポジ型可視光
感光性樹脂被膜層面と被着体(例えば、非貫通及び/又
は貫通のホールを有する導電性基板面等)とが面接する
ように重ね合わせ、次いで該ドライフィルムの支持基材
面上から加圧しながら熱ラミネートして被着体面と樹脂
被膜層面とを接合させることができる。熱ラミネート
は、例えば、被着体面を加熱及び/又はドライフィルム
の支持基材面上から加熱することにより行うことができ
る。上記加熱は通常60〜150℃、特に80〜120
℃の温度範囲が好ましい。
【0090】該被着体表面と該ドライフィルムを貼付け
る際に、液体、例えばJonesの米国特許番号3,6
45,772に記載されている如き接着剤促進溶液、或
いはFickesに記載されている如きレジスト層用溶
媒、もしくは膨潤剤を用いて基質表面を処理することに
より該被着材表面と該ドライフィルムとの接着性を改善
することができる。この液体はJsaacsonの米国
特許番号3,629,036に開示されているフォトレ
ジスト溶液のように光感光性を有していてもよい。ま
た、真空積層装置を使用して貼付けてもよい。
【0091】上記した加熱処理は、共重合体とエーテル
結合含有不飽和化合物との架橋反応が実質的に起こる温
度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分
〜約30分間加熱が行なわれる。可視光線の種類は前記
と同様のものを挙げることができる。また、照射量、照
射方法等は前記と同様の条件で行なうことができる。ま
た、ドライフィルムの支持基材層はポジ型可視光感光性
樹脂被膜層から剥離する。この操作は次の可視光線照射
のあとに行ってもよい。可視光線が照射された基板は、
該照射により発生した酸の存在下で前記硬化塗膜の架橋
構造を切断が生じるような温度条件、例えば、約60℃
〜約150℃の温度で約1分〜約30分間加熱を行なう
ことが好ましい。
【0092】該工程において、現像処理は上記と同様の
処理液を使用して上記と同じ条件で行なうことができ
る。また、上記液レジストのパターン形成方法に記載と
同様に必要に応じて、上記の工程後、エッチングを施
し、露出した導体部を除去した後、レジスト膜を除去
し、プリント回路板の製造を行うこともできる。上記エ
ッチング工程後、必要に応じて残存するレジスト膜が除
去される。
【0093】本発明方法において、基材としてスルーホ
ール部及び/又は非貫通穴部を有するプリント回路用銅
張積層基板を使用し、このものに本発明方法を適用して
得られるプリント回路基板は、良好な細線回路パターン
が形成できるとともに、スルーホール部を有するものに
おいてもスルーホール内部の銅が溶解することがなく断
線を起こすことがない。また、プリント回路基板のスル
ーホール部、非貫通穴及び細線回路パターン部に対する
レジスト膜の被覆が十分行われるため、電気絶縁性、耐
薬品性などに対する信頼性の極めて高いソルダーレジス
トの絶縁膜を形成することができる。
【0094】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、これらは限定的でなく、単に説明のためと解され
るべきである。 実施例1 攪拌機、温度計、冷却管及び内容積500ミリリットル
の滴下漏斗を装着した、内容積1,000ミリリットル
の4ッ口フラスコに、テトラヒドロフラン200ミリリ
ットルを装入し、攪拌しながらウォーターバスにより外
温を80℃に上げ還流させた。別に、1,000ミリリ
ットルの三角フラスコに、2−エチルヘキサノール溶液
より結晶化させて精製した4−(1−メチルエテニル)
フェノール(以降、PIPEと略称する)134.2グ
ラム(1.00モル)、蒸留精製したアクリル酸メチル
143.8グラム(1.67モル)及びアクリル酸4
8.3グラム(0.67モル)、ラジカル重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリルグラム16.4グラム
(0.10モル)、および溶媒としてテトラヒドロフラ
ン200ミリリットルを装入した。
【0095】この溶液を攪拌して溶解させた後、全量を
2回に分けて滴下漏斗に移し、上記4ッ口フラスコに還
流状態が続く程度の速度で滴下した。反応初期の内温は
72℃であったが、重合途中で内温は上昇し、8時間後
は80℃であった。攪拌を続けながらウォーターバスを
外し、2時間かけて室温(25℃)まで冷却した後、重
合反応液を5リットルのビーカー中、n−ヘキサン2リ
ットルに装入し、生成したポリマーを沈殿させた。沈殿
したポリマーを濾過・分離した後、再度テトラヒドロフ
ラン400ミリリットルに溶かし、n―ヘキサン2リッ
トル中に装入し、固体を析出させた。この濾過・分離・
析出操作を更に2回繰り返した。最後の濾過・分離後、
100mmHg、100℃で2時間減圧乾燥し、32
0.4グラムの白色重合体を得た。
【0096】得られた白色重合体は、1H−NMR分
析、13C−NMR分析、および元素分析の結果より、目
的とする共重合体であった。d6 −ジメチルスルホキ
シド中の 1H−NMRを図1に、13C−NMRを図2に
示す。これらのNMR結果より、得られたポリマー中の
化学式(1)で示される構成単位の組成比はa=0.3
4,b=0.48及びc=0.18であって、原料の仕
込み比とほぼ同じ組成比であった。また、ポリスチレン
を標準とするGPC分析の結果、重量平均分子量(M
w)は10,000であり、そして分子量分散度(Mw
/Mn)は1.94であった。GPC分析を図3に示
す。得られた共重合体をジエチレングリコールジメチル
エーテル,2-ヘプタノンの各溶剤に溶解したところこの
共重合体はいずれの溶媒にも50重量%に溶解した。
【0097】得られた共重合体をジエチレングリコール
ジメチルエーテルに溶解後、乾燥膜厚が1μmになるよ
うに石英板上にスピンコーターを用いて塗布し、120
℃で10分間加熱し皮膜を形成させた。これを可視光可
視分光光度計により350nmにおける透過率を測定し
たところ、透過率は98%以上であった。可視光光度分
析を図4に示す。また、示差走査型熱量計によりガラス
転移点を測定したところ、125℃であった。更には、
示差熱天秤計により熱安定性を測定したところ、200
℃以上まで安定だった。熱重量分析を図5に示す。
【0098】得られた共重合体(固形分)100グラ
ム、ジビニルエーテル化合物(ビスフェノール化合物1
モルと2ークロロエチルビニルエーテル2モルとの縮合
物)60グラム、下記(化21)の光酸発生剤A
【0099】
【化21】
【0100】10グラム、下記(化22)光増感色素A
【0101】
【化22】
【0102】1.5グラムをジエチレングリコールジメ
チルエーテル溶剤に溶解して50重量%の実施例1の有
機溶剤系感光液を得た。次いで、得られた有機溶剤系感
光液を乾燥膜厚が6μmになるように銅張積層板上にロ
ーラー塗装し、120℃で8分間加熱硬化させてレジス
ト被膜を形成した。この基板にアルゴンレーザーをライ
ン/スペース=50/100μmになるように5mj/
cm2の強度でライン/スペース=50/100μmに
なるように照射した。次いで120℃で10分間焼き付
けた。次いでアルカリ現像液a(2.38重量%テトラ
ヒドロアンモニウムヒドロキシド水溶液)に25℃で6
0秒間浸漬して露光部のレジスト被膜を現像処理し除去
した。その結果、ライン/スペース=50/100μm
で良好であった。次に、約40℃の塩化第二銅水溶液に
てエッチングを行い、3%苛性ソーダー水溶液でレジス
ト被膜の剥離を行い、プリント配線板を得た。該プリン
ト配線のライン/スペースは50μm/100μmで良
好であった。
【0103】実施例2〜4 実施例1において用いたPIPE、アクリル酸メチル及
びアクリル酸の仕込みモル比を表1に示すように変え、
但し合計仕込みモル量は実施例1と同一の3.34モル
とし、他の条件は全て実施例1と同様にして反応、後処
理、配合、レジスト膜形成を行った。実施例1と同様に
して、得られた共重合体の組成比、収量、重量平均分子
量及び分子量分散度を測定した。また、実施例1と同様
に溶剤溶解性、透明性、熱安定性及びレジスト膜性能
(ライン/スペース)を評価した。これらの分析結果及
び評価結果を、実施例1の結果と共に表1に示す。プリ
ント配線板の製造方法は実施例1と同様の方法で行なっ
た。
【0104】比較例1 実施例1において用いたPIPEの仕込量を223.8
グラム(1.67モル)に、アクリル酸メチルの仕込量
を143.8グラム(1.67モル)に変え、アクリル
酸を用いなかった以外は全て実施例1と同様にして反
応、後処理、分析、配合、レジスト膜形成及び評価を行
った。仕込みモル比、及び得られた共重合体の分析結果
及び評価結果を、実施例1〜4の結果と共に表1に示
す。プリント配線板の製造方法は実施例1と同様の方法
で行なった。
【0105】比較例2 実施例1において用いたPIPEの仕込量を223.8
グラム(1.67モル)に、アクリル酸の仕込量を12
0.4グラム(1.67モル)に変え、アクリル酸メチ
ルを用いなかった以外は全て実施例1と同様にして反
応、後処理、分析、配合、レジスト膜形成及び評価を行
った。仕込みモル比、及び得られた共重合体の分析結果
及び評価結果を、実施例1〜4及び比較例1の結果と共
に表1に示す。プリント配線板の製造方法は実施例1と
同様の方法で行なった。
【0106】比較例3 実施例1において用いたアクリル酸メチルの仕込量を1
43.8グラム(1.67モル)に、アクリル酸の仕込
量を120.4グラム(1.67モル)に変え、PIP
Eを用いなかった以外は全て実施例1と同様にして反
応、後処理、分析、配合、レジスト膜形成及び評価を行
った。仕込みモル比、及び得られた共重合体の分析結果
及び評価結果を、実施例1〜4及び比較例1及び2の結
果と共に表1に示す。プリント配線板の製造方法は実施
例1と同様の方法で行なった。
【0107】
【表1】
【0108】実施例5〜8 実施例1において用いたアクリル酸メチルの代わりに表
2に示すアクリル酸エステル類を表2に示すモル比で用
いた以外は全て実施例1と同様にして反応、後処理、分
析、配合、レジスト膜形成及び評価を行った。得られた
共重合体の分析結果及び評価結果を実施例1の結果と共
に表2に示す。プリント配線板の製造方法は実施例1と
同様の方法で行なった。
【0109】比較例4 実施例1において用いたPIPEの仕込量を223.8
グラム(1.67モル)に変え、アクリル酸メチルの代
わりにアクリル酸t−ブチルを213.8グラム(1.
67モル)用い、かつアクリル酸を用いなかった以外は
全て実施例1と同様にして反応、後処理、分析、レジス
ト膜形成及び評価を行った。得られた共重合体の分析結
果及び評価結果を実施例1及び5〜8の結果と共に表2
に示す。プリント配線板の製造方法は実施例1と同様の
方法で行なった。
【0110】
【表2】
【0111】実施例9 攪拌機、温度計および冷却管を装着した、内容積1,0
00ミリリットルの4ッ口フラスコに、PIPE13
4.2グラム(1.00モル)、アクリル酸メチル14
3.8グラム(1.67モル)及びメタクリル酸58.
3グラム(0.67モル)、アゾビスイソブチロニトリ
ル16.4グラム(0.10モル)、およびテトラヒド
ロフラン400ミリリットルを一括装入した。この仕込
み液を攪拌しながらウォーターバスにより外温を80℃
に上げ、そのまま8時間反応させた。得られた反応液か
ら実施例1と同様に後処理を行い、目的とする共重合体
を得た後、実施例1と同様にして分析、レジスト膜形成
及び評価を行った。得られた共重合体の分析結果及び評
価結果を実施例1の結果と共に表3に示す。プリント配
線板の製造方法は実施例1と同様の方法で行なった。
【0112】
【表3】
【0113】実施例10〜13 実施例1において用いたテトラヒドロフランの代わりに
表4に示す溶媒を表4に示す量を用い、反応温度及び反
応時間を表4に示すように変えた以外は全て実施例1と
同様にして反応、後処理、分析及び評価を行った。得ら
れた共重合体の組成比、収量、重量平均分子量及び分子
量分散度を実施例1の結果と共に表4に示す。なお、溶
剤溶解性、透明性、熱安定性、レジスト膜形成、プリン
ト配線板の製造は実施例1と同様の方法で行なった。
【0114】
【表4】 実施例14〜18 実施例1において用いたアゾビスイソブチロニトリルの
代わりに表5に示すラジカル重合開始剤を表5に示す量
を用い、反応温度及び反応時間を表5に示すように変え
た以外は全て実施例1と同様にして反応、後処理、分
析、配合、レジスト膜形成及び評価を行った。得られた
共重合体の組成比、収量、重量平均分子量及び分子量分
散度を実施例1の結果と共に表5に示す。なお、溶剤溶
解性、透明性、レジスト膜形成、熱安定性、プリント配
線板の製造方法は実施例1と同様の方法で行なった。
【0115】
【表5】 実施例19〜37 上記実施例1〜18において、実施例1〜18で得られ
た夫々の粉末の共重合体をジエチレングリコールジメチ
ルエーテル溶剤で50重量%になるように溶解し、得ら
れた溶液の固形分100グラムに対して、夫々ジビニル
エーテル化合物(ビスフェノール化合物1モルと2ーク
ロロエチルビニルエーテル2モルとの縮合物)60グラ
ム、上記光酸発生剤A10グラム、上記光増感色素A
1.5グラム、トリエチルアミン(共重合体のカルボキ
シル基1個当たり0.8モル)を配合し、次いでこのも
のを水に分散して固形分20重量%にして実施例19〜
37の水性感光液を得た。なお、該実施例1は実施例1
9に、実施例2は実施例20の如く実施例1〜18は夫
々実施例19〜37に順次相当する。次いで、実施例1
において、有機溶剤系感光液を乾燥膜厚が6μmになる
ように銅張積層板上にローラー塗装し、120℃で8分
間加熱硬化させてレジスト被膜を形成する方法に代え
て、実施例19〜37の夫々の水性感光液を電着塗装浴
として、基材の銅張積層板を陽極とし、乾燥膜厚が5μ
mとなるようにアニオン電着塗装を行った後、水洗し、
120℃で8分間加熱硬化させて得たレジスト被膜を用
いた以外は実施例1と同様にしてパターン形成及び性能
(ライン/スペース)評価を行なった。この結果ライン
/スペースはいずれも50μm/100μmで良好であ
った。
【0116】実施例38〜56 上記実施例1〜18で得られた夫々の有機溶剤感光液
を、ポリエチレンテレフタレートのフィルムに、乾燥塗
膜が10μmになるよう、バーコーターで塗布し、12
0℃で10分間加熱して、ドライフィルムを作成した。
このドライフィルムを銅張積層板上に、ドライフィルム
ラミネーターを用いて貼り付け、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを剥離し、レジスト被膜付き基板を得
た。次いでこの基板を用いて実施例1と同様にして照
射、現像、エッチング、脱膜してプリント配線板を製造
した。実施例1と同様にしてパターン形成及び性能(ラ
イン/スペース)評価を行なった。この結果ライン/ス
ペースはいずれも50μm/100μmで良好であっ
た。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば、4−(1−メチルエテ
ニル)フェノール(a)、アクリル酸エステル類(b)
及びアクリル酸類(c)からなる感光用樹脂の共重合
体、エーテル結合含有オレフィン性不飽和化合物、光酸
発生剤及び光り増感色素を含有してなるポジ型可視光感
光性樹脂組成物を使用していることから、該組成物から
形成されるレジスト被膜が、特に、加熱により現像液に
対して溶解しない強靭な架橋被膜が形成されるととも
に、該架橋被膜に可視光線照射した露光部分は該被膜が
分解され現像液により溶解性のある被膜となるので、微
細でシャープなレジストパターン被膜を形成することが
できるといった顕著な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において合成した4−(1−メチルエ
テニル)フェノール、アクリル酸メチル、及びアクリル
酸から成る共重合体のd6 ―ジメチルスルホキシド中の
1H−NMRスペクトルを示す。
【図2】実施例1において合成した4−(1−メチルエ
テニル)フェノール、アクリル酸メチル、及びアクリル
酸から成る共重合体のd6 ―ジメチルスルホキシド中
13C−NMRスペクトルを示す。
【図3】実施例1において合成した4−(1−メチルエ
テニル)フェノール、アクリル酸メチル、及びアクリル
酸から成る共重合体のGPC溶出曲線を示す。
【図4】実施例1において合成した4−(1−メチルエ
テニル)フェノール、アクリル酸メチル、及びアクリル
酸から成る共重合体の可視光可視光光度分析を示す。
【図5】実施例1において合成した4−(1−メチルエ
テニル)フェノール、アクリル酸メチル、及びアクリル
酸から成る共重合体の熱重量分析を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/18 C08L 25/18 33/00 33/00 G03F 7/039 G03F 7/039

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光用樹脂、エーテル結合含有オレフィン
    性不飽和化合物、光酸発生剤及び光増感剤を含有してな
    るポジ型可視光感光性樹脂組成物において、感光用樹脂
    として、 化学式(1)〔化1〕、 【化1】 化学式(2)〔化2〕 【化2】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
    1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
    は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
    基)及び 化学式(3)〔化3〕 【化3】 (式中、R1 は水素またはメチル基)で示される構成単
    位を有する共重合体であって、a=0.05ないし0.
    7、b=0.15ないし0.8及びc=0.01ないし
    0.5であり、かつa+b+c=1であることを特徴と
    するポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 化学式(2)で示される構成単位のR2
    が、炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換ア
    ルキル基または炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の
    ヒドロキシ置換アルキル基である請求項1に記載のポジ
    型可視光感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 化学式(2)で示される構成単位のR2
    がメチル基、エチル基、n―プロピル基、イソプロピ
    ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基
    または2−ヒドロキシエチル基のいずれかである請求項
    1に記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 化学式(2)で示される構成単位を構成
    する原料が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
    クリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アク
    リル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
    sec―ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
    タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
    n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
    酸n―ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
    sec―ブチルまたはメタクリル酸2−ヒドロキシエチ
    ルのいずれかのアクリル酸エステル類である請求項1に
    記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 化学式(1)〔化4〕、 【化4】 化学式(2)〔化5〕 【化5】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
    1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
    は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
    基)及び化学式(3)〔化6〕 【化6】 (式中、R1 は水素またはメチル基)で示される構成単
    位を有する共重合体であって、a=0.20ないし0.
    45、b=0.25ないし0.70及びc=0.15な
    いし0.40であり、かつa+b+c=1であることを
    特徴とするポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 化学式(1)、化学式(2)及び化学式
    (3)で示される構成単位を有する共重合体が、化学式
    (4)〔化7〕 【化7】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数
    1ないし6の直鎖もしくは分岐の無置換アルキル基また
    は炭素数1ないし6の直鎖もしくは分岐の置換アルキル
    基を示す。)及び化学式(5)〔化8〕 【化8】 (式中、R1 は水素またはメチル基を示す。)で示され
    る構成単位を有する共重合体であって、これらの構成単
    位の合計含有率が60モル%以上の交互共重合体である
    請求項1または4のいずれかに記載のポジ型可視光感光
    性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】上記ポジ型可視光感光性樹脂組成物におい
    て、該組成物から形成される被膜が、可視光線照射部は
    有機溶剤又は水性現像液に溶解もしくは分散するが、未
    照射部は有機溶剤又は水性現像液に実質的に溶解もしく
    は分散しないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か1項に記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 下記工程 (1)請求項1に記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物
    を基材表面に塗布して可視光感光性被膜を形成する工
    程、(2)基材上に形成された感光性被膜に所望のレジ
    スト被膜(画像)が得られるように可視光線レーザー光
    で直接もしくは可視光線をマスクフィルムを通して露光
    させる工程、(3)レジスト被膜を現像処理して基材上
    にレジストパターンを形成する工程、を必須工程とする
    ことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  9. 【請求項9】 下記工程 (1)請求項1に記載のポジ型可視光感光性樹脂組成物
    を支持基材表面に塗装して得られる固体状のポジ型可視
    光感光性樹脂被膜層を有するポジ型可視光感光性ドライ
    フィルムを、(2)被着基材表面に、該被着基材表面と
    該ドライフィルムの該樹脂被膜層とが面接するように貼
    付け、(3)必要に応じて該ドライフィルムの支持基材
    を剥離した後、(4)所望のパターンが得られるように
    表面から可視光線レーザー光で直接もしくは可視光線を
    マスクフィルムを通して露光させる工程、(5)レジス
    ト被膜を現像処理して基材上にレジストパターンを形成
    する工程、(6)次いで、(3)工程で支持基材を剥離
    していない場合は剥離した後、(7)レジスト被膜を現
    像処理して基材上にレジストパターンを形成する工程、
    を必須工程とすることを特徴とするレジストパターン形
    成方法。
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