JP2000186924A - 検知光学系およびこれを用いた形状検知装置ならびに形状検知方法 - Google Patents

検知光学系およびこれを用いた形状検知装置ならびに形状検知方法

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JP2000186924A
JP2000186924A JP10363332A JP36333298A JP2000186924A JP 2000186924 A JP2000186924 A JP 2000186924A JP 10363332 A JP10363332 A JP 10363332A JP 36333298 A JP36333298 A JP 36333298A JP 2000186924 A JP2000186924 A JP 2000186924A
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light
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illuminating
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Tsutomu Saito
勉 斎藤
Akio Yuge
晶郎 弓削
Hisashi Takahashi
久 高橋
Masato Suda
正人 須田
Toshio Sato
俊雄 佐藤
Kazumichi Nagatani
千徹 永谷
Satoshi Watanabe
聡 渡辺
Kei Takizawa
圭 滝沢
Kazuyo Hashiya
和代 橋谷
Junji Miura
淳二 三浦
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透過的な形状情報と印刷されたパターン情報を
同時に読み取って、外形欠損と重なり(折れ曲がり)を
識別できる形状検知装置を提供する。 【解決手段】この発明の形状検知装置は、検知対象領域
(イメージセンサ16の読み取り領域)を透過読取り用
の照明装置12と反射読取り用の照明装置11,11′
の2つの照明装置により同時に照明し、2つの照明装置
により照明された領域から得られた画像データに基づい
て「端辺切れ」が生じているか否かが判定し、「端辺切
れ」が生じている場合には、その部位を特定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄い紙等の記録
媒体に文字列等が印刷されたシート片である紙葉類を高
速で搬送させながら破れ等を検査する検知光学系および
形状検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シート片である紙葉類を一枚づつ高速で
搬送しながら破れ等を検知する方法として、透過撮像法
および光走査法等が知られている。
【0003】透過撮影法は、例えば、対象物を中心に照
明光学系とセンサ撮像系を対向して配置し、センサ撮像
系により得られた透過画像データから縁部を境とする画
像の濃淡情報を得て形状に関するデータを得る方法であ
る。
【0004】光走査法は、例えば昭晃社から1989年
に刊行された「応用光エレクトロニクスハンドブック」
等にも照会されているように、一般的には光マイクロメ
ータと呼ばれ、ミラーを回転させることによりレーザ光
を対象物に向けて、順次照射し、レーザ光が対象物でさ
えぎられる時間から対象物の外形等を、非接触で測定す
る方法である。
【0005】なお、上述した透過撮影方法および光走査
法では、形状に加えて対象物の透過率の変化を位置情報
として検出できることから、形状検知で求められる長さ
と幅および面積に代表される基本項目と穴や破れおよび
重なり(折れ曲がり)のうちの特定の要件を満たす事象
を検出できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対象物
の透過率の変化である透過パターンにより得られる情報
には、紙(記録媒体)の透過率が数%であることと、印
刷された文字列等の濃度および表裏で印刷パターンが重
なるか否か等の多くの要因により、紙が重なっているか
どうか、すなわち折れ曲がりにより面積が減少している
のか、紙の一部が欠損しているかを、判別できる程度で
ある。
【0007】このことは、有価証券等の形状検査で「端
辺切れ」と言われる欠損(切れ)を高い精度で検出でき
ない問題がある。
【0008】この発明の目的は、透過的な形状情報と印
刷されたパターン情報を同時に読み取ることにより外形
欠損と重なり(折れ曲がり)を識別可能な検知光学系お
よびこれを用いた形状検知装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、検知対象領域を透過読取り用
の透過照明手段と反射読取り用の反射照明手段の2つの
照明手段で同時に照明し、2つの照明手段で照明された
領域を撮像する撮像手段とを具備することを特徴とする
検知光学系を提供するものである。
【0010】また、この発明は、検知対象領域を透過読
取り用の透過照明手段と反射読取り用の反射照明手段の
2つの照明手段で同時に照明し、2つの照明手段で照明
された領域を撮像する撮像手段と、この撮像手段から得
られた画像データに基づいて、前記検知対象領域に設定
された被検物の外形の欠損が生じていることおよび欠損
が生じている部位を特定する画像処理手段とを具備する
ことを特徴とする形状検知装置を提供するものである。
【0011】さらに、この発明は、対象物を第1の方向
から照明する第1の照明手段と、対象物を第1の方向と
対向する第2の方向から照明する第2の照明手段と、前
記第1の照明手段と同じ側に配置され、前記第1、第2
の照明手段の少なくとも一方からの照明光により対象物
の特徴を画像データとして取り出す撮像手段と、この撮
像手段により取り出された画像データに基づいて、対象
物に外形の欠損が生じていることおよび欠損が生じてい
る部位を特定する画像処理手段と、を具備することを特
徴とする形状検知装置を提供するものである。
【0012】またさらに、この発明は、対象物に対して
第1の方向から照明する第1の照明手段と、対象物に対
して第1の方向と対向する第2の方向から金赤外光を照
明する第2の照明手段と、前記第1の照明手段と同じ側
に配置され、前記第1、第2の照明手段の少なくとも一
方からの照明光により対象物の特徴を画像データとして
取り出す撮像手段と、前記第1および第2の照明手段が
放射する光の強度を設定する光強度設定手段と、前記撮
像手段が対象物の特徴を取り出す基準値を変更可能な読
取感度設定手段と、前記撮像手段により取り出された画
像データに基づいて対象物に外形の欠損が生じているこ
とおよび欠損が生じている部位を特定する画像処理手段
とを有する形状検知装置において、第1および第2のそ
れぞれの照明手段から提供される光に基づいて、撮像手
段が出力する出力信号の最大値を設定し、第1および第
2のそれぞれの照明手段を非点灯状態として、撮像手段
が出力する出力信号の最小値を設定し、光強度設定手段
と読取感度設定手段の少なくとも一方を制御して撮像手
段が出力する出力信号のうちの第2の照明手段からの照
明光に依存する第1の出力レベルを設定し、光強度設定
手段と読取感度設定手段の少なくとも一方を制御して撮
像手段が出力する出力信号のうちの第1の照明手段から
の照明光に依存する第2の出力レベルを設定し、撮像手
段が出力する出力信号のうちの第1および第2の出力レ
ベルの総和と第2の照明手段からの照明光により撮像手
段が出力する出力信号の最大値とを用いて、対象物の外
形の欠損または重なりを検知することを特徴とする。
【0013】さらにまた、この発明は、第1および第2
のそれぞれの照明手段から提供される光に基づいて、撮
像手段が出力する出力信号の最大値を設定し、第1およ
び第2のそれぞれの照明手段を非点灯状態として、撮像
手段が出力する出力信号の最小値を設定し、光強度設定
手段と読取感度設定手段の少なくとも一方を制御して撮
像手段が出力する出力信号のうちの第2の照明手段から
の照明光に依存する第1の出力レベルを設定し、光強度
設定手段と読取感度設定手段の少なくとも一方を制御し
て撮像手段が出力する出力信号のうちの第1の照明手段
からの照明光に依存する第2の出力レベルを設定し、撮
像手段が出力する出力信号のうちの第1および第2の出
力レベルの総和と、第2の照明手段からの照明光により
撮像手段が出力する出力信号の最大値と第2の照明手段
からの照明光により撮像手段が出力する出力信号の和を
用いて、対象物の外形の欠損または重なりを検知するこ
とを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】図1は、この発明の実施の形態が適用され
る形状検知装置の一例を示す概略図である。
【0016】図1に示されるように、形状検知装置は、
第1および第2の反射照明装置11および11′、両反
射照明装置に対して、検査対象物Oが搬送される図示し
ない搬送路の反対側に設けられた透過照明装置12、半
透明な白オパールガラス等により形成され、透過照明装
置12からの照明光の光強度を均質化する拡散板13か
らなる照明部と、照明部により照明された帯状領域14
の光(透過光および反射光)を以下に説明するイメージ
センサに入射させる結像レンズ15、レンズ15により
所定の結像特性が与えられた帯状領域14の光を撮影し
てパターン分布を得るイメージセンサ16からなる画像
読取部と、を有している。
【0017】第1および第2の反射照明装置11および
11′は、それぞれ、検査対象物Oの紙面と直交する方
向(紙面の法線方向)に対して、概ね45°の角度で、
検査対象物Oが移動される方向と直交する方向に延出さ
れて配置されている。また、それぞれの反射照明装置1
1,11′は、実質的に同一の構成を有し、主制御部1
01の制御により所定のランプ電圧を出力するランプレ
ギュレータ102から供給される電圧に基づいて、概ね
等しい光強度の照明光Aを、図示しない搬送路を矢印D
の方向に移動されている検査対象物Oに照射する。な
お、主制御部101は、ROM111に記憶されている
プログラムに基づいて動作されることは、いうまでもな
い。
【0018】透過照明装置12は、ランプレギュレータ
102から供給されるランプ電圧に対応する光強度の近
赤外線の波長の光からなる照明光Bを、図示しない搬送
路を移動されている検査対象物Oに照射する。なお、透
過照明装置12からの光Bは、拡散板13により、照明
むらが低減されるとともに、反射照明装置11,11′
から検査対象物Oに向けて放射される照明光の照明むら
を補正するための基準板としても利用される。
【0019】イメージセンサ16は、図示しない搬送路
に沿って検査対象物Oが移動される方向と直交する方向
に受光領域が延出されたラインCCDセンサであって、
照明された帯状領域14からレンズ15を介して入射さ
れる光(記録媒体の透過率による明るさの変化分を含む
画像光)を光電変換し、画像データバス105により画
像処理手段103に画像信号を供給する。
【0020】次に、図1に示した形状検知装置による検
査対象物Oの検査方法について説明する。
【0021】まず、形状検知装置が検知すべき検査対象
物Oに状態について説明する。
【0022】図2(A)に示されるように、任意の長さ
と幅を有し、文字列等「ABC」,「DEF」が印刷等
の手法により表示されている検査対象物Oを考える。
【0023】図2(A)に示した長方形の外形形状を持
つ正常な対象物Oをイメージセンサ16により読み取っ
た結果が図2(B)あるいは図2(C)に示されるよう
に、長手方向の一部の領域の画像データが図2(A)に
示した対象物Oの画像データに比較して欠損して検出さ
れた場合、従来の検知法では、長手方向の長さが違うこ
とは検知できるが、長さの不足分が対象物Oの折れ曲が
り(重なり)であるか欠損している(切れている)かは
判別できない。同様のことが、図2(D)と図2(E)
に示す場合にも生じる。また、図2(B)と図2
(C),図2(D)と図2(E)は、投影される面積と
しては実質的に等しいが、例えば欠損(切れ)である場
合、対象物Oのどの部分が欠損しているかは、(従来の
装置では)検知できない。
【0024】しかしながら、図1に示した形状検知装置
に求められている検知能力として、検査対象とする有価
証券等において、「端辺切れ」の部位がどの部分である
かを特定できることが重要であり、以下に「端辺切れ」
の位置を特定可能な検知方法について説明する。
【0025】図3は、図1に示した形状検知装置のイメ
ージセンサ16に入射される画像光(帯状領域14から
センサ16に入力される光)の光強度と帯状領域14か
らの光の光強度が検査対象物Oの通過により変化される
状態との関係を説明する概略図である。
【0026】図3に示されるように、入射された光の光
強度に対応してイメージセンサ16から所定の出力が提
供されるように、「最大白レベル」すなわち出力100
%と「基準黒レベル」すなわち出力0%とを提供可能な
照明光、すなわち反射照明光と透過照明光のそれぞれの
光強度(ランプレギュレータ102の出力値)が定義さ
れる。なお、「基準黒レベル」は通常、全ての照明光を
オフ(未点灯)とした状態で定義される。また、「最大
白レベル」は照明光により定義される帯状領域14内
に、検査対象物Oが存在しない状態である。
【0027】ここで、ランプレギュレータ102につい
て説明する。
【0028】ランプレギュレータ102は、透過照明装
置12と反射照明装置11,11′のそれぞれに利用さ
れる光源である照明ランプに印加する電圧(位相制御を
併用して実効出力)を変化することにより、照明ランプ
から出力される光の光強度を変化するもので、印加され
た電圧に対する出力光量(光強度)の対応関係を所定の
条件の範囲内で制御できる。なお、多くの場合、印加さ
れた電圧に対する出力光量の最大値と最小値により定義
される「電圧−光量特性」の傾きを変化する第1の調整
ステップと「電圧−光量特性」の傾きを維持しながら、
出力光量の最大値と最小値の絶対値を変化する第2の調
整ステップにより、照明ランプから出力される光の光強
度を設定できる。また、第1の調整ステップおよび第2
の調整ステップのそれぞれにより設定された出力電圧を
定義するための調整量は、データが消失することのない
ようバッテリ等によりバックアップされるNVRAM
(不揮発性メモリ)112に保持されている。
【0029】以下、先に説明した「最大白レベル」と
「基準黒レベル」とを維持しながら、ランプレギュレー
タ102を用いた照明系の出力光量とCCDドライバ1
06によるCCDセンサ16の検出感度とを最適に調整
することにより、必要とされる領域情報(複数)と、そ
れぞれの領域情報に対応するCCDセンサ16から出力
される信号レベルとが設定される。なお、それぞれの調
整データは、NVRAM112に保持される。
【0030】詳細には、CCDセンサ16から出力され
る出力電圧を、対象物外領域、対象物内領域(対象
物内印刷パターン)、透過パターンのレンジ(対象物
内印刷パターン)および反射パターンのレンジ(対象
物内印刷パターン)に、区分し、それぞれの区分に対応
する出力電圧が「最大白レベル」と「基準黒レベル」と
の間で、相互に重複することのないよう、ランプレギュ
レータ102とCCDドライバ106とを調整する。
【0031】より詳細には、透過パターンのレンジす
なわち透過パターン最大白レベル(印刷のない白紙部)
が全信号レベルである「最大白レベル」の概ね40%と
なるように、透過照明装置12と反射照明装置11およ
び11′のそれぞれから出力される光強度(ランプレギ
ュレータ102から各照明ランプに印加される電圧)
と、CCDセンサ16が出力する出力電圧(CCDドラ
イバ106により調整されるCCDセンサ16の感度)
を設定する。なお、透過照明装置12が放射する照明光
は、印刷インク(用紙内の画像の濃度)等の影響を受け
にくい赤外領域(800nm以上)の光であることか
ら、で示した透過パターン最大白レベルを40%に設
定することにより、印刷パターンに影響を受けないで2
枚重ねの状態をDC的なオフセット変動として捕えるこ
とができ、後段に説明するよう、用紙の重なりを検知で
きることになる。
【0032】次に、反射照明装置11,11′による反
射光を追加して、すなわち印刷のない白紙部に対応す
るCCDセンサの出力レベルが「最大白レベル」の概ね
80%となるように、反射照明装置11,11′による
のそれぞれから出力される光強度を設定する。
【0033】この状態で、対象物外領域においては、
透過照明装置12からの光がCCDセンサ16に直接入
射することになり、先に設定した透過パターン最大白レ
ベルを大幅に越えることになる。そこで、画像処理手段
103を用いてオーバーフロー処理を行い、CCDセン
サ16の出力信号レベルを100%に制限する。
【0034】以下、図4を参照して、CCDセンサ16
から出力された出力電圧を画像処理手段103により処
理して、「端辺切れ」と重なりを識別する方法を説明す
る。
【0035】図4に示されるように、CCDセンサ16
から供給された入力画像データは、「最大白レベル」に
対して、概ね90%のスレショルドレベルで二値化され
る。すなわち、検査対象物Oが存在するか否かが検知さ
れる(S1)。
【0036】次に、ステップS1において検知された対
象物Oの外形の形状寸法が求められ(S2)、端面欠損
の有無が判定される(S3)。
【0037】ステップS3において、端面欠損が検知さ
れた場合、入力画像データが所定のスレショルドレベル
THで二値化される。なお、スレショルドレベルTH
は、図3を用いて説明した透過パターン最大白レベル
(40%)を基に、例えば65%に設定される(S
4)。
【0038】ステップS4において、出力信号が65%
でスレショルドされることにより、ステップS3で検知
された端面欠損が、重なり(折れ曲がり)であるか否か
が、検知される。すなわち先に説明したように、透過パ
ターン最大白レベルを40%、反射パターン最大レベ
ルを40%(において説明した白紙部の最大白レベル
が80%であるから、(80−40)により求められ
る)と定義したことにより、用紙が重なり合っている
(2枚重ねがある)場合には、透過パターンの信号レベ
ルは、概ね20%に低下されるので、反射パターンレ
ベルが最大値である40%重畳されたとしても65%を
超えることはない。これにより、スレショルドレベルT
Hを「最大白レベル」の出力の65%と定義することに
より、入力画像データを65%のレベルでスレショルド
することで、端面欠損が生じているか否か、および欠損
が生じている場合には、その部位を識別できる。なお、
スレショルドレベルTHは、使用温度条件やCCDセン
サ16の温度補償精度もしくは要求される検知精度に関
連して、例えば62ないし63%あるいは70%程度の
任意のレベルに設定可能である(S5)。
【0039】ステップS5により、ステップS3で得ら
れた信号が、端面欠損が生じていることを示しているこ
とが特定された場合、図5を用いて以下に詳述するよう
に、パターン辞書104に予め準備されている対象物内
読取りパターンが照査され、欠損部位が特定される(S
6)。
【0040】この欠損部位の特定について、図2および
図5を参照して説明する。
【0041】ステップS5によって端面切れが検知され
ると、まずパターン辞書104から対象物内読取パター
ンが読出される(S11)。対象物内読取パターンと
は、本実施例で処理対象となる対象物の基準パターンで
ある。例えば図2(A)で示されるパターンとなる。
【0042】ステップS11によって読出された基準パ
ターンから4頂点をそれぞれ原点とした座標値を取得す
る(S12)。例えば、図2(A)の基準パターンの左
上の頂点を(0,0)として長手方向にX軸、短手方向
にY軸として座標を設定する。また、図4のステップS
4で説明した65%でスレショルドされた対象物Oのパ
ターンから同様に4頂点をそれぞれ原点とした座標を設
定する。
【0043】このようにして設定された基準パターンお
よび対象物Oのパターンをそれぞれ原点を揃えて4通り
の照合処理を行う(S13)。すなわち、基準パターン
の左上の頂点を原点とした画像に対して対象物Oのパタ
ーンの左上の頂点を対応させて照合処理を行う。このよ
うにして、基準パターンと対象物Oのパターンの左下頂
点基準、右上頂点基準、右下頂点基準の合計4通りの照
合処理を行う。
【0044】この照合処理により、4頂点のうち照合の
結果、合致した2頂点の組み合わせによって欠損部位を
特定する(S14)。すなわち、図2(B)で示される
ように、左側に欠損部分があったものについては、右上
頂点を原点とした座標を用いた照合結果は一致すること
になり、また右下頂点を原点とした座標を用いた照合結
果は一致することになる。同様に、図2(C)の右側に
欠損部分があったものは、左上頂点を原点とした照合結
果と右下頂点を原点とした照合結果はそれぞれ一致し、
図2(D)の上側に欠損部分があったものは、左下頂点
を原点とした照合結果と右下頂点を原点とした照合結果
とそれぞれ一致し、さらに図2(E)の下側に欠損部分
があったものは、左上頂点を原点とした照合結果と右上
頂点を原点とした照合結果とそれぞれ一致する。このよ
うに欠損部分の位置によって合致するものが異なるた
め、これにより欠損部位が特定される。
【0045】以下、特定された欠損部位に基づいて、例
えば廃棄すべきか否かが判定され、後段の工程が継続さ
れる。
【0046】以上、この発明の実施形態について詳細に
説明したが、例えば、信号レベルの設定を例としても、
実際には、各種のバラツキも含めた分布から最適化され
る。また、例えば照明装置として、反射鏡や光ファイバ
を用いることにより、様々に変形可能である。
【0047】以上説明したように、この発明の検知光学
系によれば、検知対象領域(イメージセンサの読み取り
領域)を透過読取り用の照明装置と反射読取り用の照明
装置の2つの照明装置により同時に照明し、2つの照明
装置により照明された領域から得られた画像データに基
づいて「端辺切れ」が生じているか否かが判定され、
「端辺切れ」が生じている場合には、その部位が特定さ
れる。以下、透過照明系により得られる外形情報と合わ
せて反射画像情報(印刷パターン情報)を得たのち辞書
を参照して、検査対象物を廃棄すべきか否かが判定され
る。
【0048】従って、外形情報として「端辺切れ」が検
知された場合には、透過パターンを基に、重なり合い
(折れ曲がり)を判断し、重なりパターンが検知できな
い場合には、欠損として、「端辺切れ」が生じた部位を
特定することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の形状検
知光学系を画像処理手段を組み合わせた形状検知装置を
用いることにより、有価証券等の形状検査でよく見受け
られる端辺切れの状態を部位も含めて精度良く検知で
き、効率的かつ正確な有価証券等の価値判断機能を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される形状検知装
置の一例を示す概略図。
【図2】図1に示した形状検知装置により検知すべき、
特徴の一例を示す概略図。
【図3】図1に示した形状検知装置のイメージセンサに
入射される画像光の光強度と帯状領域からの光の光強度
が検査対象物の通過により変化される状態との関係を説
明する概略図。
【図4】図1に示した形状検知装置のCCDセンサから
出力された出力電圧を画像処理手段により処理して「端
辺切れ」と重なりを識別する方法を説明する概略図。
【図5】図4に示した方法のうちパターンマッチング処
理内容を説明するフローチャート。
【符号の説明】
11 ・・・反射照明装置、 11′・・・反射照明装置、 12 ・・・透過照明装置、 13 ・・・拡散板、 15 ・・・結像レンズ、 16 ・・・CCDセンサ、 102 ・・・ランプレギュレータ、 103 ・・・画像処理手段、 104 ・・・パターン辞書、 106 ・・・CCDドライバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 久 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 須田 正人 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 佐藤 俊雄 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 永谷 千徹 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソシ オエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 渡辺 聡 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 滝沢 圭 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 橋谷 和代 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 三浦 淳二 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 Fターム(参考) 2F065 AA00 AA03 AA49 AA51 BB02 BB15 CC02 EE04 FF04 FF42 FF46 GG02 GG21 HH12 HH13 HH14 HH15 JJ02 JJ09 JJ25 LL04 LL49 NN01 NN11 NN17 NN18 QQ00 QQ08 QQ23 QQ24 QQ25 QQ38 RR09 TT03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検知対象領域を透過読取り用の透過照明手
    段と反射読取り用の反射照明手段の2つの照明手段で同
    時に照明し、2つの照明手段で照明された領域を撮像す
    る撮像手段とを具備することを特徴とする検知光学系。
  2. 【請求項2】前記透過照明手段が放射する光の波長は、
    近赤外光としたことを特徴とする請求項1記載の検知光
    学系。
  3. 【請求項3】前記透過照明手段と検知対象領域との間
    に、半透明の拡散板を配置したことを特徴とする請求項
    1記載の検知光学系。
  4. 【請求項4】検知対象領域を透過読取り用の透過照明手
    段と反射読取り用の反射照明手段の2つの照明手段で同
    時に照明し、2つの照明手段で照明された領域を撮像す
    る撮像手段と、この撮像手段から得られた画像データに
    基づいて、前記検知対象領域に設定された被検物の外形
    の欠損が生じていることおよび欠損が生じている部位を
    特定する画像処理手段とを具備することを特徴とする形
    状検知装置。
  5. 【請求項5】前記透過照明手段が放射する光の波長は、
    近赤外光としたことを特徴とする請求項4記載の形状検
    知装置。
  6. 【請求項6】前記透過照明手段と検知対象領域との間
    に、半透明の拡散板を配置したことを特徴とする請求項
    4記載の形状検知装置。
  7. 【請求項7】対象物を第1の方向から照明する第1の照
    明手段と、 対象物を第1の方向と対向する第2の方向から照明する
    第2の照明手段と、 前記第1の照明手段と同じ側に配置され、前記第1、第
    2の照明手段の少なくとも一方からの照明光により対象
    物の特徴を画像データとして取り出す撮像手段と、 この撮像手段により取り出された画像データに基づい
    て、対象物に外形の欠損が生じていることおよび欠損が
    生じている部位を特定する画像処理手段と、を具備する
    ことを特徴とする形状検知装置。
  8. 【請求項8】前記第2の照明手段は、近赤外光を放射す
    ることを特徴とする請求項7記載の形状検知装置。
  9. 【請求項9】前記第2の照明手段と対象物が移動される
    空間との間に、前記第2の照明手段が放射する光を均質
    化する均質化手段が設けられていることを特徴とする請
    求項7記載の形状検知装置。
  10. 【請求項10】対象物に対して第1の方向照明する第1
    の照明手段と、対象物に対して第1の方向に対向する第
    2の方向から金赤外光を照明する第2の照明手段と、前
    記第1の照明手段と同じ側に配置され、前記第1、第2
    の照明手段の少なくとも一方からの照明光により対象物
    の特徴を画像データとして取り出す撮像手段と、前記第
    1および第2の照明手段が放射する光の強度を設定する
    光強度設定手段と、前記撮像手段が対象物の特徴を取り
    出す基準値を変更可能な読取感度設定手段と、前記撮像
    手段により取り出された画像データに基づいて対象物に
    外形の欠損が生じていることおよび欠損が生じている部
    位を特定する画像処理手段とを有する形状検知装置にお
    いて、 第1および第2のそれぞれの照明手段から提供される光
    に基づいて、撮像手段が出力する出力信号の最大値を設
    定し、 第1および第2のそれぞれの照明手段を非点灯状態とし
    て、撮像手段が出力する出力信号の最小値を設定し、 光強度設定手段と読取感度設定手段の少なくとも一方を
    制御して撮像手段が出力する出力信号のうちの第2の照
    明手段からの照明光に依存する第1の出力レベルを設定
    し、 光強度設定手段と読取感度設定手段の少なくとも一方を
    制御して撮像手段が出力する出力信号のうちの第1の照
    明手段からの照明光に依存する第2の出力レベルを設定
    し、 撮像手段が出力する出力信号のうちの第1および第2の
    出力レベルの総和と第2の照明手段からの照明光により
    撮像手段が出力する出力信号の最大値とを用いて、対象
    物の外形の欠損または重なりを検知することを特徴とす
    る形状検知方法。
  11. 【請求項11】第1および第2のそれぞれの照明手段か
    ら提供される光に基づいて、前記撮像手段が出力する出
    力信号の最大値を設定し、 第1および第2のそれぞれの照明手段を非点灯状態とし
    て、前記撮像手段が出力する出力信号の最小値を設定
    し、 前記光強度設定手段と前記読取感度設定手段の少なくと
    も一方を制御して前記撮像手段が出力する出力信号のう
    ちの前記第2の照明手段からの照明光に依存する第1の
    出力レベルを設定し、 前記光強度設定手段と前記読取感度設定手段の少なくと
    も一方を制御して前記撮像手段が出力する出力信号のう
    ちの前記第1の照明手段からの照明光に依存する第2の
    出力レベルを設定し、 撮像手段が出力する出力信号のうちの第1および第2の
    出力レベルの総和と、 第2の照明手段からの照明光により前記撮像手段が出力
    する出力信号の最大値と前記第2の照明手段からの照明
    光により前記撮像手段が出力する出力信号の和を用い
    て、対象物の外形の欠損または重なりを検知することを
    特徴とする請求項10記載の形状検知方法。
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JP4634586B2 (ja) * 2000-08-25 2011-02-16 株式会社東芝 紙葉類の画像入力装置

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