JP2000186560A - 層状掃気2サイクルエンジン - Google Patents

層状掃気2サイクルエンジン

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JP2000186560A
JP2000186560A JP10366584A JP36658498A JP2000186560A JP 2000186560 A JP2000186560 A JP 2000186560A JP 10366584 A JP10366584 A JP 10366584A JP 36658498 A JP36658498 A JP 36658498A JP 2000186560 A JP2000186560 A JP 2000186560A
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Japan
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scavenging
passage
port
air
crank chamber
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Application number
JP10366584A
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English (en)
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Kazunori Kudo
和憲 工藤
Yoshitaka Kawahara
芳隆 河原
Yukiteru Yoshida
行輝 吉田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの運転回転数の全域において、点火
プラグの周辺に濃度が均一かつ充分な量の混合気を充填
でき、かつ掃気作用を充分になし得る層状掃気2サイク
ルエンジンを提供する。 【解決手段】 掃気ポートを、排気ポートに対してほぼ
直角方向に設けられた第1の掃気ポートと、該排気ポー
トに対向する部位に設けられた第2の掃気ポートとによ
り構成し、前記第1の掃気ポートへの掃気通路に空気を
供給する空気供給通路を設けるとともに、該第1の掃気
ポートとクランク室との間の掃気通路の容積を、エンジ
ンの1サイクル中に前記空気供給通路から該第1の掃気
ポートに流入する空気量以上の容積になるように充分に
大きく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク室圧縮式
2サイクルエンジン、特に層状掃気式2サイクルガソリ
ンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、特開平9−125966号にて
提案されている層状掃気2サイクルガソリンエンジンの
シリンダ中心線を含みクランク軸心に沿う断面図であ
る。
【0003】図8において、2はシリンダ、4はピスト
ン、6はクランク軸、5はクランクケース、3は前記ピ
ストン4とクランク軸6とを連結するコネクティングロ
ッド、7はシリンダヘッド、8は点火プラグ、11はエ
アクリーナ、12は気化器、15は混合気供給通路、1
4は該混合気供給通路15の開度を変えて混合気の流量
を制御する絞り弁である。
【0004】25は燃焼室、15aは前記クランクケー
ス5の内部に形成されたクランク室、16は前記クラン
ク室15aと前記混合気供給通路15との間を開閉する
逆止弁である。該逆止弁16は、混合気供給通路15か
らクランク室15aに向かう流れのみを許容するように
構成されている。13aは、前記シリンダ2の側部に開
口された排気ポートで、排気通路13に接続されてい
る。
【0005】9aは前記シリンダ2の排気ポート13a
に対向する部位に開設された掃気ポート、9は該掃気ポ
ート9aと前記クランク室15aを接続する掃気通路で
ある。21は第2のエアクリーナ、10は該エアクリー
ナ21の出口と前記掃気通路9を接続する空気供給通路
であり、その上流側には該通路10を開閉する空気流量
制御弁20が設けられている。22は、前記絞り弁14
と空気流量制御弁20とを連結するリンク機構である。
【0006】かかる従来の層状掃気2サイクルガソリン
エンジンの運転時において、燃焼室25内の爆発圧力に
よりピストン4が下降し、排気ポート13aが開かれる
と、燃焼室25内の燃焼ガス(排気ガス)は、排気ポー
ト13aを通って排気通路13へ排出される。さらにピ
ストン4が下降すると、掃気ポート9aが開口し、空気
供給通路10及び掃気通路9に貯えられていた空気が、
燃焼室25内に流入して燃焼ガスを排気ポート13a側
に押し出す掃気作用を行なう。
【0007】これに続いてクランク室15a内の混合気
が掃気通路9を通り、及び掃気ポート9aから燃焼室2
5に供給され、前記空気とともに掃気作用を行なった
後、燃焼室25内に充填される。
【0008】ピストン4が下死点に達した状態では、排
気ポート13a、及び掃気ポート9aは開口していて、
燃焼室25内への新気、混合気の供給は終了、あるいは
終了しようとしている。該ピストン4が下死点から上昇
すると、該ピストン4によって掃気ポート9aが閉じ
て、クランク室15a内が密閉空間となり、膨張即ち圧
力低下が始まる。
【0009】さらにピストン4が上昇すると、排気ポー
ト13aが閉じられ、燃焼室25内のガスの圧縮が始ま
る一方、クランク室15a内の圧力はさらに低下する。
これによって、リード弁からなる逆止弁16が開弁し、
混合気供給通路15から混合気がクランク室15a内に
供給される。また、空気逆止弁17が開弁し、空気供給
通路10から空気が掃気通路9に供給される。
【0010】前記ピストン4が圧縮上死点近傍になる
と、点火プラグ8によって燃焼室25内の混合気に火花
放電され、これにより混合気の着火、燃焼が行なわれ
る。かかる燃焼による圧力で、ピストン4は押し下げら
れ、クランク軸6に仕事をする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図8に示す層状掃気2
サイクルガソリンエンジンにあっては、ピストン4が上
昇して排気ポート13aが閉じた圧縮始め時期において
は、燃焼室25内の混合気が層状状態にあることから、
エンジンの運転回転数によって点火プラグ8の周辺にお
ける混合気の形成態様が異なり、全回転数領域で安定し
た燃焼が得られ難いという問題点を有している。
【0012】また、かかる従来技術にあっては、掃気通
路9の長さが短いため、吸気行程時、掃気通路9内に留
まるべき空気がクランク室15a内に侵入して、混合気
を希薄化する等の不具合の発生をみるという問題点も有
している。
【0013】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
エンジンの運転回転数の全域において、点火プラグの周
辺に濃度が均一かつ充分な量の混合気を充填でき、かつ
掃気作用を充分になし得る層状掃気2サイクルエンジン
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため、請求項1記載の発明として、シリンダに
排気ポートと掃気ポートとを設けて該掃気ポートとクラ
ンク室とを連通し、該クランク室には絞り弁によって流
量を制御された混合気の供給口が設けられてなる層状掃
気2サイクルエンジンにおいて、前記掃気ポートは、シ
リンダの円周方向において前記排気ポートに対してほぼ
直角方向に設けられた第1の掃気ポートと、該排気ポー
トに対向する部位に設けられた第2の掃気ポートとより
なり、前記第1の掃気ポートとクランク室との間の掃気
通路に空気を供給する空気供給通路を設けるとともに、
該第1の掃気ポートとクランク室との間の掃気通路の容
積を、エンジンの1サイクル中に前記空気供給通路から
該第1の掃気ポートに流入する空気量以上の容積になる
ように充分に大きく設定したことを特徴とする層状掃気
2サイクルエンジンを提案する。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1の掃気ポートに連通される掃気通路を、シ
リンダ内の縦方向に設けられた掃気通路と、クランクケ
ースの上面に水平方向に設けられた掃気通路と、クラン
クケースの外周壁内に弧状に形成された掃気通路とによ
り構成してなる
【0016】かかる発明によれば、掃気作用時におい
て、空気供給通路からの空気が第1の掃気ポートから燃
焼室内に流入して、該燃焼室内の燃焼ガスを排気ポート
に押し出すことにより充分な掃気がなされ、次いでエン
ジンの運転回転数において開口タイミングの一定な第1
の掃気ポート及び第2の掃気ポートからクランク室内の
混合気が燃焼室内に充填されるので、混合気が直接排気
ポートへ吹き抜けることなく点火プラグの周辺に充填さ
れる。
【0017】また、第1の掃気ポートに通じる掃気通路
が、空気供給通路からの流入空気量以上の容積を有する
ように充分長く形成されているので、前記空気供給通路
からの空気がクランク室内に侵入して混合気を希薄化さ
せるのが阻止される。
【0018】以上により、エンジンの各回転数領域に適
合した量で、かつ濃度が均一な混合気を点火プラグの周
辺に充填させることができ、安定した着火をなすことが
可能となり、安定燃焼がなされる層状掃気2サイクルエ
ンジンを提供できる。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に加えて、前記空気供給通路と前記第1の掃気ポートと
の間に、該空気供給通路から該第1の掃気ポートに向か
う流れのみを許容する逆止弁を備えてなる。
【0020】かかる発明によれば、第1の掃気ポートか
ら混合気が燃焼室内に供給される際において、前記逆止
弁によって空気供給通路から掃気ポートへ流れようとす
る空気を遮断でき、かかる空気の混入の無い安定した濃
度の混合気を燃焼室内い供給できる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
何れかにおいて、ピストンの頂面の、前記第2の掃気ポ
ート側に、外周面から所定寸法にわたって陥没した凹部
を形成してなる。
【0022】かかる発明によれば、前記第2の掃気ポー
トから流入した混合気は、前記凹部の外周側面に当たる
ことによって上方に偏向され、シリンダ内面に沿って上
動して燃焼室上部の点火プラグ周辺に充填され、これに
よって安定した着火がなされる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1乃至3の
何れかにおいて、ピストンの頂面の、前記第2の掃気ポ
ート側に、上方に突出された凸部を形成してなる。
【0024】かかる発明によれば、第2の掃気ポートか
ら燃焼室内に流入した混合気は、前記凸部の外周側面に
当たって上方に偏向され、シリンダ内面に沿って上動
し、燃焼室上部の点火プラグの周辺に充填され、これに
よって安定した着火がなされる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0026】図1は、本発明の第1実施形態に係る層状
掃気2サイクルガソリンエンジンのシリンダ中心を含み
クランク軸心に沿う断面図、図2は図1のA−A線断面
図、図3は図2のB−B線断面図である。
【0027】図1〜図3において、2はシリンダ、4は
ピストン、6はクランク軸、5はクランクケース、3は
前記ピストン4とクランク軸6とを連結するコネクティ
ングロッド、7はシリンダヘッド、8は点火プラグ、1
1はエアクリーナ、12は気化器、15は混合気供給通
路、14は該混合気供給通路15の開度を変えて混合気
の流量を制御する絞り弁である。また、51,51は主
軸受である。
【0028】25は燃焼室、15aは前記クランクケー
ス5の内部に形成されたクランク室、16は前記クラン
ク室15aと前記混合気供給通路15との間を開閉する
逆止弁である。該逆止弁16は、混合気供給通路15か
らクランク室15aに向かう流れのみを許容するように
構成されている。13aは、前記シリンダ2の側部に開
口された排気ポートで、排気通路13に接続されてい
る。9aは前記シリンダ2の排気ポート13aに対向す
る部位に開設された掃気ポート、9は該掃気ポート9a
と前記クランク室15aを接続する掃気通路である。
【0029】以上の基本構成は図8に示す従来技術と同
様である。本発明の実施形態においては、掃気作用をな
す空気の供給手段及び掃気通路を改良している。
【0030】即ち、図1〜図3において、109a,1
09aは前記シリンダ2の前記排気ポート13aの左右
の該排気ポート13aとほぼ直角方向の部位に2個対応
するように設けられた掃気ポートである。該掃気ポート
109a,109aの夫々は、掃気通路109e,10
9eに連通されている。該掃気通路109e,109e
はシリンダ2に縦方向に内接され、その下端がクランク
ケース5の上部に水平方向に設けられた掃気通路109
cに接続されている。
【0031】109dはクランクケース5の壁内に弧状
に形成された掃気通路であり、その上端が前記水平方向
の掃気通路109に連通されるとともに、その下端が掃
気連通孔109bを介してクランク室15aに連通され
ている。従って、上記掃気ポート109a,109a側
の掃気通路は、シリンダ2に設けられた縦方向の掃気通
路109eからクランクケース5に設けられた水平方向
の掃気通路109c、弧状の掃気通路109d、掃気連
通孔109bを経てクランク室15aに接続される長さ
の長い掃気通路に構成されることとなる。該掃気通路の
容積は、エンジンの1サイクル中に後述する空気供給通
路10から供給される空気量よりも大きくなるように設
定される。
【0032】10は前記エアクリーナ11の空気出口と
前記対をなす掃気孔109aに連通する掃気通路109
eとを接続する空気供給通路であり、その上流側には該
通路10を通る空気量を制御する空気制御弁20が設け
られている。該空気供給通路10は、図2〜図3に示す
ように、途中で2方向に分岐されて、左右の掃気ポート
109a,109aへの掃気通路109e,109eに
連通されている。そして該空気供給通路10,10の掃
気通路109e,109eへの開口部には、上記掃気通
路109e,109e側に向かう流れのみを許容する逆
止弁17,17が設けられている。また、かかる実施形
態において、前記左右の掃気ポート109a,109a
がピストンの下降時に排気ポート13aに次いで開口
し、次いで前記掃気ポート9aが開口するように配置さ
れている。
【0033】かかる構成からなる層状掃気2サイクルガ
ソリンエンジンの運転時において、燃焼室25内の爆発
圧力によりピストン4が下降し、排気ポート13aが開
かれると、燃焼室25内の燃焼ガス(排気ガス)は、排
気ポート13aを通って排気通路13へ排出される。さ
らにピストン4が下降すると、左右の掃気ポート109
a,109aが開口し、空気供給通路10を経た空気が
燃焼室25内に流入して燃焼ガスを排気ポート13a側
に押し出す。
【0034】次いで前記左右の掃気ポート109a,1
09aの開口から一定タイミング遅れて排気ポート13
aに対向する掃気ポート9aが開口し、クランク室15
a内の混合気が掃気通路9を経て該掃気ポート9aから
燃焼室25内に流入せしめられる。一方、左右の掃気ポ
ート109a,109aからも、クランク室15aから
掃気連通孔109b、掃気通路109d、掃気通路10
9c及び掃気通路109eからなる長さの長い掃気通路
を経た混合気が流入せしめられる。
【0035】前記ピストン4が下死点に達した状態で
は、排気ポート13a、3つの掃気ポート109a,1
09a,9aは開口していて、燃焼室25内への新気、
混合気の供給は終了、あるいは終了しようとしている。
そして、該ピストン4が下死点から上昇すると、該ピス
トン4によって掃気ポート9aが閉じて、次いで掃気ポ
ート109a,109aが閉じて、クランク室15a内
が密閉空間となり、容積膨張即ち圧力低下が始まる。
【0036】さらにピストン4が上昇すると、排気ポー
ト13aが閉じられ、燃焼室25内のガスの圧縮が始ま
る一方、クランク室15a内の圧力はさらに低下する。
これによって、リード弁からなる逆止弁16が開弁し、
混合気供給通路15から混合気がクランク室15a内に
供給される。前記クランク室15a内の圧力低下は、掃
気連通孔109b、掃気通路109d,109c及び1
09eを経て掃気ポート109aにも伝達されるので、
リード弁からなる逆止弁17,17も開弁し、空気供給
通路10,10からの空気が該逆止弁17,17を経て
掃気通路109e,109e内に流入せしめられる。
【0037】前記ピストン4が圧縮上死点近傍になる
と、点火プラグ8によって燃焼室25内の混合気に火花
放電され、これにより混合気の着火、燃焼が行なわれ
る。かかる燃焼による圧力で、ピストン4は押し下げら
れ、クランク軸6に仕事をする。
【0038】かかる掃気作用時において、吸入行程時に
空気供給通路10から左右の逆止弁17,17を介し
て、掃気通路109e,109e、109c,109c
に貯えられていた空気が、掃気孔109a,109aか
ら燃焼室25内に導入されることによって燃焼室25内
を空気で充分に掃気した後に、クランク室15a内の混
合気が、掃気通路9を経て排気ポート13aに対向する
側の掃気ポート9a、及び掃気連通路109bから長さ
の長い掃気通路109d,109c及び109eを経
て、左右の掃気ポート109a,109aの双方から燃
焼室25内に流入されて充填されるので、混合気が直接
排気ポート109a側へ吹き抜けるのが抑制され、点火
プラグ8の周辺に安定した濃度の混合気が充填される。
【0039】また、前記掃気作用時に、空気供給通路1
0に連通していることによって、該通路10からの空気
が掃気通路109e,109c,109dに流入する
が、該掃気通路の長さが長く、流入空気量以上の容積を
有しているため、該空気はこの長い掃気通路内に溜めら
れて、クランク室15a内に侵入して混合気を希薄化さ
せることはない。これによって、混合気濃度を運転条件
に適合した濃度に安定して維持できる。従って、エンジ
ンの全ての運転回転数領域において、点火プラグ8の周
辺における混合気の形成が安定してなされ、安定した燃
焼が得られる。
【0040】図4〜図5は、本発明の第2実施形態を示
し、図4はピストン部分の縦断面図、図5は図4のZ矢
視図である。この実施形態においては、ピストン4の頂
面に凹部4aを形成している。即ち図4〜図5におい
て、4aはピストン4の頂面に形成された凹部で、該凹
部4aは、該ピストン4の、前記排気ポート13aに対
向する側の掃気ポート9a側に形成され、図5に示すよ
うに、ピストン頂面を半円弧状に切り欠いて形成されて
いる。
【0041】かかる第2実施形態において、掃気作用時
に掃気通路9を経て掃気ポート9aから燃焼室25内に
流入した混合気は、前記ピストン4に形成された凹部4
aの外周側面に当たることによって、上方に流動し、燃
焼室25の上部の燃焼ガスを押し出して点火プラグ8の
周辺に充填される。これによって点火プラグ8の周辺に
充分に混合気が充填され、着火が安定して、安定した燃
焼が得られる。
【0042】図6〜図7は、本発明の第3実施形態を示
し、図6は図4に対応する断面図、図7は図6のY矢視
図である。この実施形態においては、ピストン4の頂面
に凸部4bを形成している。即ち、図6〜図7におい
て、4bはピストン4の頂面に形成された凸部で、該凸
部4bは前記排気ポート13aに対向する掃気ポート9
a側が最も高くなるような形状に、かつ図7に示すよう
に、その平面形状は外周側が広がった扇形状に形成され
ている。
【0043】かかる実施形態において、掃気作用時に掃
気ポート9aから燃焼室25内に流入した混合気は、前
記ピストン4の頂面に形成された凸部4bに衝突して上
方に偏向され、シリンダ内面2aに沿って上方に流動
し、燃焼室25の上部の燃焼ガスを押し出して点火プラ
グ8の周辺に充分な量の混合気が充填され、安定した着
火が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、掃
気作用時において、吸入行程時に空気供給通路から第1
の掃気ポートに通じる掃気通路に貯えた空気を、燃焼室
内に導くことにより充分な掃気をなすことができるとと
もに、エンジンの運転回転数において開口タイミングの
一定な複数の掃気ポートからクランク室内の混合気が燃
焼室内に充填されるので、混合気が直接排気ポートへ吹
き抜けることなく、点火プラグの周辺に充填せしめるこ
とができる。
【0045】また、第1の掃気ポートに通じる掃気通路
が、空気供給通路からの流入空気量以上の容積を有する
ように充分に長く形成されているので、前記空気供給通
路からの空気がクランク室内に侵入して混合気を希薄化
させるのを阻止できる。
【0046】以上により、エンジンの各回転数領域に適
合した量で、かつ濃度が均一な混合気を点火プラグの周
辺に充填させることができ、安定した着火をなすことが
でき、安定した着火をなすことが可能となり、安定燃焼
がなされる層状掃気2サイクルエンジンを提供できる。
【0047】また、請求項3記載の発明によれば、第1
の掃気ポートから混合気が燃焼室内に供給される際にお
いて、前記逆止弁によって、空気供給通路から掃気ポー
トへ流れようとする空気を遮断でき、かかる空気の混入
の無い、安定した濃度の混合気を燃焼室内に供給でき
る。
【0048】また、請求項4記載の発明によれば、第2
の掃気ポートから流入した混合気は、前記凹部の外周側
面に当たることによって上方に偏向され、シリンダ内面
に沿って上動して燃焼室上部の点火プラグ周辺に充填さ
れ、これによって安定した着火がなされる。
【0049】さらに請求項5記載の発明によれば、第2
の掃気ポートから燃焼室内に流入した混合気は、前記凸
部の外周側面に当たって上方に偏向され、シリンダ内面
に沿って上動し、燃焼室上部の点火プラグの周辺に充填
され、これによって安定した着火がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る層状掃気2サイ
クルガソリンエンジンのシリンダ中心を含みクランク軸
心に直角な断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図2のB−B線断面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態に係るピストン部分の
縦断面図である。
【図5】 図4のZ矢視図である。
【図6】 本発明の第3実施形態を示す図4対応図であ
る。
【図7】 図6のY矢視図である。
【図8】 従来技術に係る層状掃気2サイクルガソリン
エンジンを示す図1対応図である。
【符号の説明】
2 シリンダ 3 コネクティングロッド 4 ピストン 4a 凹部 4b 凸部 5 クランクケース 6 クランク軸 7 シリンダヘッド 8 点火プラグ 9 掃気通路 9a,109a 掃気ポート 10 空気供給通路 11 エアクリーナ 12 気化器 13 排気通路 13a 排気ポート 14 絞り弁 15 混合気供給通路 15a クランク室 16,17 逆止弁 20 空気制御弁 25 燃焼室 109b 掃気連通路 109c,109d,109e 掃気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 行輝 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋機器製作所内 Fターム(参考) 3G023 AA01 AA07 AB03 AC01 AD03 AD29 AF02 3G024 AA09 AA44 DA01 DA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダに排気ポートと掃気ポートとを
    設けて該掃気ポートとクランク室とを連通し、該クラン
    ク室には絞り弁によって流量を制御された混合気の供給
    口が設けられてなる層状掃気2サイクルエンジンにおい
    て、 前記掃気ポートは、シリンダの円周方向において前記排
    気ポートに対してほぼ直角方向に設けられた第1の掃気
    ポートと、該排気ポートに対向する部位に設けられた第
    2の掃気ポートとよりなり、 前記第1の掃気ポートとクランク室との間の掃気通路に
    空気を供給する空気供給通路を設けるとともに、 該第1の掃気ポートとクランク室との間の掃気通路の容
    積を、エンジンの1サイクル中に前記空気供給通路から
    該第1の掃気ポートに流入する空気量以上の容積になる
    ように充分に大きく設定したことを特徴とする層状掃気
    2サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記第1の掃気ポートに連通される掃気
    通路を、シリンダ内の縦方向に設けられた掃気通路と、
    クランクケースの上面に水平方向に設けられた掃気通路
    と、クランクケースの外周壁内に弧状に形成された掃気
    通路とにより構成してなる請求項1記載の層状掃気2サ
    イクルエンジン。
  3. 【請求項3】 前記空気供給通路と前記第1の掃気ポー
    トとの間に、該空気供給通路から該第1の掃気ポートに
    向かう流れのみを許容する逆止弁を備えてなる請求項1
    または2記載の層状掃気2サイクルエンジン。
  4. 【請求項4】 ピストンの頂面の、前記第2の掃気ポー
    ト側に、外周面から所定寸法にわたって陥没した凹部を
    形成してなる請求項1乃至3の何れか1つに記載の層状
    掃気2サイクルエンジン。
  5. 【請求項5】 ピストンの頂面の、前記第2の掃気ポー
    ト側に、上方に突出された凸部を形成してなる請求項1
    乃至3の何れか1つに記載の層状掃気2サイクルエンジ
    ン。
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