JP2000186048A - 止血材 - Google Patents

止血材

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JP2000186048A JP10364842A JP36484298A JP2000186048A JP 2000186048 A JP2000186048 A JP 2000186048A JP 10364842 A JP10364842 A JP 10364842A JP 36484298 A JP36484298 A JP 36484298A JP 2000186048 A JP2000186048 A JP 2000186048A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感染性、感作性などの心配がなく生体安全性
に優れ、患部に散布または塗布した時に患部組織に付着
してゲル化する、操作性に優れた止血材を提供する。 【解決手段】 ポリカチオン性物質の粉末およびポリア
ニオン性物質の粉末からなる止血材により上記の課題が
解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は止血材に関する。本
発明の止血材は、患部において血液を吸収し、出血部位
に付着したゲルを形成して物理的止血効果を発現するこ
とから、外科用の止血材、特に外科手術用の止血材とし
て有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、外科手術用の止血材として下記の
ようなものが知られている。代表的なものとしては、フ
ィブリノーゲン、血液凝固第XIII因子およびトロンビン
からなる、いわゆるフィブリン糊が挙げられる。現在、
数社から市販されているが、いずれもヒト血漿由来のフ
ィブリノーゲンを用いているため、ウィルス等の病原体
に感染する可能性を否定できないという問題点がある。
さらに、使用直前に数種類の材料を混合する必要があ
り、操作性の点でも問題が残されている。
【0003】また、繊維状コラーゲンからなる止血材も
市販されているが、コラーゲンの抗原性によりアレルギ
ー反応を起こす場合があるという問題点がある。
【0004】その他、酸化セルロ−ス粉末を用いた止血
材が市販されているが、生体内での吸収速度が遅く、溶
血反応や異物反応を惹起するという問題点が指摘されて
いる。
【0005】以上のように、従来の止血材には、感染
性、感作性、毒性などの生物学的安全性の問題や、操作
性の問題が残されている。
【0006】一方、ポリカチオン性物質とポリアニオン
性物質を水の共存化で混合すると、速やかにポリイオン
コンプレックスが形成されることはよく知られており、
ポリイオンコンプレックスは医薬品、医療用具をはじめ
広い分野で利用されている。
【0007】例えば、特開昭53−110693号公報
には、デキストランの陰イオン性部分置換体と多糖類の
陽イオン性部分置換体を反応させて得た高分子複合体を
粉末、粒状または錠剤とした止血剤が開示されている
が、この止血剤は血液凝固を促進する効果はあっても、
出血部位に付着することによる物理的止血効果が期待で
きない。
【0008】また、特開昭61−73665号公報に
は、カルシウム塩水溶液を添加したポリアニオン性材料
水溶液とポリカチオン性材料水溶液を傷口に噴霧して皮
膜を形成する傷口保護材が開示されている。しかしこの
方法では、ポリアニオン性物質とポリカチオン性物質が
水溶液として供給されるため、血液を吸収する効果が期
待できない。また、2種類の溶液を患部に滴下し、混合
する必要があるため、操作が煩わしいという問題があっ
た。
【0009】また、特開平3−278538号公報に
は、歯周ポケット内に注入する、高分子電解質錯体を有
効成分とする歯周組織再生促進用薬剤が開示されている
が、ポリカチオン性物質の粉末およびポリアニオン性物
質の粉末からなる止血材は記載されていない。
【0010】さらに、特開平8−224293号公報に
は、キトサン、アルギン酸、キチン及び支持体を順次重
ね合わせた構造を有する創傷治療用多層体が開示されて
いるが、この創傷治療用多層体はアルミガーゼ等を支持
体として用いており、体内に埋め込まれる外科用止血材
には適さない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感染
性、感作性などの心配がなく生体安全性に優れ、患部に
散布または塗布した時に患部組織に付着してゲル化す
る、操作性に優れた止血材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ポリカチ
オン性物質の粉末およびポリアニオン性物質の粉末から
なる止血材を提供することによって達成される。また、
上記の目的は、ポリカチオン性物質の粉末およびポリア
ニオン性物質の粉末を水溶性の液体分散媒に懸濁してな
る止血材を提供することによって達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリカチオン性物
質は、その分子中に複数個のカチオン性基を有し、水の
存在下に後記ポリアニオン性物質とゲル状のポリイオン
コンプレックスを形成することができ、該ポリイオンコ
ンプレックスが生体組織に付着して止血作用を発揮する
ことができ、生体に対して有害反応の少ないものであれ
ば特に制限はなく、患部の組織が治癒した後に分解して
生体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質で
あるのが好ましい。そして、ポリカチオン性物質は、水
に溶解または膨潤することが可能な程度の親水性を有
し、水中でカチオン性基がプラスの電荷を帯びるという
特性を有するものが好ましく使用される。
【0014】カチオン性基としては、例えばアミノ基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミ
ノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアル
キルアミノ基;イミノ基;グアニジノ基などが挙げら
れ、ポリカチオン性物質としては、1分子中に2個以上
のアミノ基を有する物質が好ましい。
【0015】ポリカチオン性物質としては、キトサン、
部分脱アセチル化キチン、アミノ化セルロース等の塩基
性多糖類;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアル
ギニンの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体また
は共重合体;ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の
塩基性ビニルポリマー、およびこれらの塩類(塩酸塩、
酢酸塩等)などのポリカチオン性ポリマーを挙げること
ができ、生体に対する安全性の観点から、塩基性多糖類
またはその塩が好ましく、キトサンまたはその塩がより
好ましい。さらに、これらのポリカチオン性ポリマーを
架橋することによって得られる架橋ポリマーを用いるこ
ともできる。ポリカチオン性ポリマーを架橋する方法と
しては、公知の方法のいずれも用いることができる。ポ
リカチオン性ポリマーがアミノ基を有する場合には、ポ
リカチオン性ポリマーのアミノ基をジカルボン酸または
ジカルボン酸無水物と縮合反応させることにより架橋す
る方法が好ましい。
【0016】ポリカチオン性物質の分子量は特に制限さ
れないが、分子量が大きくなるにしたがって水溶液の粘
度が高くなり、粉末の製造が困難となる傾向があること
から、ポリカチオン性物質の粘度(1%水溶液を20℃
で測定)は10,000cp以下であるのが好ましく、
5,000cp以下であるのがより好ましい。
【0017】さらに、本発明の止血材では、2種類以上
のポリカチオン性物質を用いることもできる。
【0018】本発明におけるポリアニオン性物質として
は、その分子中に複数個のアニオン性基を有し、水の存
在下に前記ポリカチオン性物質とゲル状のポリイオンコ
ンプレックスを形成することができ、該ポリイオンコン
プレックスが生体組織に付着して止血作用を発揮するこ
とができ、生体に対して有害反応の少ないものであれば
特に制限はなく、患部の組織が治癒した後に分解して生
体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質であ
るのが好ましい。そして、ポリアニオン性物質は、水に
溶解または膨潤することが可能な程度の親水性を有し、
水中でアニオン性基が解離することによりマイナスの電
荷を帯びるという特性を有するものが好ましく使用され
る。
【0019】アニオン性基としては、例えばカルボキシ
ル基、硫酸基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げら
れ、ポリアニオン性物質としては、1分子中に2個以上
のカルボキシル基を有する物質が好ましく、酸性多糖類
がより好ましい。
【0020】酸性多糖類としては、アルギン酸、ヒアル
ロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ペク
チン等のカルボキシル基、硫酸基等のアニオン性基を有
する天然酸性多糖類;セルロース、デキストラン、デン
プンなどの天然ではカルボキシル基、硫酸基等のアニオ
ン性基を有しない多糖類にアニオン性基を導入すること
により人工的に合成された酸性多糖類、例えば、カルボ
キシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラ
ン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルキト
サン、硫酸化セルロース、硫酸化デキストラン等を挙げ
ることができ、生体に対する安全性の観点から、アルギ
ン酸またはその誘導体が好ましい。
【0021】また、酸性多糖類としては、それが有する
水酸基の一部または全部を酢酸、硝酸、硫酸、リン酸な
どと反応させたもの;カルボキシル基を有する酸性多糖
類のカルボキシル基の一部をエチレングリコール、プロ
ピレングリコール等の低分子アルコールでエステル化し
た化合物等を用いることもできる。具体的には、カルボ
キシメチルセルロース酢酸エステル、カルボキシメチル
デキストラン酢酸エステル、アルギン酸エチレングリコ
ールエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、ヒアルロン酸エチレングリコールエステル、ヒアル
ロン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。
これらの酸性多糖類におけるエステル化度は特に制限さ
れないが、エステル化度が高くなりすぎると、カルボキ
シル基の割合、すなわちアニオン性が低下し、前記ポリ
カチオン性物質との間に形成されるポリイオンコンプレ
ックスの機械的強度が低下する傾向にあるため、エステ
ル化度は80%以下であるのが好ましく、30%以下で
あるのがより好ましい。
【0022】また、ポリアニオン性物質として、ポリグ
ルタミン酸、ポリアスパラギン酸、グルタミン酸とアス
パラギン酸との共重合体等の酸性アミノ酸の単独重合体
または共重合体;ポリアクリル酸等の酸性ビニルポリマ
ーなどを用いることもできる。さらにこれらのポリアニ
オン性物質を架橋することによって得られる架橋ポリマ
ーを用いることもできる。ポリアニオン性物質を架橋す
る方法としては、公知の方法のいずれも用いることがで
きる。ポリアニオン性物質がカルボキシル基を有する場
合には、ポリアニオン性物質のカルボキシル基をジアミ
ンと縮合反応させることにより架橋する方法が好まし
い。
【0023】これらのポリアニオン性物質は、1価のイ
オンとの塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩;アンモニウム塩などの形で用いることも
できる。
【0024】ポリアニオン性物質の分子量は特に制限さ
れないが、分子量が大きくなるにしたがって、水溶液の
粘度が高くなり、粉末の製造が困難となることから、ポ
リアニオン性物質の粘度(1%水溶液を20℃で測定)
は10,000cp以下であるのが好ましく、5,00
0cp以下であるのがより好ましい。
【0025】さらに、本発明の止血材では、2種類以上
のポリアニオン性物質を用いることもできる。
【0026】本発明に用いるポリカチオン性物質とポリ
アニオン性物質の組合せは、水の共存下で混合した場合
に、ポリイオンコンプレックスを形成してゲル化するも
のであれば、いずれの組合せでもよく、安全性の観点か
ら、ポリカチオン性物質およびポリアニオン性物質のう
ちの少なくとも1種が生体吸収性物質であるのが好まし
い。
【0027】また、ポリカチオン性物質とポリアニオン
性物質の混合比は、ポリカチオン性物質の粉末とポリア
ニオン性物質の粉末を混合した粉末、またはポリカチオ
ン性物質の粉末とポリアニオン性物質の粉末を水溶性の
液体分散媒に懸濁した懸濁液に水を加えた場合に、ポリ
イオンコンプレックスを形成してゲル化する混合比であ
れば、どのような混合比でもよい。
【0028】ポリカチオン性物質の粉末およびポリアニ
オン性物質の粉末は、両者を混合した際に実質的にゲル
状のポリイオンコンプレックスを形成しない程度に水を
含んでいてもよく、組織への付着性を高める観点から、
水分含量は40%以下であるのが好ましく、20%以下
であるのがより好ましい。
【0029】本発明の止血材は、ポリカチオン性物質の
粉末とポリアニオン性物質の粉末を個別に作製し、混合
することにより製造することができる。ポリカチオン性
物質またはポリアニオン性物質の粉末は、乾燥したポリ
カチオン性物質またはポリアニオン性物質を破砕する
か、ポリカチオン性物質またはポリアニオン性物質の溶
液を微粒子化して乾燥させることにより調製することが
できる。ポリカチオン性物質とポリアニオン性物質の乾
燥方法としては、ポリカチオン性物質とポリアニオン性
物質の変質などを生じない方法であればいずれも採用す
ることができ、例えば、凍結乾燥法、減圧乾燥法、加温
乾燥法、温風乾燥法、スプレードライ(噴霧乾燥)法、
溶媒置換乾燥法などを用いることができる。なかでも、
スプレードライ法によりポリカチオン性物質またはポリ
アニオン性物質の溶液を微粒子化して乾燥させる方法、
ポリカチオン性物質またはポリアニオン性物質の水溶液
を界面活性剤を用いて水に不溶な有機溶媒中でエマルジ
ョン化し、必要に応じて不溶化剤を添加してエマルジョ
ンの微粒子を不溶化した後、溶媒置換乾燥法により水、
有機溶媒および界面活性剤を除去し、必要に応じてさら
に乾燥することにより、ポリカチオン性物質またはポリ
アニオン性物質の微粒子を得る方法を用いるのが好まし
い。ポリカチオン性物質またはポリアニオン性物質を溶
解する溶媒としては、ポリカチオン性物質またはポリア
ニオン性物質が溶解する溶媒であれば特に制限はない
が、水または塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム等の無機
塩類の水溶液が好ましい。エマルジョンの微粒子を安定
化する作用を有する上記の不溶化剤としては、ポリカチ
オン性物質の微粒子を得る場合は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の塩基性物質、ポリアニオン性物質の
微粒子を得る場合は、塩酸、硫酸、酢酸等の酸性物質が
好ましい。これらの不溶化剤は水溶液として用いるのが
好ましい。ポリカチオン性物質とポリアニオン性物質を
乾燥させる時の溶液中の濃度は、特に制限されず、使用
目的に応じて適宜設定すればよい。
【0030】ポリカチオン性物質およびポリアニオン性
物質の粉末の大きさは、特に制限されないが、粒子径が
大きくなるにしたがって、ゲル化するときのポリイオン
コンプレックスの密度が低下してゲルの機械的強度が低
下する傾向にあることから、粉末の粒子径は100μm
以下であるのが好ましく、20μm以下であるのがより
好ましい。
【0031】ポリカチオン性物質の粉末とポリアニオン
性物質の粉末を混合する方法としては、患部に散布され
るまではポリイオンコンプレックスを形成することな
く、患部に散布されて水分を吸収した場合に、速やかに
ポリイオンコンプレックスを形成してゲル化することを
可能とする方法であれば、いずれの方法も採用すること
ができる。例えば、ポリカチオン性物質の粉末とポリア
ニオン性物質の粉末を撹拌して物理的に混合する方法、
ポリカチオン性物質の粉末とポリアニオン性物質の粉末
を適当な溶媒に懸濁して混合した後に溶媒を除去する方
法を用いることができる。溶媒に懸濁して混合する場合
の溶媒としては、ポリカチオン性物質の粉末とポリアニ
オン性物質の粉末が溶解またはゲル化しない溶媒であれ
ばいずれも用いることができるが、混合後に溶媒を除去
する必要があるため、揮発性がある溶媒、例えば、エチ
ルエーテル、エタノール、メタノール、アセトン等が好
ましい。
【0032】本発明の止血材は、水分を吸収してゲル化
するが、吸水速度を調節するために、適当な水溶性粉末
を添加することができる。その場合の粉末としては、ポ
リイオンコンプレックスの形成を阻害することなく、水
分を適当な速度で吸収し、生体に対して有害反応の少な
いものであれば特に制限はなく、患部に散布した後に生
体内に吸収されるように、生体吸収性を有する物質、例
えば、ブドウ糖、乳糖、しょ糖等の糖類が好ましい。
【0033】本発明の止血材は粉末の状態で用いること
ができるが、水溶性の液体分散媒に懸濁して用いること
により、患部に塗布した止血材をより速やかに完全にゲ
ル化させることができ、また粉末の飛散が抑制されて操
作性も向上する。ポリカチオン性物質の粉末およびポリ
アニオン性物質の粉末を水溶性の液体分散媒に懸濁して
なる止血材は、懸濁液の状態で保存することができるこ
とから、使用直前に懸濁操作を行うことなく使用するこ
とができる。
【0034】上記の懸濁液の調製に用いる水溶性の液体
分散媒としては、ポリカチオン性物質の粉末とポリアニ
オン性物質の粉末が溶解またはゲル化せず、水分を適当
な速度で吸収するものであれば特に制限はなく、エタノ
ール、メタノール、イソプロパノール、グリセリン、プ
ロピレングリコール等の水溶性アルコールを挙げること
ができ、生体に対する安全性の観点から、エタノール、
グリセリン、プロピレングリコールが好ましい。水溶性
の液体分散媒の含水量が多いとポリカチオン性物質の粉
末またはポリアニオン性物質の粉末が溶解またはゲル化
するため、水溶性の液体分散媒の水分含量は、40%以
下であるのが好ましく、20%以下であるのがより好ま
しい。
【0035】ポリカチオン性物質の粉末およびポリアニ
オン性物質の粉末を水溶性の液体分散媒に懸濁してなる
止血材は、ポリカチオン性物質の粉末とポリアニオン性
物質の粉末の混合粉末を、水溶性の液体分散媒に懸濁す
ることにより製造することができる。また、ポリカチオ
ン性物質の粉末とポリアニオン性物質の粉末を直接水溶
性の液体分散媒中で混合する方法によっても製造するこ
とができる。
【0036】本発明の止血材は、実質臓器切開部からの
出血や、縫合時の縫合糸穴からの出血などを止める外科
用の止血材として有効に用いることができる。本発明の
止血材の使用方法としては、患部に散布または塗布した
後に、血液、組織液などの水分を吸収し、ゲル化させる
ことが可能な方法であれば、いずれの方法でも用いるこ
とができる。例えば、本発明の止血材を直接止血したい
患部に散布または塗布し、患部の血液、組織液などの水
分を吸収させることによりゲル化させればよい。
【0037】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はそれによって何ら制限されない。
【0038】実施例1 ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製、L型、分子量
1万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解し、凍結乾
燥を行った後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過
したものを集めた。アルギン酸ナトリウム(和光純薬株
式会社製、粘度100〜150cp)3gを100ml
の蒸留水に溶解した。この溶液をソルビタンモノステア
レートのトルエン溶液(30mg/ml)中に加えて超
音波処理し、エマルジョン化した後、1N塩酸50ml
を加えて再度超音波処理して微粒子を不溶化し、アセト
ンによる溶媒置換乾燥法により水、トルエンおよびソル
ビタンモノステアレートを除去して乾燥粉末を得、44
0メッシュのふるいを通過したものを集めた。上記のポ
リアリルアミン塩酸塩およびアルギン酸の乾燥粉末各
0.5gを混合し、均一に分散させた。この乾燥状態の
混合物に、25kGyのγ線照射を行い滅菌した後、試
験例に記載した試験を行った。結果を表1に示す。
【0039】実施例2 ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製、L型、分子量
1万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解し、凍結乾
燥を行った後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過
したものを集めた。ヒアルロン酸ナトリウム(和光純薬
株式会社製)3gを100mlの蒸留水に溶解し、凍結
乾燥を行った後、440メッシュのふるいを通過したも
のを集めた。上記のポリアリルアミン塩酸塩乾燥粉末
1.0gおよびヒアルロン酸ナトリウム乾燥粉末各0.
5gをアセトン存在下に混合し、アセトンを気化除去し
て乾燥粉末を得た。この乾燥状態の混合物に、25kG
yのγ線照射を行い滅菌した後、試験例に記載した試験
を行った。結果を表1に示す。
【0040】実施例3 ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製、L型、分子量
1万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解し、凍結乾
燥を行った後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過
したものを集めた。メタノール150mlにN−ヒドロ
キシコハク酸イミド((株)ペプチド研究所製)2.3
gを溶解し、この溶液にエチレンジアミン(和光純薬株
式会社製)0.6gをメタノール10mlに溶解した溶
液を室温で撹拌しながら滴下した。滴下終了後、さらに
1時間撹拌を続けた。析出した結晶を濾取して、減圧下
に乾燥してエチレンジアミン2N−ヒドロキシコハク酸
イミド塩2.6g(収率約90%)を得た。アルギン酸
ナトリウム(和光純薬株式会社製、粘度100〜150
cp)1gを100mlの蒸留水に溶解し、上記で調製
したエチレンジアミン2N−ヒドロキシコハク酸イミド
塩220mgおよび1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩((株)ペプチド
研究所製)1.6gを溶解し、得られた溶液をテフロン
被覆トレイに流延し、25℃で48時間静置して、架橋
アルギン酸ゲルを形成させた。この架橋アルギン酸ゲル
を、2.5mMの塩化カルシウムと143mMの塩化ナ
トリウムを溶解した注射用水(大塚製薬製)で洗浄した
後、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムを含まない注
射用水で洗浄した。洗浄後の架橋アルギン酸ゲルを凍結
乾燥した後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過し
たものを集めた。上記のポリアリルアミン塩酸塩および
架橋アルギン酸ゲルの乾燥粉末各0.5gを混合し、均
一に分散させた。この乾燥状態の混合物に、25kGy
のγ線照射を行い滅菌した後、試験例に記載した試験を
行った。結果を表1に示す。
【0041】実施例4 ポリ−L−リジン(Sigma社製、分子量7万〜15
万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解し、凍結乾燥
を行った後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過し
たものを集めた。アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式
会社製、粘度100〜150cp)3gを100mlの
蒸留水に溶解し、凍結乾燥を行った後、440メッシュ
のふるいを通過したものを集めた。上記のポリ−L−リ
ジン塩酸塩乾燥粉末0.5gおよびアルギン酸ナトリウ
ム乾燥粉末0.5gを混合し、エタノール2mlを加え
て均一に懸濁した。この懸濁液について、試験例に記載
した試験を行った。結果を表1に示す。
【0042】実施例5 キトサン(和光純薬株式会社製、キトサン500)1g
を0.1N酢酸100mlに溶解し、スプレードライ法
により乾燥粉末とした後、440メッシュのふるいを通
過したものを集めた。アルギン酸ナトリウム(和光純薬
株式会社製、粘度100〜150cp)1gを100m
lの蒸留水に溶解し、スプレードライ法により乾燥粉末
とした後、440メッシュのふるいを通過したものを集
めた。上記のキトサン酢酸塩1.0gおよびアルギン酸
ナトリウムの乾燥粉末各0.5gを混合し、プロピレン
グリコール2.5mlを加えて均一に懸濁した。この懸
濁液について、試験例に記載した試験を行った。結果を
表1に示す。
【0043】比較例1 ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製、L型、分子量
1万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解し、凍結乾
燥を行った後、粉砕し、440メッシュのふるいを通過
したものを集めた。この乾燥粉末に、25kGyのγ線
照射を行い滅菌した後、試験例に記載した試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0044】比較例2 アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製、粘度10
0〜150cp)3gを100mlの蒸留水に溶解し、
凍結乾燥を行った後、440メッシュのふるいを通過し
たものを集めた。この乾燥粉末に、25kGyのγ線照
射を行い滅菌した後、試験例に記載した試験を行った。
結果を表1に示す。
【0045】比較例3 実施例3と同様にして架橋アルギン酸ゲルを調製し、凍
結乾燥した後、粉砕して、440メッシュのふるいを通
過したものを集めた。この乾燥粉末に、25kGyのγ
線照射を行い滅菌した後、試験例に記載した試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0046】比較例4 デキストラン硫酸ナトリウム(和光純薬株式会社製、分
子量50万)0.13gを100mlの蒸留水に溶解
し、塩酸を加えてpH2.8とした。キトサン(和光純
薬株式会社製、キトサン500)0.05gを50ml
の蒸留水に分散し、塩酸を添加して溶解しpH2.6と
した。上記のデキストラン硫酸ナトリウム溶液およびキ
トサン溶液を室温で30分間混合し、遠心分離により反
応溶液から白色沈殿を得た。この白色沈殿を水洗後、真
空乾燥して白色粉末を得た。この粉末を25kGyのγ
線照射により滅菌した後、試験例に記載した試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0047】比較例5 ポリアリルアミン(日東紡績株式会社製、L型、分子量
1万)1gを0.1N塩酸100mlに溶解した。アル
ギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製、粘度100〜
150cp)3gを100mlの蒸留水に溶解した。上
記のポリアリルアミン塩酸塩水溶液とアルギン酸ナトリ
ウム水溶液を121℃で20分間オートクレーブ滅菌し
た後、試験例に記載した試験を行った。結果を表1に示
す。
【0048】試験例:止血時間の測定 体重約3kgの日本白色ウサギ(雄性)をペントバルビ
ツールナトリウム麻酔下に開腹し、肝臓を露出させた
後、肝臓の表面をメスで1×1cm大に切除した。切除
直後に、乾いたガーゼを創面に30秒間当て、出血した
血液を吸い取り、切除1分後に実施例1〜3および比較
例1〜4の試料200mgを創面に散布し、10秒間指
で圧迫した。実施例4および5については、粉末200
mg相当量の懸濁液を創面に塗布した。また、比較例5
については、ポリアリルアミン塩酸塩水溶液100μl
とアルギン酸ナトリウム水溶液100μlを試験部位に
同時に噴霧した。その後、20秒間隔で試料の上から乾
いたガーゼを当てて、出血の有無を観察し、ガーゼに付
着する血液が痕跡となった時点を止血時間とした。10
分経過しても止血されない場合には、「止血せず」とし
た。1試料について、5回測定し、平均値を求めた。結
果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、実施例1〜5の
試料を用いた場合には、いずれも3分以内に止血が完了
したのに対し、比較例1〜5の試料を用いた場合には、
患部に十分に付着せず、10分経過しても止血できなか
った
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、患部の組織に付着して
ゲル化することにより出血部位を良好に閉鎖することが
でき、生体安全性に優れる止血材が提供される。さら
に、本発明の止血材は、患部に散布または塗布されるま
ではゲル化せず、患部に散布または塗布されてはじめて
ゲル化するため、使用直前に混合等の処理を必要とせ
ず、操作性に極めて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/785 Fターム(参考) 4C060 CC01 DD48 MM18 4C084 AA20 MA23 MA43 MA67 NA14 ZA531 4C086 AA01 EA22 EA23 EA24 EA25 EA26 EA28 FA03 FA07 MA02 MA04 MA23 MA43 MA67 NA14 ZA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカチオン性物質の粉末およびポリア
    ニオン性物質の粉末からなる止血材。
  2. 【請求項2】 ポリカチオン性物質の粉末およびポリア
    ニオン性物質の粉末を水溶性の液体分散媒に懸濁してな
    る止血材。
  3. 【請求項3】 ポリカチオン性物質が1分子中に2個以
    上のアミノ基を有する物質である請求項1または2に記
    載の止血材。
  4. 【請求項4】 1分子中に2個以上のアミノ基を有する
    物質が塩基性多糖類またはその塩である請求項3に記載
    の止血材。
  5. 【請求項5】 塩基性多糖類がキトサンである請求項4
    に記載の止血材。
  6. 【請求項6】 ポリアニオン性物質が1分子中に2個以
    上のカルボキシル基を有する物質である請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の止血材。
  7. 【請求項7】 1分子中に2個以上のカルボキシル基を
    有する物質が酸性多糖類またはその塩である請求項6に
    記載の止血材。
  8. 【請求項8】 酸性多糖類がアルギン酸である請求項7
    に記載の止血材。
  9. 【請求項9】 ポリカチオン性物質およびポリアニオン
    性物質のうちの少なくとも1種が生体吸収性物質である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    止血材。
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