JP2000185048A - 経カテーテル手術用閉鎖栓およびカテーテル組立体 - Google Patents

経カテーテル手術用閉鎖栓およびカテーテル組立体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状が単純であり、操作が簡便で、安全且つ
確実に小孔を閉鎖することができ、その回収も容易な、
血栓の付着の少ない経カテーテル手術用閉鎖栓、および
それを手術部位へ導入するためのカテーテル組立体を提
供する。 【解決手段】 閉鎖栓Ｃは、容易に折り畳み可能かつ形
状復元力を有する閉塞部材１と、この閉塞部材１を欠損
孔の周りの組織に固定する固定部材２と、両端がそれぞ
れ固定部材２と閉塞部材１に固定されており、閉塞部材
１と固定部材２を近接状態に保持する連結部材３を含ん
でなる。手術部位に導入された閉鎖栓Ｃは閉塞部材１と
固定部材２とで欠損孔Ｄの周りの組織を挟持して欠損孔
Ｄを閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は心臓内の欠損や血管
欠損を閉塞修復するための手術（経カテーテル手術）に
好適な閉鎖栓およびカテーテル組立体に関する。
【０００２】
【従来の技術】現在、単心室などの複雑心奇形の修復術
としてフォンタン（Ｆｏｎｔａｎ）手術が行われてい
る。この手術は、一つの心室を体循環系に使用し、肺循
環系には体循環系の静脈を直接肺動脈に導くことで機能
を修復する術である。しかし、この手術では、術後に、
肺循環系の攣縮や解除しきれなかった末梢性肺動脈狭窄
の残存に起因する肺血管抵抗の上昇や一過性の心室機能
低下によって、心拍出量の極端な低下が起こることがあ
り、そのため術後管理が困難になることがあった。そこ
でこの手術の際には、肺血管抵抗の上昇や心拍出量の低
下を防ぐために、心房間（心房中隔は人工膜の場合が多
い）に約４ｍｍの小孔を開ける手術を行い、この小孔を
通して血液を流通させている。この小孔形成手術が開窓
フォンタン手術である。開窓フォンタン手術後の小孔の
閉塞治療法としては、主として外科的手術が行われてい
るが、外科的手術は当然のことながら患部疾患の治療そ
のものだけでなく開胸術を伴うものであり、患者への負
担が大きい。ましてや小児患者の場合、その負担は非常
に大きいものとなる。
【０００３】心臓内の欠損を修復する非手術的方法とし
て、心臓カテーテルを経血管的に心腔内に挿入して心房
中隔欠損を閉塞する経皮経管腔カテーテル法が知られて
いるが、この方法はキングとミルによって１９７６年に
初めて臨床成功例が報告されている。キング等による方
法は、左房用と右房用の２枚の円盤状の傘を、中心のワ
イヤーと同軸の２層のカテーテルからなる挿入用具で心
房に到らせ、心房中隔を挟んで合体させることにより心
房中隔欠損を閉塞するものである。
【０００４】しかしながら、この方法は非常に太い挿入
用具と硬い傘を用いているため、ほとんどの小児、特に
就学前の小児には全く使用できないものであった。そこ
で、ラシュキントは装置の小型化に努め、１９７７年に
鉤付きの１枚傘式閉鎖栓を考案し、小児での臨床成功例
を報告している。しかしながら、この方法も、閉鎖栓が
鉤付きのため意図しない部分に引っ掛かることがあり、
そのため、心内で一度開傘すると、位置を変えることも
回収することも出来ず緊急手術をしなければならないと
いう欠点を有していた。そこで、このような欠点を解消
するものとして、ラシュキントは２枚の傘を一体化した
閉鎖栓を開発しており、これは、動脈管開存の閉鎖に広
く臨床応用されてきている。
【０００５】一方、ロックはラシュキントの開発した一
体型の２枚の傘式閉鎖栓の８本のステンレス鋼の骨の各
々の中間にコイルスプリングを追加して、２つの傘が薄
い心房中隔をしっかり挿むようにした蛤式中隔傘を開発
し特許出願している（特開平５−２３７１２８号公
報）。この閉鎖栓は、２枚の傘が互いに重なり合うよう
に密着することで、薄い心房中隔にしっかりと固定され
るようにしたもので、その形が二枚貝である蛤に似てい
ることから、蛤式中隔傘と呼ばれている。この方法は１
１フレンチのロングシースを大腿静脈から挿入するもの
であり、体重８Ｋｇ以上の患者であれば使用することが
できるので、心房中隔欠損の経皮経管腔カテーテル法で
閉塞する方法として、初めて広く臨床応用されている。
そして、開窓フォンタン手術後の小孔の閉塞治療は、経
皮経管腔カテーテル法として閉鎖栓によって行われてい
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、開窓フ
ォンタン手術後の小孔を従来タイプの閉鎖栓で閉塞する
方法では、閉鎖栓の閉塞板が大きいために血栓の付着が
起こり、合併症を起こしやすいという欠点を有してお
り、また、閉鎖栓の脱落やズレが生じた際にもその閉鎖
栓の形状や大きさが原因でその回収が困難であった。本
発明は、如上の事情に鑑みてなされたものであり、形状
が単純であり、操作が簡便で、安全且つ確実に小孔を閉
鎖することができ、その回収も容易な、血栓の付着の少
ない経カテーテル手術用閉鎖栓、およびそれを手術部位
へ導入するためのカテーテル組立体を提供することを目
的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために鋭意検討の結果、閉鎖膜に形状記憶
性を有する固定手段を設け、この固定手段を体温下で元
の形状に戻し、固定手段と閉鎖膜とで欠損孔の両側から
欠損孔の周りの壁を挟持させれば良いことに想到し、本
発明を完成した。すなわち、請求項１の発明は、生体適
合性材料の織編物または不織布からなる閉鎖膜と、該閉
鎖膜の周縁を縁取る形状回復温度３０〜３７℃の形状記
憶合金製フレームを含んでなる平板状の閉塞部材と、欠
損孔に関し前記閉塞部材の反対側から挟持して閉塞部材
を欠損孔の周りの組織に固定する、閉塞部材の面と略平
行に設けられた形状回復温度３０〜３７℃の形状記憶合
金製固定部材と、両端がそれぞれ該固定部材と前記閉塞
部材に固定されており、前記閉塞部材と固定部材を近接
状態に保持する形状回復温度３０〜３７℃の形状記憶合
金製連結部材を含んでなり、形状回復温度より低い温度
で容易に折り畳むことができる経カテーテル手術用閉鎖
栓に関する。ここで、閉塞部材と固定部材、連結部材は
一体に形成されていてもよく、その場合、固定部材が反
転しないように、固定部材と連結部材の溶接部分はパイ
プ状カバー部材で被覆されるのが好ましい。また、欠損
孔を閉塞したときに閉塞部材の中央部に欠損孔が位置す
るように、閉塞部材の閉鎖膜と固定部材の基部を糸状物
で結んでもよい。また、カテーテル組立体の把持手段で
把持し易いように、閉塞部材に把持用の孔を設けてもよ
い。
【０００８】請求項４の発明は、請求項１の閉鎖栓を折
り畳んで収納可能な両端の開放したシースと、先端に前
記閉塞栓を開放可能に把持する把持手段を備え、前記シ
ースに閉鎖栓を把持した状態で挿通してシースの反対側
に露出させる操作棹、を含んでなるカテーテル組立体に
関する。ここで、把持手段は、操作棹の軸方向に延びる
容易に屈曲可能な線状部材からなるものが好ましい。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について図面
に基づいて説明する。図１は本発明の閉鎖栓の一実施例
を示す平面図であり、図２〜図３は本発明の閉鎖栓の他
の実施例を示す平面図である。また、図４は本発明のカ
テーテル組立体の一実施例を示す縦断面図であり、図５
は図１に示す閉鎖栓を図３に示すカテーテル組立体に収
納した状態を示す図である。図６〜図８は本発明の閉鎖
栓とカテーテル組立体を用いた経皮的閉塞術の説明図で
ある。
【００１０】まず、本発明の経カテーテル手術用閉鎖栓
Ｃについて説明する。本発明の閉鎖栓Ｃは、図１〜３に
示すように、容易に折り畳み可能な閉塞部材１と、この
閉塞部材１を欠損孔の周りの組織に固定する固定部材２
と、両端がそれぞれ固定部材２と閉塞部材１に固定され
ており、閉塞部材１と固定部材２を近接状態に保持する
連結部材３を含んでなる。ここで、閉塞部材１は、生体
適合性材料の閉鎖膜１１と、この閉鎖膜１１の周縁を縁
取る形状回復温度３０〜３７℃の形状記憶合金製フレー
ム１２から構成されてなるものが好ましい。閉塞部材１
と固定部材２、連結部材３は一体に形成されていてもよ
く、また、欠損孔Ｄを閉塞した時に閉塞部材１の中央部
に欠損孔Ｄが位置するように、閉塞部材１の閉鎖膜１１
と固定部材２の基部２１を閉塞部材１の閉鎖膜１１の中
央部を通る糸状物４で結んでもよい。
【００１１】閉塞部材１は、平板状に形成された容易に
折り畳み可能な部材であって、好ましくは生体適合性材
料の織編物または不織布からなる閉鎖膜１１と、この閉
鎖膜１１の周縁を縁取る形状回復温度３０〜３７℃の形
状記憶合金製フレーム１２から構成されてなる。閉塞部
材１の形状は、限定されるものではないが、折り畳み易
く、欠損孔Ｄ（通常円形である）に近い形状の円形や六
角形、八角形の平板状が好ましい。閉塞部材１のサイズ
は、欠損孔Ｄを閉塞するのに必要な大きさであればよい
が、確実に欠損孔Ｄを閉鎖できるように通常欠損孔Ｄの
大きさの１．５〜２倍程度の大きさが好ましく採用され
る。尚、閉塞部材１は、これに孔４を設けて後述のカテ
ーテル組立体の把持手段で把持し易いようにしてもよ
い。
【００１２】閉鎖膜１１を形成する生体適合性材料とし
ては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナ
イロン６、ナイロン６６等のポリアミド、ポリフッ化エ
チレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素系樹脂、ポリウ
レタン、セルロース系の半合成樹脂、天然繊維等が採用
可能であり、織編物、不織布、フィルム、気孔室シー
ト、及びこれらの複合体等の形で使用される。フレーム
１２は３０〜３７℃に形状回復温度を有する形状記憶合
金で線状に形成されており、形状記憶合金としては一般
にＮｉ−Ｔｉ系合金、Ｃｕ−Ｚｎ−Ａｌ系合金、Ｃｕ−
Ａｌ−Ｎｉ系合金等が採用可能である。
【００１３】閉塞部材１を欠損孔Ｄの周りの組織に固定
する固定部材２は、欠損孔Ｄの周りの組織を欠損孔Ｄに
関して閉塞部材１の反対側から挟持する部材である。固
定部材２は、前記フレーム１２と同様の形状記憶合金
で、通常２〜４本の線体２２が基部２１を中心に同一平
面上で放射状に拡がるように形成される。線体２２は閉
塞部材１の面と略平行になるように連結部材３に固定さ
れるが、連結部材３は溶接などの方法で固定部材２と一
体に形成されていてもよい。この場合、連結部材３と固
定部材２の接合部分は、固定部材２が反転したりしない
ように、パイプ状カバー部材３１で被覆固定されるのが
好ましい。
【００１４】閉塞部材１と固定部材２を近接状態に保持
する連結部材３は、両端がそれぞれ閉塞部材１のフレー
ム１１と固定部材２に固定されており、フレーム１１や
固定部材２と同様の形状記憶合金で通常線状に形成され
る。連結部材３は固定部材２を閉塞部材１の面と略平行
に保つ関係から、閉塞部材１の面と略平行になるように
設けられる。連結部材３は、閉塞部材１および固定部材
３と一緒に折り畳まれて図４に示すカテーテル組立体Ａ
のシース６に挿入される。フレーム１２、固定部材２お
よび連結部材３は、血液により温められて形状を回復し
ていてもシース６を通過させる間はシース６の長手軸方
向に屈曲された状態にあり、シース６の外に出した時
に、フレーム１２、線体２２および連結部材３が元の状
態に戻って、閉塞部材１と固定部材２とで欠損孔Ｄの周
りの組織を挟持するようになっている。
【００１５】次に、本発明のカテーテル組立体Ａについ
て説明する。図４に示すように、本発明のカテーテル組
立体Ａは、シース６とこのシース６を介して請求項１に
記載の閉鎖栓Ｃを手術部位に導入し、欠損孔Ｄを閉塞す
る操作を行う操作棹７を含んでなる。シース６は閉鎖栓
Ｃを折り畳んで収納可能な両端の開放した管状体であ
り、操作棹７を出し入れ自在に挿着可能なルーメン６１
を有している。そして、シース６の基端部には操作棹７
の挿入口６２１を有するコネクタ６２が設けられてお
り、コネクタ６２には手術中に血液が漏れないように止
血手段（止血弁）および、手術中に血液凝固が起こらな
いようにヘパリン加生理食塩水を注入するための側注チ
ューブ６４が設けられている。止血手段としては中央に
透孔を有するパッキン６３が採用されており、中央に透
孔を有するボルト部材６２２でコネクタ６２の内腔に押
圧固定されている。シース６の形成材料としては、通
常、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂や、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレ
タン等の合成樹脂や、メッシュ入りまたはコイル状のス
テンレス鋼（ＳＵＳ３０４など）が採用可能である。
【００１６】操作棹７は、棹部７１の先端に閉鎖栓Ｃを
解放可能に把持する把持手段７２を備えており、その操
作によりシース６に折り畳んだ閉鎖栓Ｃを把持した状態
で挿通してシース６の反対側に露出させることができ
る。把持手段７２としては、操作棹７の軸方向に延びる
容易に屈曲可能な線状部材からなるものが好ましい。こ
こで、棹部７１の形成材料としては、シース６と同様の
材料が採用可能であり、把持手段７２の形成材料として
は、好ましくは容易に屈曲可能な、例えばステンレス鋼
や黄銅、ニッケルスパンＣ等の金属や、ポリプロピレ
ン、ポリエステル等の可撓性樹脂、超弾性合金等のバネ
弾性材料が採用される。把持手段７２の基端部７２１
は、図４に示すように、屈曲し易いようにリング状に形
成するのが好ましい。把持手段７２がバネ弾性材料で形
成されているので、これを屈曲させて閉鎖栓Ｃを挟持し
た状態でシース６内に収容すれば、閉鎖栓Ｃをシース６
から外に出した時に、把持手段７２が操作棹７の軸方向
に復元し、閉鎖栓Ｃが解放される。尚、７３は操作棹７
を手で操作するための把持部である。
【００１７】次に、本発明のカテーテル組立体Ａの使用
について図５〜８を用いて説明する。先ず、閉鎖栓Ｃの
閉鎖膜１１のフレーム１２に隣接する部分を操作棹７の
把持手段７２で貫通し、図５に示すように、閉鎖栓Ｃを
折り畳んで（固定部材２、連結部材３は長手方向に屈曲
させられている）シース６に挿入する。この時、把持手
段７２は把持部７３方向に屈曲された状態で挿入され、
閉鎖栓Ｃのフレーム１２を挟持する。次に、このカテー
テル組立体Ａを、予め右足の大腿静脈から右心房内に挿
入しておいたロングシース（図示していない）内に挿入
して、右心房内に導入する。さらに、カテーテル組立体
Ａを心房中隔の欠損孔Ｄを通して左心房側に出し、操作
棹７を押して左心房内に閉鎖栓Ｃの固定部材２を押し出
す。この時、固定部材２は形状回復して元の状態（閉塞
部材１と平行な状態）に戻り、欠損孔Ｄを通過不能にな
る（図６参照）。次に、カテーテル組立体Ａを手前に引
いて右心房内に戻し、さらに操作棹７を押して右心房内
に閉鎖栓Ｃの閉塞部材１を押し出す（図７参照）。さら
に操作棹７を押して（必要ならばシース６を後退させな
がら）把持手段７２をシース６の外に出すと、把持手段
７２は屈曲前の状態（棹部７１の軸方向に延びた状態）
に戻り、閉鎖栓Ｃから把持手段７２が外れる。この時、
閉塞部材１も折り畳む前の状態に復元しているので、固
定部材２との間に欠損孔Ｄの周りの組織を挟持し、欠損
孔Ｄを閉塞して手術が完了する（図８）。
【００１８】
【発明の効果】以上説明してきたことから明らかなよう
に、本発明の経カテーテル手術用閉鎖栓とカテーテル組
立体を採用すれば、容易かつ確実に欠損孔を閉塞するこ
とができる。また、従来の閉鎖栓使用時の問題である閉
鎖栓への血栓の付着を最小限に抑えることができる。ま
た、閉鎖栓が万が一脱落したりズレたりした場合でも容
易に閉鎖栓を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の閉鎖栓の一実施例を示す平面図であ
る。
【図２】本発明の閉鎖栓の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図３】本発明の閉鎖栓の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図４】本発明のカテーテル組立体の一実施例を示す縦
断面図である。
【図５】図１に示す閉鎖栓を図４に示すカテーテル組立
体に収納した状態を示す図である。
【図６】本発明の閉鎖栓とカテーテル組立体を用いた経
皮的閉塞術の説明図である。
【図７】本発明の閉鎖栓とカテーテル組立体を用いた経
皮的閉塞術の説明図である。
【図８】本発明の閉鎖栓とカテーテル組立体を用いた経
皮的閉塞術の説明図である。
【符号の説明】
１ 閉塞部材 １１ 閉鎖膜 １２ フレーム ２ 固定部材 ２１ 基部 ２２ 線体 ３ 連結部材 ３１ パイプ状カバー部材 ４ 孔 ５ 糸状物 ６ シース ６１ ルーメン ６２ コネクタ ６２１ 挿入口 ６２２ ボルト部材 ６３ パッキン ６４ 側注チューブ ７ 操作棹 ７１ 棹部 ７２ 把持手段 ７２１ 基端部 ７３ 把持部 Ａ カテーテル組立体 Ｃ 閉鎖栓 Ｄ 欠損孔
フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C060 DD03 DD48 4C081 AC03 AC08 AC10 BB03 BB09 BC02 CA021 CA041 CA131 CA161 CA211 CA231 CD021 CD32 CD33 CG01 CG03 CG07 DA01 DA02 DA03 DA05 EA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 生体適合性材料の織編物または不織布か
    らなる閉鎖膜と、該閉鎖膜の周縁を縁取る形状回復温度
    ３０〜３７℃の形状記憶合金製フレームを含んでなる平
    板状の閉塞部材と、欠損孔に関し前記閉塞部材の反対側
    から挟持して閉塞部材を欠損孔の周りの組織に固定す
    る、閉塞部材の面と略平行に設けられた形状回復温度３
    ０〜３７℃の形状記憶合金製固定部材と、両端がそれぞ
    れ該固定部材と前記閉塞部材に固定されており、前記閉
    塞部材と固定部材を近接状態に保持する形状回復温度３
    ０〜３７℃の形状記憶合金製連結部材を含んでなり、形
    状回復温度より低い温度で容易に折り畳むことができる
    経カテーテル手術用閉鎖栓。
  2. 【請求項２】 閉塞部材のフレームと固定部材、連結部
    材が一体に形成されてなる請求項１に記載の閉鎖栓。
  3. 【請求項３】 固定部材と連結部材の接合部分がパイプ
    状カバー部材で被覆されてなる請求項２に記載の閉鎖
    栓。
  4. 【請求項４】 閉塞部材の閉鎖膜と固定部材の基部を糸
    状物で結んでなる請求項１〜３のいずれかに記載の閉鎖
    栓。
  5. 【請求項５】 閉塞部材に孔を設けてなる請求項１〜４
    のいずれかに記載の閉鎖栓。
  6. 【請求項６】 請求項１の閉鎖栓を折り畳んで収納可能
    な両端の開放したシースと、先端に前記閉鎖栓を解放可
    能に把持する把持手段を備え、前記シースに閉鎖栓を把
    持した状態で挿通してシースの反対側に露出させる操作
    棹、を含んでなるカテーテル組立体。
  7. 【請求項７】 把持手段が、操作棹の軸方向に延びる容
    易に屈曲可能な線状部材からなる請求項６に記載のカテ
    ーテル組立体。
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