JP2000181344A - 地図表示システム及びそれにおけるスクロール処理方法 - Google Patents

地図表示システム及びそれにおけるスクロール処理方法

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JP2000181344A
JP2000181344A JP10354836A JP35483698A JP2000181344A JP 2000181344 A JP2000181344 A JP 2000181344A JP 10354836 A JP10354836 A JP 10354836A JP 35483698 A JP35483698 A JP 35483698A JP 2000181344 A JP2000181344 A JP 2000181344A
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Hiroyuki Sakurai
博行 櫻井
Megumi Kitade
めぐみ 北出
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EFGENEX CORP
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】地図データのデータ量が大きい場合であって
も、画面表示を行いつつ、スムースなスクロール処理が
実行される地図表示システムを提供する。 【解決手段】地図データを構成する複数の層データを、
地図上の位置を判断するのに必要な少なくとも1つの層
データを有する下位層データとそれ以外の上位層データ
とに分けて格納する記憶部と、記憶部から所定範囲の下
位層データ及び上位層データを読み出して描画処理を行
い、地図画像を生成する画像処理部と、地図画像を表示
する表示部とを有し、画像処理部は、地図の表示範囲を
移動させる移動イベントの発生に伴って必要となる新た
な表示範囲の地図データのうちの下位層データの読み出
し及び描画処理を行い、その後に次の移動イベントがあ
る場合、次の移動イベントに対応する表示範囲の地図デ
ータのうちの下位層データの読み出し及び描画処理を行
うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地図データベース
に格納された地図データを読み出して、地図画像を表示
する地図表示システムに関し、特に、表示された地図画
像のスクロール処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地図表示システムは、データベースに格
納された地図データから、所定表示範囲の地図データを
読み出して、地図画像として表示装置に表示するシステ
ムである。
【0003】図4は、地図表示システムの概略ブロック
構成図である。図4によれば、地図表示システムは、地
図データを格納した地図データベース1と、地図データ
の画像処理を行う表示制御部2と、地図データを地図画
像として表示する表示部3と、操作者からの指示を入力
するための操作部4とを有する。
【0004】このような地図表示システムは、例えば、
パーソナルコンピュータによって実現される。図5は、
パーソナルコンピュータを説明するための図である。図
5(a)は、パーソナルコンピュータ10の外観図であ
って、図5(b)は、パーソナルコンピュータ10のブ
ロック構成図である。
【0005】図5(a)において、パーソナルコンピュ
ータ10は、例えば、コンピュータ本体11と、キーボ
ード12と、マウス13と、モニタ14とから構成され
る。キーボード12及びマウス13は、図4における操
作部4に対応する。また、モニタ14は、図4における
表示部3に対応する。
【0006】図5(b)において、コンピュータ本体1
1は、画像処理部であるCPU111と、記憶部112
と、メモリ(RAM)113と、ビデオメモリ(VRA
M)114とを備える。記憶部112は、いわゆるハー
ドディスクと呼ばれる記憶装置であって、図4の地図デ
ータベース1に対応し、地図データを格納する。また、
記憶部112には、地図データの表示制御を実行するた
めのコンピュータプログラムも格納される。また、地図
データベース1は、例えば、CD−ROMのような光デ
ィスク、磁気ディスク又は光磁気ディスクなどの記録媒
体として提供されてもよい。
【0007】そして、CPU111が、このコンピュー
タプログラムに従って、地図データの表示制御を実行す
る。従って、CPU111と、記憶部112に格納され
たコンピュータプログラムが、図4における画像処理部
2に対応する。
【0008】また、メモリ113は、記憶部112から
読み出された地図データが一旦保持される領域であっ
て、CPU111は、記憶部112に対してよりもメモ
リ113に対して高速にアクセスすることが可能であ
る。さらに、ビデオメモリ114は、モニタ14の一画
面分の画像が記憶される領域である。
【0009】図6は、地図画像が表示されたモニタ14
の画面の例である。そして、図6の画面140には、上
記コンピュータプログラムが有するGUI(Graphical U
serInterface)表示機能によって、地図画像に加えて各
種操作メニューが表示される。そして、地図画像141
の外側の範囲を表示させる場合、操作者が操作メニュー
の一つである矢印ボタン142をマウス13でクリック
するか、地図画像141をマウスで見たい方向にドラッ
グすることで、地図画像のスクロール処理が実行され
る。スクロール処理とは、地図画像を連続して移動表示
することである。具体的には、矢印ボタン142がクリ
ックされ続けたり(押し続けられたり)、又は、地図画
像141がドラッグされると、移動方向と移動距離の情
報を有する移動イベントが、あらかじめ決められた所定
時間(例えば0.1 秒)間隔で連続して発生する。例え
ば、矢印ボタン142をマウス13で押し続けた場合
は、押された矢印ボタン142の方向と、あらかじめ決
められた一定の距離の情報を有する移動イベントが所定
時間毎に発生する。また、地図画像141がマウス13
でドラッグした場合は、所定時間内においてドラッグさ
れた方向と距離の情報を有する移動イベントが所定時間
毎に発生する。
【0010】そして、CPU111は、移動イベントを
検出すると、一回分の移動イベントの方向情報と距離情
報に対応する地図データの読み出し及び描画処理を行
い、移動イベントが連続して発生している場合は、これ
を順次繰り返す。これにより、地図画像が少しずつ移動
しながら表示される。
【0011】スクロール処理によって、操作者は、地図
を一枚のシートとして見ることが可能となる。従って、
スクロール処理は、従来の地図帳のようにページをめく
り、連続性を考慮しながら地図を探索する必要がなく、
容易且つスムースに地図をたどることができるという利
点がある。
【0012】図7は、スクロール処理された場合の画面
表示範囲を説明するための図である。図7に示される地
図において、画面表示範囲が、矢印方向に移動する場合
について説明する。移動イベントの発生ごとに、画面表
示範囲は、例えば、矢印方向に連続して移動する。地図
データは、所定範囲のメッシュ毎に区切られて格納され
ているので、画面表示範囲が、その移動に伴い、新たな
メッシュにかかると、メッシュ単位で新たな地図データ
が読み出される。
【0013】図8は、従来のスクロール処理のフローチ
ャートである。ステップS1において、操作者が矢印ボ
タン142をクリックすることなどにより、移動イベン
トが発生すると、ステップS2において、CPU111
は、一回の移動イベントに対応する画面表示範囲の移動
方向と移動距離の情報を取得する。さらに、ステップS
3において、CPU111は、移動した画面表示範囲が
新たなメッシュ範囲にかかると、そのメッシュ範囲の地
図データを記憶部112から読み出す。そして、ステッ
プS4において、CPU111は、読み出された地図デ
ータを描画処理し、ステップS5において、地図画像と
してメモリ113上のイメージ領域に描画する。イメー
ジ領域とは、コンピュータプログラムに従って地図デー
タが描画処理されて地図画像として描画されるメモリ1
13上の仮想的な領域である。さらに、ステップS6に
おいて、イメージ領域に描画された地図画像は、ビデオ
メモリ114に転送され、そこからモニタ14に表示さ
れる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスクロール処理には、次のような問題がある。即
ち、上記スクロール処理が実行される場合、画面表示範
囲の移動に伴って必要となる新たな地図データのデータ
量が大きい場合、その地図データを記憶部112から読
み出す処理と、メモリ113上のイメージ領域に地図画
像を描画する処理とに時間がかかり、スムースなスクロ
ールが実現できないという問題がある。即ち、読み出す
データ量が大きい移動イベントが発生すると、その読み
出し及び描画処理に時間がかかり、次の移動イベントの
発生までに、その処理が終了しない場合がある。このよ
うな場合、次の移動イベントの発生が検知されても、前
の移動イベントに対応する読み出し及び描画処理が終了
するまで、次の移動イベントに対する読み出し及び描画
処理は開始できない。これにより、画面移動速度が鈍
く、がたがた動くような画面表示となってしまう。特
に、地図データのうち住宅地図データは、データ量が多
く、スムースなスクロールの実現が困難である。
【0015】この場合、記憶部112に記憶されている
地図データ全て(全メッシュ範囲の地図データ)をあら
かじめメモリ113上に読み出しておくことにより、メ
ッシュ単位の地図データの読み出し処理にかかる時間の
短縮は可能となり、ある程度のスムースなスクロールは
実現することは可能である。しかしながら、これを実現
するには、膨大な容量のメモリが必要となり、非現実的
である。さらに、描画処理にかかる時間の短縮は行われ
ないので、スクロール処理の速度向上には、限界があ
る。
【0016】また、連続する移動イベントが発生し、新
たな地図データが発生した場合であっても、移動イベン
ト中は、地図データの読み出し及び描画処理を行わず、
移動イベントが終了し、画面表示範囲が確定した時点
で、その画面表示範囲に必要な地図データを読み出すス
クロール方法もある。これは、移動イベント発生中に地
図データの読み出し描画処理を行わないので、高速なス
クロール処理が可能である。
【0017】しかし、移動イベント発生中に地図データ
の読み出し及び描画処理が行われないので、移動イベン
ト発生前の地図画像が画面上で移動するだけであって、
新たな画面表示範囲の地図画像が表示されない。従っ
て、移動イベント中の地図上における画面表示範囲の位
置を把握することが難しく、その結果、所望の画面表示
範囲を見つけるのも困難となる。
【0018】また、移動イベントの発生によって、地図
データの読み出しを行っているときに、次の移動イベン
トが発生した場合、地図データの読み出しが途中までで
あっても、そこで、読み出しを中断し、その途中までの
地図データの描画処理を行い、次の移動イベントの処理
に移行する方法も考えられる。この処理により、高速な
スクロール処理が可能となるが、上述同様に、新たな画
面表示範囲の地図画像が表示される保障はなく、地図上
の画面表示範囲の位置を把握することが難しい。
【0019】そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑
み、地図データのデータ量が大きい場合であっても、画
面表示を行いつつ、スムースなスクロール処理が実行さ
れる地図表示システム及びそのスクロール処理方法を提
供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の地図表示システムの構成は、地図データを構
成する複数の層データを、地図上の位置を判断するのに
必要な少なくとも1つの層データを有する下位層データ
とそれ以外の上位層データとに分けて格納する記憶部
と、記憶部から所定範囲の下位層データ及び上位層デー
タを読み出して描画処理を行い、地図画像を生成する画
像処理部と、地図画像を表示する表示部とを有し、画像
処理部は、地図の表示範囲を移動させる移動イベントの
発生に伴って必要となる新たな表示範囲の地図データの
うちの下位層データの読み出し及び描画処理を行い、そ
の後に次の移動イベントがある場合、新たな表示範囲の
地図データのうちの上位層データの読み出し及び描画処
理を行わず、次の移動イベントに対応する表示範囲の地
図データのうちの下位層データの読み出し及び描画処理
を行うことを特徴とする。
【0021】これにより、スクロール処理量が軽減さ
れ、スムースなスクロールが実現されるとともに、画面
は、地図上の表示範囲の位置を判断するのに少なくとも
最低限必要な地図画像が表示されつつ移動するので、ス
クロール中においも、地図上の位置を容易に判別するこ
とができる。
【0022】そして、上記画像処理部は、移動イベント
に発生に対応する新たな表示範囲の地図データのうちの
下位層データの読み出し及び描画処理が終了後に、次の
移動イベントがない場合、新たな表示範囲の地図データ
のうちの上位層データを読み出し及び描画処理を行う。
【0023】また、上記目的を達成するための本発明の
スクロール処理方法は、地図データを構成する複数の層
データを、地図上の位置を判断するのに必要な少なくと
も1つの層データを有する下位層データとそれ以外の上
位層データとに分割し、地図の表示範囲を移動させる移
動イベントの発生に伴って必要となる新たな表示範囲の
地図データのうちの下位層データの読み出し及び描画処
理を行い、その後に次の移動イベントがある場合、この
新たな表示範囲の地図データのうちの上位層データの読
み出し及び描画処理を行わず、次の移動イベントに対応
する表示範囲の地図データのうちの下位層データの読み
出し及び描画処理を行うことを特徴とする。
【0024】そして、上記本発明のスクロール処理方法
は、移動イベントに発生に対応する新たな表示範囲の地
図データのうちの下位層データの読み出し及び描画処理
が終了後に、次の移動イベントがない場合、上記新たな
表示範囲の地図データのうちの上位層データを読み出し
及び描画処理を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲が、本
実施の形態に限定されるものではない。
【0026】本発明の実施の形態における地図表示シス
テムは、図4に示された地図表示システムが適用され、
また、図4の地図表示システム同様に、図5に示された
パーソナルコンピュータなどによって実現される。
【0027】そして、本発明の実施の形態では、図4の
地図データベース1に格納される地図データが、以下に
詳述するように、下位層データと上位層データとに分割
される。
【0028】図1は、本発明の実施の形態における地図
データを従来の地図データと比較して説明するための図
である。地図データは、データ種別が異なる複数の層デ
ータから構成される。各層データは、図1に示されるよ
うに、例えば、国道データ、一般道データ、鉄道デー
タ、行政界・行政界名称データ、河川・海岸線データ、
シンボルデータ、名称・文字列データなどである。ここ
で、国道データは、地図上の国道の情報を有するデータ
である。一般道データは、国道以外の道路、例えば、県
道、市道などの道路の情報を有するデータである。鉄道
データは、JRやその他の私鉄などの各鉄道路線、駅な
どの情報を有するデータである。行政界・行政界名称デ
ータは、行政界及びその名称の情報を有するデータであ
る。河川・海岸線データは、河川や海岸線の形状などの
情報を有するデータである。シンボルデータは、地図上
の建物や田畑などの位置を示すシンボル(マーク)の情
報を有するデータである。名称・文字列データは、上記
各層データの各情報の名称などの文字情報を有するデー
タである。そして、地図画像は、これらの各層データを
描画処理した画像の重ね合わせである。
【0029】図1(a)は、従来の地図データの構成例で
あって、上記各層データの集合が、1つの地図データと
して、メッシュ単位ごとに地図データベース1に格納さ
れている。そして、移動イベントの発生によって、新た
なメッシュ範囲の地図データの読み出しが行われると
き、そのメッシュ範囲に対応する層データすべてが読み
出され、且つ描画処理される。従って、データ量が多
く、連続して移動イベントが発生する場合、スムーズな
スクロール処理ができなかった。
【0030】図1(b)は、本発明の実施の形態における
地図データの構成例であって、地図データは、下位層デ
ータと上位層データに分割されて格納される。そして、
下位層データは、上記各層データのうちの、地図上の位
置を判断するのに最低限必要な層データによって構成さ
れ、上位層データは、それ以外の層データによって構成
される。
【0031】具体的には、下位層データである地図上の
位置を判断するのに最低限必要な層データは、例えば、
国道データ、行政界・行政界名称データ、河川・海岸線
データ、鉄道データなどである。地図上の主要な交通網
である国道及び鉄道や、地図上の主要な境界線である行
政界、地図上の主要な地形である河川・海岸線が示され
れば、地図上における画面表示範囲のおおよその位置を
特定することが可能となる。
【0032】一方、上位層データに含まれる一般道デー
タ、シンボルデータ、名称・文字列データは、画面表示
範囲内におけるさらに細かい位置を特定するのに必要な
データであって、これら上位層データに含まれる各層デ
ータは、地図上の細かい情報を多量に含んでいるので、
そのデータ量は、下位層データに含まれる各層データの
データ量と比較しても大きい。しかしながら、地図上に
おける画面表示範囲のおおよその位置を特定するのには
必ずしも必要ない。
【0033】そこで、本発明の実施の形態では、上述の
ような地図データの構成において、連続して移動イベン
トが発生した場合に、まず、その移動イベントによって
必要となる地図データのうちの下位層データのみの読み
出し及び描画処理が行われる。そして、その後、上位層
データの読み出し及び描画処理は行われず、次の移動イ
ベントによって必要となる地図データのうちの下位層デ
ータの読み出し及び描画処理が行われる。
【0034】このように、移動イベントが連続して発生
している場合は、下位層データの読み出し及び描画処理
のみを行い、上位層データの読み出し及び描画処理を行
わない。これによって、移動イベント発生中における読
み出し及び描画処理量は、下位層データ及び上位層デー
タ両方を処理する場合と比較して大きく減少する。従っ
て、一回の移動イベントに対するスクロール処理を高速
に行うことができ、スムースなスクロールが実現され
る。しかも、スクロール中においても、地図上の位置を
判断するのに必要な画像は表示されるので、画面表示範
囲が移動している間も、地図上のどの範囲が画面に表示
されているのかを把握することができ、地図上における
画面表示範囲の位置を見失うことはない。そして、移動
イベントが終了すると、下位層データの読み出し及び描
画処理に続いて、上位層データの読み出し及び描画処理
が行われ、完全な地図画像が表示される。
【0035】下位層データには、上述で例示した4つの
層データ(国道データ、鉄道データ、行政界・行政界名
称データ、河川・海岸線データ)全てが含まれている必
要はなく、例えば、そのうちの少なくとも1つが含まれ
ていればよい。また、下位層データに含まれる層データ
は、上述で例示した4つの層データに限られず、それ以
外の他の層データであってもよい。
【0036】図2は、本発明の実施の形態におけるスク
ロール処理のフローチャートである。また、図3は、図
2のスクロール処理に従って表示される画面の例であ
る。図3を参照しながら、図2について説明する。
【0037】図3(a)は、スクロール処理開始前のモニ
タ14の画面の例であって、地図データを構成する下位
層データ及び上位層データの両方が、地図画像として表
示されている。即ち、表示すべき全ての層データが画面
上に表示されている。この状態において、まず、ステッ
プS11において、操作者が図6の矢印ボタン142を
クリックすることなどにより、移動イベントが発生する
と、ステップS12において、CPU111は、画面表
示範囲の移動方向と移動距離の情報を取得する。さら
に、ステップS13において、CPU111は、移動し
た画面表示範囲が新たなメッシュ範囲にかかると、その
メッシュ範囲の地図データのうちの下位層データを記憶
部112から読み出す。そして、ステップS14におい
て、CPU111は、読み出された下位層データを描画
処理し、地図画像を生成する。そして、ステップS15
において、描画処理された地図画像がモニタ14に表示
される。
【0038】図3(b)は、下位層データのみが地図画像
として表示されているモニタ14の画面の例である。図
3(b)に示されるように、モニタ14の画面には、下位
層データに対応する国道や鉄道路線などの画像のみが表
示されている。しかし、画面表示範囲が、地図上のどの
位置であるかを把握することができる。
【0039】そして、ステップS16において、次の移
動イベントが発生している場合、即ち、連続して移動イ
ベントが発生している場合は、ステップS12に戻り、
ステップS12〜ステップS16が繰り返される。具体
的には、移動イベントが終了するまで、移動イベントに
よって移動する画面表示範囲に対応する地図データのう
ち、下位層データのみの読み出し及び描画処理が行わ
れ、図3(b)と同様の下位層データのみの画像表示が繰
り返される。
【0040】このように、スクロール中(連続して移動
イベントが発生している場合)は、下位層データのみの
読み出し及び描画処理が行われるので、高速なスクロー
ルが可能となる。
【0041】ステップS16において、次の移動イベン
トがない場合、CPU111は、ステップS17の処理
に進み、最後の移動イベントに対応する画面表示範囲の
表示に必要な上位層データの読み出し処理を行う。そし
て、ステップS18において、読み出された上位層デー
タの描画処理を行い、ステップS19において、すで
に、表示されている下位層データの画像に重ねて、上位
層データの画像をモニタ14に表示する。
【0042】図3(c)は、スクロール処理終了後のモニ
タ14の画面例であって、スクロール終了後の画面表示
範囲の下位層データと上位層データの両方が地図画像と
して表示されている。即ち、図3(a)と同じ表示状態に
戻る。
【0043】また、上述した本発明の実施の形態の地図
表示システムは、例えば、地図情報システム(Geografic
Information Systems:GIS) である。地図情報シス
テムは、地図データベースに加えて、人口統計データや
顧客データなどの利用者データを記憶した利用者データ
ベースを有し、地図データと利用者データとを統合する
ことにより、地図画像上に利用者データを表示するシス
テムである。
【0044】この利用者データは、地図データを構成す
る地形や道路、建物の位置データ(住所データ)などの
上記層データに関連付けられている。そして、地図情報
システムは、地図データと利用者データを住所や位置に
従って関連付けることにより、地図画像上に、利用者デ
ータをそのまま、或いは集計データとして表示すること
ができる。利用者データは、例えば、地図画像上にグラ
フや色分けなど様々な表現手段によって表示される。地
図画像上に利用者データを表示することにより、単なる
データの羅列では得られない付加価値のあるデータの表
示を実現することができる。地図情報システムを利用し
て、顧客データなどを地図データに表示することによ
り、例えば、店舗の出店の判断材料にするなど、経営戦
略の策定、展開などに利用することができる。
【0045】さらに、本発明の実施の形態の地図表示シ
ステムは、パーソナルコンピュータのようなスタンドア
ローンタイプのシステムに限られない。例えば、地図表
示システムは、1つのサーバーに複数の端末が通信回線
で接続され、端末は、地図データをサーバーから入手す
るクライアント/サーバータイプのシステムであっても
よい。さらに、例えばインターネットを利用して地図デ
ータ、さらには、地図表示のためのコンピュータプログ
ラムをダウンロードして地図表示を行うことができる、
いわゆるウエブ(Web)対応の地図表示システムであ
ってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
地図データを構成する複数の層データは、地図上の画面
表示範囲の位置を判別するのに必要な最低限な層データ
を含む下位層データと、それ以外の層データを含む上位
層データとに分けられる。そして、スクロール処理中
は、下位層データだけの読み出し及び描画処理を行い、
上位層データの処理を行わない。従って、スクロール中
のスクロール処理量を大幅に軽減することができる。そ
の結果、スムースなスクロール処理が可能となるととも
に、スクロール中であっても、画面表示範囲の位置を判
別するのに必要な地図画像が表示されるので、画面表示
範囲の位置を容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における地図データを従来
の地図データと比較して説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるスクロール処理の
フローチャートである。
【図3】図2のスクロール処理に従って表示される画面
の例である。
【図4】地図表示システムの概略ブロック構成図であ
る。
【図5】地図表示システムを実現するパーソナルコンピ
ュータを説明するための図である。
【図6】地図画像が表示されたモニタ14の画面の例で
ある。
【図7】スクロール処理された場合の画面表示範囲を説
明するための図である。
【図8】従来のスクロール処理のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 地図データベース 2 画像処理部 3 表示部 4 操作部 11 コンピュータ本体 12 キーボード 13 マウス 14 モニタ 111 CPU 112 記憶部 113 メモリ(RAM) 114 ビデオメモリ(VRAM)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地図データを構成する複数の層データを、
    地図上の位置を判断するのに必要な少なくとも1つの層
    データを有する下位層データとそれ以外の上位層データ
    とに分けて格納する記憶部と、 該記憶部から所定範囲の該下位層データ及び該上位層デ
    ータを読み出して描画処理を行い、地図画像を生成する
    画像処理部と、 該地図画像を表示する表示部とを有し、 該画像処理部は、地図の表示範囲を移動させる移動イベ
    ントの発生に伴って必要となる新たな表示範囲の地図デ
    ータのうちの該下位層データの読み出し及び描画処理を
    行い、その後に次の移動イベントがある場合、該新たな
    表示範囲の地図データのうちの該上位層データの読み出
    し及び描画処理を行わず、次の移動イベントに対応する
    表示範囲の地図データのうちの該下位層データの読み出
    し及び描画処理を行うことを特徴とする地図表示システ
    ム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記画像処理部は、前記移動イベントに発生に対応する
    新たな表示範囲の地図データのうちの前記下位層データ
    の読み出し及び描画処理が終了後に、次の移動イベント
    がない場合、前記新たな表示範囲の地図データのうちの
    前記上位層データを読み出し及び描画処理を行うことを
    特徴とする地図表示システム。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記下位層データを構成する層データは、国道データ、
    鉄道路線データ及び行政界データ、河川・海岸線データ
    のうちの少なくとも1つであることを特徴とする地図表
    示システム。
  4. 【請求項4】所定の表示範囲の地図データを読み出し
    て、描画処理することによって表示される地図画像のス
    クロール処理方法において、 該地図データを構成する複数の層データを、地図上の位
    置を判断するのに必要な少なくとも1つの層データを有
    する下位層データとそれ以外の上位層データとに分割
    し、 地図の表示範囲を移動させる移動イベントの発生に伴っ
    て必要となる新たな表示範囲の地図データのうちの該下
    位層データの読み出し及び描画処理を行い、その後に次
    の移動イベントがある場合、該新たな表示範囲の地図デ
    ータのうちの該上位層データの読み出し及び描画処理を
    行わず、次の移動イベントに対応する表示範囲の地図デ
    ータのうちの該下位層データの読み出し及び描画処理を
    行うことを特徴とするスクロール処理方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記移動イベントに発生に対応する新たな表示範囲の地
    図データのうちの前記下位層データの読み出し及び描画
    処理が終了後に、次の移動イベントがない場合、前記新
    たな表示範囲の地図データのうちの前記上位層データを
    読み出し及び描画処理を行うことを特徴とするスクロー
    ル処理方法。
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