JP2000180474A - 半導体検査治具およびその製造方法 - Google Patents

半導体検査治具およびその製造方法

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JP2000180474A
JP2000180474A JP10362410A JP36241098A JP2000180474A JP 2000180474 A JP2000180474 A JP 2000180474A JP 10362410 A JP10362410 A JP 10362410A JP 36241098 A JP36241098 A JP 36241098A JP 2000180474 A JP2000180474 A JP 2000180474A
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electrodes
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semiconductor
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Yoichi Yoshida
洋市 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイシングされて分離された後の被検査体の検
査を行う場合でも、また半導体チップ、半導体装置をウ
エハー状態で検査を行う場合でも、被検査体と検査治具
との間に十分な接触力が得られる検査治具およびその製
造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】表面が被検査体に接触する検査電極13
と、検査電極から離間して設けられる中継電極14と、
検査電極の裏面と中継電極とを電気的に接続するワイヤ
15と、前記ワイヤを含むように被覆する弾性絶縁体1
8とからなることを特徴とする半導体検査治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の電気的検
査やバーンイン処理に用いることが可能な、半導体の検
査治具及び半導体治具の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯型情報端末、パーソナルコン
ピューター等に代表されるように、電子機器に小型化、
薄型化が求められている。そのため、その内部に用いら
れる半導体素子、半導体部品にも、小型化、薄型化が求
められ、それを実現するために、半導体チップの高集積
化が進んでいる。半導体チップが高集積化すると、外部
と電気信号の授受を行う電極も、より小さく、より狭ピ
ッチに、そして多ピン化してくる。従って半導体チップ
の実装技術も高度なものが要求されている。半導体チッ
プは、一般にプリント配線板等の回路用の基板に実装し
て用いられる。リードフレーム上に半導体チップを搭載
したり、TAB等のフィルムキャリア上に搭載し、樹脂
封止して用いられることが従来から行われてきたが、半
導体チップの面積に比して大きな実装面積を要するた
め、より小さい実装面積で実装する技術が検討されてき
た。そこで、半導体チップの電極上にポリイミド樹脂等
を絶縁層として単層もしくは多層の微細な回路を形成し
たり、微細なリードを取着したりして、半導体チップの
電極の位置を変換し、半導体チップとそれほど変わらな
い大きさで半導体装置を製造し、実装を行う方法が行わ
れており、チップ・サイズ・パッケージ(CSP)と呼
ばれている。なお、このCSPの製造にあたっては、半
導体チップが面付けされたウエハー状態のまま、半導体
チップ上に上記の微細な回路やリードを形成する方法が
行われている。さらに、例えば半導体チップの電極には
んだバンプを形成し、親基板に直接実装する方法が行わ
れている。そして、多ピン化した半導体チップ、CSP
を小さい面積で実装するにあたっては、半導体チップ、
CSPの周囲部に電極を設けたいわゆるペリフェラルタ
イプのものでは限界があり、格子状に電極を設けたグリ
ッドアレータイプのものでなければ対応できなくなって
きている。
【0003】ところで、上述のように高度な実装技術を
用いて回路用基板に実装された半導体チップやCSP等
の半導体装置は、その実装後に、半導体チップや半導体
チップに形成した回路の欠陥に由来する不良が判明した
場合に、回路用基板から取り外したり、さらに別の良品
を回路用基板に再実装したりすることは困難である。理
由は、半導体チップ、CSP等の半導体装置側および回
路用基板側の双方とも、電極が小さく、狭ピッチに、多
ピン化しているため、すべての電極にダメージを与えず
に、しかも不良の部品だけを取り外すことが困難であ
り、また取り外した後に回路用基板側の電極表面を、実
装された他の部品に影響を与えることなく、はんだ等の
接続に用いた材料を取り除き、清浄な状態にすることも
困難であるからである。
【0004】上述のような理由から、半導体チップある
いは半導体装置を実装する以前に検査し、その品質保証
を行うことが強く望まれていた。また、このような検査
に用いられる治具は、常温下で行われる電気検査だけで
なく、半導体チップ、半導体装置のバーンイン処理を行
うための治具としても用いられる。バーンイン処理は、
高温加速試験のことで、高温さらには高圧の条件下で、
チップを作動させる等して、その動作を検査するもので
ある。バーンイン処理は特に初期故障に対しては有効な
処理である。本明細書中では、検査とは、バーンイン処
理を含む概念であり、バーンイン処理用の治具も含めて
「検査治具」と称する。ところで、半導体チップ、半導
体装置の電気検査、バーンイン処理を行う際に、ウエハ
ー状態のままで行う技術が近年注目されている。この方
法はウエハー状態からダイシングした後に行う方法に比
べ、数百個の半導体チップ、半導体装置を一度に検査、
処理することが可能となり、処理時間やコストの面で飛
躍的な改善が期待されているものである。しかし、具体
的な方法としては種々の方法が提案されてはいるもの
の、低コストで行うという観点からみると、いずれも不
十分なものであった。
【0005】このように、ウエハー状態でしかも低コス
トで検査、処理を行う方法の場合は、満足できる方法が
ないが、ダイシングした後のペリフェラルタイプの半導
体チップを検査するための検査治具としては、図5に示
されているようなものが知られている。これは、一方の
面にリード102が形成されたポリイミドフィルム10
1にレーザー加工等の手段で貫通孔を形成し、リードを
電極として電解めっきすることによって、貫通孔内に金
属物質103を充填するというものである。そして、他
方の面に突起物ができるまでめっきを行うことにより、
被検査体105の電極104に接触させる電極を形成す
るというものである。この検査治具は、貫通孔内に金属
物質が充填されているため、他に知られている方式に比
べ優れている。例えば、金属ピンを多数本植えつける方
式はコストが高く、また微細な金属ピンを狭いピッチで
植えつけることには限界があり、ファインピッチには対
応できなかった。また、異方導電性ゴムを用いる方式
も、ファインピッチになると、絶縁されるべき横方向の
絶縁性が十分に確保できなくなるという問題を有してい
た。そのため、図5に示されている検査治具は突起物を
ファインピッチに形成できる点については、優れている
方式であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、上述のように被
検査体の電極と、検査治具を接触させて検査を行う場合
に、十分な接触力が得られないために、被検査体と検査
治具との間で抵抗が増大し、正常な状態の被検査体が断
線しているかのような疑似エラーが生じてしまうという
ことが、従来から検査上の問題として指摘されてきた。
特に、グリッドアレータイプの被検査体の検査を行う場
合、検査治具と被検査体との接触が格子状に形成された
電極同士で行われるため、相互の接触がペリフェラルタ
イプのものに比べて、接触面全体としては、面と面の接
触に近い状態となり、接触不良が生じやすい状態であっ
た。またすでに述べたように、半導体チップあるいは半
導体装置をウエハー状態で検査を行う場合も、被検査体
の電極の形成状態は、グリッドアレータイプの被検査体
とほぼ同じ状態となる。即ち面と面との接触の状態とな
り、相互の接触を、ペリフェラルタイプのものをダイシ
ングされた状態で行う場合に比べて、より十分な状態で
行わなければならなかった。他方、図5に示すような検
査方式では、ポリイミドフィルム等の柔軟性を有する材
料を用いた場合、ある程度のクッション性を有するが、
クッション性に限界がある。即ち、接触面全体としては
変形するが、個々の電極としてみれば、大きな変形の一
部であり、十分な接触力が得られるとは言い難かった。
【0007】すべての被検査体において、すべての電極
が同一平面であることがあり得ないというだけでなく、
検査治具の電極も同一平面に製造することは極めて困難
である。そのため、検査治具が変形し、お互いの個々の
電極の間に十分な接触力を得るという方法が検討されて
いた。即ち、個々の電極の互いの状態に応じて、検査治
具の電極が個別に変形することが理想的であり、その形
に近づけることが長年の課題であった。相互に接近した
電極を検査する、という要素を無視すれば、個々にスプ
リングを備えたプローブを用いれば、まさに個別に変形
して理想的であるが、高密度な被検査体ではそのような
プローブでは隣接するプローブ同士が接触し、検査は不
可能であった。そのため、ウエハー状態からダイシング
されて分離された後の、半導体チップや半導体装置の被
検査体を検査する場合においても、また半導体チップ、
半導体装置をウエハー状態で検査を行う場合において
も、個々の被検査体の電極と、検査体の電極との間に十
分な接触力を得ることができる検査治具が求められてい
た。
【0008】本発明は、上記課題を解決し、ダイシング
されて分離された後の被検査体の検査を行う場合でも、
また半導体チップ、半導体装置をウエハー状態で検査を
行う場合でも、被検査体と検査治具との間に十分な接触
力が得られる検査治具およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、半導体検査治具であって、
表面が被検査体に接触する複数の検査電極と、検査電極
から離間して設けられる複数の中継電極と、検査電極相
互の電気的絶縁を図る絶縁体と、検査電極の裏面と中継
電極とを電気的に接続するワイヤと、中継電極から延在
する配線と、前記検査電極の裏面側を前記ワイヤを含む
ように被覆する弾性絶縁体とからなることを特徴として
いる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の半導体検査治具において、前記検査電極が前記絶縁
体から突出していることを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の発明は、上記課題を
解決するための半導体検査治具の製造方法に関するもの
である。
【0012】請求項3記載の発明は、半導体検査治具の
製造方法であって、支持基板上の少なくとも検査電極を
形成する部位を除いて、絶縁体を形成する工程と、支持
基板上に検査電極を形成する工程と、中継電極及び中継
電極から延在する配線を形成する工程と、検査電極と中
継電極をワイヤで接続する工程と、上記検査電極および
ワイヤを含むように弾性絶縁体を被覆する工程と、前記
支持基板を剥離する工程とからなることを特徴としてい
る。
【0013】さらに、請求項4記載の発明は請求項3記
載の半導体検査治具の製造方法において、前記絶縁体を
形成する工程の前に、少なくとも絶縁体を形成する部位
に、剥離可能なレジストを形成し、前記支持基板を剥離
する工程の後に、前記レジストを剥離する工程を行うこ
とを特徴としている。
【0014】[作用]請求項1記載の発明によれば、半
導体検査治具であって、表面が被検査体に接触する複数
の検査電極と、検査電極から離間して設けられる複数の
中継電極と、検査電極相互の電気的絶縁を図る絶縁体
と、検査電極の裏面と中継電極とを電気的に接続するワ
イヤと、中継電極から延在する配線と、前記検査電極の
裏面側を前記ワイヤを含むように被覆する弾性絶縁体と
からなるため、検査時に、まず弾性絶縁体が変形して、
検査電極と被検査体が適切に接触するような検査電極の
状態を作り出すことが可能になる。また、ワイヤがスプ
リング的な役割を果たし、検査電極を裏面側から押す力
を生みだし、個々の検査電極に裏面側から圧力を加える
ことが可能となる。
【0015】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の半導体検査治具において、前記検査電極が前
記絶縁体から突出しているため、請求項1によって得ら
れる上述の作用に加え、被検査体にバンプ等の突起部が
ない場合であっても、検査電極と被検査体が確実に接触
させることができる。
【0016】請求項3記載の発明によれば、半導体検査
治具の製造方法であって、支持基板上に検査電極、中継
電極及び中継電極から延在する配線を形成する工程と、
検査電極と中継電極をワイヤで接続する工程と、上記検
査電極およびワイヤを含むように弾性絶縁体を被覆する
工程と、前記支持基板を剥離する工程と、からなるた
め、検査電極を、用いられる支持基板の表面の凹凸状態
とほぼ同じ精度の凹凸状態で形成でき、従って平滑な支
持基板を使用することにより、検査電極を非常に平滑な
状態で製造することが可能となる。また、ワイヤを検査
電極、中継電極に接続する際も、安定した接続が可能と
なる。さらに弾性絶縁体を被覆する際にも、高い精度で
形成することが可能となる。
【0017】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項3記載の半導体検査治具の検査方法において、前記絶
縁体を形成する工程の前に、少なくとも絶縁体を形成す
る部位に、剥離可能なレジストを形成し、前記支持基板
を剥離する工程の後に、前記レジストを剥離する工程を
行うため、検査電極を前記絶縁体から、確実に突出させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
従って説明する。
【0019】(第一の実施形態)まず、支持基板10を
用意する(図1(a))。図のように製造を容易にする
ため周囲に壁状の枠を有する形状の支持基板を用いても
よい。支持基板の材料として、具体的には、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の有機材料から
なる基板や、ガラス基板、金属基板等があげられる。ま
た、剛性をあげるため、ガラスクロス等に上記樹脂を含
浸させた基板を用いるなどしてもよい。支持基板として
は、検査電極相互の間に、凹凸が少ない状態で形成する
ことが望ましいため、支持基板全体としては反りが少な
い基板が好ましい。しかし、一つの検査電極という観点
でみれば、支持基板表面上に検査電極の表面側、即ち被
検査体と接触する面側が形成されるため、支持基板の表
面側の粗度が、検査電極の表面状態に継承される。その
ため、支持基板の表面状態を制御することにより、検査
電極の表面状態を所望の状態にすることができる。例え
ば、支持基板に、機械研磨や、レジストを形成して、点
状にレジストを除去し、ハーフエッチングを行う等の方
法で、平均深さが0.5μmから1.0μmの凹部を形
成しておけば、支持基板上に検査電極を形成した際に、
検査電極に平均深さが0.5μmから1.0μmの凸部
が形成される。
【0020】このように、検査電極の表面を適度に粗面
化された状態にすることにより、被検査体の電極が酸化
された状態にあっても、酸化膜を突き破り、電気的接触
を高めることができ、好ましい。被検査体の電極を傷つ
けず、酸化膜を破ることができるような適度な粗面化状
態としては、検査電極に平均深さが0.5μmから1.
0μmの凸部が形成された状態である。
【0021】そして、支持基板上に絶縁体11を形成す
る。この絶縁体は電極、配線を形成するレジストとして
の機能も果たすが、永久に残存して検査電極相互の電気
的絶縁を図り、検査治具の一方の面を形成する。そのた
め、絶縁性や膨張率、耐久性等の面で要求される特性を
満足する必要がある、そのため、ソルダーレジスト材料
等が好ましい。また加工の容易さや高精度での加工が可
能なことから、感光性樹脂が望ましい。そのような樹脂
としては、市販されているものとして、例えば太陽イン
キ製造(株)製の商品名:PSR−4000等がある。
そして、検査電極、中継電極および中継電極から延在す
る配線を形成する部分の絶縁体を除去する(図1
(b))。なお、中継電極から延在する配線は、外部の
検査装置等へ接続を図るためのものである。また中継電
極は、一端が検査電極の裏面に接続されるワイヤの、受
け側となるものであり、ワイヤが接続可能な状態であれ
ば、中継電極から延在する配線に比べて特に幅広等の形
状になっている必要はない。また、検査電極は被検査体
に接触するため、また中継電極から延在する配線の少な
くとも一部は外部の検査装置等と接続するため、共に検
査治具の外部に露出している必要があるが、中継電極等
の他の部分は露出している必要はない。そのため、上述
の絶縁体除去部分は上述の工程に限定されない。少なく
とも検査電極部の絶縁体は除去する必要があるが、中継
電極や、中継電極から延在する配線部は除去せずにそれ
らが外部に露出しない構成を採用することも可能であ
る。ただし、最終的に中継電極から延在する配線と、外
部の検査装置との電気的接続を何らかの形で図る必要は
ある。
【0022】そして無電解めっき等の手段で絶縁体除去
部12に、検査電極13、中継電極14および中継電極
から延在する配線を形成する(図1(c))。なお、後
に支持基板10を剥離することから、これらの電極、配
線と支持基板が適度な強度で結合していることが望まし
い。その点からも無電解めっきで形成することが好まし
い。通常、上述の有機材料等からなる基板にめっきを行
う際には、基板の表面処理を行い、密着力を向上させて
いる。そのため、特に表面処理を行わなければ、無電解
めっき被膜と有機材料等からなる基板との間の密着力
は、それほど強固ではなく、後の支持基板の剥離工程も
容易に行える。材料としては例えば銅を用いることが可
能である。銅であれば、めっき工程で容易に所望の厚さ
の被膜を形成することができ、好ましい。
【0023】また、支持基板として金属基板等の導電性
基板を用いた場合には、上記電極、配線の材料はエッチ
ングしないが、支持基板はエッチングするというエッチ
ング液を選択すれば、エッチングによって支持基板の剥
離工程が行える。例えば、銅の支持基板を用い、電極、
配線を形成するにあたり、はんだをめっきしておく、と
いう方法が挙げられる。そのような場合、はんだめっき
も無電解めっきでなく、電解めっきが可能であり、無電
解めっきに比べ厚く被膜を形成することが容易であり、
コスト面でも効果が大きい。アルカリエッチング液を用
いて銅の支持基板をエッチングすることによって、支持
基板を剥離することができる。さらに、電極、配線を形
成するにあたり、パラジウム、パラジウム合金、ロジウ
ム、ロジウム合金、ボロン化合物から選ばれるいずれか
一種のめっきを施しておくことも可能である。支持基板
を剥離した際に、検査電極の表面がそれらのめっきで被
覆され、検査電極の表面が酸化しにくく、被検査体との
電気的接触力が高められるために好ましい。
【0024】パラジウム合金、ロジウム合金の具体例と
しては、パラジウム、ロジウムとニッケルの合金があげ
られる。ボロン化合物の場合も、ニッケルとボロンの化
合物があげられる。特にニッケルとボロンの化合物は、
検査電極の表面が酸化しにくいことに加え、被検査体の
電極が酸化していた場合でも、その酸化膜が検査の際
に、検査治具の検査電極に付着しにくく、好ましい。被
検査体の電極は程度の差こそあれ、酸化していることが
多く、その場合、電気的な抵抗の原因となるばかりか、
検査の際に、検査治具の検査電極に付着し、繰り返し検
査する際に、次第に被検査体の電極間に導通があるにも
かかわらず、導通がない、と判断する疑似エラーが増加
する。そのため、酸化膜が検査治具の検査電極に付着し
にくいことは重要なことである。
【0025】そして、電極、配線を形成した後に、検査
電極と中継電極をワイヤ15で接続する(図1
(d))。なお本明細書中において、検査電極の被検査
体に接触する面を表面、他方の面を裏面と呼ぶ。上記支
持基板に接する側が、検査電極の表面となる。検査電極
の裏面と中継電極をワイヤで接続するに際しては、通常
のワイヤボンディングで接続すればよい。支持基板によ
って検査電極は支持されているため、ワイヤボンディン
グ時に力が加わっても安定してワイヤをボンディングす
ることができる。ワイヤの材質は金、アルミニウム等が
用いられる。また、ワイヤの材質と太さによって、ワイ
ヤが果たすスプリング効果が異なってくるので、被検査
体の電極の状態や、電極の数や密度、検査治具と被検査
体とを接触させる力、等の要素によって適宜選択され
る。なお、ワイヤボンディングにあたり、検査電極、中
継電極のワイヤが接続される面に金、パラジウム等のめ
っき層16を形成しておくことが望ましい。ボンディン
グ性を高めるためである。また、金、パラジウムの下地
めっきとしてはニッケル、ニッケル合金めっき等が好ま
しく用いられる。
【0026】そして、ワイヤ15を含むように、弾性絶
縁体18を形成する(図1(e))。形成方法として
は、例えば型枠17を支持基板上に載せ、熱硬化型のシ
リコンゴムを型枠内に流し込み、熱硬化させる方法があ
げられる。弾性絶縁体はシリコンゴムに限定されない
が、ワイヤの材質、太さと同様に、被検査体の電極の状
態や、電極の数や密度、検査治具と被検査体とを接触さ
せる力、等の要素によって適宜選択される。検査を行う
際に、弾性絶縁体を押圧し、変形させることにより、被
検査体の凹凸に検査電極が追従し、また適度な圧力がか
かり、検査を行うことが可能となる。検査の際には、一
つの電極あたり10g程度の力を加えるため、電極の数
が増すにつれ、押圧する力も大きくなるため、弾性絶縁
体の弾性も検査電極の密度や配置、数に応じて制御が必
要となる。その後、型枠および支持基板を剥離する(図
1(f))。さらに、露出した検査電極の表面にめっき
をほどこしてもよい。このようにして、本発明に係る半
導体検査治具が完成する。図2は本発明に係る半導体検
査治具を用いて行う検査方法の一例を示した図である。
検査治具の部分は図1と同一の符号をつけてあるので説
明を省略する。まず、支持治具21上に弾性絶縁体18
側がくるように検査治具を載置する。そして、枠治具2
5を検査治具上に重ねる。そして、被検査体22を検査
治具上に載置し、加圧治具24で所望の圧力を加え、電
気的検査を行う。なお、バーンイン処理を行う場合に
は、図に示す系をバーンイン処理を行う条件下におくこ
とになる。
【0027】図3は、図1の半導体検査治具を検査電極
側から見た図である。図の符号は図1と同一の符号をつ
けてある。A線での断面図が図1になっている。図3
で、中継電極14からは、引出配線31が延在し、その
先端は幅広部32を形成している。幅広部は、図2の枠
治具25の下面に形成された電極と電気的に接続され、
枠治具25からリード26で外部に導出される。リード
26は検査部(図示せず)に接続されている。検査部で
は、各検査電極間をスイッチングし、検査電極間の抵抗
値を測定し、判定することにより、電気的検査を行うも
のである。なお、バーンイン処理の場合は、リード26
によってバーンイン処理を行う高温条件に置かれた系か
ら外部に引き出され、検査部に接続される。
【0028】また、被検査体22は、バンプ23を有す
るものであり、バンプが検査電極と接触するように載置
されているが、バンプのような突起部を有しないあるい
は突起部を形成する前の被検査体の場合は、検査電極上
にバンプ等の突起部を形成することは好ましい。図では
検査電極が一重の場合を例にとっているが、検査電極が
二重あるいはさらに多重に、また格子状に配置された場
合、また半導体チップが多数面付けされているウエハー
状態でも、検査電極と中継電極間のワイヤボンディング
さえ可能であれば、本発明の半導体検査治具は製造可能
であり、効果を発揮することができる。そして、そのよ
うに検査電極を配置しなければならないような被検査体
の検査にこそ、個々の検査電極に適切な荷重を与えるこ
とができる本発明の半導体検査治具は大きな効果を得る
ことができる。
【0029】(第二の実施形態)基本的に第一の実施形
態と同様であるが、被検査体にバンプ等の突起部がない
場合であっても、検査電極と被検査体が確実に接触させ
ることができるように図った例である。
【0030】即ち、図1(b)の絶縁体の形成工程の前
に、検査電極の形成予定部以外の部分に、剥離可能なレ
ジストを形成する。なお、中継電極および中継電極から
延在する配線部にはレジストを形成しない方法も採用す
ることができ、支持基板に金属基板等の導電性基板を用
い、検査電極、中継電極および中継電極から延在する配
線を電解めっきで形成するような場合はその方法を用い
ることが必要であるが、図4の工程を採用し、検査電極
のみを絶縁体や中継電極等から突出させたほうが、検査
電極と被検査体との間に十分な接触を得るためには望ま
しい。
【0031】以下、図4に従って説明するが、図1と同
じ部位については同一の符号を付して詳細な説明を省略
している。図4(a)に示すように、支持基板10上に
検査電極の形成予定部以外の部分に、レジスト41を形
成する。このレジストとしては例えば、ドライフィルム
や液状レジストが挙げられるが、厚さの管理を行いやす
い点から、ドライフィルムが望ましい。この剥離可能な
レジストの厚みが、最終的に検査電極の絶縁体からの突
出量を決定するので、所望の厚みのものを用いることに
より、突出量を制御することが可能である。例えば20
μmの厚さのドライフィルムが好適に用いられる。検査
電極の突出量は、10μmから50μm程度が望まし
い。10μmより少ないと突出させた効果が得られず、
50μm以上では、製造の難易度が増し、また、弾性絶
縁体が変形して検査電極が被検査体の凹凸に追従すると
いう効果が低減される恐れがある。そして、絶縁体を形
成し、所定の部分を除去する。中継電極形成予定部42
は、絶縁体が除去され、レジスト41だけが形成された
状態になっている(図4(a))。
【0032】その後の検査電極13、中継電極14等を
無電解めっき等の手段で形成する工程は第一の実施形態
と同一である(図4(b))。ワイヤボンディングの際
に、検査電極と中継電極に、上記の剥離可能なレジスト
の厚み分だけ段差ができるが、ボンディングには影響が
ない(図4(c))。弾性絶縁体を形成する際にも特に
影響はない(図4(d))。
【0033】そして、第一の実施形態同様に、型枠およ
び支持基板を剥離する(図4(e))。その後に露出し
たレジスト41を剥離する(図4(f))。このような
工程によって検査電極13が絶縁体11から突出した半
導体検査治具を得ることができる。このような構成を採
用することにより、半導体チップにバンプが形成される
前であっても、CSP等の半導体装置でバンプが形成さ
れないものであっても、検査電極が突出しているため
に、検査電極と被検査体を確実に接触させることができ
る。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、検査時
に、まず弾性絶縁体が変形して、検査電極と被検査体が
適切に接触するような検査電極の状態を作り出すことが
可能になり、さらに、ワイヤがスプリング的な役割を果
たし、検査電極を裏面側から押す力を生みだし、個々の
検査電極に裏面側から圧力を加えることが可能となるた
め、被検査体がウエハー状態であるか、個々に分離され
た状態であるかを問わず、被検査体と半導体検査治具と
の間に十分な接触力が得られ、疑似エラーを生じる可能
性が非常に低い、半導体検査治具を得ることができる。
もちろん、バーンイン処理の際も問題なく検査すること
が可能である。請求項2記載の発明によれば、被検査体
にバンプ等の突起部がない場合であっても、検査電極と
被検査体が確実に接触させることができるため、突起部
がない被検査体に対しても疑似エラーが生じる可能性が
非常に低い、半導体検査治具を得ることができる。
【0035】また、請求項3記載の発明によれば、検査
電極を、用いられる支持基板の表面の凹凸状態とほぼ同
じ精度の凹凸状態で形成でき、従って平滑な支持基板を
使用することにより、検査電極を非常に平滑な状態で製
造することが可能となるため、さらに、ワイヤを検査電
極、中継電極に接続する際も、安定した接続が可能とな
るため、また弾性絶縁体を被覆する際にも、高い精度で
形成することが可能となるため、被検査体がウエハー状
態であるか、個々に分離された状態であるかを問わず、
被検査体と半導体検査治具との間に十分な接触力が得ら
れ、疑似エラーを生じる可能性が非常に低いという品質
の高い、さらにはバーンイン処理にも耐えうる半導体検
査治具を簡易な工程で製造することができる。請求項4
記載の発明によれば、検査電極を前記絶縁体から、確実
に突出させることができるため、突起部がない被検査体
に対しても疑似エラーが生じる可能性が非常に低い、半
導体検査治具を簡易な工程で製造することができる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る半導体検査治具
および製造方法の説明図。
【図2】本発明に第一の実施形態に係る半導体検査治具
を用いた検査方法の説明図。
【図3】本発明に第一の実施形態に係る半導体検査治具
の平面図。
【図4】本発明に第ニの実施形態に係る半導体検査治具
の平面図。
【図5】従来技術に係る半導体検査治具の説明図
【符号の説明】
10 支持基板 11 絶縁体 12 絶縁体除去部 13 検査電極 14 中継電極 15 ワイヤ 16 めっき層 17 型枠 18 弾性絶縁体 21 支持治具 22 被検査体 23 バンプ 24 加圧治具 25 枠治具 26 リード 31 引出配線 32 幅広部 41 レジスト 42 中継電極形成予定部 101 ポリイミドフィルム 102 リード 103 金属物質 104 電極 105 被検査体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が被検査体に接触する複数の検査電極
    と、検査電極から離間して設けられる複数の中継電極
    と、検査電極相互の電気的絶縁を図る絶縁体と、検査電
    極の裏面と中継電極とを電気的に接続するワイヤと、中
    継電極から延在する配線と、前記検査電極の裏面側を前
    記ワイヤを含むように被覆する弾性絶縁体とからなるこ
    とを特徴とする半導体検査治具。
  2. 【請求項2】前記検査電極が前記絶縁体から突出してい
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体検査治具。
  3. 【請求項3】支持基板上の少なくとも検査電極を形成す
    る部位を除いて、絶縁体を形成する工程と、支持基板上
    に検査電極を形成する工程と、中継電極及び中継電極か
    ら延在する配線を形成する工程と、検査電極と中継電極
    をワイヤで接続する工程と、上記検査電極およびワイヤ
    を含むように弾性絶縁体を被覆する工程と、前記支持基
    板を剥離する工程と、からなることを特徴とする半導体
    検査治具の製造方法。
  4. 【請求項4】前記絶縁体を形成する工程の前に、少なく
    とも絶縁体を形成する部位に、剥離可能なレジストを形
    成し、前記支持基板を剥離する工程の後に、前記レジス
    トを剥離する工程を行うことを特徴とする請求項3記載
    の半導体検査治具の製造方法。
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