JP2000180186A - 限局的測位システム - Google Patents
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- JP2000180186A JP2000180186A JP11356835A JP35683599A JP2000180186A JP 2000180186 A JP2000180186 A JP 2000180186A JP 11356835 A JP11356835 A JP 11356835A JP 35683599 A JP35683599 A JP 35683599A JP 2000180186 A JP2000180186 A JP 2000180186A
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Abstract
位置を確定するためにCDMA方式正リンクまたはTD
MA方式逆リンクにおける電波伝搬パラメータを使用す
る。上記移動局はパイロットチャネル信号を少なくとも
3カ所の別々の基地局から受信し、上記パイロットチャ
ネル信号のPNチップオフセットを記録する。上記LP
Sの到着時間差三角測量法は、追加的な信号検出能力を
必要としない。基地局は、特定の位相を持ち、かつ少な
くともあらかじめ決められた最低強度で移動局へ到達す
るパイロットチャネル信号を送信する。上記移動局は、
上記「可視的な」パイロットチャネル信号、その位相お
よび信号強度を、上記移動局の位置の推定に一組のコス
ト関数として表現される非線形位置決定システムを利用
するLPSへ返信する。上記LPSは、デジタルセル式
電話を携帯する遭難者の位置を決定することによって、
無線CDMAシステムの911番通話における移動局の
位置決定問題をも解決する。
Description
に関し、特に到着時間差(TDOA)を用いた移動局の
位置測定に関する。
地球的測位システム(GPS)は、通常、受信機に対し
てその位置についての正確な測定値を提供するために使
用される。GPS受信機は衛星から信号を受信し、既知
の衛星位置を基準にTDOA計算を行うことによって自
己の位置を決定する。受信機は一般に車両または船舶に
搭載され、この単一の目的のために設置される。GPS
受信機が高価なため、これを購入するのは一般に高級
車、航空機および船舶の所有者に限られていた。
式の電話は、どこにいても他の人または他の通信システ
ムと通信できる、便利で安価な手段となった。また、緊
急の場合には、911番へ連絡することもできる。しか
し現在のところ、無線通信システムは、衛星とGPSを
使わなければ発信者の位置を正確に判断することができ
ない。
からの信号を併合し、多数のユーザが相互に干渉するこ
となく共通の媒体を共用できるようにするために、多元
接続技術を利用する。多元接続技術の基本形式の一つが
符号分割多元接続(CDMA)である。CDMAでは、
各基地局がパイロットチャネル信号を送信するが、それ
は必然的に未変調疑似ランダムノイズ(PN)シーケン
スである。PNシーケンスは一連のPNチップからな
り、各PNチップは約243.96192メートル(約
800.4フィート)の距離に相当する。各基地局は、
パイロットチャネル信号がどの基地局から送信されてい
るかを移動局が区別できるような異なるタイミングオフ
セットを用いてパイロットチャネル信号を送信する。
局が通信中の基地局と時間的に同期する。移動局は、上
記パイロットチャネル信号についての検索ウィンドウと
して指示された時間間隔を探索する。各基地局は、移動
局が各検索ウィンドウ内でただ1つのパイロットチャネ
ル信号を受信し始めることが期待できるように自己のパ
イロットチャネル信号を送信するよう構成される。移動
局がパイロットチャネル信号を検出した場合、移動局は
パイロットチャネル信号が移動局へ到着しときにその強
さを測定し、パイロットチャネル信号の位相をPNチッ
プに置き換えて記録する。パイロットチャネル信号の強
さがあらかじめ決められたしきい値を超える場合には、
パイロットチャネル信号を送信した基地局が移動局にと
って「可視化」する。この測定値および記録は移動局か
ら相手の基地局またはあらかじめ決められた場所へ逆リ
ンクで送信される。
法は一般に、少なくとも3カ所の「可視的な」基地局と
上記移動局との距離の表示を必要とする。基地局と移動
局との間の距離は、信号が上記基地局から上記移動局へ
伝わるための時間Δtiに上記信号の波長速度υを乗じ
たものに等しい。Δt1υが上記移動局(地理座標
(x0,y0))から第一の基地局(既知の地理座標(x
1,y1))までの距離を、Δt2υが上記移動局から第
二の基地局(既知の地理座標(x2,y2))までの距離
を、そしてΔt3υが上記移動局から第三の基地局(既
知の地理座標(x3,y3))までの距離を示す場合、ピ
タゴラスの定理に基づいて、到着時間(TOA)法で上
記移動局(x0,y0)を決定するための以下の方程式が
導かれる。 Δt1υ=√((x1−x0)2+(y1−y0)2) (1) Δt2υ=√((x2−x0)2+(y2−y0)2) (2) Δt3υ=√((x3−x0)2+(y3−y0)2) (3) しかし、CDMAにおいては移動局がΔtiを測定する
ための絶対的な時間基準を持たないため、時間Δtiは
未知である。
減らす(方程式(3)引く方程式(1)と方程式(2)
引く方程式(1))。TDOA法は、システム測定誤差
または下記に示すマルチパス効果が存在しなければ正確
な位置決定ができる。だが残念ながら、通常はシステム
測定誤差およびマルチパス効果が存在し、正しい位置決
定とはずれが生じる。このため、上記の方程式は上記移
動局Mの地理的な位置を正確に決定するために直接使用
することはできない。
を推定するために符号分割多元接続(CDMA)方式正
リンクまたは時分割多重アクセス(TDMA)方式逆リ
ンクにおける電波伝搬パラメータを使用するべく設計さ
れた限局的測位システム(LPS)を提供することでこ
れらの問題に対処する。
程式を最小化することによって移動局の位置を三角法を
用いて決定する。コスト関数の第一組は上記「可視的
な」基地局から上記移動局までの距離誤差を表し、コス
ト関数の第二組は上記移動局の位置推定における位置誤
差を表す。いずれの組のコスト関数も、上記組内の複数
のコスト関数に共通する変数を含む。上記コスト関数
は、各方程式内の未知の変数の値を推定し上記組におけ
る距離または位置の誤差が可能なかぎりゼロに近くなる
ようにすることによって最小化される。
上記移動局の地理座標を決定するには、LPSはシステ
ム測定誤差およびマルチパス効果を緩和するためにまず
上記移動局から上記基地局までの距離を推定する。上記
距離を推定した後、LPSは上記推定距離に基づいて上
記移動局の地理座標(x0,y0)を推定する。
ター上でソフトウェアを実行して移動局の地理的な位置
の決定を行う。LPSはパイロットチャネル信号の移動
局への到着時間を示す情報を含むデータ・サンプルを受
信し、また上記到着時間情報に関係する少なくとも3カ
所のセル方式またはPCSの基地局の位置を示す情報へ
接続する。次にLPSは、第一組の方程式またはコスト
関数を最小化することによって移動局から基地局までの
距離を推定し、第二組の方程式またはコスト関数を推定
距離に基づいて最小化することによって移動局の地理的
な位置を推定する。
PS様の測位能を発揮するという利点がある。このLP
Sは追加的な信号検出能力を必要とせず、既存の無線電
話システムに小規模な変更が必要なだけである。標準的
なCDMA/TDMAシステムのほかには追加のハード
ウェアは必要ないため、このLPSは費用効果が高い。
また、このLPSは無線CDMA/TDMAシステムの
911番通話における移動局位置決定問題も解決する。
このため、このLPSは遭難者の位置をその人の携帯す
るデジタル電話から決定することができる。
がら詳細に説明する。これらの図面の中で、類似の参照
番号は類似の要素を示し、また各図面は以下の通りであ
る。ここに説明する実施形態は、CDMA方式正リンク
三角測量(FLT)システムでの使用例である。本実施
形態は、基地局を同期させればTDMA方式逆リンク三
角測量(RLT)システムにも適用できると考えられ
る。
データサンプルを受信し、少なくとも3カ所の基地局に
関する基地局情報に接続し、移動局の位置を推定するこ
とによって上記移動局の地理座標を決定する。上記LP
Sは、移動局と基地局の間の距離をそのデータサンプル
および基地局情報に基づいて推定するために第一組の方
程式またはコスト関数を最小化し、次に移動局の地理座
標を推定するために第二組の方程式またはコスト関数を
最小化することによって、移動局の位置を決定する。
な」特定の基地局から送信されたパイロットチャネル信
号の測定された位相転換またはチップオフセット情報を
用いるTDOAに基づく。TDOA三角測量法は、少な
くとも3カ所の「可視的な」基地局からの時間または伝
搬遅延の測定を必要とする。移動局にとって「可視的
な」基地局が3カ所に満たない場合には、LPSは移動
局が3カ所の「可視的な」基地局を報告するまで待つ
か、または信号長のしきい値レベルを移動局が他の基地
局からより多くのパイロットチャネル信号を認識できる
ように補正する。移動局は頻繁にパイロットチャネル信
号を測定し、位置推定が可能になり、時間の経過ととも
に一層正確になるようにする。
1、d2およびd3の「可視的な」基地局b1、b2および
b3を表す点で構成される三角形の内側に位置する移動
局Mを表す点を示す。基地局との間の距離は次のように
測定される。基地局b1とb2の間の長さb1b2;基地局
b1とb3の間の長さb1b3;基地局b2とb3の間の長さ
b2b3。角度α12、α13およびα23は、それぞれ円弧b
1Mb2、b1Mb3およびb2Mb3によって形成される。
図1において、角度α23は360度から角度α 12および
α13を引いたものに等しい。図2は、移動局Mが三角形
b1b2b3の外側にあり角度α23が角度α12とα13を足
したものに等しいことを除けば図1と同様である。
コンピュータ10と製造物品20を含み、基地局の一つ
に所在する。上記製造物品20は、コンピュータで読み
取り可能な媒体および移動局Mの位置を決定するための
実施可能なプログラムを含む。
る。LPS1は、移動局Mの位置を決定するための実施
可能なプログラムを運搬する信号30を受信するための
コンピュータ10を含む。上記信号30はデジタル形式
で送信され、搬送波を伴う場合も伴わない場合もある。
を決定するためのLPSのフローチャートを示す。ステ
ップS10において、LPS1は移動局Mからのデータ
サンプル(たとえば、セクター番号、パイロットフェー
ズ、およびパイロットチャネル信号の強さ)を読み込
む。ステップS20において、LPS1は、基地局のI
D、基地局のセクター番号、および、たとえば、緯度お
よび経度のような基地局の測定された地理的な位置など
の情報を含む、セル・サイト・テーブルを読み込む。ス
テップS30において、パイロットチャネル信号が発信
された場所を決定するためにデータサンプルの部門番号
がセル・サイト・テーブル中の部門番号と整合される。
パイロットチャネル信号が少なくとも3カ所の基地局か
ら発せられている場合は、図1または図2に示されるよ
うな三角形b1b2b3が形成され、移動局Mと基地局
b1、b2およびb3との間の距離および移動局Mの地理
的な位置が決定できる。
よびb3との間の距離はステップS40で推定される。
コンピュータ10は、距離誤差についてのコスト関数の
組が最小化されるように距離d1を計算し、距離d2およ
びd3を上記推定距離d1を基準に決定する。距離d1の
推定および距離d1に基づく距離d2およびd3の決定を
以下で説明する。
TDOAを用いて決定する。LPS1は、移動局Mのロ
ーカル座標すなわち(x0,y0)を相手方基地局b1と
の関係で計算し、ローカル座標(x0,y0)を基地局b
1、b2およびb3の既知の緯度および経度を基準に地球
上の緯度および経度へ変換する。次のパイロットチャネ
ル信号位相の測定値および記録が存在する場合は、移動
局Mの地理的位置を再度推定し、平均をとって一段と正
確な分析を行うことができる。
の距離の推定>TDOA法における最も重大なシステム
測定誤差は、パイロットチャネル信号位相の測定値にお
ける端数処理の誤差と、基地局相互間の同期誤差の二つ
である。パイロットチャネル信号位相の測定値について
は、1チップが243.96192メートル(800.
4フィート)に相当するとすれば、端数処理誤差(最悪
の場合、半チップ分)は121.98096メートル
(400.2フィート)の位置のずれを招き得る。分布
の均一性が確保できるならば、端数処理の誤差は確率変
数T1によって表すことができる。
ことが理想である。各基地局は、GPSクロックを用い
て時間同期を取ることもできる。しかし、基地局にある
実際のクロックは公称値の周辺で変動する傾向がある。
上記ドリフト誤差は、ここでも分布の均一性を確保しつ
つ確率変数T2として表すことができる。誤差発生源の
影響は、確率変数T1およびT2の和であるシステム測定
値誤差Tへ加算することができる。この結果、測定され
たパイロットチャネル信号位相piは真のパイロットチ
ャネル信号位相にシステム測定値誤差Tを加えたものと
等しくなる。
Aは、使用されている測定値が見通し内(LOS)信号
に属する場合に最もよく機能する。残念ながら、移動局
Mは必ずしも基地局b1、b2およびb3からLOS信号
を受信することはできない。基地局b1、b2およびb3
のいずれかから送信された単一の信号は、移動局Mへ到
達する以前に建物、樹木および車両などの他の物体によ
って反射される可能性があり、その場合もしその信号が
LOS信号であったならば本来よりも長い経路をたど
る。このマルチパス効果は上記信号の到着の遅延を惹起
し、TDOA推定に悪影響を及ぼす。
b3から見通し内(LOS)信号を取得するという保証
はないため、TDOAを用いて移動局Mと基地局b1、
b2およびb3との間の距離を決定する際には、マルチパ
ス信号によって惹起される到着時間の遅延を考慮してお
かなければならない。しかし、遅延の量は移動局Mと基
地局b1、b2およびb3との間の距離およびその間に位
置する物体によって異なり、したがってモデル化するこ
とは大変むずかしい。このため、単一のマルチパス・パ
ラメータμがマルチパス効果によって生じる相対的な時
間遅延を表し、乱数ではなく非確率的パラメータとして
モデル化される。その理由は、上記単一のマルチパス・
パラメータμはすべてのパイロットチャネル信号につい
て推定されなければならないためである。マルチパス・
パラメータμは、通常は、1未満であり、上記移動局M
が可視的な基地局b1、b2およびb3からのLOS信号
だけを取得する場合にその最大値1をとる。
のマルチパス効果を意味するものと仮定されることに留
意されたい。すなわち、たとえ各基地局b1、b2および
b3各々から発されるパイロットチャネル信号への上記
マルチパス効果が異なる場合でも、上記マルチパス効果
によって惹起された遅延は各パイロットチャネル信号に
対して同一であると仮定される。均一の特別遅延を表す
マルチパス・パラメータμは、上記マルチパス効果を相
当に軽減することができる。上記マルチパス・パラメー
タμは、地方、都市部、郊外地域、ハイウェイ等の特有
の環境に関係するモデルによって定義される一定の範囲
で変動する可能性がある。
が基地局biから移動局Mまで伝わるのにかかる時間を
決定するための、基地局biがパイロットチャネル信号
を送信する正確な時間(GPSと同期した)を知らず、
また移動局Mが上記パイロットチャネル信号を受信する
正確な時間も知らない。したがって、基地局biと移動
局Mとの間の距離d1、d2およびd3は未知である。
動局Mは相手方基地局b1と同期している。こうして移
動局Mは、離れた基地局b2およびb3が相手方基地局b
1のパイロットチャネル信号に関連させて発したパイロ
ットチャネル信号位相のチップオフセットを記録するこ
とができる。このため移動局Mは、相手方基地局b1か
らの上記パイロットチャネル信号の受信後、上記パイロ
ットチャネル信号が離れた基地局b2およびb3から移動
局Mまで伝わるための追加時間を決定することができ
る。その理由は、上記基地局b2およびb3の位相は、上
記移動局Mが相手方基地局b1と同期しているためにゼ
ロに設定される上記基地局b1の位相と関連させて測定
できるからである。移動局Mは、一つのパイロットチャ
ネル信号の位相p2を基地局b1およびb2のパイロット
チャネル信号位相記録間の位相差として識別し、また一
つのパイロットチャネル信号の位相p3を基地局b1およ
びb3のパイロットチャネル信号位相記録間の位相差と
して識別する。このため距離d 2は、距離d1に243.
96192メートル(800.4フィート)と上記パイ
ロットチャネル信号位相p2との積を加えたものに等し
い。つまり、 d2=d1+243.96192(P2)メートル(800.4(p2)フィート ) (4) 同様に、距離d3は距離d1に800.4フィートと上記
パイロットチャネル信号位相p3との積を加えたものに
等しい。つまり、 d3=d1+243.96192(P2)メートル(800.4(p3)フィート ) (5) しかし、距離d2およびd3を決定できるようにするため
には先にd1を推定しなければならない。
距離d1の推定値を求めるにあたって、次の方程式
(6)−(8)は、次の距離誤差F12、F13および
F23、距離d1、マルチパス・パラメータμおよび角度
αを求めるために最小化するべきコスト関数であり、方
程式(4)および(5)に基づく距離d2およびd3を代
替する。 F12=(b1b2)2−μ2d1 2−μ2d2 2+2μ2(d1)(d2)cosα12 (6) F13=(b1b3)2−μ2d1 2−μ2d3 2+2μ2(d1)(d3)cosα13 (7) F23=(b2b3)2−μ2d2 2−μ2d3 2+2μ2(d2)(d3)cosα23 (8) 距離誤差F12、F13およびF23についてのコスト関数
は、距離d1について最良の推定値を得るために最小化
しなければならない。
は、d1に関しては最急降下法または増分探索法などの
有名な最小化法を用いて行うことができる。たとえば、
増分探索法を用いると、上記のコスト関数は、距離d1
の範囲およびマルチパス・パラメータμを推定し、方程
式(6)−(8)をあらかじめ決められた範囲内の各増
分について解き、距離誤差F12、F13およびF23を最も
ゼロに近づける距離d 1、マルチパス・パラメータニュ
ーおよび角度α12、α13およびα23を選択することによ
って最小化することができる。距離d1が推定された
後、距離d2およびd3は方程式(4)および(5)を用
いて決定できる。
ルチパス・パラメータμ、角度α12およびα13と、未知
の値が4つある。上述したとおり、移動局Mが三角形b
1b2b3の内部に位置する場合は、α23は360度から
角度α12およびα13を減じたものに等しい。移動局Mが
三角形b1b2b3の外部に位置する場合は、α23は角度
α12およびα13を加算したものに等しい。しかし、角度
α12およびα13は推定距離d1に基づいて決定される。
換言すれば、角度α12およびα13の値は距離d1の値に
よって決定される。
り、CDMA(およびTDMA)システムは、相手方基
地局b1から発したパイロットチャネル信号の移動局M
までと、そこから相手方基地局b1へ戻るまでとの往復
の遅延を測定することができる。この往復の遅延は、上
記LPS1が距離d1の範囲を推定するにあたってより
狭い範囲を利用できるという利点をもたらす。
距離d1、d2およびd3を推定した後、コスト関数G1、
G2およびG3についての方程式(9)−(11)を最小
化することによって移動局Mのデカルト座標(x0,
y0)が推定できる。 G1=μ2(d1)2−[(x1−x0)2+(y1−y0)2] (9) G2=μ2(d2)2−[(x2−x0)2+(y2−y0)2] (10) G3=μ2(d3)2−[(x3−x0)2+(y3−y0)2] (11) ここで、Gi(i=1,2,3)は位置誤差を表し、こ
れは理想例ではゼロになる。しかし、距離d1、d2およ
びd3は推定値なので方程式(7〜9)は正確に解くこ
とはできない。だが、Giを最小化することによって
(x0,y0)の最良の推定値を発見することはできる。
地局と同期している。その結果、基地局b1へ返送され
る移動局Mの応答メッセージ中では、基地局b1から送
信された基準パイロットチャネル信号の位相変換はゼロ
に設定される。基地局b2およびb3からのパイロットチ
ャネル信号位相は基地局b1のゼロ移相からのチップオ
フセットとして記録される。このため、ひとたび距離d
1が推定されると距離d2およびd3は上述のとおり直接
に決定できる。
がって、LPS1は移動局Mの情報および基地局b1、
b2およびb3の情報を含めた入力情報を集める。たとえ
ば、移動局Mはパイロットチャネル信号を、基地局b1
が発したものは基地局識別パイロットPN432および
パイロットチャネル信号の強さ17(−8.5dB)と
ともに記録する。基地局b2が発したものは、基地局識
別パイロットPN76、PNチップ4個に相当するパイ
ロットチャネル信号位相p2、およびパイロットチャネ
ル信号の強さ21(−10.5dB)とともに記録す
る。また、基地局b3が発したものは、基地局識別パイ
ロットPN220、PNチップ3個に相当するパイロッ
トチャネル信号位相p2、およびパイロットチャネル信
号の強さ19(−9.5dB)とともに記録する。図4
のステップS30にしたがって、移動局Mが報告したパ
イロットPNは、b1、b2およびb3のいずれの基地局
が上記パイロットチャネル信号を送信したかを決定する
ためにセル・サイト・テーブルに保存されているセクタ
ー情報中のパイロットPNと整合される。ここで、基地
局b1は、セル番号138、パイロットPN432を送
信し、緯度40.861389、経度−73.8641
67に所在する。基地局b2は、セル番号140、パイ
ロットPN76を送信し、緯度40.867500、経
度−73.884722に所在する。そして基地局b3
は、セル番号43、パイロットPN220を送信し、緯
度40.878889、経度−73.871389に所
在する。
(x,y)へ変換される。基地局b 1の座標(0,0)
は原点とされ、基地局b2の座標(x2,0)はx軸上に
設定され、基地局b3の座標(x3,y3)は上記基地局
間の既知の距離から決定される。
関数方程式(6)−(8)を最小化して、距離d1=1
288.809メートル(0.801マイル)、マルチ
パス・パラメータμ=0.98、角度α12=1.784
084ラジアン、角度α13=3.002281ラジア
ン、および角度α23=1.218859ラジアンを推定
する。推定距離d1に基づいて、上述のとおり距離d2お
よびd3が直接にそれぞれ1582.64456メート
ル(0.983620マイル)および1350.921
227メートル(0.839603マイル)に決定され
る。図4のステップS50に従い、次に方程式(9)−
(11)を最小化して、ローカルデカルト座標(x0,
y0)が(361.361962,575.3462
2)((0.237018,0.357580))に等
しいことを決定する。これらの座標は緯度と経度へ戻し
変換することができ、基地局Mの位置を地図上へ記して
どの街路上にいるかを示すことが一段と容易にできる。
この例では、移動局Mの地理的位置のローカルデカルト
座標(361.361962,575.34622)
((0.237018,0.357580))は緯度4
0.867465および経度−73.865885へ変
換される。
度α23を加えたものに等しい。したがって、上記移動局
Mは三角形b1b2b3の内部に位置するのではなく、長
さb1b3の外側に位置する。
は、パイロットチャネル信号位相測定における端数処理
誤差および同期誤差を含むシステム測定誤差によって惹
起された時間的ずれ(μs)を基準とする移動局Mの真
実の位置とLPSで推定された位置との間の距離的ずれ
メートルの例を示す。上側の線は、スナップショット時
間中の作業についての最大誤差を表す。スナップショッ
トを時間軸に沿って延ばし、距離的ずれを平均すれば、
距離的誤差はもっと低い平均誤差線になるだろう。した
がって、基地局が同期していればパイロットチャネル信
号位相測定における端数処理誤差単独で200フィート
に近づく。
DMAシステムでは、到着時間は移動局よりも基地局で
獲得されることが多い。移動局は、上記移動局の識別票
として符号デジタル検証色分け(CDVCC)信号を送
信する。上記CDVCC信号を受信すると、受信側基地
局は上記CDVCC信号の受信時刻を刻印する。上記基
地局が同期していれば、上記基地局は次に、第一の基地
局での上記信号受信時刻を他の基地局で後に受信された
信号の受信時刻から引くことによって、上記CDVCC
信号の到着の相対時間差を決定する。このため、上記L
PSはCDMAおよびTDMAの両方式に適用できる。
移動局の位置決定にかかわる基地局が同期していれば、
方程式(6)−(11)もTDMA RLT 地理的位
置システムへ適用することができる。上記同期はGPS
のインストールによって行うことができる。移動局から
基地局へ、逆リンクを通じて逆リンク信号が送信され
る。逆リンクは通常、CDMA方式の正リンクとは異な
る周波数帯であるが、TDMA方式とは同一の周波数帯
で異なる時間スロットを持つ。
におけるようなチップ端数処理誤差が存在しないため、
到着時間が基地局で測定されるならば位置決定の正確性
が向上するという利点を持つ。さらに、TDMAにおけ
る出力管理はCDMAのように厳重なものではなく、こ
のため複数の基地局が上記移動局からの信号を「見る」
ことが容易になる。TDMA逆リンク三角測量が必要と
する入力は、位置決定サービスを要求する移動局の識別
票、上記基地局への相対到着時間、すべての基地局の位
置(緯度/経度)、および往復の遅延(TDMAでは時
間調整の目的で継続的に測定される)などである。上記
移動局からの信号の強さも得られることが望ましく、ま
たハンドオフを支援するために近隣基地局で測定するこ
ともできる。
て説明してきたが、この技術に熟練した人にとっては多
数の代替策、修正および変更が考えられることは明らか
であろう。したがって、本文中に記した本発明の好適な
実施形態は例示としてのものであり、制限的なものでは
ない。以下の特許請求の範囲に定義される本発明の精神
および範囲から逸脱することなく種々の変更をすること
ができる。
に位置する移動局を示す。
に位置する移動局を示す。
概略図である。
現の概略図である。
す。
Claims (29)
- 【請求項1】 移動局の位置を決定するための方法であ
って、 (a)パイロットチャネル信号の前記移動局への到着時
間を示すパイロットチャネル信号情報を受信するステッ
プと、 (b)一組の位置誤差コスト関数を前記パイロットチャ
ネル信号情報および前記到着時間が関わる複数の基地局
の位置を示す基地局情報に基づいて最小化することによ
って前記移動局の位置を推定するステップとを含む方
法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、位置誤
差コスト関数が、方程式: G1=μ2(d1)2−[(x1−x0)2+(y1−
y0)2]、 G2=μ2(d2)2−[(x2−x0)2+(y2−
y0)2]、 G3=μ2(d3)2−[(x3−x0)2+(y3−y0)2] から得られる方法であって、ここで、μはマルチパス効
果パラメータ、d1は前記移動局から第1の基地局まで
の距離、d2は前記移動局から第2の基地局までの距
離、d3は前記移動局から第3の基地局までの距離、
(x0,y0)は前記移動局のローカルデカルト座標、
(x1,y1)は前記第1の基地局のローカルデカルト座
標、(x2,y2)は前記第2の移動局のローカルデカル
ト座標、および(x3,y3)は前記第3の移動局のロー
カルデカルト座標である方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、 d2=d1+243.96192(P2)メートル(80
0.4(p2)ft)であって、ここで、p2は前記第1
および第2の基地局のパイロットチャネル信号位相の記
録の間の位相差であり、 d3=d1+243.96192(P3)メートル(80
0.4(p3)ft)であって、ここで、p3は前記第1
および第3の基地局のパイロットチャネル信号位相の記
録の間の位相差である方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、ステッ
プ(b)に先立ち、 (c)前記複数の基地局の位置を示す前記基地局情報を
受信するステップと、 (d)前記パイロットチャネル信号情報と前記基地局情
報とを前記パイロットチャネル信号情報および前記基地
局情報の両方に共通する信号源識別子に基づいて整合す
るステップとをさらに含む方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の方法において、前記到
着時間が前記基地局の同期したタイミングに対応する方
法。 - 【請求項6】 請求項1に記載の方法において、ステッ
プ(b)に先立ち、 (e)前記移動局から基地局のうちの一つまでの距離
を、前記基地局と前記移動局とによって形成される角度
を含む一組の距離誤差コスト関数を最小化することによ
って推定するステップをさらに含む方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の方法において、距離誤
差コスト関数が、方程式: F12=(b1b2)2−μ2d1 2−μ2d2 2+2μ2(d1)(d2)cosα12、 F13=(b1b3)2−μ2d1 2−μ2d3 2+2μ2(d1)(d3)cosα13、 F23=(b2b3)2−μ2d2 2−μ2d3 2+2μ2(d2)(d3)cosα23 から得られる方法であって、ここで、b1b2は第1の基
地局から第2の基地局までの距離、b1b3は第1の基地
局から第3の基地局までの距離、b2b3は第2の基地局
から第3の基地局までの距離、μはマルチパス効果パラ
メータ、d1は前記移動局から第1の基地局までの距
離、d2は前記移動局から第2の基地局までの距離、d3
は前記移動局から第三の基地局までの距離、α12は前記
移動局と第1および第2の基地局との間の直線によって
形成される角度を表し、α13は前記移動局と第1および
第3の基地局との間の直線によって形成される角度を表
し、またα23は前記移動局と第2および第3の基地局と
の間の直線によって形成される角度を表す方法。 - 【請求項8】 請求項1に記載の方法において、前記パ
イロットチャネル信号情報が少なくとも1つの信号源識
別子、パイロットチャネル信号位相およびパイロット強
度を含む方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の方法において、前記基
地局情報が少なくとも1つの信号源識別子および基地局
の位置を含む方法。 - 【請求項10】 請求項1に記載の方法において、移動
局の位置の平均推定値を得るために前記移動局の位置の
推定値を以前の前記移動局の推定値と平均するステップ
をさらに含む方法。 - 【請求項11】 請求項1に記載の方法において、前記
パイロットチャネル信号情報がCDMA信号に含まれる
方法。 - 【請求項12】 請求項1に記載の方法において、前記
パイロットチャネル信号情報がTDMA信号に含まれる
方法。 - 【請求項13】 移動局の位置を決定するためのコンピ
ュータ上で実施される限局的測位システムであって、 前記移動局におけるパイロットチャネル信号の到着時間
を示すパイロットチャネル信号情報を受信するための手
段と、 前記パイロットチャネル信号情報および前記到着時間が
関わる複数の基地局の位置を示す基地局情報に基づき一
組の位置誤差コスト関数を最小化することによって前記
移動局の位置を推定するための手段とを含むシステム。 - 【請求項14】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、位置誤差コスト関数が、方程式: G1=μ2(d1)2−[(x1−x0)2+(y1−y0)2] G2=μ2(d2)2−[(x2−x0)2+(y2−y0)2] G3=μ2(d3)2−[(x3−x0)2+(y3−y0)2] から得られるシステムであって、ここで、μはマルチパ
ス効果パラメータ、d1は前記移動局から第1の基地局
までの距離、d2は前記移動局から第2の基地局までの
距離、d3は前記移動局から第3の基地局までの距離、
(x0,y0)は前記移動局のローカルデカルト座標、
(x1,y1)は前記第1の基地局のローカルデカルト座
標、(x2,y2)は前記第2の移動局のローカルデカル
ト座標、および(x3,y3)は前記第3の移動局のロー
カルデカルト座標であるシステム。 - 【請求項15】 請求項14に記載の限局的測位システ
ムにおいて、 d2=d1+243.96192(P2)メートル(80
0.4(p2)ft)であって、ここで、p2は前記第1
および第2の基地局のパイロットチャネル信号位相の記
録の間の位相差であり、 d3=d1+243.96192(P3)メートル(80
0.4(p3)ft)であって、ここで、p3は前記第1
および第3の基地局のパイロットチャネル信号位相の記
録の間の位相差であるシステム。 - 【請求項16】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記移動局の位置を推定するための手段に
先立ち、 前記複数の基地局の位置を示す前記基地局情報を受信す
るための手段と、 前記パイロットチャネル信号情報と前記基地局情報とを
前記パイロットチャネル信号情報および前記基地局情報
の両方に共通する信号源識別子に基づいて整合するため
の手段とをさらに含むシステム。 - 【請求項17】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記到着時間が前記基地局の同期したタイ
ミングに対応するシステム。 - 【請求項18】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記移動局の位置を推定するための手段に
先立ち、 前記移動局から基地局のうちの一つまでの距離を、前記
基地局と前記移動局とによって形成される角度を含む一
組の距離誤差コスト関数を最小化することによって推定
するための手段をさらに含むシステム。 - 【請求項19】 請求項18に記載の限局的測位システ
ムにおいて、距離誤差コスト関数が、方程式: F12=(b1b2)2−μ2d1 2−μ2d2 2+2μ2(d1)(d2)cosα12、 F13=(b1b3)2−μ2d1 2−μ2d3 2+2μ2(d1)(d3)cosα13、 F23=(b2b3)2−μ2d2 2−μ2d3 2+2μ2(d2)(d3)cosα23 から得られるシステムであって、ここで、b1b2は第1
の基地局から第2の基地局までの距離、b1b3は第1の
基地局から第3の基地局までの距離、b2b3は第2の基
地局から第3の基地局までの距離、μはマルチパス効果
パラメータ、d1は前記移動局から第1の基地局までの
距離、d2は前記移動局から第2の基地局までの距離、
d3は前記移動局から第三の基地局までの距離、α12は
前記移動局と第1および第2の基地局との間の直線によ
って形成される角度を表し、α13は前記移動局と第1お
よび第3の基地局との間の直線によって形成される角度
を表し、またα23は前記移動局と第2および第3の基地
局との間の直線によって形成される角度を表すシステ
ム。 - 【請求項20】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記パイロットチャネル信号情報が少なく
とも1つの信号源識別子、パイロットチャネル信号位相
およびパイロット強度を含むシステム。 - 【請求項21】 請求項20に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記基地局情報が少なくとも1つの信号源
識別子および基地局の位置を含むシステム。 - 【請求項22】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、移動局の位置の平均推定値を得るために前
記移動局の位置の推定値を以前の前記移動局の推定値と
平均するための手段をさらに含むシステム。 - 【請求項23】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記パイロットチャネル信号情報がCDM
A信号に含まれるシステム。 - 【請求項24】 請求項13に記載の限局的測位システ
ムにおいて、前記パイロットチャネル信号情報がTDM
A信号に含まれるシステム。 - 【請求項25】 移動局の位置を決定するためのコンピ
ュータで読み取り可能な媒体上に作成された実施可能な
プログラムであって、 前記移動局へのパイロットチャネル信号の到着時間を示
すパイロットチャネル信号情報を受信するための受信用
ソースコードセグメントと、 前記パイロットチャネル信号情報および前記到着時間が
関わる複数の基地局の位置を示す基地局情報に基づき一
組の位置誤差コスト関数を最小化することによって前記
移動局の位置を推定するための推定用ソースコードセグ
メントとを含むプログラム。 - 【請求項26】 請求項25に記載の実施可能なプログ
ラムにおいて、 前記移動局から基地局のうちの一つまでの距離を、前記
基地局と前記移動局とによって形成される角度を含む一
組の距離誤差コスト関数を最小化することによって推定
するための計算用ソースコードセグメントをさらに含む
プログラム。 - 【請求項27】 コンピュータデータ信号であって、 前記移動局へのパイロットチャネル信号の到着時間を示
すパイロットチャネル信号情報を受信するための受信用
信号セグメントと、 前記パイロットチャネル信号情報および前記到着時間が
関わる複数の基地局の位置を示す基地局情報に基づき一
組の位置誤差コスト関数を最小化することによって前記
移動局の位置を推定するための推定用信号セグメントと
を含むコンピュータデータ信号。 - 【請求項28】 請求項27に記載のコンピュータデー
タ信号において、 前記移動局から基地局のうちの一つまでの距離を、前記
基地局と前記移動局とによって形成される角度を含む一
組の距離誤差コスト関数を最小化することによって推定
するための計算用信号セグメントをさらに含むコンピュ
ータデータ信号。 - 【請求項29】 請求項27に記載のコンピュータデー
タ信号において、前記コンピュータデータ信号が搬送波
上に包含されているコンピュータデータ信号。
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