JP2000178826A - 合成高分子繊維、およびこの繊維を用いたブラシと布地 - Google Patents

合成高分子繊維、およびこの繊維を用いたブラシと布地

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JP2000178826A
JP2000178826A JP10354893A JP35489398A JP2000178826A JP 2000178826 A JP2000178826 A JP 2000178826A JP 10354893 A JP10354893 A JP 10354893A JP 35489398 A JP35489398 A JP 35489398A JP 2000178826 A JP2000178826 A JP 2000178826A
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polymer fiber
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Akitake Ozaki
昭武 尾崎
Fujio Fujita
不二雄 藤田
Masahiko Yajima
政彦 矢島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な剛性と高い抗菌力や洗浄力、さらに優
れた耐久性や耐熱性を備えた、合成高分子繊維と、この
繊維を利用したブラシおよび布を提供する。 【解決手段】 1種以上の無機粉末を含有する合成高分
子を紡いで得られる合成高分子繊維において、前記無機
粉末の1種が、珪素を主成分とする鉱物を酸性水溶液に
溶解させ、この溶液を中和後、乾燥させて得られた粉末
に対し水を加えて泥状にした泥状物を、所定の圧力で所
定時間循環処理し、その後、乾燥させて得られる、セラ
ミックスであり、前記1種以上の無機粉末の合計の含有
量が0.01重量%〜1.8重量%であることを特徴と
し、さらに、無機粉末の1種として、トルマリンやハイ
ドロキシアパタイトを含有していることが好ましい。ま
た、本発明のブラシおよび布地は、このような合成高分
子繊維を用いて得られることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機粉末を含有す
る合成高分子を紡いで得られる合成高分子繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ナイロンなどの合成高分子繊維に
おいては、無機化合物の粉末や有機系の抗菌剤などを混
合することによって、抗菌力や洗浄力といった各種機能
が付与されたものが多く開発され、様々な商品に応用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機化
合物の粉末等を混合する場合には、入れすぎると繊維の
剛性が低下し、いわゆる「こし」が弱くなってしまう。
よって、ブラシ等に用いる場合には、適度な弾性を保つ
ように、無機化合物の含有量を制限せざるを得ないの
で、抗菌力も必ずしも十分なものとは言えなかった。ま
た、有機系の抗菌剤は、長時間使用していると、抗菌効
果が低下してしまったり、熱に弱く熱湯消毒すると抗菌
効果が低下してしまうなど、耐久性や耐熱性に問題があ
った。
【0004】本発明は、使用に十分な剛性を有するとと
もに高い抗菌力や洗浄力を有し、しかも、優れた耐久性
や耐熱性を備えた、合成高分子繊維と、この合成高分子
繊維を利用したブラシおよび布を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
鋭意検討したところ、本出願人は、珪素を主成分とする
鉱物を酸性水溶液に溶解させ、その後、この溶液を中和
後、乾燥させて得られた粉末に対し水を加えて泥状にし
た泥状物を、所定の圧力で所定時間循環処理し、その
後、乾燥させて得られる、セラミックスが、水分子を活
性化させ、その結果として、優れた洗浄力や抗菌力、さ
らには遠赤外線の放射による血行促進効果を発揮するこ
とを発見し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、請求項1に記載の発明は、1種
以上の無機粉末を含有する合成高分子を紡いで得られる
合成高分子繊維において、前記無機粉末の1種が、珪素
を主成分とする鉱物を酸性水溶液に溶解させ、その後、
この溶液を中和後、乾燥させて得られた粉末に対し水を
加えて泥状にした泥状物を、所定の圧力で所定時間循環
処理し、その後、乾燥させて得られる、セラミックスで
あり、前記1種以上の無機粉末の合計の含有量が0.0
1重量%〜1.8重量%であることを特徴とする。
【0007】請求項1に記載の合成高分子繊維によれ
ば、前記に述べたような機能を有するセラミックスを含
有していることから、優れた洗浄力、抗菌力、および遠
赤外線の放射による血行促進効果を有しながら、このセ
ラミックスは鉱物を由来とする無機粉末であることか
ら、経時的な変化が少なく、長期間これらの効果が持続
し、また、熱を加えてもこれら効果が低下することはほ
とんどない。また、このセラミックスは、ごく少量でも
効果を発揮することから、無機粉末の合計の含有量は
0.01重量%〜1.8重量%で十分であり、よって、
繊維のこしが弱くなる、といったこともなく実際の使用
に十分に耐え得る剛性を有するものとなる。なお、無機
粉末の含有量が、0.01重量%未満であると上記のよ
うな効果を十分に得ることができず、1.8重量%以上
を超えると合成高分子繊維の剛性が低下し、「こし」が
弱くなってしまい、後述するような製品に応用しにくく
なる。また、本発明における合成高分子繊維としては、
たとえば、ナイロンなどのポリアミド繊維等が挙げられ
る。なお、請求項1において、循環処理とは、たとえ
ば、複数の管からなる循環経路内で、泥状物を循環させ
る処理をいう。
【0008】請求項1に記載の合成高分子繊維は、請求
項2に記載の発明のように、無機粉末の1種として、さ
らに、トルマリン粉末を含有していてもよい。トルマリ
ンは、SiO2、Al23、B23、Fe23、Ca
O、Na2O、K 2Oを主成分とする鉱石であり、永久自
発電気分極し、鉱物の中で最も強い永久分極特性を示
し、このような性質により、水を活性化し、アルカリイ
オンを発生させ、強い洗浄力を有することが知られてい
る。また、遠赤外線の放射による、血行促進の効果も、
認められている。したがって、請求項2に記載の合成高
分子繊維によれば、より一層、優れた洗浄力、抗菌力、
および血行促進効果を有し、また、トルマリンも無機物
であることから、経時的あるいは熱による変化が少な
く、これら効果が低下することがほとんどない。また、
前記セラミックスとトルマリンは、少量でも効果を発揮
できることから、無機粉末の合計の含有量が0.01重
量%〜1.8重量%で十分であり、よって、繊維のこし
が弱くなる、といったこともなく実際の使用に十分に耐
え得る強度を有するものとなる。
【0009】請求項1に記載の合成高分子繊維は、請求
項3に記載の発明にように、無機粉末の1種として、ハ
イドロキシアパタイトを含有していてもよい。ハイドロ
キアパタイト(Ca10(PO46(OH)2)は、特に
歯科用に注目されている無機物で、洗浄効果により歯垢
を落とし、抗菌作用により虫歯等を防ぎ、さらに歯のエ
ナメル質の補修機能も兼ね備えたものである。請求項3
に記載の合成高分子繊維によれば、請求項1または2に
記載の合成高分子繊維の作用・効果に加えて、ハイドロ
キシアパタイトを含有しているので、より一層、洗浄
力、抗菌力を有する。また、歯の補修機能もあることか
ら、特に歯科用製品に好適に用いることができる。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の合成高分子繊維を毛として用いること
を特徴とするブラシである。請求項1〜3の合成高分子
繊維は上述したような作用・効果を有することから、こ
れを用いた請求項4のブラシも、優れた洗浄力、抗菌
力、あるいは血行促進効果を有し、しかも、経時的な変
化が少なく長期間これらの効果が持続し、熱を加えても
これら効果が低下することがほとんどないものとなる。
また、無機粉末の含有量が所定の範囲内であるので、実
際に使用に耐え得る十分な剛性を有する。
【0011】ここで、ブラシとしては、歯ブラシ、ヘア
ブラシ、ボディブラシ、フェイスブラシ、爪ブラシ、ト
イレブラシ、バスタブ洗浄用のブラシ、さらに台所用タ
ワシ等の各種タワシなどが挙げられる。また、ブラシの
形態としては、繊維をほぼ一つの方向に揃えて柄に植毛
したようなものでもよいし、繊維を丸めたような形状の
ものでもよい。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の合成高分子繊維を織って得られること
を特徴とする布地である。請求項1〜3の合成高分子繊
維は上述したような作用・効果を有することから、これ
を用いた請求項5の布地も、優れた洗浄力、抗菌力、あ
るいは血行促進効果を有し、経時的な変化が少なく長期
間これらの効果が持続し、熱を加えてもこれら効果が低
下することがほとんどないものとなる。この請求項4に
記載の布地を、タオル、シーツ等に好適に用いることが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発明の実施の形態
について説明する。まず、本発明の合成高分子繊維につ
いて説明する。本発明の合成高分子繊維は、1種以上の
無機粉末を、所定の割合で含有するもので、前記無機粉
末として特殊な機能を有する、セラミック(以下、機能
性セラミック)が用いられる。本発明の合成高分子繊維
としては、たとえば、ナイロン6やナイロン66といっ
た各種ナイロン繊維等のポリアミド繊維、ポリエステル
繊維、ポリプロピレン繊維等が挙げられる。
【0014】本発明の合成高分子繊維に含有される機能
性セラミックは、次のようにして得られる。まず、珪素
を主成分とし、アルミニウム、マグネシウム、マンガン
等を含有する鉱物を、粉砕し、平均粒径10ミクロン程
度の粉体を得る。こうして得られた粉末状の鉱物に対し
て、鉱物の3倍の重量の硫酸水溶液(30%濃度)を加
え、撹拌する。その後、液体部分のみを取り出し、その
液体に対し、前記硫酸水溶液と同じ重量の苛性ソーダ
(水酸化ナトリウム水溶液)を加え、中和させる。得ら
れた中和液の水分を取り除き、スプレードライ法により
乾燥させ、中間粉末物を得る。次に、この中間粉末物に
対して水を加え、泥状物を得る。この泥状物を、一定の
圧力で、数時間〜数十時間循環処理する。循環処理後、
乾燥させると、本発明で用いられるセラミックスが得ら
れる。
【0015】この機能性セラミックスは、水分子を活性
化させ、その結果として、優れた洗浄力や抗菌力、さら
には遠赤外線の放射による血行促進効果を発揮するもの
である。本発明において、前記セラミックスの含有量
は、合成高分子繊維の全重量のうち、0.01重量%〜
0.5重量%であれば十分である。
【0016】また、本発明の合成高分子繊維は、機能性
セラミックスに加えて、トルマリンを含有していてもよ
い。トルマリンは、SiO2、Al23、B23、Fe2
3、CaO、Na2O、K 2Oを主成分とする鉱石であ
り、水を活性化し、アルカリイオンを発生させ、強い洗
浄力を有することが知られている。また、遠赤外線の放
射による、血行促進の効果も、認められている。本発明
で使用される、トルマリンは、天然鉱物を粉末状にした
もので、粉末の粒径は、0.5〜1.5ミクロン程度で
あることが好ましい。ここで、トルマリンの含有量は、
合成高分子繊維の全重量のうち、0.1重量%〜1.7
重量%であることが好ましい。
【0017】本発明の合成高分子繊維は、さらにハイド
ロキシアパタイトを含有していてもよい。ハイドロキシ
アパタイトは(Ca10(PO46(OH)2)は、特に
歯科用に注目されている無機物で、洗浄効果により歯垢
を落とし、抗菌作用により虫歯等を防ぎ、さらに歯のエ
ナメル質の補修機能も兼ね備えたものである。ハイドロ
キシアパタイトの含有量は、合成高分子繊維の全重量の
うち、0.05重量%〜0.5重量%であることが好ま
しい。
【0018】なお、本発明の合成高分子繊維は、前記セ
ラミックス、トルマリン、ハイドロキシアパタイトの他
の無機物を含有していてもよい。
【0019】上記合成高分子繊維は、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリプロピレン等の合成樹脂原料に対して、
上記の機能性セラミック、トルマリン、ハイドロキシア
パタイト等の無機粉末を、合成高分子繊維内の含有量が
0.1重量%〜1.8重量%になるように混合したもの
を、紡糸機にかけて、紡糸して、製造することができ
る。この場合、糸の太さは、任意に調節可能であり、無
機粉末が比較的大きい粒径(1ミクロン程度)を有する
ときは、10デニール程度の太さにしたり、より小さい
粒径の無機粉末を用いる場合には3デニール程度の太さ
にすればよい。
【0020】上記のように製造した糸状の合成高分子繊
維は、各種衛生用品、医療用品、家庭用品等に応用する
ことができる。たとえば、この繊維を、各種織機によっ
て織り、布地とすれば、この布地を、タオル、シーツ等
に好適に用いることができる。また、繊維を織らずに任
意の長さに切断しプラスチック製の基台に植毛し、各種
ブラシに用いてもよい。このようなブラシとしては、歯
ブラシ、ヘアブラシ、ボディブラシ、フェイスブラシ、
爪ブラシ、トイレブラシ、バスタブ洗浄用のブラシ、さ
らに台所用タワシ等の各種タワシなどが挙げられる。
【0021】上記本発明の合成高分子繊維やこの合成高
分子繊維を用いたブラシや布地によれば、前記のような
特殊な製法で得られたセラミックスやトルマリン、ハイ
ドロキアパタイトを含有していることから、優れた洗浄
力や抗菌力、あるいは血行促進効果を有する。その上、
前記機能性セラミックス、トルマリン、ハイドロキシア
パタイトがは無機粉末であることから、経時的な変化が
少なく、長期間これらの効果が持続し、熱を加えてもこ
れら効果が低下することがほとんどないものとなる。ま
た、この機能性セラミックス等は、ごく少量でも効果を
発揮できることから、無機粉末の合計の含有量が0.1
重量%〜1.8重量%で十分であり、よって、繊維のこ
しが弱くなる、といたこともなく実際の使用に十分に耐
え得る剛性を有するものとなる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1)機能性セラミックス・トルマリン入りナイロン繊
維の製造、およびこれを用いたバスタブの洗浄用ブラシ
(以下、バスタブ用ブラシ)、ボディブラシ、およびタ
オルスポンジ 東レナイロン612(東レ製)に、上記で述べた方法で
製造した機能性セラミックの粉末を0.2重量%、天然
産のトルマリン粉末を1.4重量%混合し、紡糸機にか
けて、紡糸し、約0.23mmの太さを有するナイロン
繊維Aを得た。このナイロン繊維を用いて、バスタブ用
ブラシおよびボディブラシを作製した。また、全く同様
の方法で、約10デニールの太さを有するナイロン繊維
Bを製造し、このナイロン繊維を用いて、ボディ洗浄用
のタオルスポンジを作製した。
【0023】バスタブ用ブラシ(図1) ポリプロピレン樹脂を板状に成形したものの一方の面
に、多数の穴を設け、基台1を作製した。ナイロン繊維
Aを、20〜25mmに切断したものを数本ずつまとめ
て、基台1の穴のそれぞれに植毛し、バスタブ用ブラシ
2を作製した。 ボディブラシ(図2) とは異なり、基台3を握り柄が付いた形状に成形し、
20〜25mmに切断したナイロン繊維Aを、基台3の
多数の穴に植毛し、ボディブラシ4を作製した。 タオルスポンジ(図3) ナイロン繊維Bを円筒状に編立てした布地5を適当な長
さに裁断し、その中に、手で握ることができる程度の大
きさのスポンジ6を入れて(図3(a)の状態)、布地
5の両開口を縫合し、図3(b)に示すタオルスポンジ
7を作製した。
【0024】[評価1]前記で製造したバスタブ用ブ
ラシ2を用いて、洗浄実験を行った。まず、空の家庭用
バスタブを、洗剤を用いずに水のみでバスタブ用ブラシ
2によって磨き、その後、このバスタブに約40℃の湯
を貯め、実際に毎日沸かし直し、3人が入浴した。入浴
時に使用して減少した分の湯は、毎日水道水により補充
した。その結果、7日間経過後も、バスタブの内面に、
ぬめりが生じることはなかった。
【0025】[評価2]前記、で得られたボディブ
ラシ4およびタオルスポンジ7を用いて、10人の者が
入浴時に洗剤を使わずに水のみで体を洗浄した。また、
同じ10人が、ボディブラシ4と同様の形状の市販のボ
ディブラシ(無機粉末成分は含有しないもの)を用い
て、別の日に、入浴時に洗剤を使わずに水のみで体を洗
浄した。10人それぞれの使用後の感想をまとめた。
【0026】10人中、8人の者が本発明のボディブラ
シ4とタオルスポンジ7を用いて洗浄した場合には、洗
剤を使わなくても、体のべたつきをかなり除去すること
ができたと感じた。しかし、市販のボディブラシについ
ては、洗剤を使わずにべたつきを除去できたと感じた者
は3人であった。また、10人全てが、ボディブラシ4
とタオルスポンジ7の方が、市販品より、べたつきが取
れ肌がつややかになる、と感じた。
【0027】上記評価1および評価2より、本発明のブ
ラシやタオルスポンジが優れた洗浄力や抗菌力を有する
ことが分かる。これは、水が存在するところで、ブラシ
等をバスタブや肌に対して擦ると、機能性セラミックの
水を活性化する機能や、トルマリンを由来とするマイナ
スイオンの影響などにより、水の運動が激しくなり、あ
るいは水の一部がイオン化し、汚れが落ちやすくなるた
めと考えられる。また、肌がつややかになるのは、機能
性セラミックおよびトルマリンの血行促進効果により、
皮膚の代謝が良くなるためではないかと考えられる。
【0028】(2)機能性セラミック・トルマリン・ハ
イドロキシアパタイト入りナイロン繊維の製造、および
これを用いた歯ブラシ 東レナイロン612(東レ製)に、上記で述べた方法で
製造した機能性セラミックの粉末を0.2重量%、天然
産のトルマリン粉末を1.2重量%、ハイドロキシアパ
タイト粉末としてアパサイダーA(株式会社サンギ製)
を0.2重量%混合し、紡糸機にかけて、紡糸し、約
0.23mmの太さを有する、ナイロン繊維Cを得た。
次に、ポリプロピレン樹脂で、歯ブラシ用の握り柄付き
の基台8(図4)を成形した。この基台8の一端部の一
面に、10〜12mmに切断したナイロン繊維Cを植毛
し、歯ブラシ9を作製した。
【0029】[評価3]上記歯ブラシ9を用いて、ブラ
ッシング試験を行った。1つの灰皿の中に、市販の紙巻
きたばこ12本並べた。前記灰皿の上方10cm程度の
高さに、灰皿に対向するように、ガラス板を配置した。
全てのたばこに火を付け、12本のたばこの火が自然に
消えるまで、放置した。全てのたばこの火が消えた後、
ガラス板の表面を観察すると、たばこのヤニ等により、
薄く茶色に汚れていた。上記の方法で、表面を汚したガ
ラス板を9枚用意し、このうち3枚について、前記歯ブ
ラシ9により、30秒間、水のみで磨いた。また、歯ブ
ラシ9を80℃の加熱オーブン中に2時間放置し、この
加熱処理後の歯ブラシ9で、他の3枚のガラス板を同様
に磨いた。残りの3枚は、市販の歯ブラシで、同様に磨
いた。
【0030】各歯ブラシで磨いた後の9枚のガラス表面
の状態を、比較した。その結果、本発明の歯ブラシ9で
磨いた6枚は、いずれもほとんど汚れが落ちていた。ま
た、加熱処理の有無による違いは認められなかった。そ
れに比べて、市販の歯ブラシで磨いたものは、汚れが残
っているのが確認された。
【0031】これは、水が存在するところで、本発明の
歯ブラシをガラス面に対して擦り付けると、トルマリン
を由来とするマイナスイオンの影響や、機能性セラミッ
クの水を活性化する機能、さらにハイドロキシアパタイ
トの洗浄効果により、水の運動が激しくなり、あるいは
一部イオン化し、汚れが落ちやすくなるためと考えられ
る。また、加熱処理工程を経た歯ブラシ9でも洗浄能力
が落ちず、優れた耐熱性を有することも分かる。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、優れた
洗浄力、抗菌力、遠赤外線の放射による血行促進効果を
有しながらも、ここで用いられるセラミックスは鉱物を
由来とする無機粉末であることから、経時的な変化が少
なく、長期間これらの効果が持続し、また、熱を加えて
もこれらの効果が低下することがほとんどない。さら
に、このセラミックスはごく少量でも効果を発揮できる
ことから、無機粉末の合計の含有量が0.01重量%〜
1.8重量%で十分であり、よって、繊維のこしが弱く
なる、といたこともなく実際の使用に十分に耐え得る剛
性を有するものとなる。
【0033】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、トルマリンを含有してい
ることから、より一層、優れた洗浄力、抗菌力、血行促
進効果を有する。請求項3に記載の発明によれば、請求
項1または2に記載の発明の効果に加えて、ハイドロキ
シアパタイトを含有しているので、より一層、洗浄力、
抗菌力を有し、さらに歯の補修機能もあることから、特
に歯科用に好適に用いることができる。
【0034】請求項4に記載のブラシや、請求項5に記
載の布地によれば、優れた洗浄力、抗菌力、あるいは血
行促進効果を有し、長期間および加熱後も、これら効果
が低下するなく維持される。また、無機粉末の含有量が
所定の範囲内であることから、実際に使用に耐え得る十
分な剛性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシの一例としての、バスタブ用ブ
ラシの斜視図である。
【図2】本発明のブラシの一例としての、ボディブラシ
の斜視図である。
【図3】本発明の布地の応用例としての、タオルスポン
ジの斜視図である。
【図4】本発明のブラシの一例としての、歯ブラシの斜
視図である。
【符号の説明】
2 バスタブ用タワシ 4 ボディブラシ 7 タオルスポンジ 9 歯ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 不二雄 茨城県取手市本郷1丁目27番7−205 (72)発明者 矢島 政彦 東京都新宿区喜久井町14番地 Fターム(参考) 3B202 AA06 AA11 AA15 AA44 EA01 EA05 EB10 4L035 EE20 FF01 FF04 JJ01 JJ08 KK03 4L048 AA24 AA42 AA56 CA00 DA13 DA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種以上の無機粉末を含有する合成高分
    子を紡いで得られる合成高分子繊維において、 前記無機粉末の1種が、珪素を主成分とする鉱物を酸性
    水溶液に溶解させ、この溶液を中和後、乾燥させて得ら
    れる粉末に対し水を加えて泥状にした泥状物を、所定の
    圧力で所定時間循環処理し、その後、乾燥させて得られ
    る、セラミックスであり、 前記1種以上の無機粉末の合計の含有量が0.01重量
    %〜1.8重量%であることを特徴とする合成高分子繊
    維。
  2. 【請求項2】 前記無機粉末の1種として、トルマリン
    を含有していることを特徴とする請求項1に記載の合成
    高分子繊維。
  3. 【請求項3】 前記無機粉末の1種として、ハイドロキ
    シアパタイトを含有していることを特徴とする請求項1
    または2に記載の合成高分子繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の合成高
    分子繊維を毛として用いることを特徴とするブラシ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の合成高
    分子繊維を織って得られることを特徴とする布地。
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WO2005039354A1 (ja) * 2003-10-28 2005-05-06 Matsuo, Morihiro ヘアブラシ
KR100784183B1 (ko) * 2006-09-29 2007-12-10 김용경 비장탄과 토르말린 분말을 함유하는 칫솔모를 갖는 칫솔
JP2012105744A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Toray Monofilament Co Ltd 歯ブラシ用毛材及び歯ブラシ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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