JP2000178267A - アリリデンビス―クマリン誘導体、その製造方法および用途 - Google Patents

アリリデンビス―クマリン誘導体、その製造方法および用途

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JP2000178267A
JP2000178267A JP34868099A JP34868099A JP2000178267A JP 2000178267 A JP2000178267 A JP 2000178267A JP 34868099 A JP34868099 A JP 34868099A JP 34868099 A JP34868099 A JP 34868099A JP 2000178267 A JP2000178267 A JP 2000178267A
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bis
hydroxycoumarin
hydroxy
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JP34868099A
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Inventor
Heinosuke Yasuda
平之介 保田
Naohiko Fukuoka
直彦 福岡
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Chemipro Kasei Kaisha Ltd
Original Assignee
Chemipro Kasei Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規アリリデンビス−クマリン誘導体、その
製造方法および該化合物を有効成分とする抗HIV−1
作用をもつ医薬の提供。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であり、n
が2以上のときはそれぞれが異なった前記基であっても
よいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基お
よび4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であり、
は、水素原子、直鎖または分岐の、アルキル基、ア
ルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロキシ基よ
りなる群から選ばれた基である。)で示されるアリリデ
ンビス−クマリン誘導体、その製造方法および用途。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビス−クマリン誘
導体、その製造方法およびそれよりなる新規な抗HIV
−1薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ビス−クマリン誘導体が抗HIV−1作
用を有することが臨床研究から証明されている[He
Zhao等、Heterocycles,45巻、11
号、2277〜2282頁(1997)]。Zhao等
が発見したビス−クマリン誘導体にはベンゾフェノン骨
格を置換基としている。しかしながらこれらの誘導体の
合成方法は繁雑である欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
アリリデンビス−クマリン誘導体とその製造方法を提供
することにある。本発明のもう1つの目的は、該化合物
を有効成分とする抗HIV−1作用をもつ医薬を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、一般式
(1)
【化5】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であり、n
が2以上のときはそれぞれが異なった前記基であっても
よいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基お
よび4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であり、
は、水素原子、直鎖または分岐の、アルキル基、ア
ルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロキシ基よ
りなる群から選ばれた基である。)で示されるアリリデ
ンビス−クマリン誘導体に関する。
【0005】本発明の第二は、請求項1記載のアリリデ
ンビス−クマリン誘導体を有効成分として含有する抗H
IV−1薬剤に関する。
【0006】本発明の第三は、下記一般式(2)
【化6】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であって、
nが2以上のときはそれぞれが異なった前記基であって
もよいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基
および4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であ
る。)で示されるベンズアルデヒド誘導体と下記一般式
(3)
【化7】 (式中、Rは、水素原子、直鎖または分岐の、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロ
キシ基よりなる群から選ばれた基である。)で示される
4−ヒドロキシクマリン誘導体を、有機溶剤中で反応さ
せることを特徴とする下記一般式(1)
【化8】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であり、n
が2以上のときはそれぞれが異なった前記基であっても
よいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基お
よび4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であり、
は、水素原子、直鎖または分岐の、アルキル基、ア
ルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロキシ基よ
りなる群から選ばれた基である。)で示されるアリリデ
ンビス−クマリン誘導体を製造する方法に関する。
【0007】前記Rにおける直鎖または分岐の、アル
キル基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、sec−ブチル基などを挙げることができるが、そ
の炭素数は1〜8が好ましい。前記アルコキシ基として
は、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキ
シ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−
ブトキシ基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エ
チルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ノニル基、n−デシル基などを挙げることができる。
前記アラルキルオキシ基としては、例えば、フェニルエ
チル基、フェニルプロピル基などを挙げることができ
る。前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロ
ポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−
エチルヘキシルオキシカルボニル基などを挙げることが
できる。前記アラルキルオキシカルボニル基としては、
例えば、ベンジルオキシカルボニル基、フェニルエチル
オキシカルボニル基、フェニルプロピルオキシカルボニ
ル基などを挙げることができる。前記アルコキシカルボ
ニルアルキルオキシ基としては、例えば、メトキシカル
ボニルメチルオキシ基、エトキシカルボニルメチルオキ
シ基などを挙げることができる。前記アラルキルオキシ
カルボニルアルキルオキシ基としては、例えば、ベンジ
ルオキシカルボニルメチルオキシ基などを挙げることが
できる。前記ハロゲンとしては塩素または臭素を挙げる
ことができる。
【0008】前記Rにおける前記直鎖または分岐の、
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基などを挙げることができる
が、その炭素数は1〜3が好ましい。前記アルコキシ基
としては、例えば、Rにおいて示したアルコキシ基と
同一でよい。前記ジアルキルアミノ基としては、例え
ば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プ
ロピルアミノ基などを挙げることができる。
【0009】前記反応は、通常室温〜100℃、好まし
くは40〜70℃において実施するが、これに用いられ
る有機溶剤としては、低級脂肪族アルコール、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどを挙げることができる。
【0010】本発明において用いられる前記一般式
(1)で表されるアリリデンビス−クマリン誘導体の具
体例としては、例えば、下記の化合物を挙げることがで
きる。3,3′−(2−メトキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(3−メト
キシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)、3,3′−(2,3−ジメトキシベンジリデン)
−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(2,4−ジメトキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒ
ドロキシクマリン)、3,3′−(2,5−ジメトキシ
ベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、
3,3′−(2,6−ジメトキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(3,4−
ジメトキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシク
マリン)、3,3′−(3,5−ジメトキシベンジリデ
ン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(2−エトキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキ
シクマリン)、3,3′−(3,4,5−トリメトキシ
ベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、
3,3′−(3−エトキシベンジリデン)−ビス−(4
−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−エトキシベ
ンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、
3,3′−(2−n−プロポキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(3−n−
プロポキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシク
マリン)、3,3′−(4−プロポキシベンジリデン)
−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(2
−iso−プロポキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒ
ドロキシクマリン)、3,3′−(3−iso−プロポ
キシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)、3,3′−(4−iso−プロポキシベンジリデ
ン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(2−n−ブトキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒド
ロキシクマリン)、3,3′−(3−n−ブトキシベン
ジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,
3′−(4−ブトキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒ
ドロキシクマリン)、3,3′−(2−n−ペントキシ
ベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、
3,3′−(3−n−ペントキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−n−
ペントキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシク
マリン)、3,3′−(2−n−ヘキシルオキシベンジ
リデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,
3′−(3−n−ヘキシルオキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−n−
ヘキシルオキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキ
シクマリン)、3,3′−[2−(2−エチルヘキシル
オキシベンジリデン)]−ビス−(4−ヒドロキシクマ
リン)、3,3′−[3−(2−エチルヘキシルオキシ
ベンジリデン)]−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)、3,3′−[4−(2−エチルヘキシルオキシベ
ンジリデン)]−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、
3,3′−(2−n−ヘプチルオキシベンジリデン)−
ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(3−
n−ヘプチルオキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒド
ロキシクマリン)、3,3′−(4−n−ヘプチルオキ
シベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)、3,3′−(2−n−オクチルオキシベンジリデ
ン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(3−n−オクチルオキシベンジリデン)−ビス−(4
−ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−n−オクチ
ルオキシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマ
リン)、3,3′−(2−n−ノニルオキシベンジリデ
ン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(3−n−ノニルオキシベンジリデン)−ビス−(4−
ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−n−ノニルオ
キシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)、3,3′−(2−n−デシルオキシベンジリデ
ン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)、3,3′−
(3−n−デシルオキシベンジリデン)−ビス−(4−
ヒドロキシクマリン)、3,3′−(4−n−デシルオ
キシベンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリ
ン)などを挙げることができる。
【0011】下記一般式(2)
【化9】 (式中、Rは前記と同一である。)で示されるベンズ
アルデヒド誘導体としては、o−アニスアルデヒド、m
−アニスアルデヒド、2,3−ジメトキシベンズアルデ
ヒド、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド、2,5−
ジメトキシベンズアルデヒド、2,6−ジメトキシベン
ズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、
3,5−ジメトキシベンズアルデヒド、3,4,5−ト
リメトキシベンズアルデヒド、2−エトキシベンズアル
デヒド、3−エトキシベンズアルデヒド、4−エトキシ
ベンズアルデヒド、2−n−プロポキシベンズアルデヒ
ド、3−n−プロポキシベンズアルデヒド、4−n−プ
ロポキシベンズアルデヒド、2−iso−プロポキシベ
ンズアルデヒド、3−iso−プロポキシベンズアルデ
ヒド、4−iso−プロポキシベンズアルデヒド、2−
n−ブトキシベンズアルデヒド、3−n−ブトキシベン
ズアルデヒド、4−n−ブトキシベンズアルデヒド、2
−sec−ブトキシベンズアルデヒド、3−sec−ブ
トキシベンズアルデヒド、4−sec−ブトキシベンズ
アルデヒド、2−n−ペンチルオキシベンズアルデヒ
ド、3−n−ペンチルオキシベンズアルデヒド、4−n
−ペンチルオキシベンズアルデヒド、2−n−ヘキシル
オキシベンズアルデヒド、3−n−ヘキシルオキシベン
ズアルデヒド、4−n−ヘキシルオキシベンズアルデヒ
ド、2−n−ヘプチルオキシベンズアルデヒド、3−n
−ヘプチルオキシベンズアルデヒド、4−n−ヘプチル
オキシベンズアルデヒド、2−(2−エチルヘキシルオ
キシ)ベンズアルデヒド、3−(2−エチルヘキシルオ
キシ)ベンズアルデヒド、4−(2−エチルヘキシルオ
キシ)ベンズアルデヒド、2−n−オクチルオキシベン
ズアルデヒド、3−n−オクチルオキシベンズアルデヒ
ド、4−n−オクチルオキシベンズアルデヒド、2−n
−ノニルオキシベンズアルデヒド、3−n−ノニルオキ
シベンズアルデヒド、4−n−ノニルオキシベンズアル
デヒド、2−n−デシルオキシベンズアルデヒド、3−
n−デシルオキシベンズアルデヒド、4−n−デシルオ
キシベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トル
アルデヒド、p−トルアルデヒド、o−クロロベンズア
ルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベ
ンズアルデヒド、o−ブロモベンズアルデヒド、m−ブ
ロモベンズアルデヒド、p−ブロモベンズアルデヒド、
m−ヒドロキシベンズアルデヒドなどを挙げることがで
きる。
【0012】下記一般式(3)
【化10】 (式中、Rは前記と同一である。)で示される4−ヒ
ドロキシクマリン誘導体の具体例としては、4−ヒドロ
キシクマリン、4,7−ジヒドロキシクマリン、4−ヒ
ドロキシ−7−ジメチルアミノクマリン、4−ヒドロキ
シ−7−ジエチルアミノクマリン、4−ヒドロキシ−7
−ジ−n−プロピルアミノクマリン、4−ヒドロキシ−
7−メトキシクマリン、4−ヒドロキシ−7−エトキシ
クマリン、4−ヒドロキシ−7−n−プロポキシクマリ
ンなどを挙げることができる。
【0013】本発明で使用するアリリデンビス−(4−
ヒドロキシクマリン)誘導体は、アリリデンビス−クマ
リン類の一般的製造方法により、例えば、対応するアル
キルアルデヒド類またはアラルキルアルデヒド類と対応
する4−ヒドロキシクマリン類をアルコール等の有機溶
媒中で、加熱反応させることによっても得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明化合物の合成例や実施例を挙げ
て本発明を具体的に説明するが、これらは好ましい実施
態様の例示に過ぎず、本発明はこれらの合成例や実施例
により限定されるものではない。
【0015】実施例1 3,3′−(4−エトキシベンジリデン)−ビス−(4
−ヒドロキシクマリン)[一般式(1)において、R
=4−エトキシ基、R=水素原子]の合成 60mlのエタノールに4−ヒドロキシクマリン(4.
00g、24.7mmol)及びp−エトキシベンズア
ルデヒド(1.85g、12.3mmol)を加え、6
時間加熱撹拌を続ける。加熱開始後約10分経過すると
無色の析出物がみられる。反応終了後、析出物を吸引濾
別し、エタノールで洗浄する。ジメチルホルムアミドと
エタノールの混合溶液から再結晶させると、融点238
〜239℃の目的物5.05gが得られる(収率90
%)。 マススペクトル(FD):m/z456(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1668,160
4,1566,1508,1475,1454,139
4,1353,1310,1253,1213,117
8,1092,1049,956,920,906。
【0016】実施例2 3,3′−(4−n−プロポキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)[一般式(1)におい
て、R=4−n−プロポキシ基、R=水素原子]の
合成 4−エトキシベンズアルデヒドを4−n−プロポキシベ
ンズアルデヒドに置き換えたことを除いて実施例1と同
様な手法を繰り返した。反応開始後約30分経過すると
反応液中に析出物がみられる。精製物は5.33g(収
率定量的)、その融点は212〜213℃であった。 マススペクトル(FD):m/z470(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1676,160
5,1569,1509,1455,1349,130
4,1258,1246,1213,1174,111
4,1088,1051,977,957,920,9
06。
【0017】実施例3 3,3′−(4−n−ブトキシベンジリデン)−ビス−
(4−ヒドロキシクマリン)[一般式(1)において、
=4−n−ブトキシ基、R=水素原子]の合成 4−エトキシベンズアルデヒドを4−n−ブトキシベン
ズアルデヒドに置き換えたことを除いて実施例1と同様
な手法を繰り返した。反応終了後冷却すると、粗目的物
が析出した。精製物は4.61g(収率77%)、その
融点は153.5〜154.5℃であった。 マススペクトル(FD):m/z484(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:2957,287
0,1671,1618,1568,1510,145
4,1350,1309,1265,1223,117
9,1163,1108,1088,1066,102
8,957,921,907。
【0018】実施例4 3,3′−(2,4−ジメトキシベンジリデン)−ビス
−(4−ヒドロキシクマリン)[一般式(1)におい
て、R=2,4−ジメトキシ基、R=水素原子]の
合成 4−エトキシベンズアルデヒドを2,4−ジメトキシベ
ンズアルデヒドに置き換えたことを除いて実施例1と同
様な手法を繰り返した。反応開始後約30分経過する
と、反応液中に析出物がみられる。精製物は4.66g
(収率80%)、その融点は203〜204℃であっ
た。 マススペクトル(FD):m/z472(M) 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1661,160
5,1564,1504,1451,1418,134
3,1307,1261,1209,1180,116
0,1130,1092,1040,1025,95
4,930,904。
【0019】実施例5 3,3′−(4−クロロベンジリデン)−ビス−(4−
ヒドロキシクマリン)[一般式(1)において、R
クロル基、R=水素原子]の合成 4−エトキシベンズアルデヒドを4−クロロベンズアル
デヒドに置き換えたことを除いて実施例1と同様な手法
を繰り返した。反応開始後約50分経過すると反応液中
に析出物がみられる。精製物は4.74g(収率86
%)、その融点は259〜260℃であった。 マススペクトル(FD):m/z446(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1669,160
4,1560,1490,1453,1350,130
8,1265,1212,1181,1092,105
5,1015,957,919,907。
【0020】実施例6 3,3′−(4−メトキシカルボニルベンジリデン)−
ビス−(4−ヒドロキシクマリン)[一般式(1)にお
いて、R=4−メトキシカルボニル基、R=水素原
子]の合成 4−エトキシベンズアルデヒドを4−メトキシカルボニ
ルベンズアルデヒドに置き換えたことを除いて実施例1
と同様な手法を繰り返した。反応終了後、熱時少量の水
を加えて放置すると粗目的物が析出する。精製物は4.
52g(収率78%)、その融点は131〜132℃で
あった。 マススペクトル(FD):m/z470(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1723,166
2,1616,1561,1495,1435,135
1,1313,1289,1180,1115,105
5,1019,957,923,908。
【0021】実施例7 3,3−(4−メチルベンジリデン)−ビス−(4−ヒ
ドロキシクマリン)[一般式(1)においてR=4−
メチル基、R=水素原子]の合成 4−エトキシベンズアルデヒドをp−トルアルデヒドに
置き換えたことを除いて実施例1と同様な手法を繰り返
した。反応開始後約60分経過すると、反応液中に析出
物がみられる。精製物は4.73g(収率90%)、そ
の融点は270〜272℃であった。 マススペクトル(FD):m/z426(M)。 赤外スペクトル(KBr)cm−1:1670,160
4,1561,1509,1451,1351,130
9,1265,1216,1093,1054,95
5,906。
【0022】比較例1 3,3′−(4−フェニルカルボニルベンジルオキシベ
ンジリデン)−ビス−(4−ヒドロキシクマリン)[一
般式(1)において、R=4−フェニルカルボニルベ
ンジルオキシ基、R=水素原子]の合成 Zhao等の方法に従って合成した。5mlのエタノー
ルに4−ヒドロキシクマリン(0.324g、2mmo
l)及び4−(4′−フェニルカルボニル)ベンジルオ
キシベンズアルデヒド(0.316g、1mmol)を
加え、6時間加熱還流する。反応終了後、冷却し、析出
物を濾取する。エタノールからの再結晶で融点121〜
125℃(文献値121〜126℃)の目的物が0.5
8g(収率92%)得られる。
【0023】実施例8 (HIV−1 インテグラーゼ*抑制能力試験)Maz
umder法(Biochemistry,1955,
34巻、15111頁)に従ってインテグラーゼ抑制能
力を測定した。実施例1の化合物についての測定結果を
表1に示す。なお、対照化合物として、比較例1の化合
物を用いた結果も示す。
【表1】 化 合 物 HIV−1 インテグラーゼIC50(μM) 3′−プロセシング ストランド転移 実施例1の化合物 9.6 9.8 比較例1の化合物 9.9 10.0 *;ウイルスのDNAをバクテリア細胞の遺伝情報内に 注入するのを促進する酵素。 表1に示すように、実施例1の化合物の抑制能力は、比
較例1の化合物と同等の能力を有していることが明らか
となった。
【0024】
【発明の効果】(1)本発明により新規なアリリデンビ
ス−クマリン誘導体を提供できた。 (2)本発明のアリリデンビス−クマリン誘導体は、
3′−プロセシング及びストランド転移に示されたHI
V−1 インテグラーゼに対する低マイクロモル(μ
M)IC50値を示したことにより、潜在的な抗AID
S薬としても有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
    分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
    基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
    ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
    ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
    基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であり、n
    が2以上のときはそれぞれが異なった前記基であっても
    よいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基お
    よび4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であり、
    は、水素原子、直鎖または分岐の、アルキル基、ア
    ルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロキシ基よ
    りなる群から選ばれた基である。)で示されるアリリデ
    ンビス−クマリン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアリリデンビス−クマリ
    ン誘導体を有効成分として含有する抗HIV−1薬剤。
  3. 【請求項3】 下記一般式(2) 【化2】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
    分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
    基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
    ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
    ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
    基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であって、
    nが2以上のときはそれぞれが異なった前記基であって
    もよいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基
    および4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であ
    る。)で示されるベンズアルデヒド誘導体と下記一般式
    (3) 【化3】 (式中、Rは、水素原子、直鎖または分岐の、アルキ
    ル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロ
    キシ基よりなる群から選ばれた基である。)で示される
    4−ヒドロキシクマリン誘導体を、有機溶剤中で反応さ
    せることを特徴とする下記一般式(1) 【化4】 (式中、nは1〜3の整数であり、Rは、直鎖または
    分岐の、アルキル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
    基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボ
    ニル基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アラ
    ルキルオキシカルボニルアルキルオキシ基、ヒドロキシ
    基およびハロゲンよりなる群から選ばれた基であり、n
    が2以上のときはそれぞれが異なった前記基であっても
    よいが、nが1のときは前記群から4−ヒドロキシ基お
    よび4−メトキシ基を除いた群から選ばれた基であり、
    は、水素原子、直鎖または分岐の、アルキル基、ア
    ルコキシ基、ジアルキルアミノ基およびヒドロキシ基よ
    りなる群から選ばれた基である。)で示されるアリリデ
    ンビス−クマリン誘導体を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103333148A (zh) * 2013-06-08 2013-10-02 中国人民解放军第四军医大学 3,3′-(3,4-二氯苯亚甲基)-双-4-羟基香豆素及其在制备抗多重耐药细菌药物中的应用

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