JP2000177978A - 仮設クレ―ン装置、及びそれを用いた作業方法 - Google Patents

仮設クレ―ン装置、及びそれを用いた作業方法

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JP2000177978A
JP2000177978A JP10375091A JP37509198A JP2000177978A JP 2000177978 A JP2000177978 A JP 2000177978A JP 10375091 A JP10375091 A JP 10375091A JP 37509198 A JP37509198 A JP 37509198A JP 2000177978 A JP2000177978 A JP 2000177978A
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crane device
temporary
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JP10375091A
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English (en)
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Takaharu Kuroyanagi
敬治 黒柳
Teruyuki Sato
輝幸 佐藤
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SOWA KIKO KK
Toshiba Plant Construction Corp
Original Assignee
SOWA KIKO KK
Toshiba Plant Construction Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原動機と発電機との夫々の回転軸が水平に配
置された発電所において、これら主機の据付、分解、再
組立作業に際して、天井クレーンの待ち時間を排除して
定期点検工事などの工期短縮を図る。 【解決手段】 主機周辺の所要の箇所に凹陥されて、立
設型の仮設クレーンの支柱下端を着脱自在に固定する基
礎20があらかじめ設けられ、その凹陥部の開口が上蓋
22により開閉自在に閉塞される小容量の仮設クレーン
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平な回転軸を有
する主機90を備えた発電所において、主機90の新規
据付や、定期点検時の分解・組立等の作業であって、軸
受け等の比較的軽量物を扱う仮設クレーン設備の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】発電所には常に天井クレーンが設けら
れ、これを用いて、主機90についての新規建設時の据
付や、定期点検時の分解・組立作業が行われる。然る
に、例えば蒸気タービン91aを原動機とする火力・原
子力発電所の定期点検工事等においては、発電機92
と、蒸気タービン91aの各作業が、別の作業グループ
によって同時に行われる。このような場合にはクレーン
作業が著しく錯綜し、双方のグループが、クレーン使用
のタイミングを調整する必要があった。調整によるクレ
ーンの占有化は、各作業グループが集中的に作業できる
点で効果を発揮してきた。そして、一方で集中的な待機
時間を生ずるが、そのための損失は必要経費として許容
せざるを得ない、とする認識が定着していた。
【0003】元来、クレーン装置の待ち時間は、発電所
の建設計画の段階から、おおよそ予測できるものであ
る。しかし、クレーン設備は工場設備等とは違い、本来
の発電運転が行われる平常時には、完全な遊休設備とな
る。したがって、最大重量物に対するクレーン容量を備
えることが第一義の必須事項で、定期点検工事等の繁忙
期の待ち時間に十分に対処することは、投資効率面から
不可能、との認識が許容されてきたものである。かくし
て、主クレーンとその十分の一程度の容量の補助クレー
ンと、の2台の天井クレーンが設置されるのが普通であ
った。しかるに、既設発電所の定期点検工事等におい
て、既設の天井クレーン装置によって不可避的に発生す
る待ち時間のための損失額は、人件費等の増加に伴い、
同一工事においても時代とともに拡大していた。また、
近年の厳しい経営環境の中で、無駄を徹底して排除する
ことの必要性と意識の高まりが浸透した。詰まるとこ
ろ、環境条件の如何を問わず、発電設備を運営する立場
からも、工事を施工する立場からも、工期を短縮するた
めの工夫は必須課題として注目を浴びるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、主機90が横軸構造(その回転
軸が水平に配置される)の発電所、例えば、その代表例
として、原動機に蒸気タービン91aが直列に連結され
る火力・原子力発電所において、主機90の据付、分
解、再組立作業に際して天井クレーンの機能を補う仮設
クレーン装置10と、これを活用する作業方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1に記載の発明は、回転軸が水平に配置され
る大型回転機器の主機90の新規据付、分解、再組立等
の作業に使用されるものであって、主機90まわりの床
に凹陥して支柱固定用基礎20が予め構築され、その凹
陥部開口が上蓋22により開閉自在に閉塞され、本体3
0の支柱33の上端に巻き上げ型の吊り機構32を有
し、その吊り機構32の容量が天井クレーンのそれに比
べて著しく小容量であり、前記上蓋22の開放状態で、
その基礎20に前記支柱33の下端が着脱自在に固定さ
れて、前記本体30が立設される仮設クレーン装置であ
る。上記の発明によれば、主機90まわりの床の所要の
位置に構築された基礎20と、必要に応じて搬入されて
基礎20に設置される本体30と、によって、適宜仮設
クレーン装置10を設置することが可能となり、小もの
の吊り荷に起因して生じていた天井クレーンの錯綜状況
を回避し、能率的な作業を実施できる。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、その本体30は、下端にフランジ33aを有する支
柱33と、基幹部31とを有し、その基幹部31が前記
支柱固定用基礎20に挿脱自在に固定されると共に、そ
のフランジ33aが基幹部31に着脱自在に固定される
仮設クレーン装置。上記の発明によれば、本体30は基
礎20と取り合う基幹部31と、支柱33を含む吊り機
構32と、によって構成されたので、基礎20の寸法・
形状が異なる場合にも、基幹部31だけを新製し、吊り
機構32を共通設備として使用することが可能となり、
特定の発電所に限らずどの発電所においても、定期点検
時等の必要に応じて、安価に活用できる仮設クレーン装
置10を提供できる。請求項3に記載の発明は、請求項
2において、蒸気タービン91a用の発電機92の芯出
し作業のために床に構築された角穴21が、基礎20と
して流用され、その角穴21に整合して前記基幹部31
の断面外周が形成されたことを特徴とする仮設クレーン
装置である。この発明によれば、分解・組立の対象が蒸
気タービン91a用の発電機92の場合に、発電機92
の専用床であるペデスタル97に設けられた芯出し作業
用の角穴21が、基礎20として流用されることによっ
て、新たに基礎20を構築する必要がなく、より安価に
仮設クレーン装置10を提供できる。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項1におい
て、前記基礎20の上面にアンカーボルトまたはアンカ
ーナットが埋設され、そのアンカーボルトまたはアンカ
ーナットを介して、前記支柱33の下端のフランジ33
aが着脱自在に固定される仮設クレーン装置である。こ
の発明によれば、本体30の重量を軽量化でき、取付性
の容易な仮設クレーン装置を提供できる。請求項5に記
載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の仮
設クレーン装置を用い、前記上蓋22を開放して、支柱
固定用基礎20にその支柱33を立設固定する工程と、
その支柱33の上端部に回動自在に突設されたアーム1
に、前記吊り機構32を配置し、その吊り機構32によ
り、前記主機90の軸受け等の、ロータに比べて比較的
軽量部品を分解または組立のために吊り上げる工程と、
を具備する仮設クレーン装置を用いた作業方法である。
この発明によれば、主機90まわりの床の所要の位置に
構築された基礎20と、必要に応じて搬入されて基礎2
0に設置される本体30と、によって、適宜仮設クレー
ン装置10を設置することが可能となり、小ものの吊り
荷に起因して生じていた天井クレーンの錯綜状況を回避
し、能率的な作業方法を実施できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の仮設クレーン装
置10の一実施例を示す側面図である。図2は、図1に
おける基礎20と基幹部31とを含む側断面図で、基礎
20に発電機92の芯出し用角穴21が利用された場合
を示す。図3は、図2におけるA−A断面矢視図、図4
その角穴21の縦断面図、図5は、基礎20に関する別
の実施例を示す側断面図で、図6のB−B断面の矢視
図、図6は、図5のC−C断面の矢視平面図である。図
7は、図5に示す基礎20に接続された、基幹部31
と、支柱33とを示す側断面図、図8は、発電所におけ
る主機90と本仮設クレーン装置10と、の大略の配置
を示す模式平面図である。
【0009】次に、図1〜図8を参照して仮設クレーン
装置10の構成を説明する。本仮設クレーン装置10
は、基礎20と本体30および吊り機構32とによって
構成される。基礎20は、主機90が横軸構造の発電
所、例えば図8に示すように、全ての火力・原子力発電
所に、時には水力発電所に設置される。その位置は、主
機90周りの床で、軸継手95、軸受部96など、本仮
設クレーン装置10が取り扱う軽量部品の近傍である。
基礎20は、図4に示す如く、平常時には蓋22が設置
され、床を構成する。本体30は、作業に際して必要に
応じて搬入され、蓋22を除いて設置される。本体30
は、基礎20と取り合う基幹部31と、それに下端が固
定される支柱33および、その支柱33の上端に回動自
在に水平に突設されたアーム1を有し、アーム1に水平
方向に移動自在に取り付けられる吊り機構32と、によ
って構成される。
【0010】図2に示す基礎20は、発電機92据付用
の専用床であるペデスタル97に構築された、発電機9
2の芯出し作業用の角穴21が利用されている。基幹部
31は既設の角穴21に固有で、芯出し作業に共用でき
るH型鋼で製作され、支柱33を接続するための共通フ
ランジ31aを備える。また、図5に示す基礎20は、
角穴21同様に蓋22を備え、アンカーを構成する基礎
ボルト23と、ナットによってレベル出しが可能な基礎
フランジ24とを備える。この基礎20は、図7のよう
に、共通フランジ31aを備えた基幹部31を接続し、
支柱33下端のフランジ33aを接続可能に構成されて
いる。
【0011】以下、本仮設クレーン装置10の作用を説
明する。まず、仮設クレーン装置10の天井クレーンと
の連携作用について説明する。ここでは、仮設クレーン
装置10が典型的に機能を発揮する例として、火力・原
子力発電所における例、すなわち、主機90が、蒸気タ
ービン91aとタービン発電機92と、によって構成さ
れている場合のうち、まず発電機92の分解・組立作業
について述べる。発電機92の分解・点検には、さまざ
まな構成部品の中で圧倒的な重量を誇るロータ(回転
子、図示省略)93を取り出す必要がある。それには、
まず、原動機との軸継手95の接続を解き、ステータ
(固定子、図示省略)94に挿通されたままの状態で、
主軸の両端にある軸受部96の各種部品を取り外し、専
用治具による仮支持状態を得る必要がある。
【0012】天井クレーンが、その容量に基づいて本来
の機能を発揮するのは、それらの比較的軽量部品を取り
出した以後である。それ迄は、例えばロータ93重量を
70〜80tonとすれば、軸受端のエンドカバーは3
〜4ton、これを除けば、すべてが1ton未満の微
々たるものである。しかも、2箇所の軸受部96につい
て、軽量部品を次々に取り扱う時間は、全作業時間の中
で大きな比率を占める。従って、発電機92側の作業に
専用に設けられ、軸受周辺を作動範囲とする小規模の仮
設クレーン装置10は、タービン側の作業との干渉を大
幅に回避させる。調整によって天井クレーン待ち時間を
過ごしていた不都合を排除することができる。
【0013】タービン側では、発電機側よりいっそう効
果的に作用する可能性がある。一般に、蒸気タービン9
1aは、蒸気の作動温度別の4〜6台が、それぞれの長
尺の回転軸が同一軸芯となるように、1台の発電機92
に一直線に直列に接続されている。まず最初に、上下に
2つ割のケーシングを締結するボルトを除去し、ケーシ
ングの上半を取り除き、夫々の軸継手95の接続を解
き、更に軸受部96周辺の上半を取り除いた後、回転軸
と一体の回転翼が吊り出される。この場合に、大容量の
天井クレーンを必要とする重量物は、ケーシングと回転
翼のみで、上下2つ割のケーシングを締結している直径
100mm規模の多数の大径ボルトも、軸受周辺の機器
・部品も、天井クレーンにとっては微々たる重量であ
る。
【0014】従って、蒸気タービン91aの作業専用
に、タービン本体周辺を作動範囲とする小規模の仮設ク
レーン装置10を設ければ、発電機側との干渉を大幅に
回避させ、前述の双方の作業グループの調整によって無
為に天井クレーン待ち時間を過ごしていた不都合を排除
することができる。この場合、作動温度別の1台毎に回
転翼まで一気に分解するか、全ての台数についてケーシ
ング、及び軸受部96の上半を同時に分解するか、に関
する選択の余地はある。しかし、後者の場合、作業人員
と仮設クレーン装置10とを各機に投入すれば、理論上
の作業工期は、タービンの作動温度別の台数に殆ど無関
係に短縮できる理屈である。緊急時など、格別な工期短
縮の必要がある場合には、威力を発揮できる作業方法を
構成できる。
【0015】天井クレーンとの連携作用について、火力
・原子力発電所と水力発電所と、の相違点の1つは、大
規模な水力発電所がおおむね竪軸構造で、上部の発電機
から下部の水車へと順次、分解される点がある。この場
合、原動機としての水車と、発電機との間で、天井クレ
ーン待ちの錯綜状態は生じ難い。もう1つの相違点は、
原動機の定格要項が、水力では自然条件が決定的な要因
をなすのに対して、火力・原子力では人為的に決定され
る点である。従って定格要項が、例えば、最大出力が1
10万kWで、回転速度も1800rpmとされるな
ど、新規の建設機器に同一定格機が次々に採用される時
代が続く、等の状況が存在する。このことは、発電機や
タービンの軸受周辺機器のサイズや構造を基本的に安定
させ、それを扱う仮設クレーン装置の容量規模を安定さ
せて甚だ好都合である。
【0016】いっぽう、同一発電所において、仮設クレ
ーン装置10が扱う最大重量の部品は、一般にタービン
側より発電機側と云える。しかし、その重量差は常に微
少であり、容量的に共用が可能である。また、時代と共
に主機90が最大定格容量を増してきた歴史の中で、現
存する最大容量機のための仮設クレーン装置10、たと
えば、容量1〜2ton程度の機種を1種類だけ準備す
れば、どの発電所においても、ほぼ共通に目的を達する
ことができる。すなわち、火力・原子力発電所における
工事用の共通設備として仮設クレーン装置10は経済的
に目的を達する条件を備えている。
【0017】次に、仮設クレーン装置10の構造的な特
徴に基づく作用について説明する。仮設クレーン装置1
0は、主機90周りの床にあらかじめ構築されて転倒力
に耐える基礎20と、基礎20に設置するために必要に
応じて搬入される本体30と、によって構成される。基
礎20を床に設けることは、転倒力等に耐える支持強度
を、安価にかつ最小スペースで確保できる。すなわち、
仮設クレーン装置10自体が作業空間を占有して作業性
を害する虞れがない。トラック等の車載クレーンを、既
に運転を開始した発電所の、発電機92等の周辺に搬入
することは、天井クレーン容量からは可能であっても、
設置スペースを確保する余地はない。また、基礎20を
設けるための所要の位置は、主機90周辺に限定され、
適切な長さのアーム1を備えれば、機能として位置固定
方式で支障がない。これら機能上の作用のほか、基礎2
0を個々に設ける必要はあるが、待ち時間の排除や長期
にわたる繰り返しの活用を考慮すれば、その経済的効果
は余りある。また、既設の発電所にも追加構築して、そ
の機能を発揮させることができる。平常は、基礎20に
蓋22を施して床の機能を備えることが可能であり、発
電所内の景観を損ねることもない。極めて実用的な機能
を備えると云える。
【0018】仮設クレーン装置10の本体30が、支柱
33とその上端に取付られる吊り機構32と、該吊り機
構32を含んで支柱33の下端を支持し、基礎20と取
り合うための基幹部31と、によって構成されたこと
は、共通設備としての堅実性、実用性を高めるものであ
る。仮設クレーン装置10の本体30を共通設備として
保有する、とすれば、基礎20と本体30と、の取り合
い寸法を共通化することが必須事項となる。然るに基礎
20は、一般に、蒸気タービン91aや発電機92の据
付床面を穿って構築される。新設の発電所で建設時にあ
らかじめ構築されることも、既設の発電所で設置スペー
スを詮索して後、構築されることもある。様々な事情か
ら所定の統一寸法に構築できる保証はない。この場合、
基礎20と取り合う基幹部31を分離可能に構成すれ
ば、必要に応じて基幹部31だけを新製し、本体30の
主要部である吊り機構32を完全な共通設備とすること
ができる。場合によっては基幹部31も発電所に固有の
設備ではなく、何種類かの中の1つの共通設備として機
能させることが可能で、経済的な運営ができる。
【0019】タービン用発電機92の芯出し作業のため
に床に構築された角穴21が、基礎20として流用され
る仮設クレーン装置10は、仮設クレーン装置10のた
めに専用の基礎20を設ける必要がない。この場合に
も、基幹部31は多くの発電所で共用できる可能性があ
り、経済的に仮設クレーン装置10を設置できる。芯出
し作業用の角穴21は、1辺が150〜300mmの長
方形、又は正方形で、挿入するH形鋼にちょうど合うよ
うに構築され、深さは600〜700mm程度である。
この角穴は本来、そこに長さ1m程度のH形鋼が挿入さ
れ、H形鋼を背に、油圧ジャッキで発電機92の脚を水
平に押すようにして発電機92の微少移動が企てられ
る。
【0020】ロータ93や、更に重いステータ94で構
成された超重量物である発電機92は、発電機92専用
の据付床であるペデスタル97上に載置され、角穴21
も、このペデスタル97の4カ所に構築されている。そ
の位置は、発電機92の脚が設けられた長手方向の両端
の両脇で、軸受部と至近の距離にある。仮設クレーン装
置10の基礎20として、申し分のない位置、寸法、強
度、を備えている。図2に示した基幹部31の実施例
は、上記の芯出し作業用の治具としてのH型鋼を兼ねた
構造に製作されている。仮設クレーン装置10の存在が
芯出し作業を阻害することはなく、組立作業に仮設クレ
ーン装置10を活用したあと、引き続いて芯出し作業に
活用できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、主機90まわりの床の所要の位置に構築された
基礎20と、必要に応じて搬入されて基礎20に設置さ
れる本体30と、によって、適宜仮設クレーン装置10
を設置することが可能となり、小ものの吊り荷に起因し
て生じていた天井クレーンの錯綜状況を回避し、能率的
な作業を実施できる。例えば、発電所等において特に横
軸構造の主機の分解・点検・再組立作業の場合に、原動
機と発電機92等との、双方の作業グループによる天井
クレーンの待ち時間を排除して、作業工期を短縮した作
業方法を提供できる。特にタービン側においては、通
常、作動温度別の4〜6台の蒸気タービン91aが作業
の対象であり、天井クレーンに関するこれら相互の干渉
をも大幅に排除した作業方法を提供できる。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、本体30
が基幹部31を備えたので、発電所等における事情によ
って様々に変わり得る基礎20の構造・寸法に対応し
て、支柱33を含む吊り機構32を共用設備とすること
が可能となり、無数の発電所等向けに経済的な仮設クレ
ーン装置10を提供できる。請求項3に記載の発明によ
れば、蒸気タービン91a用の発電機92の場合には、
ペデスタル97に設けられた発電機の芯出し作業用の角
穴21を基礎20とすることが可能であり、経済的な仮
設クレーン装置10を提供できる。
【0023】請求項4に記載の本発明は、前記基礎20
の上面にアンカーボルトまたはアンカーナットが埋設さ
れ、そのアンカーボルトまたはアンカーナットを介し
て、前記支柱33の下端のフランジ33aが着脱自在に
固定される仮設クレーン装置である。この発明によれ
ば、本体30の重量を軽量化でき、取付性の容易な仮設
クレーン装置を提供できる。請求項5に記載の発明によ
れば、主機90まわりの床の所要の位置に構築された基
礎20と、必要に応じて搬入されて基礎20に設置され
る本体30と、によって、適宜仮設クレーン装置10を
設置することが可能となり、小ものの吊り荷に起因して
生じていた天井クレーンの錯綜状況を回避し、能率的な
作業方法を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮設クレーン装置10の一実施例を示
す側面図。
【図2】図1における基礎20と基幹部31とを含む側
断面図で、基礎20に発電機92の芯出し用角穴21が
利用された場合を示す。
【図3】図2におけるA−A断面矢視図。
【図4】図2の角穴21の側断面図。
【図5】基礎20に関する別の実施例を示す側断面図で
図6のB−B断面の矢視図。
【図6】図5のC−C断面の矢視平面図。
【図7】図5に示す基礎20に接続された、基幹部31
と、支柱33とを示す側断面図。
【図8】発電所における主機90と仮設クレーン装置1
0との大略の配置を示す模式平面図。
【符号の説明】
1 アーム 10 仮設クレーン装置 20 基礎 21 角穴 22 蓋 23 基礎ボルト 24 基礎フランジ 30 本体 31 基幹部 31a 共通フランジ 32 吊り機構 33 支柱 33a フランジ 90 主機 91a 蒸気タービン 92 発電機 93 ロータ(回転子) 94 ステータ(固定子) 95 軸継手 96 軸受部 97 ペデスタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 輝幸 三重県桑名市春日町37番地 桑和機工株式 会社内 Fターム(参考) 3F202 AA02 BA01 BA08 3F205 AA01 BA06 CA01 CA05 CA06 CA09 KA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が水平に配置される大型回転機器
    の主機90の新規据付、分解、再組立等の作業に使用さ
    れるものであって、 その主機90まわりの床に凹陥して支柱固定用基礎20
    が予め構築され、その凹陥部開口が上蓋22により開閉
    自在に閉塞され、 本体30の支柱33の上端に巻き上げ型の吊り機構32
    を有し、 その吊り機構32の容量が天井クレーンのそれに比べて
    著しく小容量であり、 前記上蓋22の開放状態で、その基礎20に前記支柱3
    3の下端が着脱自在に固定されて、前記本体30が立設
    される仮設クレーン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、その本体30は、下
    端にフランジ33aを有する支柱33と、基幹部31と
    を有し、 その基幹部31が前記支柱固定用基礎20に挿脱自在に
    固定されると共に、支柱33のフランジ33aが基幹部
    31に着脱自在に固定される仮設クレーン装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 蒸気タービン91a用の発電機92の芯出し作業のため
    に床に構築された角穴21が、基礎20として流用さ
    れ、 その角穴21に整合して前記基幹部31の断面外周が形
    成されたことを特徴とする仮設クレーン装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記基礎20の上面
    にアンカーボルトまたはアンカーナットが埋設され、そ
    のアンカーボルトまたはアンカーナットを介して、前記
    支柱33の下端のフランジ33aが着脱自在に固定され
    る仮設クレーン装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    仮設クレーン装置を用い、前記上蓋22を開放して、支
    柱固定用基礎20にその支柱33を立設固定する工程
    と、その支柱33の上端部に回動自在に突設されたアー
    ム1に、前記吊り機構32を配置し、その吊り機構32
    により、前記主機90の軸受け等の、ロータに比べて比
    較的軽量部品を分解または組立のために吊り上げる工程
    と、を具備する仮設クレーン装置を用いた作業方法。
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