JP2000177587A - 車両制駆動方法及び車両制駆動装置 - Google Patents

車両制駆動方法及び車両制駆動装置

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JP2000177587A
JP2000177587A JP35757098A JP35757098A JP2000177587A JP 2000177587 A JP2000177587 A JP 2000177587A JP 35757098 A JP35757098 A JP 35757098A JP 35757098 A JP35757098 A JP 35757098A JP 2000177587 A JP2000177587 A JP 2000177587A
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brake
braking
vehicle braking
wheel
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Takanori Obara
孝則 小原
Eiichi Maehashi
栄一 前橋
Seigo Uchida
清五 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪とレールの間の粘着低下を簡単な構成で
効率良く防止することができる車両制駆動方法及び車両
制駆動装置を提供する。 【解決手段】 車輪5の駆動機構及び車輪5、8を制動
する電気ブレーキ又はコンバータブレーキ等の非接触式
ブレーキ6と、車輪の踏面に制輪子7b、9bを当てて
制動する踏面ブレーキ7、9と、各部を制御する制御部
22、26、31、32とを備えている。そして、踏面
ブレーキの制輪子を、実質的にブレーキ力が生じない程
度の弱い力で車輪踏面に当てる踏面清掃モードで踏面ブ
レーキを作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両を制動力
及び駆動力を向上させるための車両制駆動方法及び車両
制駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、一般的な鉄道車両の構成を示す
図である。電動車(以下、M車という)1と付随車(以
下、T車という)2は、車両連結器3で連結されてい
る。M車1の屋根には、架線から電力を取り出すパンタ
グラフ4が配設されている。また、M車1の車輪5の近
傍には、電気ブレーキとして稼働するモータ6と、空気
ブレーキとして稼働する踏面ブレーキ7が配設されてい
る。一方、T車2の車輪8の近傍には、空気ブレーキと
して稼働する踏面ブレーキ9が配設されている。
【0003】図5は、図4に示すM車1とT車2の従来
の車両制駆動装置の概略を示す構成図である。鉄道車両
が高速走行中に、運転士によりブレーキ設定部10のブ
レーキハンドル11が操作されると、電気ブレーキ指令
が、ブレーキ設定部10からM車1のブレーキ制御装置
12を介して力行制御装置13に送出される。すると、
モータ14の電動が停止されて、電気ブレーキの作動が
開始される。このとき、車輪5の回転力によりモータ1
4で発電(回生)された電力は、力行制御装置13介し
てパンタグラフ4又は抵抗器15に送出される。
【0004】その後、鉄道車両が低速走行になると、電
気ブレーキ無効指令が、力行制御装置13からブレーキ
制御装置12を介してブレーキ設定部10に送出され
る。そして、空気ブレーキ指令が、ブレーキ設定部10
からM車1のブレーキ制御装置12及びT車2のブレー
キ制御装置16に送出される。すると、空気ブレーキ用
の空気が、M車1の空気溜め17及びT車2の空気溜め
18から踏面ブレーキ7及び9を構成するシリンダ7a
及び9a内にそれぞれ注入される。そして、各シリンダ
7a及び9aに取り付けられている制輪子7b及び9b
が、車輪5及び8に押しつけられて、空気ブレーキの作
動が開始され、鉄道車両を完全に停止させる。
【0005】尚、車輪5及び8が滑走して電気ブレーキ
が失効した場合は、電気ブレーキ失効指令が、力行制御
装置13からブレーキ制御装置12を介してブレーキ設
定部10に送出され、上述した動作と同様に空気ブレー
キが作動するようになっている。このように、ブレーキ
初期段階においては、電気ブレーキのバックアップ的に
装着されている空気ブレーキは作動せず、電気ブレーキ
のみが作動して鉄道車両に制動をかける。そして、ブレ
ーキ後期段階において電気ブレーキが無効となったとき
のみ、空気ブレーキが作動して鉄道車両に制動をかけ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】鉄道車両における車輪
とレールの間の粘着力が低下すると、ブレーキ時の滑走
やカ行時の空転が頻繁に起こるようになり、車輪が部分
的に磨耗(車輪フラット)したり、レールが傷付いたり
することがある。車輪やレールが損傷を受けると、騒音
や振動が発生したり、所定の加減速が支障をきたすよう
になり、列車の円滑運転や定時運転が阻害される。さら
に、最悪の場合は車輪やレールが破壊して前途運転不能
に陥る可能性もある。この粘着低下は、降雨時、特に降
雨初期、降霜時、降雪時に著しい。
【0007】このような粘着低下が生じる原因として
は、以下のことが考えられる。即ち、レール塗油器やフ
ランジ塗油器による塗油が車輪の踏面に回り込んだり、
車両各部位への注油が車輪の踏面上に落下して付着す
る。これらの油脂や汚れ等は、車輪回転にともなってレ
ール面から車輪の踏面全体に転写されて油脂膜や汚れ膜
等が形成される。さらに、降雨等による水も車輪の踏面
全体に転写されて水膜が形成される。従って、この油脂
膜や汚れ膜、水膜等が車輪とレールの間の粘着面の形成
を阻害して粘着低下させる。
【0008】上述した従来の車両制駆動装置において
は、粘着低下が生じて車輪が滑走し、電気ブレーキが失
効したときは、即座に空気ブレーキに切り換えるように
しているが、それでも若干のタイムラグが生じる。従っ
て、ある程度の車輪フラットやレール傷を免れることは
できない。また、踏面ブレーキの代わりにディスクブレ
ーキを装備している鉄道車両においては、専用の踏面清
掃子や増粘着研磨子が増設されている。しかし、これら
の踏面清掃子や増粘着研磨子は、車輪の踏面に常時押し
つけておくと、走行抵抗を生じさせるばかりでなく車輪
や清掃子等の摩耗が激しい。そこで、ブレーキ時のみ清
掃子等を動作させることとしているが、長い間ブレーキ
をかけないで力行や惰行をした場合は、清掃子で車輪を
清掃する頻度が低くなって車輪踏み面の粘着力低下防止
の効果が薄い。また、特開平3−231064には、車
輪の増粘着研磨子を一定時間間隔で作動させるという提
案がなされているが、このような対策が行えるのは増粘
着研磨子を装備した車両のみであって、一般の車両には
適用することはできない。
【0009】本発明は、このような課題に対応するため
になされたもので、車輪とレールの間の粘着低下を簡単
な構成で効率良く防止することができる車両制駆動方法
及び車両制駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の車両制駆動方法は、 踏面ブレーキの制輪
子を、実質的にブレーキ力が生じない程度の弱い力で車
輪踏面に当てて該面を清掃し、車輪踏面のレールに対す
る粘着力を向上させることを特徴とする。特に、 降雨
時に、踏面ブレーキの制輪子を、実質的にブレーキ力が
生じない程度の弱い力で車輪踏面に当てて該面を清掃
し、車輪踏面のレールに対する粘着力を向上させること
を特徴とする。
【0011】このような方法により、踏面ブレーキの制
輪子は、車輪踏面に軽く接触した状態で摺動することに
なる。これにより、車輪踏面の付着物や水膜は掻き落と
されるので、車輪の踏面のレールに対する粘着力を回復
させることができる。従って、車輪フラットやレール傷
を防止することができると共に、踏面ブレーキの安定し
たブレーキ力を確保することができる。付言すれば、本
発明は、上述の踏面清掃子や増粘着研磨子が装備されて
いない車両であって制輪子のみを装備した車両において
も車輪踏面の清掃効果を得ることができのみならず、電
気ブレーキ等の異なるブレーキ手段が動作している場合
にも同時に車輪踏面の清掃効果を得ることができるもの
である。
【0012】上記課題を解決するため、本発明の車両制
駆動装置は、 車輪の駆動機構と、車輪を制動する電気
ブレーキ又はコンバータブレーキ等の非接触式ブレーキ
と、 車輪の踏面に制輪子を当てて制動する踏面ブレー
キと、 各部を制御する制御部と、を備え、 踏面ブレ
ーキの制輪子を、実質的にブレーキ力が生じない程度の
弱い力で車輪踏面に当てる踏面清掃モードで踏面ブレー
キを作動させうることを特徴とする。
【0013】このような構成により、上述したように車
輪フラットやレール傷を防止することができると共に、
踏面ブレーキの安定したブレーキ力を確保することがで
きる。この踏面ブレーキの安定したブレーキ力は、特
に、非接触式ブレーキが無効となったり失効したときに
有効であり、鉄道車両運行の安全性を高めることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の車両制駆動方法において
は、一定の間隔で踏面清掃を行うことが好ましい。この
ように、踏面ブレーキを間欠的に作動させることによ
り、制輪子や車輪の極端な磨耗を防止することができる
と共に、走行抵抗の増加を回避することができる。
【0015】また、制動及び/又は力行と連動させて自
動的に踏面清掃を行うことが好ましい。このように、車
両の運行に合わせて踏面ブレーキを自動作動させること
により、運転士が特別の動作を行わなくても、車輪踏面
の付着物や水膜を掻き落とすことができる。従って、車
輪の踏面のレールに対する粘着力を高い状態に常時維持
することができる。
【0016】本発明の車両制駆動装置においては、上記
制御部が、降雨を検知するセンサからの降雨信号を入力
されて自動的に上記踏面ブレーキを踏面清掃モードで動
作させることが好ましい。このように、降雨が始まった
段階で踏面ブレーキを自動作動させることにより、運転
士が特別の動作を行わなくても、車輪踏面の付着物や水
膜を掻き落とすことができる。従って、車輪フラットや
レール傷を防止することができると共に、踏面ブレーキ
の安定したブレーキ力を確保することができる。
【0017】また、上記降雨センサが、運転席ウィンド
ウのワイパスイッチ又は旋回窓スイッチであることが好
ましい。このように、スイッチ類が降雨センサとして設
定されていることにより、スイッチがオン状態になった
と同時に車輪踏面の清掃を開始することができる。
【0018】また、上記非接触式ブレーキ動作の直前又
は開始と同時に上記踏面清掃モードで踏面ブレーキを動
作させることが好ましい。このように、非接触式ブレー
キの動作が開始すれば必ず車輪踏面の清掃も開始するよ
うにしているので、非接触式ブレーキのブレーキ力を向
上させることができる。さらに、非接触式ブレーキが無
効や失効となっても、踏面ブレーキを即座に作動させる
ことができる。
【0019】また、上記制御部が、アンチロックブレー
キの稼働又は空転検知の信号を受け、それらの信号と連
動して上記踏面ブレーキを踏面清掃モードで動作させる
ことが好ましい。このように、車輪の滑走や空転が始ま
ると同時に車輪踏面の清掃も開始するようにしているの
で、車輪の滑走や空転を短時間で止めることができる。
従って、車輪フラットやレール傷を防止することができ
る。
【0020】また、上記制御部が、踏面ブレーキ不使用
で走行した距離を積算する手段を備え、該距離が一定以
上となった場合に上記踏面ブレーキを踏面清掃モードで
動作させることが好ましい。このように、踏面ブレーキ
不使用状態で一定距離走行した後は必ず車輪踏面の清掃
を自動的に行うようにしているので、その間に車輪に付
着した汚れ等を確実に落とすことができる。従って、車
輪フラットやレール傷を防止することができると共に、
踏面ブレーキの安定したブレーキ力を確保することがで
きる。
【0021】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例に
係る車両制駆動装置を説明する。図1は、本発明の1実
施例に係る車両制駆動装置の概略を示す構成図である。
この車両制駆動装置は、制動機構、駆動機構及び粘着低
下防止機構で大略構成されており、図4に示す鉄道車両
に装備されているとする。先ず、制動機構について説明
する。鉄道車両が高速走行中に、運転士によりブレーキ
設定部20のブレーキハンドル21が操作されると、電
気ブレーキ指令が、ブレーキ設定部20からM車1のブ
レーキ制御装置22を介して力行制御装置23に送出さ
れる。すると、モータ24の電動が停止されて、電気ブ
レーキの作動が開始される。このとき、車輪5の回転力
によりモータ24で発電(回生)された電力は、力行制
御装置23介してパンタグラフ4又は抵抗器25に送出
される。
【0022】その後、鉄道車両が低速走行になると、電
気ブレーキ無効指令が、力行制御装置23からブレーキ
制御装置22を介してブレーキ設定部20に送出され
る。そして、空気ブレーキ指令が、ブレーキ設定部20
からM車1のブレーキ制御装置22及びT車2のブレー
キ制御装置26に送出される。すると、空気ブレーキ用
の空気が、M車1の空気溜め27及びT車2の空気溜め
28から踏面ブレーキ7及び9を構成するシリンダ7a
及び9a内にそれぞれ注入される。そして、各シリンダ
7a及び9aに取り付けられている制輪子7b及び9b
が、車輪5及び8に押しつけられて、空気ブレーキの作
動が開始され、鉄道車両を完全に停止させる。尚、電気
ブレーキのような非接触式ブレーキであればコンバータ
ブレーキも使用可能である。
【0023】図2は、図1のM車1のブレーキ制御装置
22及びT車2のブレーキ制御装置26の詳細を示す構
成図である。ブレーキ受量器22aは、ブレーキ設定部
20からのブレーキ指令と、応荷重弁22bから出力さ
れ圧力検出装置22cで電気信号に変換された応荷重信
号とにより、電空変換弁22dに空気ブレーキ指令を送
出し、力行制御装置23にカ行応荷重信号及び電気ブレ
ーキ指令を送出するようになっている。
【0024】電空変換弁22dは、ブレーキ受量器22
aからの空気ブレーキ指令を空気圧力に変換し、中継弁
22eに供給空気を給排気するようになっている。応荷
重弁26aは、乗客の多寡により変化する空気バネ圧力
を検知して踏面ブレーキ9の圧力を制御し、車両の減速
度を一定に保つようになっている。多段式中継弁26b
は、有効面積が異なる複数の膜板から成る中継弁部と電
磁弁部より構成されている。ブレーキ設定部20からの
オン・オフ指令により、各電磁弁部が各中継弁部の圧力
空気を給排気するようになっている。
【0025】次に、本発明の特徴的な部分である粘着低
下防止機構について説明する。この粘着低下防止機構
は、空気ブレーキである踏面ブレーキ7及び9が本来持
っている踏面清掃機能や水膜除去機能を有効に利用し
て、車輪5及び8とレールの間の粘着力の低下を防止す
るための機構である。即ち、踏面ブレーキ7及び9をブ
レーキ力が発生しない程度の最小限の押しつけ力で動作
させて、踏面を清掃したり水膜を除去し、車輪5及び8
とレールの間の粘着力を向上させる機構である。
【0026】粘着低下情報が、M車1の清掃制御装置3
1及びT車2の清掃制御装置32にそれぞれ送出される
と、踏面清掃モード指令が、M車1のブレーキ制御装置
22及びT車2のブレーキ制御装置26にそれぞれ送出
される。すると、踏面清掃モード用の空気が、M車1の
空気溜め27及びT車2の空気溜め28から踏面ブレー
キ7及び9を構成するシリンダ7a及び9a内にそれぞ
れ注入される。この踏面清掃モード時の空気圧は、通常
の空気ブレーキ時の空気圧よりも低圧である。従って、
各シリンダ7a及び9aに取り付けられている制輪子7
b及び9bは、実質的にブレーキ力が生じない程度の弱
い力で車輪5及び8の踏面に押しつけられて各踏面を清
掃する。これにより、車輪5及び8の踏面のレールに対
する粘着力を向上させることができる。
【0027】上記粘着低下情報を得る手段としては、運
転士により操作可能な手動スイッチ33、降雨等による
水滴を検知する降雨センサ34、滑走防止装置(アンチ
ロックブレーキ)35、空転検知装置(力行再粘着装
置)36等が用いられる。手動スイッチ33を用いると
きは、運転士によるオン信号を粘着低下情報として入力
する。これにより、踏面清掃モードを降雨時等に限らず
任意の時に動作させることができる。降雨センサ34を
用いるときは、例えば運転席ウィンドウの電気ワイパス
イッチや旋回ウィンドウのスイッチからのオン信号、あ
るいは運転席ウィンドウや行き先表示ウィンドウに付着
した雨滴を画像処理する装置から出力される雨滴画像信
号を粘着低下情報として入力する。これにより、踏面清
掃モードを降雨時等に自動的に動作させることができ
る。
【0028】滑走防止装置(アンチロックブレーキ)3
5や空転検知装置(力行再粘着装置)36を用いるとき
は、それらの稼働頻度をメモリに記憶しておき、一定頻
度を越えたときに出力される信号を粘着低下情報として
入力する。これにより、踏面清掃モードを各装置35、
36と連動させることができる。また、上述した粘着低
下情報を得る手段を外部に持たず、清掃制御装置31及
び32が、踏面ブレーキ7及び9を不使用で走行した距
離を積算する手段を予め内蔵しておき、その距離が一定
以上となったときに踏面清掃モードを自動的に動作させ
る構成としてもよい。これにより、手動スイッチ33の
操作忘れ等を回避することができ、踏面清掃モードを確
実に作動させることができる。
【0029】清掃制御装置31及び32における踏面ブ
レーキ7及び9の作動制御タイミングとしては、一定の
間隔、即ち間欠的に行うか、制動及び/又は力行と連動
させて自動的に行うか、非接触式ブレーキ動作の直前又
は開始と同時に行うようにする。間欠的作動制御タイミ
ングとすることにより、制輪子7b及び9bの過度な磨
耗を防止することができ、ブレーキ力の低下を回避する
ことができる。制動及び/又は力行と連動させた自動的
作動制御タイミングとすることにより、車輪5及び8の
踏面を常時綺麗な状態にしておくことができ、車輪5及
び8の踏面のレールに対する粘着力を向上させることが
できる。非接触式ブレーキ動作の直前又は開始と同時作
動制御タイミングとすることにより、非接触式ブレーキ
のブレーキ力を向上させることができる。さらに、後の
空気ブレーキへの移行も、既に踏面ブレーキ7及び9は
作動しており、その作動距離が短いので、迅速かつ確実
であってスムーズに行うことができる。
【0030】図3は、本発明の別の実施例に係る車両制
駆動装置の概略を示す構成図であり、図1の車両制駆動
装置と同一構成箇所は同一番号を付して説明を省略す
る。図1の車両制駆動装置は、空気ブレーキ用及び踏面
清掃モード用に使用される空気溜め27及び28が、ブ
レーキ制御装置22及び26を介して踏面ブレーキ7及
び9のシリンダ7a及び9aに接続されていたのに対
し、この車両制駆動装置は、踏面清掃モード専用の空気
溜め37及び38が、清掃制御装置31及び32を介し
て踏面ブレーキ7及び9のシリンダ7a及び9aに接続
されている点で異なる構成となっている。このような構
成によっても、図1の車両制駆動装置と同様の効果を奏
する。
【0031】尚、上述した各実施形態においては、踏面
ブレーキ7及び9の制輪子7b及び9bをシリンダ7a
及び9aによる空気圧で作動させるように構成している
が、電磁石等にる電磁力で作動させるように構成しても
同様の効果を奏する。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、降雨時等の粘着低下時にブレーキ力を安定化
することができる。走行中に常に動作させれば、力行時
の空転も防止することができる。また、耐雪ブレーキに
適した設定にすれば、従来型の制輪子より磨耗を大幅に
低減することができる。自動的に作動可能であるので、
運転士の労力を軽減することができる。軌道電流を車輪
によって短絡することで構成する軌道回路を確実に動作
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る車両制駆動装置の概略
を示す構成図である。
【図2】図1のM車のブレーキ制御装置及びT車のブレ
ーキ制御装置の詳細を示す構成図である。
【図3】本発明の別の実施例に係る車両制駆動装置の概
略を示す構成図である。
【図4】一般的な鉄道車両の構成を示す図である。
【図5】従来の車両制駆動装置の概略を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 電動車 2 付随車 3 車両連結器 4 パンタグラフ 5 車輪 6 モータ 7 踏面ブレーキ 7a シリンダ 7b 制輪子 8 車輪 9 踏面ブレーキ 9a シリンダ 9b 制輪子 20 ブレーキ設定
部 21 ブレーキハンドル 22 ブレーキ制
御装置 22a ブレーキ受量器 22b 応荷重弁 22c 圧力検出装置 22d 電空変換
弁 22e 中継弁 23 力行制御装
置 24 モータ 25 抵抗器 26 ブレーキ制御装置 26a 応荷重弁 26b 多段式中継弁 27 空気溜め 28 空気溜め 31 清掃制御装
置 32 清掃制御装置 33 手動スイッ
チ 34 降雨センサ 35 滑走防止装
置 36 空転検知装置 37 空気溜め 38 空気溜め
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 清五 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 Fターム(参考) 5H115 PC02 PG01 PI01 PU01 QE14 QI03 QI04 QI08 QI12 TO10 TO26 TO30 TW07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 踏面ブレーキの制輪子を、実質的にブレ
    ーキ力が生じない程度の弱い力で車輪踏面に当てて該面
    を清掃し、車輪踏面のレールに対する粘着力を向上させ
    ることを特徴とする車両制駆動方法。
  2. 【請求項2】 降雨時に、踏面ブレーキの制輪子を、実
    質的にブレーキ力が生じない程度の弱い力で車輪踏面に
    当てて該面を清掃し、車輪踏面のレールに対する粘着力
    を向上させることを特徴とする車両制駆動方法。
  3. 【請求項3】 一定の間隔で踏面清掃を行うことを特徴
    とする請求項1又は2記載の車両制駆動方法。
  4. 【請求項4】 制動及び/又は力行と連動させて自動的
    に踏面清掃を行うことを特徴とする請求項1又は2記載
    の車両制駆動方法。
  5. 【請求項5】 車輪の駆動機構と、 車輪を制動する電気ブレーキ又はコンバータブレーキ等
    の非接触式ブレーキと、 車輪の踏面に制輪子を当てて制動する踏面ブレーキと、 各部を制御する制御部と、を備え、 踏面ブレーキの制輪子を、実質的にブレーキ力が生じな
    い程度の弱い力で車輪踏面に当てる踏面清掃モードで踏
    面ブレーキを作動させうることを特徴とする車両制駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 上記制御部が、降雨を検知するセンサか
    らの降雨信号を入力されて自動的に上記踏面ブレーキを
    踏面清掃モードで動作させることを特徴とする請求項5
    記載の車両制駆動装置。
  7. 【請求項7】 上記降雨センサが、運転席ウィンドウの
    ワイパスイッチ又は旋回窓スイッチであることを特徴と
    する請求項6記載の車両制駆動装置。
  8. 【請求項8】 上記非接触式ブレーキ動作の直前又は開
    始と同時に上記踏面清掃モードで踏面ブレーキを動作さ
    せることを特徴とする請求項5又は6記載の車両制駆動
    装置。
  9. 【請求項9】 上記制御部が、アンチロックブレーキの
    稼働又は空転検知の信号を受け、それらの信号と連動し
    て上記踏面ブレーキを踏面清掃モードで動作させること
    を特徴とする請求項5記載の車両制駆動装置。
  10. 【請求項10】 上記制御部が、踏面ブレーキ不使用で
    走行した距離を積算する手段を備え、該距離が一定以上
    となった場合に上記踏面ブレーキを踏面清掃モードで動
    作させることを特徴とする請求項5記載の車両制駆動装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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