JP2000176490A - 含炭汚泥の処理方法 - Google Patents

含炭汚泥の処理方法

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JP2000176490A
JP2000176490A JP10353640A JP35364098A JP2000176490A JP 2000176490 A JP2000176490 A JP 2000176490A JP 10353640 A JP10353640 A JP 10353640A JP 35364098 A JP35364098 A JP 35364098A JP 2000176490 A JP2000176490 A JP 2000176490A
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oil
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water
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Touichi Asano
闘一 浅野
Toshihiko Miyagawa
俊彦 宮川
Atsuo Nagasawa
敦夫 長澤
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Mitsubishi Materials Corp
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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 含炭汚泥ケーキに油分(燃料油、廃油等)を
添加し、固形分を微粒子化分散させ流体燃料化を図り、
汚泥の有機性物質を熱エネルギーに転換することによ
り、汚泥を円滑に処理することができて、汚泥公害問題
を解決し、かつ石炭の持つ熱エネルギーを加味した新し
い組成の燃料を供給することができる含炭汚泥の処理方
法の提供。 【解決手段】 有機汚泥2に微粉炭1を添加した含炭汚
泥5を濾過脱水して得られた含炭汚泥ケーキ7に油分1
0を添加した後、湿式粉砕することにより、粗製混合燃
料13を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、都市下
水、その他の有機性廃水から発生する余剰汚泥、消化汚
泥等の有機汚泥に微粉炭(石炭成分)を含有する含炭汚
泥の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、都市下水、その他の有機性廃水か
ら発生する余剰汚泥、消化汚泥は、脱水濾過した形のま
ま埋め立て、投棄などの方法で処理されてきたが、経済
成長にともない、汚泥の排出量は受容能力を超え、2次
公害を併発し、環境破壊が社会的問題にまで発展してい
る。また、焼却処理を行う場合には、汚泥の脱水工程で
濾過助材として多量の無機塩類を添加しているため、焼
却残渣が多くなりその処理が問題になる。さらに、含水
率の高い汚泥焼却には、助燃材としての補助燃料が必要
なために多額の費用を要し、これらの汚泥処理に関して
の無公害化処理が充分に解決されたとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、昭和48年の石
油危機を契機としてエネルギーの安定確保が世界的に大
きな課題となり、エネルギーの新規開発がさけばれてい
るものの一つに、将来とも比較的安定して供給できる石
炭の加工開発利用があるが、その特殊なケースとして、
現に、水処理に微粉炭を濾過材および吸着材に利用し浄
化した残渣、すなわち捕捉汚泥を含む微粉炭の脱水ケー
キ(以後は含炭汚泥ケーキと称す)、あるいは汚泥に濾
過助材として微粉炭を利用した脱水処理(たとえば、特
許第670374号、微粉炭による余剰汚泥処理法)で
得られる汚泥と石炭の混合ケーキ(以後は含炭汚泥ケー
キと称す)等に対する熱エネルギー回収が図られてい
て、可燃性有機物である汚泥生成物と石炭の有する熱エ
ネルギーが総和した熱エネルギーの利用が今後充分に期
待できるとともに、これらの使用済み含熱固形分の利用
は廃棄物の有効利用をも含め、近い将来確実化されてい
るエネルギー不足へ対処した新しいエネルギー資源とし
て供給できる。しかしながら、これらの燃料は、固体で
あることから生じるデメリットすなわち、輸送、運搬、
燃焼性、臭気等に問題があり、単純に燃料油の代替燃料
に使用することは困難である。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、含炭汚泥ケーキに油分
(燃料油、廃油等)を添加し、固形分を微粒子化分散さ
せ流体燃料化を図り、汚泥の有機性物質を熱エネルギー
に転換することにより、汚泥を円滑に処理することがで
きて、汚泥公害問題を解決し、かつ石炭の持つ熱エネル
ギーを加味した新しい組成の燃料を供給することができ
る含炭汚泥の処理方法を提供することにある。
【0005】本発明は、汚泥、微粉炭、水、油分の4成
分からなるエマルジョン型燃料の製造を目的とするもの
で、これらの4成分が均一分散し、かつ安定した状態の
流体化燃料を製造する場合、単にこれらの成分を混合す
るだけでは不可能であり、何らかの方法により4成分に
関する界面の活性化、分散化を図らなければならない。
【0006】本発明は、汚泥固形分の物性と、その含有
水分が流体化燃料の有効な分散安定化剤となることに着
目し開発したもので、各成分の混合分散型体は界面活性
剤によるW/O(油中水滴)型、またはO/W(水中油
滴)型エマルジョンを基本型体とし、それに固体である
汚泥と微粉炭が分散相をなす系体に捕捉され、コロイド
状態で連続相中に分散している。通常、含炭汚泥ケーキ
中の汚泥固形分1部に対し微粉炭は0.5〜3部の比率
で固形化されていて、その含水率は40〜60%の範囲
で自然焼却処理されているのが従来法であるが、本発明
においては、この含炭汚泥ケーキを主原料の一つとして
利用したエマルジョン型流体化燃料が製造される。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、有
機汚泥に微粉炭を添加した含炭汚泥を濾過脱水して得ら
れた含炭汚泥ケーキに油分を添加した後、湿式粉砕する
ことにより、粗製混合燃料を製造するものである。
【0008】本発明の請求項2は、湿式粉砕した後、超
微粉炭を添加するものである。
【0009】本発明の請求項3は、含炭汚泥ケーキに油
分とともに界面活性剤を添加するものである。
【0010】本発明の請求項4は、粗製混合燃料に油分
を添加し、混合攪拌して、乳化分散させることにより、
油中水滴型流体化燃料を製造するものである。
【0011】本発明の請求項5は、粗製混合燃料に油分
とともに界面活性剤を添加するものである。
【0012】本発明の請求項6は、油中水滴型流体化燃
料の組成が、汚泥2〜6%:石炭15〜40%:水5〜
25%:油分40〜70%であるものである。ここで、
汚泥は乾汚泥重量%、石炭は乾炭重量%、水は含炭汚泥
ケーキ水分重量%、油分は燃料油重量%を意味する。
【0013】本発明の請求項7は、粗製混合燃料に水を
添加し、混合攪拌して、乳化分散させることにより、水
中油滴型流体化燃料を製造するものである。
【0014】本発明の請求項8は、粗製混合燃料に水と
ともに界面活性剤あるいは油分を添加するものである。
【0015】本発明の請求項9は、水中油滴型流体化燃
料の組成が、汚泥3〜5%:石炭15〜30%:水30
〜50%:油分30〜50%であるものである。ここ
で、汚泥は乾汚泥重量%、石炭は乾炭重量%、水は含炭
汚泥ケーキ水分重量および添加水重量を含めた全水分重
量%、油分は燃料油重量%を意味する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の実施の一形態を示
す粗製混合燃料の工程図、図2は油中水滴型流体化燃料
の工程図、図3は水中油滴型流体化燃料の工程図であ
る。
【0017】図1において、汚泥処理に利用される微粉
炭1の粒度は、通常0.5mm以下で凝集助材として利
用される。一方、対象となる有機汚泥2は一般に可燃性
のものであればよく、下水、し尿、その他有機性廃水処
理からの余剰汚泥、濃縮汚泥、消化汚泥等があげられ、
これらの汚泥の含有水分は通常98〜94%(重量比)
の範囲で、汚泥の脱水工程における微粉炭1の添加は効
果的な凝集助材の働きをなし、さらに本発明による流体
化燃料の分散成分となるため、その炭質と粒度の選択は
重要であり、透水性がよく比較的微細粒子を含む0.5
mm以下の粒度が適当である。
【0018】有機汚泥2と微粉炭1との混合割合は、汚
泥性状、濾過特性(濾過速度、ケーキ比抵抗、濾布の剥
離性、脱水率等)、湿式粉砕時の粘度等の総合的判断で
調合するが、最適混合割合は、乾固汚泥比に対し0.5
〜3倍の範囲で、これらの混合物はスラリー輸送形式で
混合槽4へ搬入する。
【0019】混合槽4で攪拌が行われる結果、微粉炭1
は汚泥2の架橋的組織構造中に吸着あるいは捕捉されて
均一分散が行われ、凝集剤3の同時添加は短時間で含炭
汚泥5のフロック集大化、清澄水の生成度合が進み、汚
泥濃度3%以下の場合の上澄水生成容積は20〜40%
に達する。
【0020】以上の如く、汚泥処理(微粉炭を添加材と
して利用)で生成した含炭汚泥5は、スラッジポンプで
脱水機(たとえばフィルタープレス)6へ流送し、加圧
濾過される。このときの微粉炭1はプレコートされ剥離
性の向上、ボディフィルターによる汚泥の捕捉、連続す
る固体間隙の圧密圧搾による脱水性の向上が図られ、す
ぐれた濾過特性が得られる。濾過終了後の含炭汚泥ケー
キ7の含水率は、30〜60%で、一方、濾過後の脱離
水8は、BOD成分を多分に含んでいるため、処理場9
へ返送する。
【0021】なお、上記実施形態においては、含炭汚泥
5として、有機汚泥2に微粉炭1を添加する形態で説明
したが、これに限らず、下水、その他の有機性廃水を、
微粉炭濾床を有する濾過吸着槽によって処理することに
より、捕捉、吸着された含炭汚泥5を用いてもよく、ま
た、両者を混合したものを用いてもよい。
【0022】これらの含炭汚泥ケーキと微粉炭(濾過材
として利用および添加材として利用)の性状分析値を表
1に示す。
【表1】 この表1において、1)含炭汚泥ケーキは、濾過吸着槽
で生成したもので、乾固汚泥:石炭は、1:3.1であ
る。また、2)含炭汚泥ケーキは、混合槽で生成したも
ので、乾固汚泥:石炭は、1:3である。
【0023】含炭汚泥ケーキ7の流体化燃料の製造に関
しては、固体粒子の分散安定性、水と燃料油の乳化性、
燃焼機構に応じた流動性と粒子径が選定されなければな
らないが、ストークス(Stokes)の理論式から固
体粒子径が小さく液体粘度が高いほど、分散安定性にす
ぐれていることが判明しており、また石炭専用火力発電
所の規制粒度の下限が200メッシ(74μm)以下8
0%等であることを加味して、本燃料の固形分粒度は2
00メッシ以下100%を目標として湿式粉砕を行う。
【0024】湿式粉砕の粉砕機能は原料の粘度、流動性
に大きく影響を受けるため、粉砕前に燃料油、界面活性
剤10等を添加する。これは粉砕時の粘度調整を行うと
同時に流体化燃料の型体(油中水滴型、あるいは水中油
滴型)の前処理分散を兼ねた予備攪拌(水分を含む含炭
汚泥の表面と燃料油の親和性の向上を図る)の両者の効
果があり、粉砕性、流動性、混和性等を加味して、粉砕
時粘度は5000cp以下になるように調合する。
【0025】以上の添加物を加えた含炭汚泥ケーキ7
は、混合捏和機11で均一化され、湿式粉砕機12で固
形分が200メッシ以下に粉砕され、均一粘稠混合液と
して流出されて、粗製混合燃料13が製造される。
【0026】以上の如く製造された粗製混合燃料中に2
00メッシ以下の適当量の超微粉炭14を添加すること
により、最終製品である流体化燃料成分の微粉炭量が固
定化され発熱量の増加に寄与し、またエネルギーの新規
開発を目標とする本発明の占める石炭利用をも兼ね得
る。
【0027】粗製混合燃料13から出発する流体化燃料
の製造は、需要と燃焼機構により、図2に示す油中水滴
型流体化燃料製造工程と図3に示す水中油滴型流体化燃
料製造工程とに分けることができる。
【0028】油中水滴型流体化燃料19の組成は、汚
泥:石炭:水:燃料油が2〜6%:15〜40%:5〜
25%:40〜70%の範囲であり、一部湿式粉砕時に
添加した燃料油10の不足分の燃料油15を添加し、混
合攪拌機17による緩速攪拌下で混合を行うが、このと
きの添加油中には必要に応じて、適当量の界面活性剤1
6を添加する。
【0029】同燃料に対する乳化分散は、油相どうしの
希釈要因が強いため、混合攪拌機17による混合攪拌だ
けで充分であるが、粗製混合燃料13成分あるいは燃料
油15成分により乳化分散が劣る場合もあり、この場
合、プロペラ式、リボン式攪拌機による比較的強力な攪
拌、あるいはコロイドミルの如き摩擦作用を利用した乳
化分散機18で、再度乳化分散を行うことにより、安定
した油中水滴型流体化燃料19が製造される。
【0030】これらの実施例による燃料の性状分析結果
を表2に示す。
【表2】 この表2において、含炭汚泥ケーキ成分は、乾固汚泥固
形分:微粉炭=1:3、含水率50.6%であり、粘度
測定温度は35℃、分離度%は容積比による油分離を示
す。7日後の粘度は攪拌後測定したものである。
【0031】水中油滴型流体化燃料25の組成は、汚
泥:石炭:水:燃料油が3〜5%:15〜30%:30
〜50%:30〜50%の範囲であり、粗製混合燃料1
3へ一定量の水20(適当量の界面活性剤21を含む)
を添加し、混合攪拌機23によって強制攪拌乳化を行
い、連続して不足分の燃料油22を添加し、コロイドミ
ルの如き摩擦作用を利用した乳化分散機24によって強
制乳化分散を行って、水中油滴型流体化燃料25が製造
される。
【0032】同燃料の連続相を形成する水の容積比は2
0〜50%の範囲で、分散相としては、粗製混合燃料1
3で生成した石炭および汚泥に吸着した油滴群と、乳化
時に新たに生成した油滴コロイドおよび両者相互の吸着
物の三様態になっている。
【0033】これらの実施例による燃料の性状分析結果
を表3に示す。
【表3】 この表3において、含炭汚泥ケーキ成分は、乾固汚泥固
形分:微粉炭=1:3、含水率50.6%であり、粘度
測定温度は35℃、分離度%は容積比による油分離を示
す。7日後の粘度は攪拌後測定したものである。
【0034】以上の如く、油中水滴型流体化燃料19あ
るいは水中油滴型流体化燃料25とも需要に応じて随意
に製造可能で、また水処理に利用される石炭類も石炭化
度を問わず全ての炭種に適合するが、微粉炭と水、ある
いは微粉炭と油等の界面化学的物性の相違から混合工程
の作業性や製品品質に影響を与える部分も少なくない。
【0035】固体ー液体の界面活性からいうと、油中水
滴型流体化燃料19の原料には中〜高炭化度の微粉炭が
親油性があり、水中油滴型流体化燃料25には低炭化度
の微粉炭が親水性があり好適である。燃料油は、A重
油、B重油、C重油と、それぞれの混合利用が可能でさ
らに他の石油系油類、廃油等をも利用できる。
【0036】これらの燃料油をはじめ、粗製混合燃料あ
るいは添加水を適度な加温下で乳化分散すれば、乳化時
の粘度低減により分散性が向上し、同時に分散粒子の微
粒子化につながる。すなわち、加温温度は通常60〜9
0℃の範囲で連続相と分散相の温度差は前者が後者より
約20℃の低温下で乳化分散を行うことにより、混合し
にくい水ー燃料油を混和せしめると同時に、固形粒子を
も液体中に分散せしめ容易に分離しない安定したエマル
ジョンあるいはサスペンションの製造が容易に行える。
【0037】界面活性剤は本発明の流体化燃料のエマル
ジョンの型を決定する最も大きな要因であり、油中水滴
型流体化燃料には、HLB 3〜5のノニオン系界面活
性剤が、水中油滴型流体化燃料には、カチオン系界面活
性剤が適切であり、その添加量は燃料油全重量の2%以
下である。
【0038】本発明による流体化燃料の長期貯蔵に対し
固液分離が生じたとしても、緩速攪拌で容易に再生可能
であり、また貯蔵期間中の緩速攪拌は、分散体を包む弾
性膜に応力が働き長期間にわたって安定性が維持でき
る。
【0039】次に、さらに具体的な実施例について説明
する。都市下水の濃縮槽引き抜き汚泥(pH 5.8
5、SS 2.7%、全蒸発残留物 2.9%)の汚泥
固形分に対し300%の国内炭(粒径0.5mm以下)
およびカチオン系高分子凝集剤(ポリアクリル酸エステ
ル)100ppmを添加した含炭汚泥を理研式加圧濾過
脱水機(容量1リットル、圧力2kg/cm2)で加圧
濾過を行い、含水率50.6%の含炭汚泥ケーキを得
た。本含炭汚泥ケーキをベースとして行った油中水滴型
および水中油滴型流体化燃料製造の詳細例を以下に示
す。
【0040】[油中水滴型流体化燃料の製造]含炭汚泥
ケーキ1.5kg中へノニオン系界面活性剤(ソルビタ
ンモノオロエート、HLB 4.3)40mlを溶解し
たA重油0.8kgを添加し、捏和機(回転数62rp
m)で5分間混練する。次いで、ボールミルで湿式粉砕
(時間30分)を行った粘稠混合液中へ200メッシ以
下の超微粉炭0.3kgを混和し粗製混合燃料を製造し
た。
【0041】同粗製混合燃料に対し、ノニオン系界面活
性剤(ソルビタンモノオロエート、HLB 4.3)2
0mlを溶解したA重油0.4kgを再度添加し、プロ
ペラ式攪拌機で緩速予備攪拌(回転数125rpm、5
分間)の後、引き続いて同プロペラ式攪拌機で強制乳化
分散(回転数2500rpm、3分間)を行い、油中水
滴型流体化燃料を製造した。
【0042】得られた製品組成は、汚泥固形分0.18
5kg(重量比6.2%)、石炭0.856kg(重量
比28.5%)、水分0.759kg(重量比25.3
%)、界面活性剤60mlを含むA重油1.200kg
(重量比40%)で同製品性状は表2のTest N
O.10に該当する。
【0043】[水中油滴型流体化燃料の製造]含炭汚泥
ケーキ1.0kg中へカチオン系界面活性剤(ポリオキ
シエチレンアルキルアミン)20mlを溶解したA重油
0.69kgを添加し、捏和機(回転数62rpm)で
5分間混練する。次いで、ボールミルで湿式粉砕(時間
30分)を行った粘稠混合液中へ200メッシ以下の超
微粉炭0.24kgを混和し粗製混合燃料を製造した。
【0044】同粗製混合燃料に対し、カチオン系界面活
性剤(ポリオキシエチレンアルキルアミン)40mlを
水0.72kgに溶解した加温水(温度50℃)、およ
び、80℃に加温したA重油0.35kgを同時に注入
し、加温下でプロペラ式攪拌機で緩速予備攪拌(回転数
125rpm、5分間)を行った後、直ちにコロイドミ
ル(回転数5000rpm、乳化温度60℃)で乳化、
分散を行い、水中油滴型流体化燃料を製造した。
【0045】得られた製品組成は、汚泥固形分0.12
4kg(重量比4.1%)、石炭0.610kg(重量
比20.3%)、界面活性剤40mlを含む水1.22
6kg(重量比40.9%)、界面活性剤20mlを含
むA重油1.040kg(重量比34.7%)で同製品
性状は表3のTest NO.7に該当する。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1は、有機汚泥に微粉炭
を添加した含炭汚泥を濾過脱水して得られた含炭汚泥ケ
ーキに油分を添加した後、湿式粉砕することにより、粗
製混合燃料を製造するものであるから、含炭汚泥ケーキ
に油分(燃料油、廃油等)を添加し、固形分を微粒子化
分散させ流体燃料化を図り、汚泥の有機性物質を熱エネ
ルギーに転換することにより、汚泥を円滑に処理するこ
とができて、汚泥公害問題を解決し、かつ石炭の持つ熱
エネルギーを加味した新しい組成の燃料を供給すること
ができる。
【0047】本発明の請求項2は、湿式粉砕した後、超
微粉炭を添加するものであるから、この超微粉炭によっ
て、燃料の発熱量を調整することができ、かつ発熱量を
増加させることができる。
【0048】本発明の請求項3は、含炭汚泥ケーキに油
分とともに界面活性剤を添加するものであるから、この
界面活性剤によって、水分を含む含炭汚泥の表面と油分
の親和性の向上を図ることができる。
【0049】本発明の請求項4は、粗製混合燃料に油分
を添加し、混合攪拌して、乳化分散させることにより、
油中水滴型流体化燃料を製造するものであるから、油分
添加により、円滑に油分調整を行うことができて、所望
の油中水滴型流体化燃料を確実に得ることができる。
【0050】本発明の請求項5は、粗製混合燃料に油分
とともに界面活性剤を添加するものであるから、この界
面活性剤によって、油中水滴型のエマルジョンを容易に
製造することができる。
【0051】本発明の請求項6は、油中水滴型流体化燃
料の組成が、汚泥2〜6%:石炭15〜40%:水5〜
25%:油分40〜70%であるものであるから、油中
水滴型流体化燃料をこのような範囲の組成にすることに
より、容易に分離することがなく、しかも所定の発熱量
を有する高品質の油中水滴型流体化燃料を得ることがで
きる。
【0052】本発明の請求項7は、粗製混合燃料に水を
添加し、混合攪拌して、乳化分散させることにより、水
中油滴型流体化燃料を製造するものであるから、水添加
により、円滑に水分調整を行うことができて、所望の水
中油滴型流体化燃料を確実に得ることができる。
【0053】本発明の請求項8は、粗製混合燃料に水と
ともに界面活性剤あるいは油分を添加するものであるか
ら、この界面活性剤あるいは油分によって、所望の組成
の水中油滴型のエマルジョンを容易に製造することがで
きる。
【0054】本発明の請求項9は、水中油滴型流体化燃
料の組成が、汚泥3〜5%:石炭15〜30%:水30
〜50%:油分30〜50%であるものであるから、水
中油滴型流体化燃料をこのような範囲の組成にすること
により、容易に分離することがなく、しかも所定の発熱
量を有する高品質の水中油滴型流体化燃料を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示す粗製混合燃料の
工程図である。
【図2】 油中水滴型流体化燃料の工程図である。
【図3】 水中油滴型流体化燃料の工程図である。
【符号の説明】
1 微粉炭 2 有機汚泥 5 含炭汚泥 6 脱水機 7 含炭汚泥ケーキ 10 燃料油、界面活性剤 11 混合捏和機 12 湿式粉砕機 13 粗製混合燃料 14 超微粉炭 15、22 燃料油 16、21 界面活性剤 17、23 混合攪拌機 18、24 乳化分散機 19 油中水滴型流体化燃料 20 水 25 水中油滴型流体化燃料
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10L 1/32 CRL C10L 1/32 CRLD CRW CRWB // B01F 17/56 B01F 17/56 Fターム(参考) 4D059 AA05 AA23 BE16 BJ04 BJ06 BK11 CC03 DA57 DA70 DB11 DB21 4D077 AB09 AC02 AC03 AC05 BA04 BA07 BA14 BA15 BA20 CA02 CA12 CA18 DC02Y DC08Z DC19Y DC26Z DC35Y DC42Y DE02Y DE07Y DE08Y DE17Y 4H013 DC03 DC04 DC07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機汚泥に微粉炭を添加した含炭汚泥を
    濾過脱水して得られた含炭汚泥ケーキに油分を添加した
    後、湿式粉砕することにより、粗製混合燃料を製造する
    ことを特徴とする含炭汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 湿式粉砕した後、超微粉炭を添加するこ
    とを特徴とする請求項1記載の含炭汚泥の処理方法。
  3. 【請求項3】 含炭汚泥ケーキに油分とともに界面活性
    剤を添加することを特徴とする請求項1または2記載の
    含炭汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 粗製混合燃料に油分を添加し、混合攪拌
    して、乳化分散させることにより、油中水滴型流体化燃
    料を製造することを特徴とする請求項1、2または3記
    載の含炭汚泥の処理方法。
  5. 【請求項5】 粗製混合燃料に油分とともに界面活性剤
    を添加することを特徴とする請求項4記載の含炭汚泥の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 油中水滴型流体化燃料の組成が、汚泥2
    〜6%:石炭15〜40%:水5〜25%:油分40〜
    70%であることを特徴とする請求項4または5記載の
    含炭汚泥の処理方法。
  7. 【請求項7】 粗製混合燃料に水を添加し、混合攪拌し
    て、乳化分散させることにより、水中油滴型流体化燃料
    を製造することを特徴とする請求項1、2または3記載
    の含炭汚泥の処理方法。
  8. 【請求項8】 粗製混合燃料に水とともに界面活性剤あ
    るいは油分を添加することを特徴とする請求項7記載の
    含炭汚泥の処理方法。
  9. 【請求項9】 水中油滴型流体化燃料の組成が、汚泥3
    〜5%:石炭15〜30%:水30〜50%:油分30
    〜50%であることを特徴とする請求項7または8記載
    の含炭汚泥の処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1320084C (zh) * 2004-04-09 2007-06-06 上海精微粉溶机械设备有限公司 一种超细污泥燃料及其生产方法
CN101880567A (zh) * 2010-07-09 2010-11-10 绍兴文理学院 一种复合型污泥燃料及其制备方法
CN104403709A (zh) * 2014-12-09 2015-03-11 西北化工研究院 一种用于生产合成气的气化料浆的制备方法
WO2020097786A1 (en) * 2018-11-13 2020-05-22 Suez Water Treatment Company Limited A sludge treatment method

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