JP2000176258A - ラテックス分離膜の洗浄方法 - Google Patents

ラテックス分離膜の洗浄方法

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JP2000176258A
JP2000176258A JP10361096A JP36109698A JP2000176258A JP 2000176258 A JP2000176258 A JP 2000176258A JP 10361096 A JP10361096 A JP 10361096A JP 36109698 A JP36109698 A JP 36109698A JP 2000176258 A JP2000176258 A JP 2000176258A
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JP10361096A
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Inventor
Yoshio Konishi
嘉雄 小西
Kazutaka Takada
一貴 高田
Katsuyoshi Tanida
克義 谷田
Yoshie Takeo
由重 竹尾
Tadashi Enomoto
正 榎本
Mitsushige Shimada
光重 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラテックス中の微粒子が密着凝集することな
く、ラテックスを、透過液と非透過液とに分離する膜を
効果的に洗浄することができる方法を提供すること 【解決手段】 透過性膜を配置したフィルターパック3
の一方側に安定剤を含有する洗浄水を供給して透過成分
を他方側に透過させて他方側から透過液を取り出し、一
方側から非透過液を取り出す操作を複数回繰り返すこと
により上記透過性膜を洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラテックスを透過液
と非透過液に分離する膜を効果的に洗浄する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ラテックスを膜分離する方法としては、微小孔を有
する透過性膜を備えたクロスフロー型膜分離装置により
膜分離する方法が知られている。クロスフロー型膜分離
装置は、透過性膜により被処理ラテックスを透過成分と
非透過成分とに分離し、この非透過成分を再び装置入側
に供給して同じく透過性膜により透過成分と非透過成分
に分離し、以降同様の操作を行うことによって非透過成
分の濃度を高める一方、透過液の透過度を増していく方
法である。このようにして行われる透過処理の結果透過
性膜が汚染し(懸濁物により膜が目詰まりし)、透過流
束が低下するので、所定の値以上に透過流束を高めるた
めに一定の頻度で透過性膜を洗浄する必要がある。
【0003】ところで、ラテックスの膜分離に当たって
は、ラテックス中の微粒子が密着凝集して塊状化し、こ
の塊状物による膜の目詰まりを防止するため、ラテック
スに安定剤(凝集防止機能を有する薬剤)を添加するこ
とが一般的に行われている。安定剤がラテックス微粒子
を被覆して保護し、その保護膜効果によりラテックス微
粒子の密着凝集化を防止する効果が期待できるからであ
る。そのため、透過性膜を洗浄するに当たって、洗浄水
のみで洗浄すると、洗浄水により膜分離装置内に残留し
ているラテックスが希釈されるので、上記保護膜機能を
果たす安定剤の量が不足し、膜分離装置内に残留してい
るラテックス微粒子が密着凝集化を起こし、この凝集物
により膜が目詰まりすることがある。
【0004】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ラテ
ックス中の微粒子が密着凝集することなく、ラテックス
を透過液と非透過液とに分離する膜を効果的に洗浄する
ことができる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、透過性膜を配置した膜分離装置の一方側に
処理対象ラテックスを供給してラテックスを透過液と非
透過液に分離する膜を洗浄するに際して、安定剤を含有
する洗浄水を用い、この洗浄液を膜分離装置の一方側に
供給すると、洗浄液に含まれている安定剤が膜分離装置
内に残留しているラテックス中の微粒子の保護膜機能を
果たし、微粒子の密着凝集化が防止される。かくして、
本発明によれば、ラテックスを透過液と非透過液に分離
することによって汚染された(懸濁物により膜が目詰ま
りした)透過性膜を、効果的に洗浄することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、透過性膜を
配置した膜分離装置の一方側に処理対象ラテックスを供
給してラテックスを透過液と非透過液に分離する膜の洗
浄方法であって、安定剤を含有する洗浄水を膜分離装置
の一方側に供給して透過成分を他方側に透過させて他方
側から透過液を取り出し、一方側から非透過液を取り出
すことにより上記透過性膜を洗浄することを特徴とする
ラテックス分離膜の洗浄方法を第一の発明とし、上記第
一の発明において、他方側から透過液を取り出し、一方
側から非透過液を取り出す操作を複数回繰り返すことを
特徴とするラテックス分離膜の洗浄方法を第二の発明と
し、透過性膜を配置した膜分離装置の一方側に処理対象
ラテックスを供給してラテックスを透過液と非透過液に
分離する膜の洗浄方法であって、前洗浄工程として、安
定剤を含有する洗浄水からなる洗浄液を膜分離装置の一
方側に供給して透過成分を他方側に透過させて他方側か
ら透過液を取り出し、一方側から非透過液を取り出し、
次いで、後洗浄工程として、上記洗浄液に洗浄水を添加
したものを膜分離装置の一方側に供給して他方側から透
過液を取り出し、一方側から取り出した非透過液を外部
に放出することによって上記透過性膜を洗浄することを
特徴とするラテックス分離膜の洗浄方法を第三の発明と
し、上記第三の発明において、前洗浄工程において、透
過処理の結果得られる透過液と非透過液を膜分離装置の
一方側に供給して透過処理する操作を複数回繰り返し、
後洗浄工程において、透過処理の結果得られる透過液に
洗浄水を添加しつつ膜分離装置の一方側に供給して一方
側から取り出した非透過液を外部に放出し、他方側から
取り出した透過液に洗浄水を添加しつつ再び膜分離装置
の一方側に供給して透過処理する操作を複数回繰り返す
ことを特徴とするラテックス分離膜の洗浄方法を第四の
発明とし、上記第四の発明において、膜分離装置の一方
側に供給する液の濁度が非透過液の濁度とほぼ同じにな
った時点で前洗浄工程を終了し、外部に放出する非透過
液の濁度が0〜1度になるかまたは透過性膜を透過する
液の透過流束が膜分離開始時における純水の透過流束に
ほぼ等しくなったときに後洗浄工程を終了することを特
徴とするラテックス分離膜の洗浄方法を第五の発明と
し、上記第一、第二、第三、第四または第五の発明にお
いて、透過性膜を振動させることを特徴とするラテック
ス分離膜の洗浄方法を第六の発明とし、上記第六の発明
において、振動条件が、水平面内の円周方向への振幅
0.5cm以上の往復運動であることを特徴とするラテッ
クス分離膜の洗浄方法を第七の発明とし、上記第一、第
二、第三、第四、第五、第六または第七の発明におい
て、安定剤の添加量が、洗浄水100重量部に対して
0.001〜10重量部であることを特徴とするラテッ
クス分離膜の洗浄方法を第八の発明とし、上記第一、第
二、第三、第四、第五、第六、第七または第八の発明に
おいて、安定剤が乳化剤であることを特徴とするラテッ
クス分離膜の洗浄方法を第九の発明とし、上記第一、第
二、第三、第四、第五、第六、第七、第八または第九の
発明において、洗浄水が純水であることを特徴とするラ
テックス分離膜の洗浄方法を第十の発明とし、上記第
一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九
または第十の発明において、洗浄水としてラテックスを
透過処理することによって得られる透過液を用いること
を特徴とするラテックス分離膜の洗浄方法を第十一の発
明とする。
【0007】上記のように構成される本発明によれば、
安定剤を含有する洗浄水を用い、この洗浄液を膜分離装
置の一方側に供給すると、洗浄液に含まれている安定剤
が膜分離装置内に残留しているラテックス中の微粒子の
保護膜機能を果たし、微粒子の密着凝集化が防止され
る。かくして、本発明によれば、膜が目詰まりすること
なく、透過性膜の一方側に供給された安定剤を含有する
洗浄水は他方側から透過液として取り出され、一方側か
ら非透過液として取り出され、透過性膜を洗浄すること
ができる。第二の発明のように、この透過処理を複数回
繰り返すことにより、透過性膜をより効果的に洗浄する
ことができる。
【0008】また、第三の発明のように、洗浄工程を前
洗浄工程と後洗浄工程とに分けて洗浄を行うことによ
り、透過性膜を効果的に洗浄することができる。この場
合、第四の発明のように、前洗浄工程においては安定剤
を含有する洗浄水を用いた循環方式を繰り返すことによ
り膜洗浄を行い、後洗浄工程においては安定剤を含有し
ない洗浄水を添加しつつ、透過処理の結果得られる非透
過液を外部に放出するという非循環方式を繰り返すこと
により、言わば、前洗浄工程では粗洗浄を行い、後洗浄
工程では精密洗浄を行うというように明確に機能を分け
て洗浄することにより、さらに効果的に透過性膜を洗浄
することができる。
【0009】第五の発明のように、上記第四の発明にお
ける前洗浄工程または後洗浄工程の工程終了判定手段と
して、液の濁度または透過性膜を透過する液の透過流束
を用いれば、客観的で誤差が少なくなる。
【0010】第六の発明のように、透過性膜を振動させ
れば、膜表面近傍のラテックスは攪拌されて濃度分極
(濃度の異常に高い部分が生成すること)が起きずに膜
の目詰まりが抑制されるので好ましい。その透過性膜の
振動条件としては、第七の発明のように、水平面内の円
周方向への振幅0.5cm以上の往復運動であれば、振動
によるラテックスの攪拌が充分に行われるのでより好ま
しい。
【0011】安定剤の添加量が少なすぎると、上記した
ようなラテックス微粒子の保護膜効果が期待できないの
で、第八の発明のように、洗浄水100重量部に対して
0.001重量部以上添加することが好ましい。一方、
安定剤自体は一定粘度を有するので、安定剤の添加量が
多すぎると洗浄液の粘度が高くなりすぎて流動性が低下
し、透過処理が困難になる。この点で、安定剤の添加量
は10重量部以下が好ましい。
【0012】安定剤としては、第九の発明のように、乳
化剤またはこれと同等の凝集防止機能を有する薬剤(分
散剤または界面活性剤)を使用することが好ましい。例
えば、乳化剤(分散剤、界面活性剤を含むもの)とし
て、陰イオン性または非イオン性界面活性剤を使用する
ことができる。その具体例としては、スルホン酸系、硫
酸エステル系などの陰イオン性界面活性剤が挙げられ
る。
【0013】第十の発明のように、洗浄水が純水であれ
ば、洗浄効果が大きくなるので好ましい。
【0014】ラテックスを透過処理することによって得
られる透過液は水の他に安定剤を含有しているので、第
十一の発明のように、この透過液を洗浄水として再利用
すれば、安定剤の使用量を節減できるので、洗浄のラン
ニングコストを低減することができる。
【0015】本明細書において、「振幅」とは、透過性
膜の外周の円周方向への移動距離をいう。
【0016】本発明においてラテックスとは、塩化ビニ
ル樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエンゴ
ム、酢酸ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−スチレンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴムその他の天然ゴム、合成ゴムまたは合成樹脂
のコロイド状分散物をいう。
【0017】
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明の洗浄方法を適用す
るに好適な振動型膜分離装置の概略構成図である。この
振動型膜分離装置をラテックスの膜分離に用いる場合
は、以下の説明において、洗浄水の代わりにラテックス
が用いられる。
【0018】図1において、1は安定剤を含有する洗浄
水の供給タンク、2はこの洗浄液を圧送するポンプ、3
は多数の平膜型の透過性膜を積層したフィルターパッ
ク、4はこのフィルターパック3内の透過性膜に、水平
面内の円周方向に振幅1〜2.5cmで振動周波数40〜
60Hzの微小振幅の往復運動を与えるトーションバ
ー、5は非透過縮液の貯槽、6は透過液の貯槽である。
7は供給タンク1から管路8を経てフィルターパック3
に圧送される洗浄液の圧力とフィルターパック3から排
出される非透過液の圧力の差(膜間差圧)を適正な範囲
に調節するために非透過液の排出量を調整するバルブで
ある。
【0019】フィルターパック3の内部には、図2に示
すように、上下の透過性膜9、9′の間に2枚の不織布
のドレインクロス10、10′を介して金属板11が積
層されたものが水平方向に配置され、かつ鉛直方向に所
定間隔を設けて多段に設置されている。図2中、上位の
透過性膜9の上側が一方側であり、ドレインクロス10
側が他方側である。
【0020】上記のような膜分離装置を用いて一定時間
ラテックスの膜分離を行った後、透過性膜を洗浄するに
際しては、図2の一方側に洗浄液(安定剤を含有する洗
浄水)を供給すると、一方側の内圧は他方側より高圧
(約1〜40kg/cm2) に設定されているため、膜分離
装置内に残留しているラテックスと洗浄液中の透過成
分、すなわち、図3に示すように、透過性膜9の微小孔
より小さな粒子(透過成分)が膜孔12を透過し、他方
側へ達する。透過成分が透過した後の非透過液は、図2
の次の段の透過性膜9の一方側に供給され、透過成分が
膜孔を透過する。
【0021】この透過処理の間、フィルターパック3内
の透過性膜は上記したトーションバー4の作用により水
平面内の円周方向に微小振幅の往復運動を続けるため、
膜表面近傍の洗浄液とラテックスは振動効果により攪拌
されて濃度分極が生じることはなく、しかも、洗浄液に
は安定剤が添加されているので、安定剤がラテックス中
の微粒子の保護膜の機能を果たし、微粒子の密着凝集化
が防止され、膜が目詰まりを起こすことはない。かくし
て、本発明によれば、ポンプ2により適正な圧力を洗浄
液に与えることにより、高い透過流束のもとで、透過性
膜を効果的に洗浄することができる。
【0022】このようにして順次透過処理(すなわち、
膜の洗浄)が行われ、得られた透過液は管路13を経て
貯槽6に送られ、管路14内にある非透過液は貯槽5に
送られる。かくして、タンク1内の安定剤を含有する洗
浄水を管路8を経てフィルターパック3に供給し、上記
した振動型膜分離装置によって効率的に透過液と非透過
液に分離する方法により透過性膜を効果的に洗浄するこ
とができる。振動型膜分離装置の透過性膜としては、逆
浸透膜、ナノフィルター、限外濾過膜、精密濾過膜等を
好適に用いることができる。
【0023】以下、実際に図4に示すようなプロセスに
より透過性膜の洗浄を行ったので説明する。
【0024】図4において、15は洗浄液のタンク、1
6は洗浄液の圧送ポンプ、3aは図1に示すフィルター
パック3と実質的に同じ構成の膜分離装置、17は上記
したバルブ7と同じ膜間差圧調節機能を果たすバルブで
ある。上記したフィルターパック3aはラテックス(ス
チレン−ブタジエンゴム)の濃縮処理に5時間使用した
ものを用い、このフィルターパック3a内の透過性膜を
洗浄するために、タンク15内の純水に安定剤として界
面活性剤(スルホン酸系の陰イオン性界面活性剤)を5
重量%添加した洗浄液を用いて、透過性膜として限外濾
過膜を用いて、温度25℃の条件で、透過性膜を振動さ
せた場合と振動させなかった場合について、図4(a)
に示すように、タンク15内の洗浄液をポンプ16によ
りフィルターパック3aに供給し、バルブ17を調節す
ることにより膜間差圧を6kg/cm2 に維持し、管路18
を経て非透過液をタンク15に戻し、管路19を経て透
過液をタンク15に戻しつつ30分間透過処理(循環方
式による膜洗浄)を行った。図4(a)に示す装置を用
いて行う洗浄プロセスが前洗浄工程であり、前洗浄工程
終了時のフィルターパック3aの入側に供給する洗浄液
の濁度は、透過性膜を振動させた場合は18度であり、
透過性膜を振動させなかった場合は、15度であった。
濁度の数値が大きい方が濁りの程度が進んでいることを
示し、透過性膜を振動させることによって、フィルター
パック3内に付着しているラテックス微粒子が除去され
るので、フィルターパック3aの入側に供給する洗浄液
の濁りの程度は進むのである。
【0025】次いで、図4(b)に示すように、タンク
15内の洗浄液に純水を経路20より添加しつつ透過処
理後の非透過液を経路21より外部に放出し、1時間透
過処理(非循環方式による膜洗浄)を行った。
【0026】その結果、以下の表1に示すような透過流
束を得た。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すように、純水のみで洗浄した場
合は、透過性膜の振動の有無にかかわらず、洗浄後の透
過流束は膜分離開始初期の純水の透過流束に対して75
〜80%程度しか回復しておらず、目視観察でも膜面に
凝集物の付着が確認された。これに対して、安定剤を含
有する純水で洗浄した場合は、洗浄後の純水の透過流束
は膜分離開始初期の純水の透過流束に対して90%以上
回復しており、膜面に付着している凝集物の量は明らか
に減少しており、特に透過性膜を振動させて洗浄を行っ
た場合は、膜面にほとんど凝集物を確認することができ
なかった。また、このときの透過液の濁度は、0度であ
った。
【0029】以上の実験において、透過性膜(限外濾過
膜)の振動は、振幅2.5cm、振動周波数60Hzの条
件で行った。また、透過性膜を振動させた場合、ラテッ
クス濃縮時のラテックス流量は4リッター/min.、膜面
流速は0.25m/秒であり、膜洗浄時の洗浄液流量は
10リッター/min.、膜面流速は0.63m/秒であ
り、透過性膜を振動させなかった場合、ラテックス濃縮
時のラテックス流量は10リッター/min.、膜面流速は
0.63m/秒であり、膜洗浄時の洗浄液流量は10リ
ッター/min.、膜面流速は0.63m/秒であった。
【0030】本実施例では、前洗浄工程における非透過
液および透過液をタンク15に戻しているが、戻さなく
ても洗浄は可能である。本実施例のように、それらの液
をタンクに戻した場合は、洗浄水を無駄にすることがな
いので、洗浄のランニングコストを低減することができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明は上記のとおり構成されているの
で、ラテックス中の微粒子が密着凝集することなく、ラ
テックスを透過液と非透過液とに分離する透過性膜を効
果的に洗浄することができる。
【0032】特に請求項3記載の発明のように、洗浄工
程を前洗浄工程と後洗浄工程とに分けて洗浄を行うこと
により、効果的に透過性膜を洗浄することができる。こ
の場合、請求項4記載の発明のように、前洗浄工程にお
いては循環方式を繰り返して行い、後洗浄工程において
は非循環方式を繰り返して行うことにより、さらに、効
果的に透過性膜を洗浄することができる。
【0033】特に請求項5記載の発明によれば、前洗浄
工程または後洗浄工程の終了を、客観的に誤差が少ない
方法で判定することができる。
【0034】特に請求項6記載の発明によれば、透過性
膜の振動効果により、膜表面近傍のラテックスは攪拌さ
れて濃度分極が起きずに膜の目詰まりが抑制される。
【0035】特に請求項7記載の発明によれば、透過性
膜をより適正な条件で振動させ得るので、振動によるラ
テックスの攪拌およびラテックス微粒子の膜面への付着
防止が充分に行われ、膜の目詰まり抑制効果はさらに大
きくなる。
【0036】特に請求項8記載の発明によれば、洗浄液
の流動性を低下させずに安定剤によるラテックス微粒子
の保護膜効果が十分に期待できる。
【0037】特に請求項9記載の発明によれば、ラテッ
クス微粒子の保護膜効果を発揮させるに好適な薬剤を提
供することができる。
【0038】特に請求項10記載の発明によれば、水を
洗浄水とする場合に比べて洗浄効果がより大きくなる。
【0039】特に請求項11記載の発明によれば、洗浄
のランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用するに好適である振動型膜
分離装置の概略構成図である。
【図2】図1の振動型膜分離装置に使用するフィルター
パックの一部を示す断面図である。
【図3】振動型膜分離装置による透過処理の概念を示す
図である。
【図4】図(a)、(b)は本発明の方法を適用した振
動型膜分離装置の一実施例の概略構成図である。
【符号の説明】
1…供給タンク 3、3a…フィルターパック 4…トーションバー 5…非透過液の貯槽 6…透過液の貯槽 9、9´…透過性膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹尾 由重 兵庫県神戸市須磨区菅の台1−1−79 (72)発明者 榎本 正 兵庫県明石市大久保町高丘6丁目3−6 (72)発明者 島田 光重 兵庫県明石市魚住町住吉2丁目26−3− 412 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 HA42 HA81 KC02 KC13 KC16 KC20 KD04 KE05P KE06Q KE11R KE12P KE13P KE24Q KE30Q PA03 PB20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過性膜を配置した膜分離装置の一方側
    に処理対象ラテックスを供給してラテックスを透過液と
    非透過液に分離する膜の洗浄方法であって、安定剤を含
    有する洗浄水を膜分離装置の一方側に供給して透過成分
    を他方側に透過させて他方側から透過液を取り出し、一
    方側から非透過液を取り出すことにより上記透過性膜を
    洗浄することを特徴とするラテックス分離膜の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 他方側から透過液を取り出し、一方側か
    ら非透過液を取り出す操作を複数回繰り返すことを特徴
    とする請求項1記載のラテックス分離膜の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 透過性膜を配置した膜分離装置の一方側
    に処理対象ラテックスを供給してラテックスを透過液と
    非透過液に分離する膜の洗浄方法であって、前洗浄工程
    として、安定剤を含有する洗浄水からなる洗浄液を膜分
    離装置の一方側に供給して透過成分を他方側に透過させ
    て他方側から透過液を取り出し、一方側から非透過液を
    取り出し、次いで、後洗浄工程として、上記洗浄液に洗
    浄水を添加したものを膜分離装置の一方側に供給して他
    方側から透過液を取り出し、一方側から取り出した非透
    過液を外部に放出することによって上記透過性膜を洗浄
    することを特徴とするラテックス分離膜の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前洗浄工程において、透過処理の結果得
    られる透過液と非透過液を膜分離装置の一方側に供給し
    て透過処理する操作を複数回繰り返し、後洗浄工程にお
    いて、透過処理の結果得られる透過液に洗浄水を添加し
    つつ膜分離装置の一方側に供給して一方側から取り出し
    た非透過液を外部に放出し、他方側から取り出した透過
    液に洗浄水を添加しつつ再び膜分離装置の一方側に供給
    して透過処理する操作を複数回繰り返すことを特徴とす
    る請求項3記載のラテックス分離膜の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 膜分離装置の一方側に供給する液の濁度
    が非透過液の濁度とほぼ同じになった時点で前洗浄工程
    を終了し、外部に放出する非透過液の濁度が0〜1度に
    なるかまたは透過性膜を透過する液の透過流束が膜分離
    開始時における純水の透過流束にほぼ等しくなったとき
    に後洗浄工程を終了することを特徴とする請求項4記載
    のラテックス分離膜の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 透過性膜を振動させることを特徴とする
    請求項1、2、3、4または5記載のラテックス分離膜
    の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 振動条件が、水平面内の円周方向への振
    幅0.5cm以上の往復運動であることを特徴とする請求
    項6記載のラテックス分離膜の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 安定剤の添加量が、洗浄水100重量部
    に対して0.001〜10重量部であることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7記載のラテッ
    クス分離膜の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 安定剤が乳化剤であることを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のラテ
    ックス分離膜の洗浄方法。
  10. 【請求項10】 洗浄水が純水であることを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の
    ラテックス分離膜の洗浄方法。
  11. 【請求項11】 洗浄水としてラテックスを透過処理す
    ることによって得られる透過液を用いることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または1
    0記載のラテックス分離膜の洗浄方法。
JP10361096A 1998-12-18 1998-12-18 ラテックス分離膜の洗浄方法 Withdrawn JP2000176258A (ja)

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