JP2000175969A

JP2000175969A - 車いす

Info

Publication number: JP2000175969A
Application number: JP10377993A
Authority: JP
Inventors: Katsuji Sawada; 勝治澤田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-12-16
Filing date: 1998-12-16
Publication date: 2000-06-27

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】前後左右、どちらの方向へでも移動でき、かつ
方向転換（その場での回転）が容易にできる電動車いす
を得る。【解決手段】重心位置からなるべく等距離の位置に、な
るべく重心位置からの放射状の線に沿うよう車輪軸を配
置し、なるべく４車輪で構成し、自在車輪（１０）をそ
れぞれ電動駆動する構造とし、それぞれの車輪を１ケの
ジョイステイックで、個別に、かつ同時に駆動制御し、
ジョイステイックの倒れる方向にいすが走行するように
する。また、１ケの回転スイッチによって、いすが回転
するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電動車いすの運動
機能・操舵性に関わる。

【０００２】

【従来の技術】主として屋内で用いられる場合の電動車
いすは、４輪形式であり、４輪のうち２輪を電動駆動
し、他の２輪は前輪として小径のキャスター形のものと
することが一般的な構造として知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の車いすにあって
は、手押式であっても電動式であっても、前輪が存在す
る場合は、「その場回転」は困難であり、方向を転ずる
ためには何らかの移動距離を必要とすることが普通であ
る。すなわち位置の変化を伴わない自転動作は事実上不
可能であり、狭い屋内などでの方向転換には難点があっ
た。

【０００４】また、左右への移動すなわちシフト動作は
不可能であって、僅かな側方移動であっても、かなりの
手順とスペースを必要としている。

【０００５】本発明は、前後左右・方向転換など、すべ
ての動作が可能な電動車いすを提供することを目的とし
ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動車いすにおいては、同一の車輪４輪を
座面直下の重心まわりに等配し、各車輪に電動駆動装置
をそれぞれ設けて、車輪軸を重心まわりに放射状にかつ
一対をなすように設定する。

【０００７】上記車輪は、車輪軸を中心として多角形状
に配置させたローラ軸上に、それぞれ回転可能な樽状の
ローラを設けて車輪踏面を構成している。ローラ面は車
輪の円周に沿っているが、床面との接触状況は、小さな
だ円状の接触痕跡を示している。

【０００８】ローラの材質にはナイロンなどの樹脂が適
しているが、屋外で使用するものに適用する場合には、
より一層弾性変形量の大きいゴムタイヤ式として、寸法
的にも可能な限り大きくすることが望ましい。

【０００９】上記のように構成された４輪式の全輪駆動
車いすは、それぞれの車輪の回転方向と相対的な回転速
度比によって、車いすとしての進行方向が規定される。

【００１０】実際問題としては、車輪と床との摩擦・慣
性力・実速度・重心位置などの状況によって、一定した
結果は得られない。しかし、すべての条件が同一であ
り、慣性もなく幾何学的な状況のものと仮定した上で、
各車輪の回転方向と車いすの進行方向との関係を、定性
的に

【００１９】表１及び

【００２０】表２に示す。

【００１１】すなわち、各車輪の回転方向と回転速度を
組合わせれば、車いすは３６０°あらゆる方向に向かっ
て、任意の所定の速度で走行することが可能であり、か
つ、その場での回転も可能である。

【００１２】また、進行方向の制御と回転方向の制御と
を組み合わせて、選択した進行方向を保ちつつ曲線走行
を行うことも可能である。

【００１３】しかしながら、ジョイスティックによる走
行は、切り換えスイッチによって選択できる１つの機能
として、ステアリング機能を有する前後方向への走行と
し、他の１つの機能として、進行方向を選択できる直線
走行とすることに限定することが、操縦性・安全性など
の面から推奨されよう。

【００１４】さらに、実用面に於ては、駆動車輪の数
量、駆動車輪の配置など、図６に示すように必ずしも４
輪である必要はない。また重心を跨いで配設される一対
の自在車輪の車輪軸は必ずしも平行でなければならない
ものではない。

【００１５】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき、図面を参照して説明する。図４は、通常の電動式
４輪形車いすの各車輪を撤去して、車いすの車輪部分の
みに改造を行ったものである。

【００１６】すなわち、後部２輪駆動輪及び前部２キャ
スタ車輪は撤去し、代りに自在車輪（１０）をほぼ等配
の位置に、また車輪軸（１１）をほぼ重心点に向けてセ
ットしたものである。

【００１７】この場合、後部の２輪は上記とほぼ同様と
し、前部の２輪は１輪として機体前部中央位置におき、
３輪形式とすることでもよい。機能的には満足し得るも
のであるが、機体の安定性の面では、４輪方式にくらべ
て劣ることは否めない。

【００１８】操作機具は、走行を制御するジョイスティ
ックと回転を制御するロータリスイッチを備えている。
それらの配置は納入先でのオプションとしてある。

【００１９】

【発明の効果】前後進・曲線走行のみならず斜行・横行
・その場回転などが可能になり、こまわりの良さが格段
に向上する。

【００２０】あらゆる方向への走行操作がジョイスティ
ック１つで可能であり、さらに速度調整も行うことがで
きることから、使い易さが格段に向上する。

【００２１】

【００２２】注１）Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは自在車輪を表わし、電動駆
動される。注２）車いす中心から各車輪に向って車輪軸を見た場
合において（１）時計方向回転駆動をＣＷと表す（２）反時計方向回転駆動をＣＣＷと表す注３）（）をつけたものは、つけないものに対比し
て、緩速駆動であることを表す

【図面の簡単な説明】

【図１】自在車輪の外観図である。

【図２】自在車輪の正面図である。

【図３】自在車輪の側面図である。

【図４】自在車輪を装備した電動車いすの外観図であ
る。

【図５】図４に示した電動車いすの車輪配置図である。

【図６】７つの自在車輪を装備し６輪駆動形式の電動車
いすの車輪配置図である。

【符号の説明】

１０自在車輪１１自在車輪軸１２樽状のローラの軸を支える自在車輪のフレーム１３樽状のローラ１４樽状のローラの軸２０電動駆動装置３０車いす本体フレーム

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１０年１２月２６日（１９９８．１２．
２６）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】課題を解決するための手段

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】実際問題としては、車輪と床との摩擦
・慣性力・実速度・重心位置などの状況によって、一定
した結果は得られない。しかし、すべての条件が同一で
あり、慣性もなく幾何学的な状況のものと仮定した上
で、各車輪の回転方向と車いすの進行方向との関係を、
定性的に

【００２１】表１及び

【００２２】表２に示す。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】図６に示した電動車いすの車輪配置図であ
る。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図５】７つの自在車輪を装備し、６輪駆動形式の
電動車いすの車輪配置図である。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図６】自在車輪を装備した電動車いすの外観図で
ある。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】樽状のローラー（１３）よって外周が構
成され、任意の方向に進行することが可能な車輪（１
０）（以下自在車輪という）を一対に４ケ配設し、その
おのおのの自在車輪を独立した４ケの電動駆動装置（２
０）によって個別に回動しうる構造とした電動車いす。
【請求項２】複数の電動駆動装置（２０）のおのおの
を、１ケのジョイスティックスイッチを操作することに
よって、個別に、かつ同時に駆動し得る構造とし、ジョ
イスティックスイッチの倒れる方向にいすが走行するこ
とを特長とする請求項１記載の電動車いす。
【請求項３】複数の電動駆動装置（２０）のおのおの
を、１ケの回転式スイッチを操作することによって、個
別に、かつ同時に駆動し得る構造とし、回転式スイッチ
の回転する方向にいすが回転することを特長とする請求
項１記載の電動車いす。