JP2000175215A - 輪郭補正装置 - Google Patents

輪郭補正装置

Info

Publication number
JP2000175215A
JP2000175215A JP10342602A JP34260298A JP2000175215A JP 2000175215 A JP2000175215 A JP 2000175215A JP 10342602 A JP10342602 A JP 10342602A JP 34260298 A JP34260298 A JP 34260298A JP 2000175215 A JP2000175215 A JP 2000175215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
color difference
limit value
lower limit
upper limit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10342602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3555744B2 (ja
Inventor
Tomoaki Uchida
友昭 打田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP34260298A priority Critical patent/JP3555744B2/ja
Publication of JP2000175215A publication Critical patent/JP2000175215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3555744B2 publication Critical patent/JP3555744B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相を変化させることなく輪郭補正すること
ができる色差信号用の輪郭補正装置を提供する。 【解決手段】 輪郭補正部101,101'は、上限
値,下限値によってシュート成分を除去する。輪郭補正
部101,101'は、シュート成分を除去して輪郭補
正するに際し、上限値,下限値と同じタイミングの他方
の色差信号C2',C1'を同時に出力する。比較器10
2〜選択器105の動作によって、色差信号C1,C2
における一方の色差信号のシュート成分を除去した際に
は、他方の色差信号を、一方の色差信号における上限
値,下限値と同じタイミングの他方の色差信号に置き換
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やディスプレイ装置等の画像表示装置に表示する映像
信号の輪郭を急峻にする輪郭補正装置に係り、特に、2
つの色差信号の輪郭を急峻にするに際し、色相が変化す
ることなく輪郭を補正することができる輪郭補正装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やディスプレイ装置
等の画像表示装置に表示する映像信号の輪郭を急峻にす
る輪郭補正装置が種々提案されている。輪郭補正装置
は、映像信号の輪郭にオーバーシュート及びプリシュー
ト(もしくはアンダーシュート)を付加して輪郭を補正
するのが一般的である。これに対し、オーバーシュート
及びプリシュートを付加した後、シュート成分を除去す
るようにした輪郭補正装置もある。この種の従来の輪郭
補正装置の一例として、特開平5―292522号公報
に記載のものがある。
【0003】上記先願に記載の輪郭補正装置は、アナロ
グ回路により構成されており、アナログ信号に対しては
上記先願の明細書に記載の通り、輪郭補正動作をする。
しかし、上記先願に記載の輪郭補正装置における遅延回
路を単に1クロック遅延素子に置き換えてデジタル回路
として構成しても、輪郭補正動作はしない。これについ
て、図10及び図11を用いて説明する。図11は上記
先願に記載の輪郭補正装置における遅延回路を1クロッ
ク遅延素子に置き換えてデジタル回路として構成したブ
ロック図、図11は図10の動作を説明するための波形
図である。
【0004】図10において、入力端子201より入力
されたデジタル信号は、1クロック遅延素子であるDフ
リップフロップ202,203に順次入力され、1クロ
ックずつ遅延される。入力端子201より入力されたデ
ジタル信号は、最大値検出回路204,最小値検出回路
205,ハイパスフィルタ(HPF)206にも入力さ
れる。
【0005】Dフリップフロップ202,203の出力
はそれぞれ、最大値検出回路204,最小値検出回路2
05,HPF206に入力される。Dフリップフロップ
202より出力された入力信号に対して1クロック遅延
した信号B1は、図11(A)に示す信号であり、この
信号B1は加算器208に入力される。この信号B1を
注目画素とする。
【0006】最大値検出回路204は、注目画素である
信号B1を中心とする入力された3画素より最大レベル
の画素を検出し、図11(C)に示す信号B3を出力す
る。この信号B3は最小値検出回路210に入力され
る。最小値検出回路205は、信号B1を中心とする入
力された3画素より最小レベルの画素を検出し、図11
(D)に示す信号B4を出力する。この信号B4は最大
値検出回路209に入力される。
【0007】HPF206は、一例として、タップ利得
を(−1/2,1,−1/2)とする3タップのフィル
タである。HPF206は、信号B1を中心とする入力
された3画素より、信号B1のエッジ部分の高域周波数
信号成分を生成する。そして、HPF206の出力は、
ゲイン係数を例えば2とすると、乗算器207に入力さ
れて2倍され、図11(B)に示す信号B2とされる。
この信号B2は加算器208に入力される。
【0008】加算器208は、入力された信号B1と信
号B2とを加算し、図11(E)に示す信号B5を出力
する。この信号B5は、信号B1に高域周波数信号成分
が付加された信号である。信号B5は、最大値検出回路
209に入力される。
【0009】最大値検出回路209は、信号B4と信号
B5との内、大きい方を選択し、図11(F)に示す信
号B6を出力する。この最大値検出回路209によっ
て、信号B5におけるアンダーシュートの部分が除去さ
れる。信号B6は最小値検出回路210に入力される。
最小値検出回路210は、信号B3と信号B6との内、
小さい方を選択し、図11(G)に示す信号B7を出力
する。この最小値検出回路210によって、信号B6に
おけるオーバーシュートの部分が除去される。信号B7
は、出力端子211より出力される。
【0010】図11(A)に示す信号B1と図11
(G)に示す信号B7とを比較すれば分かるように、信
号B1と信号B7とは全く同じ信号波形となり、図10
に示す構成では、輪郭補正動作を全くしない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、映像信号の
輪郭にシュート成分を付加して輪郭を補正するようにし
た従来の輪郭補正装置においては、輪郭補正の補正量を
大きくすると、シュート成分も必然的に大きくなり、画
質を劣化させてしまう。また、輪郭補正装置をテレビジ
ョン受像機のみならず、コンピュータ機器やプリンタ装
置等の種々の機器に用いることを考えれば、アナログ回
路ではなく、デジタル回路で構成することが望ましい。
【0012】そこで、画質を劣化させるようなシュート
成分が付加することなく輪郭を良好に補正することがで
きるデジタル回路による輪郭補正装置が望まれている。
しかも、この場合、耐ノイズ特性に優れていることがよ
り好ましい。
【0013】しかしながら、上述のように、特開平5―
292522号公報に記載のようなシュート成分を除去
するようにしたアナログ回路による輪郭補正装置を、単
純にデジタル回路によって構成しても、輪郭補正動作は
せず、上記の要望を満足することはできない。
【0014】さらに、輪郭補正装置に入力される信号と
して、輝度信号と2つの色差信号が用いられる場合に
は、輝度信号と2つの色差信号の3系統の輪郭補正装置
によって輪郭補正がなされる。このとき、輪郭補正を施
す前と後とで2つの色差信号の振幅の関係が変化してし
まうと、その輪郭補正を施した部分で色相が変化してし
まう。そこで、2つの色差信号を輪郭補正する際には、
色相を変化させることなく輪郭補正することができる輪
郭補正装置が望まれる。
【0015】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、本発明の目的は、シュート成分が付加する
ことなく輪郭を良好に補正することができるデジタル回
路による輪郭補正装置を提供することである。本発明の
他の目的は、耐ノイズ特性に優れたデジタル回路による
輪郭補正装置を提供することである。本発明のさらに他
の目的は、色相を変化させることなく輪郭補正すること
ができる輪郭補正装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1)入力された一対の
デジタル色差信号の輪郭を補正する輪郭補正装置におい
て、前記一対のデジタル色差信号のそれぞれの色差信号
における注目画素を中心として少なくとも5画素以上の
領域より、中央レベルより大きいレベルの画素を上限値
として検出する上限検出手段と、前記注目画素を中心と
して少なくとも5画素以上の領域より、中央レベルより
小さいレベルの画素を下限値として検出する下限検出手
段と、前記注目画素に対する高域周波数信号成分を生成
する高域周波数信号成分生成手段と、前記注目画素に前
記高域周波数信号成分を付加する付加手段と、前記付加
手段の出力の信号レベルを、前記上限値と前記下限値と
の間で振幅制限する振幅制限手段と、前記振幅制限手段
によって、前記一対のデジタル色差信号における一方の
色差信号に対して前記上限値もしくは前記下限値によっ
て振幅制限した際に、前記一対のデジタル色差信号にお
ける他方の色差信号を、前記一方の色差信号における前
記上限値もしくは前記下限値と同じタイミングの前記他
方の色差信号に置き換える置き換え手段とを設けて構成
したことを特徴とする輪郭補正装置を提供し、(2)入
力された第1及び第2のデジタル色差信号の輪郭を補正
する輪郭補正装置において、所定の上限値もしくは所定
の下限値によってシュート成分を除去する第1のシュー
ト成分除去手段を有し、前記第1のデジタル色差信号を
輪郭補正する第1の輪郭補正部と、所定の上限値もしく
は所定の下限値によってシュート成分を除去する第2の
シュート成分除去手段を有し、前記第2のデジタル色差
信号を輪郭補正する第2の輪郭補正部と、前記第1,第
2のデジタル色差信号における一方の色差信号を、前記
第1もしくは第2のシュート成分除去手段によって、シ
ュート成分を除去して輪郭補正した際、前記第1,第2
のデジタル色差信号における他方の色差信号を、前記一
方の色差信号における前記上限値もしくは前記下限値と
同じタイミングの前記他方の色差信号に置き換える置き
換え手段とを設けて構成したことを特徴とする輪郭補正
装置を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の輪郭補正装置につ
いて、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の輪
郭補正装置の一実施例を示すブロック図、図2は本発明
の輪郭補正装置の全体構成を示すブロック図、図3は本
発明の輪郭補正装置の第1の基本構成を示すブロック
図、図4及び図5は図3に示す第1の基本構成の動作を
説明するための波形図、図6は本発明の輪郭補正装置の
第2の基本構成を示すブロック図、図7及び図8は図6
に示す第2の基本構成の動作を説明するための波形図、
図9は本発明の輪郭補正装置の第3の基本構成をブロッ
ク図である。
【0018】一般に、ベースバンドの映像信号は、赤
(R),緑(G),青(B)の3原色信号、または、輝
度信号と2つの色差信号の3チャンネルの信号よりな
る。図1及び図2に示す本発明の輪郭補正装置は、R−
Y,B−Y等の2つの2つの色差信号を対象としたもの
であるが、本発明の輪郭補正装置の基本構成、即ち、シ
ュート成分が付加することなく輪郭を良好に補正するこ
とができるデジタル回路による輪郭補正装置としては、
入力信号がいずれであっても、その構成は共通してい
る。以下の説明では、まず、本発明の輪郭補正装置の基
本構成について説明する。ここでは、簡略化のため、1
チャンネルのみについて示す。即ち、入力されるデジタ
ル信号は、R,G,Bの3原色信号または輝度信号,色
差信号のいずれかである。
【0019】<第1の基本構成>図3において、入力端
子1より入力されたデジタル信号は、1クロック遅延素
子であるDフリップフロップ2〜5に順次入力され、1
クロックずつ遅延される。入力端子1より入力されたデ
ジタル信号は、最大値検出回路6,最小値検出回路7,
ハイパスフィルタ(HPF)8にも入力される。
【0020】Dフリップフロップ2〜5の出力はそれぞ
れ、最大値検出回路6,最小値検出回路7,HPF8に
入力される。Dフリップフロップ3より出力された入力
信号に対して2クロック遅延した信号B1は、図4
(A)に示す信号であり、この信号B1は加算器10に
入力される。この信号B1を注目画素とする。
【0021】最大値検出回路6は、注目画素である信号
B1を中心とする入力された5画素より最大レベルの画
素を検出し、図4(C)に示す信号B3を出力する。即
ち、最大値検出回路6は、入力された5画素より最大値
を上限値として検出する上限検出手段である。この信号
B3は最小値検出回路12に入力される。最小値検出回
路7は、信号B1を中心とする入力された5画素より最
小レベルの画素を検出し、図4(D)に示す信号B4を
出力する。即ち、最小値検出回路7は、入力された5画
素より最小値を下限値として検出する下限検出手段であ
る。この信号B4は最大値検出回路11に入力される。
【0022】HPF8は、一例として、タップ利得を
(−1/4,−1,5/2,−1,−1/4)とする5
タップのフィルタである。HPF8は、信号B1を中心
とする入力された5画素より、信号B1のエッジ部分の
高域周波数信号成分を生成する。なお、高域周波数信号
成分とは直流成分がなく、交流成分のみの信号である。
HPF8のタップ利得はこれに限定されず、適宜に設定
すればよい。
【0023】そして、HPF8の出力は、ゲイン係数を
例えば2とすると、乗算器9に入力されて2倍され、図
4(B)に示す信号B2とされる。この信号B2は加算
器10に入力される。加算器10は、入力された信号B
1と信号B2とを加算し、図4(E)に示す信号B5を
出力する。この信号B5は、信号B1に高域周波数信号
成分が付加された信号である。信号B5は、最大値検出
回路11に入力される。
【0024】最大値検出回路11は、信号B4と信号B
5との内、大きい方を選択し、図4(F)に示す信号B
6を出力する。この最大値検出回路11によって、信号
B5におけるアンダーシュートの部分が除去される。信
号B6は最小値検出回路12に入力される。最小値検出
回路12は、信号B3と信号B6との内、小さい方を選
択し、図4(G)に示す信号B7を出力する。この最小
値検出回路12によって、信号B6におけるオーバーシ
ュートの部分が除去される。
【0025】なお、最大値検出回路11及び最小値検出
回路12は、信号B5を、最大値検出回路6による最大
値(上限値)と最小値検出回路7による最小値(下限
値)との間で振幅制限する振幅制限手段として動作して
いることが分かる。
【0026】以上の動作により、信号B7は、信号B1
と比較して傾斜の中心付近の傾きが2倍となってエッジ
が急峻となり、シュート成分が付加することなく輪郭補
正される。そして、この信号B7は、出力端子13より
出力される。なお、信号B7の傾斜の中心付近の傾き
は、乗算器9のゲイン係数の値によって自由に設定する
ことができる。
【0027】このように、本発明においては、映像信号
における注目画素を中心として5画素の領域より、最大
レベルの画素と最小レベルの画素を検出するようにして
いるので、図4に示すように輪郭補正動作をする。本実
施例では、5画素の領域としているが、勿論、6画素以
上の領域より、最大レベルの画素と最小レベルの画素を
検出するようにしてもよく、少なくとも5画素以上ので
あればよい。
【0028】ここで、図3に示す第1の基本構成の輪郭
補正装置に、ノイズが混入した信号が入力された場合に
ついて考える。ノイズが混入した信号が入力されたとき
の各部の動作信号波形の例を図5に示す。図5におい
て、(A)〜(G)にはそれぞれ信号B1〜B7の波形
を示している。図5(A)に示す信号B1において、N
1,N2がノイズである。このような単発ノイズが加わ
ると、出力される信号B7においては、図5(G)に示
すように、3クロックの領域に渡ってノイズが拡大され
てしまう。即ち、図3に示す第1実施例の輪郭補正装置
においては、耐ノイズ特性がよくない。
【0029】<第2の基本構成>そこで、耐ノイズ特性
を改良したのが図6に示す第2の基本構成である。図6
において、入力端子21より入力されたデジタル信号
は、1クロック遅延素子であるDフリップフロップ22
〜25に順次入力され、1クロックずつ遅延される。入
力端子21より入力されたデジタル信号は、上限検出回
路26,下限検出回路27,ハイパスフィルタ(HP
F)28にも入力される。
【0030】Dフリップフロップ22〜25の出力はそ
れぞれ、上限検出回路26,下限検出回路27,HPF
28に入力される。Dフリップフロップ23より出力さ
れた入力信号に対して2クロック遅延した信号B1は、
図7(A)に示す信号であり、この信号B1は加算器3
0に入力される。この信号B1を注目画素とする。
【0031】上限検出回路26は、注目画素である信号
B1を中心とする入力された5画素より、最大レベルの
画素ではなく、2番目に大きいレベルの画素を検出し、
図7(C)に示す信号B3を出力する。なお、上限検出
回路26は、入力された画素の内、最大レベルの画素を
除き中央レベルより大きいレベルの画素を検出するもの
であり、図6の構成においては、5画素より検出する構
成であるので、必然的に2番目に大きいレベルの画素と
なる。この信号B3は最小値検出回路32に入力され
る。
【0032】下限検出回路27は、信号B1を中心とす
る入力された5画素より最小レベルの画素ではなく、2
番目に小さいレベルの画素を検出し、図7(D)に示す
信号B4を出力する。この信号B4は最大値検出回路3
1に入力される。なお、下限検出回路27は、入力され
た画素の内、最小レベルの画素を除き中央レベルより小
さいレベルの画素を検出するものであり、図6の構成に
おいては、5画素より検出する構成であるので、必然的
に2番目に小さいレベルの画素となる。
【0033】HPF28は、一例として、タップ利得を
(−1/4,−1,5/2,−1,−1/4)とする5
タップのフィルタである。HPF28は、信号B1を中
心とする入力された5画素より、信号B1のエッジ部分
の高域周波数信号成分を生成する。
【0034】そして、HPF28の出力は、ゲイン係数
を例えば2とすると、乗算器29に入力されて2倍さ
れ、図7(B)に示す信号B2とされる。この信号B2
は加算器30に入力される。 加算器30は、入力され
た信号B1と信号B2とを加算し、図7(E)に示す信
号B5を出力する。この信号B5は、信号B1に高域周
波数信号成分が付加された信号である。信号B5は、最
大値検出回路31に入力される。
【0035】最大値検出回路31は、信号B4と信号B
5との内、大きい方を選択し、図7(F)に示す信号B
6を出力する。この最大値検出回路31によって、信号
B5におけるアンダーシュートの部分が除去される。信
号B6は最小値検出回路32に入力される。最小値検出
回路32は、信号B3と信号B6との内、小さい方を選
択し、図7(G)に示す信号B7を出力する。この最小
値検出回路32によって、信号B6におけるオーバーシ
ュートの部分が除去される。
【0036】なお、最大値検出回路31及び最小値検出
回路32は、信号B5を、上限検出回路26による上限
値と下限検出回路27による下限値との間で振幅制限す
る振幅制限手段として動作していることが分かる。
【0037】以上の動作により、信号B7は、信号B1
と比較して傾斜の中心付近の傾きが2倍となってエッジ
が急峻となり、シュート成分が付加することなく輪郭補
正される。そして、この信号B7は、出力端子33より
出力される。なお、信号B7の傾斜の中心付近の傾き
は、乗算器29のゲイン係数の値によって自由に設定す
ることができる。図7(G)に示す信号B7と図4
(G)に示す信号B7とを比較すれば分かるように、図
6の構成における信号B7と図3の構成における信号B
7とは同じ信号波形となる。
【0038】ここで、図6に示す第2の基本構成の輪郭
補正装置に図5で説明したのと同じノイズが混入した場
合について、図8を用いて説明する。図8において、
(A)〜(G)にはそれぞれ信号B1〜B7の波形を示
している。図8(A)に示す信号B1において、N1,
N2がノイズである。
【0039】上記のように、第2の基本構成の構成にお
いては、上限検出回路26は、入力された画素の内、最
大レベルの画素を除き中央レベルより大きいレベルの画
素(ここでは、2番目に大きいレベルの画素)を検出
し、下限検出回路27は、入力された画素の内、最小レ
ベルの画素を除き中央レベルより小さいレベルの画素
(ここでは、2番目に小さいレベルの画素)を検出す
る。従って、出力される信号B7においては、図8
(G)に示すように、ノイズが完全に除去され、図7
(G)と同じ信号波形となる。従って、第2の基本構成
によれば、耐ノイズ特性に優れた輪郭補正装置とするこ
とができる。
【0040】このように、注目画素である信号B1を中
心とする入力された5画素より、上限値と下限値を検出
する構成においては、ノイズが5画素以上離れて単発で
発生する場合には、上限値は最大値であっても2番目に
大きいレベルであっても、また、下限値は最小値であっ
ても2番目に小さいレベルであっても得られる波形は同
一となる。ノイズが2画素以上連続すると、図3と図6
の構成では、得られる波形は異なることになる。輪郭補
正を重要視すれば、図3の構成が望ましく、耐ノイズ特
性を重要視すれば、図6の構成が望ましいと言うことが
できる。
【0041】<第3の基本構成>図9に示す第3の基本
構成は、第2の基本構成の輪郭補正装置を2次元に拡張
したものである。図9において、入力端子50より入力
されたデジタル信号は、1水平期間の遅延素子51〜5
4に順次入力され、1水平期間ずつ遅延される。入力端
子50より入力されたデジタル信号は、また、1クロッ
ク遅延素子であるDフリップフロップ55〜58に順次
入力され、1クロックずつ遅延される。遅延素子51〜
54より出力されたデジタル信号は、それぞれ、同じく
1クロック遅延素子であるDフリップフロップ59〜6
2,63〜66,67〜70,71〜74に順次入力さ
れ、1クロックずつ遅延される。
【0042】入力端子50より入力されたデジタル信号
は、上限検出回路75,下限検出回路76,2次元ハイ
パスフィルタ(2次元HPF)77にも入力される。D
フリップフロップ55〜74の出力はそれぞれ、上限検
出回路75,下限検出回路76,2次元HPF77に入
力される。以上により、上限検出回路75,下限検出回
路76,2次元HPF77には、Dフリップフロップ6
4より出力された信号B1を中心として水平方向5画
素,垂直方向5画素の合計25画素の信号が入力される
ことになる。信号B1は加算器79に入力される。
【0043】上限検出回路75は、注目画素である信号
B1を中心とする入力された25画素を、レベルの小さ
い順(もしくは大きい順)に1〜25に順位付けし、そ
の25画素より、最大レベルの画素ではなく、例えば最
大レベルから4番目に大きいレベルの画素を検出して信
号B3を出力する。この信号B3は最小値検出回路32
に入力される。
【0044】なお、上限検出回路75は、入力された画
素の内、最大レベルの画素を除き中央レベルより大きい
レベルの画素を検出するものである。さらに望ましく
は、上限検出回路75は、入力された画素の最小レベル
から最大レベルまでを小レベル部,中間レベル部,大レ
ベル部に3等分し、その大レベル部の内、最大レベルの
画素を除いたレベルの画素を検出する。従って、図9の
構成においては、2番目に大きいレベルの画素でも、3
番目に大きいレベルの画素でも、あるいは、5番目に大
きいレベルの画素でもよい。上限検出回路75がどのレ
ベルの画素を検出するかは、ノイズの除去効果と輪郭補
正の効果との関係で最適なものを選択すればよい。
【0045】下限検出回路76は、信号B1を中心とす
る入力された25画素を、レベルの小さい順(もしくは
大きい順)に1〜25に順位付けし、その25画素よ
り、最小レベルの画素ではなく、最小レベルから4番目
に小さいレベルの画素を検出して信号B4を出力する。
この信号B4は最大値検出回路80に入力される。
【0046】なお、下限検出回路76は、入力された画
素の内、最小レベルの画素を除き中央レベルより小さい
レベルの画素を検出するものである。さらに望ましく
は、下限検出回路76は、入力された画素の最小レベル
から最大レベルまでを小レベル部,中間レベル部,大レ
ベル部に3等分し、その小レベル部の内、最小レベルの
画素を除いたレベルの画素を検出する。従って、図9の
構成においては、2番目に小さいレベルの画素でも、3
番目に小さいレベルの画素でも、あるいは、5番目に小
さいレベルの画素でもよい。下限検出回路76がどのレ
ベルの画素を検出するかは、ノイズの除去効果と輪郭補
正の効果との関係で最適なものを選択すればよい。
【0047】2次元HPF77は、一例として、タップ
利得を次のように設定する。 -1/256 -4/256 -6/256 -4/256 -1/256 -4/256 -16/256 -24/256 -16/256 -4/256 -6/256 -24/256 220/256 -24/256 -6/256 -4/256 -16/256 -24/256 -16/256 -4/256 -1/256 -4/25 6 -6/256 -4/256 -1/256 ここでは、25タップのフィルタであり、タップ利得が
中央に対して対称となっている。
【0048】2次元HPF77は、信号B1を中心とす
る入力された25画素より、信号B1のエッジ部分の高
域周波数信号成分を生成する。そして、2次元HPF7
7の出力は、ゲイン係数を例えば2とすると、乗算器7
8に入力されて2倍され、信号B2とされる。この信号
B2は加算器79に入力される。
【0049】加算器79は、入力された信号B1と信号
B2とを加算し、信号B5を出力する。この信号B5
は、信号B1に高域周波数信号成分が付加された信号で
ある。信号B5は、最大値検出回路80に入力される。
【0050】最大値検出回路80は、信号B4と信号B
5との内、大きい方を選択し、信号B6を出力する。こ
の最大値検出回路80によって、信号B5におけるアン
ダーシュートの部分が除去される。信号B6は最小値検
出回路81に入力される。最小値検出回路81は、信号
B3と信号B6との内、小さい方を選択し、信号B7を
出力する。この最小値検出回路81によって、信号B6
におけるオーバーシュートの部分が除去される。なお、
最大値検出回路80及び最小値検出回路81は、信号B
5を、上限検出回路75による上限値と下限検出回路7
6による下限値との間で振幅制限する振幅制限手段とし
て動作していることが分かる。
【0051】以上の動作により、信号B7は、信号B1
と比較して傾斜の中心付近の傾きが急峻となり、シュー
ト成分が付加することなく輪郭補正される。そして、こ
の信号B7は、出力端子82より出力される。なお、信
号B7の傾斜の中心付近の傾きは、乗算器78のゲイン
係数の値によって自由に設定することができる。
【0052】この図9に示す第3の基本構成において
も、上限検出回路75は、入力された画素の内、最大レ
ベルの画素を除き中央レベルより大きいレベルの画素を
検出し、下限検出回路76は、入力された画素の内、最
小レベルの画素を除き中央レベルより小さいレベルの画
素を検出するので、入力信号にノイズが混入しても、ノ
イズは完全に除去される。従って、第3の基本構成によ
れば、耐ノイズ特性に優れた輪郭補正装置とすることが
できる。
【0053】以上説明した第3の基本構成では、高域周
波数信号生成のための2次元HPF77の領域を水平方
向5,垂直方向5の25タップとし、上限検出回路75
及び下限検出回路76による領域も水平方向5,垂直方
向5の25画素として、両者の領域を同じに設定してい
るが、必ずしも同じにする必要はない。例えば、2次元
HPF77を水平方向5,垂直方向5の25タップに、
上限検出回路75及び下限検出回路76を水平方向5,
垂直方向3の15画素としても良好な輪郭補正が可能で
ある。
【0054】図9に示す第3の基本構成は、耐ノイズ特
性を考慮して図6に示す第2の基本構成を2次元に拡張
したものであるが、入力されるデジタル信号にノイズが
含まれないような場合には、図3に示す第1の基本構成
を2次元に拡張してもよい。この場合は、図9における
上限検出回路75の代わりに最大値検出回路、下限検出
回路76の代わりに最小値検出回路とすればよい。
【0055】以上説明した第1〜第3の基本構成の輪郭
補正装置は、シュート成分が付加することなく輪郭を補
正することができるようにしたものである。ところで、
映像信号の表示装置が、例えばプロジェクションテレビ
のように、光学系により画像を拡大してスクリーンに投
影する場合には、表示される画像の高域周波数信号成分
が低下してしまう。
【0056】このように、空間高域周波数特性が低下す
る表示装置の場合には、映像信号を輪郭補正してもぼけ
た画像が表示されてしまうことになる。そこで、このよ
うな場合には、表示装置の空間周波数特性を補正するた
めに、新たに高域周波数信号成分を生成し、輪郭補正済
みの信号に細いシュート成分を意図的に付加してもよ
い。
【0057】次に、以上の基本構成を踏まえた本発明の
輪郭補正装置について説明する。上記のように、本発明
の輪郭補正装置は、2つの色差信号を入力信号とするも
のである。図1に示す本実施例では、図6に示す第2の
基本構成を色差信号用に発展させた構成について示す。
図1に示す回路は、2つの色差信号の一方のチャンネル
の構成を示すものである。一方の色差信号をC1とし、
他方の色差信号をC2とすると、色差信号C1に輪郭補
正を施す動作を中心に説明する。
【0058】図6の回路において、2つの色差信号が、
上限検出回路26による上限値と下限検出回路27によ
る下限値との間で振幅制限されると、その2つの互いに
独立な色差信号の振幅比率は、輪郭補正を施す前の入力
された2つの色差信号に対して同じ振幅比率を保つとい
う保証はない。2つの色差信号の振幅比率が変化する
と、色相が変化してしまう。図1,図2に示す構成は、
この色相の変化を防止するよう構成したものである。
【0059】図1において、図6と同一部分には同一符
号を付し、その説明を適宜省略することとする。入力端
子21より入力されるデジタル信号は色差信号である。
入力端子21には、一例として、上位8ビットを色差信
号C1とし、下位8ビットを色差信号C2とした16ビ
ットの信号が入力される。8ビットの色差信号C1と8
ビットの色差信号C2とが交互に入力される信号として
もよい。
【0060】上限検出回路26'は、図6の上限検出回
路26と同様、色差信号C1の上限値を検出し、この上
限値(信号B3)を端子aより出力する。上限検出回路
26'は、さらに、その選択した色差信号C1の上限値
に対応するもう一方の色差信号C2を端子bより出力す
る。即ち、上限検出回路26'は、色差信号C1の上限
値を検出した際、それと同じタイミングにおけるもう一
方の色差信号C2も同時に出力する。端子aより出力さ
れた上限値は、減算器34と最小値検出回路32'に入
力される。端子bより出力された色差信号C2は、選択
器35の端子bに入力される。なお、同じタイミングと
は、一対の色差信号C1,C2を有する映像信号を画面
上に表示するに際して、時間的に同じ位置ということで
ある。
【0061】下限検出回路27'は、図6の下限検出回
路27と同様、色差信号C1の下限値(信号B4)を検
出し、この下限値を端子aより出力する。下限検出回路
27'は、さらに、その選択した色差信号C1の下限値
に対応するもう一方の色差信号C2を端子bより出力す
る。即ち、下限検出回路27'は、色差信号C1の下限
値を検出した際、それと同じタイミングにおけるもう一
方の色差信号C2も同時に出力する。端子aより出力さ
れた下限値は、減算器34と最大値検出回路31'に入
力される。端子bより出力された色差信号C2は、選択
器35の端子aに入力される。
【0062】最大値検出回路31'は、比較器311と
選択器312とよりなる。比較器311の端子aには、
下限検出回路27'の端子aより出力された下限値(信
号B4)が入力され、端子bには、加算器30の出力
(信号B5)が入力される。比較器311は、端子a,
bに入力された信号を比較し、端子aへの信号が端子b
への信号より大きいとき、端子cより1を出力し、それ
以外では0を出力する。端子cの出力は、選択器312
の端子sとOR回路36の一方の端子に入力される。
【0063】選択器312の端子aにも、下限検出回路
27'の端子aより出力された下限値(信号B4)が入
力され、端子bにも、加算器30の出力(信号B5)が
入力される。選択器312は、端子sに1が入力された
ときには、端子aの信号を選択し、端子sに0が入力さ
れたときには、端子bの信号を選択して、端子cより出
力する。以上の説明より分かるように、最大値検出回路
31'は、信号B5と下限値である信号B4とを比較し
て信号B4の方が大きいとき、比較器311の端子cか
らの出力が1となり、これが選択器312の端子sに入
力されるので、選択器312は下限値である信号B4を
選択して端子cより出力する。信号B4を選択したとき
は、アンダーシュートを除去したときである。選択器3
12の端子cの出力は、信号B6として最小値検出回路
32'の比較器321と選択器322に入力される。
【0064】比較器321の端子aには、上限検出回路
26'の端子aより出力された上限値(信号B3)が入
力され、端子bには、選択器312の出力(信号B6)
が入力される。比較器321は、端子a,bに入力され
た信号を比較し、端子aへの信号が端子bへの信号より
大きいとき、端子cより1を出力し、それ以外では0を
出力する。端子cの出力は、選択器35の端子sとイン
バータ37に入力される。比較器321の端子cの出力
は、インバータ37によって反転され、選択器322の
端子sとOR回路36のもう一方の端子に入力される。
【0065】選択器322の端子aにも、上限検出回路
26'の端子aより出力された上限値(信号B3)が入
力され、端子bにも、選択器312の出力(信号B6)
が入力される。選択器322は、端子sに1が入力され
たときには、端子aの信号を選択し、端子sに0が入力
されたときには、端子bの信号を選択して、端子cより
出力する。以上の説明より分かるように、最小値検出回
路32'は、信号B6と上限値である信号B3とを比較
して信号B6の方が大きいとき、比較器321の端子c
からの出力が0となり、これがインバータ37によって
反転されて選択器322の端子sに入力されるので、選
択器322は上限値である信号B3を選択して端子cよ
り出力する。信号B3を選択したときは、オーバーシュ
ートを除去したときである。選択器322の端子cより
出力された信号は、端子38より出力される。
【0066】OR回路36は、比較器311の出力とイ
ンバータ37の出力(即ち、比較器321の出力を反転
したもの)との論理和をとる。これによって、最大値検
出回路31'によってアンダーシュートが除去された
か、もしくは、最小値検出回路32'によってオーバー
シュートが除去されたかの少なくとも一方が検出され
る。少なくとも一方のシュート成分が除去されると、端
子39より1が出力され、それ以外では0が出力され
る。
【0067】減算器34は、上限検出回路26'より出
力された上限値(信号B3)より下限検出回路27'よ
り出力された下限値(信号B4)を減算し、この減算結
果は、端子40より出力される。選択器35は、端子s
に1が入力されたときには、端子aの信号を選択し、端
子sに0が入力されたときには、端子bの信号を選択し
て、端子cより出力する。
【0068】即ち、最小値検出回路32'によってオー
バーシュートが除去されたときには、選択器35の端子
sには0が入力されるので、選択器35は、上限検出回
路26'より出力された上限値である信号B3に対応し
た色差信号C2を出力する。最小値検出回路32'によ
ってオーバーシュートが除去されなかったときには、選
択器35の端子sには1が入力されるので、選択器35
は、下限検出回路27'より出力された下限値である信
号B4に対応した色差信号C2を出力する。選択器35
の端子cからの出力は、端子41より出力される。な
お、後述するが、最小値検出回路32'によってオーバ
ーシュートが除去されず、かつ、最大値検出回路31'
によってアンダーシュートが除去されなかったときは、
端子41からの信号が使用されない。
【0069】以上の回路動作は、色差信号C1における
信号処理の動作を示したが、色差信号C2における信号
処理の動作も同様である。色差信号C2を処理する回路
では、上記の説明とは逆に、上限検出回路26'は、色
差信号C2の上限値(信号B3)を端子aより出力し、
その選択した色差信号C2の上限値に対応するもう一方
の色差信号C1を端子bより出力する。下限検出回路2
7'は、色差信号C2の下限値(信号B4)を端子aよ
り出力し、その選択した色差信号C2の下限値に対応す
るもう一方の色差信号C1を端子bより出力する。以下
の動作は、色差信号C1における信号処理と同一であ
る。
【0070】以上のようにして輪郭補正された色差信号
C1,C2は、さらに、図2に示すように処理される。
図2において、101で示す回路ブロックは、色差信号
C1を処理する図1の如く構成された輪郭補正部であ
り、101'で示す回路ブロックは、色差信号C2を処
理する図1の如く構成された輪郭補正部である。図2の
全体構成によって、本発明の輪郭補正装置が構成され
る。図1中の端子21,38〜41と、輪郭補正部10
1,101'中の端子21,38〜41もしくは21',
38'〜41'とが対応している。
【0071】入力端子100より入力された上位8ビッ
トを色差信号C1とし、下位8ビットを色差信号C2と
した16ビットの信号、もしくは、8ビットの色差信号
C1と8ビットの色差信号C2とが交互に入力される信
号は、輪郭補正部101,101'の入力端子21,2
1'にそれぞれ入力され、上記の如く処理される。端子
38,38'からは、輪郭補正された色差信号C1,C
2が出力される。この色差信号C1,C2は、選択器1
04,105の端子bにそれぞれ入力される。
【0072】端子41,41'からは、それぞれ、上記
のように、最小値検出回路32'によってオーバーシュ
ートが除去されたときには、上限値である信号B3に対
応した色差信号C2,C1が出力され、最小値検出回路
32'によってオーバーシュートが除去されなかったと
きには、下限値である信号B4に対応した色差信号C
2,C1が出力される。上記の輪郭補正された色差信号
C1,C2との区別を容易にするため、端子41から出
力される色差信号C2をC2'とし、端子41'から出力
される色差信号C1をC1'とする。これらの色差信号
C2',C1'は、選択器105,104の端子aにそれ
ぞれ入力される。
【0073】輪郭補正部101の端子40より出力され
た上限値(信号B3)と下限値(信号B4)との差分
は、比較器102の端子aに入力され、輪郭補正部10
1'の端子40'より出力された上限値(信号B3)と下
限値(信号B4)との差分は、比較器102の端子bに
入力される。比較器102は、端子a,bに入力された
信号を比較し、端子aへの信号が端子bへの信号より大
きいとき、端子cより1を出力し、それ以外では0を出
力する。端子aへの信号が端子bへの信号より大きいと
きは、輪郭補正部101内の信号の方が振幅変化のレン
ジが大きいということである。比較器102の端子cか
らの出力は、制御部103の端子pに入力される。
【0074】輪郭補正部101の端子39より出力され
たオーバーシュートもしくはアンダーシュートの少なく
とも一方が除去されたとき1で、それ以外では0となる
信号は、制御部103の端子q1に入力される。輪郭補
正部101'の端子39'より出力されたオーバーシュー
トもしくはアンダーシュートの少なくとも一方が除去さ
れたとき1で、それ以外では0となる信号は、制御部1
03の端子q2に入力される。制御部103は、端子
p,q1,q2に入力される信号に応じて、端子s1,
s2より0もしくは1の信号を出力する。端子s1,s
2からの信号は、選択器104,105の端子sに入力
される。選択器104,105は、端子sへの信号に応
じて端子a,bの一方を選択し、端子cより出力する。
選択器104,105の選択出力を、それぞれO1,O
2とする。
【0075】表1に、制御部103の端子p,q1,q
2に入力される信号に対する端子s1,s2の出力と、
選択器104,105の選択出力O1,O2を示してい
る。なお、表1に示す制御部103の制御は、AND回
路やOR回路等のゲート回路によって容易に実現するこ
とができる。選択器104,105は、端子sに1が入
力されたときには、端子aの信号を選択し、端子sに0
が入力されたときには、端子bの信号を選択し、輪郭補
正された最終的な色差信号C1,C2である信号O1,
O2を出力する。
【0076】
【表1】
【0077】制御部103の動作をまとめると、以下の
ようになる。 1.色差信号C1,C2共にオーバーシュート,アンダ
ーシュートを除去しなかったときは、輪郭補正部10
1,101'からの色差信号C1,C2を出力する。 2.色差信号C1,C2のいずれか一方においてオーバ
ーシュート,アンダーシュートを除去したときは、その
一方のチャンネル(即ち、輪郭補正部101,101'
の一方)からの色差信号C1,C2'もしくはC1',C
2を出力する。 3.色差信号C1,C2共にオーバーシュート,アンダ
ーシュートを除去したときは、上限値(信号B3)と下
限値(信号B4)の差の大きい方の一方のチャンネル
(即ち、輪郭補正部101,101'の一方)からの色
差信号C1,C2'もしくはC1',C2を出力する。
【0078】即ち、このことは、色差信号C1,C2
を、上限値(信号B3)もしくは下限値(信号B4)で
振幅制限する際に、少なくとも一方の色差信号C1,C
2のシュート成分を除去したときは、他方の色差信号C
1,C2を、シュート成分を除去した方の色差信号C
1,C2における上限値もしくは下限値に対応する色差
信号C1',C2'に置き換えることを意味する。色差信
号C1,C2における上限値もしくは下限値に対応する
色差信号C1',C2'とは、輪郭補正部101,10
1'によって輪郭補正を施していない(輪郭補正を施す
前の)信号である。
【0079】以上によって、図1,図2に示す構成によ
れば、色差信号C1,C2に対して輪郭補正を施した
際、その輪郭補正を施した部分で色相が変化してしまう
ことはない。大画面ディスプレイでは、色相の変化が顕
著に現れるので、本発明の輪郭補正装置は、大画面ディ
スプレイに用いると、極めて効果的である。
【0080】図1,図2に示す本実施例では、図6に示
す第2の基本構成を色差信号用に発展させた構成につい
て示したが、図3に示す第1の基本構成や図9に示す第
3の基本構成を色差信号用に発展させてもよいことは当
然である。本発明は以上説明した本実施例に限定される
ことなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能である。
【0081】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の輪
郭補正装置は、入力されたデジタル色差信号における注
目画素を中心として少なくとも5画素以上の領域より、
中央レベルより大きいレベルの画素を上限値として検出
する上限検出手段と、注目画素を中心として少なくとも
5画素以上の領域より、中央レベルより小さいレベルの
画素を下限値として検出する下限検出手段と、注目画素
に対する高域周波数信号成分を生成する高域周波数信号
成分生成手段と、注目画素に高域周波数信号成分を付加
する付加手段と、付加手段の出力の信号レベルを、上限
値と下限値との間で振幅制限する振幅制限手段とを設け
て構成したので、シュート成分が付加することなく輪郭
を良好に補正することができる。
【0082】また、上限値を最大レベルの画素を除く画
素とし、下限値を最小レベルの画素を除く画素とするこ
とにより、入力された映像信号にノイズが混入してもノ
イズを除去することができ、耐ノイズ特性に優れた輪郭
補正装置とすることができる。従って、この場合は、大
画面ディスプレイに映像を表示する際に極めて効果的で
ある。
【0083】さらに、一方の色差信号を、振幅制限手段
によって振幅制限することによって、シュート成分を除
去して輪郭補正した際、他方の色差信号を、一方の色差
信号における上限値もしくは下限値と同じタイミングの
他方の色差信号に置き換える置き換え手段を設けて構成
したので、色相を変化させることなく、色差信号を輪郭
補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の基本構成を示すブロック図であ
る。
【図4】図3に示す第1の基本構成の動作を説明するた
めの波形図である。
【図5】図3に示す第1の基本構成の動作を説明するた
めの波形図である。
【図6】本発明の第2の基本構成を示すブロック図であ
る。
【図7】図6に示す第2の基本構成の動作を説明するた
めの波形図である。
【図8】図6に示す第2の基本構成の動作を説明するた
めの波形図である。
【図9】本発明の第3の基本構成を示すブロック図であ
る。
【図10】従来例を示すブロック図である。
【図11】従来例の動作を説明するための波形図であ
る。
【符号の説明】
2〜5,22〜25,55〜74 Dフリップフロップ 6 最大値検出回路(上限検出手段) 7 最小値検出回路(下限検出手段) 8,28 ハイパスフィルタ(高域周波数信号成分生成
手段) 9,29,78 乗算器 10,30,79 加算器(付加手段) 11,31,31',80 最大値検出回路(振幅制限
手段) 12,32,32',81 最小値検出回路(振幅制限
手段) 26,26',75 上限検出回路(上限検出手段) 27,27',76 下限検出回路(下限検出手段) 34 減算器 35,312,322,104,105 選択器 36 OR回路 37 インバータ 77 2次元ハイパスフィルタ(高域周波数信号成分生
成手段) 101,101' 輪郭補正部 102,311,321 比較器 103 制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された一対のデジタル色差信号の輪郭
    を補正する輪郭補正装置において、 前記一対のデジタル色差信号のそれぞれの色差信号にお
    ける注目画素を中心として少なくとも5画素以上の領域
    より、中央レベルより大きいレベルの画素を上限値とし
    て検出する上限検出手段と、 前記注目画素を中心として少なくとも5画素以上の領域
    より、中央レベルより小さいレベルの画素を下限値とし
    て検出する下限検出手段と、 前記注目画素に対する高域周波数信号成分を生成する高
    域周波数信号成分生成手段と、 前記注目画素に前記高域周波数信号成分を付加する付加
    手段と、 前記付加手段の出力の信号レベルを、前記上限値と前記
    下限値との間で振幅制限する振幅制限手段と、 前記振幅制限手段によって、前記一対のデジタル色差信
    号における一方の色差信号に対して前記上限値もしくは
    前記下限値によって振幅制限した際に、前記一対のデジ
    タル色差信号における他方の色差信号を、前記一方の色
    差信号における前記上限値もしくは前記下限値と同じタ
    イミングの前記他方の色差信号に置き換える置き換え手
    段とを設けて構成したことを特徴とする輪郭補正装置。
  2. 【請求項2】前記振幅制限手段によって、前記一対のデ
    ジタル色差信号における双方の色差信号に対して前記上
    限値もしくは前記下限値によって振幅制限した際には、
    前記一対のデジタル色差信号における前記上限値と前記
    下限値との差が大きい方を一方の色差信号とし、前記一
    対のデジタル色差信号における前記上限値と前記下限値
    との差が小さい方の他方の色差信号を、前記一方の色差
    信号における前記上限値もしくは前記下限値と同じタイ
    ミングの前記他方の色差信号に置き換える置き換え手段
    とを設けて構成したことを特徴とする請求項1記載の輪
    郭補正装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の輪郭補正装置に
    おいて、 前記上限値は最大レベルの画素であり、下限値は最小レ
    ベルの画素であることを特徴とする輪郭補正装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の輪郭補正装置に
    おいて、 前記上限値は最大レベルの画素を除く画素であり、下限
    値は最小レベルの画素を除く画素であることを特徴とす
    る輪郭補正装置。
  5. 【請求項5】入力された第1及び第2のデジタル色差信
    号の輪郭を補正する輪郭補正装置において、 所定の上限値もしくは所定の下限値によってシュート成
    分を除去する第1のシュート成分除去手段を有し、前記
    第1のデジタル色差信号を輪郭補正する第1の輪郭補正
    部と、 所定の上限値もしくは所定の下限値によってシュート成
    分を除去する第2のシュート成分除去手段を有し、前記
    第2のデジタル色差信号を輪郭補正する第2の輪郭補正
    部と、 前記第1,第2のデジタル色差信号における一方の色差
    信号を、前記第1もしくは第2のシュート成分除去手段
    によって、シュート成分を除去して輪郭補正した際、前
    記第1,第2のデジタル色差信号における他方の色差信
    号を、前記一方の色差信号における前記上限値もしくは
    前記下限値と同じタイミングの前記他方の色差信号に置
    き換える置き換え手段とを設けて構成したことを特徴と
    する輪郭補正装置。
  6. 【請求項6】前記第1,第2のデジタル色差信号におけ
    る双方の色差信号を、前記第1及び第2のシュート成分
    除去手段によって、シュート成分を除去して輪郭補正し
    た際には、前記第1,第2のデジタル色差信号における
    前記上限値と前記下限値との差が大きい方を一方の色差
    信号とし、前記第1,第2のデジタル色差信号における
    前記上限値と前記下限値との差が小さい方の他方の色差
    信号を、前記一方の色差信号における前記上限値もしく
    は前記下限値と同じタイミングの前記他方の色差信号に
    置き換える置き換え手段とを設けて構成したことを特徴
    とする請求項5記載の輪郭補正装置。
JP34260298A 1998-12-02 1998-12-02 輪郭補正装置 Expired - Lifetime JP3555744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34260298A JP3555744B2 (ja) 1998-12-02 1998-12-02 輪郭補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34260298A JP3555744B2 (ja) 1998-12-02 1998-12-02 輪郭補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000175215A true JP2000175215A (ja) 2000-06-23
JP3555744B2 JP3555744B2 (ja) 2004-08-18

Family

ID=18355046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34260298A Expired - Lifetime JP3555744B2 (ja) 1998-12-02 1998-12-02 輪郭補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3555744B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309570A (ja) * 2004-04-19 2005-11-04 Megachips Lsi Solutions Inc 画像信号強調装置
JP2007221788A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Samsung Electronics Co Ltd イメージ信号の遷移特性向上の際のシュート抑制方法及びそのための画質改善装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309570A (ja) * 2004-04-19 2005-11-04 Megachips Lsi Solutions Inc 画像信号強調装置
JP4549723B2 (ja) * 2004-04-19 2010-09-22 株式会社メガチップス 画像信号強調装置
JP2007221788A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Samsung Electronics Co Ltd イメージ信号の遷移特性向上の際のシュート抑制方法及びそのための画質改善装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3555744B2 (ja) 2004-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1542162A2 (en) Contour enhancement in digital images
US7319482B2 (en) Camera image interpolation apparatus
US7889279B2 (en) Method and apparatus for suppressing cross-coloration in a video display device
JP2004328564A (ja) カラー補正装置、カラー補正方法及びカラー補正プログラム、並びにカラー補正装置を用いたデジタルカメラ
JP3969836B2 (ja) 信号処理装置および撮像用信号処理方法
US8294791B2 (en) Image correction apparatus for digital dodging
JP4040171B2 (ja) 信号処理装置
JPH06197364A (ja) ビデオ信号処理装置
JP3214667B2 (ja) 輪郭補正装置
EP0901103A2 (en) Contour correction apparatus and method
JP2000350055A (ja) ディジタルビデオカメラの輪郭補正装置
US8305499B2 (en) Image processing circuit and method for image processing
JP3555744B2 (ja) 輪郭補正装置
JP2003348379A (ja) 画像表示装置および画像処理装置、並びに画像処理方法
JPH11346320A (ja) 映像信号処理装置
JP2004514330A (ja) 非対称過渡信号の検出及び補正
JP2001285672A (ja) 輪郭補正装置
JP2830587B2 (ja) 映像信号処理装置
CN112351152B (zh) 影像处理电路与相关的影像处理方法
JPH0662278A (ja) 映像信号処理装置
JPH07135584A (ja) 映像信号処理装置
JP3601391B2 (ja) 輪郭補正装置および輪郭補正方法
JPH0316077B2 (ja)
JP2005033698A (ja) 撮像装置
KR20040045603A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 화상 처리 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040506

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term