JP2000173831A - 変圧器鉄心及びその製造方法 - Google Patents

変圧器鉄心及びその製造方法

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JP2000173831A JP10344993A JP34499398A JP2000173831A JP 2000173831 A JP2000173831 A JP 2000173831A JP 10344993 A JP10344993 A JP 10344993A JP 34499398 A JP34499398 A JP 34499398A JP 2000173831 A JP2000173831 A JP 2000173831A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質磁性合金薄帯からなる鉄心材料を用い
て、鉄心特性に優れ、かつ、鉄心の大形化を阻止可能と
した変圧器鉄心を提供することにある。 【解決手段】 非晶質磁性合金薄帯13を所定枚数積層
し、かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に順次切断
して形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心素板1a
〜5dを、所要数階段状に積層して1ブロック分の鉄心
素体群1〜5を形成し、これら鉄心素体群1〜5を、1
ブロック毎に突き合せ接合し、かつ、前記鉄心素体群1
〜5の各突き合せ接合部が順次ずれるオーバーステップ
ラップ接合方式とステップラップ接合方式とを組合せ・
接合して1ターンカット方式の巻鉄心を形成するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高透磁率,低損失
の非晶質磁性合金薄帯を用いて構成した1ターンカット
方式の巻鉄心型の変圧器鉄心とこの変圧器鉄心の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器等に使用する巻鉄心
型の変圧器鉄心には、高透磁率,低損失の鉄心材料とし
て従来のけい素鋼帯に代え非晶質磁性合金薄帯(以下、
磁性薄帯という)を用いた変圧器鉄心が種々実用化され
ている。前記磁性薄帯は、これまでのけい素鋼帯と比較
して鉄損及び励磁電流が非常に小さく優れた磁気特性を
備えており、変圧器の鉄心材料としては最適であると言
われている。
【0003】然るに、前記磁性薄帯は、その製法上の関
係から従来のけい素鋼帯と同じ厚さで製造することが難
しく、しかも、その板厚はけい素鋼帯の約1/10と極
端に薄く、かつ、非常に脆い性質を有している。そし
て、前記磁性薄帯を用いて1ターンカット方式の巻鉄心
型の変圧器鉄心を製造する場合は、例えば、けい素鋼帯
と同様に巻鉄心の最内周の周長を基準として、これに2
πt(tは磁性薄帯の板厚)の寸法分だけ順次長くして
1枚づつ切断し、これを巻回積層して1ターンカット方
式の変圧器鉄心を製造することが考えられる。しかし、
前記の製造方法においては、非常に薄い磁性薄帯を1枚
づつ所要の長さに切断し、これを、例えば、突き合せ接
合しながら巻回積層することは、非常に作業効率が悪
く、この種鉄心の生産性を阻害する大きな要因となって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、最近では前
記の点を考慮して、例えば、実公昭63−28589号
公報に記載されているように、複数のドラムから巻戻さ
れた帯状の磁性薄帯を複数枚(5〜20枚)積層し、こ
れを所要の長さ寸法づつ切断装置のところまで移送して
切断し、複数枚の磁性薄帯からなる単位鉄心素板を設
け、つづいて、前記同様に複数枚積層した磁性薄帯を、
前の単位鉄心素板の長さ寸法に2πt’(t’は単位鉄
心素板の積厚)の寸法分だけ長くして切断装置まで送っ
て切断することにより、次層の単位鉄心素板を設ける。
このように、複数枚積層した帯状の磁性薄帯を所定の寸
法分だけ順次長くして切断して単位鉄心素板を設け、こ
れら単位鉄心素板を複数層階段状に積層して1ブロック
分の鉄心素体群を形成する。
【0005】そして、前記所要数の鉄心素体群を順次鉄
心巻回装置により円形に巻回することにより、例えば、
図7で示すように、各鉄心素体群1,2,3の単位鉄心
素板1a〜1c,2a〜2d,3a〜3eの両端をそれ
ぞれ突き合せ接合(バットジョイント)させて環状鉄心
Cを形成する。そして、前記鉄心素体群1,2,3の巻
回に際しては、図9で示すように、巻回軸6と共動回転
可能に止着されて鉄心の内周面と同一の外周面を備えた
円筒状の巻取枠7の外周にエンドレス状の巻込みベルト
8を巻掛け、この巻込みベルト8にローラ部9,9aを
回転可能に支承させて構成した巻取枠駆動装置10の前
記巻取枠7の回転を停止させた状態で、巻込みベルト8
と巻取枠7との間に、図9で示す如く鉄心素体群1を、
最下段の単位鉄心素板1aが巻取枠7の外周面側に位置
するようにさせてその端部から挿入する。
【0006】次いで、巻込みベルト8を回動させて巻取
枠7の外周面に図10で示す如く、鉄心素板群1を巻回
する。以下、各鉄心素体群2,3を同様にして巻回する
ことにより、環状鉄心Cを形成する。なお、実公昭63
−28589号公報に示されている鉄心は、単位鉄心素
板1a〜1c,2a〜2d,3a〜3eの両端を、各鉄
心素体群1,2,3毎に重ね合せながら接合して環状鉄
心Cを形成するものである。
【0007】前記のようにして環状に巻回した環状鉄心
Cは、図示しない成形治具を用いて図8に示すように、
矩形状に成形加工した後焼鈍処理を行って巻鉄心型の変
圧器鉄心Dを得る。この変圧器鉄心Dの場合、即ち、変
圧器鉄心Dを構成する各単位鉄心素板1a〜1c,2a
〜2d,3a〜3e両端の接合部(継目)11,21,
31はバットジョイント方式で形成されており、しか
も、各鉄心素体群1,2,3を形成する各単位鉄心素板
1a〜1c,2a〜2d,3a〜3eが、それぞれ複数
枚の磁性薄帯を積層したものを用いて変圧器鉄心Dを製
造する方式が採用されているので、変圧器鉄心Dの生産
性向上がはかれるとともに、その積厚寸法は、接合部1
1,21,31部分を有する継鉄部と、接合部11,2
1,31を有しない他の継鉄部,脚鉄部とが同一積厚寸
法となるため、変圧器鉄心Dが大形化するのを良好に防
ぐことができる。
【0008】一方、前記変圧器鉄心Dはその接合部1
1,21,31をバットジョイント方式で製造する場
合、図10で示すように、鉄心素体群1を巻取枠7に巻
回すると、巻取枠7に巻回された鉄心素体群1は巻込み
ベルト8の押圧力により、各単位鉄心素板1a〜1cの
両端がその接合位置において接合されるものの、次層以
降の鉄心素体群2,3を順次巻回すると、各層の鉄心素
体群1,2,3は前層と次層との鉄心素体群との間にお
いて、ずれやたるみが生じる場合がある。
【0009】前記巻回された各鉄心素体群1,2,3の
各単位鉄心素板1a〜1c,2a〜2d,3a〜3e間
を密着させて各鉄心素体群1,2,3の層間のたるみを
生じさせないようにするには、各単位鉄心素板1a〜3
eを正規の1ターン分の巻回長さ寸法よりやや短くした
長さ寸法で切断して形成すればよいが、各接合部11,
21,31には必然的にギャップが生じる。この場合の
ギャップ長は、各単位鉄心素板1a〜3eの切断長さの
調整及び巻回精度を考慮に入れると、1〜数mmとする
のが一般的である。
【0010】しかし、前記各単位鉄心素板1a〜3e両
端の接合部11,21,31に前記のギャップが生じる
と、例えば、図11に示すように、鉄心素体群3の各単
位鉄心素板3a〜3eの各接合部31を流れる磁束Φ1
〜磁束Φ5のうち、例えば、図11で示す鉄心素体群3
内の各接合部31を流れる磁束Φ2〜磁束Φ4(磁束Φ
1,Φ5はΦ2〜Φ4と同様であるが、図11に接合部
が記載されていないので説明は省略する)は、閉磁気回
路を形成するために磁気抵抗の高い(透磁率の低い)接
合部31のギャップ部gには流れず、磁気抵抗の低い
(透磁率の高い)隣接する単位鉄心素板を経由して流れ
ることになるため、各接合部31付近の磁束の流れが乱
れて局部的に磁束密度が高くなり(飽和磁束密度に近づ
く)、この結果、バットジョイント方式により製造した
変圧器鉄心Dは、励磁電流及び鉄損の増加を招き、鉄心
特性を低下させるという問題があった。
【0011】又、前記の欠点を解消するために、変圧器
鉄心の接合部をバットジョイント方式から、前記の各単
位鉄心素板の両端を、例えば、重ね合せ接合(ラップジ
ョイント)方式を採用して変圧器鉄心(図示せず)を巻
回形成することもできるが、この重ね合せ接合方式を採
用した場合は、各単位鉄心素板の両端がそれぞれ重なり
合って1つの閉磁気回路がそれぞれ形成されているの
で、前記バットジョイント方式に比べて励磁電流及び鉄
損を軽減させる点で有利である反面、接合部自体が重合
しているため、接合部が存在する変圧器鉄心の継鉄部
は、接合部を有しない継鉄部及び脚鉄部に比べてその積
厚寸法が増加することは避けられず、変圧器鉄心が大形
化することはもとより、接合部を有する部位のみが極端
に肥大化するため、巻取枠駆動装置により環状鉄心を巻
回する際、鉄心自体がおむすび形となって円形に巻くこ
とが難しく、実用に供するには問題があった。
【0012】本発明は、前記の種々な問題点に鑑み、磁
気特性は非常に優れているものの、鉄心材料としてはそ
の取扱いが極めて困難な帯状の磁性薄帯を複数枚積層
し、これを所要の長さ寸法づつ切断して設けた各単位鉄
心素板を、所要数階段状に積層して1ブロック分の鉄心
素体群を形成し、これら各鉄心素体群を、2種類の異な
る巻回接合方式を用いて巻回形成することにより、鉄心
特性に優れ、かつ、接合部を有する部位が接合部を有し
ない他の部位に比べて積厚寸法がやや大になる程度で1
ターンカット方式の巻鉄心の巻回を可能とした変圧器鉄
心とその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、非晶質磁性合
金薄帯を所定枚数積層し、かつ、これをそれぞれ所要の
長さ寸法毎に順次切断して形成した複数の長さ寸法の異
なる単位鉄心素板を、所要数階段状に積層して1ブロッ
ク分の鉄心素体群を形成し、これら鉄心素体群を、1ブ
ロック毎に突き合せ接合し、かつ、前記鉄心素体群の突
き合せ接合部が順次ずれるオーバーステップラップ接合
方式とステップラップ接合方式とを組合せ・接合して1
ターンカット方式の巻鉄心を形成するようにしたことを
特徴とする。
【0014】又、本発明は、非晶質磁性合金薄帯を所定
枚数積層し、かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に
順次切断して形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心
素板を、所定数階段状に積層して1ブロック分の鉄心素
体群を形成し、これら鉄心素体群を、巻鉄心の窓内部側
においてはオーバーステップラップ接合方式で巻回し、
巻鉄心の窓外部側においてはステップラップ接合方式に
より巻回接合して、1ターンカット方式の巻鉄心を形成
するようにしたことを特徴とする。
【0015】更に、本発明において、前記巻鉄心の巻回
接合方式は、オーバーステップラップ接合方式を50
%、ステップラップ接合方式を50%、あるいは、オー
バーステップラップ接合方式とステップラップ接合方式
とによる巻回割合を前記50%を基準としてその上限,
下限値を25%の範囲で任意に組合せ・接合して、1タ
ーンカット方式の巻鉄心を形成するようにしたことを特
徴とする。
【0016】又、本発明は、非晶質磁性合金薄帯を所定
枚数積層し、かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に
順次切断して形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心
素板を、所要数階段状に積層して1ブロック分の鉄心素
体群を形成する工程と、前記鉄心素体群をオーバーステ
ップラップ接合方式にて所定層数巻回する工程と、前記
オーバーステップラップ接合方式で巻回した巻鉄心の外
側において前記単位鉄心素板をステップラップ接合方式
により所定層数巻回する工程とにより、1ターンカット
方式の巻鉄心を製造するようにしたことを特徴とする。
【0017】本発明においては、磁性薄帯を複数枚積層
して設けた長さ寸法が個々に異なる単位鉄心素板を、所
要層数階段状に積層して形成した鉄心素体群を、2つの
接合方式が異なる方法で巻回して1ターンカット方式の
巻鉄心を形成するようにしたので、即ち、鉄心素体群
を、オーバーステップラップ接合方式とステップラップ
接合方式とを組合せて巻鉄心を巻回形成するようにした
ので、鉄心特性(励磁電流,鉄損)を良好に向上させる
ことができる。
【0018】特に、巻鉄心の巻回に際し、鉄心の窓内部
側をオーバーステップラップ接合方式で鉄心素体群を複
数層巻回し、このオーバーステップ方式で巻回した鉄心
の外側(鉄心の窓外部側)には、更に、ステップラップ
接合方式で鉄心素体群を巻回して巻鉄心を形成すること
により、更に、鉄心特性を向上させることが可能とな
る。しかも、2種類の接合方式により巻回する方式が採
用されているので、巻鉄心は接合部を有する継鉄部が接
合部を有しない他の部位に比べてわずかに積層寸法が大
きくなるだけであるため、この種変圧器鉄心の大形化を
良好に抑制することが可能となり至便である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図5によって説明する。なお、図2ないし図5におい
て、図7ないし図11に使用した符号と同一符号は同一
部品を示す。図1は鉄心巻回装置の概略構成を示すもの
で、図中12はフープ材として帯状の非晶質磁性合金薄
帯(以下、磁性薄帯という)13を所定の長さ分づつ巻
戻しを行う巻戻し装置で、前記磁性薄帯13は図示しな
い電動機によって駆動するドラム14に巻取られてい
る。なお、本実施例では磁性薄帯13を、例えば5枚重
ねて切断する関係上、磁性薄帯13をフープ状に巻取っ
たドラム14を5個使用した例で説明するが、これに限
定することなくフープ材を巻取ったドラム14を6〜2
0個程用意し、磁性薄帯13を6〜20枚同時に巻戻し
て積層するようにしてもよい。
【0020】次に、前記各ドラム14から巻戻された磁
性薄帯13は重合ローラ15により5層に積層されて、
電動駆動する巻戻しローラ16により定量巻戻しされ
る。そして、前記巻戻しローラ16によって5枚積層し
た状態で巻戻しされた磁性薄帯13は、一対のガイドロ
ーラ17,18により一定の垂下寸法で垂下するループ
Lを備えて次の電動駆動する送りローラ19側に送られ
る。
【0021】そして、前記ループLを設定する場合は、
例えば、ループLの最下端の位置に図示しない発光素子
と受光素子とを設置し、磁性薄帯13があらかじめ設定
されたループLの長さ分だけ垂下して、発光素子の光が
磁性薄帯13に遮ぎられ受光素子に受光されなくなった
とき、受光素子から送出される信号にてドラム14を駆
動する電動機を一旦停止させて磁性薄帯13の巻戻しを
中止し、逆に、磁性薄帯13が送りローラ19により切
断装置20側に送られて、前記ループLの長さが短くな
り、発光素子の光が受光素子に受光されると、ドラム1
4の電動機を再始動して磁性薄帯13の巻戻しを再開
し、ループLの長さを再設定する。
【0022】前記ループ状に弛ませた磁性薄帯13は、
5枚積層した状態で次の切断装置20にて切断される長
さ分だけ、送りローラ19にて順次載置台22上に給送
される。載置台22上を一定の長さ給送された磁性薄帯
13は、可動カッタaと固定カッタbとからなる切断装
置20により切断されて、単位鉄心素板1a(図5参
照)を形成する。なお、送りローラ19により載置台2
2上に給送される磁性薄帯13の送り長さは、例えば、
鉄心巻回装置のコントローラCTからの指令信号を受け
て送りローラ19の電動機M1 の回転数を駆動制御する
ことにより設定されている。又、前記コントローラCT
は送りローラ19の他に、可動,固定カッタa,bを備
えた切断装置20及び送りローラ19のローラ押圧手段
(例えば、シリンダ)23、更に、磁性薄帯13を巻戻
すための巻戻しローラ16の電動機M2 も駆動制御する
ように構成されている。
【0023】次に、図1において24は巻取枠駆動装置
を示すもので、所定寸法の長さに切断された磁性薄帯1
3を巻取る巻取枠25と、この巻取枠25を巻込みベル
ト26を介して駆動回転させる電動機27と、前記巻込
みベルト26を回転移動可能に架張するために配設した
複数のガイドローラ28と、巻込みベルト26に一定の
張力を常時付与するためのシリンダ29とによって構成
されている。
【0024】つづいて、変圧器鉄心を巻回する場合につ
いて説明する。ドラム14に巻取られている磁性薄帯1
3は、それぞれ図示しないドラム駆動用電動機、及びコ
ントローラCTからの指令信号により巻戻しローラ16
の電動機M2 をそれぞれ駆動して定量巻戻しを行う。前
記巻戻しされた磁性薄帯13はそれぞれ重合ローラ15
により5枚重ねに積層された状態で巻戻され、電動機M
2 の駆動と同時にコントローラCTからの指令信号にて
駆動する電動機M1 によって前記積層された磁性薄帯1
3を載置台22上に定量給送する。磁性薄帯13が定量
給送されたら、磁性薄帯13の巻戻し及び給送作業は一
旦中断(電動機M1 ,M2 の駆動をコントローラCTか
らの指令信号にて停止させる)する。
【0025】前記磁性薄帯13の給送が停止すると、コ
ントローラCTからの指令信号によって、ローラ押圧手
段23を作動させて磁性薄帯13を送りローラ19,1
9間にて挟持すると同時に、切断装置20を駆動して前
記載置台22に定量給送された磁性薄帯13を切断し、
鉄心の最内周となる5枚1組の単位鉄心素板1aを形成
する。
【0026】本実施例では磁性薄帯13を5枚積層した
ものを切断して単位鉄心素板1aを形成する場合を説明
したが、例えば、磁性薄帯13を20枚積層して切断し
たり、あるいは、5枚積層した磁性薄帯13を同一長さ
寸法で4〜6回給送して切断することにより、同一長さ
寸法の磁性薄帯13を20〜30枚積層した単位鉄心素
板1aを形成するようにしてもよい等、1組の単位鉄心
素板1aの積層枚数は、前記任意の手段によって磁性薄
帯13の積層枚数を設定すればよい。なお、本発明の実
施例においては、以後の説明の関係から、5枚積層した
磁性薄帯13を同一長さ寸法で6回切断して、30枚を
1組とした単位鉄心素板1aを磁性薄帯13により形成
した場合について説明する。
【0027】次に、磁性薄帯13を送りローラ19によ
り順次給送して図2に示す変圧器鉄心を構成する第1〜
第5の鉄心素体群1,2,3,4,5を形成する場合に
ついて説明する。前記各鉄心素体群1,2,3,4,5
は、図5(a)〜(c)でその概要を示すように、所要
数の単位鉄心素板1a〜1d,4a〜4d,5a〜5d
を具備して形成されている。最初に、図5(c)で示す
第1の鉄心素体群1を形成する場合について説明する。
第1の鉄心素体群1は4個の単位鉄心素板1a〜1dか
らなり、これら単位鉄心素板1a〜1dは次のようにし
て形成する。即ち、単位鉄心素板1aは変圧器鉄心の最
内周に配置されるもので、送りローラ19にて給送され
た5枚重ねの磁性薄帯13の先端を切断装置20の切断
位置からL1 の距離給送して切断することにより得られ
る。(但し、L1 =L+s+(n−1)2πt’であ
り、ここで、Lは鉄心の内周長さ、sは単位鉄心素板の
端部を重合させるためのラップ幅、t’は単位鉄心素板
の積厚、nは単位鉄心素板等の巻回数を示すものであ
る。)
【0028】このため、第1の鉄心素体群1における最
初の単位鉄心素板1aを形成するには、磁性薄帯13を
送りローラ19にて、1a=L+s+(1−1)2π
t’の長さ分だけ給送して切断することにより得られ
る。つづいて、第2層目の単位鉄心素板1bは、1b=
L+s+(2−1)2πt’,第3層目の単位鉄心素板
1cは、1c=L+s+(3−1)2πt’第4層目
は、1d=L+S+s+(4−1)2πt’の寸法分だ
け、磁性薄帯13を送りローラ19により給送して、切
断することによって得ることができる。
【0029】前記のように、磁性薄帯13を切断して単
位鉄心素板1a〜1dを形成するには、その切断寸法長
さ、切断回数、切断時点は事前にコントローラCTに設
定したプログラムによって実行される。即ち、単位鉄心
素板1aの場合は、コントローラCTからの指令信号に
より、電動機M1 を単位鉄心素板1aの長さに相当する
時間だけ駆動し、磁性薄帯13を送りローラ19により
あらかじめプログラム設定されている長さ寸法分だけ給
送し、このあと、電動機M1 を停止し、つづいて、コン
トローラCTからの指令信号にて切断装置20を駆動し
て5枚1組の単位鉄心素板1aを切断する。
【0030】本実施例の場合は前記磁性薄帯13の送込
み、切断動作をあと5回繰り返して所要長さの磁性薄帯
13を30枚積層した単位鉄心素板1aを形成するもの
で、次層以外の各単位鉄心素板1b〜1dも前記同様
に、磁性薄帯13を事前にプログラム設定された切断長
さで所定枚数切断して、第1の鉄心素体群1を構成する
4組の単位鉄心素板1a〜1dを形成するものである。
【0031】そして、所要の長さ寸法に切断された4つ
の単位鉄心素板1a〜1dは図5(c)で示すように、
最内周の単位鉄心素板1aを最上部に位置させた状態で
階段状に順次積層して第1の鉄心素体群1を形成する。
このあと、第1の鉄心素体群1は巻取枠駆動装置24に
送出する。この際、磁性薄帯13の巻戻し、送出し、切
断を行うための電動機M1 ,M2 及びローラ押圧手段2
3,切断装置20の各動作はコントローラCTからの指
令信号によりその駆動を停止している。従って、前記巻
取枠駆動装置24に送出された第1の鉄心素体群1は、
変圧器鉄心の最内周となる単位鉄心素板1aを巻取枠2
5の外周面に位置させ、この状態で、電動機27の起動
により巻込みベルト26を駆動して巻取枠25を回転さ
せることにより、図4で示すように、巻取枠25の外周
面に第1の鉄心素体群1を円形に巻回する。
【0032】このとき、第1の鉄心素体群1を構成する
各単位鉄心素板1a〜1dの接合部11は、前記単位鉄
心素板1a〜1dの各切断端に隣接する内周側と外周側
の各単位鉄心素板の切断端同志が、所定のラップ幅sに
より重合された状態で突き合されて図2に示すように、
鉄心素体群1の周方向に分散した状態で配置される。そ
して、前記載置台22上の第1の鉄心素体群1を巻回し
たら、磁性薄帯13を再び巻戻して第2の鉄心素体群2
を形成する。
【0033】この第2の鉄心素体群2を設ける場合は、
基本的には第1の鉄心素体群1を形成したときと同様に
単位鉄心素板2a〜2dをそれぞれ所要の長さ寸法で切
断し、これを階段状に積層することによって形成する。
そして、この第2の鉄心素板群2を第1の鉄心素板群1
の外周において、巻回する場合は、前記第1の鉄心素体
群1のそれぞれの巻始め位置と合致させて巻回する。前
記のようにして第2の鉄心素体群2を巻回することによ
り、第1の鉄心素体群1の巻終り端(単位鉄心素板1d
の終端)側と、第2の鉄心素体群2の巻始め端(単位鉄
心素板2aの始端)側との間で図2に示すように、各端
縁において一対の楔状の隙間P1 ,P2が生じる。
【0034】即ち、前記隙間P1 ,P2 は、第1の鉄心
素体群1の巻終り位置の外側に、第2の鉄心素体群2の
巻始め位置を乗載して巻回することによって生じるもの
であり、これら隙間P1 ,P2 が生じるように巻回する
方式を、一般にオーバーステップラップ接合方式とい
う。本発明においては、第3の鉄心素体群3も図2に示
すように、前記第2の鉄心素体群2と同様にしてオーバ
ーステップラップ接合方式で巻回する。前記オーバース
テップラップ接合方式による各鉄心素体群1,2,3の
巻回作業は、図2のように鉄心の窓内部側から順次行う
ことは言うまでもない。この結果、オーバーステップラ
ップ接合方式での巻回に際しては、必ず巻回端において
隙間P1 〜P4 が生じることになる。
【0035】前記のように、各鉄心素体群1〜3をオー
バーステップラップ接合方式で巻回を進めると、前記隙
間P1 〜P4 の発生に伴い、各鉄心素体群1〜3におけ
る単位鉄心素板の接合部11(図2に1ケ所のみ表示し
た。この接合部11は、磁性薄帯13を複数枚積層して
形成した単位鉄心素板1,2,3のように、それぞれの
巻始端と巻終り端とを直接接合するのではなく、前記巻
始め端と巻終り端とをラップ(重合)して巻回する関係
上、前記接合部11の部位には、次層の単位鉄心素板と
の間で小間隙が生じやすく、図2ではこれを強調する意
味で接合部11を画いた)を有する部位は、接合部11
を有しない他の部位に比べて隙間P1 〜P4 が生じる分
だけ積厚寸法が厚くなる。
【0036】従って、第4の鉄心素体群4を形成する場
合は、図5(b)で示すように、最初に鉄心素体群3の
最終の単位鉄心素板3dの終端と第4の鉄心素体群4の
最初の単位鉄心素板4aの始端とを突き合せ接合するた
めの隙間解消用単位鉄心素板4aを設け、この後、第4
の鉄心素体群4を構成する3組の単位鉄心素板4b〜4
dを形成するものである。
【0037】そして、前記隙間解消用単位鉄心素板4a
は、図2に示すように、各鉄心素体群1,2,3の単位
鉄心素板とは異なり、重ね合せ部分を有しない長さに磁
性薄帯13を切断して形成する。即ち、図2に示すよう
に、前記隙間解消用単位素板4aは、その始端が磁性薄
帯13を、他の単位鉄心素板と同様に5枚積層した状態
で、鉄心素体群3の最外層を形成する単位鉄心素板3d
の終端と突き合せ接合させ、かつ、終端は鉄心素体群3
の最内層を形成する単位鉄心素板3aの始端と一致する
位置まで巻回できる長さ寸法で切断するものである。
【0038】前記のように、第4の鉄心素体群4は隙間
解消用単位鉄心素板4aを切断したら、残りの単位鉄心
素板4b〜4dを各鉄心素体群1,2,3を構成する単
位鉄心素板と同様に磁性薄帯13を所要の長さ寸法で順
次切断して形成する。そして、隙間解消用単位鉄心素板
4aを図5(b)に示す如く、最上部に位置させ、以下
単位鉄心素板を4b→4c→4dの順で積層することに
より第4の鉄心素体群4の鉄心素体群4を形成する。こ
の場合、各単位鉄心素板4b〜4d及び隙間解消用単位
鉄心素板4aの積層枚数は、第1の鉄心素体群1と同様
に磁性薄帯13を30枚積層して形成されている。
【0039】前記第4の鉄心素体群4を形成したら、こ
れを巻取枠駆動装置24に送出し、隙間解消用単位鉄心
素板4aを鉄心素体群3の単位鉄心素板3dの外周面に
位置させたら、電動機27を起動して巻込みベルト26
を駆動し、第4の鉄心素体群4を第3の鉄心素体群3の
外側において、巻込みベルト26との間に挟入すること
により図2で示すように円形に巻回する。
【0040】この結果、第4の鉄心素体群4と第3の鉄
心素体群3とは、単位鉄心素板3dの終端と単位鉄心素
板4bの始端とにそれぞれ接合4f,4gして介挿した
隙間解消用単位鉄心素板4aの存在によって、隙間,ず
れ,たるみ等を生じることなく円滑に巻回することがで
きるとともに、第4の鉄心素体群4を構成する各単位鉄
心素板4b〜4dは、それぞれの切断端が隣接する単位
鉄心素板の切断端と所定のラップ幅により重合して突き
合せ接合されているので、各単位鉄心素板4a〜4dの
各接合部は、第1〜第3の鉄心素体群1,2,3と同様
に特に大きな空隙を生ずることもなく円滑・良好に接合
保持されている。前記第4の鉄心素体群4を、前層の鉄
心素体群3との間で前記隙間P1 〜P4 を生じることな
く巻回する方式をステップラップ接合方式という。
【0041】次に、第5の鉄心素体群5を形成する場合
は、前記第4の鉄心素体群4と同様にして形成するもの
で、最初に図5(a)で示すように、隙間解消用単位鉄
心素板5aを設ける。この隙間解消用単位鉄心素板5a
及び第5の鉄心素体群5を構成する各単位鉄心素板5b
〜5dも基本的には、前記第4の鉄心素体群4と同様に
磁性薄帯13を巻き戻して切断することにより形成す
る。
【0042】前記第5の鉄心素体群5を形成したらこれ
を巻取枠駆動装置24に送り、第4の鉄心素体群4と巻
込みベルト26との間から狭入することにより、第4の
鉄心素体群4の外周に第5の鉄心素体群5を円形に巻回
する。この第5の鉄心素体群5の巻回時も、第4の鉄心
素体群4との間に隙間解消用単位鉄心素板5aが介挿さ
れているので、この隙間解消用単位鉄心素板5aと単位
鉄心素板4dの終端及び単位鉄心素板5bの始端との接
合部5f,5gと各単位鉄心素板5b〜5dの各接合部
は、ともに特別大きな空隙や前層の鉄心素体群4との間
に隙間を生じることもなく良好に接合保持されて巻回さ
れる。この第5の鉄心素体群5も前層の鉄心素体群4と
同様にステップラップ接合方式で巻回するものである。
【0043】前記のように、所要数の鉄心素体群1〜n
を巻回して環状鉄心Aを形成したら、この環状鉄心Aを
図示しない成形用治具を用いて矩形状に成形する。この
あと、矩形成形した鉄心の焼鈍処理を行なって、図3に
示す巻鉄心型の変圧器鉄心Bを形成するものである。本
発明の実施例で説明した変圧器鉄心Bは、図3で示すよ
うに、鉄心の窓内部側には3ブロックの鉄心素体群1,
2,3をオーバーステップラップ接合方式で巻回し、鉄
心の窓外部側は2ブロックの鉄心素体群4,5をステッ
プラップ接合方式で巻回して形成されている。
【0044】前記のように、変圧器鉄心Bの製作に当
り、鉄心素体群1〜5を鉄心の窓内側はオーバーステッ
プラップ接合方式で巻回し、窓外部側をステップラップ
接合方式で巻回することは、鉄心特性の向上と鉄心の大
形化を抑制することに他ならない。本件発明者は、本発
明の方式で巻回した変圧器鉄心Bと、図8に示す従来の
突き合せ接合(バットジョイント)方式により形成した
変圧器鉄心5との鉄心特性及び鉄心の大形化について比
較した。
【0045】最初に、鉄心の無負荷損〔W/kg〕につ
いて測定したところ、従来の変圧器鉄心5を100%と
した場合、本発明の変圧器鉄心Bを、鉄心の窓内側にオ
ーバーステップラップ接合方式(75%)で、鉄心の窓
外部側にステップラップ接合方式(25%)の巻回割合
で1ターンカット方式の巻鉄心を巻回した場合、約85
%に、又、オーバーステップラップ接合方式とステップ
ラップ接合方式との巻回割合をともに50%,50%と
した場合は87%に減少することが判った。
【0046】又、同様にして励磁電流を測定したとこ
ろ、従来の変圧器鉄心5を100%とした場合、本発明
の場合、前記2種類の巻回方式を用いて巻回した変圧器
鉄心Bにおいては、前者は約46%に,後者は約47%
に減少した。更に、鉄心の大きさについては、従来の変
圧器鉄心5を100%とした場合、本発明について前者
は約112%、後者は約109%とわずかに大きくなる
ことが判明したが、これは、オーバーステップラップ接
合方式の場合、各鉄心素体群の間で隙間が生じるための
もので、ステップラップ接合方式と組合せて巻回するこ
とにより、鉄心の大形化を極力抑制できることが判っ
た。
【0047】以上の結果から本発明の変圧器鉄心Bは、
従来の変圧器鉄心5に比べ、その鉄心特性が著しく向上
し、これに伴い鉄心自体がその接合部を有する部位が、
接合部を有しない部位に比べ多少大きくはなるものの、
従来の変圧器鉄心5に比べ鉄心特性の向上を勘案すれ
ば、十分に実用に供することが可能であることを確認す
ることができた。
【0048】このように、本発明の変圧器鉄心Bは、鉄
心の窓内部側に鉄心素体群をオーバーステップラップ接
合方式で、窓外部側をステップラップ接合方式にて巻回
形成することにより、磁束はその流れに乱れを生じさせ
ることなく円滑に流れることによって鉄心特性の向上が
良好にはかれ、かつ、接合方式の組合せの割合は前記の
数値に限定することなく、最低限25%のオーバーステ
ップラップ接合方式で鉄心の巻回を行えば、十分使用に
耐える変圧器鉄心の提供が可能であることも判った。こ
の場合、鉄心の大形化は極力抑制できることは言うまで
もない。
【0049】なお、図6は変圧器鉄心Bの接合部の数
を、鉄心の窓外部側に向うに従って順次多くすることに
よって、鉄心の接合部が存在する部位が他の部位より大
きくなるのを阻止するようにしたもので、これにより、
変圧器鉄心の大形化を容易に抑制することを可能とし
た。鉄心の製造及び特性については、図3に示す変圧器
鉄心Bと同様であるため説明は省略する。
【0050】
【発明の効果】本発明は、磁性薄帯を複数枚積層して設
けた長さ寸法が個々に異なる単位鉄心素板を、所要層数
階段状に積層して形成した鉄心素体群を、2つの接合方
式が異なる方法で巻回して1ターンカット方式の変圧器
鉄心を形成するようにしたので、即ち、所要数の鉄心素
体群を、オーバーステップラップ接合方式とステップラ
ップ接合方式とによる巻回を良好に組合せて1ターンカ
ット方式の巻鉄心を巻回形成するようにしたので、鉄心
特性(励磁電流,鉄損)を良好に向上させることができ
る。
【0051】特に、変圧器鉄心の巻回に際し、鉄心の窓
内部側をオーバーステップラップ接合方式で鉄心素体群
を複数層巻回し、このオーバーステップラップ方式で巻
回した鉄心の外側(鉄心の窓外部側)には、更に、ステ
ップラップ接合方式で鉄心素体群を巻回して変圧器鉄心
を形成することにより、鉄心特性を更に向上させること
が可能となる。しかも、2種類の接合方式を用いて巻回
する方式の採用により、変圧器鉄心は接合部を有する継
鉄部が接合部を有しない部位に比べてわずかに積層寸法
が厚くなるだけであるため、この種変圧器鉄心の大形化
を良好に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変圧器鉄心を巻回する装置を示す概略
構成図である。
【図2】本発明の変圧器鉄心を円形に巻回した状態を示
す説明図である。
【図3】本発明の変圧器鉄心を矩形成形した状態を示す
説明図である。
【図4】鉄心素体群の巻回を説明するための説明図であ
る。
【図5】(a)〜(c)は各鉄心素体群を示す側面図で
ある。
【図6】第2実施例の鉄心素体群を示す側面図である。
【図7】従来の変圧器鉄心を円形に巻回した状態を示す
説明図である。
【図8】同じく矩形成形した状態を示す説明図である。
【図9】従来の変圧器鉄心の巻始め状態を示す説明図で
ある。
【図10】従来の変圧器鉄心において、最初の鉄心素体
群を巻回した状態を示す説明図である。
【図11】従来の変圧器鉄心において、磁束の流れを説
明するための説明図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5 鉄心素体群 11,21,31 接合部 13 非晶質磁性合金薄帯 19 送りローラ 20 切断装置 24 巻取枠駆動装置 25 巻取枠 26 巻込みベルト A 環状鉄心 B 変圧器鉄心

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層し、
    かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に順次切断して
    形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心素板を、所要
    数階段状に積層して1ブロック分の鉄心素体群を形成
    し、これら鉄心素体群を、1ブロック毎に突き合せ接合
    し、かつ、前記鉄心素体群の突き合せ接合部が順次ずれ
    るオーバーステップラップ接合方式とステップラップ接
    合方式とを組合せ・接合して1ターンカット方式の巻鉄
    心を形成するようにしたことを特徴とする変圧器鉄心。
  2. 【請求項2】 非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層し、
    かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に順次切断して
    形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心素板を、所定
    数階段状に積層して1ブロック分の鉄心素体群を形成
    し、これら鉄心素体群を、巻鉄心の窓内部側においては
    オーバーステップラップ接合方式で巻回し、巻鉄心の窓
    外部側においてはステップラップ接合方式により巻回接
    合して、1ターンカット方式の巻鉄心を形成するように
    したことを特徴とする変圧器鉄心。
  3. 【請求項3】 前記巻鉄心の接合方式は、オーバーステ
    ップラップ接合方式を50%、ステップラップ接合方式
    を50%、あるいは、オーバーステップラップ接合方式
    とステップ接合方式とによる巻回割合を、前記50%を
    基準としてその上限,下限値を25%の範囲で任意に組
    合せ・接合して、1ターンカット方式の巻鉄心を形成す
    るようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の変
    圧器鉄心。
  4. 【請求項4】 非晶質磁性合金薄帯を所定枚数積層し、
    かつ、これをそれぞれ所要の長さ寸法毎に順次切断して
    形成した複数の長さ寸法の異なる単位鉄心素板を、所要
    数階段状に積層して1ブロック分の鉄心素体群を形成す
    る工程と、前記鉄心素体群をオーバーステップラップ接
    合方式にて所定層数巻回する工程と、前記オーバーステ
    ップラップ接合方式で巻回した巻鉄心の外側において前
    記単位鉄心素板をステップラップ接合方式により所定層
    数巻回する工程とにより、1ターンカット方式の巻鉄心
    を形成するようにしたことを特徴とする変圧器鉄心の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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