JP2000173080A - 光情報記録再生装置 - Google Patents

光情報記録再生装置

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JP2000173080A
JP2000173080A JP10351189A JP35118998A JP2000173080A JP 2000173080 A JP2000173080 A JP 2000173080A JP 10351189 A JP10351189 A JP 10351189A JP 35118998 A JP35118998 A JP 35118998A JP 2000173080 A JP2000173080 A JP 2000173080A
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JP10351189A
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Junichi Takahashi
淳一 高橋
Nobuaki Toyoshima
伸朗 豊島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラッキングの補正を行うための数nm程度
の微小なアクチュエートを簡単な構造により可能とした
光情報記録再生装置を提供すること。 【解決手段】 プローブは、中心のコア301とその回
りのクラッド302から構成され、その根元は固定され
先端は自由になっているいわゆる片持ち梁構造をしてい
る。プローブの先端は細くなっている。プローブに被覆
してある遮光金属膜303は接地(コモン電極600)
してある。スライダ400が使用されるときの記録媒体
上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に、プローブを
挟むように二つの固定電極800a,800bを設け
る。固定電極800a,800bとプローブの間に静電
引力が働き、プローブは片持ち梁となり、その先端が記
録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向にスイン
グする。これによりトラッキングに必要なプローブ先端
の移動(アクチュエーション)が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度大容量の光
記録や光磁気記録のための光情報記録再生装置に関し、
特に、近接場光(エバネッセント光)を用いて高密度に
かつ精度よく記録再生するのに好適な光情報記録再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近接場光(エバネッセント光)を用いて
高密度に記録再生する光情報記録再生装置が提案されて
いる。例えば、特開平7−192280号公報(従来技
術1という)には、エバネッセント光を利用した高密度
の記録再生において、トラッキング制御の精度を高め、
また、ディスク状の記録媒体を使用可能にするための構
成として図14に示す構成が提案されている。この構成
において、半導体レーザ1から放射されたレーザ光をレ
ンズ6で収束して光ファイバ7に、その開口8を通じて
与える。光ファイバ7の先細の先端部に形成された走査
ヘッド9は、レーザ光の波長とほぼ同等かそれよりも小
さい直径の開口10を突端面に有し、記録面11は開口
10に対し相対的に移動する。記録面11から走査ヘッ
ド9を通じて取り出された反射光は光検出器13で検出
される。走査ヘッド9に一体的に並設された走査制御ヘ
ッド20は独自の光源である半導体レーザ15、レンズ
系および光電変換素子19を有し、走査ヘッド9を記録
面のトラックに位置合わせするためのトラッキングエラ
ー検知信号を発生する。このトラッキングエラー検知信
号に基づいてアクチュエータ21を制御することにより
トラッキング精度を向上させている。
【0003】また、特開平8−321084号公報(従
来技術2という)には、走査型プローブメモリ技術にお
いて、トラック幅方向の位置制御を精度よく行い、精度
のよい再生または記録を行うための構成として、図15
に示す構成が提案されている。この構成において、記録
領域64に記録または再生のためのプローブ52〜55
に隣接してトラッキング用プローブ51および56を設
け、該トラッキング用プローブ51および56により検
出されるトラッキングエラー信号に基づき、プローブア
クチュエータ65によって記録または再生のためのプロ
ーブ52〜55のトラック幅方向の位置制御を行うよう
にしている。これにより、トラック幅方向の位置制御を
精度よく行うことを可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1および
2においては、近接場光を用いて記録媒体上に情報を書
き込むようにしているため、その記録マークの寸法は、
直径数十nm程度である。したがって、これを適切に精
度よく書き込んだり読み出したりするためのトラッキン
グの精度は少なくとも数nm程度にする必要がある。し
かしながら、上記従来技術1および2においては、トラ
ッキングエラー信号を検出する手段については記述され
ているが、トラッキングエラーを補正するためにプロー
ブを如何に微小に動かす(アクチュエートする)かの具
体的構成については何ら述べられていない。本発明の主
なる目的は、トラッキングの補正を行うための数nm程
度の微小なアクチュエートを簡単な構造により可能とし
た光情報記録再生装置を提供することである。
【0005】また、一般にプローブはトラッキングのた
めに移動制御されるものであり、記録媒体上のデータ列
が並ぶ方向と直交する方向に確実に動くようにアクチュ
エートされなければならないが、上記従来技術1および
2においては、このための手段について何ら述べられて
いない。本発明の他の目的は、このようなプローブの移
動方向についての要求を満たした光情報記録再生装置を
提供することである。
【0006】また、静電引力によりプローブをアクチュ
エートする構成の場合、静電引力はプローブと電極間の
距離の自乗に反比例し、プローブを元に戻そうとする力
はバネの力なので距離に比例するものである。したがっ
て、安定領域(プローブと電極間の距離が初期値の2/
3以下の領域)を一旦超えてしまうと静電引力がバネの
力よりも大きくなり、プローブは電極に吸い寄せられて
しまい、動作が非常に不安定になる。本発明の他の目的
は、このような動作を不安定性を改善し、またアクチュ
エートできる範囲、つまりプローブのトラッキング可動
範囲を広げることが可能な光情報記録再生装置を提供す
ることである。
【0007】また、プローブは根元を固定した片持ち梁
の構成を有しているため、先端の移動距離が大きくな
る。トラッキングの範囲を大きくする必要がある場合
は、電極とプローブ先端の距離を大きくすればよい。し
かし、静電引力によりアクチュエートされる場合、静電
引力は電極とプローブ間の距離が長いと、移動できる距
離は長いが、プローブを動かすためには大きな電圧を印
加する必要があるという欠点がある。一方、電極とプロ
ーブ間の距離が短いと小さい電圧でアクチュエートが可
能であるが、移動できる距離が短いという欠点がある。
本発明の他の目的は、このような問題を改善し、低い電
圧で大きなトラッキング移動距離を実現することが可能
な光情報記録再生装置を提供することである。
【0008】さらに、電極とプローブ間に電圧を印加す
る回路、および両者間の距離を測定するための回路は、
高速かつ低ノイズでなければならない。本発明の他の目
的は、このような要求を満たした光情報記録再生装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光情報記録再生
装置は、上記目的を達成するために、記録媒体上のデー
タ列が並ぶ方向と直交する方向にプローブを挟むように
設けた2つの固定電極と、該2つの固定電極のそれぞれ
とプローブとの間に電圧を印加する電圧印加手段を設
け、該電圧印加手段に電圧を印加によって生じる前記2
つの固定電極と前記プローブの間の静電引力によりプロ
ーブの先端位置を制御するようにしたことを特徴として
いる。
【0010】また、2つの固定電極とプローブとの間の
距離を記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向
において最も短くしたこと、記録媒体上のデータ列が並
ぶ方向と直交する方向におけるプローブの剛性を、該記
録媒体のデータ列が並ぶ方向におけるプローブの剛性よ
り低くしたこと、プローブと固定電極間の静電容量を測
定する測定手段を設け、該測定手段による測定結果に基
づいて前記プローブと前記固定電極間の距離を制御する
こと、固定電極に電圧を印加していない状態において2
つの固定電極とプローブ間の距離をプローブ先端に近い
ほど大きくしたことなどを特徴としている。また、前記
測定手段を、プローブと2つの固定電極の近傍に配置し
たこと、この構成においてさらに、電圧印加手段もプロ
ーブと2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴とし
ている。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1の実施例)本発明の第1の
実施例を図1〜4,16を用いて詳細に説明する。本実
施例の装置においては、その先端から光を放つ光ファイ
バをプローブ300とし、これを図1のようなスライダ
400に搭載する。スライダ400は記録媒体500と
接触しないフライングスライダでもよいし、接触するコ
ンタクトスライダでもよい。これらのスライダの働きに
より記録媒体500とスライダが相対的に移動している
間は、記録媒体500とプローブ300の先端の距離は
安定して数十nmを保つ。記録媒体が円盤状の光ディス
クの場合、相対的移動は回転運動、板状の、例えば光カ
ードメモリの場合は、相対的移動は直進運動になる。記
録媒体500が円盤状の場合は記録媒体500の表面あ
るいは表面近傍には図2に示すようにデータ列が並ぶ方
向にマークピットが並んでいて、情報が書き込まれてい
る。記録媒体500は回転するので、マークピットの中
心にプローブ300の先端が来るようにプローブ300
が動かされないと、正しい情報の書き込み、または読み
出しができない。同様に、記録媒体500が板状の場合
は記録媒体500の表面あるいは表面付近には図16に
示すようにデータ列が並ぶ方向にマークピットが並んで
いて、情報が書き込まれている。記録媒体500は直進
するので、マークピットの中心にプローブ先端がくるよ
うにプローブ300が動かされないと、正しい情報の書
き込み、または読み出しができない。
【0012】図3は、図1のプローブ付近を拡大した図
である。プローブは、同図に示すように、中心のコア3
01とその回りのクラッド302から構成され、その根
元は固定され先端は自由になっているいわゆる片持ち梁
構造をしている。プローブの先端はエッチングなどによ
り細くなっていて先鋭化されている。先端の小さな開口
からのみ光が出るように遮光金属膜303がプローブ周
辺に被覆されている。この開口はファイバの中を伝播す
る光の波長以下の開口径になっており、この開口からい
わゆる近接場光(エバネッセント光ともいう)を発す
る。この近接場光により記録媒体への書き込み、読み出
しを行う。前記プローブに被覆してある遮光金属膜30
3は接地(コモン電極600)してある。スライダ40
0が使用されるときの記録媒体上のデータ列が並ぶ方向
と直交する方向に、プローブを挟むように二つの固定電
極800a,800bを設ける(図4参照)。この固定
電極800a,800bと前記プローブの間に静電引力
が働き、プローブは片持ち梁となり、その先端が記録媒
体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向にスイングす
る。これによりトラッキングに必要なプローブ先端の移
動(アクチュエーション)が行われる。
【0013】の方向にプローブを動かすときはV1の
みに電圧を印加し、V2には電圧を印加しない。また、
の方向にプローブを動かすときは、その逆である。こ
のときの方向の静電引力は(1)式に、方向の静電
引力は(2)式に表される。 F1=−(1/2)(∂C1/∂d1)V1 2=(1/2)(V1 2/d1 2)εa1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) F2=−(1/2)(∂C2/∂d2)V2 2=(1/2)(V2 2/d2 2)εa2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) ここで、d1およびd2はそれぞれプローブの先端と固定
電極800aおよび固定電極800bの間の距離、C1
およびC2はそれぞれプローブと固定電極800aおよ
び800bとの間の静電容量、S1およびS2はそれぞれ
1およびC2の等価的面積、εaは空気の誘電率を表わ
す。
【0014】また、C1およびC2は、以下の(3)式お
よび(4)式の仮定を行った。 C1=εa(S1/d1)・・・・・・・・・・・・・・(3) C2=εa(S2/d2)・・・・・・・・・・・・・・(4) これにより、静電引力は電圧の自乗に比例し、距離の自
乗に反比例する。
【0015】プローブを動かすための電圧の印加方法に
は、もう一つの方法がある。それは、以下の(5)式、
および(6)式のような電圧を印加し、△V変動させる
ことにより、プローブを動かす方法である。 V1=Vb+△V・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) V2=Vb−△V・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
【0016】したがって、プローブに働く力は、 F=F1−F2 =(1/2)(V1 2/d1 2)εa1−(1/2)(V2 2/d2 2)εa2 =((2△V・Vb)/d2)εaS・・・・・・・・・(7)
【0017】ただし、 S1=S2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) d1=d2=d・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9) を仮定した。このようにすると、静電引力は△Vに比例
するので、制御しやすくなる。すなわち、トラッキング
エラー信号からプローブを動かすための印加電圧を決定
する際の演算が単純になり、また、帰還制御の安定性が
増す。
【0018】(第1の実施例の変形例)図5は、本変形
例を示す図である。静電引力は、プローブと固定電極間
の距離の1/3までは制御可能であるが、これを超える
とプローブの弾性変形による戻りバネ力よりも静電引力
が大きくなるので、プローブが固定電極に吸い寄せられ
てしまう。このとき、電圧が印加されているので、プロ
ーブと固定電極間がショートし、両者がジュール熱によ
り破壊されたり固着してしまったりする。これを防ぐた
め、図5のように電位をプローブと同じにしたランドパ
ットを固定電極よりもプローブ側に近く設け、プローブ
が静電引力により固定電極に吸い寄せられても、このラ
ンドパットにより両者が接触しないようにすることがで
きる。これにより、プローブと固定電極の破壊や固着を
防止することができる。
【0019】(第2の実施例)静電引力は距離の自乗に
反比例するので、距離に著しく影響される。したがって
プローブ表面と固定電極表面を結ぶ距離が最も小さくな
る線分の方向にプローブは移動する。プローブがトラッ
キング方向、すなわち記録媒体上のデータ列が並ぶ方向
と直交する方向に移動しなければいけないので、この方
向が先に述べたプローブ表面と固定電極表面を結ぶ距離
が最も小さくなる線分の方向と一致するように固定電極
の形状、配置を設定しなければいけない。図6は、第2
の実施例を示す図であり、プローブ電極の点がプローブ
表面の中で固定電極801と最も近い点(a点)で、矢
印が固定電極とプローブ間の距離が最も短くなる方向で
ある。したがって、この方向にプローブは確実に移動す
る。したがって、安定したトラッキングが可能となる。
【0020】図7は、図6の変形例であり、固定電極8
02を半円筒状にしたものである。プローブ電極の点a
がプローブ表面の中で固定電極802と最も近い点(a
点)で、矢印が固定電極802とプローブ間の距離が最
も短くなる方向である。したがって、この方向にプロー
ブは確実に移動する。したがって、安定したトラッキン
グが可能となる。
【0021】図8は、さらなる変形例であり、固定電極
803を円筒状にしたものである。プローブ電極の点a
がプローブ表面の中で固定電極803と最も近い点(a
点)で、矢印が固定電極とプローブ間の距離が最も短く
なる方向である。したがって、この方向にプローブは確
実に移動する。したがって、安定したトラッキングが可
能となる。
【0022】(第3の実施例)図9は本発明の第3の実
施例を示す図である。本実施例では、プローブ304
は、データ列が並ぶ方向の半径が大きく、トラッキング
方向の半径が小さくなるように楕円形状に作成されてい
る。これにより、このプローブ304のデータ列が並ぶ
方向の剛性は直径方向の剛性よりも高くなるので、プロ
ーブ304はデータ列が並ぶ方向には曲がりにくくな
る。したがって、より確実にトラッキング方向のみにプ
ローブを正確に移動させることが可能となる。このよう
なプローブ304の作り方は、まず、光ファイバをRI
E(Reactive Ion Etching)などの異方性の大きい
エッチング方法により、まず半径を大きくしたい面をエ
ッチングし、その後、それとは反対の面をエッチングす
る。その後、プローブを先鋭化するエッチングを行な
い、金属被覆膜を形成する。
【0023】(第4の実施例)図10は本発明の第4の
実施例を示す図である。プローブ300には、交流電圧
Vacが印加されていて、この振幅はアクチュエータが
不安定領域に入ってしまう電圧よりもはるかに小さな振
幅にする。また、その周波数はプローブ300により構
成されている片持ち梁の共振周波数より高い周波数、好
ましくは共振周波数の3倍以上の周波数ωに設定されて
いる。固定電極800a,800bはそれぞれ演算増幅
器(オペアンプ)AMP1およびAMP2の反転入力に
接続されている。それぞれのオペアンプの出力と反転入
力との間には、例えば抵抗器が接続されている。抵抗器
の抵抗値をRとする。オペアンプの非反転入力には制御
回路により制御される電圧源V1およびV2が接続され
ている。
【0024】このとき、各オペアンプの出力V01およ
びV02は、それぞれ、 V01=V1−jωC1RVac・・・・・・・・・・・(10) V02=V2−jωC2RVac・・・・・・・・・・・(11) それぞれのオペアンプの出力は、さらに、HPF(ハイ
パスフィルタ)により直流成分が除去されるので、その
出力は次式の交流成分だけになる。 V01=jωC1RVac・・・・・・・・・・・(12) V02=jωC2RVac・・・・・・・・・・・(13) C1,C2は、以下のように、プローブ300と両側の固
定電極800aおよび800bの間の距離d1およびd2
のみの関数になっているから、V01,V02から逆に
1,d2を知ることができる。 C1=εa(S1/d1)・・・・・・・・・・・(14) C2=εa(S2/d2)・・・・・・・・・・・(15)
【0025】上述したように、静電アクチュエータは、
距離d1,d2により、安定領域と非安定領域が定まり、
また、静電引力を制御するのは、電極への印加電圧であ
る。また、オペアンプの増幅率は非常に高いから、その
反転入力と非反転入力間の電位位相差はマイクロボルト
程度しかなく、ほとんど同電位と考えてもよい。したが
って、固定電極800aと固定電極800bの電位は、
それぞれ、V1とV2になる。したがって、このようにし
て求めた距離d1,d2から、V1,V2を制御することに
より、それぞれの固定電極800aおよび800bとプ
ローブ間の静電引力を、アクチュエータが安定した動作
を行うように制御することができる。また、アクチュエ
ートできる範囲、つまりプローブのトラッキングの可動
範囲を広げることができる。
【0026】(第5の実施例)図11は本発明の第5の
実施例を示す図である。固定電極806aおよび806
bとプローブ306の間隔は、プローブの先端に行くほ
ど大きくなっている。このため、プローブの先端が移動
する距離を大きくすることができる。さらに、プローブ
の根元では固定電極806aおよび806bとプローブ
306間の距離が短いので、この部分の力は、印加電圧
が低くてもプローブ先端より強い。したがって、プロー
ブ306は、例えば、図12に示すように固定電極80
6aの方に傾く。すると、先ほどの根元よりも先端寄り
のプローブ分の固定電極806aとの距離が短くなりこ
の部分の静電引力がより強くなる。このようにして、プ
ローブはさらに傾きやすくなるので、低い電圧でも十分
なプローブの移動距離を得ることができる。
【0027】(第6の実施例)第4の実施例で説明した
構成により、固定電極800a,800bとプローブ3
00間の距離d1,d2を両者間の静電容量C1、C2によ
り求める場合、オペアンプAMP1,2の反転入力に接
続されている線のGND(グランド)に対する直流イン
ピーダンスが非常に高い。したがって、この線を長く配
線すると、様々なノイズを拾いやすい。これを防ぐに
は、固定電極800a,800bの極近傍にオペアンプ
AMP1,AMP2を設置し、増幅を行ってからオペア
ンプの出力を長く配線するようにする。
【0028】図13は、その一実施例(本発明の第6の
実施例)を示す図であり、上述した配線を実現するため
に、スライダの上に電子回路チップIC、具体的にはオ
ペアンプの回路が集積されているシリコンチップを搭載
する。スライダ上にはフォトリソ・エッチングやスクリ
ーン印刷などの手法でパターニングされた前記固定電極
やプローブからの配線とボンディングパッドがシリコン
チップの側まで配線されている。この配線とシリコンチ
ップ上のボンディングパッドをワイヤボンディングによ
り接続する。シリコンチップで増幅された出力は、アー
ム上の配線により装置の制御回路に信号を伝達する。こ
のような構成により、固定電極とプローブ間の距離を低
ノイズで求めることができる。また、固定電極およびプ
ローブからオペアンプの入力までの距離が短くなるの
で、配線容量が小さくなり、高速な増幅、したがって固
定電極とプローブ間の距離の高速な取得が可能となる。
その結果、高速なプローブの移動調整が可能になる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、プローブを2つの電極
で挟む構成を採用するという簡単な構造(図3参照)
で、トラッキングの補正を行うための数nm程度の微小
なアクチュエートを可能にすることができる。また、プ
ローブを2つの電極で挟み、それらの距離を記録媒体上
のデータ列が並ぶ方向と直交する方向で最短にすること
により、記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方
向に確実に動くようにアクチュエートすることが可能に
なる。
【0030】また、本発明によれば、動作を安定化し、
アクチュエートできる範囲つまりプローブのトラッキン
グ可動範囲を広げることができ、低い電圧で大きなトラ
ッキング移動距離を実現することが可能となる。さら
に、電極とプローブ間に電圧を印加する回路、および両
者間の距離を測定するための回路を、プローブの近傍に
配置することにより、高速かつ低ノイズにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための、光フ
ァイバからなるプローブを搭載したスライダと記録媒体
との配置関係を示す全体図である。
【図2】記録媒体の表面あるいは表面近傍の情報が書き
込まれるマークピットを示す図である。
【図3】図1のプローブ付近を拡大した図である。
【図4】記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方
向に、プローブを挟むように設けられた二つの固定電極
を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例の変形例を示す図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図7】図6の変形例である。
【図8】図6のさらなる変形例である。
【図9】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図12】図11において、プローブが一方の固定電極
の方に傾いた状態を示す図である。
【図13】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図14】従来技術1を説明するための図である。
【図15】従来技術2を説明するための図である。
【図16】記録媒体が板状の場合の表面あるいは表面付
近のデータ列が並ぶ方向にマークピットが並んでいて、
情報が書き込まれている状態を示す図である。
【符号の説明】
1:半導体レーザ、7:光ファイバ、9:走査ヘッド、
10:開口、11:記録面、20:走査制御ヘッド、2
1:アクチュエータ、51,56:トラッキング用プロ
ーブ、52〜55:プローブ、64:記録領域、65:
プローブ・アクチュエータ、100:アーム、200:
サスペンション、300,304,306:(ファイ
バ)プローブ、301:コア、302:クラッド、30
3:遮光金属膜、400,406:スライダ、500:
記録媒体、501:基板、502:記録層/保護層な
ど、600:コモン電極、700,810:絶縁膜、8
00,800a,800b,801,802,803,
804,806a,806b:固定電極、820:ラン
ドパッド電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D118 AA02 AA13 BA01 BB02 BF02 BF03 CA13 CD15 CF27 DC01 DC10 EA01 EA08 EE00 FB20 5D119 AA11 AA22 BA01 CA06 JA35 JC04 MA06 NA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ先端から発する光により記録媒
    体に対して情報の記録再生を行う光情報記録再生装置に
    おいて、前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交す
    る方向に前記プローブを挟むように設けた2つの固定電
    極と、該2つの固定電極のそれぞれと前記プローブとの
    間に電圧を印加する電圧印加手段を設け、該電圧印加手
    段に電圧を印加によって生じる前記2つの固定電極と前
    記プローブの間の静電引力により前記プローブの先端位
    置を制御するようにしたことを特徴とする光情報記録再
    生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光情報記録再生装置にお
    いて、 前記2つの固定電極と前記プローブとの間の距離を記録
    媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向において最
    も短くしたことを特徴とする光情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光情報記録再生装置にお
    いて、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に
    おけるプローブの剛性を、該記録媒体のデータ列が並ぶ
    方向におけるプローブの剛性より低くしたことを特徴と
    する光情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光情報記録再生装置にお
    いて、 前記プローブと前記固定電極間の静電容量を測定する測
    定手段を設け、該測定手段による測定結果に基づいて前
    記プローブと前記固定電極間の距離を制御することを特
    徴とする光情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の光情
    報記録再生装置において、 前記固定電極に電圧を印加していない状態において前記
    2つの固定電極と前記プローブ間の距離をプローブ先端
    に近いほど大きくしたことを特徴とする光情報記録再生
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の光情報記録再生
    装置において、 前記測定手段を、前記プローブと前記2つの固定電極の
    近傍に配置したことを特徴とする光情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光情報記録再生装置にお
    いて、 さらに、前記電圧印加手段を前記プローブと前記2つの
    固定電極の近傍に配置したことを特徴とする光情報記録
    再生装置。
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