JP2000171606A - 酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方法および酸化チタン被覆プラスチックフィルム - Google Patents

酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方法および酸化チタン被覆プラスチックフィルム

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JP2000171606A
JP2000171606A JP10348820A JP34882098A JP2000171606A JP 2000171606 A JP2000171606 A JP 2000171606A JP 10348820 A JP10348820 A JP 10348820A JP 34882098 A JP34882098 A JP 34882098A JP 2000171606 A JP2000171606 A JP 2000171606A
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plastic film
titanium oxide
coated plastic
film
titanium
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Yasuyoshi Yamada
泰美 山田
Haruo Uyama
晴夫 宇山
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板への熱的な変質、変形が懸念され、耐熱性
の低いプラスチックフィルム基材の利用は困難である。
近年その柔軟性、加工性の点からプラスチックフィルム
被覆光学薄膜の要求が叫ばれており、この課題の解決を
目的とする。 【解決手段】酸素雰囲気下でプラスチックフィルム上に
プラズマを介した金属チタンを蒸着し、その際、蒸着の
入射角度をつけることを特徴とする酸化チタン被覆プラ
スチックフィルムの製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射防止膜、干渉フ
ィルターのような透明光学薄膜となる酸化チタン被覆プ
ラスチックフィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン薄膜は屈折率、透明性、耐湿
性などに優れた特性を有しており、反射防止膜、干渉フ
ィルターのような光学薄膜を構成する一層として利用さ
れている。この酸化チタン薄膜の成膜において、真空蒸
着法はスパッタリング、化学気相体積法など他の成膜方
法に比べ成膜速度が高速化できることから、前記光学薄
膜の量産化には有利であると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】その高速成膜を行うに
当たり、蒸着材料はその融点の低さと導電性が比較的大
きいことから酸化チタンTiOx(X=1〜2)よりT
i金属が有効である。しかしながらTi金属の蒸着から
酸化を得て酸化チタンを成膜する方法では、一部のTi
原子が膜表面に完全酸化されずに残留し、それが光線吸
収を引き起こし透明性を疎外する。
【0004】従来金属蒸着による酸化物薄膜を作製する
場合、その酸化反応を促進する為に、イオンビーム、ア
ーク放電などの高エネルギー雰囲気をアシストに利用す
る成膜法(例えば特開平8−60360)がある。しか
し基材への熱的な変質、変形が懸念され、耐熱性の低い
プラスチックフィルム基材の利用は困難である。近年そ
の柔軟性、加工性の点からプラスチックフィルム被覆光
学薄膜の要求が叫ばれており、この課題の解決は必須で
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
るために請求項1の発明は、酸素雰囲気下でプラスチッ
クフィルム上にプラズマを介した金属チタンの蒸着する
ことを特徴とする酸化チタン被覆プラスチックフィルム
の製造方法を提供する。
【0006】また、請求項2の発明は、蒸着時の蒸着入
射角度が20°〜60°であることを特徴とする請求項
1記載の酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方
法を提供する。
【0007】また、請求項3の発明は、プラズマが、1
3.56MHzの高周波印加により発生させたものであ
ることを特徴とする請求項1〜2何れか記載の酸化チタ
ン被覆プラスチックフィルムの製造方法を提供する。
【0008】また、請求項4の発明は、蒸着がロール状
態から巻き出されたプラスチックフィルム上への成膜で
あることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の酸化チ
タン被覆プラスチックフィルムの製造方法を提供する。
【0009】また、請求項5の発明は、蒸着が強制加熱
しないプラスチックフィルム上への成膜であることを特
徴とする請求項1〜4何れか記載の酸化チタン被覆プラ
スチックフィルムの製造方法を提供する。
【0010】また、請求項6の発明は、可視領域におけ
る吸収係数が7.9×10-5〜4.4×10-6であるこ
とを特徴とする酸化チタン被覆プラスチックフィルムを
提供する。
【0011】高周波プラズマを介するのは酸化を促進で
きる一方で、前述のイオンビーム、アーク放電より比較
的熱衝撃が小さいことによる。
【0012】また蒸着時に蒸着粒子の入射角度をつける
のは、入射した蒸着粒子の表面拡散(マイグレーショ
ン)を促し、酸素反応種との衝突確率を高め、結果とし
て酸化反応を促進させるためである。(参照:J.Ap
pl.phyo.,72,5228(1992)
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における基材フィルムは、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートに代表されるポリエステル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンに代表されるポリオレフィン、その他ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリ塩化ビニルなど、厚さ1〜200
μmのいかなるフィルムでも本発明から逸脱するもので
はない。
【0014】本発明は図1のような巻き取り式真空蒸着
装置を用いて行うもので、この装置は、真空チャンバー
(001)内にプラスチックフィルム(002)を流す
ための巻き出し機(003)、巻き取り機(004)お
よびクーリングキャン(005)、蒸着材料である金属
チタン材料(006)を保持するるつぼ(007)と金
属チタンに対して電子ビームを照射する電子銃(00
8)、遮蔽板(009)、プラスチックフィルム(00
2)とるつぼ(007)との間でプラズマを発生させる
ためのRFコイル(010)、酸素を導入するための導
入口(011)から構成されている。
【0015】上記巻き取り式真空蒸着装置を用いて行わ
れる本発明の酸化チタンの成膜は、まず真空度1×10
-5torr以下とした真空チャンバー(001)下部に
設置されているるつぼ(007)内に保持された金属チ
タン材料(006)を電子銃(008)から照射される
電子ビームにより蒸発させ、その蒸発された蒸発粒子が
前記プラスチックフィルム(002)とるつぼ(00
7)との間にガス導入口(011)から導入された酸素
のプラズマ領域中を通過して遮蔽板(009)により入
射角度をつけて、プラスチックフィルム(002)上に
酸化チタンを成膜させる。前記プラスチックフィルム
(002)は、巻き出し機(003)からクーリングキ
ャン(005)に沿って前記供給されRFコイル(00
9)上に供給され、ここで酸化チタンを成膜される。成
膜されたプラスチックフィルム(002)は巻き取り機
(004)によりクーリングキャン(005)に沿って
巻き取られる。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例により、具体的に説明す
る。 <実施例1>前記の成膜方法により、以下の成膜条件に
て成膜を行った。 (1)成膜時チャンバー内真空度:1×10-3torr (2)電子ビーム出力:2kW (3)酸素流量:500SCCM (4)RFコイル印加出力:700W (5)膜厚:約700Å なおプラスチックフィルムには強制加熱は施していな
い。
【0017】図2は最小入射角度(図1でのΘに相当)
に対する成膜した酸化チタン薄膜の波長550nmでの
吸収係数を示したものである。図2から、蒸着粒子の最
小入射角度が0°から60°へ変化するにしたがい酸化
チタン薄膜の吸収係数が減少した。特に最小入射角60
°では、最小入射角0°に比べ、1桁以上減少酸化チタ
ン薄膜の吸収係数を減少できることが認められた。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明の酸化チタン薄膜の
成膜方法等によれば、プラスチックフィルム上への巻取
式連続成膜において、蒸着粒子に酸素雰囲気下にて1
3.56MHzの高周波プラズマを印加し、さらにプラ
スチックフィルムへの入射角度を20〜60°つける等
によって蒸着材料として金属チタンを利用した場合でも
酸化反応を促進できるため、吸収の少ない透明性に優れ
た酸化チタン被覆プラスチックフィルムを作製すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を説明するための巻き取
り式プラズマアシスト蒸着装置の概略図である。
【図2】図1に示された装置を用いて最小入射角度(図
1のΘに相当)を変化させて成膜させた酸化チタン薄膜
の吸収係数。
【符号の説明】
001・ ・・真空チャンバー 002・ ・・プラスチックフィルム 003・ ・・巻き出し機 004・ ・・巻き取り機 005・ ・・クーリングキャン 006・ ・・金属チタン材料 007・ ・・るつぼ 008・ ・・電子銃 009・ ・・遮蔽板 010・ ・・RFコイル 011・ ・・酸素導入口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素雰囲気下でプラスチックフィルム上に
    プラズマを介した金属チタンの蒸着することを特徴とす
    る酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】蒸着時の蒸着入射角度が20°〜60°で
    あることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン被覆プ
    ラスチックフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】プラズマが、13.56MHzの高周波印
    加により発生させたものであることを特徴とする請求項
    1〜2何れか記載の酸化チタン被覆プラスチックフィル
    ムの製造方法。
  4. 【請求項4】蒸着がロール状態から巻き出されたプラス
    チックフィルム上への成膜であることを特徴とする請求
    項1〜3何れか記載の酸化チタン被覆プラスチックフィ
    ルムの製造方法。
  5. 【請求項5】蒸着が強制加熱しないプラスチックフィル
    ム上への成膜であることを特徴とする請求項1〜4何れ
    か記載の酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方
    法。
  6. 【請求項6】可視領域における吸収係数が7.9×10
    -5〜4.4×10-6であることを特徴とする酸化チタン
    被覆プラスチックフィルム。
JP10348820A 1998-12-08 1998-12-08 酸化チタン被覆プラスチックフィルムの製造方法および酸化チタン被覆プラスチックフィルム Pending JP2000171606A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258006A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Toppan Printing Co Ltd 光学機能フィルムおよびその製造方法
JP2006162498A (ja) * 2004-12-09 2006-06-22 Mitsutoyo Corp 光電式エンコーダ、それに用いるスケール及びその製造方法

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