JP2000169832A - 耐熱性帯電防止剤 - Google Patents
耐熱性帯電防止剤Info
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- JP2000169832A JP2000169832A JP10349750A JP34975098A JP2000169832A JP 2000169832 A JP2000169832 A JP 2000169832A JP 10349750 A JP10349750 A JP 10349750A JP 34975098 A JP34975098 A JP 34975098A JP 2000169832 A JP2000169832 A JP 2000169832A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性に優れた安全な帯電防止剤を提供す
る。 【解決手段】 一般式<A>で表されるリチウム塩と、
ポリエーテルセグメントを側鎖に有するくし型構造の有
機高分子化合物とからなる耐熱性に優れた帯電防止剤で
ある。有機高分子化合物のポリエーテルセグメントは、
繰り返し最小単位のモル数が3〜18であり、かつ繰り返
し最小単位のモル分率が0.2〜0.8である。 【化1】 (R1は、水素原子、アルキル基、置換または非置換のベ
ンゼン環、ナフタレン環、R2は、置換または非置換の
ベンゼン環、ナフタレン環を示す。)
る。 【解決手段】 一般式<A>で表されるリチウム塩と、
ポリエーテルセグメントを側鎖に有するくし型構造の有
機高分子化合物とからなる耐熱性に優れた帯電防止剤で
ある。有機高分子化合物のポリエーテルセグメントは、
繰り返し最小単位のモル数が3〜18であり、かつ繰り返
し最小単位のモル分率が0.2〜0.8である。 【化1】 (R1は、水素原子、アルキル基、置換または非置換のベ
ンゼン環、ナフタレン環、R2は、置換または非置換の
ベンゼン環、ナフタレン環を示す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プラスチック材料
の帯電防止及び電池、エレクトロクロミックディスプレ
ー等の電解質等に用いられる耐熱性に優れた帯電防止剤
に関する。
の帯電防止及び電池、エレクトロクロミックディスプレ
ー等の電解質等に用いられる耐熱性に優れた帯電防止剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯端末機器やノート型パソコン
等の電子機器が普及し、これらの電子機器に用いられる
コンデンサ、電池、集積回路等の部品の小型化、薄型
化、軽量化が進んでおり、また、これらの部品を搬送す
る際やこれらの部品を用いた電子機器の使用時における
帯電防止が強く望まれている。
等の電子機器が普及し、これらの電子機器に用いられる
コンデンサ、電池、集積回路等の部品の小型化、薄型
化、軽量化が進んでおり、また、これらの部品を搬送す
る際やこれらの部品を用いた電子機器の使用時における
帯電防止が強く望まれている。
【0003】これらの帯電防止剤としては、無機系と有
機系とがあるが、無機系は、イオン伝導性は高いものの
加工性に劣る欠点がある。
機系とがあるが、無機系は、イオン伝導性は高いものの
加工性に劣る欠点がある。
【0004】有機系は、加工性に優れており、任意の形
状に容易に加工することができ、小型化、薄型化、軽量
化の面で非常に好適である。
状に容易に加工することができ、小型化、薄型化、軽量
化の面で非常に好適である。
【0005】例えば、特開平2−138364号公報に
は、過塩素酸リチウム等と、ポリエチレングリコール、
三官能性ポリオール及びグリセリンを反応させて得られ
る有機高分子化合物とからなるイオン伝導性高分子電解
質が開示されており、プラスチック材料の帯電防止に用
いられることが開示されいる。
は、過塩素酸リチウム等と、ポリエチレングリコール、
三官能性ポリオール及びグリセリンを反応させて得られ
る有機高分子化合物とからなるイオン伝導性高分子電解
質が開示されており、プラスチック材料の帯電防止に用
いられることが開示されいる。
【0006】イオン伝導性高分子電解質は、プラスチッ
クの帯電防止や電子写真機用各種ロールの導電化、IC
やLSI等の電子部品のキャリアテープ、防曇剤、各種
ケーシングや包装材料等へと幅広く応用されている。
クの帯電防止や電子写真機用各種ロールの導電化、IC
やLSI等の電子部品のキャリアテープ、防曇剤、各種
ケーシングや包装材料等へと幅広く応用されている。
【0007】しかしながら、帯電防止能を付与されたプ
ラスチック材料は、皮膚等に接触する機会が多いため、
用いられるリチウム塩としては、腐食性のあるフッ化水
素を発生させるテトラフルオロリン酸リチウムやトリフ
ルオロ酢酸リチウムを使用することはできず、実用的に
は、加熱により爆発の危険性のある過塩素酸リチウムが
用いられていた。
ラスチック材料は、皮膚等に接触する機会が多いため、
用いられるリチウム塩としては、腐食性のあるフッ化水
素を発生させるテトラフルオロリン酸リチウムやトリフ
ルオロ酢酸リチウムを使用することはできず、実用的に
は、加熱により爆発の危険性のある過塩素酸リチウムが
用いられていた。
【0008】電子機器の小型化、薄型化、軽量化によ
り、機器自体の加熱による危険性も予測され、製造物責
任の面からも、耐熱性に優れたより安全な帯電防止剤が
望まれていた。
り、機器自体の加熱による危険性も予測され、製造物責
任の面からも、耐熱性に優れたより安全な帯電防止剤が
望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、加熱による危険性のない耐熱性に優れ
た安全な帯電防止剤を提供することである。
問題点を解決し、加熱による危険性のない耐熱性に優れ
た安全な帯電防止剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、上記課題を達成し得る耐熱性帯電防止剤
を見出し、本発明を完成するに至った。
を行った結果、上記課題を達成し得る耐熱性帯電防止剤
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、下記一般式<A>で
表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩と、下記一般式
<B>または一般式<C>で表される、ポリエーテルセ
グメントを側鎖に有するくし型構造の有機高分子化合物
とからなることを特徴とする耐熱性帯電防止剤である。
表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩と、下記一般式
<B>または一般式<C>で表される、ポリエーテルセ
グメントを側鎖に有するくし型構造の有機高分子化合物
とからなることを特徴とする耐熱性帯電防止剤である。
【0012】
【化4】
【0013】式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、置換または非置換のベンゼン環、ナフタレ
ン環を示し、R2は、置換または非置換のベンゼン環、
ナフタレン環を示す。
アルキル基、置換または非置換のベンゼン環、ナフタレ
ン環を示し、R2は、置換または非置換のベンゼン環、
ナフタレン環を示す。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】式中、R3は、ポリエーテルセグメントを
示し、R4及びR5は、水素原子またはメチル基を示す。
l、m及びnは、正の整数を示す。
示し、R4及びR5は、水素原子またはメチル基を示す。
l、m及びnは、正の整数を示す。
【0017】本発明について、以下、詳細に説明する。
【0018】本発明に用いられるリチウム塩は、有機化
合物への溶解性、毒性や環境への負荷、安全性の面か
ら、下記一般式<A>で表されるホウ素錯体化合物のリ
チウム塩である。
合物への溶解性、毒性や環境への負荷、安全性の面か
ら、下記一般式<A>で表されるホウ素錯体化合物のリ
チウム塩である。
【0019】
【化7】
【0020】式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、置換または非置換のベンゼン環、ナフタレ
ン環を示し、R2は、置換または非置換のベンゼン環、
ナフタレン環を示す。
アルキル基、置換または非置換のベンゼン環、ナフタレ
ン環を示し、R2は、置換または非置換のベンゼン環、
ナフタレン環を示す。
【0021】R1の炭素数1〜4のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基があげられる。
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基があげられる。
【0022】R1及びR2が、下記一般式<D>で表され
るベンジル酸誘導体の場合、R6は、水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子であり、R6は複数存在してもよく、複数存
在する場合は、各々が同一であっても、異なっていても
よい。nは1〜5の正の整数である。
るベンジル酸誘導体の場合、R6は、水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子であり、R6は複数存在してもよく、複数存
在する場合は、各々が同一であっても、異なっていても
よい。nは1〜5の正の整数である。
【0023】
【化8】
【0024】炭素数1〜4のアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n
−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基が、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メト
キシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロ
ピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ
基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基が、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子があげられる。
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n
−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基が、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メト
キシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロ
ピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ
基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基が、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子があげられる。
【0025】本発明に用いられるホウ素錯体化合物のリ
チウム塩を得る方法としては、例えば、下記一般式<E
>(式中、R1及びR2は、一般式<A>に同じ。)で表
される化合物を、ホウ酸及び水酸化リチウムの水溶液に
加え、温度80℃で撹拌しながら約2時間反応させること
により、容易に得られる。
チウム塩を得る方法としては、例えば、下記一般式<E
>(式中、R1及びR2は、一般式<A>に同じ。)で表
される化合物を、ホウ酸及び水酸化リチウムの水溶液に
加え、温度80℃で撹拌しながら約2時間反応させること
により、容易に得られる。
【0026】
【化9】
【0027】本発明に用いられるリチウム塩を、以下に
示す。なお、化合物番号は、実施例中でも共通に用い
る。
示す。なお、化合物番号は、実施例中でも共通に用い
る。
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】本発明に用いられる有機高分子化合物は、
耐熱性、他の樹脂との相溶性の面から、下記一般式<B
>または一般式<C>で表される、ポリエーテルセグメ
ントを側鎖に有するくし形構造の化合物である。
耐熱性、他の樹脂との相溶性の面から、下記一般式<B
>または一般式<C>で表される、ポリエーテルセグメ
ントを側鎖に有するくし形構造の化合物である。
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】式中、R3は、ポリエーテルセグメントを
示し、R4及びR5は、水素原子またはメチル基を示す。
l、m及びnは、正の整数を示す。
示し、R4及びR5は、水素原子またはメチル基を示す。
l、m及びnは、正の整数を示す。
【0034】ポリエーテルセグメントとしては、ポリエ
チレンオキシド(以下「PEO」と略記)、ポリプロピ
レンオキシド(以下「PPO」と略記)またはPEO−
PPO共重合体から選ばれた1種があげられる。
チレンオキシド(以下「PEO」と略記)、ポリプロピ
レンオキシド(以下「PPO」と略記)またはPEO−
PPO共重合体から選ばれた1種があげられる。
【0035】ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数は、3〜18である。
モル数は、3〜18である。
【0036】ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数が、3未満の場合、伝導性が発現しない。また18
より大の場合、ポリエーテルセグメントの割合が多くな
り、ポリエーテルセグメントを主鎖に有するPEOやP
PO等の特性に近づくため、耐熱性が低下する。
モル数が、3未満の場合、伝導性が発現しない。また18
より大の場合、ポリエーテルセグメントの割合が多くな
り、ポリエーテルセグメントを主鎖に有するPEOやP
PO等の特性に近づくため、耐熱性が低下する。
【0037】また、ポリエーテルセグメント繰返し最小
単位のモル分率は、0.2〜0.8である。
単位のモル分率は、0.2〜0.8である。
【0038】ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル分率が、0.2未満の場合、伝導性が発現せず不都合
である。また0.8より大の場合、ポリエーテルセグメン
トの割合が多くなり、ポリエーテルセグメントを主鎖に
有するPEOやPPO等の特性に近づくため、耐熱性が
低下する。
モル分率が、0.2未満の場合、伝導性が発現せず不都合
である。また0.8より大の場合、ポリエーテルセグメン
トの割合が多くなり、ポリエーテルセグメントを主鎖に
有するPEOやPPO等の特性に近づくため、耐熱性が
低下する。
【0039】本発明で用いられる一般式<B>で表され
るくし型構造の有機高分子化合物としては、エチレンと
脂肪族カルボン酸のビニルエステルとの共重合体のケン
化物に、ポリエーテルをグラフト重合させたものがあげ
られ、脂肪族カルボン酸のビニルエステルとしては、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等があげら
れ、ポリエーテルとしては、PEO、PPOまたはPE
O−PPO共重合体があげられる。
るくし型構造の有機高分子化合物としては、エチレンと
脂肪族カルボン酸のビニルエステルとの共重合体のケン
化物に、ポリエーテルをグラフト重合させたものがあげ
られ、脂肪族カルボン酸のビニルエステルとしては、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等があげら
れ、ポリエーテルとしては、PEO、PPOまたはPE
O−PPO共重合体があげられる。
【0040】一般式<B>で表されるくし型構造の有機
高分子化合物は、まず、反応器中、圧力1,400Kg/c
m2、温度190℃で、重合開始剤tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート及び分子量調整剤プロパン
の存在下、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させ、エチ
レン-酢酸ビニル共重合体を得る。ついで、メチルアル
コール、水酸化ナトリウムを加えて、温度65℃で2時間
反応させてケン化させた後、温度140℃で揮発物を除去
させてエチレン−ビニルアルコール共重合体を得る。さ
らに、得られた共重合体に水酸化カリウムを加えた後、
温度180℃でPEOを断続的に加えてグラフト重合させ
ることにより得られる。
高分子化合物は、まず、反応器中、圧力1,400Kg/c
m2、温度190℃で、重合開始剤tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート及び分子量調整剤プロパン
の存在下、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させ、エチ
レン-酢酸ビニル共重合体を得る。ついで、メチルアル
コール、水酸化ナトリウムを加えて、温度65℃で2時間
反応させてケン化させた後、温度140℃で揮発物を除去
させてエチレン−ビニルアルコール共重合体を得る。さ
らに、得られた共重合体に水酸化カリウムを加えた後、
温度180℃でPEOを断続的に加えてグラフト重合させ
ることにより得られる。
【0041】本発明で用いられる一般式<C>で表され
るくし型構造の有機高分子化合物としては、不飽和カル
ボン酸の重合体、アルキレンと不飽和カルボン酸との共
重合体のカルボン酸部に、ポリエーテルをグラフト重合
させたものがあげられ、不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、クロトン酸等が、アルキレンとしては、エチ
レン、プロピレン等が、ポリエーテルとしては、PE
O、PPO、PEO−PPO共重合体があげられる。
るくし型構造の有機高分子化合物としては、不飽和カル
ボン酸の重合体、アルキレンと不飽和カルボン酸との共
重合体のカルボン酸部に、ポリエーテルをグラフト重合
させたものがあげられ、不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、クロトン酸等が、アルキレンとしては、エチ
レン、プロピレン等が、ポリエーテルとしては、PE
O、PPO、PEO−PPO共重合体があげられる。
【0042】一般式<C>で表されるくし型構造の有機
高分子化合物は、まず、反応器中、圧力1,400Kg/c
m2、温度190℃で、重合開始剤tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート及び分子量調整剤プロパン
の存在下、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させ、エチ
レン-酢酸ビニル共重合体を得る。ついで、得られた共
重合体に水酸化カリウムを加えた後、温度180℃でPE
Oを断続的に加えてグラフト重合させることにより得ら
れる。
高分子化合物は、まず、反応器中、圧力1,400Kg/c
m2、温度190℃で、重合開始剤tert−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート及び分子量調整剤プロパン
の存在下、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させ、エチ
レン-酢酸ビニル共重合体を得る。ついで、得られた共
重合体に水酸化カリウムを加えた後、温度180℃でPE
Oを断続的に加えてグラフト重合させることにより得ら
れる。
【0043】本発明の耐熱性帯電防止剤は、一般式<A
>で表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩を、一般式
<B>または<C>で表されるくし型構造の有機高分子
化合物に直接添加させて溶解させる方法、あるいは、一
般式<A>で表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩と
一般式<B>または<C>で表されるくし型構造の有機
高分子化合物とを溶媒に溶解させた後、溶媒を除去させ
る方法等、通常行われている一般的な方法で得られる。
>で表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩を、一般式
<B>または<C>で表されるくし型構造の有機高分子
化合物に直接添加させて溶解させる方法、あるいは、一
般式<A>で表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩と
一般式<B>または<C>で表されるくし型構造の有機
高分子化合物とを溶媒に溶解させた後、溶媒を除去させ
る方法等、通常行われている一般的な方法で得られる。
【0044】本発明の耐熱性帯電防止剤中のリチウム塩
の含有量は、0.1〜2.2モル/Kgである。
の含有量は、0.1〜2.2モル/Kgである。
【0045】リチウム塩が、0.1モル/Kg未満の場合、
キャリアとなるイオン数が不足し、伝導性が発現しな
い。また、2.2モル/Kgより大の場合、イオン数の増加
によりイオンの移動度が低下するため、伝導性が発現し
ない。
キャリアとなるイオン数が不足し、伝導性が発現しな
い。また、2.2モル/Kgより大の場合、イオン数の増加
によりイオンの移動度が低下するため、伝導性が発現し
ない。
【0046】本発明の耐熱性帯電防止剤は、従来と同等
の伝導度を有し、耐熱性に優れ、加熱による危険性もな
く安全である。
の伝導度を有し、耐熱性に優れ、加熱による危険性もな
く安全である。
【0047】本発明の耐熱性帯電防止剤は、押し出し、
打ち抜き、加圧成型、粉砕、整粒等の加工方法により、
フィルム、シート、チューブ、ロール、繊維、錠剤、そ
の他各種成型品に加工される。
打ち抜き、加圧成型、粉砕、整粒等の加工方法により、
フィルム、シート、チューブ、ロール、繊維、錠剤、そ
の他各種成型品に加工される。
【0048】これらの成型品は、各種プラスチックに含
有されて導電性を付与させ、プラスチックの帯電防止、
電子写真機用各種ロールの導電化、ICやLSI等の電
子部品のキャリアテープ、防曇剤、各種ケーシングや包
装材料等に用いられる。
有されて導電性を付与させ、プラスチックの帯電防止、
電子写真機用各種ロールの導電化、ICやLSI等の電
子部品のキャリアテープ、防曇剤、各種ケーシングや包
装材料等に用いられる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を、実施
例及び比較例に基づき説明する。実施例中の「部」は
「重量部」を表す。なお、本発明は、これらの実施例に
よりなんら限定されない。
例及び比較例に基づき説明する。実施例中の「部」は
「重量部」を表す。なお、本発明は、これらの実施例に
よりなんら限定されない。
【0050】実施例1 リチウム塩として「化合物1」4.7部(含有量:1.0モル
/Kg)、くし型構造の有機高分子化合物としてポリク
ロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子量:5,20
0、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位のモル数:
4、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モル分率:
0.8)10部を、アセトン50部に加え、室温で1時間攪拌し
て溶解させた後、温度40℃に加熱してアセトンを除去さ
せて、淡黄色固体を得た。組成を表1に示す。
/Kg)、くし型構造の有機高分子化合物としてポリク
ロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子量:5,20
0、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位のモル数:
4、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モル分率:
0.8)10部を、アセトン50部に加え、室温で1時間攪拌し
て溶解させた後、温度40℃に加熱してアセトンを除去さ
せて、淡黄色固体を得た。組成を表1に示す。
【0051】得られた固体を、テフロン製測定用セルに
入れ、回路素子測定器(3531Zハイテスタ、日置電
機(株)製)を用いて、複素インピーダンス法により、温
度25℃での伝導度を測定したところ、1.6×10-5S/cm
であった。結果を表3に示す。
入れ、回路素子測定器(3531Zハイテスタ、日置電
機(株)製)を用いて、複素インピーダンス法により、温
度25℃での伝導度を測定したところ、1.6×10-5S/cm
であった。結果を表3に示す。
【0052】得られた固体の熱安定性を見るため、示差
熱熱重量同時測定装置(TG/DTA6300,セイコ
ー電子工業(株)製)を用いて、分解開始点を測定したと
ころ、360℃であった。結果を表3に示す。
熱熱重量同時測定装置(TG/DTA6300,セイコ
ー電子工業(株)製)を用いて、分解開始点を測定したと
ころ、360℃であった。結果を表3に示す。
【0053】さらに、リチウム塩による腐食性試験を以
下に示す方法により行った。
下に示す方法により行った。
【0054】得られた固体2部を、ポリウレタン樹脂18
部に添加、混合させた後、温度130℃で混練させて、ひ
も状に成形させた後、細かく切断して、温度150℃のホ
ットプレス上で溶融させた後、プレスしてシートを作製
した。得られたシートを室内に放置し、目視にてシート
の変化を見たが、3ヶ月後でも変化はなかった。結果を
表3に示す。
部に添加、混合させた後、温度130℃で混練させて、ひ
も状に成形させた後、細かく切断して、温度150℃のホ
ットプレス上で溶融させた後、プレスしてシートを作製
した。得られたシートを室内に放置し、目視にてシート
の変化を見たが、3ヶ月後でも変化はなかった。結果を
表3に示す。
【0055】実施例2 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てアクリル酸−クロトン酸共重合体のPEO−PPO共
重合体グラフト重合物(平均分子量:5,000、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル数:4、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.8)10部
を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を
得た。組成を表1に示す。
てアクリル酸−クロトン酸共重合体のPEO−PPO共
重合体グラフト重合物(平均分子量:5,000、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル数:4、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.8)10部
を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を
得た。組成を表1に示す。
【0056】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.5×10-5S/cmであり、分解開始点が350℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
1.5×10-5S/cmであり、分解開始点が350℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
【0057】実施例3 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てポリアクリル酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:4,600、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:3、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.75)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表1に示す。
てポリアクリル酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:4,600、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:3、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.75)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表1に示す。
【0058】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.7×10-5S/cmであり、分解開始点が340℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
1.7×10-5S/cmであり、分解開始点が340℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
【0059】実施例4 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPOブロ
ック共重合体グラフト重合物(平均分子量:4,600、ポ
リエーテルセグメント繰返し最小単位のモル数:4、ポ
リエーテルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.5
5)10部を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄
色固体を得た。組成を表1に示す。
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPOブロ
ック共重合体グラフト重合物(平均分子量:4,600、ポ
リエーテルセグメント繰返し最小単位のモル数:4、ポ
リエーテルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.5
5)10部を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄
色固体を得た。組成を表1に示す。
【0060】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.6×10-5S/cmであり、分解開始点が340℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
1.6×10-5S/cmであり、分解開始点が340℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
【0061】実施例5 実施例1において、リチウム塩として「化合物4」2.6
部(含有量:0.8モル/Kg)、及びくし型構造の有機高
分子化合物としてエチレン−ビニルアルコール(以下
「VA」と略記)共重合体のPEO−PPOブロック共
重合体グラフト重合物(平均分子量:4,500、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル数:18、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.69)10部
を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を
得た。組成を表1に示す。
部(含有量:0.8モル/Kg)、及びくし型構造の有機高
分子化合物としてエチレン−ビニルアルコール(以下
「VA」と略記)共重合体のPEO−PPOブロック共
重合体グラフト重合物(平均分子量:4,500、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル数:18、ポリエー
テルセグメント繰返し最小単位のモル分率:0.69)10部
を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を
得た。組成を表1に示す。
【0062】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.6×10-5S/cmであり、分解開始点が330℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
1.6×10-5S/cmであり、分解開始点が330℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
【0063】実施例6 実施例1において、リチウム塩として「化合物3」2.8
部(含有量:0.7モル/Kg)、及びくし型構造の有機高
分子化合物としてエチレン−VA共重合体のPEOグラ
フト重合物(平均分子量:4,000、ポリエーテルセグメ
ント繰返し最小単位のモル数:10、ポリエーテルセグメ
ント繰返し最小単位のモル分率:0.55)10部を用いた以
外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得た。組成
を表1に示す。
部(含有量:0.7モル/Kg)、及びくし型構造の有機高
分子化合物としてエチレン−VA共重合体のPEOグラ
フト重合物(平均分子量:4,000、ポリエーテルセグメ
ント繰返し最小単位のモル数:10、ポリエーテルセグメ
ント繰返し最小単位のモル分率:0.55)10部を用いた以
外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得た。組成
を表1に示す。
【0064】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.8×10-5S/cmであり、分解開始点が310℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
1.8×10-5S/cmであり、分解開始点が310℃であった。
また腐食性試験では、3ヶ月後でも変化はなかった。結
果を表3に示す。
【0065】比較例1 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPO共重
合体グラフト重合物(平均分子量:4,700、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位のモル数:10、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位モル分率:0.1)10部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得
た。組成を表2に示す。実施例1と同様にして測定した
伝導度は、4.1×10-8S/cmであり、伝導性が発現しな
かった。結果を表4に示す。
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPO共重
合体グラフト重合物(平均分子量:4,700、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位のモル数:10、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位モル分率:0.1)10部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得
た。組成を表2に示す。実施例1と同様にして測定した
伝導度は、4.1×10-8S/cmであり、伝導性が発現しな
かった。結果を表4に示す。
【0066】比較例2 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てポリクロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:5,200、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:18、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.95)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。実施例1
と同様にして測定した伝導度は、2.3×10-5S/cmであ
り、分解開始点が250℃であった。結果を表4に示す。
てポリクロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:5,200、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:18、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.95)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。実施例1
と同様にして測定した伝導度は、2.3×10-5S/cmであ
り、分解開始点が250℃であった。結果を表4に示す。
【0067】比較例3 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てポリクロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:5,200、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:2、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.67)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。実施例1
と同様にして測定した伝導度は、5.4×10-8S/cmであ
り、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示す。
てポリクロトン酸のPEOグラフト重合物(平均分子
量:5,200、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位の
モル数:2、ポリエーテルセグメント繰返し最小単位モ
ル分率:0.67)10部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。実施例1
と同様にして測定した伝導度は、5.4×10-8S/cmであ
り、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示す。
【0068】比較例4 実施例1において、くし型構造の有機高分子化合物とし
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPO共重
合体グラフト重合物(平均分子量:4,600、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位のモル数:20、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位モル分率:0.67)10部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得
た。組成を表2に示す。実施例1と同様にして測定した
伝導度は、2.0×10-5S/cmであり、分解開始点が240℃
であった。結果を表4に示す。
てアクリル酸−エチレン共重合体のPEO−PPO共重
合体グラフト重合物(平均分子量:4,600、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位のモル数:20、ポリエーテ
ルセグメント繰返し最小単位モル分率:0.67)10部を用
いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色固体を得
た。組成を表2に示す。実施例1と同様にして測定した
伝導度は、2.0×10-5S/cmであり、分解開始点が240℃
であった。結果を表4に示す。
【0069】比較例5 実施例1において、リチウム塩として「化合物1」0.2
部(含有量:0.05モル/Kg)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。
実施例1と同様にして測定した伝導度は、4.7×10-8S
/cmであり、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示
す。
部(含有量:0.05モル/Kg)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。
実施例1と同様にして測定した伝導度は、4.7×10-8S
/cmであり、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示
す。
【0070】比較例6 実施例1において、リチウム塩として「化合物1」14.1
部(含有量:3.0モル/Kg)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。
実施例1と同様にして測定した伝導度は、5.2×10-8S
/cmであり、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示
す。
部(含有量:3.0モル/Kg)を用いた以外は、実施例1
と同様にして、淡黄色固体を得た。組成を表2に示す。
実施例1と同様にして測定した伝導度は、5.2×10-8S
/cmであり、伝導性が発現しなかった。結果を表4に示
す。
【0071】比較例7 リチウム塩として「化合物1」7.1部(含有量:1.5モル
/Kg)を、有機高分子化合物としてポリエーテルセグ
メントを主鎖に有するPEO−PPO共重合体(平均分
子量:1,300、PEO/PPOモル比=3/7、ポリエ
ーテルセグメント繰返し最小単位のモル分率:1.0)10
部に加えた後、温度40℃で1時間撹拌しながら溶解させ
て、淡黄色粘状液体を得た。組成を表2に示す。実施例
1と同様にして測定した伝導度は、2.8×10-5S/cmで
あり、分解開始点が230℃であった。結果を表4に示
す。
/Kg)を、有機高分子化合物としてポリエーテルセグ
メントを主鎖に有するPEO−PPO共重合体(平均分
子量:1,300、PEO/PPOモル比=3/7、ポリエ
ーテルセグメント繰返し最小単位のモル分率:1.0)10
部に加えた後、温度40℃で1時間撹拌しながら溶解させ
て、淡黄色粘状液体を得た。組成を表2に示す。実施例
1と同様にして測定した伝導度は、2.8×10-5S/cmで
あり、分解開始点が230℃であった。結果を表4に示
す。
【0072】比較例8 グローブボックス内で、リチウム塩として過塩素酸リチ
ウム(LiClO4)1.1部(含有量:1.0モル/Kg)を、有
機高分子化合物としてポリエーテルセグメントを主鎖に
有するPEO−PPO共重合体(平均分子量:1,300、
PEO/PPOモル比=3/7、ポリエーテルセグメン
ト繰返し最小単位のモル分率:1.0)10部に加えた後、
1時間撹拌して溶解させ、淡黄色粘状液体を得た。組成
を表2に示す。
ウム(LiClO4)1.1部(含有量:1.0モル/Kg)を、有
機高分子化合物としてポリエーテルセグメントを主鎖に
有するPEO−PPO共重合体(平均分子量:1,300、
PEO/PPOモル比=3/7、ポリエーテルセグメン
ト繰返し最小単位のモル分率:1.0)10部に加えた後、
1時間撹拌して溶解させ、淡黄色粘状液体を得た。組成
を表2に示す。
【0073】実施例1と同様にして測定した伝導度は、
1.2×10-5S/cmであり、分解開始点が180℃であった
が、過塩素酸リチウムにより異常な発熱を伴い、180℃
以上で加熱することは、非常に危険であった。結果を表
4に示す。
1.2×10-5S/cmであり、分解開始点が180℃であった
が、過塩素酸リチウムにより異常な発熱を伴い、180℃
以上で加熱することは、非常に危険であった。結果を表
4に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【発明の効果】本発明の耐熱性帯電防止剤は、従来と同
等の伝導度を有し、耐熱性に優れ、加熱による危険性も
なく安全である。
等の伝導度を有し、耐熱性に優れ、加熱による危険性も
なく安全である。
【0079】本発明の耐熱性帯電防止剤は、各種成型品
に加工され、各種プラスチックに含有されて導電性を付
与させ、プラスチックの帯電防止、電子写真機の各種ロ
ールの導電化、ICやLSI等の電子部品のキャリアテ
ープ、防曇剤、各種ケーシングや包装材料等に用いられ
る。
に加工され、各種プラスチックに含有されて導電性を付
与させ、プラスチックの帯電防止、電子写真機の各種ロ
ールの導電化、ICやLSI等の電子部品のキャリアテ
ープ、防曇剤、各種ケーシングや包装材料等に用いられ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式<A> 【化1】 (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
置換または非置換のベンゼン環、ナフタレン環を示し、
R2は、置換または非置換のベンゼン環、ナフタレン環
を示す。)で表されるホウ素錯体化合物のリチウム塩
と、一般式<B>または一般式<C>で表される、ポリ
エーテルセグメントを側鎖に有するくし型構造の有機高
分子化合物とからなることを特徴とする耐熱性帯電防止
剤。 【化2】 【化3】 (式中、R3は、ポリエーテルセグメントを示し、R4及
びR5は、水素原子またはメチル基を示す。またl、m及
びnは、正の整数を示す。) - 【請求項2】 リチウム塩の含有量が、0.1モル/Kg以
上2.2モル/Kg以下であることを特徴とする請求項1に
記載の耐熱性帯電防止剤。 - 【請求項3】 ポリエーテルセグメントが、ポリエチレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはポリエチレ
ンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体から選ば
れた1種であることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の耐熱性帯電防止剤。 - 【請求項4】 ポリエーテルセグメント繰返し最小単位
のモル数が3以上18以下であり、かつポリエーテルセグ
メント繰返し最小単位のモル分率が0.2以上0.8以下であ
ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1
項に記載の耐熱性帯電防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10349750A JP2000169832A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 耐熱性帯電防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10349750A JP2000169832A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 耐熱性帯電防止剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000169832A true JP2000169832A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18405856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10349750A Pending JP2000169832A (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 耐熱性帯電防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000169832A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127483A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Japan Carlit Co Ltd:The | 導電性樹脂組成物及び導電性樹脂成型体 |
JP2009173721A (ja) * | 2008-01-23 | 2009-08-06 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 帯電防止性アクリル系感圧式接着剤および該感圧式接着剤を用いた帯電防止性感圧式接着フィルム |
-
1998
- 1998-12-09 JP JP10349750A patent/JP2000169832A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127483A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Japan Carlit Co Ltd:The | 導電性樹脂組成物及び導電性樹脂成型体 |
JP2009173721A (ja) * | 2008-01-23 | 2009-08-06 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 帯電防止性アクリル系感圧式接着剤および該感圧式接着剤を用いた帯電防止性感圧式接着フィルム |
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