JP2000169792A - 容器の擦り傷遮蔽ポリウレタン水性コ―ティング剤組成物及び擦り傷が遮蔽された容器 - Google Patents

容器の擦り傷遮蔽ポリウレタン水性コ―ティング剤組成物及び擦り傷が遮蔽された容器

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JP2000169792A
JP2000169792A JP11202941A JP20294199A JP2000169792A JP 2000169792 A JP2000169792 A JP 2000169792A JP 11202941 A JP11202941 A JP 11202941A JP 20294199 A JP20294199 A JP 20294199A JP 2000169792 A JP2000169792 A JP 2000169792A
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abrasion
coating composition
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JP11202941A
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Shigehiro Tanaka
重弘 田中
Sakiko Goto
佐紀子 後藤
Masanori Takase
正則 高瀬
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス或いはプラスチック容器の擦り傷に対
して良好な遮蔽効果を示し、しかもアルカリ水溶液によ
る溶解性に優れた、ガラス或いはプラスチック容器の擦
り傷遮蔽剤を提供する。 【解決手段】 低極性ポリオール(A)高極性ポリオー
ル(B)とポリイソシアネート(C)と1個以上のアミ
ノ基と1個以上のアルコキシル基を有するアルコキシル
シランを分子中に持つアミノシランカップリング剤化合
物(D)を必須成分として反応してなる水溶性ポリウレ
タン組成物(I)、高沸点溶剤(II)及び滑剤(II
I)を含有する、容器の擦り傷遮蔽用水性ポリウレタン
コーティング剤組成物及び擦り傷遮蔽用水性ポリウレタ
ンコーティング剤組成物の硬化皮膜で表面を被覆され、
擦り傷が遮蔽された容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビール、ジュー
ス、日本酒、調味料等の飲料、液状食品等を充填するガ
ラス容器、或いはポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のプラスチック容器の、擦り傷遮蔽用コーティン
グ剤組成物及び擦り傷遮蔽用コーティング剤が塗布さ
れ、擦り傷遮蔽されたガラス容器、プラスチック容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】リサイクルされ、繰り返し使われるビー
ル、日本酒、清涼飲料、牛乳、調味料等のガラス瓶、或
いはプラスチック瓶の表面には、流通過程や瓶詰め工程
等において擦り傷を生じる。流通過程や瓶詰め工程で繰
り返し表面に擦り傷がつけられると容器の美観を損ね、
外観品質が低下し、延ては充填された内容物を含めた全
体の商品の価値まで低下してしまう。従って、擦り傷が
発生した容器に対して、擦り傷遮蔽用コーティング剤組
成物を塗工することが提案されている。擦り傷遮蔽用コ
ーティング剤に求められる性能は、常温で皮膜形成で
きること、擦り傷遮蔽性がよいこと、耐水性が良く
白化しない、皮膜表面にべとつきがないこと、有毒
でないこと、アルカリ水溶液で皮膜が溶解洗浄できる
こと、ラベルの糊や印刷インキを損傷しないこと、
長距離輸送したとき皮膜が損傷しないこと等の要件を満
たすものであることが要求されている。先行技術として
は硬化性オルガノポリシロキサンで構成される有機溶剤
型コーチング剤の例として特開平3−131548、特
開平6−32341、特開平6−3234が提案されて
いる。また、エマルションタイプのコーチング剤の例と
して特公昭61−16742、特公昭63−11793
2が提案されている。
【0003】いずれも表面張力の低いガラスやPETへ
の濡れの良いシリコン系の樹脂或いは化合物が用いられ
ている。溶剤型では安全性或いは引火性、臭気という点
から使用する有機溶剤が限られ、どうしても高価な溶媒
を使わざるを得ない。つまり経済性という点で問題があ
り、一方、溶媒が水であるエマルションタイプでは経済
性が優れるものの、耐水性が劣っていたり、表面のべと
つきやぬめりが取れないと言った欠点がある。
【0004】本コーティング剤に要求される擦り傷遮蔽
性は、ガラス或いはプラスチック容器の表面にある擦り
傷による凹凸を覆う性質、被塗装界面への濡れが良い性
質が必要であり、凹凸面に入り込むため柔軟で、表面張
力の低い性質が要求される。そうした性質を持つ物質は
通常極性が低い。しかし、このコーティング剤に要求さ
れるもう一方の性質は、硬化塗膜がアルカリ水に可溶な
性質で、こちらは極性が高い水にも親和する高極性が要
求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は二律背
反するこれらの性質を両立させ、上記した先行技術が持
つガラス容器の擦り傷遮蔽用コーティング剤としての性
能を持ちつつ、更に、高価な有機溶媒を使わず経済性に
優れ、且つ、耐水性に優れた、表面のべとつきのない、
ガラス、PET等のプラスチック製容器の擦り傷遮蔽用
コーティング剤組成物を提供することであり、更に、そ
のコーティング剤組成物によって容器表面の擦り傷が遮
蔽され、外観品質に優れたガラス、PET等の容器を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、擦り傷を
遮蔽するため、一方で濡れが良く、柔軟な性質を持ち、
且つ、硬化塗膜がアルカリ水に易溶な、上記した擦り傷
遮蔽用コーティング剤としての性能を持つコーティング
剤を得るべく鋭意検討した結果、分子鎖中に極性の低い
性質を持つ単位、極性が高い性質を持つ単位を混在させ
た組成物が前述した擦り傷遮蔽性とアルカリ可溶性を両
立する事に有効であることを見いだし本発明を完成する
に至った。即ち本発明の第一の構成は、低極性ポリオー
ル(A)、高極性ポリオール(B)とポリイソシアネー
ト(C)と1個以上のアミノ基と1個以上のアルコキシ
ル基を有するアルコキシルシランを分子中に持つアミノ
シランカップリング剤化合物(D)を必須成分としてな
る水溶性ポリウレタン組成物(I)、高沸点溶剤(I
I)及び、滑剤(III)を含有することを特徴とす
る、ガラス又はプラスチック製の飲料、食料品用容器の
擦り傷遮蔽用ポリウレタン水性コーティング剤組成物で
ある。更に、本発明の第二の構成は、当該擦り傷遮蔽コ
ーティング剤の硬化皮膜で表面を被覆してなる、擦り傷
が遮蔽されたガラス、プラスチック製の飲料、食料品の
容器である
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用される水溶性ポリウレタン(I)の
代表的な製造方法としては、低極性ポリオール(A)、
高極性ポリオール(B)とポリイソシアネート(C)と
を有機溶媒中或いは無溶媒でイソシアネート基過剰にな
る配合比で反応し、分子鎖末端がNCO基のポリウレタ
ン骨格を得る。更に得られた水分散可能なポリウレタン
骨格中の塩の基を中和し、イオン化して水中に分散した
溶液を調製する。その溶液中に水或いは有機溶剤に溶解
したアミノシランカップリング剤化合物(D)を添加す
ることによって有機溶剤を含む水に分散した水溶性ポリ
ウレタン組成物(I)が得られ、必要に応じて脱溶媒す
る。
【0008】また、逆の手順として、アミノシランカッ
プリング剤化合物(D)を水或いは水と有機溶剤の混合
液中に溶解した溶液中に、予め有機溶媒中で分子鎖末端
がNCO基の水分散可能なポリウレタン骨格を合成し、
分子中の塩の基を中和してから分散させることによって
有機溶剤を含む水に分散した水溶性ポリウレタン組成物
(I)が得られ、必要に応じて脱溶媒する。
【0009】前記した、ポリウレタン骨格は、低極性ポ
リオール(A)、高極性ポリオール(B)とポリイソシ
アネート(C)とのモル比は反応後のイソシアネート含
有量が1.0〜20固形分重量%となるよう決めること
が出来る。しかしながら3官能以上のポリオール或いは
ポリイソシアネート化合物を用いる場合は、合成反応時
のゲル化防止を考慮した配合比、合成方法を採用するこ
とが望ましい。
【0010】この反応は無溶媒或いは有機溶媒中で行う
ことが出来る。反応物であるポリウレタン骨格の分子量
或いは軟化点などによって粘度が異なり、粘度の高い場
合は有機溶媒中で反応する方が好ましく、反応溶媒はイ
ソシアネート基と反応する活性基を持たない溶剤の中か
ら任意に選ぶことが出来る。反応温度は任意に選べる
が、有機溶媒を用いる場合は、その沸点範囲内が好まし
く、この反応は無溶媒或いは有機溶媒中いずれであって
も60〜120℃の間が好ましい。
【0011】前記した、ポリウレタン骨格の原料である
低極性ポリオール(A)は、炭素数4以上のアルキル鎖
成分からなるポリオール、炭素数4以上のアルキル鎖成
分から合成されるポリエステルポリオール又はポリエー
テルポリオールの中から1種以上選ぶことが好ましい。
具体的な例としては、1,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5ペン
タンジオール、2−エチル−1,3ヘキサンジオール、
2−ブチル−2エチル−1,3−プロパンジオール、2
−メチル−1,8オクタンジオール、1,9−ノナンジ
オール、ひまし油変性ジオール、ひまし油等のポリオー
ルを挙げることが出来る。
【0012】低極性ポリエステルポリオールは、一般式
(CH2)m(OH)nと(CH2)p(COOH)q
の反応で得られ、式中のmはポリオール分子鎖中の炭素
数、nは水酸基の数、pは多塩基酸分子鎖中の炭素数、
qはカルボキシル基の数を表しm,pは2〜22であ
り、n,qは2〜4である。
【0013】前記した、低極性ポリエステルポリオール
は、ポリオールと多塩基酸の当量当たりで平均炭素数の
和が(m/n+p/q≧4であり、好ましくはm/n+
p/q≧8)で表される割合で反応されて得られた数平
均分子量300〜3000のポリエステルポリオールを
挙げることが出来る。
【0014】上記した、低極性ポリエステルポリオール
の例としては、炭素数4以上のアルキル鎖成分からなる
ポリオール及び、ジオールの同効成分としてブチルグリ
シジルエーテル、2エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジル
エーテル等のアルキルグリシジルエーテル、或いは、モ
ノグリシジルエスエル(製品名カージュラE10:シェ
ルジャパン製)等とアジピン酸、アゼライン酸、セバチ
ン酸、ダイマー酸等の炭素数4以上のアルキル鎖からな
る二塩基酸との縮合反応で得られるポリエステルポリオ
ール等が挙げられる。
【0015】更に、ε−カプロラクトン、β−メチル−
δ−バレロラクトンの開環重合によって得られるポリエ
ステルポリオール等が挙げられる。
【0016】ポリエーテルポリオールの例としては、数
平均分子量300〜3000のポリテトラメチレンエー
テルグリコールが挙げられる。
【0017】前記した、高極性ポリオールは、塩の基を
含むポリオール又は数平均分子量300〜3000ポリ
オキシエチレンポリオールからなり、塩の基を含むポリ
オールとしては、燐酸エステル基、スルホン酸基、三級
アミノ基、カルボキシル基、或いはそれらの中和塩基等
の何れかを有するジオール類、及びジアミン類が適す
る。具体例として代表的なもののみを挙げると、ポリオ
キシエチレンジアミノプロピルエーテル、トリメチロー
ルプロパンモノ燐酸エステル、トリメチロールプロパン
モノ硫酸エステル、二塩基酸成分の少なくとも一部がナ
トリウムスルホ琥珀酸、或いはナトリウムスルホイソフ
タル酸であるポリエステルジオール、N−メチルジエタ
ノールアミン、ジアミノカルボン酸類、例えば、リシ
ン、シスチン等の、3,5−ジアミノカルボン酸、2,
6−ジヒドロキシ安息香酸、或いは、ジメチロールプロ
ピオン酸、ジメチロールブタン酸等の、2,2−ビスヒ
ドロキシアルキルアルカン酸、及び、2,2−ビスヒド
ロキシアルキルアルカン酸とε−カプロラクトンとの反
応で得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジ
オール等がある。
【0018】塩の基の必要量は親水性基の種類、組み合
わせで決まる。上に例示した中でも親水性基として特に
好ましいものは、分子中にカルボキシル基、スルホン酸
塩基から選ばれる何れか一つ、又は二つを併せ有する
か、又はこれらを有する物の混合物である。とりわけカ
ルボキシル基を導入するのが種々の点でバランスが取り
易く操作し易い。この場合固形分の酸価は10〜80K
OHmg/gの範囲が好ましく、30〜60の範囲がよ
り好ましい。
【0019】前記した、数平均分子量300〜3000
ポリオキシエチレンポリオールの必要量は3〜50固形
分重量%である。
【0020】本発明におけるポリウレタン組成物の必須
原料成分以外のポリオールも用いることが出来る。これ
らのポリオール成分を例示するとエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、シクロ
ヘキサン−1,4ジメタノール等が挙げられる。
【0021】前記した、ポリイソシアネート(C)の代
表的な例としては、エチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,
4ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチ
ル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアナトメチ
ル、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジ
イソシアナートの如き脂環式ジイソシアネートが挙げら
れる。
【0022】更に、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ートの如き芳香族ジイソシアネートを混合し用いること
が出来る。
【0023】前記した、ポリウレタン骨格を得るための
芳香族イソシアネートを混合し用いる方法の中で好まし
い方法は、水酸基末端になるモル比で芳香族ジイソシア
ネートとポリオールを先に反応し、その分子末端に本発
明請求範囲の必須成分である脂肪族或いは脂環族ジイソ
シアネートを反応する方法を挙げることが出来る。
【0024】本発明で、水溶性ポリウレタン組成物
(I)の前駆体であるポリウレタン樹脂骨格を製造する
反応は有機溶剤中で行うことが出来、必要によって公知
で任意のウレタン触媒を添加することが出来る。
【0025】かかる有機溶剤としては、最終工程の濃縮
を考慮すると、水よりも沸点の低い、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチルまたはn−ヘキサ
ン等の使用が好ましい。そして、水よりも沸点の低い有
機溶剤を使用すると、濃縮によって、実質的に媒体が水
のみの分散体が得られる。勿論、水よりも沸点の高い有
機溶剤を使用することも、イソシアネート基との反応が
なく、分散安定性を損なわない限り何ら問題ない。そう
した高沸点溶剤の例としてはエチルカルビトールアセテ
ート(沸点218℃)、ブチルカルビトールアセテート
(沸点247℃)、2エチルヘキシルカルビトールアセ
テート等が挙げられる。
【0026】ウレタン触媒としては、例えば、ジブチル
錫ラウリレート、オクチル酸第一錫のような錫系触媒、
トリエチレンジアミン等のアミン系触媒が挙げられる。
【0027】本発明で、水溶性ポリウレタン組成物
(I)の前駆体であるポリウレタン樹脂骨格は、通常は
有機溶剤に溶解された状態で製造されるが、これを水性
媒体中に分散させるには公知慣用の方法が適用できる。
【0028】例えば、ポリウレタン樹脂骨格に親水性基
としてカルボキシル基を含む場合であればこの一部また
は全部を中和せしめるための塩基と共に水中に分散せし
めるのであるが、その方法としては塩基を含有する水を
撹拌させつつ、徐々にこの樹脂溶液を添加して分散させ
ることが出来る。逆にこの樹脂溶液に塩基を含有する水
を徐々に滴下して転相させることも出来る。
【0029】一般には、微細な粒子径を有し、安定なる
樹脂分散液を得易くするので、樹脂溶液をよく撹拌させ
たところへ塩基を含有する水を徐々に滴下して転相させ
る後者の方法によるのが一層好ましい。
【0030】樹脂中のカルボキシル基を中和してイオン
化させるために適用できる塩基性物質の代表的なものを
挙げると、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、モルホリン等の第3級のアルキルアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールア
ミン等の第3級のアルカノールアミンが挙げられる。こ
れらの塩基の中では分散性が良好で、かつ揮発性が高
く、塗膜中に残存しにくいトリエチルアミンおよびジメ
チルエタノールアミンが好適である。また上記塩基を単
独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。塩
基の使用量は一般に樹脂中のカルボキシル基に対し0.
1〜2.0当量が好ましく、より好ましくは0.5〜
1.5当量である。
【0031】前記した、アミノシランカップリング剤化
合物(D)の代表的なものを例示すれば、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−ジブチルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシランまたはN−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラ
ンが挙げられる。
【0032】水溶性ポリウレタン組成物(I)必須成分
である上記アミノシランカップリング剤化合物(D)の
ほかに架橋剤アミンを、アミノシランカップリング剤化
合物(D)の0〜60%モル混合して用いることが出来
る。
【0033】架橋剤アミンの代表的なものとしては、エ
チルアミン、プロピルアミン、nブチルアミン、ヒドラ
ジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミンまたはテトラエチレン
ペンタミン等の脂肪族アミン、ピペラジン、シクロヘキ
シレンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジ
アミノメチル等の脂環族アミン、トリレンジアミン、キ
シレンジアミン、フェニレンジアミン、トリス(2−ア
ミノエチル)アミン、2,6ジアミノピリジン等の芳香
族アミンを挙げることが出来る。
【0034】前記した、高沸点溶剤(II)は、添加量
が少なすぎると塗膜から水或いは他の溶剤が蒸発したと
き塗膜表面が乾燥して流動性が悪くなり、擦り傷へ塗料
が充分に入り込めなくなり、結果的に擦り傷遮蔽性が悪
くなる。多すぎると塗膜の乾燥が遅くなる。高沸点溶剤
(II)は、沸点が180〜290℃の高沸点溶剤が好
ましく、低沸点溶剤は擦り傷隠蔽性に劣り、臭気、危険
性の点でも好ましくない。290℃以上では乾燥性が悪
くなる。その1種以上を水性ポリウレタンコーティング
剤組成物の固形分に対し30〜300%混合して用いる
事ができる。従って、好ましくは水性ポリウレタンコー
ティング剤組成物の固形分に対し50〜200%、ま
た、2種以上の溶剤を混合する場合の混合割合は水或い
はポリウレタン組成物との相容性を考慮して決める事が
できる。
【0035】かかる高沸点有機溶剤の具体的な例として
は、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(19
4)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(20
2)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(23
0)、ジエチレングリコールモノ2エチルヘキシルエー
テル(272)、ジエチレングリコールモノn−ヘキシ
ルエーテル(259)等のジエチレングリコールアルキ
ルエーテル類、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル(249)、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
(271)等のトリエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル類、トリプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(18
7)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(2
14)ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート(218)、ジエチレングリコールモノブチルエー
テルアセテート(247)等が挙げられる。(かっこ内
の数値は沸点℃である。)
【0036】前記した、滑剤(III)は、シリコン系
滑剤、フッ素系滑剤、ワックスから選ばれたの1種或い
は数種をポリウレタン水性コーティング剤組成物の固形
分に対し0.1〜10重量%混合して用いることが出来
る。
【0037】前記した、滑剤(III)のシリコン系滑
剤の具体的な例としては、主鎖が疎水基のジメチルシロ
キサン、側鎖が親水基のポリアルキレンオキサイドのペ
ンダント型、分子片末端は疎水基のジメチルシロキサ
ン、もう一方が親水基のポリアルキレンオキサイドの末
端変性型、疎水基のジメチルシロキサン単位と親水基の
ポリアルキレンオキサイド単位が交互に繰り返されたブ
ロックコポリマー型等の界面活性剤、或いはシラノール
変性シリコンオイル、アルコキシ変性シリコンオイル、
エポキシ変性シリコンオイル、アミノ変性シリコンオイ
ル、アルコール変性シリコンオイル等の反応性シリコン
オイルのエマルジョン等を挙げることが出来る。
【0038】前記した、滑剤(III)のフッ素系滑剤
の具体的な例としては、パーフルオロアルキルカルボン
酸のカリウム塩、或いはパーフルオロアルキルポリオキ
シエチレンエタノール等のフッ素系界面活性剤、パーフ
ルオロアルキルアクリル変性樹脂等を挙げることが出来
る。
【0039】前記した、滑剤(III)のワックスの具
体的な例としては、ポリエチレンワックス、酸化ポリエ
チレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、カルナウバワックス、密ロウ、ライス
ワックス、キャンデリラワックス、ポリテトラフルオロ
エチレンワックス、ラノリン、モンタンワックス、セレ
シンワックス等を水に分散したタイプ、あるいは分子内
に塩の基或いは水溶性セグメントを導入して自己乳化し
たタイプ、乳化剤によって乳化したエマルジョンタイプ
のワックスを挙げることが出来る。
【0040】本発明の擦り傷遮蔽用水性ポリウレタンコ
ーティング剤組成物は、水溶性ポリウレタン組成物
(I)、高沸点溶剤(II)及び滑剤(III)を必須
成分とするが、必要によって公知で任意の補助成分を加
えることが出来る。このような補助成分としては例えば
アセチレンジオール系、シリコン系、フッ素系のレベリ
ング剤、消泡剤、界面活性剤等の添加剤、紫外線防止
剤、酸化防止剤、染料、顔料等の着色剤、体質顔料、シ
リカ、乳化剤、防腐剤、さらにはテトラブチルチタネー
ト、ジブチル錫ラウリレート、ジオクチル錫オクテート
等のアルコキシシラン基、シラノール基の硬化触媒を加
えることが出来る。
【0041】ガラス、プラスチック容器への塗装方法
は、スプレーコーティング、刷毛塗り、パフ塗り、浸漬
法、フローコーター法、転写法等の塗装方法を用いるこ
とが出来る。開口部が細口の瓶体容器、主にガラス瓶で
あるが、これらを塗装する場合は、例えば特開昭58−
213654号公報記載の「ローラー式コーティング装
置」や、特公平1−59221号公報記載の「コーティ
ングベルト式のコーティング装置」が使用可能である。
【0042】擦り傷遮蔽硬化、皮膜の強度、アルカリ水
溶液への溶解性、乾燥性、硬化性と言った観点から、塗
膜の厚さは任意であるが、0.5〜30μmが好まし
い。塗布する部位は擦り傷発生部のみに限らないが、コ
スト削減のため擦り傷発生部位だけを上記膜厚になるよ
うコーティングする事も有効である。本発明の擦り傷遮
蔽コーティング剤は硬化に際し特に加熱は必要なく、塗
布後、室温で0.5〜48時間程度放置すれば、表面粘
着性のない硬化塗膜が得られるが、必要に応じて硬化時
間を短縮するために加熱するか、或いは遠赤外線を照射
しても差し支えない。
【0043】
【実施例】以下において合成例、実施例、及び比較例を
掲げ、本発明を更に詳しく説明する。本発明の範囲は以
下の実施例に限定されるものではない。以下の合成例、
実施例、及び比較例の配合量は特に断りのない限りすべ
て重量部を示す。
【0044】(調製例1)還流冷却管、及び窒素導入
管、温度計を備えた撹拌機付き反応器に、HS2G−1
60R(分子量750豊国製油業(株)製ひまし油変性
ジオール)38.8部、ジメチロールプロピオン酸1
6.0部、ひまし油21.7部、ブチルエチルプロパン
ジオール5.0部、ポリエチレングリコール(日本油脂
(株)製PEG#600)9.3部、ディスモジュール
W77.6部、(住友バイエルウレタン製ジシクロヘキ
シルメタン−4,4−ジイソシアネート)、74.6
部、メチルエチルケトン165.4部を入れて撹拌しな
がら70℃まで0.5時間で昇温し70〜75℃で反応
する。昇温後1時間目にオクチル酸第一錫0.01部を
添加する。70〜75℃で8時間反応し、イソシアネー
ト基濃度が0.9〜1.2%になったら冷却し、冷却を
続けながら40℃でトリエチルアミン12部を徐々に添
加し、十分攪拌してから純水503部を加える。30〜
35℃で予めトリエチレングリコールモノブチルエーテ
ル45部にNUCシリコーンA−1100(日本ユニカ
ー(株)製γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を
13.8部加え混合した溶液を20〜30分で滴下す
る。更に、ジエチレングリコールモノブチルエーテル4
5部を加え、サーフィノールAK02(日信化学工業
(株)製)0.08部を加えて50℃に昇温する。50
℃にて減圧蒸留し、反応溶媒メチルエチルケトンを除去
して不揮発分:25.3%、ガードナー粘度:K−L、
外観微濁の水性ポリウレタン組成物(J−1)を調製し
た。「固形分酸価」は37KOHmg/g、ポリウレタ
ン組成物の成分比は、高極性ポリオール比25%、低極
性ポリオール比65.5%である。
【0045】(調製例2)還流冷却管、及び窒素導入
管、温度計を備えた撹拌機付き反応器に、ペスポールH
P1OOO(分子量570東亞合成(株)製ダイマー酸
変性ジオール)53.0部、ジメチロールプロピオン酸
17.5部、ブチルエチルプロパンジオール8.0部、
ポリオキシエチレングリコール(日本油脂(株)製PE
G#600)18.6部、タケネート600(武田薬品
工業(株)製1,3−ビス(イソシアナトメチル)シク
ロヘキサン)66.2部、メチルエチルケトン163.
2部を入れて撹拌しながら70℃まで0.5時間で昇温
し70〜75℃で反応する。昇温後1時間目にオクチル
酸第一錫0.01部を添加する。70〜75℃で8時間
反応し、イソシアネート基濃度が1.0〜1.3%にな
ったら冷却し、冷却を続けながら40℃でトリエチルア
ミン13.2部を徐々に添加し、十分攪拌してから純水
503部を加える。30〜35℃で予めトリエチレング
リコールモノブチルエーテル45部にNUCシリコーン
A−1100(日本ユニカー(株)製γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン)を16.5部加え混合した溶液
を20〜30分で滴下する。更に、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル45部を加え、サーフィノールA
K02(日信化学工業(株)製)0.08部を加えて5
0℃に昇温する。50℃にて減圧蒸留し、反応溶媒メチ
ルエチルケトンを除去して不揮発分:24.5%、ガー
ドナー粘度:Y−Z、外観透明の水性ポリウレタン組成
物(J−2)を調製した。「固形分酸価」は40.5K
OHmg/g、ポリウレタン組成物の成分比は、高極性
ポリオール比20%、低極性ポリオール比34%であ
る。
【0046】(比較調製例1)還流冷却管、及び窒素導
入管、温度計を備えた撹拌機付き反応器に、ポリライト
OD−X−2376(分子量1000大日本インキ化学
工業(株)製ジエチレングリコールとアジピン酸のポリ
エステルジオール)52.9部、ジメチロールプロピオ
ン酸16.6部、ブチルエチルプロパンジオール5.
2.0部、ポリオキシエチレングリコール(日本油脂
(株)製PEG#600)9.7部、トリメチロールプ
ロパン2.9部、ディスモジュールW77.6部、(住
友バイエルウレタン製ジシクロヘキシルメタン−4,4
−ジイソシアネート)、メチルエチルケトン165.0
部を入れて撹拌しながら70℃まで0.5時間で昇温し
70〜75℃で反応する。昇温後1時間目にオクチル酸
第一錫0.01部を添加する。70〜75℃で8時間反
応し、イソシアネート基濃度が1.0〜1.3%になっ
たら冷却し、冷却を続けながら40℃でトリエチルアミ
ン12.5部を徐々に添加し、十分攪拌してから純水5
03部を加える。30〜35℃で予めトリエチレングリ
コールモノブチルエーテル45部にNUCシリコーンA
−1100(日本ユニカー(株)製γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン)を14.3部加え混合した溶液を
20〜30分で滴下する。更に、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル45部を加え、サーフィノールAK
02(日信化学工業(株)製)0.08部を加えて50
℃に昇温する。50℃にて減圧蒸留し、反応溶媒メチル
エチルケトンを除去して不揮発分:24.4%、ガード
ナー粘度:S−T、外観透明の水性ポリウレタン組成物
(H−1)を調製した。「固形分酸価」は40.5KO
Hmg/g、ポリウレタン組成物の成分比は、高極性ポ
リオール比15%、低極性ポリオール比2.9%であ
る。
【0047】(比較調製例2)還流冷却管、及び窒素導
入管、温度計を備えた撹拌機付き反応器に、HS2G−
160R(分子量750豊国製油業(株)製ひまし油変
性ジオール)38.8部、ジメチロールプロピオン酸1
6.0部、ひまし油21.7部、ブチルエチルプロパン
ジオール5.0部、ポリエチレングリコール(日本油脂
(株)製PEG#600)9.3部、ディスモジュール
W77.6部、(住友バイエルウレタン製ジシクロヘキ
シルメタン−4,4−ジイソシアネート)、74.6
部、酢酸プロピレングリコールメチルエーテル(沸点1
42℃)165部を入れて撹拌しながら70℃まで0.
5時間で昇温し70〜75℃で反応する。昇温後1時間
目にオクチル酸第一錫0.01部を添加する。70〜7
5℃で8時間反応し、イソシアネート基濃度が0.9〜
1.2%になったら冷却し、冷却を続けながら40℃で
トリエチルアミン12部を徐々に添加し、十分攪拌して
から純水503部を加える。30〜35℃で予め酢酸プ
ロピレングリコールメチルエーテル(沸点142℃)1
5部にNUCシリコーンA−1100(日本ユニカー
(株)製γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を1
3.8部加え混合した溶液を20〜30分で滴下する。
更に、サーフィノールAK02(日信化学工業(株)
製)0.08部を加えて50℃にて1時間攪拌して不揮
発分:24.3%、ガードナー粘度:O−P、外観透明
の水性ポリウレタン組成物(H−2)を調製した。「固
形分酸価」は37KOHmg/g、ポリウレタン組成物
の成分比は、高極性ポリオール比25%、低極性ポリオ
ール比65.5%、溶剤は酢酸プロピレングリコールメ
チルエーテル(沸点142℃)である。
【0048】(実施例)上記調製例及び調製比較例で得
られたJ−1、J−2、H−1、H−2をコーチング剤
として調製した実施例及び比較例を以下の表に示す。こ
れらのコーティング剤組成物を用いて、以下の評価を行
った。評価用瓶体の作成条件、振盪テスト条件及び被膜
特性の評価方法は次の通りである。
【0049】[評価用瓶体の作成条件]リターナブル使
用され、側面全体に擦り傷が付いたビール瓶用褐色大瓶
(内容量633ml)を用意し、アルカリ洗浄(NaO
H/5%溶液、70℃、10分)後、水洗浄を行った。
これに各コーティング剤組成物を1本あたりの塗布量が
0.3gとなるように塗布した。塗布後は室温にて3日
間放置して、評価用瓶体とした。
【0050】[塗布性評価]評価用瓶体の作成時におけ
るコーティング剤組成物の塗布性を目視観察した。 ○:瓶体表面に均一な被膜を形成し、ハジキ・ムラの発
生がない。 △:均一な被膜を形成せず、ハジキ・ムラの発生があ
る。
【0051】[臭気]塗布工程時の臭気を比較した。 ○:溶剤の臭いはほとんど気にならない ×:有機溶剤の臭いがする。
【0052】[擦り傷遮蔽性] ○:擦り傷部分が完全に遮蔽されている。 △:擦り傷部分の一部が露出している。 ×:擦り傷部分の半分以上が露出している。
【0053】[ラベルへの影響]ラベル印刷部(印刷イ
ンキ)、ラベルの接着部(接着剤)への侵食を目視観察
する。 ○:ラベル印刷部・接着部への侵食、影響は全くない ×:印刷部に侵食又は接着部に剥がれが見られる。
【0054】[光沢]形成した被膜の光沢を目視観察し
た。 ○:非塗布面(ガラス)と比較して光沢に差がない。 △:非塗布面(ガラス)と比較して僅かに光沢が落ち
る。
【0055】[振盪テストによる耐傷付き性]評価用瓶
体を入れた所定のプラスチック容器(通常、P箱)を伊
藤精機社製の形式UCB−4型にて、新盪試験器に固定
し、振幅20mm、振動数300往復/分、振動方向水
平のみ、加速度1Gの条件で1時間振動させた。これは
輸送距離500kmに相当する。 ○:擦り傷部位は遮蔽されたまま、非擦り傷部位も傷付
きなし。 △:擦り傷部位が僅かに露出、非擦り傷部位に僅かな傷
あり。 ×:擦り傷部位が露出、非擦り傷部位にも傷あり。
【0056】[振盪テストによるラベルの汚れ] ○:ラベル部に汚れ損傷がない。 △:ラベル部に僅か汚れがある。 ×:ラベル部に汚れと僅かな損傷が見られる
【0057】[耐水性]評価用瓶体を水中に3日間浸漬
した後、被膜の変化を観察する。 ○:水に室温3日間浸漬後も塗布表面に変化無し。 △:水に室温3日間浸漬後、僅かに白くなる部分があ
る。 ×:水に室温3日間浸漬後、白くなる。
【0058】[洗瓶性]70℃のNaOH/5%水溶液
に10分浸漬後水洗いを行う。 ○:形成した被膜が完全に除去されている。 △:形成した被膜が一部残る。
【0059】
【表1】
【0060】表1に記載した各種材料の詳細は以下の通
りである。 2エチルヘキシルカルヒ゛トール:ジエチレングリコールモノ2エチル
ヘキシルエーテル nヘキシルカルヒ゛トール:ジエチレングリコールモノnヘキシル
エーテル 消泡剤:アクアレン810(共栄社化学(株)製) 界面活性剤:ダイノール604(エアープロダクツジャ
パン(株)製)シリコン 系滑剤:F5−016−01(日本ユニカー(株)
製)不揮発分20%ワックス 1:AQUACER537(ビックケミー・ジャパン
(株)製)不揮発分30%ワックス 2:MW−89B(興洋化学(株)製)不揮発分
15%
【0061】
【発明の効果】本発明の擦り傷遮蔽コーティング剤は、
ガラス或いはプラスチック容器表面の擦り傷遮蔽性に優
れ、しかもアルカリ水溶液への溶解性に優れ、汎用の樹
脂素材、有機溶剤を用い、しかも溶媒の大半が水である
ため経済性に優れると言う特徴を有する。本発明のコー
ティング剤を塗布、硬化させた擦り傷が遮蔽された容器
は外観品質が向上しており、容器表面の擦れによる擦り
傷を防ぎ、容器の耐用寿命を延長させ、ひいては省資
源、省エネルギーに役立つ効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 // B65D 23/08 B65D 23/08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低極性ポリオール(A)、高極性ポリオ
    ール(B)とポリイソシアネート(C)と1個以上のア
    ミノ基と1個以上のアルコキシル基を有するアルコキシ
    ルシランを分子中に持つアミノシランカップリング剤化
    合物(D)を必須成分として反応してなる水溶性ポリウ
    レタン組成物(I)、高沸点溶剤(II)及び、滑剤
    (III)を含有することを特徴とする、容器の擦り傷
    遮蔽用ポリウレタン水性コーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性ポリウレタン組成物(I)中の低
    極性ポリオール(A)が、炭素数4以上のアルキル鎖成
    分からなるポリオール、炭素数4以上のアルキル鎖成分
    から合成されるポリエーテルポリオール又はポリエステ
    ルポリオールから選ばれる1種以上であり、水溶性ポリ
    ウレタン組成物(I)中の重量分率が8〜80%である
    請求項1記載の、容器の擦り傷遮蔽用ポリウレタン水性
    コーティング剤組成物。
  3. 【請求項3】 高極性ポリオール(B)がポリオキシエ
    チレンポリオール又は塩の基を有するポリオールであ
    り、水溶性ポリウレタン組成物(I)中の重量分率が5
    〜50%である請求項1又は2記載の、容器の擦り傷遮
    蔽用水性ポリウレタンコーティング剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート(C)が脂肪族又は
    脂環族イソシアネートである請求項1〜3の何れかに記
    載の、容器の擦り傷遮蔽用ポリウレタン水性コーティン
    グ剤組成物。
  5. 【請求項5】 アミノシランカップリング剤化合物
    (D)が1個以上のアミノ基と1個以上のアルコキシル
    基を有するアルコキシルシランを分子中に持つアミノシ
    ランカップリング剤化合物であり、水溶性ポリウレタン
    組成物(I)中の重量分率が4〜40%である請求項1
    〜4の何れかに記載の、容器の擦り傷遮蔽用ポリウレタ
    ン水性コーティング剤組成物。
  6. 【請求項6】 高沸点溶剤(II)が沸点180〜29
    0℃の高沸点溶剤であり、その1種以上を固形分に対し
    30〜300%混合してなる請求項1〜5の何れかに記
    載の、容器の擦り傷遮蔽用水性ポリウレタンコーティン
    グ剤組成物。
  7. 【請求項7】 滑剤(III)がシリコン系滑剤、フッ
    素系滑剤、ワックスから選ばれたの1種以上の滑剤であ
    り、含有量が、固形分中で0.1〜10重量%である請
    求項1〜6の何れかに記載の、容器の擦り傷遮蔽用ポリ
    ウレタン水性コーティング剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の、容器の
    擦り傷遮蔽用水性ポリウレタンコーティング剤組成物の
    硬化皮膜で表面を被覆され、擦り傷が遮蔽されたことを
    特徴とする容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003510400A (ja) * 1999-09-23 2003-03-18 ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト 色付与及び/又は効果付与する複層塗装系におけるポリウレタンベースの会合増粘剤及び/又はジプロピレングリコールモノアルキルエーテルの使用
WO2006131318A1 (en) * 2005-06-10 2006-12-14 Arkema, Inc. Scratch masking coating for glass containers
KR100752748B1 (ko) 2006-05-04 2007-08-29 구자은 전도성 재료 제조용 폴리우레탄 수지 조성물

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