JP2000169394A - アポトーシス誘導剤 - Google Patents

アポトーシス誘導剤

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JP2000169394A
JP2000169394A JP10361884A JP36188498A JP2000169394A JP 2000169394 A JP2000169394 A JP 2000169394A JP 10361884 A JP10361884 A JP 10361884A JP 36188498 A JP36188498 A JP 36188498A JP 2000169394 A JP2000169394 A JP 2000169394A
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JP
Japan
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pgt
apoptosis
cells
revulsive
antibody
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JP10361884A
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Toru Kawamura
透 河村
Satoshi Horie
智 保理江
Toshiaki Sho
利明 晶
Norifumi Nakamura
憲史 中村
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Welfide Corp
Original Assignee
Welfide Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なアポトーシス誘導剤を提供する。 【解決手段】 本発明のアポトーシス誘導剤は、プロス
タグランジン・トランスポーター(PGT)の阻害作用
を有する物質を有効成分とする。PGTの阻害作用を有
する物質はアポトーシス誘導作用を有している。従っ
て、本発明のアポトーシス誘導剤は、腫瘍等の細胞増殖
性疾患などの予防及び/又は治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアポトーシス誘導剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジン・トランポーター
(以下、PGTという)は、生体内において、プロスタ
グランジン類を担体介在的(carrier-mediated)に輸送・
伝達する性質を有する。プロスタグランジン類はPGT
を介して生体膜を透過し、その細胞内で生理活性を発現
する。あるいは酵素などによる代謝分解を受ける。PG
Tは生体内では肺、腎臓、脳などに存在することが知ら
れている。また、PGTをコードする遺伝子の配列も確
認されている(サイエンス、268巻、866〜869
頁、1995年)。
【0003】このPGTを透過する(くぐり抜ける)物
質の一つがプロスタグランジン(以下、PGという)で
ある。特に肺のPGTにおける透過試験において、プロ
スタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE
2(PGE2)が高い透過速度を有すると報告されている
(上記文献を参照のこと)。
【0004】PGE1、PGE2は、生体内にごく微量存
在するといわれ、多岐にわたる生理活性を発現する。こ
の中には神経障害の改善・神経細胞アポトーシスの抑制
などの神経細胞の保護作用も報告されている(特開平8
−277222号公報参照)。しかしながら、これらの
PG類と細胞、とりわけ神経細胞の保護作用との作用機
序に関する関係については必ずしも明確にされていな
い。
【0005】近年、細胞組織の死に関して、アポトーシ
ス(apoptosis:細胞の自滅又は自死の意味であり、アポ
プトーシスともいう)が注目されている。このアポトー
シスは病理的細胞死である壊死とは異なり、遺伝情報と
して組み込まれた細胞自身の能動的な死であると考えら
れている。すなわち、何らかの外部的又は内部的要因が
引き金となって、アポトーシスを誘導するシグナルが活
性化され、細胞自身が能動的に崩壊し、死に到ると考え
られている。PGTとアポトーシスの関係についての報
告はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アポ
トーシス誘導剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、PGTの
阻害作用を有する物質がアポトーシスを誘導することを
見出して、本発明を完成した。すなわち、本発明はPG
Tの阻害作用を有する物質を有効成分とするアポトーシ
ス誘導剤に関するものである。以下に本発明を具体的に
説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアポトーシス誘導剤の有
効成分であるPGTの阻害作用を有する物質としては、
PGTそのものの発現を抑制する作用を有する物質を含
む。例えば、PGTアンチセンス、PGT抗体などが例
示される。
【0009】PGTアンチセンス PGTアンチセンスとは、PGTをコードする遺伝子と
相補的な関係を有する遺伝子配列であって、しかも細胞
核内のDNA鎖上でPGTをコードする遺伝子と置き変
わることによって、結果的にPGTを阻害することがで
きるものであればよい。具体的には、5’−GGCTT
GAGCAGGAGCCCCAT−3’などのDNA配
列を有するオリゴヌクレオチドが例示される。これらは
通常のDNA合成法により調製できる。また、これらの
物質はチオエート修飾されていてもよい。
【0010】PGTアンチセンスは、好ましくは、リポ
フェクチン等との混合物、リポソーム、脂肪乳剤、シク
ロデキストリンとの包接体等の製剤化を行うことにより
生体に投与可能とすることができる。また、癌細胞への
特異的な結合性及び/又は集積性を高めるために、これ
らの組成物を血管新生因子(例えば、アンギオポエチ
ン、アミノペプチダーゼAなど)と結合させたものを用
いてもよい。さらに必要に応じて、通常の製剤化技術を
施してもよい。
【0011】PGT抗体 PGT抗体は、PGTを抗原として認識できるものであ
れば特に限定されない。PGT抗体はポリクローナル抗
体、モノクローナル抗体の何れであってもよく、係るP
GT抗体は常法に準じて調製することができる。例え
ば、ポリクローナル抗体はPGTを免疫した動物の抗血
清を回収・精製することにより調製することができる。
また、モノクローナル抗体はPGTで免疫した動物の脾
細胞とミエローマ細胞のような増殖性細胞とを細胞融合
して調製したハイブリドーマ、あるいは当該脾細胞をE
Bウイルスで形質転換して得られた形質転換体を培養す
ることにより産生することができる(ジャーナル オブ
クリニカル インベスティゲーション、98巻5号、1
142〜1149頁、1996年;米国特許第5792
851など)。
【0012】また、PGT抗体としてはキメラ抗体、あ
るいはヒト化抗体なども例示される。キメラ抗体は上記
の非ヒト型のモノクローナル抗体の可変領域とヒト抗体
の定常領域とを組み合わせて調製することができる。ヒ
ト化抗体は上記のキメラ抗体のうち、可変領域のアミノ
酸をヒトが許容できる(新たな抗原性を起こさない)よ
うに置換したものである。これらは遺伝子工学的手法に
より調製することができる。PGT抗体を含む製剤は慣
用の製剤化方法に準じて調製することができる。
【0013】本発明のPGTの阻害作用を有する物質の
投与量は、患者の病状、性別、年齢、体重などに応じて
適宜選択できる。例えば、成人患者では0.001〜1
000mg/日程度が例示される。その投与経路として
は、経口、非経口のいずれでもよい。
【0014】本発明のPGTの阻害作用を有する物質は
アポトーシス誘導作用を有しており、腫瘍又は病原細胞
により発生する疾患の予防及び/又は治療に有用であ
る。例えば、制癌剤、抗癌剤、抗腫瘍剤として、あるい
は腫瘍以外の増殖性疾患、さらには各種ウイルス感染が
原因である疾患、HIVウイルスによる感染症、特に後
天的免疫不全症候群(AIDS)の予防及び/又は治療
に有用である。
【0015】
【実施例】本発明をより詳細に説明するため実施例及び
実験例を挙げるが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。
【0016】実施例1 PGTに特異的なアンチセンス・オリゴヌクレオチドと
して、5’−GGCTTGAGCAGGAGCCCCA
T−3’からなるDNA配列をDNA合成機を用いて合
成した。ついで、チオエートで修飾した。さらに、リポ
フェクチン(ギブコ社製)と等量混合した。
【0017】実施例2 PGT又はその断片を等量のアジュバントとともに2〜
3日間ごとにウサギに複数回投与した。その後に抗血清
を回収した。常法により抗血清を精製して、PGT抗体
を調製した。
【0018】実験例 1)ラット副腎褐色細胞腫PC12細胞(入手先ATC
C、輸入先は大日本製薬)をマウスβNGF(100n
g/ml)、N2サプリメント(1%)およびTIP
(トランスフェリン5μg/ml、インスリン5μg/
ml、プロゲステロン10ng/ml)を含むNeurobas
al培地で培養し、神経様細胞へ分化させた。
【0019】2)さらに、実施例1で調製したアンチセ
ンス溶液を添加し(終濃度:600nM)、2日間培養
した。陰性対照としてリポフェクチンのみを同様に添加
し、同時間培養した。アポトーシスの検出は細胞を10
%中性緩衝ホルマリン溶液で固定後(室温30分)、TU
NEL染色により行った。光学顕微鏡下で任意の6視野を
観察し、全細胞数及びTUNEL(アポトーシス)陽性細胞
数をカウントし、陽性細胞の比率を算出した。その結果
を表1(平均値±標準誤差)に示す。表1に示されるよ
うに、アンチセンスを添加した系ではアポトーシスが促
進されることが判明した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、PGTの阻害作用を有
する物質を用いることにより、アポトーシスを誘導し、
腫瘍等の細胞増殖性疾患などの予防及び/又は治療に適
用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月22日(2000.2.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】PG類はオータコイドとして生体内で多岐
にわたる生理活性を発現する。この中には神経障害の改
善・神経細胞アポトーシスの抑制などの神経細胞の保護
作用も報告されている(特開平8−277222号公報
参照)。しかしながら、これらのPG類と細胞、とりわ
け神経細胞の保護作用との作用機序に関する関係につい
ては必ずしも明確にされていない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実験例 1)ラット副腎髄質由来褐色細胞腫PC12細胞(入手
先ATCC、輸入先は大日本製薬)をマウスβNGF
(100ng/ml)、N2サプリメント(1%)およ
びTIP(トランスフェリン5μg/ml、インスリン
5μg/ml、プロゲステロン10ng/ml)を含む
Neurobasal培地で培養し、神経様細胞へ分化させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61K 31/70 629 39/395 D 48/00 N 48/00 (72)発明者 晶 利明 大阪府枚方市招提大谷2−25−1 吉富製 薬株式会社大阪研究所内 (72)発明者 中村 憲史 大阪府枚方市招提大谷2−25−1 吉富製 薬株式会社大阪研究所内 Fターム(参考) 4C084 AA13 AA17 BA44 DA39 NA14 ZB211 ZB212 ZB261 ZB331 ZC551 4C085 AA13 AA14 BB11 DD62 DD63 DD88 GG08 4C086 AA01 AA02 EA16 ZB21 ZB26 ZB33 ZC55

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロスタグランジン・トランスポータ
    ー(PGT)の阻害作用を有する物質を有効成分とする
    アポトーシス誘導剤。
JP10361884A 1998-12-04 1998-12-04 アポトーシス誘導剤 Pending JP2000169394A (ja)

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CA002359928A CA2359928A1 (en) 1998-12-04 1999-12-02 Pgt and apoptosis
CN99816032A CN1334921A (zh) 1998-12-04 1999-12-02 前列腺素转运蛋白和凋亡
KR1020017006956A KR20010082323A (ko) 1998-12-04 1999-12-02 프로스타그란딘 트랜스포터와 아폽토시스
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