JP2000168491A - 乗員保護装置の起動制御装置 - Google Patents
乗員保護装置の起動制御装置Info
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Abstract
きるだけ早期に起動することが可能にする。 【解決手段】 フロアセンサ32は車両に対して前後方
向に加わる減速度Gを測定してその測定値Gを出力す
る。演算部58はフロアセンサ32からの測定値Gに所
定の演算を施して演算値f(G)を求める。起動判定部
60では非固定物体の速度vに従って変化する閾値Tの
変化パターンを備えている。起動判定部60はその変化
パターンより速度vに対応する閾値Tを得て、その閾値
Tを演算値f(G)と大小比較する。演算値f(G)が
閾値Tを超えていれば、駆動回路に起動信号Aを出力す
る。サテライトセンサ30は車両に所定の基準値以上の
減速度が加わった場合にオン信号を出力する。閾値変化
パターン選択部42ではサテライトセンサ30からのオ
ン信号に応じて、起動判定部60で用いられる速度vに
対する閾値Tの変化パターンを別の変化パターンに変更
する。
Description
に車両内の乗員を保護するエアバッグ装置などの乗員保
護装置に係わり、特に、このような乗員保護装置の起動
を制御するための起動制御装置に関するものである。
ては、例えば、エアバッグ装置におけるスクイブの点火
を制御する装置などがある。エアバッグ装置では、イン
フレータ内においてスクイブによりガス発生剤に点火し
て、インフレータよりガスを発生させ、そのガスによっ
てバッグを膨らませて、乗員を保護している。
火を制御する装置では、通常、車両に加わる衝撃を加速
度センサによって減速度として検出し、その検出された
減速度を基にして演算値を求め、その演算値を予め設定
された閾値と大小比較して、その比較結果に基づいてス
クイブの点火制御を行なっている。加速度センサは従来
では車両内において1箇所配設されており、通常は車両
内のフロアトンネル上に取り付けられている。以下、こ
のようなフロアトンネル上に取り付けられた加速度セン
サをフロアセンサという。
するに及ばない程度の衝撃が車両に加わった際に、フロ
アセンサによって検出される減速度を基にして得られる
演算値のうち、最大の値よりも大きな値に設定されてい
る。
ける乗員保護装置の起動制御装置においては、フロアセ
ンサのみによって車両に加わる衝撃を検出し、その検出
結果に基づいて乗員保護装置の起動を制御していた。こ
のため、従来では、次のような問題点があった。
衝突の方向や衝突対象物の種類などによって、図27に
示すように、正突、斜突、ポール衝突、オフセット衝
突、アンダーライド衝突などに分類される。このうち、
正突の際には、車両は左右サイドメンバ2本で衝突によ
る衝撃を受けるため、衝突後の所定時間内において、フ
ロアセンサの取り付けられているフロアトンネル上には
多大な減速度が生じるが、正突以外の衝突の際には、そ
のような衝撃の受け方をしないため、衝突後の所定時間
内において、フロアトンネル上にはそれほど大きな減速
度は生じない。
間内において、正突の場合は衝撃を比較的検出しやすい
が、正突以外の衝突の場合は衝撃を検出しにくいことに
なる。
突の際に検出される減速度に基づいて設定される。即
ち、閾値は、正突によって、エアバッグ装置を起動する
に及ばない程度の衝撃が車両に加わった際に、フロアセ
ンサによって検出される減速度から得られる演算値を基
にして設定される。
検出される減速度に基づいて設定すると、閾値自体も比
較的大きな値となる。これに対し、正突以外の衝突の場
合、上記したように、フロアセンサは、衝突後の所定時
間内において衝撃を検出しにくいため、衝突の際に得ら
れた減速度信号をDSP(ディジタル・シグナル・プロ
セッサ)を用いてフーリエ変換することにより、特定周
波数成分の特徴を検出して、正突以外の衝突(オフセッ
ト衝突等)を検出する必要がある。係る場合には、DS
P等の装置が必要であり、また、処理能力の高いコンピ
ュータを使用する必要があるので、コストがかかってし
まうという問題がある。
術の問題点を解決し、車両の衝突形態によらず、簡単な
構成で確実に乗員保護装置を起動することが可能な乗員
保護装置の起動制御装置を提供することにある。
記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明
における乗員保護装置の起動制御装置は、車両に搭載さ
れた乗員保護装置の起動を制御するための起動制御装置
であって、前記車両内の所定の位置に配設され、該車両
に加わる衝撃を測定する衝撃測定手段と、前記車両内に
おいて前記衝撃測定手段よりも前方であって、車両の衝
突により変形を受けやすい部分に設けられ、少なくとも
衝突により前記車両に加わる衝撃の検出結果に基づく信
号を出力する衝撃検出手段と、前記衝撃測定手段による
測定値を基にして得られる値と、前記衝撃検出手段の出
力結果に基づき、前記乗員保護装置の起動を制御する起
動制御手段と、を備えることを要旨とする。
手段は、前記車両内に複数存在することが好ましい。
手段は、前記衝撃測定手段に対し右斜め前方及び左斜め
前方に配設されていることが好ましい。
手段は、前記車両に所定の基準値以上の衝撃が加わった
か否かを検出することが好ましい。
手段は、前記基準値を複数有しており、各基準値毎に、
その基準値以上の衝撃が加わったか否かを検出すること
が好ましい。
は、所定の衝突形態による衝突によって前記車両に前記
乗員保護装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わっ
た場合に、前記衝撃検出手段の配設場所において検出さ
れる衝撃の値よりも、大きな値に設定されていることが
好ましい。
手段は、前記車両における前記衝撃測定手段の右斜め前
方及び左斜め前方にそれぞれ配設されており、各衝撃検
出手段による検出結果を各衝撃検出手段から前記起動制
御手段まで伝達する伝達経路の一部は、各衝撃検出手段
毎に、それぞれ、前記車両内の右側を通る経路と前記車
両内の左側を通る経路とがあることが好ましい。
は、正突によって前記車両に前記乗員保護装置を起動す
るに及ばない程度の衝撃が加わった場合に、前記衝撃検
出手段の配設場所において検出される衝撃の値よりも、
大きな値に設定されていることが好ましい。
は、前記車両が悪路走行をしている際に、前記衝撃検出
手段の配設場所において検出される衝撃の値よりも、大
きな値に設定されていることが好ましい。
は、正突以外の衝突によって前記車両に前記乗員保護装
置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった場合に、
前記衝撃検出手段の配設場所において検出される衝撃の
値よりも、小さな値に設定されていることが好ましい。
動制御装置 a.第1の実施例 以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明す
る。図1は本発明の第1の実施例としてのサテライトセ
ンサを用いた起動制御装置を示すブロック図、図2は図
1におけるサテライトセンサ30とフロアセンサ32の
配設箇所を示す説明図である。
の一種であるエアバッグ装置36の起動を制御する装置
であって、図1に示すように、主として、制御回路20
と、サテライトセンサ30と、フロアセンサ32と、駆
動回路34と、を備えている。
46に所定の基準値以上の衝撃が加わったか否かを検出
するためのセンサであって、具体的には、車両46に所
定基準値以上の減速度が加わった場合に内部のスイッチ
がオンして、オン信号を出力する。また、フロアセンサ
32は、車両46に加わる衝撃を測定するためのいわゆ
る加速度センサであって、具体的には、車両46に対し
て前後方向に加わる減速度を随時測定して、その測定値
を信号として出力する。
22,リード・オンリ・メモリ(ROM)26,ランダ
ム・アクセス・メモリ28及び入出力回路(I/O回
路)24などを備えており、各構成要素はバスで接続さ
れている。このうち、CPU22はROM42に記憶さ
れたプログラムなどに従って起動制御の各種処理動作を
行なう。RAM28は各センサ30,32からの信号に
より得られた得られたデータや、それに基づいてCPU
22が演算した結果などを格納しておくためのメモリで
ある。また、I/O回路24は各センサ30,32から
信号を入力したり、駆動回路34に起動信号を出力した
りするための回路である。
などに従って、後述するように、フロアセンサ32の検
出結果を基にして得られる値と所定の閾値とを比較し、
その比較結果に基づいてエアバッグ装置36の起動を制
御する起動制御部40と、サテライトセンサ30によっ
て所定の基準値以上の衝撃が加わったことが検出された
場合に上記閾値の変化パターンを別の変化パターンに変
更する閾値変化パターン選択部42として機能する。
の起動信号によってエアバッグ装置36内のスクイブ3
8に通電し点火させる回路である。
あるスクイブ38の他、スクイブ38により点火される
ガス発生剤(図示せず)や、発生したガスによって膨張
するバッグ(図示せず)などを備えている。
フロアセンサ32と、駆動回路34は、図2に示すEC
U(電子制御装置)44に収納されて、車両46内のほ
ぼ中央にあるフロアトンネル上に取り付けられている。
また、サテライトセンサ30は、図2に示すように、E
CU44内のフロアセンサ32に対して、右斜め前方と
左斜め前方の車両46の前部に配設されている。なお、
本実施例のフロアセンサセンサ32が請求項1に記載の
衝撃測定手段に相当し、サテライトセンサ30が請求項
1に記載の衝撃検出手段に相当する。
トセンサ30,フロアセンサ32及びCPU22の動作
について説明する。
フロアセンサ32及びCPU22の動作を説明するため
の説明図である。図3に示すように、図1に示すCPU
22内の起動制御部40は、演算部58と起動判定部6
0とを備えている。
したように、車両46に対して前後方向に加わる減速度
Gを随時測定して、その測定値Gを信号として出力す
る。起動制御部40の演算部58は、フロアセンサ32
から出力された測定値Gに所定の演算を施して演算値f
(G)を求める。なお、演算値f(G)としては、速度
(即ち、減速度Gを時間について1回積分して得られる
値)や、移動距離(即ち、減速度Gを時間について2回
積分して得られる値)や、移動平均(即ち、減速度Gを
一定時間積分して得られる値)や、減速度Gの特定周波
数の強度や、車両の前後方向,左右方向の減速度G等を
表すベクトルの合成成分などのうち、何れかを用いる。
また、演算値f(G)としては減速度Gそのもの(即
ち、測定値Gそのもの)を用いても良い。この場合、測
定値Gに係数として「1」を乗算する演算を行なうもの
と考えることができる。
は、演算部58で求められた演算値f(G)を閾値Tと
大小比較する。この時、閾値Tとしては、一定の値では
なく、車両46内の固定されていないと措定された物体
(例えば、乗員など)の速度vに従って変化する値を用
いる。
措定された物体(以下、非固定物体という)の速度vと
は、減速度Gを時間tについて1回積分して得られる値
である。即ち、前進している車両に減速度Gが加わった
場合、車両内の非固定物体は、慣性力によって前方に引
っ張られ、車両に対し前方に向かって加速する。この時
の非固定物体の車両に対する相対的な速度vは、減速度
Gを1回積分することによって求まる。なお、このよう
な速度vは、前述した演算部58によって、減速度Gか
ら、演算値f(G)を求める際に、併せて求められる。
れぞれ時間tに対する変化の一例と、演算値f(G)の
速度vに対する変化の一例を示す特性図である。図4に
おいて、(a)は減速度Gの変化を、(b)は速度vの
変化を、(c)は演算値f(G)の変化をそれぞれ示し
ている。図4(a),(b)において、縦軸はそれぞれ
減速度G,速度vを示し、横軸は時間tを示している。
また、図4(c)において、縦軸は演算値f(G)を示
し、横軸は速度vを示している。
伴って激しく変化しているが、減速度Gを1回積分して
得られる速度vは時間変化に伴って単調に増加してい
る。また、減速度Gから所定の演算によって求められる
演算値f(G)は、図4(b)に示す速度vの変化に対
して、図4(c)に示すごとく変化している。
値Tの、上記非固定物体の速度vに対する変化パターン
の一例を示す特性図である。図5において、縦軸は演算
部58において求められる演算値f(G)であり、横軸
は車両内の非固定物体の速度vである。図5に示すよう
に、閾値Tは車両内の非固定物体の速度vに応じて変化
している。なお、図5(a)と(b)の違いについては
後述する。
うな閾値Tの速度vに対する変化パターンを備えてい
る。そして、起動判定部60は、その変化パターンよ
り、演算部58で求められた速度vに対応する閾値Tを
得て、その閾値Tを同じく演算部58で求められた演算
値f(G)と大小比較する。大小比較した結果、演算値
f(G)が閾値Tを超えていれば、起動判定部60は図
1に示した駆動回路34に対して、起動信号Aを出力す
る。これにより、駆動回路34はエアバッグ装置36を
起動すべく、スクイブ38に通電し、スクイブ38でガ
ス発生剤(図示せず)を点火させる。
ように、車両46に所定の基準値以上の減速度が車両に
加わった場合に内部スイッチがオンして、オン信号を出
力する。ここで、上記基準値は、正突によってエアバッ
グ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両46に加
わった際や、車両46が悪路を走行している際に、サテ
ライトセンサ30の配設場所において検出される衝撃の
値よりも、大きな値に設定されている。このため、サテ
ライトセンサ30は、正突が起きても、エアバッグ装置
を起動するに及ばない程度の衝撃しか車両46に加わら
ない場合や、車両46が悪路走行している場合には、少
なくとも、内部スイッチがオンすることはない。しか
し、それ以外の場合(例えば、正突以外の衝突が起きた
場合など)には、エアバッグ装置を起動するに及ばない
程度の衝撃が車両46に加わった場合でも、内部スイッ
チがオンして、オン信号を出力し得る。
たオン信号は図3に示すように閾値変化パターン選択部
42に入力される。閾値変化パターン選択部42では、
サテライトセンサ30からのオン信号に応じて、速度v
に対する閾値Tの変化パターンを別の変化パターンに変
更する。具体的には、閾値変化パターン選択部42は、
サテライトセンサ30よりオン信号が入力されたことを
検出すると、起動判定部60が備える閾値Tの変化パタ
ーンを図5(a)に示す変化パターンから図5(b)に
示す変化パターンに変更する。
はそれぞれ演算値f(G)の、非固定物体の速度vに対
する変化を示す曲線である。このうち、C1は正突によ
ってエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が
車両46に加わった場合の演算値f(G)の変化の一例
を示す曲線であり、C2は正突以外の衝突によってエア
バッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両46
に加わった場合の演算値f(G)の変化の一例を示す曲
線であり、また、C3,C4はそれぞれ悪路走行中に得
られる演算値f(G)の変化の一例を示す曲線である。
車両が悪路走行している際は、当然のことながらエアバ
ッグ装置を駆動するに及ばないので、C1〜C4のいず
れの曲線も、エアバッグ装置を起動するに及ばない場合
の演算値f(G)の速度vに対する変化を示しているこ
とになる。
定(即ち、演算値f(G)との大小比較)に用いる閾値
Tとしては、これらC1〜C4のいずれの曲線よりも大
きな値に設定する必要がある。しかし、これら曲線より
も大きな値に設定するといっても、エアバッグ装置の起
動判定を早期に行なうためには、できる限り小さな値に
設定したほうが良い。このため、図5(a)における閾
値Tの変化パターンを得る場合は、まず、上記のような
エアバッグ装置を起動するに及ばない場合の演算値f
(G)の変化を示す曲線を複数描いて、次に、値として
はこれら曲線よりも大きいが、できる限りこれら曲線に
近接するようなパターンを得るようにする。具体的に
は、これら複数の曲線の包絡線を得て、それを閾値Tの
変化パターンとして得るようにする。
30は、正突によってエアバッグ装置を起動するに及ば
ない程度の衝撃が車両46に加わった場合や車両46が
悪路走行している場合には、オン信号を出力することは
ないので、サテライトセンサ30がオン信号を出力した
ということは、それら以外の場合に該当すると言える。
従って、サテライトセンサ30がオン信号を出力した後
は、これら2つの場合をすべて考慮から外すことができ
る。そこで、図5(b)に示す閾値Tの変化パターンを
得る場合は、曲線C1のような正突によってエアバッグ
装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった場合
や、曲線C3,C4に示すような車両46が悪路走行し
ている場合をすべて除外して、変化パターンを得るよう
にする。具体的には、まず、曲線C2のような正突以外
の衝突によってエアバッグ装置を起動するに及ばない程
度の衝撃が加わった場合の演算値f(G)の変化を示す
曲線を複数描いた後、図5(a)の場合と同様に、値と
してはこれら曲線よりも大きいが、できる限りこれら曲
線に近接するようなパターンを得るようにする。具体的
には、これら複数の曲線の包絡線を得て、それを閾値T
の変化パターンとする。
定時間内(即ち、衝突初期の段階)において、正突の場
合が、それ以外の衝突の場合に比較して、衝撃(即ち、
減速度G)を検出しやすい。また、悪路走行中も比較的
衝撃を検出しやすい。このため、正突以外の衝突の場
合、フロアセンサ32の検出結果より得られる演算値
(即ち、曲線C2)は、正突の場合や悪路走行中の場合
の演算値(即ち、曲線C1,C3,C4)に比べて、全
体的に値が小さくなる。従って、閾値Tの変化パターン
としても、図5(b)に示す変化パターンの方が図5
(a)に示す変化パターンに比べて全体的に値が小さく
なる。
(a),(b)に示す閾値Tの変化パターンを、前述し
たように、閾値変化パターン選択部42は、サテライト
センサ30からのオン信号をトリガとして切り換えてい
る。
は、サテライトセンサ30がオン信号を出力するまで
は、図5(a)に示す閾値Tの変化パターンから得られ
た閾値Tに基づいて演算値f(G)と大小比較を行なう
ことになるが、サテライトセンサ30がオン信号を出力
した後は、図5(b)に示す閾値Tの変化パターンから
得られた閾値に基づいて演算値f(G)と大小比較を行
なうことになる。
起動する必要のある衝撃が加わった場合の演算値f
(G)の速度vに対する変化を図5に示す閾値Tの変化
パターンと比較の上で示した特性図である。図6におい
て、縦軸は演算部58において求められる演算値f
(G)であり、横軸は車両内の非固定物体の速度vであ
る。図6(a),(b)において、dは共に同じ衝撃が
加わった場合の演算値f(G)の変化を示す曲線であ
り、図6(a)では図5(a)に示す閾値Tの変化パタ
ーンとの比較の上で曲線dを示しており、図6(b)で
は図5(b)に示す閾値Tの変化パターンとの比較の上
で曲線dを示している。
ンを用いた場合は、図6(a)に示すように、曲線d
は、非固定物体の速度vがv1の時に、演算値f(G)
が閾値Tを超えてエアバッグ装置が起動されることにな
るが、図5(b)に示す変化パターンを用いた場合は、
閾値Tが図5(a)の場合に比べて全体的に小さくなる
ため、図6(b)に示すように、曲線dは、非固定物体
の速度vが速度v1よりも小さいv2の時に、演算値f
(G)が閾値Tを超えてエアバッグ装置が起動されるこ
とになる。
定物体の速度vは時間的変化に伴って単調に増加するた
め、図6に示すように同じ衝撃が加わっている場合に
は、速度vの値が小さいほど、時間としては早いという
ことになる。従って、図6(b)に示す速度v2の方が
図6(a)に示す速度v1よりも値が小さいため、図6
(b)に示す場合の方が図6(a)に示す場合に比べ
て、エアバッグ装置が早期に起動される。つまり、言い
換えれば、閾値Tとして図5(b)に示す変化パターン
を用いる方が、図5(a)に示す変化パターンを用いる
場合に比べて、エアバッグ装置は早期に起動されること
になる。
るまでの間に、サテライトセンサ30からオン信号が出
力される場合は、本実施例のように、閾値Tの変化パタ
ーンをサテライトセンサ30からのオン信号によって図
5(a)に示す変化パターンから図5(b)に示す変化
パターンに切り換える場合の方が、切り換えないで図5
(a)に示す変化パターンのみを用いる場合に比べて、
エアバッグ装置を早期に起動することができる。
化パターン選択部42が、サテライトセンサ30からの
オン信号により、エアバッグ装置36の起動判定に用い
る閾値Tの変化パターンを図5(a)に示す変化パター
ンから図5(b)に示す変化パターンに変更することに
よって、次のような効果が得られる。即ち、正突が起き
てもエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃し
か車両に加わらない場合や車両が悪路走行をしている場
合には、サテライトセンサ30はオン信号を出力せず、
閾値Tの変化パターンとしては図5(a)に示す変化パ
ターンが用いられるため、演算値f(G)が閾値Tを超
えることがなく、エアバッグ装置は起動されないが、例
えば、正突以外の衝突が起きてエアバッグ装置を起動す
る必要がある衝撃が車両に加わった場合には、サテライ
トセンサが30がオン信号を出力して、閾値Tの変化パ
ターンとしては図5(a)の場合に比べて全体的に値が
小さい図5(b)に示す変化パターンが用いられるた
め、演算値f(G)が早い段階で閾値Tを超えることに
なり、エアバッグ装置を早期に起動することができる。
非固定物体の速度vに従って変化する値を用いているた
め、後述するような時間tに従って変化する値を用いる
場合に比較して、車両衝突の相手である衝突対象物の種
類などの影響をほとんど受けることなく、エアバッグ装
置の起動制御を行なうことができる。即ち、衝突形態は
同じであるが、衝突相手である衝突対象物の種類が異な
る場合に、演算値f(G)の変化を、速度vに対する場
合と時間tに対する場合とで比較すると、時間tに対す
る変化の場合は、衝突対象物の種類の相違によって変化
曲線が時間軸方向に伸びたり縮んだりして、変化曲線の
波形に再現性がないが、速度vに対する変化の場合は、
衝突対象物の種類に関わらず変化曲線(即ち、図5に示
した曲線Cなど)の波形はほとんど変わることがなく再
現性がある。このため、これら変化曲線に近接するよう
にして得られる閾値Tの変化パターンとしては、速度v
に対する変化パターンの方が時間tに対する変化パター
に比べてより衝突対象物の種類の相違による影響を受け
にくいことになる。
を用いた起動制御装置を示すブロック図、図8は図7に
示すサテライトセンサ30,フロアセンサ32及びCP
U22の動作を説明するための説明図である。
相違は、図7に示すように、CPU22が、図1に示し
た閾値変化パターン選択部42の代わりに、閾値選択部
62を備えている点である。また、動作上の相違として
は、閾値選択部62の動作内容が閾値変化パターン選択
部42とは異なる他、起動制御部40の動作内容も第1
の実施例とは異なる点である。従って、その他の構成要
素については、第1の実施例と同様であるので、その説
明は省略する。
示すように起動制御部40と閾値選択部62として機能
する。また、起動制御部40は、図8に示すように、演
算部58と起動判定部60とを備えている。
サ32から出力された測定値Gに所定の演算を施して演
算値f(G)を求める。起動判定部60は、演算部58
から得られる演算値f(G)を閾値Tと大小比較する。
この時、閾値Tとしては、第1の実施例の場合と異な
り、非固定物体の速度vに従って変化する値ではなく、
一定の値或いは時間tに従って変化する値を用いる。起
動判定部60で用いる閾値Tは、閾値選択部62より与
えられる。
値Tの時間的変化の一例と衝突時または悪路走行時の演
算値f(G)の時間的変化の一例を示す特性図である。
図9において、縦軸は演算部58において求められる演
算値f(G)であり、横軸は時間tである。また、E1
は正突によってエアバッグ装置を起動する必要のある衝
撃が車両に加わった場合の演算値f(G)の時間的変化
の一例を示す曲線であり、E2は悪路走行中に得られる
演算値f(G)の変化の一例を示す曲線であり、E3は
正突以外の衝突によってエアバッグ装置を起動する必要
のある衝撃が車両に加わった場合の演算値f(G)の時
間的変化の一例を示す曲線であり、E4は正突以外の衝
突によってエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の
衝撃が車両に加わった場合の演算値f(G)の時間的変
化の一例を示す曲線である。
閾値Tとして起動判定部60に与える。なお、図9にお
いて、サテライトセンサ30より閾値選択部62へは時
刻t1においてオン信号が入力されたものとする。具体
的には、まず、サテライトセンサ30よりオン信号が入
力される時刻t1までは、閾値Tとして一定の値T1を
起動判定部60に与える。次に、オン信号が入力された
時刻t1では、閾値Tをそれまでの値T1からその値よ
りも低い値T2に変更する。その後、時刻t2から時刻
t3までは、閾値Tを徐々に大きくし、時刻t3を経過
した後は、閾値Tとして一定の値T3を起動判定部60
に与える。
間、閾値Tとして与える一定の値T1は、次のようにし
て設定する。サテライトセンサ30がオン信号をまだ出
力していない状態では、正突によってエアバッグ装置を
起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加わった場合や
車両が悪路走行をしている場合に、エアバッグ装置が起
動しないようにするために、これら2つの場合も考慮に
含めて、閾値Tを設定する必要がある。そこで、まず、
車両衝突(正突及びその他衝突)によってエアバッグ装
置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加わった場
合や、車両が悪路を走行している場合について、演算値
f(G)をそれぞれ求める。そして、それら演算値f
(G)の中から最大値を導いて、その最大値よりも少し
大きい値T1を閾値Tとして設定する。
して与える値は、次のようにして設定する。サテライト
センサ30がオン信号を出力した後は、上記した正突に
よってエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃
が車両に加わった場合や車両が悪路走行している場合に
は該当しなくなるので、これら2つの場合は考慮から外
して、閾値Tを設定することができる。そこで、まず、
曲線E4のような、正突以外の衝突によってエアバッグ
装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加わった
場合の演算値f(G)の時間的変化を示す曲線を複数用
意し、各曲線にサテライトセンサ30がオン信号を出力
した時刻を記入する。そして、各曲線におけるオン信号
を出力した時刻が、時間軸上の或る時点で全て一致する
ように、各曲線の時間軸を調整した上で、全ての曲線を
重ね合わせる。その後、オン信号が出力した時刻以降の
各曲線に基づいて、値としてはこれら曲線よりも大きい
が、できる限りこれら曲線に近接するようなパターン、
即ち、具体的には、これら曲線の包絡線を得る。そし
て、この包絡線に近似するような折れ線(T2〜T3)
を求めて、閾値Tとして設定する。
定時間内(即ち、衝突初期の段階)において、正突の場
合が、それ以外の衝突の場合に比較して、衝撃(即ち、
減速度G)を検出しやすい。また、悪路走行中も比較的
衝撃を検出しやすい。このため、正突以外の衝突の場
合、衝突初期の段階では、フロアセンサ32の検出結果
より得られる演算値f(G)は正突の場合や悪路走行中
の場合の演算値に比べて、値が小さくなる。従って、閾
値Tとしても、オン信号出力後の値T2の方がオン信号
出力前のT1に比べて値が小さくなる。
30からのオン信号に応じて上記したような閾値Tを起
動判定部60に与えることによって、起動判定部60で
は、サテライトセンサ30がオン信号を出力するまで
は、演算値f(G)を値T1で一定である閾値と大小比
較することなる。従って、正突によってエアバッグ装置
を起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加わった場合
や車両が悪路走行をしている場合には、曲線E2(車両
が悪路走行をしている場合)のように、演算値f(G)
は閾値Tを超えることがなく、エアバッグ装置は起動さ
れないが、正突であっても、エアバッグ装置を起動する
必要のある衝撃が車両に加わった場合は、曲線E1のよ
うに、演算値f(G)は閾値Tを超えることになり、エ
アバッグ装置が起動される。
出力した後は、演算値f(G)を値T2からT3まで時
間的に変化する閾値と大小比較することになるので、例
えば、正突以外の衝突が起きてエアバッグ装置を起動す
る必要のある衝撃が車両に加わった場合には、曲線E3
のように、時刻t1において演算値f(G)は閾値Tを
超えることになり、エアバッグ装置が起動される。
変更しないものとすれば、閾値Tは値T1のままである
ので、演算値f(G)は時刻t4において閾値Tを超え
ることになる。従って、本実施例のように、サテライト
センサ30からのオン信号により閾値Tを値T1からそ
れよりも小さい値T2へ変更することによって、エアバ
ッグ装置を早期に起動することができる。
択部62が、サテライトセンサ30からのオン信号によ
り、エアバッグ装置36の起動判定に用いる閾値Tを図
9に示すように変更することによって、次のような効果
が得られる。即ち、正突が起きてもエアバッグ装置を起
動するに及ばない程度の衝撃しか車両に加わらない場合
や車両が悪路走行をしている場合には、サテライトセン
サ30はオン信号を出力せず、閾値Tとしては一定の値
T1が用いられるため、演算値f(G)が閾値Tを超え
ることがなく、エアバッグ装置は起動されないが、例え
ば、正突以外の衝突が起きてエアバッグ装置を起動する
必要がある衝撃が車両に加わった場合には、サテライト
センサが30がオン信号を出力して、閾値Tとしては、
値T1よりも小さい値T2から時間と共に増加するよう
な値が用いられるため、演算値f(G)が早い段階で閾
値Tを超えることになり、エアバッグ装置を早期に起動
することができる。
は、サテライトセンサ30がオン信号を出力した後の閾
値Tの変化パターンは、正突以外の衝突によってエアバ
ッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった場
合の演算値f(G)の変化を示す曲線を複数描いた後、
これらの包絡線を求めることによって得ていたが、第2
の実施例と同様の方法にて閾値Tの変化パターンを得る
ようにしても良い。即ち、まず、正突以外の衝突によっ
てエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車
両に加わった場合の演算値f(G)の時間的変化を示す
曲線を複数用意し、各曲線にサテライトセンサ30がオ
ン信号を出力した時刻を記入する。次に、各曲線におけ
るオン信号を出力した時刻が、時間軸上の或る時点で全
て一致するように、各曲線の時間軸を調整した上で、全
ての曲線を重ね合わせ、オン信号が出力した時刻以降の
各曲線について包絡線を求めて、閾値Tの変化パターン
を得るようにする。
して、車両46内の非固定物体の速度vに従って変化す
る値を用い、サテライトセンサ30からのオン信号に従
って、閾値Tの速度vに対する変化パターンを切り換え
ていたが、閾値Tとして、第2の実施例のように時間t
に従って変化する値を用い、サテライトセンサ30から
のオン信号に従って、閾値Tの時間tに対する変化パタ
ーンを変更するようにしても良い。
3の実施例において説明するような、内部スイッチのオ
ンする減速度の基準値が異なる複数のサテライトセンサ
を用いる場合は、各サテライトセンサからオン信号が出
力される毎に、第1の実施例では閾値Tの変化パターン
を、第2の実施例では閾値Tを、それぞれ変更するよう
にしても良い。
ンサ30は、前述したように、図2に示したECU44
内のフロアセンサ32に対して、右斜め前方と左斜め前
方の車両46の前部に配設されている。このようにサテ
ライトセンサ30が左右斜め前方に2箇所配置されてい
るのは、斜突やオフセット衝突のような、車両の中心線
(前後方向に沿った中心線)に対し非対称となる衝突に
際して、衝撃を精度良く検出するためである。
が生じた場合、車両の衝突を受けた部分は破損するた
め、その部分にサテライトセンサから取り出された信号
線(即ち、ワイヤハーネス)が存在すると、衝突により
そのワイヤハーネスが断線してしまい、そのサテライト
センサからECU44に至るサテライトセンサのオン信
号の伝達経路が確保されない可能性がある。
つのサテライトセンサから取り出されるワイヤハーネス
の車両内での取り回しを、車両の右側と左側の2方向に
分離するようにしている。
イトセンサ30から取り出されワイヤハーネスの取り回
しの具体例を説明するための説明図である。図10
(a)に示す例では、車両46の左右に配設されたサテ
ライトセンサ30R,30Lより取り出すワイヤハーネ
スを各々2ライン化すると共に、その2ライン化したワ
イヤハーネスをそれぞれ車両46内の右側と左側に分け
て取り回して、ECU44に接続するようにしている。
イトセンサ30R,30Lよりワイヤハーネスを1ライ
ンずつ取り出し、それらワイヤハーネスをそれぞれ車両
46内の右側と左側に分けて取り回すと共に、それら左
右のワイヤハーネスを別のワイヤハーネスで互いに接続
するようにしている。
取り出されるワイヤハーネスの車両内での取り回しを、
車両の右側と左側の2方向に分離することによって、斜
突やオフセット衝突により車両の右側,左側のうち、い
ずれか一方が破損しても、車両の右側と左側に取り回さ
れたワイヤハーネスが同時に断線することは無に等しい
ので、上記サテライトセンサからECUに至るオン信号
の伝達経路を確保することができ、エアバッグ装置の起
動制御の信頼性を向上することができる。
イトセンサ30R,30Lから出力されるオン信号が同
じワイヤハーネスを通ることになるので、それらオン信
号が互いに混信しないように、それらオン信号に対して
周知の信号処理を施す必要がある。
成について説明する。図11は本発明において用いられ
るサテライトセンサ30の具体例を示す回路図である。
図11(a)に示す例では、図10(a)に示したよう
に、1つのサテライトセンサ30aより取り出すワイヤ
ハーネスを2ライン化している。そして、それらワイヤ
ハーネスW1,W2の間には2つのダイオード52,5
4が互いに極性が左右対象となるように接続されてい
る。ダイオード52,54の接続点Pとアースとの間に
は、内部スイッチ50と抵抗器56から成る並列回路
と、抵抗器48とが直列に接続されている。
どにより車両に所定の基準値以上の衝撃が加わった場合
に、内部スイッチ50がオンし、これにより接続点Pと
アースとの間の電圧が変化する。そして、この電圧の変
化がオン信号としてECU44に伝達される。
例えば、ワイヤハーネスW2のP地点が断線したとして
も、ワイヤハーネスを2ライン化したことによって、ワ
イヤハーネスW1を介してオン信号を確実にECUに4
4に伝達することができる。
ースとの間に挿入したことによって、内部スイッチ50
がオンしたとしても、接続点Pの電圧が0Vになること
はないので、ECU44に入力される電圧も0Vになる
ことはない。一方、車両衝突により、例えば、ワイヤハ
ーネスW2のQ地点がボディアースにショートした場合
は、ECU44に入力される電圧は0Vになる。従っ
て、ECU44においては、入力される電圧の値によっ
て、内部スイッチ50がオンした場合とワイヤハーネス
がボディアースにショートした場合とを確実に識別する
ことができるので、ワイヤハーネスのショートを容易に
検出することができる。
つのダイオード52,54を挿入することによって、車
両衝突により、例えば、ワイヤハーネスW2のQ地点が
ボディアースにショートしたとしても、接続点Pの電圧
が0Vになることはないため、内部スイッチ50がオン
したことを確実に検出することができる。
号の信号線だけでなく、アース線も2ライン化してEC
U44に接続している。これにより、サテライトセンサ
30bのアース電位をECU44内のアース電位と一致
させることができる。
サを用いた起動制御装置を示すブロック図、図13は図
12に示す第1及び第2サテライトセンサ64,66シ
ートベルト装着有無検出器68,フロアセンサ32及び
CPU22の動作を説明するための説明図である。
の相違は、図12に示すように、サテライトセンサ30
の代わりに、第1及び第2サテライトセンサ64,66
を用いると共に、新たにシートベルト装着有無検出器6
8を設けた点である。また、動作上の相違としては、第
1及び第2サテライトセンサ64,66並びにシートベ
ルト装着有無検出器68を新たに備えたことによって、
閾値選択部62の動作内容が第2の実施例の閾値選択部
42とは異なる点である。従って、その他の構成要素に
ついては、第2の実施例と同様であるので、その説明は
省略する。
トセンサ64,66は、互いに、内部スイッチのオンす
る減速度の基準値が異なる。即ち、第1サテライトセン
サ64では、基準値K1以上の減速度が車両に加わった
場合に内部スイッチがオンしてオン信号を出力するのに
対して、第2サテライトセンサ66では、上記基準値K
1よりも小さい基準値K2(K2<K1)以上の減速度
が車両に加わった場合に内部スイッチがオンしてオン信
号を出力する。これら第1及び第2サテライトセンサ6
4,66は、サテライトセンサ30の場合と同様に、各
々、ECU44内のフロアセンサ32に対して、右斜め
前方と左斜め前方の車両46の前部に配設されている。
は、車両内の乗員(例えば、運転者)が座席に座ってシ
ートベルトを装着しているか否かを検出し、その検出結
果を検出信号として出力する。
うに、シートベルト装着有無検出器68からの検出信号
を入力し、シートベルト装着の有無に応じて、それぞ
れ、異なる閾値を起動判定部60に与える。
ト装着有りの場合と装着無しの場合における閾値の時間
的変化の一例を示す特性図である。図14において、縦
軸は演算値f(G)であり、横軸は時間tである。即
ち、閾値選択部62は、シートベルト装着有無検出器6
8からの検出信号がシートベルト装着有りを示している
場合には、図14に示す閾値Thを起動判定部60に与
え、シートベルト装着無しを示している場合には、図1
4に示す閾値Tlを起動判定部60に与える。
及び第2サテライトセンサ64,66からのオン信号を
入力し、シートベルト装着有りの場合は、第2サテライ
トセンサ66からオン信号が入力された時にはその信号
を無視するが、第1サテライトセンサ64からオン信号
が入力された時には、閾値をそれまでの値から別の値に
変更する。また逆に、シートベルト装着無しの場合は、
第1サテライトセンサ64からオン信号が入力された時
にはその信号を無視するが、第2サテライトセンサ66
からオン信号が入力された時には、閾値をそれまでの値
から別の値に変更する。
サ64からは時刻t6においてオン信号が入力され、第
2サテライトセンサ66からは時刻t5においてオン信
号が入力されたものとする。シートベルト装着有りの場
合は、前述したように、第1サテライトセンサ64から
のオン信号に従って閾値Thを起動判定部60に与える
ことになる。従って、まず、第1サテライトセンサ64
よりオン信号が入力される時刻t6までは、閾値Thと
して一定の値T4を起動判定部60に与える。次に、オ
ン信号が入力された時刻t6では、閾値Thをそれまで
の値T4からその値よりも低い値T6に変更する。その
後、時刻t7以降は、閾値Thを徐々に大きくしてい
く。
述したように、第2サテライトセンサ66からのオン信
号に従って閾値Tlを起動判定部60に与えることにな
る。従って、まず、第2サテライトセンサ66よりオン
信号が入力される時刻t5までは、閾値Tlとして一定
の値T5を起動判定部60に与える。次に、オン信号が
入力された時刻t5では、閾値Tlをそれまでの値T5
からその値よりも低い値T7に変更する。その後、時刻
t8以降は、閾値Tlを徐々に大きくしていく。
装着有りの場合と装着無しの場合とで比較してみると、
図14に示すように、シートベルト装着無しの場合の閾
値Tlの方が装着有りの場合の閾値Thよりも、小さな
値に設定されている。即ち、具体的には、オン信号が入
力されるまでの閾値を比較すると、値T5は値T4より
小さな値に設定されており、また、オン信号入力直後の
閾値を比較すると、値T7は値T6よりも小さな値に設
定されている。さらに、それ以降の閾値を比較しても、
閾値Tlの方が閾値Thよりも小さな値に設定されてい
る。
の閾値Tlの方が装着有りの場合の閾値Thよりも、小
さな値に設定されている理由は、乗員がシートベルトを
装着している場合は、ある程度の衝撃が車両に加わって
も、シートベルトによる拘束力により乗員の保護は図ら
れるため、エアバッグ装置を起動する必要性はあまり高
くないが、乗員がシートベルトを装着していない場合
は、比較的小さな衝撃が加わった場合でも、シートベル
トによる拘束がないため、乗員の体が慣性力に応じて移
動し車両内の物品と衝突する可能性が高いため、エアバ
ッグ装置を起動する必要があるからである。
基準値K2の方が、第1サテライトセンサ64における
基準値K1よりも小さな値に設定されている理由は、次
の通りである。即ち、第2サテライトセンサ66のオン
信号はシートベルト装着無しの場合に利用されるのに対
し、第1サテライトセンサ64のオン信号は装着有りの
場合に利用される。一方、前述したように、サテライト
センサからオン信号が入力されるまでの間の閾値はシー
トベルト装着無しの方が装着有りの場合に比べて小さな
値に設定される。従って、第2サテライトセンサ66に
おける基準値K2はオン信号が入力されるまでの間の閾
値が小さい分、小さな値に設定し、第1サテライトセン
サ64における基準値K1は上記閾値が大きい分、大き
な値に設定した方が好ましいからである。
は、乗員のシートベルト装着有りと装着無しによってエ
アバッグ装置の起動判定に用いる閾値を変えることがで
きるので、乗員のシートベルト装着状態に対応してより
精度の高いエアバッグ装置の起動制御を行なうことがで
きる。また、基準値の異なる2つのサテライトセンサを
用意して、シートベルト装着有りの場合と装着無しの場
合とで使い分けることにより、オン信号のタイミング、
即ち、閾値を別の値に変更するタイミングも、シートベ
ルト装着有り場合と装着無しの場合とで変えることがで
きるので、さらに精度の高いエアバッグ装置の起動制御
を行なうことができる。
ライトセンサ64と第2サテライトセンサ66を別々の
センサとして構成していたが、これら2つのセンサを一
体化して1つのセンサで構成するようにしても良い。
イトセンサ64,66を一体化して一つのサテライトセ
ンサで構成する場合の具体例を示す回路図である。図1
5に示すように、サテライトセンサ78は、2つの内部
スイッチ70,72を有しており、各内部スイッチ7
0,72は共に抵抗器74,76を並列に接続した上
で、端子P1,P2の間に互いに直列になるように接続
されている。そして、内部スイッチ70は、例えば、前
述した基準値K1以上の衝撃が車両に加わった場合にオ
ンし、内部スイッチ72は基準値K2以上の衝撃が車両
に加わった場合にオンするように構成されている。これ
により、車両に基準値K2より小さい衝撃しか加わらな
い場合は、内部スイッチ70,72が共にオンせず、基
準値K2以上で基準値K1より小さい衝撃が加わった場
合は、内部スイッチ72のみがオンし、基準値K1以上
の衝撃が加わった場合には、内部スイッチ70がさらに
オンすることになる。従って、内部スイッチ70,72
がそれぞれオンした時に端子P1,P2の間の電圧が変
化するため、この電圧の変化が各基準値K1,K2に対
応したオン信号としてECU44に伝達される。
78を用いることによって、部品点数を減少させること
ができる。
ライトセンサとして、互いに、基準値が異なる2つのサ
テライトセンサ64,66を用いていたが、3つの以上
のサテライトセンサを用いても構わない。
サを用いた起動制御装置を示すブロック図、図17は図
16に示すサテライトセンサ30,フロアセンサ32及
びCPU22の動作を説明するための説明図である。
の相違は、図16に示すように、第1及び第2サテライ
トセンサ64,66を用いずに、第1及び第2の実施例
において用いたのと同じ 通常のサテライトセンサ30
を用いた点である。また、動作上の相違としては、通常
のサテライトセンサ30を用いたことによって、閾値選
択部80の動作内容が第3の実施例の閾値選択部62と
は異なる点である。従って、その他の構成要素について
は、第3の実施例と同様であるので、その説明は省略す
る。
図17に示すように、シートベルト装着有無検出器68
からの検出信号を入力し、シートベルト装着の有無に応
じて、それぞれ、異なる閾値を起動判定部60に与え
る。
ト装着有りの場合と装着無しの場合における閾値の時間
的変化の一例を示す特性図である。図18において、縦
軸は演算値f(G)であり、横軸は時間tである。即
ち、閾値選択部80は、シートベルト装着有無検出器6
8からの検出信号がシートベルト装着有りを示している
場合には、図18に示す閾値Taを起動判定部60に与
え、シートベルト装着無しを示している場合には、図1
8に示す閾値Tnを起動判定部60に与える。
サ30よりオン信号が入力されたことを検出すると、閾
値をそれまでの値から別の値に変更する。
0からは時刻t9においてオン信号が入力されたものと
する。シートベルト装着有りの場合は、前述したよう
に、閾値Taを起動判定部60に与えることになる。従
って、まず、サテライトセンサ30よりオン信号が入力
される時刻t9までは、閾値Taとして一定の値T8を
起動判定部60に与える。次に、オン信号が入力された
時刻t9では、閾値Taをそれまでの値T8からその値
よりも低い値T10に変更する。その後、時刻t10以
降は、閾値Taを徐々に大きくしていく。
述したように、閾値Tnを起動判定部60に与えること
になる。従って、まず、サテライトセンサ66よりオン
信号が入力される時刻t9までは、閾値Tnとして一定
の値T9を起動判定部60に与える。次に、オン信号が
入力された時刻t9では、閾値Tnをそれまでの値T9
からその値よりも低い値T10に変更する。その後、時
刻t10以降は、閾値Tnを徐々に大きくしていく。
装着有りの場合と装着無しの場合とで比較してみると、
図18に示すように、シートベルト装着無しの場合の閾
値Tnの方が装着有りの場合の閾値Taよりも、概ね小
さな値に設定されている。具体的には、オン信号が入力
されるまでの閾値を比較すると、値T9は値T8より小
さな値に設定されており、また、オン信号入力後所定時
間経過した後の閾値を比較しても、閾値Tnの方が閾値
Taよりも大きな値に設定されている。なお、オン信号
入力直後の閾値は閾値Tn,Ta共に同じ値となってい
る。
の閾値Tnの方が装着有りの場合の閾値Taよりも、概
ね小さな値に設定されている理由は、前述の第3の実施
例で述べた理由と同じ理由である。
のシートベルト装着有りと装着無しによってエアバッグ
装置の起動判定に用いる閾値を切り換えることにより、
乗員のシートベルト装着状態に対応してより精度の高い
エアバッグ装置の起動制御を行なうことができる。ま
た、第3の実施例のように、シートベルト装着有りの場
合と装着無しの場合とでオン信号のタイミングを変える
ことはできないものの、通常のサテライトセンサ30を
用いることができるので、第3の実施例に比較して部品
点数を少なくできる。
80は、シートベルト装着有りの場合も装着無しの場合
も、サテライトセンサ30よりオン信号が入力されたこ
とを検出すると、閾値をそれまでの値から別の値に変更
していた。しかし、シートベルト装着有りの場合のみ、
サテライトセンサ30からのオン信号により閾値を変更
し、シートベルト装着無しの場合は、サテライトセンサ
30からのオン信号に関わらず閾値を常に一定にするよ
うにしても良い。
閾値の変更を行ない、シートベルト装着無しの場合は一
定の閾値を用いるようにした具体例を説明するための説
明図である。図19において、縦軸は演算値f(G)で
あり、横軸は時間tである。即ち、閾値選択部80は、
シートベルト装着有無検出器68からの検出信号がシー
トベルト装着有りを示している場合には、図19(a)
に示す閾値Tvを起動判定部60に与え、シートベルト
装着無しを示している場合には、図19(b)に示す閾
値Tcを起動判定部60に与える。即ち、シートベルト
装着有りの場合は、サテライトセンサ30よりオン信号
が入力されるまでは、閾値Tvとして一定の値T11を
起動判定部60に与えるが、オン信号が入力されると、
閾値Tvをそれまでの値T11から別の値T13に変更
する。これに対し、シートベルト装着無しの場合は、サ
テライトセンサ30からオン信号の入力とは無関係に、
閾値Tcとして常に一定の値T12を起動判定部60に
与える。
と装着無しの場合とでエアバッグ装置の起動判定のロジ
ックを異ならせるようにしても良い。
においては、乗員のシートベルト装着の有無に応じて閾
値を変えていたが、シートベルト装着の有無の代わり
に、シートの前後方向の位置やシートの角度などに応じ
て閾値を変えるようにしても良い。
と装着無しの場合とで2種類の閾値(即ち、第3の実施
例では閾値Thと閾値Tl、第4の実施例では閾値Tv
と閾値Tn)を用意し、各々の閾値に基づいてエアバッ
グ装置の起動を制御していたが、例えば、車両が乗員保
護装置としてエアバッグ装置の他、プリテンショナー付
シートベルトを搭載している場合には、シートベルト装
着の有無に関わらず、シートベルト装着有り用として用
いていた閾値(即ち、第3の実施例では閾値Th、第4
の実施例では閾値Tv)をエアバッグ装置の起動判定用
として用い、シートベルト装着無し用として用いていた
閾値(即ち、第3の実施例では閾値Tl、第4の実施例
では閾値Tc)をプリテンショナー付シートベルトの起
動判定用として用いるようにしても良い。
付けられたエアバッグの具体例を示す説明図である。図
20に示すエアバッグ88は、第1インフレータ84及
び第2インフレータ86を備えており、これらインフレ
ータ84,86は、エアバッグ装置の起動時に作動して
エアバッグ88内にガスを発生させ、エアバッグ88を
膨らませる。この際、どのインフレータを作動させる
か、あるいはどのような作動タイミングで作動させるか
を制御することによって、エアバッグ88の膨らみ方や
圧力などを調整することができる。
装置36内のエアバッグ88に2個のインフレータ8
4,86が取り付けられている場合には、シートベルト
装着の有無に関わらず、シートベルト装着有り用として
用いていた閾値(即ち、第3の実施例では閾値Th、第
4の実施例では閾値Tv)を第1インフレータ84の作
動用として用い、シートベルト装着無し用として用いて
いた閾値(即ち、第3の実施例では閾値Tl、第4の実
施例では閾値Tc)を第2インフレータ86の作動用と
して用いるようにしても良い。
閾値選択部を用いてサテライトセンサからのオン信号に
より閾値を変更する場合を例として説明したが、閾値変
化パターン選択部を用いてサテライトセンサからのオン
信号により閾値変化パターンを変更する場合についても
適応できることは言うまでもない。
いた起動制御装置を示すブロック図、図22は図21に
示す2軸センサ90,フロアセンサ32及びCPU22
の動作を説明するための説明図である。
の相違は、図21に示すように、サテライトセンサ30
の代わりに、2軸センサ90を備えている点である。ま
た、動作上の相違としては、2軸センサ90の動作内容
がサテライトセンサ30とは異なる他、閾値変化パター
ン選択部92の動作内容も第1の実施例の閾値変化パタ
ーン選択部42とは異なる点である。従って、その他の
構成要素については、第1の実施例と同様であるので、
その説明は省略する。
部92は、図22に示すように、積分演算部94と方向
判定部96と閾値変化パターン切換部98を備えてい
る。
車両46内での配設箇所を示す説明図である。図23に
示すように、車両46の中央部に配設されている。
両に加わる衝撃の方向を検出するためのセンサであっ
て、具体的には、図23に示すように、車両46に対し
前後方向(以下、x方向という)に加わる減速度Gxと
左右方向(以下、y方向という)に加わる減速度Gyと
を随時測定して、各測定値を信号として出力する。ま
た、閾値変化パターン選択部92は、2軸センサ90に
よって検出された衝撃の方向が予め設定された方向と一
致する場合に、起動判定部60で用いられる閾値の変化
パターンを別の変化パターンに変更する。
作についてさらに詳細に説明する。図22に示すよう
に、閾値変化パターン選択部92において、積分演算部
94は、2軸センサ90から出力された測定値(即ち、
x方向の減速度とy方向の減速度)Gx,Gyをそれぞ
れ時間tについて1回積分して、x方向の積分値∫Gx
dtとy方向の積分値∫Gydtをそれぞれ得る。ここ
で、減速度を時間tについて1回積分して得られる値
は、前述したように、車両内の非固定物体の速度vであ
るので、積分値∫Gxdt,∫Gydtはそれぞれ非固
定物体のx方向の速度とy方向の速度を表すことにな
る。
部94で得られた積分値∫Gxdt,∫Gydtから車
両46に加わる衝撃の方向を判断する。そして、その衝
撃の方向が予め定められた方向に一致するかどうかを判
定することにより、車両の衝突形態が斜突,オフセット
衝突であるかそれら以外の衝突(即ち、正突,ポール衝
突,アンダーライド衝突)であるかを判定し、斜突また
はオフセット衝突であると判定した場合に、閾値変化パ
ターン切換部98に指示信号を与える。
たx,y方向の積分値∫Gxdt,∫Gydtをそれぞ
れ直交座標上にプロットして示した特性図である。図2
4において、縦軸はx方向の積分値∫Gxdtを示し、
横軸はy方向の積分値∫Gydtを示している。
0に対して衝突相手である車両S1が斜突した場合と、
車両S2が斜め側突した場合と、で積分値をプロットし
て得られる曲線を比較して示したものである。図24
(a)において、M1は車両S1が斜突した場合の曲線
であり、M2は車両S2が斜め側突した場合の曲線であ
る。また、N1は車両S1と車両S0が衝突した際に車
両S0に加えられる衝撃の方向を示し、N2は車両S2
と車両S0が衝突した際に車両S0に加えられる衝撃の
方向を示している。
物体の速度は、図4(b)に示したように、衝突後の時
間経過と共に0から徐々に増加するため、図24(a)
に示すように、積分値をプロットして得られる曲線M
1,M2も、衝突後の時間経過と共に座標軸の原点であ
る0から周辺に向かって延びている。一方、曲線M1,
M2と衝撃の方向N1,N2との関係を見てみると、原
点である0の近くにおいては(即ち、衝突直後の段階に
おいては)、曲線M1,M2の延びる方向と車両S0に
加わる衝撃の方向とは明らかに一致している。従って、
図24に示すようなx,y方向の積分値∫Gxdt,∫
Gydtを直交座標上にプロットして得られる曲線を用
いれば、車両に加わる衝撃の方向を容易に判断すること
ができる。
おいては、以上のような方法で、積分演算部94で得ら
れた積分値∫Gxdt,∫Gydtから車両46に加わ
る衝撃の方向を判断する。
ついて積分値をプロットして得られる曲線を比較して示
したものである。図24(b)において、M3,M6は
いずれも高速度で斜突が起きた場合(高速斜突)の曲線
であり、M4は中速度で斜突が起きた場合(中速斜突)
の曲線であり、M5は中速度でオフセット衝突が起きた
場合(中速オフセット)の曲線である。また、破線で描
かれたM7〜M9は正突,ポール衝突,アンダーライド
衝突が起きた場合の曲線である。
ット衝突のような、車両の中心線(x方向に沿った中心
線)に対し非対称となる衝突が起きた場合、車両に加わ
る衝撃の方向は上記中心線に対して所定値以上の角度を
持つことになる。これに対し、正突やポール衝突やアン
ダーライド衝突のような車両の中心線に対してほぼ対称
な衝突が起きた場合は、車両に加わる衝撃の方向は概ね
x方向(即ち、車両の前後方向)に沿った方向になる。
従って、言い換えれば、衝撃の方向が車両の中心線から
上記所定値以上の角度を有しているか否かを判定して、
上記所定値以上の角度を有しているならば、斜突または
オフセット衝突であると決定することができ、上記所定
値以上の角度を有していないならば、正突,ポール衝突
またはアンダーライド衝突であると決定することができ
る。
方法を用いて、衝突の方向が、予め定められた方向(即
ち、車両の中心線から上記所定値以上の角度を成す方
向)と一致するかどうかを判定して、車両の衝突形態が
斜突,オフセット衝突であるかそれ以外の衝突であるか
を判定する。そして、方向判定部96は、斜突またはオ
フセット衝突であると判定した場合に、閾値変化パター
ン切換部98に指示信号を与える。
示信号は、前述した各実施例におけるサテライトセンサ
からのオン信号に相当する信号であり、閾値変化パター
ン切換部98は、その指示信号をトリガとして、例え
ば、図5(a),(b)に示した変化パターンに相当す
るような、閾値Tについての2つの変化パターンを切り
換える。
は、演算値f(G)を閾値Tと大小比較するに当たり、
閾値Tの変化パターンとして、方向判定部96が指示信
号を出力するまでは、図5(a)に示した変化パターン
に相当するような変化パターンを用いることになるが、
方向判定部96が指示信号を出力した後は、図5(b)
に示す変化パターンに相当するような変化パターンを用
いることになる。
に相当する閾値Tの変化パターンは、正突等を含め種々
の衝突形態についてエアバッグ装置を起動するに及ばな
い場合の演算値f(G)の変化を示す曲線を複数描き、
値としてはこれら曲線よりも大きいが、できる限りこれ
ら曲線に近接するようなパターンとして得ることができ
る。
は、斜突またはオフセット衝突であると判定した場合の
み閾値変化パターン切換部98に指示信号を与える。従
って、方向判定部96から指示信号をが与えられたとい
うことは、衝突形態が正突やポール衝突やアンダーライ
ド衝突では無いということなので、指示信号が与えられ
た後は、これらの衝突形態を全て考慮から外すことがで
き、斜突またはオフセット衝突を考慮すれば良い。従っ
て、図5(b)に示した変化パターンに相当する閾値T
の変化パターンは、斜突やオフセット衝突によってエア
バッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった
場合の演算値f(G)の変化を示す曲線を複数描いた
後、値としてはこれら曲線よりも大きいが、できる限り
これら曲線に近接するようなパターンとして得るように
する。
した変化パターンに相当する閾値Tの変化パターンの方
が、図5(a)に示した変化パターンに相当する閾値T
の変化パターンよりも全体的に小さくなるため、図5
(b)に示した変化パターンに相当する閾値Tの変化パ
ターンを用いた場合の方が、エアバッグ装置を早期に起
動することができる。
化パターン選択部92が、車両に加わる衝撃の方向が予
め定められた方向(即ち、車両の中心線から上記所定値
以上の角度を成す方向)と一致すると判定した場合に、
エアバッグ装置36の起動判定に用いる閾値Tの変化パ
ターンを図5(a)に示した変化パターンに相当する変
化パターンから図5(b)に示した変化パターンに相当
する変化パターンに変更することによって、次のような
効果が得られる。即ち、正突,ポール衝突またはアンダ
ーライド衝突などが起きた場合には、方向判定部96は
指示信号を閾値変化パターン切換部98に与えず、閾値
Tの変化パターンとしては図5(a)に示した変化パタ
ーンに相当する変化パターンが用いられるため、正突,
ポール衝突またはアンダーライド衝突などが起きてもエ
アバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃しか車両
に加わらない場合には、演算値f(G)が閾値Tを超え
ることがなく、エアバッグ装置は起動されない。しか
し、斜突またはオフセット衝突が起きた場合は、方向判
定部96が指示信号を閾値変化パターン切換部98に与
えるため、閾値Tの変化パターンとしては上記の変化パ
ターンに比べて全体的に値が小さい図5(b)に示した
変化パターンに相当する変化パターンが用いられること
になり、従って、斜突またはオフセット衝突によりエア
バッグ装置を起動する必要がある衝撃が車両に加わった
場合には、演算値f(G)が早い段階で閾値Tを超える
ため、エアバッグ装置を早期に起動することができる。
衝撃の方向を検出し、それに基づいて閾値の変化パター
ンを変更するという方法は、当然、第2の実施例のよう
な閾値を変更する場合にも適用することができる。
軸センサを用いた起動制御装置を示すブロック図、図2
6は図25に示す2軸センサ90,フロアセンサ32及
びCPU22の動作を説明するための説明図である。
の相違は、図25に示すように、CPU22が、閾値変
化パターン選択部92の代わりに、閾値選択部100を
備えている点である。また、動作上の相違としては、閾
値選択部100の動作内容が閾値変化パターン選択部9
2とは異なる点である。従って、その他の構成要素につ
いては、第5の実施例と同様であるので、その説明は省
略する。
図26に示すように、積分演算部94と方向判定部96
と閾値調整部102を備えている。
96の動作は第5の実施例と同様なので、閾値調整部1
02の動作のみについて説明する。閾値調整部102
は、図9に示した値に相当するような値を閾値Tとして
起動判定部60に与える。即ち、方向判定部96より指
示信号が入力されるまでは、閾値Tとして一定の値を起
動判定部60に与える。次に、指示信号が入力された時
には、閾値Tをそれまでの値からその値よりも低い値に
変更する。その後は閾値Tを徐々に大きくし、或る時刻
を過ぎたら、閾値Tとして一定の値を起動判定部60に
与える。
間、閾値Tとして起動判定部60与える一定の値は、次
のようにして設定する。方向判定部96が指示信号を与
えていない状態では、衝突形態が斜突やオフセット衝突
にまだ確定していないので、例えば、正突によってエア
バッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加
わった場合に、エアバッグ装置が起動しないようにする
ために、正突やポール衝突やアンダーライド衝突なども
考慮に含めて、閾値Tを設定する必要がある。そこで、
まず、車両衝突(正突及びその他衝突)によってエアバ
ッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が車両に加わ
った場合について、演算値f(G)をそれぞれ求める。
そして、それら演算値f(G)の中から最大値を導い
て、その最大値よりも少し大きい値を閾値Tとして設定
する。
して起動判定部60に与える値は、次のようにして設定
する。方向判定部96が指示信号を与えた後は、正突や
ポール衝突やアンダーライド衝突などは該当しなくなる
ので、これら衝突形態は考慮から外して、閾値Tを設定
することができる。そこで、斜突やオフセット衝突によ
ってエアバッグ装置を起動するに及ばない程度の衝撃が
車両に加わった場合の演算値f(G)の時間的変化を示
す曲線を複数用意して、各曲線に方向判定部96が指示
信号を与えたと思われる時刻を記入する。そして、その
時刻が、時間軸上の或る時点で全て一致するように、各
曲線の時間軸を調整した上で、全ての曲線を重ね合わせ
る。その後、上記時刻以降の各曲線に基づいて、値とし
てはこれら曲線よりも大きいが、できる限りこれら曲線
に近接するようなパターンを得る。そして、このパター
ンに近似するような折れ線を求めて、閾値Tとして設定
する。
化パターン選択部92が、車両に加わる衝撃の方向が予
め定められた方向(即ち、車両の中心線から上記所定値
以上の角度を成す方向)と一致するか否かの判定に基づ
いて、エアバッグ装置の起動判定に用いる閾値Tを前述
したように変更することによって、次のような効果が得
られる。即ち、正突,ポール衝突またはアンダーライド
衝突などが起きた場合には、方向判定部96は指示信号
を閾値調整部102に与えず、閾値Tとしては前述した
ような一定の値が用いられるため、正突,ポール衝突ま
たはアンダーライド衝突などが起きてもエアバッグ装置
を起動するに及ばない程度の衝撃しか車両に加わらない
場合には、演算値f(G)が閾値Tを超えることがな
く、エアバッグ装置は起動されない。しかし、斜突また
はオフセット衝突が起きた場合は、方向判定部96が指
示信号を閾値調整部102に与えるため、閾値Tとして
は上記一定の値よりも小さい値から時間と共に増加する
ような値が用いられるため、演算値f(G)が早い段階
で閾値Tを超えることになり、エアバッグ装置を早期に
起動することができる。
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様にて実施することが可能である。
サを用いた起動制御装置を示すブロック図である。
ンサ32の配設箇所を示す説明図である。
サ32及びCPU22の動作を説明するための説明図で
ある。
tに対する変化の一例と、演算値f(G)の速度vに対
する変化の一例を示す特性図である。
記非固定物体の速度vに対する変化パターンの一例を示
す特性図である。
要のある衝撃が加わった場合の演算値f(G)の速度v
に対する変化を図5に示す閾値Tの変化パターンと比較
の上で示した特性図である。
サを用いた起動制御装置を示すブロック図である。
サ32及びCPU22の動作を説明するための説明図で
ある。
的変化の一例と衝突時または悪路走行時の演算値f
(G)の時間的変化の一例を示す特性図である。
30から取り出されワイヤハーネスの取り回しの具体例
を説明するための説明図である。
30の具体例を示す回路図である。
ンサを用いた起動制御装置を示すブロック図である。
64,66,シートベルト装着有無検出器68,フロア
センサ32及びCPU22の動作を説明するための説明
図である。
の場合と装着無しの場合における閾値の時間的変化の一
例を示す特性図である。
64,66を一体化して一つのサテライトセンサで構成
する場合の具体例を示す回路図である。
ンサを用いた起動制御装置を示すブロック図である。
センサ32及びCPU22の動作を説明するための説明
図である。
の場合と装着無しの場合における閾値の時間的変化の一
例を示す特性図である。
を行ない、シートベルト装着無しの場合は一定の閾値を
用いるようにした具体例を説明するための説明図であ
る。
ッグの具体例を示す説明図である。
用いた起動制御装置を示すブロック図である。
32及びCPU22の動作を説明するための説明図であ
る。
での配設箇所を示す説明図である。
向の積分値∫Gxdt,∫Gydtをそれぞれ直交座標
上にプロットして示した特性図である。
用いた起動制御装置を示すブロック図である。
32及びCPU22の動作を説明するための説明図であ
る。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 車両に搭載された乗員保護装置の起動を
制御するための起動制御装置であって、 前記車両内の所定の位置に配設され、該車両に加わる衝
撃を測定する衝撃測定手段と、 前記車両内において前記衝撃測定手段よりも前方であっ
て、車両の衝突により変形を受けやすい部分に設けら
れ、少なくとも衝突により前記車両に加わる衝撃の検出
結果に基づく信号を出力する衝撃検出手段と、 前記衝撃測定手段による測定値を基にして得られる値
と、前記衝撃検出手段の出力結果に基づき、前記乗員保
護装置の起動を制御する起動制御手段と、 を備える乗員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の乗員保護装置の起動制
御装置において、 前記衝撃検出手段は、前記車両内に複数存在することを
特徴とする乗員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の乗員保護装置の起動制
御装置において、 前記衝撃検出手段は、前記衝撃測定手段に対し右斜め前
方及び左斜め前方に配設されていることを特徴とする乗
員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のうちの任意の
1つに記載の乗員保護装置の起動制御装置において、 前記衝撃検出手段は、前記車両に所定の基準値以上の衝
撃が加わったか否かを検出することを特徴とする乗員保
護装置の起動制御装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の乗員保護装置の起動制
御装置において、 前記衝撃検出手段は、前記基準値を複数有しており、各
基準値毎に、その基準値以上の衝撃が加わったか否かを
検出することを特徴とする乗員保護装置の起動制御装
置。 - 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の乗員保
護装置の起動制御装置において、 前記基準値は、所定の衝突形態による衝突によって前記
車両に前記乗員保護装置を起動するに及ばない程度の衝
撃が加わった場合に、前記衝撃検出手段の配設場所にお
いて検出される衝撃の値よりも、大きな値に設定されて
いることを特徴とする乗員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のうちの任意の
1つに記載の乗員保護装置の起動制御装置において、 前記衝撃検出手段は、前記車両における前記衝撃測定手
段の右斜め前方及び左斜め前方にそれぞれ配設されてお
り、各衝撃検出手段による検出結果を各衝撃検出手段か
ら前記起動制御手段まで伝達する伝達経路の一部は、各
衝撃検出手段毎に、それぞれ、前記車両内の右側を通る
経路と前記車両内の左側を通る経路とがあることを特徴
とする乗員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項8】 請求項4ないし請求項7のうちの任意の
1つに記載の乗員保護装置の起動制御装置において、 前記基準値は、正突によって前記車両に前記乗員保護装
置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わった場合に、
前記衝撃検出手段の配設場所において検出される衝撃の
値よりも、大きな値に設定されていることを特徴とする
乗員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項9】 請求項4ないし請求項8のうちの任意の
1つに記載の乗員保護装置の起動制御装置において、 前記基準値は、前記車両が悪路走行をしている際に、前
記衝撃検出手段の配設場所において検出される衝撃の値
よりも、大きな値に設定されていることを特徴とする乗
員保護装置の起動制御装置。 - 【請求項10】 請求項4ないし請求項9のうちの任意
の1つに記載の乗員保護装置の起動制御装置において、 前記基準値は、正突以外の衝突によって前記車両に前記
乗員保護装置を起動するに及ばない程度の衝撃が加わっ
た場合に、前記衝撃検出手段の配設場所において検出さ
れる衝撃の値よりも、小さな値に設定されていることを
特徴とする乗員保護装置の起動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000029255A JP3452013B2 (ja) | 1996-11-20 | 2000-02-07 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32618096A JP3333813B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
JP2000029255A JP3452013B2 (ja) | 1996-11-20 | 2000-02-07 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32618096A Division JP3333813B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000168491A true JP2000168491A (ja) | 2000-06-20 |
JP3452013B2 JP3452013B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=29252702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000029255A Expired - Lifetime JP3452013B2 (ja) | 1996-11-20 | 2000-02-07 | 乗員保護装置の起動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3452013B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006501095A (ja) * | 2002-09-23 | 2006-01-12 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 乗員拘束手段の起動制御のための装置 |
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---|---|---|---|---|
JP5778236B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2015-09-16 | 本田技研工業株式会社 | 車両衝突判定装置 |
-
2000
- 2000-02-07 JP JP2000029255A patent/JP3452013B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006501095A (ja) * | 2002-09-23 | 2006-01-12 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 乗員拘束手段の起動制御のための装置 |
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