JP2000167481A - 塗布組成物および溶媒分散されたポリウレタンを含む層を有する画像形成要素 - Google Patents

塗布組成物および溶媒分散されたポリウレタンを含む層を有する画像形成要素

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Charles Chester Anderson
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高固体含量で低粘度を有する塗布組成物であ
って、特異なレオロジー特性と良好な物理的、機械的特
性を有する塗布組成物を提供する。 【解決手段】 支持体を、画像形成層および主として水
混和性の有機溶媒を含む連続液相中に分散された水性分
散性ポリウレタンポリマー粒子の分散液を含む組成物か
らなる少なくとも一つの層で塗布することを含んでな
る、画像形成工程に用いるための画像形成要素の形成方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一層の
画像形成層および液体有機媒体中に分散されたポリウレ
タンを含む組成物から塗布された少なくとも一層を有す
る支持体材料を含んでなる画像形成要素、並びにかかる
層を塗布するための塗布組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成要素用の支持体材料には、屡
々、例えばアクリル樹脂、スチレン樹脂、およびセルロ
ーズエステルのようなガラス状の疎水性ポリマーを含む
層が用いられる。一つの典型的な用途としては、耐磨耗
性、耐掻ききず性、耐粘着性および耐フェロタイプ性を
与えるための裏打層がある。塗布用途のためには、その
ガラス状ポリマーは、通常、非常に低い固体含量で溶媒
に溶解されて、移動するフィルム支持体上に高速塗布で
良好な塗布性を得るために低い塗布溶液粘度に維持され
る。使用される塗工技術には、単層または多層押出ダイ
(普通、X−ホッパーという)、エアナイフ、ローラー
塗布、メイヤー棒、ロール式ナイフ等が含まれる。
【0003】適度な高分子量、例えば50,000を超
える溶解性ポリマーを含む塗布溶液の場合には、溶液粘
度はポリマー濃度と強い関数関係にある。例えば、E.I.
DuPont社により市販されているElvacite 20
41、メチルメタクリレートポリマーは、写真分野で
は、写真材料用の掻ききずの保護層を形成すると説明さ
れてきた。このポリマーは、通常、塩化メチレンのよう
な有機溶媒に溶解されて透明な液体となる。例えば、4
〜5重量%を超える濃度では、Elvacite204
1の溶液粘度は、周囲温度で少なくとも20センチポア
ズである。これらの粘度値では、例えばあるローラー塗
布またはエアナイフ塗布手法による塗布用途の場合には
あまりに高すぎる。これらでは、1〜数センチポアズの
塗布溶液粘度を必要とするからである。よって、写真製
造では、高速塗工下で溶液粘度を低くして良好な塗工性
を与えるために、その固体濃度を低く保たなければなら
ない。
【0004】画像形成システムの場合には、低い乾燥塗
膜付着量(約300mg/m2 未満)の方が、物理的およ
び機械的特性要件を満足するから、低い固体含量のポリ
マー溶液がそのような用途には有用である。しかし、よ
り進歩した画像形成の用途では、より良好な物理的およ
び機械的特性を得るために、一層高い乾燥塗膜付着量が
要求される。高い乾燥塗膜付着量を得るためには、低粘
度/低固体含量のポリマー溶液を用いるときは単位面積
当りより多くの塗布液(湿潤付着量)が塗布されねばな
らないか、あるいは、より高い粘度/より多い固体含量
溶液が用いられなければならない。しかし、前述したよ
うに、そのような高粘度/高固体含量の溶液では、高速
塗布下で低い湿潤付着量で塗布することができないの
で、多くの塗布用途では、高粘度/高固体含量のポリマ
ー溶液は許容できない。ある塗布方法であれば、高い湿
潤付着量で高粘度ポリマー溶液を塗布することが可能と
なるかもしれないが、その場合でも依然としていくつか
の不都合が発生する。例えば、一般に、湿潤付着量が高
くなることは、より多くの溶媒回収およびより高い乾燥
費が必要となることを意味する。更に、画像形成要素の
製造上の限界並びに物理的および機械的特性要件の両者
のため、ある条件下で、またある適用の場合には湿潤付
着量を増やすことはできない。例えば湿潤塗膜付着量が
高く、かつその結果としてフィルム支持体に残留する溶
媒量が多くなると、画像形成要素の寸法安定性およびセ
ンシトメトリック特性の両者にかなりの影響を与えるこ
とになる。溶液粘度を下げるには、低分子量の樹脂を使
えばよい。しかし、それにより得られる乾燥塗膜は、好
適な物理的および機械的特性を有しないこととなる。
【0005】低粘性の、分散されたポリマー粒子含有塗
布組成物を使用する他のアプローチが、塗料および自動
車の塗布業界用に説明されてきた。例えば、米国特許第
4,336,177号明細書には、0.1μmより大き
い非水性分散性複合体ポリマー粒子を含む溶媒塗布組成
物が記載されている。この粒子は、重合反応温度より約
10℃低いガラス転移温度(Tg)をもつコアを有す
る。この粒子はブロックあるいはグラフト共重合によっ
て安定化され、直接水性媒体から非水性媒体に移行でき
る。米国特許第4,829,127号明細書には、複合
体樹脂の粒子を含む塗布組成物が記載されている。この
ような粒子は、開始剤、溶媒、重合性モノマーおよび架
橋粒子を含む反応容器中で溶液重合技術によって製造さ
れる。米国特許第3,929,693号明細書には、溶
液ポリマーおよびポリマー粒子を含み、このポリマー粒
子が60℃未満の架橋化ゴム状コアと分子量1,000
〜150,000を有するグラフト化されたシェルを有
する、塗布組成物が記載されている。かかる塗布組成物
は、早期の分離および凝集に対してより安定であること
が報告されている。米国特許第3,880,796号明
細書には、1〜10μmの粒子サイズを有する不溶性微
細ゲル粒子を含む熱硬化性ポリマー粒子を含む塗布組成
物が記載されている。米国特許第4,147,688号
明細書には、0.1〜10μmの粒度を有する架橋アク
リルポリマー微粒子を製造する分散重合方法が記載され
ている。米国特許第4,025,474号明細書には、
分散重合法によって製造された水酸基官能性の、オイル
変性されもしくはオイル変性なしのポリエステル樹脂、
アミノプラスト樹脂および2〜50%の架橋ポリマー微
粒子(0.1〜10μm)を含む塗布組成物が記載され
ている。米国特許第4,115,472号明細書には、
分散重合法によって製造された非ゲル化ヒドロキシ含有
ウレタン反応生成物および不溶性架橋アクリルポリマー
微粒子(0.1〜10μm)を含むポリウレタン塗布組
成物が記載されている。かかる塗膜は自動車工業用に有
用であることが報告されている。
【0006】写真用途の塗布組成物を設計することと、
塗料および自動車塗布工業の塗布組成物を設計すること
には、相当の差異がある。塗布技術と塗膜の吐出方式は
異なるから、それらには、異なる塗布レオロジイーが必
要となる。外装および内装の塗料および建築の塗膜利用
における乾燥時間は、時間または日のオーダーであり、
そして、自動車工業におけるそれは10〜30分のオー
ダーである。しかしながら、写真支持体の製造法におい
ては、塗膜の乾燥時間は、典型的に秒のオーダーであ
る。溶媒によって運ばれる塗膜の乾燥時間は、屡々、高
速塗布作業の場合と同じく10〜30秒と短い。これら
の相異によって、写真材料用の塗布組成物には、付加的
な厳しさが加わる。例えば、塗膜の粘度が、屡々その他
の塗布業界におけるような百から数千センチポアズのオ
ーダーに代わって、約10センチポアズ未満であり、度
々それは5センチポアズ未満であることが必要となる。
写真材料用の典型的な乾燥塗膜の厚さは、2μm未満の
オーダーであり、それは屡々1μm未満ともなる。フィ
ルム構成と乾燥フィルムの品質は特に重要である。ポリ
マーゲルスラッグ、ゲル化粒子、塵埃および汚れによっ
て発生する欠陥の許容度は、極めて低い。これにより、
吐出工程には特別な予防策が必要となる。塗布溶液は、
例えば高速濾過および高剪断に対して非常に安定してい
ることが必要とされる。
【0007】米国特許第5,597,680号、同第
5,597,681号および同第5,695,919号
明細書には、液体有機媒体中に分散されたコア−シェル
ポリマー粒子を含む画像形成要素用の塗布組成物が記載
されている。かかる塗布組成物は、安定であり、そして
高固体含量で低粘度を有する。しかし、これらのコア−
シェルポリマーと比較して同程度に良好な物理的および
機械的特性を有する乾燥した層が得られる有機溶媒系の
塗布組成物を提供することが必要とされている。
【0008】水分散性のポリマー粒子を含む水性塗布組
成物が、ある用途の場合に有用であることが報告されて
いる。例えば、それらは、写真乳剤層の付着促進層とし
て作用するようにフィルム支持体の“地塗”、即ち下塗
り層として用いられてきたし、また、米国特許第5,0
06,451号明細書に記載されるようなフィルム処理
後の帯電防止性の喪失を防ぐための、例えば五酸化バナ
ジウム帯電防止性下塗り層を覆うバリヤー層としても用
いられてきた。米国特許第5,679,505号明細書
には、ポリウレタンを含む保護オーバーコートを有する
改良された動画プリントフィルムが記載されている。好
ましくは、そのポリウレタンは、水分散性ポリウレタン
である。これらの塗布組成物は、環境の観点からは魅力
的ではあるが、その極端に高い蒸発熱に関連して、水の
蒸発速度が遅いことは、溶媒で運ばれる系では普通は遭
遇しないか、あるいは容易に克服できる、乾燥の問題を
引き起す。したがって、通常の有機溶媒の乾燥能力をも
つ製造方法にとっては、水性系の塗布組成物は、屡々、
非常に不満足な結果となる。更に、溶媒系の塗膜は、そ
の基体または被覆される層が感湿性であるときに好まし
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】低粘度で、かつ高固体
含有率の有用な有機溶媒系塗布組成物を得るための種々
なアプローチが試みられていることは、知られている。
前述した先行技術文献は、本発明のある態様と関係して
いるが、それらは、一層進歩した画像形成の応用に係る
溶媒によって運ばれる塗膜に関する物理的、化学的、お
よび製造上の要件の全てを同時に満足するものではな
い。よって、本発明の目的は、従来技術の問題および限
界を避けつつ、これら全ての要件を満足する塗布組成
物、およびかかる塗布組成物から塗布された層を有する
画像形成要素を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施態様によ
れば、本発明の画像形成要素は、少なくとも一層の画像
形成層および主として水混和性の有機溶媒を含む連続液
相中に分散された水性分散性ポリウレタンポリマー粒子
の分散液を含む組成物から塗布された少なくとも一層を
有する支持体材料を含んでなることが記載される。本発
明の更なる実施態様によれば、移動するフィルム支持体
上にポリウレタン層を塗布するための塗布組成物は、主
として水混和性の有機溶媒を含む連続液相中に分散され
た水性分散性ポリウレタンポリマー粒子の分散液を含
み、前記組成物が0.1〜20重量%の全固体含量の濃
度および0.5〜50センチポアズの粘度を有してなる
ことが記載される。本発明による塗布組成物は、特異な
塗布レオロジーを有し、優れたフィルム形成性と物理
的、機械的特性を有する画像形成要素用の層が提供され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成要素は、意図す
る特定の目的によって多くの異なるタイプからなるもの
であってよい。例えば、かかる要素には写真、電子写
真、静電写真、フォトサーモグラフ、マイグレーショ
ン、エレクトロサーモグラフ、誘電記録、および感熱色
素転写の画像形成要素が含まれる。写真要素には、種々
のポリマーフィルム、紙、ガラス等が含まれるが、当該
技術分野で周知の酢酸セルロースおよびポリエステル支
持体はいずれも好ましい。支持体の厚さは、重要ではな
い。50〜250μm(0.002〜0.10インチ)
の支持体の厚さが、典型的に用いられる。
【0012】広範囲の種類の異なる画像形成要素および
かかる要素の画像形成層の組成および機能に関する詳細
は、米国特許第5,340,676号明細書およびそれ
に記載された参考文献に与えられている。本発明は、
同’676号特許に記載される画像形成層および画像形
成要素のいずれかと共に有効に使用できる。
【0013】本発明の塗布組成物には有機溶媒の媒体中
に分散されたポリウレタンが含まれる。その塗布組成物
は、水性分散性ポリウレタンを水混和性有機溶媒あるい
は溶媒混合物に分散させることによって調製される。通
常の有機溶媒系ポリウレタン塗布組成物は、非常に粘稠
で、かつそのポリウレタンを溶解させるためのテトラヒ
ドロフラン、ジメチルホルムアミド、およびトルエンの
ような溶媒の使用を必要とする溶媒可溶性のポリウレタ
ンを使用する。このような溶媒は、環境または健康との
関係、あるいは画像形成要素の製造工程および溶媒回収
操作との不一致のために、好ましくない。後に示される
実施例で明らかとなるように、本発明では慣用の溶媒可
溶性のポリウレタンに比して、高い固体含量率でかなり
低い粘度を有し、かつ優れた物理的および機械的特性を
もつ乾燥した層を与える有機溶媒系塗布組成物が提供さ
れる。更に、本発明の塗布組成物には、アセトン、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチルおよび
酢酸プロピルのような一層望ましい溶媒が使用される。
【0014】水性ポリウレタン分散液の調製は、当該技
術分野で周知である。全ての調製方法は、二つの共通の
特徴を共有する。全ての場合に、第一の段階は、適当な
ジオールまたはポリオールと化学量論的に過剰量のジイ
ソシアネートまたはポリイソシアネートとの反応によっ
て中分子量のイソシアネート末端プレポリマーを生成さ
せることである。水に分散されるポリマーは、連鎖延長
前にプレポリマー中に導入されるか、あるいは連鎖延長
剤の一部として導入される水可溶性/分散性の基で官能
化される。したがって、小さい粒度の安定な分散液は、
屡々、外から添加される界面活性剤を使用することなし
に、調製される。
【0015】溶解工程では、そのイソシアネート末端ポ
リウレタンプレポリマーが、過剰な粘度が達成されるこ
とを防ぐために、溶液中で連鎖延長される。好ましい溶
媒はアセトンであり、よって、この工程は、度々、アセ
トン工程と呼ばれる。連鎖延長剤は、例えば、スルホネ
ート官能ジアミンであってよく、その場合は、水可溶性
/分散性の基は、連鎖延長段階時に導入される。連鎖延
長されたポリマーは、このようにして、より好適にはポ
リウレタン尿素として説明される。次いで、水が、高い
剪断撹拌の必要なしに、ポリマー溶液に添加されて、相
転換後に、水中ポリマー溶液の分散液が得られる。
【0016】プレポリマーの混合工程では、親水性に改
質されたイソシアネート末端プレポリマーが、水性分散
段階でジアミンまたはポリアミンで連鎖延長される。こ
の連鎖延長は、イソシアネート基の水よりもアミンとの
優先的反応性があるため可能となる。このアミンとの優
先的反応性を保持するため、水の温度が、水とイソシア
ネートとの間で有意な反応が起こる値を超えないように
することが必要である。この点で、イソシアネートの選
択が明らかに重要である。プレポリマーの混合工程は、
製造される水性ポリウレタン尿素の範囲の点で極めて柔
軟であり、そして、多量の溶媒の使用が不要で、かつ最
終のポリマーが溶媒で溶解される必要がないという主要
な利点を有する。
【0017】ケトアミン/ケトアジン工程は、プレポリ
マー混合工程の変形であるとみなしてよい。連鎖延長剤
は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーと直
接混合されるケトンブロックトジアミン(ケトアミン)
またはケトンブロックトヒドラジン(ケトアジン)であ
る。続く水分散段階時に、このケトアミンまたはケトア
ジンは加水分解されて、それぞれ遊離のジアミンまたは
ヒドラジンが発生し、それによって定量的な連鎖延長が
起る。プレポリマー混合工程を通じてのケトアミン工程
の利点は、それがより多くの水と反応する芳香族イソシ
アネートであることに基いて、水性ウレタンを得るのに
一層適した工程であるということである。
【0018】ホットメルト工程には、官能化されたイソ
シアネートポリウレタンプレポリマーを130℃を超え
る温度で尿素でキャッピングしてビウレットを生成させ
ることが含まれる。このキャップトポリウレタン(溶媒
が無くてもよい)は、約100℃で水に分散して粘度を
最小化し、メチロール基を発生させるホルムアルデヒド
と反応させることによって水の存在下で連鎖延長を実施
すると、順次自己縮合して所望の分子量増加が与えられ
る。
【0019】アニオン、カチオンまたはノニオン的に安
定化された水性ポリウレタン分散液が調製できる。アニ
オン分散液には、通常、カルボキシレートかスルホネー
トのいずれかで官能化したコモノマー、例えば、好適に
ヒンダート化したジヒドロキシカルボン酸(ジメチロー
ルプロピオン酸)またはジヒドロキシスルホン酸が含ま
れる。カチオン系は、第3級窒素原子を含むジオールの
導入によって調製され、それは、好適なアルキル化剤ま
たは酸を加えることによって第4級アンモニウムイオン
に変えられる。ノニオン的に安定化された水性ポリウレ
タンは、分枝状ポリエチレンオキシド鎖を有するジオー
ルまたはジイソシアネートコモノマーを用いて調製され
る。かかるポリウレタン分散液は、広いpH範囲にわたっ
てコロイド的に安定である。ノニオンとアニオンの安定
化の組合わせは、時々、小さい粒度と強い安定性の組合
わせを達成するために使用され、かかるポリウレタン分
散液は、屡々、“万能”ポリウレタン分散液と呼ばれ
る。
【0020】本発明のポリウレタン分散液の調製に有用
なポリオールには、ジオール(例えば、エチレングリコ
ール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサンジオールまたは前記のいずれかの混合物)とジ
カルボン酸もしくは無水物(コハク酸、アジピン酸、ス
ベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、マレイン酸およびこれら酸の無水物)から製
造されるポリエステルポリオール、カプロラクトンのよ
うなラクトンとジオールとを反応させたポリラクトン、
ポリプロピレングリコールのようなポリエーテル、およ
び前述のアルキルアクリレートまたはメタクリレートの
ようなアクリルエステルとカルボキシル、ヒドロキシ
ル、シアノ基および/またはグリシジル基のような官能
基を含むエチレン系不飽和モノマーとの付加重合によっ
て製造されたヒドロキシル末端ポリアクリル系誘導体が
含まれる。
【0021】使用できるジイソシアネートは次のとおり
である:トルエンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシア
ネート、2,3−ジメチルエチレンジイソシアネート、
1−メチルトリメチレンジイソシアネート、1,3−シ
クロペンチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキ
シレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシ
アネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス−(4−イ
ソシアナトシクロヘキシル)−メタン、4,4′−ジイ
ソシアナトジフェニルエーテル、テトラメチルキシレン
ジイソシアネート等。
【0022】イソシアネート基と反応性であり、アニオ
ンを形成できる基を有する化合物は次のとおりである:
ジヒドロキシプロピオン酸、ジメチロールプロピオン
酸、ジヒドロキシコハク酸およびジヒドロキシ安息香
酸。その他の好適な化合物は、モノサッカリド、例えば
グルコン酸、糖酸、ムチン酸等を酸化することによって
製造できるポリヒドロキシ酸である。
【0023】酸を中性化して、水分散性のためのアニオ
ン基を生成するのに用いられる好適な第3級アミンは、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリ
ン、ジエチルアニリン、トリフェニルアミン等である。
【0024】ポリウレタンの連鎖延長に好適なジアミン
には、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ヘキサメ
チレンジアミン、ヒドラジン、アミノエチルエタノール
アミン等が含まれる。
【0025】本発明の実施に好適な水性分散性ポリウレ
タンには、米国特許第5,876,910号および同第
5,932,405号明細書に記載されるようなシロキ
サン含有ポリウレタン、または米国特許第5,804,
360号明細書に記載されるポリウレタン/ビニルポリ
マー分散液が含まれる。
【0026】本発明の実施に有用な好適で市販されてい
る水性分散性ポリウレタンには、Witco 社より入手可能
なWitcobond W232およびW242、B.F.
Goodrich社から入手可能なSancure 898,8
15D,2260および12684、およびZeneca Res
ins 社より入手可能なNeorez R966が含まれ
る。
【0027】本発明の実施において、水性分散性ポリウ
レタンは、撹拌しながら、水混和性の有機溶媒または溶
媒混合物に加えられてよい。それに代えて、水混和性の
有機溶媒または溶媒混合物が、撹拌しながら水性分散性
ポリウレタンに加えられてもよい。水混和性の有機溶媒
とは、無限に水に溶解する溶媒を意味する。本発明の実
施に好ましい水混和性の有機溶媒には、アセトン、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパ
ノール、N−メチルピロリドン、プロピレングリコール
エーテル、プロピレングリコールエーテルエステル、エ
チレングリコールエーテル、エチレングリコールエーテ
ルエステル、およびそれらの混合物が含まれる。更に、
水に無限には溶解しない40重量%までの有機溶媒が、
水性分散性ポリウレタンに有機溶媒混合物を添加する
前、あるいは有機溶媒混合物に水性分散性ポリウレタン
を添加する前に、水性分散性溶媒に加えられてもよい。
水混和性の有機溶媒との混合物に用いられてよい有機溶
媒には、メチルエチルケトン、ブタノール、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ト
ルエン、および溶媒塗布用に普通用いられるその他の有
機溶媒が含まれる。有機媒体中に分散された水性分散性
ポリウレタンを含む本発明の塗布組成物では、その連続
相(即ち、液相)に、50重量%未満、好ましくは30
重量%未満、そして最も好ましくは20重量%未満の水
が含まれ、その残りは、前記の有機溶媒または有機溶媒
混合物である。
【0028】水性分散性ポリウレタンが、そのように多
量のメタノールまたはアセトンのような有機溶媒の添加
に耐えられるということは、驚くべき結果であった。対
照的に、ビニルラテックスポリマーのようなその他の水
性分散性ポリマーでは、そのラテックスに例えばメタノ
ールを添加すると、凝集してしまう。事実、ポリマーラ
テックスにメタノールを添加することは、固体ポリマー
を単離するのに使われる普通の方法である。
【0029】本発明の塗布組成物には、米国特許第5,
597,680号、同第5,597,681号および同
第5,695,919号明細書に記載される溶媒分散性
コア−シェルポリマーと分散性ポリウレタンとの混合物
が含まれる。本発明の塗布組成物には、また、約70重
量%まで、好ましくは約50重量%までの溶液ポリマー
が含まれてもよい。この溶液ポリマーは、所望の溶媒媒
体に溶解されているものとして定義され、これらには、
アクリルポリマー、セルロースエステル、硝酸セルロー
ス等が含まれる。
【0030】本発明による塗布組成物には、また、アル
デヒド、エポキシ化合物、多官能性アジリジン、ビニル
スルホン、メトキシアルキルメラミン、トリアジン、ポ
リイソシアネート、ジヒドロキシジオキサンのようなジ
オキサン誘導体、カルボジイミド等を含む好適な架橋剤
も含まれる。架橋剤は、塗布組成物中に存在する分散ポ
リマーおよび/または溶液ポリマーの官能基と反応して
もよい。
【0031】当該技術分野で周知の艶消剤が、また、本
発明の塗布組成物に使用されてもよく、かかる艶消剤
は、Research Disclosure 、第308119項、198
9年12月発行、第1008〜1009頁に記載されて
いる。ポリマー艶消粒子が使用されるときには、そのポ
リマーには、塗布層に対する艶消粒子の改善された付着
性を促進するため、分子間架橋あるいは架橋剤との反応
によってバインダーポリマーと共有結合を形成できる反
応性の官能基が含まれてもよい。好適な反応性官能基に
は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボジイミド、エ
ポキシド、アジリジン、ビニルスルホン、スルフィン
酸、活性メチレン、アミノ、アミド、アリル等が含まれ
る。
【0032】本発明の塗布組成物には、また、本発明に
よる画像要素のすべり摩擦を減らすための滑剤または滑
剤の組合わせが含まれてもよい。典型的な滑剤には、
(1)例えば米国特許第3,489,567号、同第
3,080,317号、同第3,042,522号、同
第4,004,927号および同第4,047,958
号明細書、並びに英国特許第955,061号および同
第1,143,118号明細書に開示されるシリコン系
材料;(2)米国特許第2,454,043号、同第
2,732,305号、同第2,976,148号、同
第3,206,311号、同第3,933,516号、
同第2,588,765号、同第3,121,060
号、同第3,502,473号、同第3,042,22
2号、および同第4,427,964号明細書、英国特
許第1,263,722号、同第1,198,387
号、同第1,430,997号、同第1,466,30
4号、同第1,320,757号、同第1,320,5
65号および同第1,320,756号明細書、および
独国特許第1,284,295号および同第1,28
4,294号明細書に開示される、高級脂肪酸およびそ
の誘導体、高級アルコールおよびその誘導体、高級脂肪
酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、
高級脂肪酸の多価アルコールエステル等;(3)カルナ
ウバ蝋、天然および合成蝋、石油蝋、鉱蝋等のような液
状パラフィンおよびパラフィンまたはワックス様物質;
(4)ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(トリフ
ルオロクロロエチレン)、ポリ(フッ化ビニリデン)、
ポリ(トリフルオロクロロエチレン−co−塩化ビニ
ル)、ペルフルオロアルキル側鎖を有するポリ(メタ)
アクリレート、ポリ(イタコネート)、またはポリ(メ
タ)アクリルアミドを含む、ペルフルオロ−、またはフ
ルオロ−、またはフルオロクロロ−含有物質等、が含ま
れる。本発明に有用な滑剤は、Research Disclosure
第308119項、1989年12月発行、第1006
頁に更に詳細に記載されている。
【0033】本発明の塗布組成物に使用できるその他の
追加の化合物には、界面活性剤、塗工助剤、凝集助剤、
非導電性金属酸化物粒子のような無機充填剤、粒状、針
状またはコア−シェル状の導電性金属酸化物粒子、カー
ボンブラック、磁性粒子、顔料、色素、殺生剤、UVお
よび熱安定剤、および画像形成分野で周知のその他の添
加剤が含まれる。
【0034】本発明の組成物は、当該技術分野で周知の
塗布方法によって、0.5〜50センチポアズ(より好
ましくは、0.5〜20センチポアズ)の粘度を有する
0.1〜20重量%(より好ましくは、3〜10重量
%)の全固体含量を含む溶媒塗布配合物として塗布され
てよい。例えば、ホッパー塗布、グラビア塗布、スキム
パン/エアナイフ塗布、およびその他の方法が、非常に
満足しうる結果をもって用いられる。この組成物は、特
に、移動するフィルム支持体上にポリウレタン層を塗布
するのに有用である。塗膜は、150℃までの温度で乾
燥されて、20mg/m2 〜10g/m2 、より好ましく
は、約100mg/m2 〜3g/m2 の乾燥塗膜重量を得
る。
【0035】本発明の塗布組成物は、種々の画像形成の
用途に有用である。それらは、下塗り層、裏打ち層、中
間層、オーバーコート層、受容層、バリヤー層、ストリ
ッピング層、媒染層、キンク防止層、帯電防止層、透明
磁気記録層等に使用できる。
【0036】本発明の特定の実施態様によれば、本発明
の塗布組成物は、帯電防止層を覆う保護オーバーコート
層を付与するために用いられる。写真工業では、静電荷
の蓄積の問題を克服するため、写真要素に帯電防止層
(即ち、導電層)を設けることは、慣用のプラクテイス
である。しかしながら、写真処理溶液中の薬剤が帯電防
止層における導電性化合物と反応し、あるいはこれを溶
解させる可能性があり、それによって所望の帯電防止特
性を減少し、またはこれを完全に喪失させることが屡々
ある。この問題を克服するため、帯電防止層は、度々、
それを化学的に隔離するための保護層で上塗りされる。
そして、裏面(つまり、写真乳剤層の反対側)の帯電防
止層では、その保護層が、また、写真製品に耐掻ききず
性および耐磨耗性を与えるのに役立ち、更に、その帯電
防止層の電気的導通を破壊する掻ききずによる帯電防止
性の喪失を防ぐのにも役立つこととなる。
【0037】帯電防止層の保護オーバーコートとして有
用な塗布組成物は、多くの特有の要件を満足しなければ
ならない。塗布組成物は、掻ききずおよび磨耗、または
導電性物質のフィルム処理薬剤に対する露出の結果とし
ての帯電防止特性の減少から帯電防止層を保護するため
に、高固体含量で、低粘度の配合物から厚い乾燥された
層を塗布することが可能でなければならない。塗布組成
物は、良好な可使時間を示し、かつ、濾過、送出および
塗布操作中の高剪断下で安定していなければならない。
塗布組成物は、また、写真支持体の製造の際に使われる
極端に短い乾燥サイクル下で、高品質で透明度の高いフ
ィルムが形成されなければならない。更に、この塗膜
は、写真工業で普通使用される環境的に受け入れられる
溶媒から塗布されねばならない。驚くべきことに、本発
明の塗布組成物は、従来技術の問題および限界を回避し
つつ、これらの全ての要件を満足している。好ましい実
施態様では、帯電防止層を覆うオーバーコート層の形成
用に本発明の実施で用いられるポリウレタンは、また、
少なくとも50%の破断点引張伸びおよび2%の伸びで
測定されて少なくとも50,000ポンド/インチ2
ヤング率(これらの特性は、ASTM D882に定め
られる手順に従って決定される)を有する脂肪族ポリウ
レタンとして定義される。本発明で有用な市販の好適な
水性分散性ポリウレタンには、Witco 社より入手可能な
Witcobond W232およびW242、および
B.F.Goodrich社より入手可能なSancure 89
8,815D、および12684が含まれる。
【0038】本発明のある実施態様によって作製される
オーバーコート層は、当該技術分野で周知の種々の帯電
防止層と共に良好に使用することができる。特に有用な
帯電防止層には、例えば、前述した米国特許第4,07
0,189号、同第4,203,769号、同第4,2
37,194号、同第4,308,332号および4,
526,706号に記載されるものが含まれる。
【0039】米国特許第4,203,769号明細書に
記載される帯電防止層は、五酸化バナジウムの水性コロ
イド溶液を塗布することによって作製される。好ましく
は、その五酸化バナジウムは銀でドープされる。塩化ビ
ニリデン含有ターポリマーラテックスまたはポリエステ
ルアイオノマー分散液のようなポリマーバインダーは、
好ましくは、帯電防止層との結合性を改善し、かつアン
ダーコート層に対する付着性を改善するために帯電防止
層に使用される。ポリマーバインダー対五酸化バナジウ
ムの重量比は、約1:5〜200:1の範囲であってよ
いが、好ましくは、1:1〜10:1である。この帯電
防止性塗布配合物には、また、塗工性を改善するため、
湿潤助剤を含んでもよい。典型的に、帯電防止層は、約
1〜200mg/m2 の乾燥付着量で塗布される。
【0040】米国特許第4,070,189号明細書に
記載される帯電防止層には、疎水性バインダーと共に架
橋ビニルベンゼン第4級アンモニウムポリマーが含まれ
るが、バインダー対帯電防止性架橋ポリマーの重量比
は、約10:1〜1:1である。
【0041】米国特許第4,237,194号、同第
4,308,332号および同第4,526,706号
明細書に記載される帯電防止組成物には、凝集されて、
カチオン的に安定化されたラテックスとポリアニリンの
酸性付加塩の半導体が含まれ、そこでは、ラテックスと
半導体は、半導体が凝集前にラテックスと会合している
ように選定される。特に好ましいラテックスバインダー
には、カチオン的に安定化され、凝集された、実質的に
線状のポリウレタンが含まれる。帯電防止性塗布組成物
におけるポリマーラテックス粒子対ポリアニリンの重量
比は、広い範囲で変えることができる。この重量比の有
用な範囲は、約1:1〜20:1である。典型的には、
この帯電防止層の乾燥塗膜重量は、約40mg/m2 以下
である。
【0042】本発明の要素に有用な追加の帯電防止層に
は、導電性の微粉を含有するものが含まれる。かかる帯
電防止層は、一般に、フィルムの処理液から保護される
必要はないが、それらは、やはり、オーバーコート層に
よって掻ききずおよび磨耗から保護されることが好まし
い。本発明での使用に適する代表的な導電性微粉の例に
は、導電性のTiO2 ,SnO2 ,Al2 3 ,ZrO
3 ,In2 3 ,MgO,ZnSb2 6 ,InSbO
4 ,TiB2 ,NbB2 ,TaB2 ,CrB2,Mo
B,WB,LaB6 ,ZrN,TiN,TiCおよびW
Cが含まれる。好適な市販の微粉には、Keeling & Walk
er社製のSTANOSTAT粉体、三菱金属(株)製の
T1および石原産業(株)製のFS−10Pのようなア
ンチモンがドープされた酸化錫、および日産化学(株)
製のCelnax CX−Zのようなアンチモン酸亜鉛
等が含まれる。また、チタン酸カリウムまたは二酸化チ
タンのような非導電性金属の酸化物粒子のコア上に被覆
されたアンチモンがドープされた酸化錫のような導電性
金属の酸化物のシェルを有する粉体が含まれる。このよ
うなコア−シェル粒子は、米国特許第4,845,36
9号および同第5,116,666号明細書に記載され
ており、そして、例えば、大塚化学(株)製のDent
all WK200、三菱金属(株)製のW1、および
DuPont社製のZelec ECP−T−MZとして市販
されている。導電性の微粉は、実質的に、球形である粒
子を含んでよく、またそれらは、ウイスカー、繊維また
はその他の幾何学的形状であってもよい。
【0043】特に好ましい実施態様では、本発明の画像
形成要素は、画像形成層が放射線感光性のハロゲン化銀
乳剤層である、写真フィルム、写真印画紙、写真ガラス
板のような写真要素である。かかる乳剤層には、典型的
にフィルム形成性親水性コロイドが含まれる。このうち
最も普通に使用されるものはゼラチンであり、ゼラチン
は、本発明の使用に最も好ましい材料である。有用なゼ
ラチンには、アルカリ処理ゼラチン(牛骨または皮革ゼ
ラチン)、酸処理ゼラチン(豚皮ゼラチン)およびアセ
チル化ゼラチン、フタレート化ゼラチン等のようなゼラ
チン誘導体が含まれる。単独で、あるいはゼラチンと組
合わせて使用できるその他の親水性コロイドには、デキ
ストラン、アラビアゴム、ゼイン、カゼイン、ペクチ
ン、コラーゲン誘導体、コロジオン、寒天、クズウコ
ン、アルブミン等が含まれる。更にその他の有用な親水
性コロイドには、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
アミド、ポリ(ビニルピロリドン)のような水溶性ポリ
ビニル化合物がある。
【0044】本発明の写真要素は、一層の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤を有する支持体を含む単一の白黒要素または
単色要素であってよく、また、それらは、多層および/
または多色要素であってもよい。
【0045】本発明のカラー写真要素には、スペクトル
の三原色域のそれぞれに感光性の色素画像形成ユニット
が含まれる。各ユニットは、単一のハロゲン化銀乳剤
層、あるいはスペクトルの所定域に感光性の多層の乳剤
層からなってよい。画像形成ユニットの層を含む、要素
の複数層は、当該技術分野で周知であるような種々の順
に配置されてもよい。
【0046】本発明による好ましい写真要素には、イエ
ロー画像色素供与物質を含む少なくとも一層の青感性ハ
ロゲン化銀乳剤層、マゼンタ画像色素供与物質を含む少
なくとも一層の緑感性ハロゲン化銀乳剤層およびシアン
画像色素供与物質を含む少なくとも一層の赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を有する支持体が含まれる。
【0047】乳剤層に加えて、本発明の要素には、オー
バーコート層、スペーサ層、フィルター層、中間層、ハ
レーション防止層、pH低減層(時に、酸性層および中性
化層ともいう。)、タイミング層、不透明反射層、不透
明光吸収層等のような写真要素に慣用の補助層が含まれ
てもよい。支持体は、写真要素と共に用いられるいかな
る好適な支持体であってもよい。典型的な支持体には、
ポリマーフィルム、紙(ポリマー被覆紙を含む)、ガラ
ス等が含まれる。本発明の支持体および写真要素のその
他の層についての詳細は、Research Disclosure 、第3
6544項、1994年9月に含まれている。
【0048】本発明の写真要素で使用される感光性ハロ
ゲン化銀乳剤には、粗粒、中粒または細粒のハロゲン化
銀結晶あるいはこれらの混合物が含まれてよく、そし
て、塩化銀、臭化銀、臭沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、
塩臭沃化銀、およびこれらの混合物のようなハロゲン化
銀からなってよい。この乳剤は、例えば、平板状粒子の
感光性ハロゲン化銀乳剤であってよい。乳剤は、ネガ型
または直接ポジ乳剤であってよい。これらは、主として
ハロゲン化銀粒子の表面に、あるいはハロゲン化銀粒子
の内部に潜像が形成される。これらは、通常の手法によ
って、化学増感および分光増感されてよい。乳剤は、他
の親水性コロイドが通常の手法によって用いられてもよ
いが、典型的にはゼラチン乳剤である。ハロゲン化銀乳
剤についての詳細は、Research Disclosure 、第365
44項、1994年9月、およびその掲載参照文献に含
まれている。
【0049】本発明で使用される写真ハロゲン化銀乳剤
には、当該写真分野で慣用のその他の添加剤が含まれて
もよい。有用な添加剤は、例えば、Research Disclosur
e 、第36544項、1994年9月に記載されてい
る。有用な添加剤には、分光増感色素、減感剤、カブリ
防止剤、マスキングカプラー、DIRカプラー、DIR
化合物、汚れ防止剤、画像色素安定化剤、フィルター色
素およびUV吸収剤のような吸収物質、光散乱物質、塗
工助剤、可塑剤および滑剤等が含まれる。
【0050】写真要素に使用される色素画像供与物質に
もよるが、その色素画像供与物質は、ハロゲン化銀乳剤
層中に、または、該乳剤層に関係する別個の層中に含ま
れてよい。色素画像供与物質は、当該技術分野で公知の
任意の数、例えば、色素形成カプラー、漂白可能色素、
色素現像薬およびレドックス色素解放剤であってよく、
そして使用される特定のものは、要素の性質、および所
望される画像タイプに左右される。
【0051】別個の溶液で処理するように設計された慣
用のカラー物質と共に使用される色素画像供与物質は、
好ましくは、色素形成カプラー、即ち、酸化された現像
主薬と結合して、色素を形成する化合物である。シアン
色素画像を形成する好ましいカプラーは、フェノールお
よびナフトールである。マゼンタ色素画像を形成する好
ましいカプラーは、ピラゾロンおよびピラゾロトリアゾ
ールである。イエロー色素画像を形成する好ましいカプ
ラーは、ベンゾイルアセトアニリドおよびピバリルアセ
トアニリドである。
【0052】
【実施例】以下の実施例は、本発明を説明するために使
用される。しかしながら、本発明は、これらで説明する
実施例に限定されないことが理解されるべきである。
【0053】これらの実施例によれば、溶媒分散性ポリ
ウレタンを含む塗布組成物の利点が説明されているが、
特に、本発明の塗布組成物は、相分離および凝集に対す
る良好な安定性、および低い湿潤付着量で高い乾燥塗膜
量が得られる塗膜に係る優れたレオロジー特性を有し、
そして、かかる塗布組成物から塗布された層を含む本発
明による画像形成要素は、良好な光学的透明性、良好な
バリヤー特性および優れた耐磨耗性を示していることが
わかる。
【0054】本発明による分散されたポリウレタンの使
用についての最も意義のある利点は、他の高分子量の溶
媒可溶性ポリマーに比較したとき、高い固体含量で達成
される低い溶液粘度である。以下の表は、メタノール−
アセトン混合溶液中での溶媒分散性ポリウレタン(Witc
oband W232、Witco 社)に対して塩化メチレン−可溶性
ポリメチルメタクリレート(Elvacite 2041 、ICI Chem
ical社)および塩化メチレン−可溶性ポリウレタン(Mo
rthane CA-139 、Morton Chemical 社)の高固体含量で
の溶液粘度を比較している。それによれば、本発明の溶
媒−分散性ポリウレタン組成物は、慣用の溶媒−可溶性
アクリル系樹脂および当該技術分野で公知のポリウレタ
ンに比して、劇的に低い粘度を与えていることがわか
る。
【0055】
【表1】
【0056】実施例1:下塗りされたポリエステル支持
体を、先ず、アクリロニトリル、塩化ビニリデンおよび
アクリル酸からなる下塗ターポリマーを、最終の塗布重
量が約90mg/m2 であるように、延伸および幅出しす
る前に、支持体の両面に塗布することによって作製し
た。次いで、この下塗りされたポリエステル支持体の片
側に、帯電防止剤の配合物を約12mg/m2 の全乾燥塗
膜量を与えるように塗布した。以下の成分からなる帯電
防止剤の配合物を、0.078%の全固体で調製した。 Eastman Kodak ターポリマー、30%固体* 0.094% 五酸化バナジウムコロイド分散液、0.57%固体 4.972% Triton X-100 (Rohm & Haas 社)、10%固体 0.212% 脱イオン水 94.722% * 下塗り塗布に記載されるターポリマー
【0057】前記帯電防止剤塗膜に、約1000mg/m
2 の乾燥塗膜量を与えるように保護層を塗布した。この
保護オーバーコート層は、次の成分からなっていた。 Witcobond W232水性ポリウレタン分散液(Witco Chemical 社)、30%固体 12.50% Michemlube 160 (Michelman Chemical社)、10%固体 0.20% メタノール 47.90% アセトン 30.80% 水 8.60%
【0058】前記組成物は、3.75%の全固体を有し
ていたが、その粘度は、単に2.8センチポアズであっ
た。保護オーバーコートは、透明で、滑らかで、処理液
に対する耐磨耗性と耐化学バリヤー性の両者を帯電防止
層に付与した。100サイクルの間125gの荷重下、
CS10Fホイールで磨耗させた保護オーバーコートに
係るテーバー磨耗の曇り度%(ASTM D1044を
用いて)は、12.5%であったが、これは、非常に良
好な磨耗保護を示している。支持体構造体の内部電気抵
抗(R.A.Elder の“Resistivity Measurements on Buri
ed ConductiveLayers(埋設導電層に係る抵抗測定
値)”、EOS/ESDシンポジウム議事録、1990
年9月、第251〜254頁に記載の塩橋法を用いて測
定された)は、約7.8log Ω/平方であり、標準EC
P−2カラープリントプロセスで支持体を処理した後も
変わらなかった。保護オーバーコートに係る摩擦係数
(摩擦係数は、ANSIIT9.4−1992に定めら
れる方法を用いて測定された)は、0.15であった
が、これは、多くの写真フィルムのバッキング用途に望
ましいものである。
【0059】実施例2:下塗りされない三酢酸セルロー
ス支持体の片面に、帯電防止剤の配合物を約30mg/m
2 の最終塗膜量を与えるように塗布した。以下の成分か
らなる帯電防止剤配合物を0.20%の全固体で調製し
た。 硝酸セルロース(SNPE North America社) 0.16% 五酸化バナジウムコロイド分散液、0.57%固体 6.84% アセトン 40.00% エタノール 47.00% 脱イオン水 6.00%
【0060】前記帯電防止性塗膜に、保護オーバーコー
ト層を1000mg/m2 で塗布した。この保護オーバー
コートの配合物は、次の成分からなっていた。 Witcobond W232 (Witco Chemical社)、30%固体 7.50% Nissan IPA-ST シリカ(Nissan Chemical 社)、30%固体 5.00% Michemlube 160 (Michelman Chemical社)、10%固体 0.20% メタノール 53.00% 酢酸エチル 34.30%
【0061】前記組成物は、3.75%の全固体を有し
ていたが、その粘度は単に2.1センチポアズであっ
た。オーバーコートは、帯電防止剤層の上に、透明で、
滑らかな保護層を与えた。テーバー磨耗の曇り度%は、
低い9.2%であった。よって、これは、保護オーバー
コートの良好な耐磨耗性を示す。この構造体の内部電気
抵抗は、8.2log Ω/平方であり、標準C−41 K
odacolorプロセスで支持体を処理した後も変化
しなかった。保護オーバーコートの摩擦係数は0.20
であったが、これは、多くの写真フィルムのバッキング
用途に望ましい範囲内である。
【0062】実施例3:帯電防止剤の配合物を実施例1
に記載したように調製して、これを約12mg/m2 の乾
燥塗膜量を与えるように下塗りされたポリエステル支持
体の片面に塗布した。この帯電防止層に、米国特許第
5,597,680号、および同第5,597,681
号明細書に記載されるもののような、溶媒分散性ポリウ
レタンと分散されたコア−シェルポリマー粒子の両者を
含む保護層を塗布した。このコア−シェル粒子は、ポリ
メチルメタクリレートを含むコアと、80重量%のメチ
ルメタクリレートおよび20重量%のメタクリル酸のコ
ポリマーを含むシェルとからなり、このコア対シェルの
重量比は70/20に等しいものであった。この保護オ
ーバーコート層は、次の成分からなっていた。 Witcobond W232 (Witco Chemical社)、30%固体 7.50% コア−シェルポリマー粒子、1.50%固体 15.00% Michemlube 160 (Michelman Chemical社)、10%固体 0.20% メタノール 51.30% アセトン 33.70% 水 5.80%
【0063】前記3.47%固体の組成物は、2.6セ
ンチポアズの粘度を有していた。それを保護オーバーコ
ートとして、帯電防止剤層上に約1000mg/m2 の乾
燥塗膜量を与えるように塗布した。この構造体は、約
8.1log Ω/平方の内部電気抵抗を有し、標準ECP
−2 Color Printプロセスで処理したとき
にも変らなかった。その保護オーバーコートのテーバー
磨耗曇り度%は11.0%であり、その摩擦係数は0.
18であった。
【0064】実施例4:帯電防止剤の配合物を実施例2
に記載したように調製し、これを、下塗りしない三酢酸
セルロースの支持体の片面に、約12mg/m2 の乾燥塗
膜量を与えるように塗布した。この帯電防止層に、溶媒
分散性ポリウレタンと溶媒可溶性硝酸セルロースポリマ
ーの両者を含む保護オーバーコートを塗布した。この保
護層は、次の成分からなっていた。 Witcobond W232 (Witco Chemical社)、30%固体 7.50% 硝酸セルロース(SNPE North America社) 2.10% Michemlube 124 (Michelman Chemical社)、10%固体 0.20% メタノール 51.30% アセトン 33.10% 水 5.80%
【0065】前記組成物は、1.5センチポアズの粘度
を有し、これを保護オーバーコートとして約1000mg
/m2 の乾燥塗膜量を与えるように帯電防止層上に塗布
した。この構造体は、約8.2log Ω/平方の内部電気
抵抗を有し、標準ECP−2Color Printプ
ロセスで処理したときにも変らなかった。この保護オー
バーコートのテーバー磨耗曇り度%は13.5%であ
り、その摩擦係数は0.21であった。
【0066】実施例5:帯電防止層とポリエステル基材
との間の接着性を改善するための下塗り液を、以下に示
すような成分から調製した。 Witcobond W232、30%固体 3.34% メタノール 58.00% アセトン 38.66%
【0067】この下塗り液を、下塗りしていないポリエ
ステル支持体に100mg/m2 で塗布して、乾燥した。
実施例1に記載した帯電防止剤の配合物を調製し、これ
を下塗り層上に約12mg/m2 で塗布して、乾燥した。
次に、実施例1に記載した保護オーバーコート配合物を
調製し、これを帯電防止層上に約1000mg/m2 で塗
布して、乾燥した。これらの塗膜は、透明で、滑らか
で、ポリエステル基材に対して良好な接着力を有してい
た。その帯電防止層は、7.9log Ω/平方の内部電気
抵抗値で測定されるように良好な導電性を有していた。
【0068】実施例6:導電性金属酸化物の帯電防止層
の配合物を、次の組成物に示されるようなアンチモン酸
インジウム粒子で調製した。 Witcobond W232、30%固体 0.66% アンチモン酸インジウムのメタノール分散液、20.5% 固体(Nissan Chemical 社) 3.90% メタノール 57.26% アセトン 38.18%
【0069】この帯電防止剤の配合物を、下塗りしてい
ない三酢酸セルロース基材上に約300mg/m2 で塗布
して、乾燥した。この塗膜は、透明で、滑らかであり、
三酢酸セルロース基材に対して良好な接着性を有してい
た。この帯電防止層の内部電気抵抗は、7.7log Ω/
平方であった。
【0070】
【発明の効果】前記実施例で示されるように、本発明に
使用される塗布組成物、即ち、連続相としての液体有機
媒体と分散相としてのポリウレタンポリマー粒子を含む
組成物は、画像形成要素の製造において典型的に用いら
れるように、高速乾燥条件下で連続フィルムを形成する
ことができる。画像形成要素に普通含まれる広範囲の種
類の層のいずれもが、本発明の分散性ポリウレタン粒子
を使用することによって性能特性を向上させることがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体を、画像形成層および主として水
    混和性の有機溶媒を含む連続液相中に分散された水性分
    散性ポリウレタンポリマー粒子の分散液を含む組成物か
    らなる少なくとも一層で塗布することを含んでなる、画
    像形成工程で用いるための画像形成要素の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記連続液相が30重量%未満の水を含
    む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 支持体上に帯電防止層を塗布することを
    更に含み、そして、前記水性分散性ポリウレタンポリマ
    ー粒子の分散液を含む組成物からなる少なくとも一層が
    帯電防止層を覆う保護オーバーコート層である、請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 主として水混和性の有機溶媒を含む連続
    液相中に分散された水性分散性ポリウレタンポリマー粒
    子の分散液を含む塗布組成物が、0.1〜20重量%の
    総固体濃度および0.5〜50センチポアズの粘度を有
    する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
JP11333984A 1998-12-01 1999-11-25 塗布組成物および溶媒分散されたポリウレタンを含む層を有する画像形成要素 Pending JP2000167481A (ja)

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