JP2000167370A - 粉粒体処理装置 - Google Patents

粉粒体処理装置

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JP2000167370A
JP2000167370A JP10347236A JP34723698A JP2000167370A JP 2000167370 A JP2000167370 A JP 2000167370A JP 10347236 A JP10347236 A JP 10347236A JP 34723698 A JP34723698 A JP 34723698A JP 2000167370 A JP2000167370 A JP 2000167370A
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JP10347236A
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English (en)
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Kiyoshi Urayama
清 浦山
Masashi Kato
正史 加藤
Hisato Naganori
久登 永徳
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Hosokawa Micron Corp
Original Assignee
Hosokawa Micron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の処理能力を増大させつつコンパク
トな構成を有する粉粒体処理装置を提供する。 【解決手段】 被処理物1を加圧しながら攪拌するため
に円筒状の受け面2を内周部に有する筒状回転体Rを、
その軸心Xの回りに駆動回転自在に設けると共に、被処
理物1を受け面2との間で加圧するインナーピース3
を、受け面2に近接するよう筒状回転体Rの内部に配置
し、受け面2に付着した被処理物1を除去するための掻
取部材4を備えた粉粒体処理装置であって、軸心Xを横
方向に延出させて筒状回転体Rを取り付けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物を加圧し
ながら攪拌するために円筒状の受け面を内周部に有する
筒状回転体を、その軸心の回りに駆動回転自在に設ける
と共に、前記被処理物を前記受け面との間で加圧するイ
ンナーピースを、前記受け面に近接するよう前記筒状回
転体の内部に配置し、前記受け面に付着した前記被処理
物を除去するための掻取部材を備えた粉粒体処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粉粒体処理装置として
は、例えば図7に示すごとく、上下方向に延出する軸心
X回りに筒状回転体Rを回転させ、筒状回転体Rの内周
部に形成した受け面2に被処理物1である粉粒体等を押
し付け、インナーピース3との協働によって粉粒体に押
圧力あるいはせん断力を付与して粉粒体どうしの粗混合
や複合化の他、精密混合あるいは粉粒体の形状制御等の
各種処理を行っていた。このうち特に、複合化とは、複
数の原料を混ぜ合わせたものに加圧力およびせん断力を
加えて特定の原料の表面に他の原料を融合し、一体化す
ることをいう。また、精密混合とは、異種の原料を単一
粒子レベルで均一に分散させた状態に混合することをい
う。さらに、形状制御とは、例えば、複数の原料に加圧
力あるいはせん断力を作用させて、球状を有しない特定
の原料の表面に他の原料を付着させ、当該特定の原料を
球状に整形すること等をいう他、球状を有しない原料に
加圧力等を作用させてその一部を破砕し、当該原料を球
状に整形すること等をいう。尚、これらの処理を総称し
てメカノフュージョン処理という場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置では、前記受け面2が立設した状態に設けてあったか
ら、受け面2に押し付けられる被処理物1に作用する重
力の影響で、被処理物1は下方に移動し、受け面2の下
方側ほど被処理物1の堆積量が増大する。この結果、前
記受け面2と前記インナーピース3との間に形成される
押圧空間14において、被処理物1の分布にバラつきが
生じ、実際に有効な粉粒体処理を行える領域が少なくな
る。また、被処理物1の分布が乱れることで、筒状回転
体Rの駆動負荷が高まり、筒状回転体Rを適切な状態で
回転することが不可能となって、粉粒体処理が十分でな
くなるおそれがあった。
【0004】さらに、従来の粉粒体処理装置を用いて一
度に多くの被処理物1を処理しようとする場合には、前
記受け面2の高さを高くするか、前記受け面2の回転半
径を大きくして受け面2の面積を増大させることが考え
られる。しかし、受け面2の高さを高くしたとしても、
下方側ほど粉粒体が多く堆積するという現象を完全に除
去することは困難である。一方、受け面2の回転半径を
大きくしたとしても、インナーピース3との協働による
押付力は一種の回転抵抗となり、回転半径が大きいほど
モーメントアームが増大して当該抵抗が大きくなるか
ら、筒状回転体Rの駆動装置が非常に大掛かりなものに
なる。
【0005】本発明の目的は、上記従来の問題点を解消
し、被処理物の処理能力を増大させつつコンパクトな構
成を有する粉粒体処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成1〕本発明の粉粒
体処理装置は、請求項1に示すごとく、軸心Xを横方向
に延出させて筒状回転体Rを取り付けてある点に特徴を
有する。 〔作用効果〕本構成のごとく、筒状回転体の軸心を横方
向に延出させておくと、被処理物に作用する重力の影響
は筒状回転体の受け面の何れの位置においても同一とな
る。よって、被処理物は受け面の全域に均等に押し付け
られる。よって、装置の内部に投入した被処理物の略全
体が均等に処理され、品質の安定した製品を得ることが
できる。
【0007】また、筒状回転体の軸心を横方向に延出さ
せておけば、受け面の面積を増大させるべく筒状回転体
を軸心の延出方向に沿って延長することは比較的容易で
ある。ただし、受け面の面積を増大させる場合には駆動
装置の能力を強化する必要が生じたり、粉粒体処理装置
の占有面積が増大するという不都合が生じる。しかし、
(従来の技術) の欄で述べたような縦軸 回りに回転す
る筒状回転体の回転半径を増大させる場合に比べると、
本構成における粉粒体処理装置の大型化は極めて軽微な
もので済む。例えば、従来の筒状回転体の場合では、受
け面の面積を二倍にする場合を考えると、縦軸回転の筒
状回転体の場合では回転半径を二倍にする必要がある
が、この結果、筒状回転体の占有面積は四倍に拡大され
てしまう。しかし、本構成であれば、筒状回転体の長さ
を単に二倍に延長するだけで済むから、装置全体の占有
面積は約二倍に増大されるだけである。
【0008】さらに、受け面の面積を拡大する場合の動
力負荷の増大を考慮すると、縦軸回転の筒状回転体で
は、筒状回転体の半径の増大に伴ってインナーピースの
モーメントアームも増大するから、回転に必要な駆動力
が直接的に増大する。その上、インナーピースと受け面
との距離を適切に確保するためには、インナーピースの
撓みを防止すべくインナーピースそのものを相当に補強
しなければならない。しかし、本構成のごとく横軸回転
の筒状回転体の場合には、筒状回転体の長さが延長さ
れ、受け面の面積が増大して回転負荷が多少増大するも
のの、インナーピースのモーメントアームが増大するこ
とはない。よって回転駆動力の増強およびインナーピー
スそのものの強化程度を軽減することができ、結果的に
コンパクトな装置とすることができるのである。
【0009】〔構成2〕本発明の粉粒体処理装置は、請
求項2に示すごとく、前記掻取部材4を、前記筒状回転
体Rの回転方向に沿って前記インナーピース3の下手側
に配置し、前記軸心Xを中心として、前記インナーピー
ス3と前記掻取部材4とのなす角度を45度以上90度
以下に設定することができる。 〔作用効果〕本構成のごとく、インナーピースと掻取部
材とを45度以上90度以下の範囲に配置しておけば、
インナーピースで押圧され、受け面に押し付けられた被
処理物を速やかに除去することができる。被処理物の処
理効率を向上させるためには、インナーピースによる連
続的な押圧力を被処理物に付与するのが望ましい。この
点において、上記のごとくインナーピースで押圧した被
処理物を速やかに除去することは、除去される際に何れ
かの方向に飛散させられた被処理物が、インナーピース
の上手側に位置する受け面の何れかの位置に再び押し付
けられる機会を増大させることとなる。これにより、粉
体の処理がより促進されることになるのである。尚、イ
ンナーピースと掻取部材とを45度程度離間させるの
は、インナーピースで押圧された直後の被処理物は押圧
の反動等によって受け面から若干浮いた状態になること
があるため、この領域を避け、確実に受け面に押し付け
られた被処理物に対して掻取部材を作用させるためであ
る。
【0010】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが該記入により本発明は添付図
面の構成に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0012】(概要)本発明の粉粒体処理装置を図1に
示す。本発明の装置は、主に、自身の軸心Xの回りに回
転自在であり、被処理物1である粉粒体に加圧力を付与
しつつ攪拌するための円筒状の受け面2を内周部に有す
る筒状回転体Rと、前記粉粒体に加圧力を付与すべく前
記受け面2に近接させた状態に前記筒状回転体Rの内部
に配置したインナーピース3と、前記受け面2に付着し
た前記被処理物1を除去するための掻取部材4とを備え
ている。当該装置によれば、筒状回転体Rを回転させた
際に、前記受け面2に対して均等に被処理物1が押し付
けられる。よって、前記受け面2の全体を有効に利用し
た処理が可能となり、粉粒体の処理効率を向上させるこ
とができる。尚、前記被処理物1は、通常、粉粒体状の
原料を用いるが、スラリー原料や懸濁液状の原料を用い
ることも可能である。
【0013】(筒状回転体)図1に示すごとく、本実施
形態に係る筒状回転体Rは、その軸心Xを横方向に延出
させた状態で、当該軸心Xの回りに回転自在である。筒
状回転体Rは、略円筒形状を有する筒状壁部5と、当該
筒状壁部5に連接し、前記軸心Xに略垂直な平面を有す
る円盤状の側壁部6と、当該側壁部6に連接し、内部が
中空である筒軸部7とからなる。このうちの筒軸部7を
支持部材8によって枢支し、当該支持部材8を基台9に
固定することで前記筒状回転体Rを支持している。前記
筒軸部7の端部には第1ギア10を設けてあり、前記支
持部材8に固設したモータ11の第2ギア12によって
駆動回転される。
【0014】図1あるいは図2に示すごとく、前記筒状
回転体Rの内部には略円筒形状の空間が形成され、当該
空間が被処理物1の処理空間13となる。前記筒状壁部
5の内周面が受け面2となり、筒状回転体Rを回転させ
た際に遠心力を受けた被処理物1が押し付けられる。前
記筒状回転体Rを回転させることで、受け面2とインナ
ーピース3とを相対回転させ、受け面2とインナーピー
ス3との間に形成される押圧空間14に存する被処理物
1に押圧力等を付与して粉粒体の各種処理を行うのであ
る。
【0015】被処理物1の投入・取出しは、筒状回転体
Rの側方に着脱自在に設けた蓋部材15を取り外して行
う。つまり、当該粉粒体処理装置にあっては、被処理物
1は原則としてバッチ処理される。
【0016】また、筒状回転体Rの内部雰囲気は、被処
理物1の種類等に応じて適宜変更することができる。例
えば、図示は省略するが、不活性ガスや加熱ガス等の各
種のガスを封入できる構成としたり、内部の圧力を加減
できるように構成することもできる。
【0017】(インナーピース)前記処理空間13の内
部には、前記受け面2と協働して被処理物1に押圧力を
付与するためのインナーピース3を設ける。前記筒状回
転体Rが軸心Xの回りに回転するのに対して、通常、イ
ンナーピース3は固定した状態に設ける。前記受け面2
とインナーピース3との間には所定の間隔を設けて押圧
空間14を形成する。相対回転する受け面2とインナー
ピース3とによって被処理物1に押圧力等を付与し、粉
粒体の処理を行う。
【0018】前記インナーピース3は、具体的には図1
に示すごとく、前記筒軸部7に挿通した軸体16のうち
前記処理空間13に突出した部分に固定する。この軸体
16は、さらに前記支持部材8に固定してある。ただ
し、前記軸体16は前記軸心Xの回りに回転自在であ
り、前記支持部材8に対して任意の角度に固定自在であ
る。これにより、後述するごとくインナーピース3及び
掻取部材4の取付け状態を適宜変更できる構成となって
いる。
【0019】インナーピース3の形状は、図2に示すご
とく前記軸心Xに沿った方向視において、略半円形状の
断面を有している。このような形状にしておけば、相対
回転する受け面2とインナーピース3との間に供給され
る被処理物1に強力な押付力を付与することができ、前
述のメカノフュージョン等を行うのに好都合である。
【0020】前記軸心Xに沿った方向視における当該イ
ンナーピース3の取付位置は、本実施形態においては、
前記筒状回転体Rの頂上位置から回転方向下手側に向か
って約45度の位置とした。当該位置は、後述する掻取
部材4との相対関係で決定されるものであるが、当該4
5度の位置の場合に良好な結果を得ることができた。
【0021】(掻取部材)被処理物1の種類によって
は、押圧力等を受けて前記受け面2に固着し易い場合が
ある。このような固着を放置しておくと、前記押圧空間
14に対する被処理物1の供給量が減少して処理効率が
低下するのみならず、受け面2に固着した被処理物1は
未処理のままとなって原料の歩留まり、あるいは、得ら
れた製品の品質が悪くなってしまう。そこで、受け面2
に対する被処理物1の付着を防止すべく、本発明の粉粒
体処理装置には掻取部材4を設けてある。
【0022】当該掻取部材4も、前記受け面2に対して
相対回転自在に設ける。当該掻取部材4は、前記インナ
ーピース3と同様に前記軸体16に設ける。その場合に
当該掻取部材4は前記インナーピース3の回転方向下手
に設ける。この掻取部材4と受け面2とのクリアランス
は、例えば受け面2の内径が200mm程度である場合
には約1mmに設定する。本構成にすることで、インナ
ーピース3で押しつけられた後の被処理物1を掻き取っ
て、受け面2に対する被処理物1の固着を防止するので
ある。これにより、前記押圧空間14には常に新しい被
処理物1が循環供給されて、被処理物1の処理が促進さ
れる。
【0023】前記軸体16に対する前記掻取部材4の取
付位置は次のように決定する。即ち、本装置において
は、インナーピース3と受け面2との間に被処理物1を
効率よく供給することが重要であり、そのためには、被
処理物1がインナーピース3の直前の位置において前記
受け面2に確実に押し付けられていることが必要であ
る。つまり、掻取部材4によって一旦掻き取った被処理
物1を、いかに早く再び受け面2に付着させるかが重要
となる。
【0024】図3には、掻取部材4の取付け位置を適宜
変更した場合の、処理効率の変化状態を示している。こ
の場合に、前記インナーピース3の位置は、図2に示す
ごとく、筒状回転体Rの頂上位置から回転方向下手側に
45度の位置とした。図3の横軸は、軸心X方向視にお
ける掻取部材4の取付け角度を示しており、縦軸は、処
理される粉粒体の総面積が減少する程度を示している。
粉粒体としては、粒径がおよそ26μmの珪砂と、粒径
がおよそ0.015μmの酸化チタンとをおよそ10:
1の割合で混合したものを用いた。これらの粉粒体を筒
状回転体Rの内部に投入し、回転数を2000rpmと
して30分間の処理を行った。これら粉粒体の総面積の
減少は混合物のBET面積を測定することで評価した。
BET面積とは、吸着法の一種であるBET法によって
測定した試料の比表面積をいう。即ち、試料粉体の表面
に吸着占有面積が既知である分子を吸着させ、その吸着
量から試料の比表面積を求めるものである。
【0025】実験の結果、掻取部材4の取付け位置は、
前記インナーピース3の位置に対して筒状回転体Rの回
転方向下手側に向かって45から90度の位置が最適で
あることが確認できた。この位置であれば、前記掻取部
材4で掻き取られ、跳ね飛ばされた被処理物1は、再び
受け面2に押し付けられた状態でインナーピース3の位
置に達すると考えられる。即ち、当該位置に設置した掻
取部材4によって跳ね飛ばされた被処理物1は、処理空
間13の内部をショートカットするように下方に飛散し
て再び受け面2に押し付けられる。飛散する被処理物1
には重力が作用するから、前記被処理物1は当該重力に
よって加速され、被処理物1は比較的早期に受け面2に
押し付けられることとなる。しかし、例えば、掻取部材
4が図3の225度の位置にある場合を考えると、掻取
部材4で跳ね飛ばされた被処理物1は一旦上方に向かう
のであるが、重力の影響を受けて落下を始め、上方位置
の受け面2に到達することができずに、インナーピース
3による押圧力を付与されないこととなる。仮に前記受
け面2に到達したとしても、被処理物1は受け面2に到
達して間もなくインナーピース3による押圧力を受ける
こととなり、この場合には、被処理物1は未だ十分に受
け面2に押し付けられていないから、受け面2とインナ
ーピース3とによる押圧効果が低減してしまうのであ
る。
【0026】以上のことより、掻取部材4の取付け位置
は、インナーピース3の取付位置に対し、筒状回転体R
の回転方向下手側に向かって45から90度の範囲に設
けるのが好ましいと考えられる。
【0027】尚、掻取部材4の取付位置を絶対的な観点
から評価すると、掻き取った被処理物1を下方に飛散さ
せる位置、即ち、前記筒状回転体Rの頂上位置から回転
方向下手側に向かって45度乃至135度の範囲に設け
ることが妥当であると解釈することも可能である。この
ように考えれば、前記インナーピース3の取付位置は、
当該掻取部材4の位置に準じて決定するものと考えるこ
とが可能である。即ち、前記インナーピース3は、前記
掻取部材4に対して極力後方に配置し、前記掻取部材4
で掻き取られ、飛散させられた被処理物1が、インナー
ピース3の上手側に位置する受け面2に再び到達する機
会を増大させ、被処理物1が受け面2に確実に押圧され
た状態で前記インナーピース3の位置に至るように構成
するのである。
【0028】ただし、インナーピース3の位置が極度に
後方となり、インナーピース3と掻取部材4とが近接し
過ぎることになるのは好ましくない。インナーピース3
で押圧された直後の被処理物1は、押圧の反動等によっ
て受け面2から若干浮いた状態になることがある。この
ような浮いた状態の被処理物1を掻き取ったのでは、そ
の後の被処理物1の飛散方向が安定せず、受け面2に対
する被処理物1の再付着も不安定なものとなる。この結
果、被処理物1に対して均等な押圧力を連続的に付与す
ることができなくなり、粉体の処理効率が低下してしま
うからである。このような理由から、インナーピース3
と掻取部材4とは、少なくとも45度程度離間させるこ
とが必要であると考えられる。
【0029】以上のことを総合的に判断すると、前記イ
ンナーピース3は、前記筒状回転体Rの頂上位置から回
転方向下手側に向かって約45度の位置に設けると共
に、前記掻取部材4を前記インナーピース3に対してさ
らに回転方向下手側に約45度から90度の範囲に位置
させるのが好ましいと考えられる。
【0030】(効果)以上のごとく、本発明の粉粒体処
理装置によれば、筒状回転体Rに形成した受け面2の略
全体を用いて被処理物1を処理できるため、従来のごと
く上下方向の軸心X回りに回転する形式の装置に比べ
て、被処理物1の処理効率が大幅に向上する。また、筒
状回転体Rが横軸回りに回転する構成であれば、仮に受
け面2の面積を増大させたい場合に、筒状回転体Rの長
さを延長するだけで済むから、縦軸回りに回転する筒状
回転体Rの回転半径を増大させる場合に比べて、装置全
体をコンパクトに収めることができる。
【0031】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。 〈1〉 上記実施形態では、筒状回転体Rの内部にイン
ナーピース3を一つ備えた粉粒体処理装置を示したが、
当該構成に限られるものではなく、複数のインナーピー
ス3を備えて構成することができる。即ち、図4及び図
5に示すごとく、筒状回転体Rおよび軸体16を軸心X
方向に沿って長尺状に構成する。当該軸体16の両端部
を夫々支持部材8で枢支すると共に、当該軸体16の回
りに回転自在に筒状回転体Rを取り付ける。前記軸体1
6は、支持部材8に対して固定する。筒状回転体Rは、
その側部に設けた駆動部に巻き付けた駆動ベルト17を
モータ11で駆動することで回転させる。
【0032】前記軸体16には、インナーピース3及び
掻取部材4を取り付ける。例えば、ここでは長尺状の掻
取部材4を一つ設けると共に、複数のインナーピース3
を設ける。掻取部材4は、図5に示すごとく筒状回転体
Rの最上部から回転方向下手側に45度の位置に設け
る。一方、複数のインナーピース3は、図5に示すごと
く、前記軸心Xの方向に沿って隣接するものどうしを離
間させつつ配置する。ただし、筒状回転体Rの回転方向
においては、図4あるいは図5に示すごとく、全てのイ
ンナーピース3を同じ位置に設ける。この場合にも、前
記回転方向に沿った夫々のインナーピース3と前記掻取
部材4との位置関係は、何れも前述のごとく前記軸心X
を中心に45〜90度の範囲に設ける。本構成のごと
く、筒状回転体Rを軸心Xの方向に延長することとすれ
ば、受け面2の面積を任意に設定することができ、被処
理物1の処理効率を容易に増大させることができる。
【0033】また、複数のインナーピース3を断続的に
設けて、隣接するインナーピース3どうしの間に積極的
に隙間を形成しておくことで、インナーピース3と受け
面2との間に過大な量の被処理物1が侵入しようとする
場合にも、余分な被処理物1が前記隙間からインナーピ
ース3の後方に排出される。この結果、被処理物1に対
し、インナーピース3と受け面2とによって常に適切な
押圧力を付与することができるうえに、筒状回転体Rの
回転負荷が過度に高まるような不都合は生じず、筒状回
転体Rの回転速度が安定的に維持されるから、均質な製
品を得ることができる。
【0034】尚、図示は省略するが、上記複数のインナ
ーピース3は、第1インナーピース3aと第2インナー
ピース3bとの二種類を用いることとしてもよい。この
場合には、第1インナーピース3aと第2インナーピー
ス3bとを隣接配置しつつ、隣接するものどうしを前記
筒状回転体Rの回転方向に沿って位置ずれさせた状態に
設ける。さらに、第1インナーピース3aと第2インナ
ーピース3bとは、前記軸心Xに直角な方向視におい
て、互いにオーバーラップする領域を有するように前記
軸心Xに沿った長さを設定しておく。本構成にすること
で、図4および図5の実施形態に係る場合に比べて前記
押圧空間14の面積が拡大され、被処理物1の処理効率
向上が期待できる。
【0035】〈2〉 上記実施形態では、インナーピー
ス3および掻取部材4を軸体16に固定する例を示し
た。しかし、図6に示すごとく軸体16を駆動すること
でインナーピース3及び掻取部材4を回転駆動させるこ
ととしても良い。例えば、筒状回転体Rを駆動させる第
1モータ11aに加えて、前記軸体16を回転させるべ
く軸体16の端部に形成した第3ギア18に第2モータ
11bを設ける。当該第2モータ11bは、正逆何れの
方向にも回転可能にしておく。本構成であれば、筒状回
転体Rの回転速度を一定以上に維持し、被処理物1に対
して確実に遠心力を作用させた状態で、インナーピース
3の回転方向あるいは回転速度を適宜設定することがで
きる。つまり、インナーピース3と受け面2との相対回
転速度がより細かく設定できて、被処理物1の種類に応
じた最適の処理条件を設定することが可能となる。この
結果、より高品質の製品を製造し得ることとなる。
【0036】〈3〉 図示は省略するが、前記軸体16
およびインナーピース3、掻取部材4は、温度制御可能
に構成することができる。例えば、夫々の部材の内部に
熱媒配管を備えておき、冷熱媒体あるいは温熱媒体を流
通させて前記インナーピース3等の温度を適宜調節する
のである。このように構成しておけば、インナーピース
3等が加熱して製品の品質に悪影響を与えるのを防止で
きる他、メカノフュージョン等の処理を所定の温度下で
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体処理装置を示す縦断面図
【図2】本発明の粉粒体処理装置を示す平断面図
【図3】掻取部材の取付位置による被処理物の処理効率
の変化を示す説明図
【図4】別実施形態に係る粉粒体処理装置を示す縦断面
【図5】別実施形態に係る粉粒体処理装置を示す平断面
【図6】別実施形態に係る粉粒体処理装置を示す縦断面
【図7】従来の粉粒体処理装置を示す縦断面図
【符号の説明】
1 被処理物 2 受け面 3 インナーピース 4 掻取部材 R 筒状回転体 X 軸心

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を加圧しながら攪拌するために
    円筒状の受け面を内周部に有する筒状回転体を、その軸
    心の回りに駆動回転自在に設けると共に、 前記被処理物を前記受け面との間で加圧するインナーピ
    ースを、前記受け面に近接するよう前記筒状回転体の内
    部に配置し、 前記受け面に付着した前記被処理物を除去するための掻
    取部材を備えた粉粒体処理装置であって、 前記軸心を横方向に延出させて前記筒状回転体を取り付
    けてある粉粒体処理装置。
  2. 【請求項2】 前記掻取部材を、前記筒状回転体の回転
    方向に沿って前記インナーピースの下手側に配置してあ
    り、前記軸心を中心として、前記インナーピースと前記
    掻取部材とのなす角度を45度以上90度以下に設定し
    てある請求項1に記載の粉粒体処理装置。
JP10347236A 1998-12-07 1998-12-07 粉粒体処理装置 Pending JP2000167370A (ja)

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