JP2000166443A - 電動リール - Google Patents

電動リール

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JP2000166443A
JP2000166443A JP10349475A JP34947598A JP2000166443A JP 2000166443 A JP2000166443 A JP 2000166443A JP 10349475 A JP10349475 A JP 10349475A JP 34947598 A JP34947598 A JP 34947598A JP 2000166443 A JP2000166443 A JP 2000166443A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部電源を有する電動リールにおいて、電源
コードが外れたことを釣り人が確実に認識できるように
する。 【解決手段】 電動リールは、着脱自在な電源コード1
8により外部電源PSと接続可能なリールであって、リ
ール本体1と、糸巻き用のスプール10と、モータ12
と、モータ駆動回路23と、本体コネクタ部19と、コ
ード検出部25と、液晶表示部5と、制御部20と、内
部電源IPとを備えている。モータ駆動回路は、電源コ
ードを介して外部電源から供給された電力によりモータ
を駆動する。本体コネクタ部は、電源コードを着脱自在
に接続する。コード検出部は、本体コネクタ部に電源コ
ードが接続されているか否かを検出するために使用され
る。制御部は、電源コードが外れていることをコード検
出部が検出すると内部電源に切り替えるとともにその旨
を示すべく液晶表示部の速度表示部5eを消灯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動リール、特
に、着脱自在な電源コードにより外部電源と接続可能な
電動リールに関する。
【0002】
【従来の技術】電動リールには、スプールの糸巻取方向
の回転させるためのモータが設けられており、通常、蓄
電池等の外部電源から電源コードを介してモータに電力
が供給されている。モータには、船などで電源が容易に
得られ速度を可変に制御しやすい直流モータが使用さ
れ、モータは、モータ駆動回路により速度可変に駆動さ
れている。また、電動リールのリール本体の上部には、
液晶ディスプレイからなる水深表示部を有するカウンタ
ケースが設けられている。カウンタケース内には、水深
表示部やモータ駆動回路を制御するためのマイクロコン
ピュータからなる制御部が設けられている。この制御部
や水深表示部にも電源コードを介して外部電源から電力
が供給されている。リール本体には、電源コードを電気
的に接続するための本体コネクタ部が設けられており、
電源コードには、本体コネクタ部に着脱自在に装着され
るコードコネクタ部が設けられている。
【0003】この種の電動リールでは、通常は、船縁に
設けられた竿支持具に釣り竿を装着した状態で操作され
る。そして、仕掛けに魚がかかると、手で釣り竿を支持
・操作し、魚の引く力を勘案しながらモータをオンオフ
して釣り糸を巻き取り、魚を回収する。また、餌や仕掛
けを交換するために仕掛けを回収するときには、竿支持
具に釣り竿を装着したままモータをオンして釣り糸を巻
き取り、仕掛けを回収する。
【0004】最近、比較的小型の電動リールが今まで手
巻きで行っていたような種々な釣りに広く使用されてい
る。このような小型の電動リールを使用する場合、たと
えば、仕掛けや餌を交換するときには、モータを利用し
て釣り糸を高速で巻き取る。また、魚を釣り上げるとき
には、釣り味を楽しむために電動リールを手巻きリール
として用い、手でハンドルを回して釣り糸を巻き取る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の電動リール
では、電動リールを手巻きリールとして使用する場合、
釣り竿をしゃくるときや魚の動きに合わせて船内を移動
するときに電源コードがじゃまになることがある。しか
し、電源コードを外すと、モータだけではなく水深表示
部も動作しなくなるので、あとどのぐらい巻き上げなけ
ればならないか分からなくなりリールを使いづらい。
【0006】そこで、電源コードを外しても手巻きリー
ルとして使用できるようにするために、電動リールの内
部に内部電源を装着したものが知られている。この内部
電源は、たとえば、ボタン電池、乾電池等の電池であ
り、リール内部に設けられているために容量が小さい。
このため、水深表示部の表示及び制御を行うことはでき
てもモータの駆動を行うことはできない。このような内
部電源を装着した電動リールでは、電源コードを外した
ときには、内部電源から水深表示部に電力が供給され、
外部電源からの電力が供給されなくても水深表示部が動
作可能になる。
【0007】しかし、従来の内部電源付きの電動リール
では、電源コードを外しても、表面的に何の変化もあら
われない。このため、電源コードが外れていることを釣
り人が認識できず、モータが駆動可能な状態なのか否か
を判別しにくい。
【0008】本発明の課題は、内部電源を有する電動リ
ールにおいて、電源コードが外れたことを釣り人が確実
に認識できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1に係る電動リール
は、着脱自在な電源コードにより外部電源と接続可能な
リールであって、釣り竿に装着されるリール本体と、糸
巻き用のスプールと、モータと、モータ駆動手段と、コ
ード接続手段と、コード検出手段と、動作手段と、内部
電源とを備えている。糸巻き用のスプールは、リール本
体に回転自在に装着されている。モータは、スプールを
糸巻取方向に回転させるためのものである。モータ駆動
手段は、電源コードを介して外部電源から供給された電
力によりモータを駆動する手段である。コード接続手段
は、電源コードを着脱自在に接続するための手段であ
る。コード検出手段は、コード接続手段に電源コードが
接続されているか否かを検出する手段である。動作手段
は、電源コードが外れていることをコード検出手段が検
出すると動作する手段である。内部電源は、リール本体
の内部に設けられた電源である。
【0010】この電動リールでは、仕掛けや餌を交換す
るときには、たとえば、竿支持具に釣り竿を装着した状
態でモータをオンして釣り糸を巻き取り、仕掛けや餌を
回収して交換する。仕掛けに魚がかかって釣り味を楽し
むため手巻きリールとして使用する場合には、コード接
続手段から電源コードを外して使用する。このように電
源コードをリールから取り外すと、電源コードが外れて
いることをコード検出手段が検出する。コード検出手段
が、電源コードが外れていることを検出すると、動作手
段が動作して、たとえば警報を鳴らしたりランプを点灯
したりする。また、水深表示が可能なリールの場合、水
深表示部にこの旨を示す表示を行ってもよい。これによ
り、電源コードがじゃまにならずに釣りを楽しむことが
できるとともに、動作手段の動作により電源コードが外
れたことを釣り人が確実に認識できる。
【0011】発明2に係る電動リールは、発明1に記載
のリールにおいて、スプールに巻回された釣り糸の繰り
出し長さ又は巻取長さを測長し測長された長さにより釣
り糸の先端に取り付けられた仕掛けの水深を求める水深
算出手段と、水深算出手段により算出された水深を含む
各種の情報を表示するための水深表示手段とをさらに備
え、動作手段は、電源コードが外れていることをコード
検出手段が検出すると、外部電源からの電力に代えて内
部電源からの電力を水深表示手段に供給するとともに、
水深表示手段に電源コードが外れている旨を表示させ
る。この場合には、水深算出手段が算出した仕掛けの水
深が電源コードの装着の有無に関わらず水深表示手段に
表示されるとともに、電源コードが外れていることが水
深表示手段に表示される。このため、電源コードが外れ
ているときにも仕掛けの水深を認識できるとともに、電
源コードが外れていることを表示により釣り人が確実に
認識できる。
【0012】発明3に係る電動リールは、発明2に記載
の両軸受リールにおいて、モータ駆動手段及び水深表示
手段を制御するための制御手段をさらに備え、動作手段
は、電源コードが外れていることをコード検出手段が検
出すると、外部電源からの電力に代えて内部電源からの
電力を制御手段に供給する。この場合には、電源コード
が外れていると、制御手段に内部電源からの電力が供給
されるので、水深表示手段の制御などが電源コードを外
しても継続され、電源コードを外したときのリールの使
い勝手が損なわれない。
【0013】発明4に係る電動リールは、発明3に記載
のリールにおいて、モータをオンオフするモータオンオ
フスイッチをさらに備え、動作手段は、電源コードが外
れていることをコード検出手段が検出すると、モータオ
ンオフスイッチを水深表示手段のオンオフスイッチとし
て機能させる。この場合には、電源コードが外れている
ときには、モータオンオフスイッチが水深表示手段のオ
ンオフスイッチとして機能するので、電源コードが外れ
ているときに、モータオンオフスイッチにより水深表示
手段の表示をオンオフできる。このため、スイッチを増
やすことなく、水深表示手段をオンオフできるととも
に、水深表示手段を不必要な時にオフすることにより内
部電源の寿命を延ばすことができる。
【0014】発明5に係る電動リールは、発明1から4
のいずれかに記載のリールにおいて、内部電源は、リー
ル本体の釣り糸繰り出し側かつ釣り竿に接近する側に配
置されている。この場合には、内部電源を、リール本体
の釣り糸繰り出し側かつ釣り竿に接近する側、つまり、
通常レベルワインド機構が装着された位置より下方の位
置の比較的空間的に余裕がある位置に配置することで、
リール本体を大型化することなく内部電源をリール内に
装着することができる。
【0015】発明6に係る電動リールは、発明1から5
のいずれかに記載のリールにおいて、内部電源は、外部
電源からの電力により充電可能な電源である。この場合
には、電源コードを接続している間は内部電源が充電さ
れるので、内部電源の容量の低下が生じにくくなり、電
源コードを外して手巻きリールとして使用しても長時間
釣りを楽しむことができる。
【0016】発明7に係る電動リールは、発明6に記載
のリールにおいて、内部電源の充電量に関する情報を水
深表示手段に表示させる充電量表示手段をさらに備え
る。この場合には、内部電源の充電量が一目で分かるの
で、電源コードは外して手巻きリールとして使用してい
るときにも、正常に釣りをできるか否かを釣り人が簡単
に認識できる。
【0017】発明8に係る電動リールは、発明1から7
のいずれかに記載のリールにおいて、音を発する発音手
段をさらに備え、動作手段は、電源コードが外れている
ことをコード検出手段が検出すると、発音手段からその
旨を示す音を発生させる。この場合には、電源コードが
外れていると発音手段が発音するので、電源コードが外
れていることを釣り人が容易に認識できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1及び図2において、本発明の
一実施形態による電動リールは、外部電源から供給され
た電力により駆動されるとともに、手巻きリールとして
使用するときの電源を内部に有するリールである。ま
た、電動リールは糸繰り出し長さ又は糸巻取長さに応じ
て仕掛けの水深を表示する水深表示機能を有するリール
である。
【0019】電動リールは、釣り竿Rに装着可能なリー
ル本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール
回転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に
配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを主に備え
ている。
【0020】リール本体1は、左右1対の側板7a,7
bとそれらを連結する複数の連結部材7cとからなるフ
レーム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側カバー8
a,8bと、フレーム7の前部を覆う前カバー9とを有
している。
【0021】ハンドル2側の側カバー8bには、ハンド
ル2の回転軸が回転自在に支持され、ハンドル2と逆側
の側カバー8aの後部には、電源コード18の一端を接
続するための本体コネクタ部19が設けられている。電
源コード18の一端には本体コネクタ部19に着脱自在
に装着されるコードコネクタ部18aが装着されてお
り、他端には、たとえば12ボルトの鉛蓄電池からなる
外部電源PSが接続されている。この本体コネクタ部1
9を介して、外部電源PSの電力がリールに供給され
る。
【0022】前カバー9には、図4に示すように、釣り
糸通過用の横長の開口9aが形成されるとともに、開口
9aの下側(リール本体1の前下部)には、後述する内
部電源IP装着用の電源装着部30が形成されている。
【0023】リール本体1の内部にはハンドル2に連結
されたスプール10が回転自在に支持されている。スプ
ール10の内部にはスプール10を糸巻き上げ方向に回
転駆動する直流駆動のモータ12が配置されている。ま
た、リール本体の内部には、レベルワインド機構13
(図4)や磁石ホイール(図示せず)や回転伝達機構
(図示せず)やクラッチ機構(図示せず)等が設けられ
ている。
【0024】レベルワインド機構13は、スプールの前
方に配置された釣り糸案内部14を有している。レベル
ワインド機構13は、スプール10の回転に連動して釣
り糸案内部14をスプール10の軸方向に移動させて、
釣り糸をスプール10に均一に巻き付けるために設けら
れている。磁石ホイールは、スプール10に連動して回
転し、スプール10の回転方向や回転数を検出するため
の検出子として機能する。回転伝達機構は、モータ12
の回転を減速する遊星歯車機構やハンドル2の逆転を阻
止する逆転防止機構やスプール10の糸繰り出し方向の
回転を制動するドラグ機構を含み、ハンドル2の回転を
スプール10に伝達するとともにモータ12の回転をス
プール10に伝達する。クラッチ機構は、ハンドル2及
びモータ12とスプール10との駆動伝達をオンオフす
る。また、リール本体1のハンドル2側側面には、クラ
ッチ機構をオンオフ操作するためのクラッチレバー11
が配置されている。
【0025】リール本体1の上部には水密なカウンタケ
ース4が固定されている。カウンタケース4には、図3
に詳しく説明するように、仕掛けの水深や2つの基準で
棚位置を表示するための液晶ディスプレイからなる液晶
表示部5と、液晶表示部5の周囲に配置された各種の操
作キー部6とが設けられている。
【0026】液晶表示部5には、表示モード(上からモ
ードと底からモード)に応じて異なる水深を表示する水
深表示部5aと、各種のモードや動作状態を表示するた
めのモード表示部5bと、水底の水深Sを表示するため
の底メモ表示部5cと、表示モードに応じて上棚位置又
は底棚位置を表示するための棚メモ表示部5dと、スプ
ール10巻き上げ時の9つの変速段を表示するための9
つのドット表示からなる速度表示部5eと、内部電源I
Pの充電量を表示するための充電量表示部5fとが含ま
れている。充電量表示部5fは、たとえば複数本のバー
表示で内部電源IPの充電量を表示する。
【0027】水深表示部5a、底メモ表示部5c及び棚
メモ表示部5dは、たとえば正負3桁(整数2桁,小数
1桁)で水深を表示可能である。動作モード表示部5b
は、「上 から」と「底から」との2種の文字のいずれ
かで表示モードを画面上に表示する。ここで、上からモ
ードとは、リールを基準とした水面からの仕掛けの水深
を表示するモードであり、底からモードとは水底を基準
とした水底から仕掛けまでの距離を表示するモードであ
る。このため、上からモードは、「上もの」と呼ばれる
魚を釣るときに好適であり、底からモードは「底もの」
と呼ばれる魚を釣るときに好適である。
【0028】操作キー部6には、液晶表示部5の右側に
上下に並べて配置された速度調整スイッチSK及びモー
タオンオフスイッチPBと、左側に上下に並べて配置さ
れたさそいボタンIB、棚メモボタンTB及び底メモボ
タンSBとが設けられている。速度調整スイッチSK
は、上下2つのスイッチSK1,SK2と中立位置とか
らなるシーソー型のものであり、上スイッチSK1を押
すと変速段が押している時間だけ徐々に高速側に移行
し、下スイッチSK2を押すと低速側に移行する。ま
た、押すのを止めると中立位置に復帰してそのときの変
速段を維持する。モータオンオフボタンPBは、通常は
モータ12をオンオフするスイッチとして機能するとと
もに、電源コード18が外れたときに液晶表示部5をオ
ンオフするスイッチとして機能する。
【0029】さそいボタンIBは、仕掛けを棚近傍でさ
そい上げるさそいモードをセットしたり、さそい学習を
行ったり、さそいモードを解除する際に使用されるボタ
ンである。棚メモボタンTBは、上からモードのときの
上棚位置や底からモードのときの底棚位置を設定するた
めのボタンである。なお、棚メモボタンTBを3秒以上
押し続けると、水深表示が0セットされる。底メモボタ
ンSBは、水底の水深を設定するためのボタンである。
また、底メモボタンSBを3秒以上押し続けると、表示
モードを上からモードと底からモードとの間で切り替え
できる。
【0030】カウンタケース4の内部には、磁石ホイー
ルを検出してスプール10の回転方向及び回転数を検出
するための2つのリードスイッチ21a,21bからな
るスプールセンサ21と、各種警報を出力するブザー2
2とが設けられている。
【0031】またカウンタケース4の内部には、図5に
示す制御部20が設けられている。制御部20は、カウ
ンタケース4内に配置されたCPU,RAM,ROM,
I/Oインターフェイス等を含むマイクロコンピュータ
を備えており、制御プログラムに従って後で説明する各
種の制御動作を実行する。制御部20には、液晶表示部
5と、モータオンオフスイッチPBと、速度調整スイッ
チSKと、スプールセンサ21と、ブザー22と、操作
キー部6の他のボタンやクラッチオン用のソレノイド
(図示せず)等を含む他の入出力部とが接続されてい
る。
【0032】また、制御部20には、モータ12を駆動
するためのモータ駆動回路23と、各種の制御データを
記憶する不揮発メモリからなる記憶部24と、電源コー
ド18が本体コネクタ部19に接続されているか否かを
検出するためのコード検出部25と、スイッチ回路27
と、充電量検出回路28と、過渡期用電源29とが接続
されている。
【0033】モータ駆動回路23にはモータ12が接続
されており、モータ12に与える電流を制御部20から
の制御信号によりパルス幅変調することでモータ12を
速度可変に駆動する。モータ駆動回路23には、外部電
源PSから供給された、たとえば12ボルトの電力がコ
ード検出部25及びスイッチ回路27を介して供給され
る。
【0034】記憶部24は、たとえばEEPROM(電
気的に書き換え可能な不揮発メモリ)からなり、記憶部
24には、棚位置等の表示データや実際の糸長とスプー
ル回転数との関係を示す学習データを含む種々のデータ
が記憶されている。この記憶部24は、内部電源IPが
消耗しても種々のデータが保存できるように設けられて
いる。
【0035】コード検出部25は、たとえば外部電源P
Sの電圧が0ボルトか否かを検出する電圧検出回路から
なり、電圧が0ボルトであると電源コード18が外れて
いるとことを検出し、その旨を示す信号を制御部20に
出力する。
【0036】スイッチ回路27には、コード検出部25
と、変圧回路32と、内部電源IPとが接続されてい
る。スイッチ回路27は、制御部20からの制御信号に
より動作する、たとえばスイッチングトランジスタによ
り構成された3つのスイッチ部27a〜27cを有して
いる。スイッチ部27aは、コード検出部25とモータ
駆動回路23との間に配置され、モータ駆動回路23へ
の電力の供給をオンオフするスイッチである。スイッチ
部27bは、スイッチ部27aと液晶表示部5との間に
配置され、液晶表示部5へ供給する電力をオンオフする
スイッチである。スイッチ部27cは、2入力1出力の
切換スイッチであり、内部電源IPと外部電源PSとを
切り替えるためのスイッチである。スイッチ回路27
は、モータオンオフスイッチPBに連動してモータ駆動
回路23及び液晶表示部5に与える電力の供給をオンオ
フするとともに、電源コード18の装着の有無により、
モータ駆動回路23に与える電力をオンオフしかつ制御
部20及び液晶表示部5に与える電力を変圧回路32を
介して変圧された外部電源PSからの電力と内部電源I
Pからの電力との間で切り替える。
【0037】変圧回路32は、外部電源PSから供給さ
れた、たとえば12ボルトの電力を制御部20や液晶表
示部5で必要とされる、たとえば3ボルトの電力に変圧
する。変圧回路32の出力はスイッチ部27cの一入力
端子に与えられる。変圧回路32には充電回路33も接
続されており、変圧回路32の出力は充電回路33にも
与えられる。
【0038】充電回路33には内部電源IPが接続され
ており、変圧された外部電源PSの電力により内部電源
IPを充電する。
【0039】内部電源IPは、たとえば3ボルトの起電
力を有する充電可能かつ着脱自在なリチウムイオン電池
から構成されている。内部電源IPの出力はスイッチ部
27cの他入力端子に与えられる。内部電源IPは、図
4に示すように、前カバー9に設けられた電池装着部3
0に着脱自在に装着されている。内部電源IPと電源装
着部30との間には、パッキン31が装着されており、
電源装着部30のパッキン装着部分より奥側は水密にな
っている。この電源装着部30の位置は、開口9aの下
側であるため、レベルワインド機構13の前下方(リー
ル本体1の前下部)に位置する。この位置は、リール本
体1内で比較的あいた空間となっている。このため、こ
こに内部電源IPを装着してもリール本体1が大型化し
ない。
【0040】充電量検出回路28は、内部電源IPと制
御部20との間に配置され、内部電源IPの充電量をた
とえば電圧により検出し、その検出信号を制御部20に
出力する。この検出結果が充電量表示部5fに表示され
る。
【0041】過渡期用電源29は、スイッチ部27cの
出力端子と制御部20との間に配置されている。過渡期
用電源29は、たとえばコンデンサからなり、電源コー
ド18を外した時にスイッチ回路27が切り替わる過渡
期や電源コード18が外れた状態で内部電源IPを交換
する過渡期において、制御部20に電力を供給して制御
がリセットされないようにするために設けられている。
【0042】これらの制御系の各部のうち、前述したよ
うに内部電源IPがリール本体1の前下部に装着されて
おり、残りの各部はカウンタケース4の内部に収納され
ている。
【0043】次に、制御部20によって行われる制御処
理を図6〜図9に示す制御フローチャートに従って説明
する。
【0044】電動リールに外部電源PSが電源コード1
8を介して接続されると、その電力がコード検出部2
5、変圧回路32,スイッチ回路27及び過渡期用電源
29を介して制御部20に供給され、図6のステップS
1において初期設定が行われる。ここでは、水深表示を
「0」にしたり、変速段を1速にセットしたり、表示モ
ードを上からモードに設定したり、各種フラグをリセッ
トする。また、初期設定時にスイッチ回路27のスイッ
チ部27bがオンして液晶表示部5に電力を供給する。
【0045】ステップS2では、電源コード18が装着
されているか否かを判断する。この判断は、コード検出
部25からの信号により行う。電源コード18が装着さ
れている場合には、ステップS3に移行して電源コード
18装着の判断を初めてしたかを示すフラグCFが
「0」にセットされているか否かを判断する。このフラ
グCFが「0」にセットされている場合には、すでに電
源コード18が装着されていることを判断したことにな
る。まだ電源コード18が装着されていることを判断し
ていない場合にはステップS3からステップS4に移行
する。ステップS4では、フラグCFを「0」にセット
する。ステップS5では、スイッチ回路27のスイッチ
部27cを外部電源PS側、つまり変圧回路32側に切
り替える。
【0046】電源コード18が外れている場合には、ス
テップS6に移行する。ステップS6では、フラグCF
が「1」にセットさているか否かを判断する。フラグC
Fが「1」にセットされている場合には、すでに電源コ
ード18が外れていることを判断したことになる。まだ
電源コード18が装着されていることを判断していない
場合にはステップS6からステップS7に移行する。ス
テップS7では、フラグCFを「1」にセットする。ス
テップS8では、スイッチ回路27のスイッチ部27c
を内部電源IP側に切り替える。ステップS9では、コ
ード外れ信号を液晶表示部5に出力する。この信号は、
釣り人にコードが外れていることを表示するために使用
される。ステップS10では、ブザー22を所定時間鳴
らす信号を出力して釣り人に電源コード18が外れてい
ることを報知する。
【0047】ステップS3でフラグCFが「0」にすで
にセットされている場合、ステップS6でフラグCFが
「1」にすでにセットされている場合及びステップS5
又はステップS11での処理が終了した場合にはステッ
プS12に移行する。
【0048】ステップS12では、表示処理を行う。表
示処理では、液晶表示部5での水深表示等の各種の表示
を行う。ここで、上からモードのときには、水深表示部
5aに上からの水深が、底からモードのときには水底か
らの距離が表示される。また、棚位置がセットされる
と、上からモードのときには棚メモ表示部5dに上棚位
置が、底からモードのときには底棚位置が表示される。
また、電源コード18が外れておりステップS9でコー
ド外れ信号が出力されている場合には、速度表示部5e
の変速段を示す9つのドット表示すべてを消灯して電源
コード18が外れていることを釣り人に報知する。さら
に、充電量検出回路28の出力結果を取り込み、内部電
源IPの充電量を充電量表示部5fに表示する。
【0049】ステップS14では、操作キー部6の各種
キーの押圧によるキー入力がなされているか否かが判断
される。ステップS16では、スプール10が回転して
いるか否かが判断される。この判断は、スプールセンサ
21の出力により判断する。ステップS18では、他の
指令がなされたか否かを判断する。
【0050】キー入力がなされているとステップS14
からステップS20に移行し、図7に示すキー入力処理
を行う。スプール10が回転していると判断するとステ
ップS16からステップS22に移行し、各モード処理
を実行する。各モード処理では、スプールの回転方向に
応じて仕掛けまでの釣り糸の繰り出し長さ(巻取長さ)
を算出して水深表示用のデータを算出するとともに、棚
位置に仕掛けが到達するとその位置で釣り糸の繰り出し
を停止するなどの種々の処理を実行する。他の指令がな
されるとステップS18からステップS24に移行し、
指令に応じた他の処理を行う。
【0051】ステップS20のキー入力処理では、図7
のステップS30でモータオンオフスイッチPBが押さ
れているか否かを判断する。ステップS32では速度調
整スイッチSKの上スイッチSK1が押されているか否
かを判断する。ステップS34では速度調整スイッチS
Kの下スイッチSK2が押されているか否かを判断す
る。ステップS36では、底メモボタンSBや棚メモボ
タンTBやさそいボタンIB等の他のキー入力がなされ
たか否かを判断する。
【0052】モータオンオフスイッチPBが押されてい
ると、ステップS30からステップS38に移行する。
ステップS38では、電源コード18が装着されている
か否かを判断する。電源コード18が装着されている場
合には、ステップS40に移行し、スイッチ回路27の
スイッチ部27aがすでにオンしているか否かを判断す
る。スイッチ部27aがオンしている場合には、モータ
12を停止するためにモータオンオフスイッチPBが押
されたと判断できるので、ステップS42に移行する。
ステップS42では、スイッチ部27aをオフしてモー
タ駆動回路23への電力を供給を停止する。スイッチ部
27aがオフしている場合には、モータ12を起動する
ためにモータオンオフスイッチPBが押されたと判断で
きるので、ステップS44に移行する。ステップS44
では、スイッチ部27aをオンしてモータ駆動回路23
へ電力を供給してモータ12を回転させる。
【0053】電源コード18が外れていると判断すると
ステップS38からステップS46に移行する。ステッ
プS46では、スイッチ回路27のスイッチ部27aを
オフしてモータ12側への電力の供給を遮断する。ステ
ップS48では、スイッチ回路27のスイッチ部27b
がすでにオンしているか否かを判断する。ここで、電源
コード18が外れている場合には、モータオンオフスイ
ッチPBを液晶表示部5のオンオフスイッチとして機能
させるためにこのような判断を行う。スイッチ部27b
がオンしている場合には、液晶表示部5をオフするため
にモータオンオフスイッチPBが押されたと判断できる
ので、ステップS50に移行する。ステップS50で
は、スイッチ部27bをオフして液晶表示部5への電力
を供給を停止する。スイッチ部27bがオフしている場
合には、液晶表示部5をオンするためにモータオンオフ
スイッチPBが押されたと判断できるので、ステップS
52に移行する。ステップS52では、スイッチ部27
bをオンして液晶表示部5へ電力を供給して液晶表示部
5をオンする。これにより水深表示等の各種情報が表示
される。
【0054】ここでは、電源コード18が装着されてい
る場合には、モータオンオフスイッチPBをモータ12
のオンオフスイッチとして機能させ、電源コード18が
外れている場合には、モータオンオフスイッチPBを液
晶表示部5のオンオフスイッチとして機能させている。
このため、スイッチを増やすことなく、液晶表示部5を
オンオフできるとともに、液晶表示部5を不必要な時に
オフすることにより内部電源IPの寿命を延ばすことが
できる。
【0055】速度調整スイッチSKの上スイッチSK1
が押されているとステップS32からステップS54に
移行して増速処理を行う。この増速処理では、上スイッ
チSK1を押している間、変速段を一段ずつ上昇させる
設定を行い、設定された変速段に応じた速度にスプール
10の回転速度が上昇するまでデューティ比を大きくす
る制御を行う。
【0056】速度調整スイッチSKの下スイッチSK2
が押されていると、ステップS34からステップS56
に移行し減速処理を行う。この減速処理では、下スイッ
チSK2を押している間、変速段を一段ずつ下降させる
設定を行い、設定された変速段に応じた速度にスプール
10の回転速度が下降するまでデューティ比を小さくす
る制御を行う。
【0057】棚メモボタンTB等の他のキーが押される
とステップS36からステップS58に移行し、押され
たキーに応じた他のキー処理を実行する。
【0058】このような制御が行われる電動リールを使
用して釣りを行う場合、たとえば船縁に取り付けられた
竿支持具に釣り竿を装着して置き竿の状態で仕掛けの投
入や回収を行うときには、電源コード18をリールに装
着する。これにより、外部電源PSからの電力によりモ
ータ12が回転させるとともに、制御部20や液晶表示
部5が動作する。
【0059】そして、仕掛けに魚がかかって合わせを行
うとき等には電源コード18を外して釣り味を楽しむた
めに手巻きリールとして使用する。このとき、電源コー
ド18が外れると、ステップS2でそのことが判断さ
れ、スイッチ回路27のスイッチ部27cが内部電源I
P側に切り替わる。それとともに、液晶表示部5の速度
表示部5eが9つのドットすべてが消灯するとともにブ
ザー22が所定時間鳴り、現在電源コード18が外れて
いることを釣り人に知らせる。この状態では、電源コー
ド18が外れているので、釣り人は自由に船内を移動で
きるとともに、釣りのしゃくり動作などを行っても電源
コードがじゃまにならず、楽しく釣りを行える。
【0060】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、電圧により電源コードの着
脱を検出したが、図8に示すように、リミットスイッチ
などのアクチュエータ40a付きのスイッチ40を本体
コネクタ部19に装着し、コードコネクタ部18aの接
続の有無を物理的に検出してもよい。この場合、スイッ
チ40を切替接点(c接点)で構成すれば、電源コード
18の接続の有無の検出と、それに応じた2つの電源の
切替とを1つのスイッチで実現できる。
【0061】(b) 前記実施形態では、内部電源IP
を二次電池で構成したが、内部電源IPを一次電池やコ
ンデンサで構成してもよい。一次電池で構成すれば、内
部電源IPのコストが安くなる。また、コンデンサで構
成すれば、コンデンサは小型のため、内部電源IPを水
密なカウンタケース4内に収納可能になり、防水性能を
向上を図ることができる。
【0062】(c) 前記実施形態では、内部電源IP
を外部電源PSから電力を供給して充電するように構成
したが、図9に示すように、内部電源PSを充電するた
めの太陽電池42を有する充電装置43を、たとえば、
カウンタケース4に装着してもよい。この場合には、内
部電源IPが消耗しにくくなり、電源コード18を外し
て手巻きリールとして使用しても液晶表示部5を長時間
表示させることができる。
【0063】
【発明の効果】本発明に係る電動リールでは、電源コー
ドをリールから取り外すと、電源コードが外れているこ
とをコード検出手段が検出し、動作手段が動作して、た
とえば警報を鳴らしたりランプを点灯したりする。この
ため、電源コードがじゃまにならずに釣りを楽しむこと
ができるとともに、動作手段の動作により電源コードが
外れたことを釣り人が確実に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電動リールの斜視
図。
【図2】その電動リールの平面図。
【図3】そのカウンタケースの平面拡大図。
【図4】その縦断面図。
【図5】リールの制御ブロック図。
【図6】メインルーチンの処理内容を示すフローチャー
ト。
【図7】キー入力処理の内容を示すフローチャート。
【図8】他の実施形態の図5に相当する図。
【図9】他の実施形態の図5に相当する図。
【符号の説明】
1 リール本体 5 液晶表示部 5a 水深表示部 5e 速度表示部 5f 充電量表示部 10 スプール 12 モータ 18 電源コード 19 本体コネクタ部 20 制御部 22 ブザー 23 モータ駆動回路 25 コード検出部 26 記憶部 27 スイッチ回路 28 充電量検出回路 PB モータオンオフスイッチ PS 外部電源 IP 内部電源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着脱自在な電源コードにより外部電源と接
    続可能な電動リールであって、 釣り竿に装着されるリール本体と、 前記リール本体に回転自在に装着された糸巻き用のスプ
    ールと、 前記スプールを糸巻取方向に回転させるためのモータ
    と、 前記電源コードを介して前記外部電源から供給された電
    力により前記モータを駆動するモータ駆動手段と、 前記電源コードを着脱自在に接続するためのコード接続
    手段と、 前記コード接続手段に前記電源コードが接続されている
    か否かを検出するコード検出手段と、 前記電源コードが外れていることを前記コード検出手段
    が検出すると動作する動作手段と、 前記リール本体の内部に設けられた内部電源と、を備え
    た電動リール。
  2. 【請求項2】前記スプールに巻回された釣り糸の繰り出
    し長さ又は巻取長さを測長し測長された長さにより前記
    釣り糸の先端に取り付けられた仕掛けの水深を求める水
    深算出手段と、 前記水深算出手段により算出された水深を含む各種の情
    報を表示するための水深表示手段とをさらに備え、 前記動作手段は、前記電源コードが外れていることを前
    記コード検出手段が検出すると、前記外部電源からの電
    力に代えて前記内部電源からの電力を前記水深表示手段
    に供給するとともに、前記水深表示手段に前記電源コー
    ドが外れている旨を表示させる、請求項1に記載の電動
    リール。
  3. 【請求項3】前記モータ駆動手段及び水深表示手段を制
    御するための制御手段をさらに備え、 前記動作手段は、前記電源コードが外れていることを前
    記コード検出手段が検出すると、前記外部電源からの電
    力に代えて前記内部電源からの電力を前記制御手段に供
    給する、請求項2に記載の電動リール。
  4. 【請求項4】前記モータをオンオフするモータオンオフ
    スイッチをさらに備え、 前記動作手段は、前記電源コードが外れていることを前
    記コード検出手段が検出すると、前記モータオンオフス
    イッチを前記水深表示手段のオンオフスイッチとして機
    能させる、請求項3に記載の電動リール。
  5. 【請求項5】前記内部電源は、前記リール本体の前記釣
    り糸繰り出し側かつ前記釣り竿に接近する側に配置され
    ている、請求項1から4のいずれかに記載の電動リー
    ル。
  6. 【請求項6】前記内部電源は、前記外部電源からの電力
    により充電可能な電源である、請求項1から5のいずれ
    かに記載の電動リール。
  7. 【請求項7】前記内部電源の充電量に関する情報を前記
    水深表示手段に表示させる充電量表示手段をさらに備え
    る、請求項6に記載の電動リール。
  8. 【請求項8】音を発する発音手段をさらに備え、 前記動作手段は、前記電源コードが外れていることを前
    記コード検出手段が検出すると、前記発音手段からその
    旨を示す音を発生させる、請求項1から7のいずれかに
    記載の電動リール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101579515B1 (ko) * 2015-06-09 2015-12-22 한길플랜트 주식회사 휴대형 지열천공심도 측정기
US20230062263A1 (en) * 2021-08-26 2023-03-02 Globeride, Inc. Fishing reel
JP7469544B2 (ja) 2020-08-27 2024-04-16 グローブライド株式会社 魚釣用リール

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