JP2000166090A - 電源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＡＣアダプタの出力部が外部機器から離脱し
た時、ＡＣアダプタの消費電力をなくし、かつ電源プラ
グを外す必要のない電源装置を提供する。 【解決手段】 電源コンセントに挿入される入力部２
と、入力部２に接続されたＡＣアダプタ３と、ＡＣアダ
プタ３に接続され、外部機器１１に挿入される出力部６
とを備え、ＡＣアダプタ３は交流電圧を直流電圧に変換
し、出力部６が外部機器１１から離脱された時、ＡＣア
ダプタ３への通電を停止する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電源装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の装置は例えば特開平８−
２５１８３０号公報に示されている。この公報による
と、電源コンセントに挿入される入力部（電源プラグ）
と、入力部に接続され、交流電圧を直流電圧に変換する
ＡＣアダプタが示されている。そして、ＡＣアダプタの
出力部（直流ジャック）が外部機器に挿入されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記電源装置で
は、使用者が外部機器の使用を停止する等により、出力
部を外部機器から離脱した時、ＡＣアダプタも電力を消
費し続ける第１の欠点がある。本発明者がその原因を究
明したところ、ＡＣアダプタのトランス等の１次側が電
力を消費している事が判った。

【０００４】これを解決するために、使用者が電源コン
セントから電源プラグを外せば良いが、上記状態の都
度、電源プラグを外し、また、外部機器を使用する時
は、電源プラグを挿入する、という様に使い勝手が悪い
第２の欠点がある。故に、本発明はこの様な従来の欠点
を考慮して、ＡＣアダプタの出力部が外部機器から離脱
した時、ＡＣアダプタの消費電力をなくし、かつ電源プ
ラグを外す必要のない電源装置を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１の本発明では、電源コンセントに挿入され
る入力部と、前記入力部に接続されたＡＣアダプタと、
前記ＡＣアダプタに接続され、外部機器に挿入される出
力部とを備え、前記ＡＣアダプタは交流電圧を直流電圧
に変換し、前記出力部が前記外部機器から離脱された
時、前記ＡＣアダプタへの通電を停止する構成とする。

【０００６】請求項２の本発明では、前記出力部に第１
スイッチを設け、前記ＡＣアダプタの入力側に第２スイ
ッチを設け、前記出力部が前記外部機器から離脱された
時、前記第１スイッチに連動して、前記第２スイッチが
開成される。

【０００７】請求項３の本発明では、前記第１スイッチ
を移動可能なノブで構成し、連結手段を設け、前記出力
部が前記外部機器に挿入又は離脱された時、前記ノブは
各々引込み又は伸長し、前記連結手段は前記ノブの移動
を前記第２スイッチに伝達し前記第２スイッチは各々閉
成又は開成される。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る電源装置１を、図１に従い説明する。図１（ａ）は電
源装置１の概略図、図１（ｂ）は電源装置１に用いられ
る出力部の拡大図である。これらの図に於て、入力部２
は例えば電源プラグであり、２個の端子を有し、商用電
源（例えば交流１００Ｖ）用の電源コンセント（図示せ
ず）に挿入又は離脱される。

【０００９】ＡＣアダプタ３は、第２スイッチ４と電源
部５から成り、入力された交流電圧を直流電圧に変換
し、出力するものである。第２スイッチ４は、ＡＣアダ
プタ３の入力側に設けられ、入力部２に電気的接続され
ている。

【００１０】出力部６は例えば、本体７と、ジャック８
と、第１スイッチ９と、バネ１０等から成る。ジャック
８は例えば、外側が陽極で、中心側が陰極で、両者間に
絶縁体が設けられたコネクタから成る。ジャック８の陽
極は、ＡＣアダプタ３の出力端子（陽極）に電気的接続
され、ジャック８の陰極はＡＣアダプタ３の出力端子
（陰極）に電気的接続されている。これらの接続部分は
本体７に囲まれている。

【００１１】ジャック８は、外部機器１１、例えばパー
ソナルコンピュータのコネクタに挿入又は離脱される様
に、構成されている。この様に、出力部６は、ＡＣアダ
プタ３に電気的接続され、かつ外部機器１１に挿入され
るジャック８を有している。第１スイッチ９は例えばプ
ラスチック又は金属から成るノブであり、本体７内に配
置されている。第１スイッチ９は、本体７に設けられた
ガイド（図示せず）により案内され、例えば左右方向
に、移動可能に構成されている。バネ１０の右端は、第
１スイッチ９の左端に当接し、バネ１０の左端は本体７
の定点に固定されている。この様にして、バネ１０によ
り、第１スイッチ９は常時、本体７から突出する方向
に、力が加えられている。

【００１２】連結手段１２は例えば、ワイヤ１３と、移
動体１４とから構成されている。ワイヤ１３の１端は、
第１スイッチ９の適所に形成された孔１４ａに固定され
ている。中継体１５は、ＡＣアダプタ３の出力端子を覆
う様に、ＡＣアダプタ３と出力部６との間に配置されて
いる。

【００１３】移動体１４は例えば絶縁体から成り、ＡＣ
アダプタ３内に配置されている。移動体１４は例えば、
上下方向に移動可能に設けられ、移動体１４の先端が第
２スイッチ４の可動片１６に当接する様に設けられてい
る。

【００１４】ワイヤ１３の他端は、移動体１４に固定さ
れている。ワイヤ１３の他端につながる中間部の１部
は、ＡＣアダプタ３内に配置され、該１部につながるワ
イヤ１３の１部は中継体１５内に配置されている。該１
部につながるワイヤ１３の残部は、本体７内に配置さ
れ、残部の先端が第１スイッチ９の孔１４ａに固定され
ている。以上の部品により、電源装置１が構成されてい
る。

【００１５】次に、この電源装置１の動作を、図１ない
し図３に従い説明する。図２は出力部６が外部機器１１
から離脱した状態を示し、図３は電源装置１の電気回路
図を示す。まず使用者は入力部２を電源コンセントに挿
入する。次に図１に示す様に使用者により、出力部６
（具体的にはジャック８）が外部機器１１（具体的には
コネクタ）に挿入される。

【００１６】この時、第１スイッチ（ノブ）９は外部機
器１１の１部分に当接し、第１スイッチ９は引込む（左
方向に移動する）。それにより、ワイヤ１３は左側に移
動しワイヤ１３の他端は下方向に移動する。それによ
り、ワイヤ１３の他端に固定された移動体１４は下方向
に移動する。それにより、移動体１４の先端に当接した
第２スイッチ４の可動片１６も下に移動し、第２スイッ
チ４は閉成される。この様に、出力部６が外部機器１１
に挿入された時、第１スイッチ９は引込み、連結手段１
２は第１スイッチ９の移動を第２スイッチ４に伝達し、
第２スイッチ４は閉成される（図３のＡ状態を参照、但
し移動体１４は図示せず）。

【００１７】交流電圧は、第２スイッチ４と、電流ヒュ
ーズＦ１と、フィルタ１７（コンデンサＣ１とコイルＬ
１から成る）とを経て、整流回路１８（ブリッジＢＲ１
とコンデンサＣＩＮから成る）にて直流電圧に整流さ
れ、トランスＴ１の１次側へ供給される。上記１次側に
入力された直流電圧は、スイッチングＩＣ１９により、
約１００ＫＨＺでオン、オフされる。

【００１８】このスイッチング動作により、直流電圧は
約１００ＫＨＺの方形波となり、トランスＴ１の２次側
で２次電圧が発生する。上記２次電圧（方形波）は、整
流回路２０（ダイオードＤ２とコンデンサＣＯＵＴ１か
ら成る）により、直流電圧に変換され、出力電圧ＶＯと
して、出力部６を介して外部機器１１へ出力される。

【００１９】また、出力電圧ＶＯ（例えば１２Ｖ）を一
定にするため、監視回路２１（ＩＣと抵抗Ｒ７、Ｒ８等
から成る）が出力電圧ＶＯを監視する。出力電圧ＶＯが
所定値（１２Ｖ）を越えた場合は、抵抗Ｒ４を介し、ホ
トカプラ２２（ＰＣ）のホトダイオード側に電流を流
す。ホトカプラ２２に於て、ホトダイオードの発光によ
りホトトランジスタが導通（オン）される。

【００２０】ホトトランジスタが導通する事により、信
号線２３を介して、スイッチングＩＣ１９へ、制御信号
が入力される。その結果、スイッチングＩＣ１９に於
て、オン時間とオフ時間の比率が変化し、スイッチング
ＩＣ１９からの出力電圧が下がり、出力電圧ＶＯが下が
る。

【００２１】また、出力電圧ＶＯが所定値（１２Ｖ）よ
り低い場合、上述の説明と逆の動作により、出力電圧Ｖ
Ｏを上げる様に制御する。この様に、外部機器１１の負
荷量が変化しても、ＡＣアダプタ３は外部機器１１に、
一定の出力電圧ＶＯを供給する。

【００２２】次に、使用者が外部機器１１の使用を停止
しようと考え、使用者により、出力部６（具体的にはジ
ャック８）が外部機器１１（具体的にはコネクタ）から
離脱された（外された）時の状態を、図２に従い説明す
る。

【００２３】この時、第１スイッチ（ノブ）９は、外部
機器１１への当接を解除され、バネ１０の力により、伸
長する（右方向に移動する）。それにより、ワイヤ１３
は右側に移動し、ワイヤ１３の他端は上方向に移動す
る。それにより、ワイヤ１３の他端に固定された移動体
１４は、上方向に移動する。それにより、移動体１４の
先端に当接した第２スイッチ４の可動片１６も上に移動
し（可動片１６は例えば図示しないバネにより常時、開
成する様に付勢されている）、第２スイッチ４は開成さ
れる。

【００２４】この様に、出力部６が外部機器１１から離
脱された時、第１スイッチ９は伸長し、連結手段１２は
第１スイッチ９の移動を第２スイッチ４に伝達し、第２
スイッチ４は開成される（図３のＢ状態を参照）。即
ち、出力部６が外部機器１１から離脱された時、第１ス
イッチ９に連動して、第２スイッチ４が開成され、ＡＣ
アダプタ３への通電が停止される。

【００２５】その結果、ＡＣアダプタ３に於て、トラン
スＴ１の１次側への通電が停止し、ＡＣアダプタ３によ
る電力消費がなくなる。また上述の様に、使用者によ
り、出力部６が離脱されると、自動的にＡＣアダプタ３
への通電を停止するので、従来の様に、入力部（電源プ
ラグ）２を外す手間が不要となる。

【００２６】

【発明の効果】上述の様に請求項１の本発明では、出力
部が外部機器から離脱された時、ＡＣアダプタ３への通
電を自動的に停止する構成とする。その結果、ＡＣアダ
プタのトランス等への通電が停止し、ＡＣアダプタによ
る電力消費がなくなり、省電力が図れる。また、出力部
が離脱されると、自動的にＡＣアダプタへの通電を停止
するので、従来の様に、入力部を手動で外す手間が不要
となり、使い勝手が格段に向上する。

【００２７】請求項２の本発明では、出力部に第１スイ
ッチを設け、アダプタの入力側に第２スイッチを設け、
出力部が外部機器から離脱された時、第１スイッチに連
動して、第２スイッチが開成される。この様に、第１ス
イッチにより、出力部が外部機器から離脱された事を検
知するので、離脱状況を正確に検知できる。また、第１
スイッチに連動して第２スイッチを開成するので、離脱
した時に、正確に第２スイッチを開成し、ＡＣアダプタ
への通電を正確に停止する事が出来る。

【００２８】請求項３の本発明では、第１スイッチを移
動可能なノブで構成し、連結手段を設け、出力部が外部
機器に挿入又は離脱された時、ノブは各々引込み又は伸
長し連結手段はノブの移動を第２スイッチに伝達し、第
２スイッチは各々開成又は閉成される。この様に、ノブ
と連結手段等により、出力部が挿入又は離脱した事を検
知する機械方式なので、電気的スイッチおよびそれに接
続されるリード線が、ＡＣアダプタ内の電気部品又はそ
れらの配線に対しノイズを与える恐れがない。故に、Ａ
Ｃアダプタは、上記電気部品により、誤動作する恐れが
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る電源装置１の概略図
（出力部６が外部機器１１に挿入されている状態）であ
る。

【図２】上記電源装置１の概略図（出力部６が外部機器
１１から離脱された状態）である。

【図３】上記電源装置１の電気回路図である。

【符号の説明】

２ 入力部 ３ ＡＣアダプタ ６ 出力部 １１ 外部機器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古山 清志 島根県大原郡木次町山方320番地１ 島根 三洋工業株式会社内 (72)発明者 青木 陽一 島根県大原郡木次町山方320番地１ 島根 三洋工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5G065 AA01 DA06 DA07 EA06 HA04 JA01 KA01 KA04 LA07 MA01 MA10

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源コンセントに挿入される入力部と、
   前記入力部に接続されたＡＣアダプタと、前記ＡＣアダ
   プタに接続され、外部機器に挿入される出力部とを備
   え、前記ＡＣアダプタは交流電圧を直流電圧に変換し、
   前記出力部が前記外部機器から離脱された時、前記ＡＣ
   アダプタへの通電を停止する構成とした事を特徴とする
   電源装置。
2. 【請求項２】 前記出力部に第１スイッチを設け、前記
   ＡＣアダプタの入力側に第２スイッチを設け、前記出力
   部が前記外部機器から離脱された時、前記第１スイッチ
   に連動して、前記第２スイッチが開成される事を特徴と
   する請求項１の電源装置。
3. 【請求項３】 前記第１スイッチを移動可能なノブで構
   成し、連結手段を設け、前記出力部が前記外部機器に挿
   入又は離脱された時、前記ノブは各々引込み又は伸長
   し、前記連結手段は前記ノブの移動を前記第２スイッチ
   に伝達し、前記第２スイッチは各々閉成又は開成される
   事を特徴とする請求項２の電源装置。