JP2000165748A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

赤外線撮像装置

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JP2000165748A JP10337541A JP33754198A JP2000165748A JP 2000165748 A JP2000165748 A JP 2000165748A JP 10337541 A JP10337541 A JP 10337541A JP 33754198 A JP33754198 A JP 33754198A JP 2000165748 A JP2000165748 A JP 2000165748A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電変換素子の自己発熱によるバイアス電流
の変動を補正し、読出し回路の増幅度を十分に上げるこ
とができる赤外線撮像装置を提供する。 【解決手段】 赤外線撮像装置は、バイアス電流が供給
され、入射赤外線を電気信号に夫々変換する複数の熱電
変換素子101を有している。この赤外線撮像装置は、
上記電気信号を積分する積分回路Dと、積分回路Dに備
えた積分コンデンサ105に対する電荷の引抜き及び注
入の少なくとも一方を行う自己発熱補正定電流源回路1
30とを有する。この自己発熱補正定電流源回路130
は、熱電変換素子101の自己発熱の影響による積分回
路Dでの電圧変動を補正する補正電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線撮像装置に
関し、特に、熱電変換素子の自己発熱によるバイアス電
流の変動を補正する機能を有する赤外線撮像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱型赤外線撮像装置(以下、単
に赤外線撮像装置と呼ぶ)は、マトリックス状に配列さ
れた複数の熱電変換素子を有し、物体の各部から放射さ
れる赤外線を吸収して熱に変換し、この熱を電気信号に
変換して画像として表示する。上記電気信号の成分は微
弱であるため、赤外線撮像装置上で十分に増幅してから
外部回路に出力することが望ましい。
【0003】物体はプランクの式に基づいて、温度に対
応したパワーの赤外線を放射するため、赤外線撮像装置
は、可視光の撮像装置とは異なって大きなバイアス成分
を有する。例えば、ボロメータ型の赤外線撮像装置で
は、信号を読み出すためにバイアス電流を供給する必要
がある。このため、常温で動作するボロメータでは、特
に信号電流に対するバイアス電流の割合が大きくなり、
バイアス成分を大きくする原因となっている。従来の赤
外線撮像装置では、信号を電流に変換するトランジスタ
に対応する電源とは別の定電流源を設け、この定電流源
の働きによって、信号に比較して極めて大きなバイアス
成分をキャンセルしている。
【0004】複数の画素から成る赤外線撮像装置では一
般に、各画素に対応する検出器のばらつき等に起因する
バイアスレベルのばらつきである固定パターンノイズ(F
PN:Fix pattern Noise)が存在する。この画素間のばら
つきの要因として、検出素子の構造上のばらつきが挙げ
られる。このばらつきは、信号を読み出す上で、増幅回
路における信号のダイナミックレンジを狭めるため、十
分な増幅度が得られない等の不具合を招く。この不具合
を回避するための従来の赤外線撮像装置が、特願平9−
315455号公報に記載されている。この赤外線撮像
装置は、固定パターンノイズ(FPN)の補正を行うた
めのFPN補正定電流源回路を有している。
【0005】図22は、上記公報に記載の従来装置と同
種類の赤外線撮像装置の一例を示す回路図である。この
赤外線撮像装置は、半導体基板上に、熱電変換素子13
01、NPNトランジスタ1302、抵抗器1303、
PNPトランジスタ1304、スイッチ1300、FP
N補正定電流1313、積分コンデンサ1305、及び
リセットスイッチ1306を有している。半導体基板上
には更に、n形MOSFET1307、1308と、スイッチ
1309と、ホールドコンデンサ1310と、n形MOSF
ET1311、1312と、S/Hout(サンプルホール
ド出力)1314が配設されている。熱電変換素子13
01等を含む受光部と半導体基板との間には、熱電変換
素子の逃げを防ぐダイヤフラムが形成されている。この
ダイヤフラムは、その下層がエッチングによって除去さ
れて宙に浮いた膜状の構造となっている。
【0006】熱電変換素子1301としては、例えば、
ダイアフラム上に形成され、温度によって電気抵抗値が
変化するボロメータが用いられており、このボロメータ
は入射赤外線に対して感度がある。熱電変換素子130
1は、半導体基板上に1次元ないしは2次元状に多数形
成されており、複数のスイッチ1300によって夫々が
切り替えられ、順次選択されることにより、基板上の回
路を通じて外部に順次読み出され、赤外線画像が検出さ
れる。
【0007】上記従来の赤外線撮像装置は、次のように
作動する。図22に示すように、NPNトランジスタ1
302のベースに電圧Vb1が印加されると、NPNト
ランジスタ1302のベース・エミッタ間電圧がVbe
となり、熱電変換素子1301に(Vb1−Vbe)の
電圧が作用する。各熱電変換素子1301の抵抗値を夫
々Rb1とすると、NPNトランジスタ1302のコレ
クタには、Ic1=(Vb1−Vbe)/Rb1の電流
が流れる。
【0008】PNPトランジスタ1304のベースに電
圧Vb2が印加されると、上記と同様に、PNPトラン
ジスタ1304のコレクタには、Ic2=(Vb2−V
be)/Rb2の電流が流れる。ここで、Rb2は抵抗
器1303の抵抗値である。電流Ic1とIc2とはほ
ぼ釣り合っており、積分コンデンサ1305には僅かな
差分電流ΔI=(Ic2−Ic1)が流れる。差分電流
ΔIからは大部分のバイアス成分が除去されているが、
除去しきれなかったバイアス成分と信号成分とを含んで
いる。
【0009】ここで、赤外線撮像装置に赤外線が入射す
ると、熱分離されたダイアフラム(図示せず)の温度が
上昇し、ダイアフラム上の熱電変換素子1301の抵抗
値が変化する。この抵抗値の変化によって電流Ic1が
変化し、積分コンデンサ1305に蓄積される。また、
除去しきれないバイアス成分は、順次に選択される熱電
変換素子1301相互間の抵抗値のばらつきによって生
じる。Rb2の値は固定されているため、多数のRb1
間に大きなばらつきがあると、差分電流ΔIにもばらつ
きが発生する。
【0010】FPN補正定電流源回路1313は、上記
ばらつきを補正するための定電流源であり、図23にそ
の構成を示す。FPN補正定電流源回路1313は、定
電流源1319と、PNPトランジスタ1318と、複
数のNPNトランジスタ1316と、NPNトランジス
タ1316の各エミッタに夫々接続される抵抗器131
5と、NPNトランジスタ1316の各コレクタに夫々
接続されるスイッチ1317とを有する。1320はF
PN補正定電流源出力である。FPN補正定電流源回路
1313は複数段の定電流源から構成され、各定電流源
の電流値には、I0、2I0、4I0・・・のように2
の整数乗の重み付けがされている。2の整数乗の重み付
けをするために、抵抗器1315の抵抗値には、R0、
R0/2、R0/4・・・のように電流値に反比例する
重み付けが施されている。
【0011】FPN補正定電流源回路1313によって
1/2nとなった差分電流ΔIは、積分コンデンサ13
05に蓄積される。バイアス成分の除去とFPN補正と
によって、積分コンデンサ1305に蓄積されるべき電
荷量が小さくなるため、積分コンデンサ1305が小さ
くされている。
【0012】積分コンデンサ1305に蓄積された信号
電荷は、n形MOSFET1307、1308から成るソース
フォロワによって、高出力インピーダンスから低出力イ
ンピーダンスに変換される。スイッチ1309及びホー
ルドコンデンサ1310から成るサンプル・ホールド回
路は、時系列で出力される信号をサンプリングして一時
保持する。スイッチ1309は、p形及びn形MOSFETの
双方のソースが相互に、並びに双方のドレインが相互に
接続されたトランスファーゲートから構成される。n形
MOSFET1311、1312もソースフォロワを構成して
おり、S/Hout1314に低インピーダンスで出力す
る。
【0013】図24は、図22の読出し回路とその周辺
部とを含めた赤外線撮像装置の全体回路図である。読出
し回路は、水平シフトレジスタ1401、マルチプレク
サ(データセレクタ)1402、FPN補正定電流源1
403、読出し回路1404(FPN補正定電流源以外
の部分)、垂直シフトレジスタ1406、熱電変換素子
1407、画素スイッチ1408、FPN補正バッファ
1409、及びFPN補正バッファ1410等を有す
る。
【0014】熱電変換素子1407は、この例では半導
体基板上に、2次元にマトリクス状に形成され、画素ス
イッチ1408によって切り換えて順次選択する。各熱
電変換素子の信号を読み出すために、この例ではマトリ
クスの各列に読出し回路1404を配設して信号を読み
出している。
【0015】FPN補正定電流源1403に供給される
FPN補正用のデータは、例えば、熱電変換素子140
7の自己発熱後の抵抗値のばらつきに応じたデータが、
LSIチップ外のメモリ(図示せず)に全画素分蓄積さ
れている。各列の読出し回路が積分などの読出し動作を
行っている間、データバッファ1410は、読み出して
いる画素のFPNデータを保持している。ここで、読出
し時間が長いほど、信号のノイズ帯域を狭くしてノイズ
を低減することができる。
【0016】上記理由から、積分などの読出し時間をノ
イズ低減のために長くとる必要があり、データバッファ
1410のデータの入替えは瞬時に行うことが望まし
い。ここでは、2系統のデータバッファを有し、データ
バッファ1410に読み出し中の画素のFPNデータを
保持しつつ、次に読み出す画素のFPNデータをデータ
バッファ1409に順次ロードする。読出しが次の画素
に変わる時点で、LE(ラッチ・イネーブル)信号を用
いてデータバッファ1409の内容がデータバッファ1
410に転送される。
【0017】各列の読出し回路1404の出力は、各読
出し回路1404内のサンプル・ホールド回路に保持さ
れている。各列のサンプル・ホールド出力S/Hout
は、マルチプレクサ1402によって順次選択され、ソ
ースフォロワ1411を介して出力outに出力され
る。水平シフトレジスタ1401は、各列のマルチプレ
クサ1402のスイッチを順次に選択する用途と、各列
のFPNデータバッファ1409を順次選択する用途に
用いられる。DFPNは、FPNデータバッファ1409
に繋がるデータバスであり、例えば各列のFPN補正定
電流源1403が3ビットの場合には3本のラインとな
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
赤外線撮像装置では、自身に流れるバイアス電流によ
り、熱分離されたダイアフラムの温度が、入射赤外線の
強度とは関係なく上昇(自己発熱)し、ダイアフラム上
の熱電変換素子の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化
は、熱電変換素子に流れるバイアス電流を変化させ、そ
の結果として積分コンデンサ端の電圧を変化させる。こ
の自己発熱の影響によるノイズが、読出し回路のダイナ
ミックレンジを支配するため、FPN補正定電流源によ
って熱電変換素子のばらつきを補正したにも拘わらず、
増幅度が十分に上がらない等の不具合を生じる。
【0019】また、信号のノイズ帯域を狭くしてノイズ
を低減するために積分等の読出し時間を長くする場合ほ
ど上記自己発熱の影響が顕著になり、抵抗値変化に伴う
積分コンデンサ端の電圧変化が、読出し回路のダイナミ
ックレンジの妨げとなる。このため、増幅度が十分に上
がらず、後段に繋がる回路のノイズが全体ノイズに占め
る割合を増大させ、ノイズ劣化を招く等の恐れがあっ
た。
【0020】一方、上述のばらつきを補正するために自
己発熱を補正する従来の赤外線撮像装置も知られている
(例えば、特開平9−284651号公報)。この赤外
線撮像装置では、熱電変換素子の自己発熱で生じる抵抗
値変動に伴うバイアス電流の変動を補正するために、鋸
波(ランプ波形)電圧発生回路等を用いて、熱電変換素
子に作用するバイアス電圧を時間に応じて変化させる。
しかし、この赤外線撮像装置では、鋸波電圧が平滑化さ
れてしまうので、バイアス電圧のノイズを除去するため
のバイパスコンデンサを設けることができない。このた
め、バイアス電圧からの十分なノイズ除去が困難にな
り、ノイズ劣化を招く恐れがある。
【0021】本発明は、上記に鑑み、熱電変換素子の自
己発熱によるバイアス電流の変動を補正し、読出し回路
の増幅度を十分に上げることができる赤外線撮像装置を
提供することを目的とする。本発明は更に、上記目的を
達成した上で、簡素な構成を備えた赤外線撮像装置を提
供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の赤外線撮像装置は、バイアス電流が供給さ
れ、入射赤外線を電気信号に夫々変換する複数の熱電変
換素子を有する赤外線撮像装置において、前記電気信号
を積分する積分回路と、該積分回路に備えた積分コンデ
ンサに対する電荷の引抜き及び注入の少なくとも一方を
行う自己発熱補正定電流源回路とを備え、該自己発熱補
正定電流源回路が、前記熱電変換素子の自己発熱の影響
による前記積分回路での電圧変動を補正する補正電流を
供給することを特徴とする。
【0023】本発明の赤外線撮像装置では、自己発熱補
正定電流源回路が積分回路に補正電流を与えて、積分回
路で自己発熱補正電圧を発生させ、この自己発熱補正電
圧を積分回路内の積分コンデンサ端の電圧から減算する
ことによって、熱電変換素子の自己発熱の影響によるバ
イアス電流のばらつきを補正することができる。
【0024】ここで、前記自己発熱補正定電流源回路
が、前記補正電流を一方向に流す定電流源から構成され
ることが好ましい。この場合、定電流源を作動させて、
積分回路の積分コンデンサ端の電圧から自己発熱補正電
圧を減算し、自己発熱による影響を低減することがで
き、しかも自己発熱補正定電流源回路を簡素な回路構成
で実現できる。
【0025】また、前記自己発熱補正定電流源回路が、
前記補正電流を2方向に流す一対の定電流源から構成さ
れることが好ましい。この場合、一対の定電流源を交互
に作動させて、積分回路の積分コンデンサから電荷を引
き抜く動作と電荷を注入する動作を繰り返し、自己発熱
補正電圧を積分コンデンサ端の電圧から加減算して、自
己発熱による影響を低減することができる。
【0026】更に好ましくは、前記一対の定電流源を夫
々、複数段の定電流源から構成する。これにより、自己
発熱によるバイアス電流の変動補正の精度を一層向上さ
せることができる。
【0027】前記一対の定電流源は、予め設定された第
1自己発熱補正パルスが供給されて作動する第1スイッ
チ、一端が接地された第1抵抗器、及び、エミッタが該
第1抵抗器の他端に接続され且つコレクタが前記第1ス
イッチに接続されたNPNトランジスタから成る第1定
電流源と、予め設定された第2自己発熱補正パルスが供
給されて作動する第2スイッチ、一端が電源に接続され
た第2抵抗器、及び、エミッタが該第2抵抗器に接続さ
れ且つコレクタが前記第2スイッチの別の端子に接続さ
れたPNPトランジスタから成る第2定電流源とから構
成されることが好ましい。この場合、自己発熱の影響を
補正する回路構成を簡素化することができる。
【0028】具体的には、前記第1及び第2自己発熱補
正パルスは夫々、所定時間毎に極性が反転するパルスか
ら構成される。この場合、第1定電流源の第1スイッチ
と第2定電流源の第2スイッチとを夫々適正に作動させ
て補正電流を得ることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明を更に詳細
に説明する。図1は、本発明の第1実施形態例における
赤外線撮像装置の構成を示すブロック図である。赤外線
撮像装置は、半導体基板(図示せず)上に、熱電変換素
子(回路)A、バイアス供給定電流源回路B、バイアス
キャンセル定電流源回路C、積分回路D、ソースフォロ
ワ(ドレイン接地増幅回路)E、サンプルホールド回路
F、ソースフォロワG、FPN補正定電流源回路11
9、及び、自己発熱補正定電流源回路130を有する。
熱が外部に放出するのを防ぐダイヤフラム上に、熱電変
換回路Aが形成されている。
【0030】熱電変換回路Aは、一端が接地された複数
のスイッチ100と、各スイッチ100の他端に一端が
接続された複数の熱電変換素子101とから構成され、
入射する赤外線を熱に変換し電気信号に変換する。熱電
変換素子101は、本実施形態例では、ダイアフラム上
に配設されたボロメータから構成され、入射赤外線に対
して感度がある。熱電変換素子101は、半導体基板上
に、1次元ないしは2次元状に多数形成されており、ス
イッチ100によって切り替えられ、順次に選択され
る。
【0031】バイアス供給定電流源回路Bは、熱電変換
回路Aにバイアス電流を供給するもので、コレクタが後
述のPNPトランジスタ104のコレクタとライン11
とに共通接続され、ベースがベース電圧Vb1に接続さ
れたNPNトランジスタ102から構成される。
【0032】バイアスキャンセル定電流源回路Cは、積
分コンデンサ105に対する電荷の注入を行いバイアス
電流をキャンセルして差分電流ΔIのばらつきを補正す
る。バイアスキャンセル定電流源回路Cは、Vcanに一
端が接続された抵抗器103と、エミッタが抵抗器10
3の他端に接続され且つベースがVb2に接続されたP
NPトランジスタ104と、コレクタがNPNトランジ
スタ102のコレクタ及び後段へのライン11に共通接
続され且つベースがVb1に接続されたNPNトランジ
スタ102とを有する。NPNトランジスタ102のエ
ミッタは、熱電変換素子101の各他端に共通接続され
る。なお、Vcanは、電源Vccとは別に電圧が設定され
たキャンセル用の電源である。
【0033】積分回路Dは、熱電変換素子101による
熱変換に基づいた差分電流ΔIを一旦蓄積して放出する
積分コンデンサ105を有する。積分回路Dは、1つの
端子がリセット電圧Vrに接続され且つ別の端子がライ
ン11に接続されたリセットスイッチ106と、一端が
接地され且つ他端がライン11に接続された積分コンデ
ンサ105とを有する。リセットスイッチ106にはリ
セット信号φRが供給される。
【0034】ソースフォロワEは、n形MOSFET107及
び108から構成され、積分コンデンサ105に蓄積さ
れた信号を、高インピーダンスから低インピーダンスに
変換する。
【0035】サンプルホールド回路Fは、スイッチ10
9及びホールドコンデンサ110から構成され、ソース
フォロワEから時系列で送られる信号をサンプリング
し、一時保持する。スイッチ109は、ソースフォロワ
EとソースフォロワGとの間に挿入され、ホールドコン
デンサ110は、一端がスイッチ109とソースフォロ
ワFとの間のラインに接続され、他端が接地されてい
る。スイッチ109は、p形及びn形MOSFET双方のソー
スが相互に接続され、双方のドレインが相互に接続され
たトランスファーゲートから構成される。
【0036】ソースフォロワGは、n形MOSFET111及
び112から構成され、サンプルホールド回路Fに蓄積
された電荷をS/Hout(サンプルホールド出力)11
3に出力するもので、ソースフォロワEと同様に低イン
ピーダンスである。
【0037】FPN補正定電流源回路119は、FPN
補正データ118を用いて熱電変換素子101のばらつ
きを補正し、画素間のばらつきである固定パターンノイ
ズ(FPN)を補正する。FPN補正定電流源回路11
9は、各ベースにベース電圧117が印加される複数の
NPNトランジスタ115と、NPNトランジスタ11
5の各エミッタに夫々の一端が接続された複数の抵抗器
116と、NPNトランジスタ115の各コレクタに接
続されたスイッチ114とを有する。各抵抗器116の
他端は接地されている。各スイッチ114にはFPN補
正データ118が夫々入力される。このようなFPN補
正定電流源回路119は複数段の定電流源から構成さ
れ、各定電流源の電流値は、I0、2I0、4I0・・
・のように2の整数乗の重み付けが施されている。2の
整数乗の重み付けを実現するために、各抵抗器116
は、R0、R0/2、R0/4・・・のように、電流値
に反比例する重み付けが施されている。
【0038】自己発熱補正定電流源回路130は、ライ
ン11に夫々接続された定電流源回路130a及び定電
流源回路130bを有し、熱電変換素子101による自
己発熱の影響による抵抗値の変化によるバイアス電流の
ばらつきを補正する。
【0039】定電流源回路130aは、1つの端子がラ
イン11に接続されたスイッチ120と、一端が接地さ
れた抵抗器122と、エミッタが抵抗器122の他端に
接続され且つコレクタがスイッチ120の別の端子に接
続されたNPNトランジスタ121とを有する。スイッ
チ120には自己発熱補正パルス124が供給され、N
PNトランジスタ121のベースにはベース電圧123
が印加される。
【0040】定電流源回路130bは、1つの端子がラ
イン11に接続されたスイッチ125と、一端が電源に
接続された抵抗器127と、エミッタが抵抗器127の
他端に接続され且つコレクタがスイッチ125の別の端
子に接続されたPNPトランジスタ126とを有する。
スイッチ125には自己発熱補正パルス129が供給さ
れ、PNPトランジスタ126のベースにはベース電圧
128が印加される。
【0041】上記構成の赤外線撮像装置は、次のように
動作する。NPNトランジスタ102のベース・エミッ
タ間電圧をVbeとするとき、NPNトランジスタ10
2のベースに電圧Vb1が印加されると、熱電変換素子
101には、(Vb1−Vbe)の電圧が与えられる。
また、熱電変換素子101の抵抗器値をRb1とすると
き、NPNトランジスタ102のコレクタには、Ic1
=(Vb1−Vbe)/Rb1の電流が流れる。
【0042】PNPトランジスタ104のベースに電圧
Vb2を印加すると、上記と同様に、PNPトランジス
タ104のコレクタには、 Ic2={Vcc−(Vb2+Vbe2)}/Rb2 の電流が流れる。但し、Vbe2はPNPトランジスタ
104のベース・エミッタ間電圧、Rb2は抵抗器10
3の抵抗値である。電流Ic1とIc2とはほぼ釣り合
っており、積分コンデンサ105には僅かな差分電流Δ
I=(Ic2−Ic1)が流れる。差分電流ΔIは、バ
イアスキャンセル定電流源回路Cによって大部分のバイ
アス成分が除去されているが、除去しきれなかった信号
成分とバイアス成分とを含んでいる。
【0043】赤外線が入射すると、熱分離されているダ
イアフラムの温度が上昇し、ダイアフラム上の熱電変換
素子101の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化によ
って変化する電流Ic1は、積分コンデンサ105に蓄
積される。
【0044】除去しきれないバイアス成分は、順次選択
される複数の熱電変換素子101間のばらつきに起因し
て生じる。抵抗器103の抵抗値Rb2は固定であるた
め、多数の抵抗器101の各Rb1の間には大きなばら
つきがあり、これにより、差分電流ΔIにもばらつきが
生じる。
【0045】上記差分電流ΔIのばらつきは、FPN補
正定電流源回路119によって補正される。FPN補正
定電流源回路119によって1/2nとなった差分電流
ΔIは、積分コンデンサ105に蓄積される。FPN補
正定電流源回路119に供給されるFPN補正データ1
18は、予め別の手法によって熱電変換素子101の自
己発熱後の抵抗値のばらつきに応じたデータを取得し、
そのデータを例えばLSIチップ外のメモリに全画素分
格納されている。
【0046】定電流源回路130a及び130bでは、
自己発熱補正パルス124及び129が、後述するタイ
ミングで、スイッチ120及び125を夫々制御する。
ダイアフラム上の熱電変換素子101は、熱分離された
ダイアフラムの温度が上昇(自己発熱)することによ
り、入射赤外線の強度とは無関係に抵抗値が変化する。
この抵抗値の変化により、熱電変換素子101に流れる
バイアス電流Ib1(Ib1≒Ic1)が変化する。自
己発熱補正定電流源回路130は、バイアス電流Ib1
の変化に応じて、積分コンデンサ105に電荷(電流)
を供給し、又は積分コンデンサ105から電荷を引き抜
く。
【0047】バイアスキャンセル定電流源回路Cによる
バイアス成分(電流)の除去、FPN補正定電流源回路
119によるFPNの補正、及び、自己発熱補正定電流
源回路130による自己発熱の補正によって、積分コン
デンサ105に蓄積されるべき電荷量が小さくされるこ
とにより、積分コンデンサ105が小さく構成される。
【0048】積分コンデンサ105に蓄積された信号
は、ソースフォロワEで高インピーダンスから低インピ
ーダンスに変換され、更にサンプルホールド回路Fが、
時系列で入力される信号をサンプリングし、一時保持す
る。次いで、ソースフォロワFが、低インピーダンスで
S/Hout113に出力する。
【0049】ここで、本赤外線撮像装置の動作を詳細に
説明する。まず、熱電変換素子101の自己発熱におい
て、熱電変換素子101の抵抗値Rb1のばらつきを考
慮しない場合を説明する。
【0050】熱電変換素子101の抵抗値Rb1は、自
己発熱温度ΔTによって次式(1)のように変化する。 Rb1=R0(1+α・ΔT) ……(1) ここで、R0は自己発熱による抵抗値変化前の抵抗値で
あり、αは熱電変換素子101の温度係数である。自己
発熱温度ΔTは、K及びτが次式(2)及び(3)で表
されるとき、 K=(Ve12/R0)/(Gth+(Ve12/R0)・α) ……(2) τ=Cth/(Gth+(Ve12/R0)・α) ……(3) 次式(4)で表わされる。 ΔT=K(1−exp(−t/τ)) ……(4) ここで、Kは係数、τは実効熱時定数、Ve1は(Vb
1−Vbe)の電圧、tは熱電変換素子101の1画素
の選択時間、Gthは熱電変換素子101の熱コンダク
タンス、Cthは熱電変換素子101の熱容量である。
Ve1には一定電圧を印加しているため、自己発熱によ
る熱電変換素子101の抵抗値変化により、Ib1もそ
れに伴い変化する。
【0051】上記式(1)〜(4)から、熱電変換素子
101の選択時間の経過に伴い、自己発熱温度ΔTが変
化し、その結果として熱電変換素子101の抵抗値Rb
1も変化することがわかる。ここで、後述の駆動条件に
おける自己発熱温度ΔTを図2に示す。同図における横
軸は選択時間、縦軸は自己発熱温度ΔTの変化を夫々示
す。同図では、自己発熱温度ΔTが選択時間の経過に対
応して上昇している。また、自己発熱による熱電変換素
子101の抵抗値変化の様子を図3に夫々示す。同図に
おける横軸は選択時間、縦軸は抵抗値Rb1の変化を夫
々示す。同図では、熱電変換素子101の抵抗値Rb1
が選択時間の経過に対応して低下している。
【0052】図4は、自己発熱による電流Ib1の変化
の様子を示すグラフである。同図における横軸は選択時
間、縦軸は電流Ib1の変化を夫々示す。このときの駆
動条件は、R0=10kΩ、α=−2%、Ve1=2
V、t=34μs(320×240画素相当の熱電変換
素子をフレームレート30Hz、かつ、1水平期間を4
分割(読出し回路を4画素列に1回路)で駆動した場合
を想定)。 Gth=0.26μW/K、Cth=1.5nJ/K
【0053】また、電流Ib1による積分コンデンサ1
05端の電圧Vc(図1)は、熱電変換素子101の1
画素の選択時間tの関数として、次式(5)で表され
る。このとき、t=0において積分コンデンサ105端
の電圧Vc=0とした。 Vc(t)=[∫−(Ve1/(R0(1+α・ΔT))dt]/C ……(5) 式(5)においてCは積分コンデンサ105の容量値で
あり、ここでは90pFである。
【0054】図5は、上記駆動条件における積分コンデ
ンサ105端の電圧Vcの変化の様子を示すグラフであ
る。同図における横軸は選択時間、縦軸はIb1の積分
電圧の変化を夫々示す。同図では、積分電圧が選択時間
の経過に対応してほぼ下降している。
【0055】一方、PNPトランジスタ104、ベース
電圧Vb2及び抵抗器103から成るバイアスキャンセ
ル定電流源回路Bは、Ib1による上記(5)式での選
択時間の最終時の積分コンデンサ105端の電圧Vcが
零となるように、積分コンデンサ105にバイアスキャ
ンセル電流Ic2を注入する。このとき、バイアスキャ
ンセル電流Ic2≒抵抗器103に流れる電流Ib2で
ある。
【0056】図6は、Ib2の設定法を模式的に示すグ
ラフである。同図における横軸は選択時間、縦軸は積分
電圧を夫々示す。上記と同様に、Ib2による積分コン
デンサ105端の電圧Vcは、熱電変換素子101の1
画素の選択時間tの関数として、次式(6)で表され
る。 Vc(t)={∫(Ve2/Rb2)dt}/C ……(6) ここで、Ve2は{Vcc−(Vb2+Vbe)}の電圧、Rb2は
抵抗器103の抵抗値である。
【0057】上記から、Ib1とIb2とによる積分コ
ンデンサ端における電圧Vcが、熱電変換素子101の
1画素の選択時間tの関数として次式(7)で表され
る。 Vc(t)=[∫{(Ve2/Rb2)-(Ve1/(R0(1+α・ΔT))}dt]/C ……(7)
【0058】Ic1とIc2とはほぼ釣り合っており、
Ic1のバイアス成分をIc2が除去(バイアスキャン
セル)するように働くが、積分コンデンサ105には僅
かな差分電流ΔI=(Ic2−Ic1)が流れる。この
差分電流ΔIは、熱電変換素子101の自己発熱による
影響であり、積分電圧として読出し回路のダイナミック
レンジの妨げとなる。そこで、自己発熱補正定電流源回
路130によって、上記自己発熱の影響を補正する。
【0059】図7は、上記駆動条件におけるIb1とI
b2とによる積分コンデンサ105端の電圧Vcの変化
の様子を示すグラフである。同図における横軸は選択時
間、縦軸はバイアスキャンセル後の積分電圧の変化を夫
々示す。自己発熱補正定電流源回路130は、積分電圧
を線形近似した図8に示す三角波(自己発熱補正電圧)
を発生させる。
【0060】図8は、上記(7)式で表される積分コン
デンサ105端の電圧Vcと自己発熱補正電圧を表すグ
ラフである。同図では、自己発熱補正電圧を逆極性で表
示している。自己発熱補正電圧は、熱電変換素子101
の1画素の選択時間tの1/2の時間における、上記
(7)式で表される積分コンデンサ105端の電圧Vc
を頂点とした三角波である。上記(7)式で表される積
分コンデンサ105端の電圧Vc(グラフの●)からこ
の自己発熱補正電圧(グラフの▲)を減算することによ
って、自己発熱による影響を低減することができる。
【0061】次に、自己発熱補正電圧の作成法について
詳細に説明する。図10は、自己発熱補正電圧の作成法
に関するタイミングチャートである。
【0062】自己発熱補正パルス124及び129は、
t/2毎に切り替わる反転パルスになっており、自己発
熱補正パルス124はスイッチ120に接続され、自己
発熱補正パルス129はスイッチ125に接続されてい
る。自己発熱補正電圧124及び129を発生するため
の自己発熱補正定電流源回路130に流れる補正電流I
shは、上記(7)式の選択時間tの1/2の時間にお
ける電圧Vc(t/2)から、次式(8)によって算出
する。 Ish=C・Vc(t/2)/2 ……(8)
【0063】補正電流IshがNPNトランジスタ12
1、PNPトランジスタ126に夫々流れるように、抵
抗器122、ベース電圧123、抵抗器127及びベー
ス電圧128が夫々決定されている。
【0064】選択時間の前半のt/2期間においてスイ
ッチ120をONし、NPNトランジスタ121等から
成る定電流源回路130aによって積分コンデンサ10
5から電荷を引き抜き(−Ish)、後半のt/2期間
においてスイッチ125をONし、PNPトランジスタ
126等から成る定電流源回路130bによって積分コ
ンデンサ105に電荷を供給し(+Ish)、自己発熱
補正電圧を発生させる。この自己発熱補正電圧を上記
(7)式で表される積分コンデンサ105端の電圧Vc
から減算することによって、自己発熱による影響を低減
することができる。
【0065】図9は、自己発熱補正のあり/なしの積分
コンデンサ105端の電圧Vcの様子を表すグラフであ
る。同図における横軸は選択時間、縦軸は積分出力を夫
々示す。同図における●は自己発熱補正が無い場合の積
分電圧を、▲は自己発熱補正が有る場合の積分電圧を夫
々示す。同図から、自己発熱の補正を行うことによっ
て、読出し回路の増幅度が更に3.5倍程度向上するこ
とがわかる。また、このような積分方式の読出し回路に
よると、積分コンデンサ105の容量値を減少させるこ
とで増幅度を上げることができる。これはLSIチップ
面積の縮小にも繋がる。
【0066】次に、熱電変換素子101の抵抗値Rb1
のばらつきを考慮した場合を説明する。ここでは、熱電
変換素子101の抵抗値Rb1のばらつきをR0±5%
とした場合を考え、R0=10kΩ、R0−5%の9.
5kΩ、R0+5%の10.5kΩの場合について説明
する。
【0067】熱電変換素子101の抵抗値Rb1がばら
つきを有していると、(1)式及び(2)式より、自己
発熱温度ΔT、熱電変換素子101の抵抗値Rb1の変
化が夫々異なる。その結果として、(5)式からIb1
による積分コンデンサ105端の電圧Vcも夫々異なる
ことになる。
【0068】図11は、抵抗値Rb1のばらつきをR0
±5%とした場合の積分コンデンサ105端の電圧Vc
の変化の様子を示すグラフである。同図における横軸は
選択時間、縦軸は積分電圧を夫々示す。●は9.5kΩ
のRb1における選択時間中の積分電圧を、▲は10k
ΩのRb1における選択時間中の積分電圧を、■は1
0.5kΩのRb1における選択時間中の積分電圧を夫
々示す。
【0069】図11では、R0−5%の9.5kΩにお
いて選択時間の最終時の積分コンデンサ105端の電圧
Vcの電圧が零となるように、つまりバイアスキャンセ
ルできるようにIb2が決定されている。これは、熱電
変換素子101の抵抗値Rb1のばらつきによる積分電
圧のばらつきの補正を行うためにFPN補正定電流源回
路119が設けられ、FPN補正定電流源回路119
が、NPNトランジスタ115等から成る定電流源であ
って、積分コンデンサ105から電荷を引き抜くことに
よって実現される。従って、積分コンデンサ105端の
電圧Vcで考える場合、電圧を下げる方向でFPN補正
を行うために、熱電変換素子101の抵抗値Rb1のば
らつきによる積分電圧が下限にあるものを基準とするた
めである。
【0070】また、FPN補正定電流源回路119に流
すFPN補正電流の設定は、積分電圧のばらつきの上限
であるR0+5%の10.5kΩの選択時間の最終時の
積分コンデンサ105端の電圧Vcの電圧と、積分電圧
のばらつきの下限であるR0−5%の9.5kΩの選択
時間の最終時の積分コンデンサ105端の電圧Vcの電
圧との差分から、スイッチ114が全ビットでONした
場合の電流を算出する。FPN補正定電流源回路119
が、例えば4ビットで構成されていれば、この電流を2
4分割、つまり16分割し、各ビットにバイナリーの重
み付けをし、各ビットの電流値とする。図12は、16
分割した場合における、FPN補正定電流源回路119
に供給するFPN補正電流の設定法を模式的に示すグラ
フである。
【0071】次に、抵抗値Rb1のばらつきを考慮した
場合の自己発熱の補正を検討する。自己発熱補正定電流
源回路130は、抵抗値Rb1のばらつきを考慮しない
場合と同様に、図14に示すような積分電圧を線形近似
した三角波(自己発熱補正電圧)を発生させる。同図
は、8ビットのFPN補正を行った時の積分コンデンサ
105端の電圧Vcの様子を示すグラフである。同図に
おける横軸は選択時間を、縦軸は積分電圧を夫々示し、
●は9.5kΩのRb1における選択時間中の積分電圧
を、▲は10kΩのRb1における選択時間中の積分電
圧を、■は10.5kΩのRb1における選択時間中の
積分電圧を夫々示す。
【0072】図14は、8ビットのFPN補正後の積分
コンデンサ105端の電圧Vcと自己発熱補正電圧とを
表すグラフである。同図では、自己発熱補正電圧を逆極
性で表示している。同図における横軸は選択時間を、縦
軸は積分電圧を夫々示し、●は9.5kΩのRb1にお
ける選択時間中の積分電圧を、▲は10kΩのRb1に
おける選択時間中の積分電圧を、■は10.5kΩのR
b1における選択時間中の積分電圧を、◆は自己発熱補
正電圧を夫々示す。
【0073】抵抗値Rb1のばらつきを考慮した場合、
つまり8ビットのFPN補正を行い、FPN補正後のば
らつきが小さい場合に、抵抗値Rb1のばらつきの最大
値であるR0+5%の10.5kΩの積分電圧を線形近
似した電圧を自己発熱補正電圧とすると、自己発熱補正
後の積分電圧の振幅が最小となる。
【0074】図15は、自己発熱補正のあり/なしの積
分コンデンサ105端の電圧Vcの様子を示すグラフで
ある。同図における横軸は選択時間を、縦軸は積分電圧
を夫々示し、●は9.5kΩのRb1における選択時間
中の積分電圧を、▲は10kΩのRb1における選択時
間中の積分電圧を、■は10.5kΩのRb1における
選択時間中の積分電圧を夫々示す。○はRb1が9.5
kΩの場合の補正積分電圧を、△はRb1が10kΩの
場合の補正積分電圧を、□はRb1が10.5kΩの場
合の補正積分電圧を夫々示す。
【0075】図15から、熱電変換素子101の抵抗値
Rb1のばらつきを考慮しない場合に比べて補正精度は
やや低下するが、自己発熱の補正を行うことによって、
読出し回路の増幅度が更に2.5倍程度上昇することが
分かる。
【0076】図14では、自己発熱補正電圧をRb1の
ばらつきの最大値であるR0+5%の10.5kΩの積
分電圧を線形近似したが、R0=10kΩまたはR0−
5%の9.5kΩの積分電圧で線形近似しても、自己発
熱補正後の積分電圧の振幅は多少大きくなるが、同程度
の補正精度が得られる。また、FPN補正ビット数が少
なく、FPN補正後のばらつきが大きい場合について
も、同様のことが言える。
【0077】次に、本発明の第2実施形態例について図
面を参照して説明する。図16は、本実施形態例におけ
る赤外線撮像装置の構成を示す回路図である。本実施形
態例における800〜825は、図1の第1実施形態例
における100〜124及び130に夫々対応してい
る。本実施形態例は、図1における定電流源回路130
bを有しない点で第1実施形態例と異なる。
【0078】すなわち、第2実施形態例の自己発熱補正
定電流源回路825は、第1実施形態例の定電流源回路
130aに対応する構成を有する、積分コンデンサ80
5から電荷を引き抜く形式の定電流源回路である。自己
発熱補正定電流源回路825は、スイッチ820、NP
Nトランジスタ821及び抵抗器822から成り、NP
Nトランジスタ821のベースにはベース電圧823が
印加され、スイッチ820には自己発熱補正パルス82
4が印加される。
【0079】本実施形態例における赤外線撮像装置は次
のように動作する。ここでは、補正電流Ish及びバイ
アスキャンセル電流Ic2の双方を合わせた電流値で考
える。
【0080】第1実施形態例では、図7及び図13に示
した積分電圧を線形近似した三角波(自己発熱補正電
圧)を発生させるために、選択時間前半のt/2期間で
は積分コンデンサ105から補正電流Ishを引き抜き
(−Ish)、後半のt/2期間では熱電変換素子10
1の1画素の選択時間tの1/2の時間において、積分
コンデンサ105に補正電流Ishを供給(+Ish)
した。また、バイアスキャンセル電流Ic2は、全選択
時間にわたり、積分コンデンサ105に流れ込んでい
る。
【0081】また、第1実施形態例では、抵抗値Rbの
ばらつきを考慮した場合に、選択時間前半のt/2期間
の補正電流Ishと選択時間の後半のt/2期間の補正
電流Ishの絶対値が異なっていた。ここでは、絶対値
も議論するため、選択時間前半のt/2期間の補正電流
IshをIshA、選択時間後半のt/2期間の補正電
流IshをIshBとおく。また、第1実施形態例で設
定したバイアスキャンセル電流Ic2の電流値をIc2
1とする。
【0082】図17は、補正電流Ishとバイアスキャ
ンセル電流Ic2との設定法を模式的に示す図である。
【0083】第2実施形態例では、PNPトランジスタ
804、ベース電圧Vb2及び抵抗器803を有するバ
イアスキャンセル定電流源回路Bのバイアスキャンセル
電流Ic2の値を(Ic21+IshB)に設定し、全
選択時間にわたって積分コンデンサ805に供給する。
そして、NPNトランジスタ821、ベース電圧823
及び抵抗器822を有する自己発熱補正定電流源回路8
25の電流値を(IshA+IshB)に設定し、選択
時間前半のt/2期間のみに積分コンデンサ805から
引き抜く。その結果、積分コンデンサ805に流入する
電流値でみると、選択時間前半のt/2期間では、 (Ic21+IshB)−(IshA+IshB)=
(Ic21−IshA) となり、選択時間後半のt/2期間では、スイッチ82
0がOFFであるため、 (Ic21+IshB) となり、第1実施形態例と同じ動作が可能である。
【0084】以上のように、本実施形態例によれば、第
1実施形態例と同様に作動する赤外線撮像装置でありな
がらも、第1実施形態例における定電流源回路130b
に対応する構成部分を自己発熱補正定電流源回路825
から省いて回路構成を一層簡略化し、回路規模を縮小さ
せている。
【0085】本実施形態例では、NPNトランジスタを
用いて、積分コンデンサ805から電荷を引き抜いて補
正する形式の自己発熱補正定電流源回路825とした
が、本発明はこれに限られず、補正電流とバイアスキャ
ンセル電流の設定値を変更すれば、PNPトランジスタ
を用いて、積分コンデンサ805に電流を注入して補正
する形式の自己発熱補正定電流源回路825とすること
もできる。
【0086】次に、本発明の第3実施形態例について説
明する。図18は、本実施形態例における赤外線撮像装
置の構成を示す回路図である。本実施形態例における1
000〜1019は、図1の第1実施形態例における1
00〜119に夫々対応している。本実施形態例は、図
1における定電流源回路130a及び130bが夫々、
2段ずつの定電流源回路として構成される点で第1実施
形態例と異なる。
【0087】すなわち、本実施形態例では、自己発熱補
正定電流源回路1040が、定電流源回路1040a及
び1040bから構成されている。定電流源回路104
0aは、NPNトランジスタ1021、NPNトランジ
スタ1021のエミッタに接続された抵抗器1022、
NPNトランジスタ1021のコレクタに接続されたス
イッチ1020から成る第1段と、NPNトランジスタ
1031、NPNトランジスタ1031のエミッタに接
続された抵抗器1032、NPNトランジスタ1031
のコレクタに接続されたスイッチ1030から成る第2
段とから構成される。定電流源回路1040bは、PN
Pトランジスタ1026、PNPトランジスタ1026
のエミッタに接続された抵抗器1027、PNPトラン
ジスタ1026のコレクタに接続されたスイッチ102
5から成る第1段と、PNPトランジスタ1036、P
NPトランジスタ1036のエミッタに接続された抵抗
器1037、PNPトランジスタ1036のコレクタに
接続されたスイッチ1035から成る第2段とから構成
される。
【0088】次に、本実施形態例の動作について説明す
る。第1実施形態例では、図7に示した積分電圧を選択
時間tの1/2の時間で線形近似した三角波(自己発熱
補正電圧)で自己発熱補正を行っていた。これに対し本
実施形態例では、線形近似をより細分化して行って自己
発熱補正の精度を向上させている。ここでは、定電流源
回路1040a及び1040bが各2段ずつ定電流源か
ら成るため、選択時間をt/4期間毎に線形近似して補
正を行うことができる。
【0089】図19は、上記(7)式で表される積分コ
ンデンサ1005端の電圧Vc(同図の●)と自己発熱
補正電圧(同図の▲)とを表すグラフである。同図にお
ける横軸は選択時間、縦軸は積分電圧を夫々示す。電圧
Vcは、抵抗値Rbにばらつきを考慮しない場合の電圧
とする。グラフでは、選択時間がt/4期間毎に線形近
似して補正されるため、線形近似がより細分化されて自
己発熱補正の精度が向上している。
【0090】次に、本実施形態例における自己発熱補正
電圧の作成法について詳細に説明する。図20は、自己
発熱補正電圧の作成法に関するタイミングチャートであ
る。同図に示すように、自己発熱補正パルス1024、
1034、1029及び1039は、t/4期間毎に順
次切り替わるパルスである。自己発熱補正パルス102
4はスイッチ1020に接続され、自己発熱補正パルス
1034はスイッチ1030に接続され、自己発熱補正
パルス1029はスイッチ1025に接続され、自己発
熱補正パルス1039はスイッチ1035に接続され
る。
【0091】自己発熱補正電圧を発生するための自己発
熱補正定電流源回路1040に流れる補正電流Ish
は、t/4期間毎に各々設定され、NPNトランジスタ
1021、抵抗器1022及びベース電圧1023で設
定される補正電流IshCと、NPNトランジスタ10
31、抵抗器1032及びベース電圧1033で設定さ
れる補正電流IshDと、PNPトランジスタ102
6、抵抗器1027及びベース電圧1028で設定され
る補正電流IshEと、PNPトランジスタ1036、
抵抗器1037及びベース電圧1038で設定される補
正電流IshFとに順次に切り替わる。
【0092】図21は、自己発熱補正の有り/無しの積
分コンデンサ1005端の電圧Vcの様子を表すグラフ
である。同図における横軸は選択時間、縦軸は積分電圧
を夫々示し、●は自己発熱補正が無い場合、▲は自己発
熱補正が有る場合を夫々示す。グラフから分かるよう
に、本実施形態例では、自己発熱補正電圧で補正を行う
ことにより、第1実施形態例と比較して読出し回路の増
幅度が更に3.7倍程度上昇する。
【0093】本実施形態例では、自己発熱補正定電流源
回路1040に、NPNトランジスタを用いた定電流源
回路1040aとPNPトランジスタを用いた定電流源
回路1040bとを備えたが、本発明はこれに限られ
ず、第2実施形態例と同様に補正電流とバイアスキャン
セル電流の設定値とを変更することにより、NPNトラ
ンジスタを用いた定電流源回路のみを複数段設ける構
成、或いは、PNPトランジスタを用いた定電流源回路
のみを複数段設ける構成が実現可能となる。
【0094】しかし、抵抗値Rbにばらつきを考慮する
場合、積分コンデンサ端の電圧Vcには、FPN補正定
電流源回路の最小分解能で決まる電圧がばらつきとして
最終的には残る。従って、自己発熱補正のための線形近
似を細分化し、自己発熱による電圧振幅を低減すること
は、FPN補正定電流源回路の最小分解能と自己発熱補
正後の残差とが等しくなるように決めるのが好ましい。
【0095】以上説明したように、本発明の第1〜第3
の実施形態例における赤外線撮像装置では、トランジス
タ、抵抗器及びスイッチを有する定電流源回路を備えた
簡易な構成から成るものでありながらも、熱電変換素子
の自己発熱で生じる抵抗値変化に伴う積分コンデンサ端
の電圧変化を、スイッチを制御することにより効果的に
補正することができる。
【0096】自己発熱補正法の一例として、熱電変換素
子の自己発熱で生じる抵抗値変化に伴うバイアス電流の
変化を補正するため、鋸波電圧発生回路等を用いて、熱
電変換素子に作用するバイアス電圧を時間に応じて変化
させる方式があるが、この方式では、バイアス電圧から
ノイズを十分に除去することが難しく、ノイズ劣化の恐
れがある。これに対し、第1〜第3の実施形態例の赤外
線撮像装置では、自己発熱補正パルスによってスイッチ
125、126、820、1020、1030、102
5、1035を夫々パルス制御しつつ熱電変換素子の自
己発熱によるバイアス電流の変動を補正するので、ノイ
ズ劣化の恐れがない。
【0097】また、第1〜第3の実施形態例の赤外線撮
像装置では、自己発熱の影響を低減して読出し回路にお
ける増幅度を上げることができるので、後段に繋がる回
路のノイズによるノイズ劣化の恐れがない。更に、LS
Iチップからの出力後に演算増幅器で増幅し、或いは、
アナログFPN補正回路等を設ける等の処理が不要なの
で、A/D変換器を直接接続し、デジタルでの演算処理
を行うことも可能となり、装置の一層の小型化が可能に
なる。また、積分コンデンサの容量が小さくても読出し
回路の増幅度は上がるので、LSIチップ上で積分コン
デンサが占有する面積を小さくすることができ、チップ
面積を縮小させることができる。
【0098】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の赤外線撮像装置は、上記実
施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実
施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した赤外線
撮像装置も、本発明の範囲に含まれる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の赤外線撮
像装置によると、熱電変換素子の自己発熱によるバイア
ス電流の変動を補正し、読出し回路の増幅度を十分に上
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における赤外線撮像装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態例における所定の駆動条件での自
己発熱温度ΔTを示すグラフである。
【図3】第1実施形態例における自己発熱による熱電変
換素子の抵抗値変化の様子を示すグラフである。
【図4】第1実施形態例における自己発熱によるIb1
の変化の様子を示すグラフである。
【図5】第1実施形態例における所定の駆動条件での積
分コンデンサ端の電圧Vcの変化の様子を示すグラフで
ある。
【図6】第1実施形態例における電流Ib2の設定法を
説明するための模式図である。
【図7】第1実施形態例における所定の駆動条件でのI
b1及びIb2による積分コンデンサ端の電圧Vcの変
化の様子を示すグラフである。
【図8】第1実施形態例における(7)式で表される積
分コンデンサ端の電圧Vcと自己発熱補正電圧を表すグ
ラフである。
【図9】第1実施形態例における自己発熱補正の有り/
無しの積分コンデンサ端の電圧Vcの様子を表すグラフ
である。
【図10】第1実施形態例における自己発熱補正電圧の
作成法に関するタイミングチャートである。
【図11】第1実施形態例における抵抗値Rb1のばら
つきをR0±5%とした場合の積分コンデンサ端の電圧
Vcの変化の様子を示すグラフである。
【図12】第1実施形態例におけるFPN補正定電流源
回路に流すFPN補正電流の設定法を説明するための模
式図である。
【図13】第1実施形態例における8ビットのFPN補
正を行った時の積分コンデンサ端の電圧Vcの様子を示
すグラフである。
【図14】第1実施形態例における8ビットのFPN補
正後の積分コンデンサ端の電圧Vcと自己発熱補正電圧
とを表すグラフである。
【図15】第1実施形態例における自己発熱補正の有り
/無しの積分コンデンサ端の電圧Vcの様子を示すグラ
フである。
【図16】本発明の第2実施形態例における赤外線撮像
装置の構成を示す回路図である。
【図17】第2実施形態例における補正電流Ishとバ
イアスキャンセル電流Ic2との設定法を説明するため
のタイミングチャートである。
【図18】本発明の第3実施形態例における赤外線撮像
装置の構成を示す回路図である。
【図19】第3実施形態例における(7)式で表される
積分コンデンサ端の電圧Vcと自己発熱補正電圧とを表
すグラフである。
【図20】第3実施形態例における自己発熱補正電圧の
作成法に関するタイミングチャートである。
【図21】第3実施形態例における自己発熱補正の有り
/無しの積分コンデンサ端の電圧Vcの様子を表すグラ
フである。
【図22】従来の赤外線撮像装置の一例を示す回路図で
ある。
【図23】図22におけるFPN補正定電流源を示す回
路図である。
【図24】図22の読出し回路とその周辺部とを含めた
赤外線撮像装置の全体を示す回路図である。
【符号の説明】
100、109、114、120、125:スイッチ 101、801、1001:熱電変換素子 102、115、121:NPNトランジスタ 103、116、122、127:抵抗器 104、126、804:PNPトランジスタ 105、805、1005:積分コンデンサ 106、806、1006:リセットスイッチ 107、108、807、808、111、112:n
形MOSFET 110、810、1010:ホールドコンデンサ 113、813:サンプル・ホールド出力 117、123、128、817、823:ベース電圧 118、818、1018:FPN補正データ 119、819、1019:FPN補正定電流源回路 124、129、824:自己発熱補正パルス 130、825、1040:自己発熱補正定電流源回路 800、809、814、820:スイッチ 803、816、822:抵抗器 811、812、1007、1008、1011、10
12:n形MOSFET 802、815、821:NPNトランジスタ 1000、1009、1014、1020:スイッチ 1002、1015、1021、1031:NPNトラ
ンジスタ 1003、1016、1022、1027、1032、
1037:抵抗器 1004、1026、1036:PNPトランジスタ 1013:出力 1017、1023、1038、1028、1033:
ベース電圧 1024、1029、1034、1039:自己発熱補
正パルス 1025、1030、1035:スイッチ 1300、1309、1317:スイッチ 1301、1407:熱電変換素子 1302、1316:NPNトランジスタ 1303、1315:抵抗器 1304、1318:PNPトランジスタ 1305:積分コンデンサ 1306:リセットスイッチ 1307、1308、1311、1312:n形MOSFET 1310:ホールドコンデンサ 1313、1403:FPN補正定電流源回路 1314:サンプル・ホールド出力 1319:定電流源 1320:FPN補正定電流源出力 1401:水平シフトレジスタ 1402:マルチプレクサ 1404:読出し回路 1406:垂直シフトレジスタ 1408:画素スイッチ 1409、1410:FPN補正データバッファ 1411:ソースフォロワ A:熱電変換素子 B:バイアス供給定電流源回路 C:バイアスキャンセル定電流源回路 D:積分回路 E、G:ソースフォロワ(ドレイン接地増幅回路) F:サンプルホールド回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス電流が供給され、入射赤外線を
    電気信号に夫々変換する複数の熱電変換素子を有する赤
    外線撮像装置において、 前記電気信号を積分する積分回路と、該積分回路に備え
    た積分コンデンサに対する電荷の引抜き及び注入の少な
    くとも一方を行う自己発熱補正定電流源回路とを備え、
    該自己発熱補正定電流源回路が、前記熱電変換素子の自
    己発熱の影響による前記積分回路での電圧変動を補正す
    る補正電流を供給することを特徴とする赤外線撮像装
    置。
  2. 【請求項2】 前記自己発熱補正定電流源回路が、前記
    補正電流を一方向に流す定電流源から構成されることを
    特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記自己発熱補正定電流源回路が、前記
    補正電流を2方向に流す一対の定電流源から構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の定電流源が夫々、複数段の定
    電流源から成ることを特徴とする請求項3に記載の赤外
    線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の定電流源は、予め設定された
    第1自己発熱補正パルスが供給されて作動する第1スイ
    ッチ、一端が接地された第1抵抗器、及び、エミッタが
    該第1抵抗器の他端に接続され且つコレクタが前記第1
    スイッチに接続されたNPNトランジスタから成る第1
    定電流源と、 予め設定された第2自己発熱補正パルスが供給されて作
    動する第2スイッチ、一端が電源に接続された第2抵抗
    器、及び、エミッタが該第2抵抗器に接続され且つコレ
    クタが前記第2スイッチの別の端子に接続されたPNP
    トランジスタから成る第2定電流源とから構成されるこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載の赤外線撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2自己発熱補正パルスは
    夫々、所定時間毎に極性が反転するパルスから成ること
    を特徴とする請求項5に記載の赤外線撮像装置。
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